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特許6088574信頼性のあるアンテナ設定検出のための物理放送チャンネル(PBCH)伝送
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6088574
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】信頼性のあるアンテナ設定検出のための物理放送チャンネル(PBCH)伝送
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/00 20060101AFI20170220BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20170220BHJP
   H04B 7/02 20170101ALI20170220BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20170220BHJP
【FI】
   H04L1/00 A
   H04B7/06
   H04B7/02 C
   H04J15/00
【請求項の数】12
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-79541(P2015-79541)
(22)【出願日】2015年4月8日
(62)【分割の表示】特願2013-165472(P2013-165472)の分割
【原出願日】2008年12月2日
(65)【公開番号】特開2015-165682(P2015-165682A)
(43)【公開日】2015年9月17日
【審査請求日】2015年4月8日
(31)【優先権主張番号】60/996,857
(32)【優先日】2007年12月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/291,274
(32)【優先日】2008年11月7日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ジャンツォン・ツァン
(72)【発明者】
【氏名】ファルーク・カーン
(72)【発明者】
【氏名】ツォウユエ・ピ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンユン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】ジュホ・イ
【審査官】 谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−111614(JP,A)
【文献】 Nortel,The detection of the antenna configuration[online], 3GPP TSG-RAN WG1#50 R1-073309,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_50/Docs/R1-073309.zip>,2007年 8月
【文献】 InterDigital,Indication of TBF identity in PAN,3gpp TSG GERAN#34 GP-070602,2007年 5月,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_geran/TSG_GERAN/GERAN_34_Shenzhen/Docs/GP-070602.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/00
H04B 7/02
H04B 7/06
H04J 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局において、
物理放送チャンネル(physical broadcast channel:PBCH)伝送される伝送ブロックに対する巡回冗長検査(cyclic redundancy check:CRC)コードを生成し、
前記CRCコードをマスクするにおいて、前記基地局が1個の送信アンテナを使用して伝送する場合、第1のシーケンスで前記CRCコードをマスクし、前記基地局が2個の送信アンテナを使用して伝送する場合、第2のシーケンスで前記CRCコードをマスクし、前記基地局が4個の送信アンテナを使用して伝送する場合、第3のシーケンスで前記CRCコードをマスクするように制御するプロセッサと、
前記PBCHを介して前記伝送ブロック及びマスクされたCRCコードを伝送する送信機と、を含むことを特徴とする基地局。
【請求項2】
前記第1、第2及び第3のシーケンスは、端末が前記基地局の1個以上の送信アンテナの設定を決定するように使用されることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記第1、第2及び第3のシーケンスのそれぞれは、前記端末が前記基地局の1個以上の送信アンテナの設定を決定するように、前記端末に伝送されるマスクされたCRCコードに適用されることを特徴とする請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
基地局の情報伝送方法において、
