(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る予約処理サーバ(予約処理装置)を含む予約処理システムの構成概略図である。同図に示すように、本実施形態における予約処理システム1は、予約処理サーバ2と、1台以上の予約受付者端末3と、1台以上の予約申込者端末4とを備える。予約受付者端末3および予約申込者端末4はそれぞれ、ネットワークNを介して予約処理サーバ2と通信できるように構成される。
【0018】
予約受付者端末3は、サービスを提供する業者が、後述するイベントの予約を受け付ける予約受付者として使用する端末装置である。予約受付者となり得る業者は、あらゆる業種・業態の業者が対象となる。
【0019】
予約申込者端末4は、サービスの提供を受けるユーザが、イベントの予約を申し込む予約申込者として使用する端末装置である。
【0020】
イベントは、予約の対象となり得るものであればよい。例示的に、イベントは、予約枠を設定することで生成される予約イベント情報により特定することができる。予約イベント情報の詳細については、後述する。予約枠を設定する方法は、例えば、予約受付タイプに応じて定めることができる。予約受付タイプとして、例示的に、後述する事前設定タイプおよび自由受付タイプを採用することができる。なお、予約受付タイプは、他のタイプであってもよく、任意に採用することができる。
【0021】
事前設定タイプは、予約受付者が事前に設定した予約枠を利用して予約申込者からの予約を受け付ける方式である。自由受付タイプは、予約受付者が設定したサービス提供時間内に、所望の予約枠を予約申込者に設定させることで予約申込者からの予約を受け付ける方式である。
【0022】
予約枠を設定する前に、予約受付者は、例えば、以下の各項目を登録する。予約受付者が提供するサービスの内容を特定するメニュー項目、サービスを提供する際の資源(例えば、人、設備、備品等)となるリソース項目、リソースが帰属可能なリソースグループ項目、予約定員数項目、予約受付可能日時項目、料金項目。
【0023】
事前設定タイプでは、例えば、予約受付者が、メニュー項目と、そのメニュー項目に対応するサービスを提供する時間帯とを設定することで予約枠が設定される。
【0024】
自由受付タイプでは、例えば、予約受付者がサービス提供時間を設定し、予約申込者がサービス提供時間内から所望する時間帯を指定することで予約枠が設定される。
【0025】
本実施形態では、予約受付者端末3および予約申込者端末4として、PC(パーソナルコンピュータ)を想定して説明するが、これに限定されない。予約受付者端末3および予約申込者端末4として、例えば、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、その他の端末装置を適宜用いることができる。
【0026】
予約処理サーバ2は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。ここで、予約処理サーバ2を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0027】
ネットワークNは、予約処理サーバ2と予約受付者端末3と予約申込者端末4との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0028】
図2に示すように、予約処理サーバ2は、例えば、プロセッサ20と、通信インタフェース21と、記憶資源22とを備える。
【0029】
プロセッサ20は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニットおよび各種レジスタから構成され、記憶資源22に格納されているコンピュータプログラム220を実行することで、後述する各種機能を実現する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。
【0030】
通信インタフェース21は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信インタフェース21は、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置である。
【0031】
