(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ピクチャのビデオ・シーケンスを符号化し、さらにピクチャの前記ビデオ・シーケンスの前記符号化の間にモード・マッピング情報を取得するように構成された符号化器を含む装置であって、
前記モード・マッピング情報は、ピクチャの前記ビデオ・シーケンスの符号化に利用可能な、少なくとも1つのモード・インデックスと複数の符号化モードのサブタイプとの間のマッピングを提供し、前記マッピングは、より短い符号長を有する前記モード・インデックスがより高い頻度で発生する符号化モードのサブタイプに対して設定されるように行われ、
前記符号化器は、モード・マッピングで前記ビデオ・シーケンスにおける少なくとも1つのピクチャを符号化し、前記少なくとも1つのピクチャを符号化した後に前記ビデオ・シーケンス内の後続のピクチャを符号化することに対して適合したモード・マッピング情報を取得し、
前記適合したモード・マッピング情報は、ピクチャの前記ビデオ・シーケンス内にある、前に符号化された前記少なくとも1つのピクチャからの情報に基づき、前記符号化モードのサブタイプの前記モード・マッピング情報を並べ替えることにより取得される、前記装置。
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、請求項3に記載の装置。
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、請求項7に記載の方法。
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、請求項11に記載の装置。
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、請求項15に記載の方法。
【背景技術】
【0003】
大抵の現行のビデオ符号化規格は、様々な符号化モードを使用して、空間ドメインおよび時間ドメインにおける相関を効率的に減少させる。例を挙げると、ISO/IEC(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission) MPEG−4(Moving Picture Experts Group−4) Part 10 AVC(Part 10 Advanced Video Coding)規格/ITU−T(International Telecommunication Union, Telecommunication Sector)H.264勧告(以下、「MPEG−4 AVC規格」と呼ぶ)は、ピクチャをイントラ符号化またはインター符号化することを可能にする。イントラ・ピクチャでは、全てのマクロブロックは、3つのタイプに分類される。これらは、INTRA4×4、INTRA8×8、およびINTRA16×16である。INTRA4×4およびINTRA8×8は、9個のイントラ予測モードをサポートし、INTRA16×16モードは、4個のイントラ予測モードをサポートする。インター・フレームにおいては、符号化器は、各マクロブロックについて、インター/イントラ符号化決定を行う。インター符号化では、様々なマクロブロックのパーティション(より具体的には、マクロブロックでは、16×16、16×8、8×16、および8×8、サブマクロブロックのパーティションでは、8×8、8×4、4×8、および4×4)が認められている。複数のリファレンス・ピクチャの手法が16×16のマクロブロックの予測のために使用されているため、各パーティションは、幾つかの予測モードを有する。また、MPEG−4 AVC規格は、スキップ・モードおよびダイレクト・モードをさらにサポートする。
【0004】
さらに、MPEG−4 AVC規格は、ブロック・タイプ(パーティション)および予測モードを符号化するために定義済みの決まった圧縮方法を使用し、実際のビデオ・コンテンツにこれらを一致させる際の適応化を欠いたものである。
【0005】
上述したように、MPEG−4 AVC規格においては、ピクチャをイントラ符号化またはインター符号化することができる。イントラ符号化されたピクチャにおいては、現在のピクチャの空間情報を利用することのみによって、全てのマクロブロックがイントラ・モードで符号化される。インター符号化されたピクチャ(PおよびBピクチャ)においては、インター・モードおよびイントラ・モードの双方が使用されている。個々のマクロブロックの各々は、イントラとして(即ち、空間相関のみを使用して)符号化されるか、インターとして(即ち、前に符号化されたピクチャからの時間相関を使用して)符号化される。一般的に、符号化器は、符号化効率および主観的な品質の各考慮事項に基づいて各マクロブロックのためのインター/イントラ符号化決定を行う。通常、インター符号化は、前のピクチャから良好に予測されるマクロブロックのために使用され、イントラ符号化は、通常、前のピクチャからは良好に予測できないマクロブロックのため、または、空間アクティビティが低レベルであるマクロブロックのために使用される。
【0006】
イントラ・モードでは、3つのタイプが認められている。これらは、INTRA4×4、INTRA8×8、およびINTRA16×16である。INTRA4×4およびINTRA8×8は、9個のモードをサポートする。これらは、垂直、水平、DC、斜め下/左、斜め下/右、垂直左、水平下、垂直右、および水平上の予測である。INTRA16×16は、4つのモードをサポートしている。これらは、垂直、水平、DC、および面予測(plane prediction)である。
図1Aを参照すると、INTRA4×4およびINTRA8×8の予想モードが概ね参照符号100によって示されている。
図1Aにおいて、参照符号0は、垂直予測モードを示し、参照符号1は、水平予測モードを示し、参照符号3は、斜め下/左予測モードを示し、参照符号4は、斜め下/右予測モードを示し、参照符号5は、垂直右予測モードを示し、参照符号6は、水平下予測モードを示し、参照符号7は、垂直左予測モードを示し、参照符号8は、水平上予測モードを示す。INTRA4×4予測モードおよびINTRA8×8予測モードの一部であるDCモードは図示されていない。
図1Bを参照すると、INTRA16×16予測モードが概ね参照符号150によって示されている。
図1Bにおいて、参照符号0は、垂直予測モードを示し、参照符号1は、水平予測モードを示し、参照符号3は、面予測モードを示す。INTRA16×16予測モードの一部であるDCモードは、図示されていない。
【0007】
インター・ピクチャにおいて、符号化器は、各マクロブロックについて、インター/イントラ符号化決定を行う。MPEG−4 AVC規格においては、インター符号化は、様々なマクロブロックのパーティション(より具体的には、マクロブロックでは、16×16、16×8、8×16、および8×8、サブマクロブロックのパーティションでは、8×8、8×4、4×8、および4×4)が認められており、16×16のマクロブロックの予測には複数の参照ピクチャを使用することができる。また、MPEG−4 AVC規格も、スキップ・モードおよびダイレクト・モードをサポートする。
【0008】
MPEG−4 AVC規格の参照ソフトウェアにおいては、レート歪み最適化(RDO:Rate−Distortion Optimization)フレームワークが使用され、モード決定は、インター・モードおよびイントラ・モードの各々のコストを比較することによって行われる。最小のコストを有するモードが最良のモードとして選択される。
【0009】
MPEG−4 AVC規格におけるモード符号化
入力ビデオ・コンテンツの非定常的な特性を利用するために、ビデオ符号化器は、エントロピー符号化により入力ビデオ信号を可変長符号化されたシンタックス要素のビットストリームにマッピングする。高い頻度で発生するシンボルは、短い符号語を用いて表現され、より低い頻度のシンボルは、長い符号語を用いて表現される。
【0010】
