(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の予約システムでは、自動車教習所のイベントを予約することはできるが、自動車教習所以外のイベントを予約することはできない。しかしながら、例えば自動車教習所で授業を受けた後にレストランで食事をしたいと考えているような場合には、自動車教習所の授業とレストランとをまとめて予約できると便利である。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、異なる業種・業態の業者によりそれぞれ提供される複数のイベントをまとめて予約できる予約処理装置、予約処理方法および予約処理プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である予約処理装置は、業種・業態の異なる業者によりそれぞれ提供されるイベントであって、予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報を記憶する手段と、検索条件として、少なくとも、一つ以上のキーワードをユーザに入力させる手段と、前記検索条件に基づいて、前記記憶された前記予約イベント情報を参照し、予約が可能となる複数の業種・業態の業者による複数の前記イベントを特定することができる手段と、前記特定された複数の前記イベントを、まとめて予約可能な前記イベントとして前記ユーザに提示する手段と、を備える。
【0007】
検索の起点を特定する起点情報を取得する手段を、さらに備え、前記イベントを特定する手段は、前記取得された前記起点情報を加えた前記検索条件に基づいて、予約が可能となる複数の前記イベントを特定することとしてもよい。
【0008】
前記起点情報は、検索の起点となる時間および場所を含むこととしてもよい。
【0009】
前記予約イベント情報は、前記イベントを提供する場所および前記イベントを提供する時間を含み、前記イベントを特定する手段は、前記検索の起点となる場所および/または前記イベントを提供する場所を用いて移動時間を算出し、前記検索の起点となる時間および/または前記イベントを提供する時間、ならびに前記移動時間を用いて、予約が可能となる複数の前記イベントを特定することとしてもよい。
【0010】
前記予約イベント情報は、前記イベントのジャンルを含み、前記キーワードは、前記イベントのジャンルに関するキーワードであることとしてもよい。
【0011】
前記予約イベント情報は、前記イベントに対する料金を含み、前記ユーザに入力させる手段は、前記検索条件として、予算をさらに入力させ、前記イベントを特定する手段は、前記予算の範囲内におさまることを条件にさらに加え、予約が可能となる複数の前記イベントを特定することとしてもよい。
【0012】
前記ユーザに入力させる手段は、前記検索条件として、予約人数をさらに入力させ、前記イベントを特定する手段は、前記予約人数分の空きがあることを条件にさらに加え、予約が可能となる複数の前記イベントを特定することとしてもよい。
【0013】
前記イベントを提示する手段は、前記特定された複数の前記イベントを時系列に表示して提示することとしてもよい。
【0014】
前記提示した複数の前記イベントに対する予約を受け付ける手段を、さらに備えることとしてもよい。
【0015】
前記受け付けられた複数の前記イベントに対する予約を一つのまとまった予約として管理する手段を、さらに備えることとしてもよい。
【0016】
本発明の一態様である予約処理方法は、業種・業態の異なる業者によりそれぞれ提供されるイベントであって、予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報を記憶する予約処理装置が、検索条件として、少なくとも、一つ以上のキーワードをユーザに入力させるステップと、前記検索条件に基づいて、前記記憶された前記予約イベント情報を参照し、予約が可能となる複数の業種・業態の業者による複数の前記イベントを特定することができるステップと、前記特定された複数の前記イベントを、まとめて予約可能な前記イベントとして前記ユーザに提示するステップと、を実行する。
【0017】