記憶資源22は、例えば、物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。物理デバイスは、例えば、ディスクドライブまたは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶資源22は、複数の物理デバイスを1つの論理デバイスにマッピングして構築してもよいし、1つの物理デバイスを複数の論理デバイスにマッピングして構築してもよい。記憶資源22には、コンピュータプログラム220が記憶される。
【0032】
記憶資源22には、コンピュータプログラム220のほか、予約処理サーバ2の処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、各種データ等が格納される。ドライバプログラムとしては、例えば、通信インタフェース21を制御するための通信インタフェースドライバプログラム等がある。各種データとしては、例えば、予約受付者が登録する予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報222、予約申込者等が入力する予約情報223等がある。
【0033】
コンピュータプログラム220は、所定の処理を行うためのプログラムであり、予約処理サーバ2のメインプログラムの動作中に適宜呼び出されて実行される複数のソフトウェアモジュールを備える。このソフトウェアモジュールは、それぞれ特定の処理を実行するためにモジュール化されたサブプログラムであり、例えば、プロシージャ、サブルーチン、メソッド、関数およびデータ構造等を用いて作成される。
【0034】
コンピュータプログラム220は、例示的に、予約処理モジュール221を有する。以下において、予約処理モジュール221を実行することで実現する機能について説明する。
【0035】
予約処理モジュール221は、予約受付者のアカウント登録を受け付ける。予約受付者は、予約処理システム1の使用を開始する際に、予約受付者端末3を操作して予約処理サーバ2の所定のWebページにアクセスし、予約受付者のアカウントを登録する。アカウント登録では、例えば、ユーザID、パスワード、メールアドレス、氏名、業種・業態等、予約受付者に関する情報を登録する。
【0036】
予約処理モジュール221は、アカウント登録を行った予約受付者に対して、予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報222を登録させる。予約イベント情報222には、例えば、イベントを特定するイベント識別情報、イベントのジャンル、イベントを提供する場所、イベントを提供する時間、イベントに対する料金等が含まれる。
【0037】
イベント識別情報には、例えば、イベントIDやイベント名称等が含まれる。
【0038】
イベントのジャンルは、例えば、業種・業態ごとや、提供対象の種類ごとに設けることができ、具体的に、飲食店、病院、スクール、フィットネス、飲食店で提供する各料理(例えばそば屋で提供する天ぷらそば、ざるそば)等が該当する。各ジャンルには、それぞれ複数の階層を任意に設けることができる。例えば、ジャンルが飲食店である場合には、飲食店の下位階層として、レストラン、カフェ、居酒屋等を設け、レストランの下位階層として、和食系、中華系、洋食系等を設け、さらに和食系の下位階層として、寿司屋、そば屋、天ぷら屋等を設けることができる。
【0039】
予約処理モジュール221は、予約申込者端末4を操作する予約申込者に対し、まとめて予約可能なイベントの候補を提示する。以下に、まとめて予約可能なイベントの候補を予約申込者に提示する際の手順について説明する。
【0040】
最初に、予約処理モジュール221は、まとめて予約可能なイベントを特定するための検索条件を、予約申込者に指定させる。検索条件として、例えば、検索起点条件、検索終点条件および予約したい複数のジャンルを設けることができる。
【0041】
ここで、検索起点条件は、検索の起点を特定するための条件である。検索起点条件として、例えば、検索の起点となる時間および場所を設定することができる。検索終点条件は、検索の終点を特定するための条件である。検索終点条件として、例えば、検索の終点となる時間および場所を設定することができる。
【0042】
続いて、予約処理モジュール221は、予約申込者が指定した検索条件に基づいて予約イベント情報222を参照し、予約申込者がまとめて予約可能なイベントを特定する。具体的に、予約処理モジュール221は、予約申込者が指定した検索起点条件および検索終点条件に基づいて、予約イベント情報222の中から予約が可能となるイベントを選定し、さらに、予約申込者が指定した複数のジャンルにそれぞれ対応するイベントに絞り込むことで、まとめて予約可能なイベントを特定する。