MPEG−4 AVC規格は、2つのエントロピー符号化方法をサポートする。各シンボルは、エントロピー符号化モードに依存して、可変長符号(VLC:Variable Length Code)または、コンテキストに基づく適応型算術符号化(CABAC:Context based Adaptive Binary Arithmetic Coding)を使用して符号化される。CABACを例示的なエントロピー符号化方法とし、Pスライスにおけるsub_mb_typeを例示的なシンボルとして使用して、MPEG−4においてどうのようにモードが符号化されるかについて例示する。
【0011】
CABAC符号化処理は、以下の3つの基本的なステップを含む。
(1)2値化
(2)コンテキスト・モデリング
(3)2値算術符号化
【0012】
2値化ステップにおいて、所与の非2値シンタックス要素が一意的にビン・ストリング(bin string)と呼ばれる2値シーケンスにマッピングされる。この処理は、シンボルを可変長符号に変換する処理と同様であるが、2値符号がさらに符号化される。
図2Aを参照すると、Pスライスにおけるシンタックス要素sub_mb_typeのための符号モードとモード・インデックスとの間のマッピングが概ね参照符号200によって示されている。モードは、0から3にインデックスが付けられる。即ち、P_L0_8×8のインデックス値は、0であり、P_L08×4のインデックス値は、1であり、P_0_4×8のインデックス値は、2であり、P_L0_4×4のインデックス値は、3である。sub_mb_type0は、発生頻度が高いことが予期され、1ビットのビン・ストリングに変換され、sub_mb_type2および3は、発生頻度が低いことが予期され、3ビットのビン・ストリングに変換される。2値化処理は、固定されており、予期される挙動とは異なるモード選択に適応することができない。
【0013】
同様に、限定するものではないが、mb_typeおよびイントラ予測モードを含む他のモードのための符号化処理もまた、MPEG−4 AVC規格にでは、固定されている。従って、MPEG−4 AVC規格は、ビデオ信号の動的な性質を捉えることができない。そこで、各モードを符号化し、符号化効率を向上させるための適応型の方法を設計する必要性が高い。従って、大抵の現代のビデオ符号化規格および勧告と同様に、MPEG−4AVC 規格は、様々な符号化モードを用いて空間ドメインおよび時間ドメイン内の相関を効率的に減少させる。しかしながら、これらのビデオ規格および勧告は、定義済の固定された圧縮方法を用いてブロック・タイプ(パーティション)および予測モードを符号化し、これらを実際のビデオ・コンテンツに一致させる際の適応性を欠くものである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本願の原理は、適応型のモード・ビデオ符号化および復号を行うための方法および装置に関する。
【0023】
本説明は、本願の原理を例示するものである。従って、本明細書において明示的に記載、または図示されていなくとも、当業者が本願の原理を実施する様々な構成を企図することが可能であり、このような構成が本願の精神および範囲の中に包含されることが理解できるであろう。
【0024】
本明細書に記載された全ての例および条件付の文言は、本願の原理を読者が理解するのを助けるための教示目的のものであり、発明者によって寄与された概念は、技術を発展させるものであり、このような具体的に記載された例や条件に限定されるように解釈されるべきではない。
【0025】
また、本明細書における本発明の原理、態様、および、実施の形態についての全ての記載、さらに、その特定の例は、構造的な均等物、機能的な均等物の双方を包含するように意図したものである。さらに、このような均等物は、現在公知の均等物だけでなく、将来において開発される均等物、即ち、構造に係らず、同一の機能を実行するように開発された全ての要素を包含するように意図されている。
【0026】
従って、例えば、当業者であれば、本明細書において示されたブロック図は、本願の原理を実施する回路を例示する概念図であることが理解できよう。同様に、フローチャート、フロー図、状態遷移図、擬似コードなどは、いずれも様々な処理を表すことが理解できよう。これらの処理は、実質的にコンピュータによって読み取り可能な媒体において表すことができ、コンピュータまたはプロセッサにより実行され、このようなコンピュータまたはプロセッサがはっきりと図示されているかどうかに係るものではない。
【0027】
各図面において示される様々な要素の機能は、専用のハードウェアの使用により提供されてもよく、適切なソフトウェアと関連付けてソフトウェアを実行することが可能なハードウェアの使用によって提供されてもよい。機能がプロセッサによって提供される場合にも、単一の専用プロセッサによって提供されてもよく、単一の共有プロセッサによって提供されてもよく、複数の別個のプロセッサによって提供されてもよく、プロセッサの中に共有されているものがあってもよい。さらに、用語「プロセッサ」または「コントローラ」を明示的に使用した場合であっても、ソフトウェアを実行することが可能なハードウェアのみを意味するように解釈されるべきではなく、限定するものではないが、ディジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)・ハードウェア、ソフトウェアを格納する読み出し専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:Random Access Memory)、および不揮発性の記憶装置を暗黙的に含むことがある。
【0028】
また、従来のおよび/または慣習的な他のハードウェアを含むこともある。同様に、図面に示されたどのスイッチも概念的なものに過ぎない。これらの機能はプログラム・ロジックの動作を介して、専用のロジックを介して、プログラム制御と専用のロジックとのインタラクションを介して、または、手動でも実行されることがある。状況に応じて具体的に理解されるように、実施者により、特定の技術を選択可能である。
【0029】
請求の範囲において、特定の機能を実施するための手段として表現されたいずれの要素も、この機能をどのような方法で実行するものも包含するように意図している。例えば、a)機能を実行する回路要素を組み合わせたもの、または、b)形態に関わらず、ソフトウェア、つまり、ファームウェア、マイクロコード等を含み、機能を実施するためにソフトウェアを実行する適当な回路と組み合わせたものも包含する。このような請求の範囲によって定義される本願の原理は、請求項に記載された様々な手段によって提供される機能が請求の範囲の要件として、組み合わせられ、まとめられている事実に基づいたものである。従って、このような機能を提供することが可能な手段はどのようなものであっても、本願において示されているものと均等であるとみなされる。
【0030】
明細書において、本願の原理の「一実施の形態」、「実施の形態」、または、この類の表現が言及されている場合、これは、実施の形態に関して記載される特定の特徴事項、構造、特性などが本願の原理の少なくとも1つの実施の形態に含まれることを意味する。従って、明細書全体に渡って様々な箇所に存在する文言「一実施の形態においては」、「実施の形態においては」、または、この類の表現は、必ずしも、全てが同一の実施の形態について言及するものではない。
【0031】
「/(スラッシュ)」、「および/または」、さらに、「〜のうちの少なくとも一方(〜のうちの少なくとも1つ)」の使用は、例えば、「A/B」、「Aおよび/またはB」、「AおよびBのうちの少なくとも一方」の場合、1番目に列挙されたオプション(A)のみの選択、2番目に列挙されたオプション(B)のみの選択、または、両方のオプション(AおよびB)の選択を包含するものと意図されている。別の例として、「A、B、および/またはC」、さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」の場合、このような文言は、1番目に列挙されたオプション(A)のみの選択、2番目に列挙されたオプション(B)のみの選択、3番目に列挙されたオプション(C)のみの選択、1番目および2番目に列挙されたオプション(AおよびB)のみの選択、1番目および3番目に列挙されたオプション(AおよびC)のみの選択、2番目および3番目に列挙されたオプション(BおよびC)のみの選択、または、全ての3つのオプション(A、B、およびC)の選択を包含するものと意図されている。列挙された数の項目の分だけ、このことが拡張されることは、当該技術分野、さらに、関連する技術分野における通常の技術知識を有するものであれば容易に理解できるであろう。