前記基地局が物理放送チャンネル(physical broadcast channel:PBCH)伝送される伝送ブロックに対する巡回冗長検査(cyclic redundancy check:CRC)コードを生成するステップと、
前記基地局が前記CRCコードをマスクするにおいて、前記基地局が1個の送信アンテナを使用して伝送する場合、第1のシーケンスで前記CRCコードをマスクし、前記基地局が2個の送信アンテナを使用して伝送する場合、第2のシーケンスで前記CRCコードをマスクし、前記基地局が4個の送信アンテナを使用して伝送する場合、第3のシーケンスで前記CRCコードをマスクするステップと、
前記PBCHを介して前記基地局から前記伝送ブロック及びマスクされたCRCコードを伝送するステップと、を含むことを特徴とする基地局の情報伝送方法。
【請求項5】
前記第1、第2及び第3のシーケンスは、端末が前記基地局の1個以上の送信アンテナの設定を決定するように使用されることを特徴とする請求項4に記載の基地局の情報伝送方法。
【請求項6】
前記第1、第2及び第3のシーケンスのそれぞれは、前記端末が前記基地局の1個以上の送信アンテナの設定を決定するように、前記端末に伝送されるマスクされたCRCコードに適用されることを特徴とする請求項5に記載の基地局の情報伝送方法。
【請求項7】
端末において、
伝送ブロック及び前記伝送ブロックと関連して生成されたマスクされた巡回冗長検査(cyclic redundancy check:CRC)コードを物理放送チャンネル(physical broadcast channel:PBCH)を介して受信する受信機と、
前記受信した伝送ブロックに対するCRCコードを生成し、
第1、第2及び第3のマスクされたCRCコードを生成するために、それぞれ第1、第2及び第3のシーケンスで前記生成されたCRCコードをマスクし、
前記第1、第2及び第3のマスクされたCRCコードを、前記受信したマスクされたCRCコードと比較し、
前記第1のマスクされたCRCコードが、前記受信したマスクされたCRCコードと一致すると、前記伝送ブロック及び前記マスクされたCRCコードが伝送されるにおいて、1個の送信アンテナが使用されたと判断し、
前記第2のマスクされたCRCコードが、前記受信したマスクされたCRCコードと一致すると、前記伝送ブロック及び前記マスクされたCRCコードが伝送されるにおいて、2個の送信アンテナが使用されたと判断し、
前記第3のマスクされたCRCコードが、前記受信したマスクされたCRCコードと一致すると、前記伝送ブロック及び前記マスクされたCRCコードが伝送されるにおいて、4個の送信アンテナが使用されたと判断するように制御するプロセッサと、を含むことを特徴とする端末。
【請求項8】
前記第1、第2及び第3のマスクされたCRCコードは、実質的に同時に生成されることを特徴とする請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記受信した伝送ブロックを、1個の送信アンテナを介して伝送が行われる場合、2個の送信アンテナを介して伝送が行われる場合、及び4個の送信アンテナを介して伝送が行われる場合を仮定して、実質的に同時に復調することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項10】
端末の情報受信方法において、
前記端末が、伝送ブロック及び前記伝送ブロックと関連して生成されたマスクされた巡回冗長検査(cyclic redundancy check:CRC)コードを物理放送チャンネル(physical broadcast channel:PBCH)を介して受信するステップと、
前記端末が、前記受信した伝送ブロックに対するCRCコードを生成するステップと、
前記端末が、第1、第2及び第3のマスクされたCRCコードを生成するために、それぞれ第1、第2及び第3のシーケンスで前記生成されたCRCコードをマスクするステップと、
前記第1、第2及び第3のマスクされたCRCコードを、前記受信したマスクされたCRCコードと比較するステップと、
前記第1のマスクされたCRCコードが、前記受信したマスクされたCRCコードと一致すると、前記伝送ブロック及び前記マスクされたCRCコードが伝送されるにおいて、1個の送信アンテナが使用されたと判断し、
前記第2のマスクされたCRCコードが、前記受信したマスクされたCRCコードと一致すると、前記伝送ブロック及び前記マスクされたCRCコードが伝送されるにおいて、2個の送信アンテナが使用されたと判断し、
前記第3のマスクされたCRCコードが、前記受信したマスクされたCRCコードと一致すると、前記伝送ブロック及び前記マスクされたCRCコードが伝送されるにおいて、4個の送信アンテナが使用されたと判断するステップと、を含むことを特徴とする端末の情報受信方法。
【請求項11】
前記第1、第2及び第3のマスクされたCRCコードは、実質的に同時に生成されることを特徴とする請求項10に記載の端末の情報受信方法。
【請求項12】