【0043】
より詳細に説明すると、予約処理モジュール221は、検索起点場所、検索終点場所およびイベントを提供する場所に基づいて、それぞれの場所の間を移動する際に要する移動時間を算出する。予約処理モジュール221は、検索起点時間、検索終点時間およびイベントを提供する時間と、算出した移動時間とに基づいて、まとめて予約可能なイベントを特定する。
【0044】
続いて、予約処理モジュール221は、特定した複数のイベントを、まとめて予約可能なイベントの候補として予約申込者に提示する。
【0045】
その後、予約処理モジュール221は、予約申込者に提示した複数のイベントに対する予約を、予約申込者端末4から受け付ける。
【0046】
予約処理モジュール221は、予約申込者端末4から受け付けた複数のイベントに対する予約を、一つのまとまった予約として管理する。以下に具体的に説明する。
【0047】
最初に、予約処理モジュール221は、予約申込者端末4から受け付けた複数のイベントに対する予約をまとめて一つの予約として特定するための一括予約単位予約ID(第1識別ID)と、該複数のイベントに対する予約をそれぞれ個別に特定するためのイベント単位予約ID(第2識別ID)とを発行し、該複数のイベントの予約に関する情報に付加する。
【0048】
続いて、予約処理モジュール221は、一括予約単位予約IDおよびイベント単位予約IDを付加した後の予約に関する情報と、予約申込者に関する情報とを対応付け、一つの予約情報223として、予約処理サーバ2の記憶資源22に格納する。
【0049】
次に、
図3を参照して、まとめて予約可能なイベントを特定するための検索条件を指定させる機能について具体的に説明する。
【0050】
図3は、予約申込者端末4に表示される検索画面41の一例である。この検索画面41には、検索起点条件C1となる検索起点時間を入力するための時間入力欄C11と、検索起点場所を入力するための場所入力欄C12とが設けられている。
【0051】
時間入力欄C11には、現在時刻以降の任意の時間を入力することができる。翌日以降の時間を入力する場合には、対象となる年月日を指定することとすればよい。また、時間入力欄C11の他に、検索起点時間として現在時刻を用いるように指定するオプション機能を設けることとしてもよい。現在時刻を用いるように指定された場合には、検索ボタンB1を押下(選択、クリック、タップ)したときの時刻を用いて検索することとすればよい。
【0052】
場所入力欄C12には、検索起点場所を特定する情報を入力する。場所を特定する情報としては、例えば、住所、施設名称、緯度・経度等がある。場所を入力する際に、地図を表示して予約申込者に場所を指定させることとしてもよい。また、場所入力欄C12の他に、検索起点場所として現在位置を用いるように指定するオプション機能を設けることとしてもよい。現在位置は、GPS(Global Positioning System)等の位置を測定するシステムを利用して特定することができる。現在位置を用いるように指定された場合には、検索ボタンB1を押下したときに測定されている位置を用いて検索することとすればよい。
【0053】
また、検索画面41には、検索終点条件C2となる検索終点時間を入力するための時間入力欄C21と、検索終点場所を入力するための場所入力欄C22とが設けられている。
【0054】
時間入力欄C21には、検索起点時間よりも後の任意の時間を入力することができる。翌日以降の時間を入力する場合には、対象となる年月日を指定することとすればよい。
【0055】
場所入力欄C22には、検索終点場所を特定する情報を入力する。場所を特定する情報としては、例えば、住所、施設名称、緯度・経度等がある。場所を入力する際に、地図を表示して予約申込者に場所を指定させることとしてもよい。また、場所入力欄C22の他に、検索終点場所として、自宅や職場等の予約申込者が予め登録した特定の場所を用いるように指定するオプション機能や、現在位置を用いるように指定するオプション機能を設けることとしてもよい。
【0056】
また、検索画面41には、予約したい複数のジャンルC3となる各ジャンルを選択するためのジャンル選択欄C33〜C35が設けられている。ジャンル選択欄C33〜C35で選択したそれぞれのジャンルに対応するイベントが検索の対象となる。
【0057】