【0032】
さらに、本明細書において、本願の原理の1つ以上の実施の形態は、MPEG−4 AVC規格に関して記載されているが、本願の原理は、この規格のみに限定されるものではない。従って、本願の原理は、本願の原理の精神を逸脱することなく、MPEG−4 AVC規格の拡張版を含む、他のビデオ符号化規格、勧告およびその拡張版にも利用することができる。
【0033】
本明細書において使用される「ハイレベル・シンタックス」は、マクロブロック・レイヤーよりも階層的に上位に位置するビットストリームに存在するシンタックスを意味する。例えば、本明細書において使用されるハイレベル・シンタックスは、限定するものではないが、スライス・ヘッダ・レベル、補助拡張情報(SEI:Supplemental Enhancement Information)レベル、ピクチャ・パラメータ・セット(PPS: Picture Parameter Set)・レベル、シーケンス・パラメータ・セット(SPS: Sequence Parameter Set)・レベル、さらに、ネットワーク抽象化層(NAL:Network Abstraction Layer)ユニット・ヘッダ・レベルでのシンタックスを意味する場合がある。
【0034】
上述したように、本願の原理は、適応型のモード・ビデオ符号化および復号を行うための方法および装置に関する。
【0035】
図3を参照すると、本願の原理が適用される例示的なビデオ符号化器が概ね参照符号300によって示されている。
【0036】
ビデオ符号化器300は、結合器385の非反転入力と信号通信する出力を有するフレーム順序付けバッファ310を含む。結合器385の出力は、変換器/量子化器325の第1の入力と信号通信するように結合されている。変換器/量子化器325の出力は、エントロピー符号化器345の第1の入力と、逆変換器/逆量子化器350の第1の入力と信号通信するように結合されている。エントロピー符号化器345の出力は、結合器390の第1の非反転入力と信号通信するように結合されている。結合器390の出力は、出力バッファ335の第1の入力と信号通信するように結合されている。
【0037】
符号化器コントローラ305の出力は、ピクチャ・タイプ決定モジュール315の入力と、マクロブロック・タイプ(MBタイプ)決定モジュール320の第1の入力と、変換器/量子化器325の第2の入力と、シーケンス・パラメータ・セット(SPS:Sequence Parameter Set)/ピクチャ・パラメータ・セット(PPS:Picture Parameter Set)挿入器340の入力と信号通信するように結合されている。
【0038】
SEI挿入器330の出力は、結合器390の第2の非反転入力と信号通信するように結合されている。
【0039】
ピクチャ・タイプ決定モジュール315の第1の出力は、フレーム順序付けバッファ310の第3の入力と信号通信するように結合されている。ピクチャ・タイプ決定モジュール315の第2の出力は、マクロブロック・タイプ決定モジュール320の第2の入力と信号通信するように結合されている。
【0040】
シーケンス・パラメータ・セット(SPS:Sequence Parameter Set)/ピクチャ・パラメータ・セット(PPS:Picture Parameter Set)挿入器340の出力は、結合器390の第3の非反転入力と信号通信するように結合されている。
【0041】
逆変換器/逆量子化器350の出力は、結合器319の第1の非反転入力と信号通信するように結合されている。結合器319の出力は、イントラ予測モジュール360の第1の入力と、デブロッキング・フィルタ365の第1の入力と信号通信するように結合されている。デブロッキング・フィルタ365の出力は、参照ピクチャ・バッファ380の入力と信号通信するように結合されている。参照ピクチャ・バッファ380の出力は、動き推定器375の第2の入力と、動き補償器370の第1の入力と信号通信するように結合されている。動き推定器375の第1の出力は、動き補償器370の第2の入力と信号通信するように結合されている。動き推定器375の第2の出力は、エントロピー符号化器345の第2の入力と信号通信するように結合されている。
【0042】
動き補償器370の出力は、スイッチ397の第1の入力と信号通信するように結合されている。イントラ予測モジュール360の出力は、スイッチ397の第2の入力と信号通信するように結合されている。マクロブロック・タイプ決定モジュール320の出力は、スイッチ397の第3の入力と信号通信するように結合されている。スイッチ397の第3の入力は、スイッチの(制御入力、即ち、第3の入力と比較される)「データ」入力が、動き補償器370またはイントラ予測モジュール360によって提供されるかどうかを判定する。スイッチ397の出力は、結合器319の第2の非反転入力および結合器385の第2の非反転入力と信号通信するように結合されている。出力バッファ335の第2の出力は、符号化器コントローラ305の入力と信号通信するように結合されている。
【0043】
フレーム順序付けバッファ310の第1の入力は、符号化器100の入力として、入力ピクチャを受信するために利用可能である。さらに、補助拡張情報(SEI:Supplemental Enhancement Information)挿入器330の入力は、符号化器300の入力として、メタデータを受信するために利用可能である。出力バッファ335の出力は、符号化器300の出力として、ビットストリームを出力するために利用可能である。
【0044】
図4を参照すると、本願の原理が適用される例示的なビデオ復号器が概ね参照符号400によって示されている。
【0045】
ビデオ復号器400は、エントロピー復号器445の第1の入力と信号通信するように結合された出力を有する入力バッファ410を含む。エントロピー復号器445の第1の出力は、逆変換器/逆量子化器450の第1の入力と信号通信するように結合されている。逆変換器/逆量子化器450の出力は、結合器425の第2の非反転入力と信号通信するように結合されている。結合器425の出力は、デブロッキング・フィルタ465の第2の入力と、イントラ予測モジュール460の第1の入力と信号通信するように結合されている。デブロッキング・フィルタ465の第2の出力は、参照ピクチャ・バッファ480の第1の入力と信号通信するように結合されている。参照ピクチャ・バッファ480の出力は、動き補償器470の第2の入力と信号通信するように結合されている。
【0046】
エントロピー復号器445の第2の出力は、動き補償器470の第3の入力と、デブロッキング・フィルタ465の第1の入力と信号通信するように結合されている。エントロピー復号器445の第3の出力は、復号器コントローラ405の入力と信号通信するように結合されている。復号器コントローラ405の第1の出力は、エントロピー復号器445の第2の入力と信号通信するように結合されている。復号器コントローラ405の第2の出力は、逆変換器/逆量子化器450の第2の入力と信号通信するように結合されている。復号器コントローラ405の第3の出力は、デブロッキング・フィルタ465の第3の入力と信号通信するように結合されている。復号器コントローラ405の第4の出力は、イントラ予測モジュール460の第2の入力と、動き補償器470の第1の入力と、参照ピクチャ・バッファ480の第2の入力と信号通信するように結合されている。
【0047】
動き補償器470の出力は、スイッチ497の第1の入力と信号通信するように結合されている。イントラ予測モジュール460の出力は、スイッチ497の第2の入力と信号通信するように結合されている。スイッチ497の出力は、結合器425の第1の非反転入力と信号通信するように結合されている。