本発明の一態様である予約処理プログラムは、コンピュータを、業種・業態の異なる業者によりそれぞれ提供されるイベントであって、予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報を記憶する手段、検索条件として、少なくとも、一つ以上のキーワードをユーザに入力させる手段、前記検索条件に基づいて、前記記憶された前記予約イベント情報を参照し、予約が可能となる複数の業種・業態の業者による複数の前記イベントを特定することができる手段、前記特定された複数の前記イベントを、まとめて予約可能な前記イベントとして前記ユーザに提示する手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、異なる業種・業態の業者によりそれぞれ提供される複数のイベントをまとめて予約できるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る予約処理サーバ(予約処理装置)を含む予約処理システムの構成概略図である。同図に示すように、本実施形態における予約処理システム1は、予約処理サーバ2と、1台以上の予約受付者端末3と、1台以上の予約申込者端末4とを備える。予約受付者端末3および予約申込者端末4はそれぞれ、ネットワークNを介して予約処理サーバ2と通信できるように構成される。
【0022】
予約受付者端末3は、サービスを提供する業者が、後述するイベントの予約を受け付ける予約受付者として使用する端末装置である。予約受付者となり得る業者は、あらゆる業種・業態の業者が対象となる。
【0023】
予約申込者端末4は、サービスの提供を受けるユーザが、イベントの予約を申し込む予約申込者として使用する端末装置である。
【0024】
イベントは、予約の対象となり得るものであればよい。例示的に、イベントは、予約枠を設定することで生成される予約イベント情報により特定することができる。予約イベント情報の詳細については、後述する。予約枠を設定する方法は、例えば、予約受付タイプに応じて定めることができる。予約受付タイプとして、例示的に、後述する事前設定タイプおよび自由受付タイプを採用することができる。なお、予約受付タイプは、他のタイプであってもよく、任意に採用することができる。
【0025】
事前設定タイプは、予約受付者が事前に設定した予約枠を利用して予約申込者からの予約を受け付ける方式である。自由受付タイプは、予約受付者が設定したサービス提供時間内に、所望の予約枠を予約申込者に設定させることで予約申込者からの予約を受け付ける方式である。
【0026】
予約枠を設定する前に、予約受付者は、例えば、以下の各項目を登録する。予約受付者が提供するサービスの内容を特定するメニュー項目、サービスを提供する際の資源(例えば、人、設備、備品等)となるリソース項目、リソースが帰属可能なリソースグループ項目、予約定員数項目、予約受付可能日時項目、料金項目。
【0027】
事前設定タイプでは、例えば、予約受付者が、メニュー項目と、そのメニュー項目に対応するサービスを提供する時間帯とを設定することで予約枠が設定される。
【0028】
自由受付タイプでは、例えば、予約受付者がサービス提供時間を設定し、予約申込者がサービス提供時間内から所望する時間帯を指定することで予約枠が設定される。
【0029】
本実施形態では、予約受付者端末3および予約申込者端末4として、PC(パーソナルコンピュータ)を想定して説明するが、これに限定されない。予約受付者端末3および予約申込者端末4として、例えば、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、その他の端末装置を適宜用いることができる。
【0030】
予約処理サーバ2は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。ここで、予約処理サーバ2を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0031】
ネットワークNは、予約処理サーバ2と予約受付者端末3と予約申込者端末4との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0032】
図2に示すように、予約処理サーバ2は、例えば、プロセッサ20と、通信インタフェース21と、記憶資源22とを備える。
【0033】
プロセッサ20は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニットおよび各種レジスタから構成され、記憶資源22に格納されているコンピュータプログラム220を実行することで、後述する各種機能を実現する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。
【0034】
通信インタフェース21は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信インタフェース21は、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置である。
【0035】