なお、ジャンル選択欄は、3つであることには限定されず、例えば追加ボタン等を設け、追加ボタンを押下することでジャンル選択欄を任意に追加できるようにしてもよい。これにより、予約申込者は、所望するジャンルを余すことなく指定して検索することが可能となる。
【0058】
次に、
図4を参照して、まとめて予約可能なイベントを提示する機能について具体的に説明する。
【0059】
図4は、予約申込者端末4に表示される予約候補提示画面42の一例である。この予約候補提示画面42には、
図3の検索画面41で検索したイベントの中から特定された複数のイベントによる予約候補が、「まとめて予約可能なイベント」の候補として表示される。
【0060】
予約候補が複数件存在する場合には、例えば、予約候補提示画面42に、複数の予約候補を並べて表示(スクロール表示を含む)することができる。これに限らず、複数の予約候補のそれぞれを選択肢として一覧表示し、その中から選択された一つの予約候補を予約候補提示画面42に表示することとしてもよい。また、予約候補ごとに予約候補提示画面42のタブを割り当て、いずれかのタブを選択して予約候補提示画面42を切り替えることで、複数の予約候補を確認できることとしてもよい。また、予約候補の件数が多い場合には、予め設定した件数分の予約候補のみを表示対象とすることにしてもよい。
【0061】
図4に例示する“予約候補1”は、検索の起点として、“10:00”に“東京駅”にいることが指定され、検索の終点として、“15:00”に“新宿駅”にいることが指定され、この間に所望する予約のジャンルとして、“ヨガ”または“レストラン”が指定された結果、提示されたものである。
【0062】
図4の“予約候補1”には、まとめて予約可能なイベントとして、“予約a”のイベントと“予約b”のイベントとが含まれている。
【0063】
“予約a”は、“11:00”から“12:00”に、“品川”にある“スタジオA”で行われる“ホットヨガ”が予約可能であることを示すものであり、料金が“3,000円”であることが例示されている。
【0064】
“予約b”は、“13:00”から“14:00”に、“大崎”にある“イタリアンレストラン”の店である“Bリストランテ”が予約可能であることを示すものであり、この店での平均予算が“2,500円”であることが例示されている。
【0065】
“予約a”のイベントおよび“予約b”のイベントを含む“予約候補1”は、例えば、以下のように特定される。
【0066】
最初に、起点場所となる“東京駅”、終点場所となる“新宿駅”、その間で利用可能な移動手段(例えば、電車、バス、車、徒歩)、起点時間となる“10:00”、および終点時間となる“15:00”を用い、検索対象となるエリアの範囲を算出する。
【0067】
エリアの範囲は、移動時間が最短となる移動手段を利用して算出することとしてもよいし、予約申込者が選択した移動手段を利用して算出することとしてもよい。また、移動手段ごとにエリアの範囲を算出し、予約申込者に選択させることとしてもよい。
【0068】
続いて、ジャンルが“ヨガ”または“レストラン”に属するイベントであって、算出したエリア内で提供されるイベント、かつ、“10:00”から“15:00”までに予約枠に空きがあるイベントを検索する。
【0069】
続いて、検出されたイベントの中から、検索起点条件、検索終点条件および指定ジャンルを満たす複数のイベントによる組み合わせを選定する。
【0070】
これにより、例えば、“予約a”のイベントと“予約b”のイベントとを含む予約候補が、まとめて予約可能なイベントの一つとして特定される。
【0071】
ここで、“予約a”のイベントを特定する方法についてさらに詳しく説明する。最初に、“東京駅”と“スタジオA”との間の移動時間を算出する。移動時間の算出には、上記移動手段や、“東京駅”と“スタジオA”との間の距離等を用いることができる。
【0072】
続いて、算出した移動時間に基づいて、“10:00”に“東京駅”を出発した場合に、“スタジオA”に到着可能な時間帯を算出する。この到着可能な時間帯には、“スタジオA”に到着してからイベントに参加するまでの準備時間等を余裕時間として含ませることとしてもよい。
【0073】
続いて、算出した時間帯に、空きの予約枠が存在するかどうかを確認し、その結果、“予約a”のイベントを特定する。
【0074】
“予約b”のイベントを特定する方法についてさらに詳しく説明する。最初に、“スタジオA”と“Bリストランテ”との間の移動時間を算出する。移動時間の算出には、上記移動手段や、“スタジオA”と“Bリストランテ”との間の距離等を用いることができる。