【0048】
入力バッファ410の入力は、復号器400の入力として、入力ビットストリームを受信するために利用可能である。デブロッキング・フィルタ465の第1の出力は、復号器400の出力として、出力ピクチャを出力するために利用可能である。
【0049】
よって、本願の原理に従って、適応型のモード・ビデオ符号化および復号を行う方法および装置を提供する。適応型のモードの使用により、符号化効率の改善が実現する。一実施の形態においては、モードとモード・インデックスとの間で適応化を行い、モードを符号化する際に必要となるビット数を減少させる。一実施の形態においては、符号長が短くなるインデックス値を高い頻度で発生するモードに対して設定することにより、符号化効率を向上させる。
【0050】
図2Bを参照すると、
図2Aにおいて例として挙げられたシンボルsub_mb_typeについて、符号化モードとモード・インデックスとの間の代替的なマッピングが概ね参照符号250によって表されている。この代替的なマッピング250では、最小のブロック・サイズ(即ち、4×4)は、最小のインデックス(即ち、0)を有するため、その符号語長は最小となる(即ち、1)。1つの特定の適応型のモード符号化方法は、モード統計に依存して、
図2Aおよび
図2Bのこれらの2つのマッピング・テーブルの間の選択を行うことである。P_L0_8×8モードが有力である(優位にある)場合には、
図2Aのテーブルが選択される。P_L0_4×4モードが有力である(優位にある)場合には、
図2Bのテーブルが選択される。
【0051】
実施例1
図5を参照すると、ビデオ符号化器における適応型のモード・符号化を導出するための例示的な方法が概ね参照符号500によって示されている。方法は、制御を機能ブロック520に受け渡す開始ブロック510を含む。機能ブロック520は、符号化セットアップ(オプションとして、オペレータのアシスタンスを伴う場合がある)を実行し、制御をループ端ブロック530に受け渡す。ループ端ブロック530は、ピクチャjのループを実行し、制御を機能ブロック540に受け渡す。ここで、j=1,・・・,#である(シンボル「♯」は、単語「数(number)」を表す)。機能ブロック540は、ピクチャjを符号化し、制御を機能ブロック550に受け渡す。機能ブロック550は、1回の反復処理(最初の反復処理である必要はない)の間に、前に符号化したビデオ・コンテンツからのモード・マッピングを導出し、その後、1回以上の後続する反復処理の間に、1回以上モード・マッピングを更新し、オプションとして、1つ以上の条件(例えば、シーンの変化など)に基づいてモード・マッピングのリセット処理を実行し、制御をループ端ブロック560に受け渡す。ループ端ブロック560は、ループを終了し、制御を終了ブロック599に受け渡す。
【0052】
方法500において、モードとモード・インデックスとの間のマッピングが前に符号化されたビデオ・コンテンツから導出される。例えば、決定ルールは、限定するものではないが、前に符号化されたピクチャにおけるモード使用の頻度、さらに、時間解像度、空間解像度などの他の情報に基づくものとすることができる。勿論、他のパラメータを前に規定されたパラメータ、さらに/または、1つ以上の前に規定されたパラメータの代わりに使用することができる。方法500においては、各ピクチャが符号化された後に適応型のモード・マッピングが更新される。しかしながら、本願の原理は、前述した更新頻度に限定されるものではなく、本願の原理の精神を逸脱することなく、他の更新頻度を使用できることが理解できよう。例えば、更新処理は、ピクチャ群(GOP:Ggroup Of Picture)などの少数のピクチャまたはシーンの後に適用して演算量を低減することができる。モード・マッピングを更新するために、1つ以上の符号化されたピクチャを使用することができる。使用されるべき前の符号化されたピクチャの量は、符号化器および復号器の双方に知られている何らかのルールに基づくものとすることができる。一実施の形態においては、特定のモード・マッピングのリセット処理を導入してマッピング・テーブルをシーンの変更でデフォルトのものにリセットすることができる。
【0053】
図6を参照すると、ビデオ復号器における適応型のモード符号化を導出するための例示的な方法が概ね参照符号600によって示されている。方法は、制御をループ端ブロック620に受け渡す開始ブロック610を含む。ループ端ブロック620は、ピクチャjのループを開始し、制御を機能ブロック630に受け渡す。ここで、j=1,・・・,#である(シンボル「♯」は、単語「数(number)」を表す)。機能ブロック630は、ピクチャjを復号し、制御を機能ブロック640に受け渡す。機能ブロック640は、1回の反復処理(最初の反復処理である必要はない)の間に、前に
復号したビデオ・コンテンツからのモード・マッピングを導出し、その後、1回以上の後続する反復処理の間に、1回以上モード・マッピングを更新し、オプションとして、1つ以上の条件(例えば、シーンの変化など)に基づいてモード・マッピングのリセット処理を実行し、制御をループ端ブロック650に受け渡す。ループ端ブロック650は、ループを終了し、処理を終了ブロック699に受け渡す。
【0054】
従って、各ピクチャがブロック630において復号された後、モード・マッピングは、符号化器での処理と同様の処理で更新される。
【0055】
この方法においては、前に符号化されたピクチャから適応型のモード・マッピングが導出される。この方法の多くの利点のうちの1つは、方法がコンテンツに適応し、マッピング情報を伝達する際に余分なシンタックスを必要としない点である。しかしながら、この方法は、マッピングを導出するために符号化器および復号器の側で余分な演算を必要とすることがある。さらに、ビットストリームがエラーを伴う環境で伝送される場合、前に符号化されたピクチャに損傷が発生する場合、マッピングが適切に導出されないことがあり、これにより、復号器が適切に動作しないことがある。
【0056】
実施の形態2
別の実施の形態においては、マッピング情報がシンタックス内に具体的に示され、ビットストリームで伝送される。この方法においては、適応型のモード・マッピングは、符号化処理の前または間に導出することができる。例えば、相異なる空間解像度で符号化されたものからのトレーニング・データに従って、モード・マッピング・テーブルを空間解像度の範囲で作成することができる。次に、マッピングは、シーケンス・レベル、ピクチャ・レベル、スライス・レベルなどで符号化される。
【0057】
図7を参照すると、ビデオ符号化器においてシーケンス・レベルで適応型のモード符号化を適用する例示的な方法が概ね参照符号700によって示されている。方法700は、結果として生じたビットストリームにモード・マッピングを埋め込む。方法700は、制御を機能ブロック720に受け渡す開始ブロック710を含む。機能ブロック720は、符号化セットアップ(オプションとして、オペレータのアシスタンスを伴う場合がある)を実行し、制御を機能ブロック730に受け渡す。機能ブロック730は、例えば、トレーニング・データに基づき、モード・マッピングを導出し(このトレーニング・データは、例えば、相異なる空間解像度などで符号化したものに基づく)、制御を機能ブロック740に受け渡す。機能ブロック740は、例えば、結果として生じたビットストリームまたは副情報において伝送されるシンタックスの中のモード・マッピング情報を示すことによって、モード・マッピングを符号化し、制御をループ端ブロック750に受け渡す。ループ端ブロック750は、ピクチャjのループを実行し、制御を機能ブロック760に受け渡す。ここで、j=1,・・・,#である(シンボル「♯」は、単語「数(number)」を表す)。機能ブロック760は、ピクチャjを符号化し、制御をループ端ブロック770に受け渡す。ループ端ブロック770は、制御を終了ブロック799に受け渡す。
【0058】