記憶資源22は、例えば、物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。物理デバイスは、例えば、ディスクドライブまたは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶資源22は、複数の物理デバイスを1つの論理デバイスにマッピングして構築してもよいし、1つの物理デバイスを複数の論理デバイスにマッピングして構築してもよい。記憶資源22には、コンピュータプログラム220が記憶される。
【0036】
記憶資源22には、コンピュータプログラム220のほか、予約処理サーバ2の処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、各種データ等が格納される。ドライバプログラムとしては、例えば、通信インタフェース21を制御するための通信インタフェースドライバプログラム等がある。各種データとしては、例えば、予約受付者が登録する予約受付者のアカウントに関するアカウント情報222、予約受付者が登録する予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報223、予約申込者が入力する予約情報224等がある。
【0037】
コンピュータプログラム220は、所定の処理を行うためのプログラムであり、予約処理サーバ2のメインプログラムの動作中に適宜呼び出されて実行される複数のソフトウェアモジュールを備える。このソフトウェアモジュールは、それぞれ特定の処理を実行するためにモジュール化されたサブプログラムであり、例えば、プロシージャ、サブルーチン、メソッド、関数およびデータ構造等を用いて作成される。
【0038】
コンピュータプログラム220は、例示的に、予約処理モジュール221を有する。以下において、予約処理モジュール221を実行することで実現する機能について説明する。
【0039】
予約処理モジュール221は、予約受付者のアカウント登録を受け付ける。予約受付者は、予約処理システム1の使用を開始する際に、予約受付者端末3を操作して予約処理サーバ2の所定のWebページにアクセスし、予約受付者のアカウント情報222を登録する。アカウント情報222には、例えば、ユーザID、パスワード、メールアドレス、氏名、業種・業態情報等が含まれる。ユーザIDは、予約受付者を特定するための識別情報である。業種・業態情報は、イベントを提供する業者である予約受付者の業種・業態を特定する情報である。
【0040】
予約処理モジュール221は、アカウント登録を行った予約受付者に対して、予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報223を登録させる。予約イベント情報223には、例えば、予約受付者のユーザID、イベントを特定するイベント識別情報、イベントのジャンル、イベントを提供する場所、イベントを提供する時間、イベントに対する料金、イベントに関する補足説明等が含まれる。
【0041】
アカウント情報222と予約イベント情報223とは、予約受付者のユーザIDによって紐付けることができる。
【0042】
予約イベント情報のイベント識別情報として、例えばイベント名称やイベントID等を用いることができる。イベント提供元情報としては、例えばイベントを提供する業者名称や業者ID等を用いることができる。
【0043】
イベントのジャンルは、例えば業種・業態ごとや、提供対象の種類ごとに設けることができ、具体的に、飲食店、病院、スクール、フィットネス、美容サロン、飲食店で提供する各料理(例えばそば屋で提供する天ぷらそば、ざるそば)等が該当する。各ジャンルには、それぞれ複数の階層を任意に設けることができる。例えば、ジャンルが飲食店である場合には、飲食店の下位階層として、レストラン、カフェ、居酒屋等を設け、レストランの下位階層として、和食系、中華系、洋食系等を設け、さらに和食系の下位階層として、寿司屋、そば屋、天ぷら屋等を設けることができる。
【0044】
予約処理モジュール221は、予約申込者端末4を操作する予約申込者に対し、まとめて予約可能なイベントの候補を提示する。以下に、まとめて予約可能なイベントの候補を予約申込者に提示する際の手順について説明する。
【0045】
最初に、予約処理モジュール221は、まとめて予約可能なイベントを特定するための検索条件を、予約申込者に入力させる。検索条件として、例えば、キーワード、検索の起点、予算、人数などを設けることができる。
【0046】
ここで、キーワードは、予約申込者が予約するイベントを絞り込むための文言であり、名詞に限らず、動詞や形容詞等であってもよい。なお、キーワードとして、イベントのジャンルに関するキーワードを入力させることで、所望のジャンルに属するイベントを効率よく検索することが可能となる。
【0047】
検索の起点は、検索する際の起点を特定する条件である。検索の起点として、例えば、検索の起点となる時間および場所を設定することができる。
【0048】