【0075】
続いて、算出した移動時間に基づいて、“12:00”に“スタジオA”を出発した場合に、“Bリストランテ”に到着可能な時間帯を算出する。この到着可能な時間帯には、“Bリストランテ”に到着してから席に案内されるまでの時間等を余裕時間として含ませることとしてもよい。
【0076】
続いて、算出した時間帯に、空きの予約枠が存在するかどうかを確認し、その結果、“予約b”のイベントを特定する。
【0077】
このように特定された“予約a”のイベントと“予約b”のイベントとを含む“予約候補1”が、
図4に示す予約候補提示画面42に表示され、予約申込者に提示される。予約候補提示画面42では、検索の起点、“予約a”のイベント、“予約b”のイベントおよび検索の終点が、時系列に並べて表示されるため、スケジュール確認にも有効となる。
【0078】
予約申込者は、予約候補提示画面42の“予約”ボタンB2を押下することで、予約候補提示画面42に表示されている“予約a”のイベントと“予約b”のイベントとをまとめて予約することができる。
【0079】
次に、
図5を参照して、複数のイベントに対する予約を管理する機能について具体的に説明する。
【0080】
図5は、“予約a”のイベントと“予約b”のイベントとがまとめて予約された場合に、予約処理モジュール221によって発行される一括予約単位予約IDとイベント単位予約IDとを例示した模式図である。
【0081】
図5は、“予約a”のイベントおよび“予約b”のイベントに関する情報に対し、一括予約単位予約IDとして“001”が発行されていることを示す。また、“予約a”のイベントに関する情報に対し、イベント単位予約IDとして“001−1”が発行され、“予約b”のイベントに関する情報に対し、イベント単位予約IDとして“001−2”が発行されていることを示す。
【0082】
このように、一括予約単位予約IDを発行し、対応するイベントに関する情報に付加することで、複数のイベントに対する予約を、一つのまとまった予約として的確に判別することが可能となる。また、イベント単位予約IDを発行し、対応するイベントに関する情報に付加することで、一つの予約に含まれる複数のイベントに対する予約を、イベントごとに的確に判別することが可能となる。
【0083】
上述したように、実施形態における予約処理システム1によれば、複数のジャンルにそれぞれ対応する複数のイベントを、まとめて予約可能なイベントとしてユーザに提示し、その提示した複数のイベントに対する予約を受け付け、その受け付けた複数のイベントに対する予約を管理するために、複数のイベントに対する予約をまとめて一つの予約として特定する一つの一括予約単位予約IDと、複数のイベントに対する予約をそれぞれ個別に特定する複数のイベント単位予約IDとを発行することができる。
【0084】
それゆえ、実施形態における予約処理システム1によれば、異なるジャンルの複数のイベントをまとめて予約したときに、複数のイベントの予約を含む一まとまりの予約を的確に管理することが可能となる。
【0085】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理(ステップ)は処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【0086】
また、上述した実施形態では、複数のイベントに対する予約を管理する際に、一括予約単位予約IDとイベント単位予約IDとを発行しているが、発行する予約IDは、これらに限定されない。例えば、予約申込者端末4から受け付けた複数のイベントに対する予約を所定の予約受付単位ごとに特定する予約受付単位予約ID(第3識別ID)をさらに発行することとしてもよい。所定の予約受付単位として、例えば、店舗単位、複数の店舗(店舗ごとに一部または全部のイベントを指定可)をまとめた任意のグループ単位等を用いることができる。
【0087】
以下において、所定の予約受付単位として店舗単位を採用した場合の変形例について説明する。
【0088】
図6に、本変形例における予約候補を例示する。
図6に例示する“予約候補2”は、検索の起点として、“10:00”に“東京駅”にいることが指定され、検索の終点として、“15:00”に“新宿駅”にいることが指定され、この間に所望する予約のジャンルとして、“ヨガ”または“レストラン”が指定された結果、提示されたものである。
【0089】
図6の“予約候補2”には、まとめて予約可能なイベントとして、“予約c”のイベントと“予約d”のイベントと“予約e”のイベントとが含まれている。