図8を参照すると、ビデオ復号器においてシーケンス・レベルで適応型のモード符号化を導出するための例示的な方法が概ね参照符号800によって示されている。方法800は、モード・マッピングが埋め込まれている受信したビットストリームのパージングを行う。方法800は、制御を機能ブロック820に受け渡す開始ブロック810を含む。機能ブロック820は、モード・マッピングを復号し、制御をループ端ブロック830に受け渡す。ループ端ブロック830は、ピクチャjのループを実行し、制御を機能ブロック840に受け渡す。ここで、j=1,・・・,#である(シンボル「♯」は、単語「数(number)」を表す)。機能ブロック840は、ピクチャjを復号し、制御をループ端ブロック850に受け渡す。ループ端ブロック850は、ループを終了し、制御を終了ブロック899に受け渡す。
【0059】
上述した方法700および800においては、モード・マッピング情報がビットストリーム内で具体的に送信される。これにより、このような情報を復号器は、前に符号化されたピクチャを参照することなく取得することができ、伝送エラーに対してよりロバストな(堅牢な)ビットストリームを提供する。しかしながら、モード・マッピング情報を送信する際により大きなオーバヘッドビットのコストを有する。
【0060】
実施の形態3
別の実施の形態においては、マッピング情報がシンタックス内でも示されており、ビットストリームで伝送される。実施の形態2の場合とは異なり、前に符号化されたピクチャまたは今回符号化されたピクチャに基づいて、マッピング・テーブルを符号化/復号処理の間に作成することができる。例えば、ピクチャを符号化する前に、モード・マッピング・テーブルが作成され、シンタックス内で示される。符号化処理の間にモード・マッピング・テーブルを更新し続けることができる。モード・マッピング・テーブルは、前に符号化されたピクチャ情報に基づいて作成されるか、さらに/または、何らかのモード・マッピング・テーブルのセットおよび/または今回符号化されたピクチャの異なる/部分的な符号化パスから選択される。さらに、マッピング・テーブルは、例えば、限定するものではないが、平均や分散など、符号化されたピクチャまたはシーケンスの統計に基づいて作成することができる。
【0061】
図9を参照すると、ビデオ符号化器における適応型のモード・マッピングを行う例示的な方法が概ね参照符号900によって示されている。方法900は、制御を機能ブロック920に受け渡す開始ブロック910を含む。機能ブロック920は、符号化セットアップを実行し、制御をループ端ブロック930に受け渡す。ループ端ブロック930は、ピクチャjのループを実行し、制御を機能ブロック940に受け渡す。ここで、j=1,・・・,#である(シンボル「♯」は、単語「数(number)」を表す)。機能ブロック940は、前に符号化されたピクチャおよび/または今回符号化されたピクチャjに基づく、さらに/または、モード・マッピングのセット、1つ以上のピクチャまたはシーケンスの統計値などから選択されるモード・マッピングを取得し、制御を機能ブロック950に受け渡す。機能ブロック950は、ピクチャjを符号化し、制御を機能ブロック960に受け渡す。機能ブロック960は、(符号化されるべき)1つ以上の将来のピクチャについて、例えば、前に符号化されたピクチャおよび/または今回符号化されたピクチャjに基づく、さらに/または、1つ以上のピクチャまたはシーケンスの統計値などから選択される、モード・マッピングを作成し(このモード・マッピングは、独立したモード・マッピングまたは前のモード・マッピングを更新したものである)、制御を機能ブロック970に受け渡す。機能ブロック970は、モード・マッピングを符号化し、制御を機能ブロック975に受け渡す。機能ブロック975は、結果として生ずるビットストリームで伝送されるシンタックス内のマッピング情報を示し、制御をループ端ブロック980に受け渡す。ループ端ブロック980は、ループを終了し、制御を終了ブロック999に受け渡す。
【0062】
方法900の一実施の形態においては、ブロック940は、前に符号化されたピクチャからモード・マッピングを取得する。モード・マッピングを導出するために使用される前に符号化されたピクチャは、前の符号化パスにおいて符号化されたピクチャと同じものでもよいし、その前に符号化された他のピクチャであってもよい。
【0063】
図10を参照すると、ビデオ復号器における適応型のモード・マッピングのための例示的な方法が概ね参照符号1000によって示されている。方法1000は、制御をループ端ブロック1020に受け渡す開始ブロック1010を含む。ループ端ブロック1020は、ピクチャjのループを実行し、制御を機能ブロック1030に受け渡す。ここで、j=1,・・・,#である(シンボル「♯」は、単語「数(number)」を表す)。機能ブロック1030は、モード・マッピングをパージングし、制御を機能ブロック1040に受け渡す。機能ブロック1040は、ピクチャjを復号し、制御をループ端ブロック1050に受け渡す。ループ端ブロック1050は、ループを終了し、制御を終了ブロック1099に受け渡す。
【0064】
このアプローチにおいては、モード・マッピングは、符号化処理の間に適応的に更新され、これは、ビデオ・シーケンスの非定常物を捉えるのに有用である。モード・マッピング・テーブルは、ビットストリーム内において明示的に送信され、符号化処理および復号処理をよりロバストな(堅牢な)ものにする。
【0065】
シンタックス
モードとモード・インデックスとの間の適応型のマッピングは、ハイレベル・シンタックスにおいて規定することができる。一実施の形態では、本願の原理に従って使用するINTRAフレームのためのシンタックスをどのように定義するかについて、例を示す。MPEG−4 AVC規格において、決まったマッピングが、符号化器側と復号器側でのデフォルトのマッピングとして使用される。我々の提案する方法は、シーケンス・パラメータ・セット、または、ピクチャ・パラメータ・セットを介して他のマッピングを使用するフレキシビリティを提供する。シーケンス・パラメータ・セットおよびピクチャ・パラメータ・セットにおけるシンタックスの例が表1および表2にそれぞれ示されている。本願の原理の精神を逸脱することなく、様々なレベルで各インター・フレームおよび他のシンタックス要素に対して同様のシンタックスの変更を適用することができる。
【表1】
【表2】
【0066】
シーケンス・パラメータ・セットにおけるシンタックスを以下に示す。
seq_mb_type_adaptation_present_flag equal to 1(seq_mb_type_adaptation_present_flagが1である)は、シーケンス・パラメータ・セット内に適応型のモード・マッピングが存在することを規定する。seq_mb_type_adaptation_present_flag equal to 0(seq_mb_type_adaptation_present_flagが0である)は、シーケンス・パラメータ・セット内に適応型のモード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルトのマッピングが使用される。
【0067】
mb_type_adaptive_index[i]は、新たなモード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0068】
seq_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 1(seq_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flagが1である)は、シーケンス・パラメータ・セット内に適応型のINTRA4×4およびINTRA8×8予測モード・マッピングが存在することを規定する。seq_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 0(seq_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flagが0である)は、シーケンス・パラメータ・セット内に適応型のINTRA4×4およびINTRA8×8予測モード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルトのマッピングが使用される。