予算は、予約するイベントに対する費用の許容範囲を特定する条件である。人数は、予約するイベントに参加する人数を特定する条件である。
【0049】
続いて、予約処理モジュール221は、予約申込者が入力した検索条件に基づいて予約イベント情報223を参照し、予約申込者がまとめて予約することができるイベントを特定する。具体的に、予約処理モジュール221は、予約申込者が入力したキーワード、検索の起点、予算、人数に基づいて、予約イベント情報223の中から予約が可能となるイベントを選定し、その選定したイベントを組み合わせて、まとめて予約可能なイベントを特定する。
【0050】
より詳細に説明すると、予約処理モジュール221は、検索の起点となる場所および/またはイベントを提供する場所を用いて、それぞれの場所の間を移動する際に要する移動時間を算出する。移動時間を算出する際に、移動時間が最短となる移動手段(例えば、電車、バス、車、徒歩)を利用することを前提にして算出することとしてもよいし、予約申込者が選択した移動手段を利用することを前提にして算出することとしてもよい。
【0051】
予約処理モジュール221は、移動時間を算出した後、検索の起点となる時間および/またはイベントを提供する時間と、算出した移動時間とを用いて、上記キーワード、検索の起点、予算および人数に基づいて選定した予約可能なイベント群の中から、まとめて予約可能なイベントを構成するイベントを順次特定していく。
【0052】
続いて、予約処理モジュール221は、特定した複数のイベントを、まとめて予約可能なイベントの候補として予約申込者に提示する。
【0053】
その後、予約処理モジュール221は、予約申込者に提示した複数のイベントに対する予約を、予約申込者端末4から受け付ける。
【0054】
予約処理モジュール221は、予約申込者端末4から受け付けた複数のイベントに対する予約を、一つのまとまった予約として管理する。具体的に、予約処理モジュール221は、複数のイベントに対する予約に関する情報を対応付け、一つの予約情報224として予約処理サーバ2の記憶資源22に格納する。
【0055】
次に、
図3を参照して、まとめて予約可能なイベントを特定するための検索条件を入力させる機能について具体的に説明する。
【0056】
図3は、予約申込者端末4に表示される検索画面41の一例である。この検索画面41には、キーワードC1を入力するためのキーワード入力欄C11と、検索の起点C2に含まれる検索起点時間を入力するための時間入力欄C21および検索の起点C2に含まれる検索起点場所を入力するための場所入力欄C22と、予算C3を入力するための予算入力欄C31と、人数C4を入力するための人数入力欄C41とが設けられている。
【0057】
キーワード入力欄C11は、任意の文言を入力する欄である。キーワード入力欄C11に入力された文言に関連するキーワードを予約イベント情報223のジャンルや補足説明等に含むイベントが、検索の対象となる。
【0058】
なお、キーワード入力欄C11への入力は、キーボード等を利用する文字入力に限定されず、例えば、マイクを利用する音声入力、脳波センサーを利用する脳波による文字入力、決められた内容から選択する選択入力等、様々な入力方法を適用することができる。
【0059】
時間入力欄C21は、現在時刻以降の任意の時間を入力する欄である。翌日以降の時間を入力する場合には、対象となる年月日を指定することとすればよい。時間入力欄C21に入力された時刻以降に予約可能なイベントが検索の対象となる。
【0060】
また、時間入力欄C21の他に、検索起点時間として現在時刻を用いるように指定するオプション機能を設けることとしてもよい。現在時刻を用いるように指定された場合には、検索ボタンB1を押下(選択、クリック、タップ)したときの時刻を用いて検索することとすればよい。
【0061】
場所入力欄C22は、検索起点場所を特定する情報を入力する欄である。場所を特定する情報としては、例えば、住所、施設名称、緯度・経度等がある。場所を入力する際に、地図を表示して予約申込者に場所を指定させることとしてもよい。場所入力欄C22に入力された場所を基準にして特定する予約可能エリア内で提供されるイベントが検索の対象となる。
【0062】
また、場所入力欄C22の他に、検索起点場所として、現在位置を用いるように指定するオプション機能や、自宅や職場等の予約申込者が予め登録した特定の場所を用いるように指定するオプション機能を設けることとしてもよい。現在位置は、GPS(Global Positioning System)等の位置を測定するシステムを利用して特定することができる。現在位置を用いるように指定された場合には、検索ボタンB1を押下したときに測定されている位置を用いて検索することとすればよい。
【0063】