前記受信した伝送ブロックを、1個の送信アンテナを介して伝送が行われる場合、2個の送信アンテナを介して伝送が行われる場合、及び4個の送信アンテナを介して伝送が行われる場合を仮定して、実質的に同時に復調するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の端末の情報受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳細には、向上した干渉電力推定技法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の通信システムは、複数の設定で配置される複数のアンテナから構成される送受信機を含む。このような送受信機を用いて情報を伝達するためには、アンテナの設定に関連する情報が送受信機と通信する装置に伝送されなければならない。しかし、このような通信には相当な帯域幅を要するため具現が容易でない。アンテナ設定の伝達は通信システムに対する相当な負荷を意味する。したがって、アンテナ設定情報を伝送するための向上したシステム及び方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態において、送信アンテナに関連するデータ伝送システム及び方法が開示される。これらの方法は、データを獲得し、データを符号化し、データを変調することを含む。データ変調ステップにおいて、データは変調によりデータの構成が伝達できるように構成され得る。これらの方法は、さらに、アンテナ設定を獲得し、アンテナ設定を表す情報を獲得し、アンテナ設定に相応するエラー訂正コードでデータをマスキングすることを含むことができる。
【0004】
他の一実施形態において、網内の複数の加入者局(subscriber stations)と無線通信が可能な複数の基地局(base stations)を含む無線通信網が開示される。これらの実施形態において、複数の基地局のうち少なくとも一つは、送信アンテナ設定をQPSK星状に符号化し、QPSK星状を伝送することができる。また、このような伝送は送信アンテナ設定に対応するエラー訂正符号でマスキングされ得る。
【0005】
さらに他の一実施形態において、網内の複数の加入者局と無線通信が可能な一つの基地局を含むシステムと方法が開示される。これらの実施形態において、基地局は少なくとも一つのアンテナを用いてデータを伝送し、少なくとも一つのアンテナ設定をデータストリームに符号化し、データストリームを伝送することができる。これらの方法は、送信アンテナ設定を指示するためにマスキングされたエラー訂正コードを伝送することをさらに含むことができる。
【0006】
発明の詳細な説明に先立ち、本明細書の全般で使われる用語や語句を定義する。「〜含む(include)」、「〜からなる(comprise)」及びそれらの派生語は限定のない包含を意味し、「または(or)」は及び/または(and/or)を含み、「〜に関連する(associated with)」、「それに関連する(associated therewith)」及びそれらの派生語句は、包含(include)、含まれる(be included within)、相互連結(interconnect with)、受容する(contain)、受容される(be contained within)、連結(connect to or with)、接続(couple to or with)、通信(be communication with)、協力(cooperate with)、相互配置(interleaver)、並置(juxtapose)、近置(be approximate to)、結合(be bound to or with)、所有(have)、性質の所有(have a property of)、または類似(the like)を意味し、「制御機(controller)」は少なくとも一つの動作を制御する装置、システム、またはその部分を意味し、そのような装置は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらのうちの少なくとも二つの組み合わせで具現することができる。特定の制御機に関連する機能は、集中しているか、または、局地的にあるいは遠距離に分散されることもある。特定の用語及び語句は本明細書の全般で使われるが、当業者は多くの場合に上述したような定義が適用されることを理解しなければならない。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態による、送信アンテナの設定に関連するデータを伝送するためのシステム及び方法は、伝送するデータを獲得し、データを符号化し、データを変調することを含む。また、データの変調時、データはデータの変調によりデータの設定を伝達する方式に設定され、これらの方法は、アンテナ設定を獲得し、アンテナ設定の表示子を獲得し、エラー訂正符号を有するデータをアンテナ設定に対応するマスクでマスキングすることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明とその利点は、添付の図面と後述する詳細な説明によってより明確になる。図面に記載されている同一の参照番号は同一の構成要素を指す。
図1】本発明の原理により、アップリンクでACK/NACKメッセージを伝送する一例の無線網図面。
図2】本発明の一実施形態による直交周波数分割多重接続(OFDMA)送信機の上位水準図面。
図3】本発明の一実施形態によるOFDMA受信機の上位水準図面。
図4】本発明の一実施形態による送信チェーンの上位水準図面。
図5】本発明の一実施形態によるQPSK変調マッピング星状図。
図6】本発明の一実施形態による変形されたQPSK変調マッピング星状図。