【0069】
Intra4×4_prediction_mode_adaptive_index[i]は、新たなINTRA4×4およびINTRA8×8モード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0070】
seq_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 1(seq_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flagが1である)は、シーケンス・パラメータ・セット内に適応型のINTRA16×16予測モード・マッピングが存在することを規定する。seq_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 0(seq_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flagが0である)は、シーケンス・パラメータ・セット内に適応型のINTRA16×16予測モード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルト・マッピングが使用される。
【0071】
Intra16×16_prediction_mode_adaptive_index[i]は、新たなINTRA16×16モード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0072】
ピクチャ・パラメータ・セットにおけるシンタックスを以下に示す。
pic_mb_type_adaptation_present_flag equal to 1(pic_mb_type_adaptation_present_flagが1である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のモード・マッピングが存在することを規定する。pic_mb_type_adaptation_present_flag equal to 0(pic_mb_type_adaptation_present_flagが0である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のモード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルトのマッピングが使用される。
【0073】
mb_type_adaptive_index[i]は、新たなモード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0074】
pic_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 1(pic_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flagが1である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のINTRA4×4およびINTRA8×8の予測モード・マッピングが存在することを規定する。pic_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 0(pic_intra4×4_prediction_mode_adaptation_present_flagが0である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のINTRA4×4およびINTRA8×8のモード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルトのマッピングが使用される。
【0075】
Intra16×16_prediction_mode_adaptive_index[i]は、新たなINTRA16×16モード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0076】
pic_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 1(pic_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flagが1である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のINTRA16×16予測モード・マッピングが存在することを規定する。pic_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flag equal to 0(pic_intra16×16_prediction_mode_adaptation_present_flagが0である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のINTRA16×16予測モード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルトのマッピングが使用される。
【0077】
Intra16×16_prediction_mode_adaptive_index[i]は、新たなINTRA16×16モード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0078】
変形例
この変形例では、INTRAモード・マッピングにどのように適応するかについての別の具体例を提供する。2つのINTRAモード、INTRA4×4およびINTRA8×8が存在することを想定する。さらに、これらの2つのINTRAモードが指数ゴロム(Exp‐Golomb)符号語を用いて符号化されることを想定する。この具定例のために、INTRAモードをSIPタイプ(sip_type)と呼ぶ。
【0079】
シンタックス
この具体例のためのシンタックスの変更が表3に示されている。低解像度のビデオのためのマッピングが符号化器および復号器の側でデフォルト・マッピングとして使用される。アプリケーションの中には、他の解像度のためにこのマッピングをデフォルトのマッピングとして使用できるものもある。我々の提案する方法は、シーケンス・パラメータ・セットまたはピクチャ・パラメータ・セットを通じて他のマッピングを使用するフレキシビリティを提供する。表3は、ピクチャ・パラメータ・セットにおけるシンタックスの変更を示す。限定するものではないが、シーケンス・パラメータ・セットを含む他のシンタックスのレベルに同様のシンタックスの変更を適用することができる。
【表3】
【0080】
ピクチャ・パラメータ・セットにおけるシンタックスを以下に示す。
sip_type_flag equal to 1(sip_type_flagが1である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のモード・マッピングが存在することを規定する。sip_type_flag equal to 0(sip_type_flagが0である)は、ピクチャ・パラメータ・セット内に適応型のモード・マッピングが存在しないことを規定する。デフォルトのマッピングが使用される。
【0081】
sip_type_index[i]は、新たなモード・インデックスの値を規定する。ここで、iは、デフォルト・マッピングのインデックスである。
【0082】