予算入力欄C31は、予約申込者が支払う費用の許容範囲を入力する欄である。予算入力欄C31に入力された予算の範囲内におさまる複数のイベントが検索の対象となる。
【0064】
人数入力欄C41は、予約する人数を入力する欄である。人数入力欄C41に入力された人数分の空き予約枠を有するイベントが検索の対象となる。
【0065】
なお、検索条件として設けられている入力項目のうち、少なくともキーワードC1を必須の入力項目として設定することが望ましい。これにより、異なる業種・業態の業者によって提供されるイベント群の中から、予約申込者が入力したキーワードに関連する複数のイベントを抽出することができるため、業種・業態をまたぐ複数のイベントを予約候補として予約申込者に提供することが可能となる。
【0066】
さらに、検索の起点C2を必須の入力項目に加えることで、検索対象を有効に絞り込むことができるため、検索効率を向上させることが可能となる。
【0067】
また、検索条件は、上記例示した各入力項目に限定されず、例えば、検索の終点を検索条件としてさらに入力させることとしてもよい。検索の終点は、検索する際の終点を特定する条件であり、例えば、検索の終点となる時間および場所を検索の終点として入力させることができる。これにより、予約申込者の予定に合わせて、検索対象を有効に絞り込むことが可能となる。
【0068】
次に、
図4を参照して、まとめて予約可能なイベントを提示する機能について具体的に説明する。
【0069】
図4は、予約申込者端末4に表示される予約候補提示画面42の一例である。この予約候補提示画面42には、
図3の検索画面41で検索されたイベントの中から特定した複数のイベントによる予約候補が、「まとめて予約可能なイベント」の候補として表示される。
【0070】
予約候補が複数件存在する場合には、例えば、予約候補提示画面42に、複数の予約候補を並べて表示(スクロール表示を含む)することができる。これに限らず、複数の予約候補のそれぞれを選択肢として一覧表示し、その中から選択された一つの予約候補を予約候補提示画面42に表示することとしてもよい。また、予約候補ごとに予約候補提示画面42のタブを割り当て、いずれかのタブを選択して予約候補提示画面42を切り替えることで、複数の予約候補を表示させることとしてもよい。また、予約候補の件数が多い場合には、予め設定した件数分の予約候補のみを表示対象として限定することとしてもよい。
【0071】
図4に例示する“予約候補1”は、上記検索画面41において、キーワードとして、“ヨガ”、“カフェ”、“ネイル”が入力され、検索の起点として、“10:00”に“東京駅”にいることが入力され、予算として、“10,000〜20,000”円が入力され、予約の人数として“1”名が入力された結果、提示されたものである。
【0072】
図4の“予約候補1”には、まとめて予約可能なイベントとして、“予約a”のイベントと“予約b”のイベントと“予約c”のイベントとが表示されている。
【0073】
“予約a”は、“11:00”から“12:00”に、“品川”にある“スタジオX”で行われる“ホットヨガ”が“1”名で予約可能であり、料金が“3,000円”であることを例示している。
【0074】
“予約b”は、“12:20”から“13:00”に、“品川”にある“カフェ”の店“喫茶Y”が“1”名で予約可能であり、この店での平均予算が“1,800円”であることを例示している。
【0075】
“予約c”は、“14:00”から“15:00”に、“大崎”にある“ネイルサロンZ”で受けられる“ジェルネイル”が“1”名で予約可能であり、料金が“12,000円”であることを例示している。
【0076】
“予約a”のイベント、“予約b”のイベントおよび“予約c”のイベントを含む“予約候補1”は、例えば、以下のように特定する。
【0077】
最初に、予約処理モジュール221は、起点場所となる“東京駅”と、その“東京駅”から利用可能な移動手段(例えば、電車、バス、車、徒歩)と、起点時間となる“10:00”とを用い、検索対象となる予約可能エリアの範囲を算出する。
【0078】
ここで、予約可能エリアの範囲を算出する際に、任意に設定可能な検索の終点を加えることとしてもよい。例えば、上述した検索画面41に検索の終点が入力項目として設けられている場合には、その入力項目に入力された内容を用いることができる。一方、検索の終点が入力項目として設けられていない場合であっても、例えば終点の時間および場所を予め検索の終点としてシステム上に設定しておき、その設定内容を用いることとしてもよい。終点の時間として、例えば、起点時間から所定時間経過後、当日の24:00、次回の特定日時等を設定することができる。終点の場所として、例えば、起点場所と同一の場所、起点場所から特定距離移動した場所、予約申込者の自宅または職場等を設定することができる。
【0079】