【0090】
“予約c”は、“10:40”から“11:40”に、“品川”にある“スタジオA”で行われる“ホットヨガ”が予約可能であることを示すものであり、料金が“3,000円”であることが例示されている。
【0091】
“予約d”は、“11:50”から“12:50”に、“品川”にある“スタジオA”で行われる“ピラティス”が予約可能であることを示すものであり、料金が“3,000円”であることが例示されている。
【0092】
“予約e”は、“13:30”から“14:30”に、“大崎”にある“イタリアンレストラン”の店である“Bリストランテ”が予約可能であることを示すものであり、この店での平均予算が“2,500円”であることが例示されている。
【0093】
予約候補提示画面42の“予約”ボタンB2が押下されると、予約候補提示画面42に表示されている“予約c”のイベントと“予約d”のイベントと“予約e”のイベントとがまとめて予約され、
図7に示す各予約IDが発行される。
【0094】
図7は、“予約c”のイベント、“予約d”のイベントおよび“予約e”のイベントに関する情報に対し、一括予約単位予約IDとして“002”が発行されていることを示す。また、“予約c”のイベントに関する情報に対し、イベント単位予約IDとして“002−1−1”が発行され、“予約d”のイベントに関する情報に対し、イベント単位予約IDとして“002−1−2”が発行され、“予約e”のイベントに関する情報に対し、イベント単位予約IDとして“002−2−1”が発行されていることを示す。
【0095】
さらに、同一店舗に対する予約となる“予約c”のイベントおよび“予約d”のイベントに関する情報に対し、店舗単位予約IDとして“002−1”が発行され、別の店舗に対する予約となる“予約e”のイベントに関する情報に対し、店舗単位予約IDとして“002−2”が発行されていることを示す。
【0096】
このように、一括予約単位予約IDおよびイベント単位予約IDに加え、店舗単位予約IDを発行し、対応するイベントに関する情報に付加することで、一つの予約に含まれる複数のイベントに対する予約を、店舗ごとに的確に判別することが可能となる。
【0097】
ここで、上述した実施形態および変形例では、一括予約単位予約ID、イベント単位予約IDおよび予約受付単位予約IDの全てを発行する場合について説明しているが、これに限定されない。少なくとも、一括予約単位予約ID、イベント単位予約IDまたは予約受付単位予約IDのうち、いずれかを発行することとしてもよい。
【0098】
また、上述した実施形態では、予約受付者端末3や予約申込者端末4が、予約処理サーバ2のWebページにアクセスして処理を行っているが、必ずしもWebページにアクセスして処理を行う必要はない。例えば、予約受付者端末3や予約申込者端末4が、予約処理アプリケーション(以下、予約処理アプリという。)をインストールして、上述した予約処理システムでの各種機能を実現することとしてもよい。この場合、予約受付者端末3や予約申込者端末4は、最新の予約イベント情報や予約情報を予約処理サーバ2から取得し、その取得した最新の情報を用いて予約処理等を実行し、予約受付者端末3や予約申込者端末4内で処理されたデータを予約処理サーバ2に送信することとしてもよい。
【0099】
また、上述した実施形態では、複数のイベントをまとめて予約する際に、一括予約単位予約IDとイベント単位予約IDとをそれぞれ個別に発行しているが、全てのIDを個別に発行する必要はない。例えば、イベント単位予約IDを発行し、このイベント単位予約IDに紐付く任意のIDを一括予約単位予約IDに割り当てることとしてもよい。さらに、イベント単位予約IDに紐付く任意のIDを、上記店舗単位IDや、上記任意のグループ単位のグループ単位IDに割り当てることとしてもよい。
【解決手段】予約処理モジュール221は、予約の対象となるイベントを分類するための複数のジャンルにそれぞれ対応する複数のイベントを、まとめて予約可能なイベントとしてユーザに提示し、提示した複数のイベントに対する予約を受け付け、受け付けた複数のイベントに対する予約を管理するために、少なくとも、複数のイベントに対する予約をまとめて一つの予約として特定する一つの第1識別ID、複数のイベントに対する予約をそれぞれ個別に特定する複数の第2識別ID、または複数のイベントに対する予約を所定の予約受付単位ごとに特定する複数の第3識別IDのうち、いずれかを発行する。