sip_typeの分布は、低解像度のビデオと高解像度のビデオとで異なるものになると考えることが合理的である。例えば、INTRA4×4は、低解像度のビデオのために選択されることが多く、INTRA8×8は、高解像度のビデオのために選択されることが多い。表4および表5は、低解像度のビデオと高解像度のビデオのそれぞれについて、ピクチャ解像度に基づいたモード・マッピングにどのように適応させるかについて例示している。特に、表4は、sip_type_flag=0であるsip_typeの仕様を示し、表5は、sip_typ_flag=1であるsip_typeの仕様を示している。低解像度ビデオにおいては、INTRA4×4には、0のインデックスが付けられ、INTRA8×8には、1のインデックスが付けられる。sip_type=0(INTRA4×4)は、選択されることがより多くなると見込まれるため、短い符号語を用いて符号化される。さらに、このマッピングは、デフォルト・マッピングとして使用される。高解像度ビデオにおいては、INTRA8×8には、0のインデックスが付けられ、INTRA4×4には、1のインデックスが付けられる。これは、より可能性の高いモードに0のインデックスを付け、短い符号語を用いて符号化することを保証するためである。表6は、モード・インデックスにおける変更を表すために使用される。ここで、iは、デフォルトのモード・インデックスであり、sip_type_index[i]は、新たなモード・インデックスである。特に、表6は、sip_type_flag=1のときのモード・マッピングの例を示している。
【表4】
【表5】
【表6】
【0083】
本発明の多くの付随する利点/特徴の幾つかについて説明する。これらの幾つかは既に述べた通りのものである。例えば、1つの利点/特徴は、適応化されたモード・マッピング情報を符号化してピクチャのシーケンス内のピクチャの少なくとも一部を符号化するために利用可能なモード・インデックスとモードの各値の間のマッピングを行う符号化器を含む装置である。適応化されるモード・マッピング情報は、シーケンスの1つ以上の実際のパラメータに基づいて適応化されている。
【0084】
さらに、別の利点/特徴は、上述した符号化器を有する装置であって、ピクチャは、今回符号化されたピクチャであり、実際のパラメータは、シーケンスにおける1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報を含む、この装置である。
【0085】
さらに、別の利点/特徴は、上述したような、ピクチャは、今回符号化されたピクチャであり、実際のパラメータは、シーケンスにおける1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報を含む、符号化器を有する装置であって、符号化情報は、モードの使用頻度、少なくとも1つの空間解像度、および少なくとも1つの時間解像度のうちの少なくとも1つを含む、この装置である。
【0086】
さらに、別の利点/特徴は、上述した符号化器を有する装置であって、シーケンスの少なくとも一部は、結果として生ずるビットストリームに符号化され、適応化されたモード・マッピング情報は、結果として生ずるビットストリームにおいて信号送信される、この装置である。
【0087】
さらに、別の利点/特徴は、上述した符号化器を有する装置であって、適応化されたモード・マッピング情報は、少なくとも1つのハイレベル・シンタックス要素を使用して信号送信される、この装置である。
【0088】
さらに、別の利点/特徴は、上述したような、適応化されたモード・マッピング情報は、少なくとも1つのハイレベル・シンタックス要素を使用して信号送信される、符号化器を有する装置であって、スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つにハイレベル・シンタックス要素が含まれている、この装置である。
【0089】
さらに、別の利点/特徴は、上述した符号化器を有する装置であって、シーケンスの1つ以上のピクチャの符号化の後に適応化されたモード・マッピング情報が更新される、この装置である。
【0090】
さらに、別の利点/特徴は、上述した符号化器を有する装置であって、シーケンス内の1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報、シーケンスの少なくとも一部に関連する適応化されたモード・マッピング情報のセットのうちの選択されたサブセット、ピクチャのための1つ以上の部分的な符号化パス、シーケンス内の1つ以上のピクチャの統計、シーケンス内の1つ以上のピクチャの1つ以上の部分の統計、およびシーケンスの統計のうちの少なくとも1つから実際のパラメータが決定される、この装置である。
【0091】
本願の原理のこれらの特徴およびその他の特徴は、関連する分野において通常の知識を有するものであれば、本明細書中の開示内容に基づいて、容易に解明することができるであろう。本願の原理の開示内容は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特定用途向けプロセッサ、または、これらを組み合わせた様々な形態で実施できることが理解できよう。
【0092】
より好ましくは、本願の原理の開示内容は、ハードウェアおよびソフトウェアを組み合わせて実施される。さらに、ソフトウェアは、プログラム記憶装置上に現実的に実装されるアプリケーション・プログラムとして実施される。アプリケーション・プログラムは、適切なアーキテクチャからなるマシンにアップロードされ、このマシンによって実行されるようにしてもよい。好ましくは、このマシンは、1つ以上の中央処理装置(CPU)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、入出力(I/O)インタフェースを有するコンピュータ・プラットフォーム上で実施される。また、コンピュータ・プラットフォームは、オペレーティング・システムおよびマイクロインストラクション・コードを含むようにしてもよい。本明細書中で開示される様々な処理および機能は、マイクロインストラクション・コードの一部を構成するものでもよいし、アプリケーション・プログラムの一部を構成するものであってもよいし、これらを組み合わせたものであってもよいし、CPUによって実行されるものであってもよい。さらに、追加的なデータ記憶装置や印刷機等、コンピュータ・プラットフォームに様々な他の周辺機器を結合するようにしてもよい。
【0093】
添付図面に示すシステムの構成要素および方法のステップの幾つかは、好ましくは、ソフトウェアの形態によって実施されるため、システムの構成要素または処理機能ブロック間の実際の結合は、本願の原理をプログラムする方法によって異なる場合があることが理解できよう。本明細書の開示する内容に基づいて、関連する技術における通常の技術知識を有するものであれば、本願の原理の実施の形態または構成、さらに、類似した実施の形態または構成を企図することができるであろう。
【0094】
添付図面を参照して本明細書中で例示的な実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に厳格に限定されるものではなく、関連技術に関して通常の技術を有する者であれば、本願の原理の範囲または精神を逸脱することなく、様々な変更、改変を施すことが可能であることが理解できるであろう。このような変更、改変は、全て、添付の請求の範囲に定義されたような本願の原理の範囲に含まれるように意図されている。
(付記)
(付記1)
モード・マッピング情報を符号化してピクチャのシーケンス内のピクチャの少なくとも一部を符号化するために利用可能なモード・インデックスとモードの各値の間のマッピングを行う符号化器(300)を含み、
前記モード・マッピング情報は、前記シーケンスの1つ以上の実際のパラメータに応じて適応化される、前記装置。
(付記2)
前記ピクチャは、今回符号化されたピクチャであり、前記実際のパラメータは、前記シーケンスにおける1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報を含む、付記1に記載の装置。
(付記3)
前記符号化情報は、モードの使用頻度、少なくとも1つの空間解像度、および少なくと
も1つの時間解像度のうちの少なくとも1つを含む、付記2に記載の装置。
(付記4)
前記シーケンスの少なくとも一部は、結果として生ずるビットストリームに符号化され、前記適応化されたモード・マッピング情報は、前記結果として生ずるビットストリームにおいて信号送信される、付記1に記載の装置。
(付記5)
前記適応化されたモード・マッピング情報は、少なくとも1つのハイレベル・シンタックス要素を使用して信号送信される、付記1に記載の装置。