予約可能エリアの範囲は、移動時間が最短となる移動手段を利用して算出することとしてもよいし、予約申込者が選択した移動手段を利用して算出することとしてもよい。また、移動手段ごとに予約可能エリアの範囲を算出し、予約申込者に選択させることとしてもよい。
【0080】
続いて、予約処理モジュール221は、“ヨガ”、“カフェ”、“ネイル”に関連するキーワードを含む予約イベント情報223に対応するイベントの中から、予約可能エリア内で提供され、かつ、“10:00”以降に、“1”名以上の空き予約枠を有するイベントを検索する。
【0081】
続いて、予約処理モジュール221は、検出したイベントの中から“ヨガ”、“カフェ”、“ネイル”にそれぞれ対応するイベントを選定し、予算の範囲内におさまる組み合わせのうち、各イベントの予約可能時間および各イベント間の移動時間に基づいて、時系列に予約が可能となる組み合わせを、まとめて予約可能なイベントとして特定する。各イベント間の移動時間には、到着してからイベントに参加するまでの準備時間等を余裕時間として含ませることとしてもよい。
【0082】
これにより、例えば、“予約a”のイベントと“予約b”のイベントと“予約c”のイベントとを含む“予約候補1”が、まとめて予約可能なイベントとして特定され、
図4に示す予約候補提示画面42に表示される。予約候補提示画面42には、検索の起点、“予約a”のイベント、“予約b”のイベントおよび“予約c”のイベントが、時系列に並べて表示されるため、スケジュール確認にも有効となる。
【0083】
予約申込者は、予約候補提示画面42の“予約”ボタンB2を押下することで、予約候補提示画面42に表示されている“予約a”のイベントと“予約b”のイベントと“予約c”のイベントとをまとめて予約することができる。これにより、予約処理モジュール221は、“予約a”のイベントと“予約b”のイベントと“予約c”のイベントとに関する情報を、予約申込者に関する情報と対応付けて、一つの予約情報224として予約処理サーバ2の記憶資源22に格納する。
【0084】
上述したように、実施形態における予約処理システム1によれば、予約イベント情報223を、異なる業種・業態の業者のアカウント情報に対応付けて記憶しておき、検索条件として、少なくとも、一つ以上のキーワードを、予約申込者端末4を操作する予約申込者に入力させ、その検索条件に基づいて、予約イベント情報223を参照し、予約が可能な複数の業種・業態の業者による複数のイベントを特定し、その特定した複数のイベントを、まとめて予約可能なイベントとして予約申込者端末4に表示させることができる。
【0085】
これにより、予約申込者端末4を操作する予約申込者は、異なる業種・業態の業者によってそれぞれ提供される複数のイベントをまとめて予約することが可能となる。
【0086】
また、実施形態における予約処理システム1によれば、上記検索条件に、検索の起点となる時間および場所を含む起点情報を加えることができるため、検索対象を有効に絞り込み、検索効率を向上させることが可能となる。
【0087】
さらに、実施形態における予約処理システム1によれば、予約申込者に提示した複数のイベントに対する予約を受け付けることができるとともに、その受け付けた複数のイベントに対する予約を一つのまとまった予約として管理することが可能となる。
【0088】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理(ステップ)は処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【0089】
また、上述した実施形態では、予約受付者端末3や予約申込者端末4が、予約処理サーバ2のWebページにアクセスして処理を行っているが、必ずしもWebページにアクセスして処理を行う必要はない。例えば、予約受付者端末3や予約申込者端末4が、予約処理アプリケーション(予約処理アプリ)をインストールして、上述した予約処理システムでの各種機能を実現することとしてもよい。この場合、予約受付者端末3や予約申込者端末4は、最新の予約イベント情報や予約情報を予約処理サーバ2から取得し、その取得した最新の情報を用いて予約処理等を実行し、予約受付者端末3や予約申込者端末4内で処理されたデータを予約処理サーバ2に送信することとすればよい。
【解決手段】予約処理サーバ2が、予約の対象となるイベントに関する予約イベント情報223を、イベントを提供する業者の業種・業態情報を含むアカウント情報222に対応付けて記憶し、検索条件として、少なくとも、一つ以上のキーワードを予約申込者に入力させ、その検索条件に基づいて、予約イベント情報223を参照し、予約が可能な複数の業種・業態の業者による複数のイベントを特定し、その特定した複数のイベントを、まとめて予約可能なイベントとして予約申込者に提示する。