(付記6)
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、付記1に記載の装置。
(付記7)
前記シーケンスの1つ以上のピクチャの符号化の後に前記適応化されたモード・マッピング情報が更新される、付記1に記載の装置。
(付記8)
前記シーケンス内の1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報、前記シーケンスの少なくとも一部に関連する適応化されたモード・マッピング情報のセットのうちの選択されたサブセット、前記ピクチャのための1つ以上の部分的な符号化パス、前記シーケンス内の1つ以上のピクチャの統計、前記シーケンス内の前記1つ以上のピクチャの1つ以上の部分の統計、および前記シーケンスの統計のうちの少なくとも1つから前記実際のパラメータが決定される、付記1に記載の装置。
(付記9)
モード・マッピング情報を符号化してピクチャのシーケンス内のピクチャの少なくとも一部を符号化するために利用可能なモード・インデックスとモードの各値の間のマッピングを行うステップ(740、970)を含み、
前記モード・マッピング情報は、前記シーケンスの1つ以上の実際のパラメータに応じて適応化される(740、940、960)、前記方法。
(付記10)
前記ピクチャは、今回符号化されたピクチャであり、前記実際のパラメータは、前記シーケンスにおける1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報を含む(940、960)、付記9に記載の方法。
(付記11)
前記符号化情報は、モードの使用頻度、少なくとも1つの空間解像度、および少なくとも1つの時間解像度のうちの少なくとも1つを含む、付記10に記載の方法。
(付記12)
前記シーケンスの少なくとも一部は、結果として生ずるビットストリームに符号化され、前記適応化されたモード・マッピング情報は、前記結果として生ずるビットストリームにおいて信号送信される(740、975)、付記9に記載の方法。
(付記13)
前記適応化されたモード・マッピング情報は、少なくとも1つのハイレベル・シンタックス要素を使用して信号送信される(740、975)、付記9に記載の方法。
(付記14)
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、付記13に記載の方法。
(付記15)
前記シーケンスの1つ以上のピクチャの符号化の後に前記適応化されたモード・マッピング情報が更新される(550、960)、付記9に記載の方法。
(付記16)
前記シーケンス内の1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報、前記シーケンスの少なくとも一部に関連する適応化されたモード・マッピング情報のセットのうちの選択されたサブセット、前記ピクチャのための1つ以上の部分的な符号化パス、前記シーケンス内の1つ以上のピクチャの統計、前記シーケンス内の前記1つ以上のピクチャの1つ以上の部分の統計、および前記シーケンスの統計のうちの少なくとも1つから前記実際のパラメータが決定される、(940、960)、付記9に記載の方法。
(付記17)
モード・マッピング情報を復号してピクチャのシーケンス内のピクチャの少なくとも一部を復号するために利用可能なモード・インデックスとモードの各値の間のマッピングを行う復号器(400)を含み、
前記モード・マッピング情報は、前記シーケンスの1つ以上の実際のパラメータに応じて適応化される、前記装置。
(付記18)
前記ピクチャは、今回符号化されたピクチャであり、前記実際のパラメータは、前記シーケンスにおける1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報を含む、付記17に記載の装置。
(付記19)
前記符号化情報は、モードの使用頻度、少なくとも1つの空間解像度、および少なくとも1つの時間解像度のうちの少なくとも1つを含む、付記18に記載の装置。
(付記20)
前記シーケンスの少なくとも一部は、結果として生ずるビットストリームから復号され、前記適応化されたモード・マッピング情報は、前記結果として生ずるビットストリームから決定される、付記17に記載の装置。
(付記21)
前記適応化されたモード・マッピング情報は、少なくとも1つのハイレベル・シンタックス要素を使用して信号送信される、付記17に記載の装置。
(付記22)
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、付記21に記載の装置。
(付記23)
前記シーケンスの1つ以上のピクチャの復号の後に前記適応化されたモード・マッピング情報が更新される、付記17に記載の装置。
(付記24)
前記シーケンス内の1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報、前記シーケンスの少なくとも一部に関連する適応化されたモード・マッピング情報のセットのうちの選択されたサブセット、前記シーケンス内の1つ以上のピクチャの統計、前記シーケンス内の前記1つ以上のピクチャの1つ以上の部分の統計、および前記シーケンスの統計のうちの少なくとも1つから前記実際のパラメータが決定される、付記17に記載の装置。
(付記25)
モード・マッピング情報を復号してピクチャのシーケンス内のピクチャの少なくとも一部を復号するために利用可能なモード・インデックスとモードの各値の間のマッピングを行う復号するステップ(820、1030)を含む方法であって、
前記モード・マッピング情報は、前記シーケンスの1つ以上の実際のパラメータに応じて適応化される、前記方法。
(付記26)
前記ピクチャは、今回符号化されたピクチャであり、前記実際のパラメータは、前記シーケンスにおける1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報を含む、付記25に記載の方法。
(付記27)
前記符号化情報は、モードの使用頻度、少なくとも1つの空間解像度、および少なくとも1つの時間解像度のうちの少なくとも1つを含む、付記26に記載の方法。
(付記28)
前記シーケンスの少なくとも一部は、結果として生ずるビットストリームから復号され、前記適応化されたモード・マッピング情報は、前記結果として生ずるビットストリームから決定される、付記25に記載の方法。
(付記29)
前記適応化されたモード・マッピング情報は、少なくとも1つのハイレベル・シンタックス要素を使用して信号送信される、付記25に記載の方法。
(付記30)
スライス・ヘッダ、シーケンス・パラメータ・セット、ピクチャ・パラメータ・セット、ネットワーク抽象化層ユニット・ヘッダ、および補助拡張情報メッセージのうちの少なくとも1つに前記ハイレベル・シンタックス要素が含まれている、付記29に記載の方法。
(付記31)
前記シーケンスの1つ以上のピクチャの符号化の後に前記適応化されたモード・マッピング情報が更新される、付記25に記載の方法。
(付記32)
前記シーケンス内の1つ以上の前に符号化されたピクチャのための符号化情報、前記シーケンスの少なくとも一部に関連する適応化されたモード・マッピング情報のセットのうちの選択されたサブセット、前記シーケンス内の1つ以上のピクチャの統計、前記シーケンス内の前記1つ以上のピクチャの1つ以上の部分の統計、および前記シーケンスの統計のうちの少なくとも1つから前記実際のパラメータが決定される、付記25に記載の方法。
(付記33)
符号化されたビデオ信号データを記憶するコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体であって、
ピクチャのシーケンス内のピクチャの少なくとも一部を符号化するために利用可能なモード・インデックスとモードの各値の間のマッピングを行うためのモード・マッピング情報を含み、
前記モード・マッピング情報は、前記シーケンスの1つ以上の実際のパラメータに応じて適応化される、前記コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体。