図7】本発明の一実施形態による第2の変形されたQPSK変調マッピング星状図。
図8】本発明の一実施形態による第3の変形されたQPSK変調マッピング星状図。
図9】本発明の一実施形態による第4の変形されたQPSK変調マッピング星状図。
図10】本発明の一実施形態による星状リマッピングを示した一例の伝送チェーンを表した図面。
図11】本発明の一実施形態による加入者局による信号解釈を示したフローチャート。
図12】本発明の一実施形態による星状マッピング及びCRCマスキングを示したブロック図。
図13】本発明の一実施形態によるCRCマスキングを示したブロック図。
図14】本発明の一実施形態による加入者局による信号解釈を示したフローチャート。
図15】本発明の一実施形態による星状リマッピング及びCRCマッピングを示したブロック図。
図16】本発明のQPSK星状とCRCマスクとを用いた加入者局による信号解釈を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、説明する図1ないし図16、及び本明細書における本発明の原理を説明するために用いられる多様な実施形態は単に説明するためのものであり、発明の範囲を限定するものではない。当業者は、本発明が適切に配置された無線通信システムにおいて具現できることを理解するべきである。
【0010】
図1は、本発明の原理により、ACK/NACKメッセージを伝送する一例の無線網100を示している。示された実施形態において、無線網100は、基地局(BS)101、基地局(BS)102、基地局(BS)103、及び他の類似の基地局(図示せず)を含む。基地局101は基地局102及び基地局103と通信する。さらに、基地局101はインターネット130または類似のIP−基盤の網(図示せず)と通信する。
【0011】
基地局102は、(基地局101を経て)基地局102のカバレッジ領域120内の複数の第1加入者局に、インターネット130に対する広帯域無線接続を提供する。複数の第1加入者局は、小企業(small business;SB)内に位置することのできる加入者局111、大企業(enterprise;E)内に位置することのできる加入者局112、WiFiホットスポット(WiFi hotspot;HS)内に位置することのできる加入者局113、第1住宅(residence;R)内に位置することのできる加入者局114、第2住宅(residence;R)内に位置することのできる加入者局115、そして、セルフォーン(cell phone)、無線ラップトップ、無線PDA(PDA)のような移動装置(mobile device;M)である加入者局116を含む。
【0012】
基地局103は、(基地局101を経て)基地局103のカバレッジ領域125内の複数の第2加入者局に、インターネット130に対する広帯域無線接続を提供する。複数の第2加入者局は加入者局115と加入者局116とを含む。一実施形態において、基地局101−103は、直交周波数分割多重化(OFDM)または直交周波数分割多重接続(OFDMA)を用いて相互通信することができ、加入者局111−116とも通信することができる。
【0013】
基地局101は、より多くの、またはより少ない基地局と通信することができる。また、図1では6台の加入者局だけが示されているが、無線網100はその追加の加入者局に対して広帯域無線接続を提供することができる。加入者局115と加入者局116とは、カバレッジ領域120とカバレッジ領域125の両端に位置することに注目すべきである。加入者局115と加入者局116の各々は、基地局102と基地局103の両方と通信し、公知のハンドオフモードで動作していると見られる。
【0014】
加入者局111−116は、インターネット130を介して、音声、データ、ビデオ、画像会議、及び/または他の広帯域サービスに接続することができる。一実施形態において、一つ以上の加入者局111−116はWiFi無線LAN(WiFi WLAN)の接続点(AP)と連結され得る。加入者局116は、無線ラップトップコンピュータ、個人情報端末、ノートブックコンピュータ、携帯(handheld)装置、またはその他の無線装置を含む多くの移動装置のうちの一つである。加入者局114、115は、例えば、無線パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、ゲートウェイ、またはその他の装置である。
【0015】
図2は、直交周波数分割多重接続(OFDMA)送信経路の上位水準図面である。図3は、直交周波数分割多重接続(OFDMA)受信経路の上位水準図面である。図2図3において、単に実例と説明の目的で、OFDMA送信経路は基地局(BS)102で具現され、OFDMA受信経路は加入者局(SS)116で具現される。しかし、OFDMA受信経路がBS102に具現でき、OFDMA送信経路がSS116に具現できることは、当業者に理解できるはずである。
【0016】
BS102内の送信経路は、チャンネル符号化及び変調ブロック205、直−並列(S−to−P)ブロック210、サイズN逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロック215、並−直列(P−to−S)ブロック220、循環前置挿入(add cyclic prefix)ブロック225、及びアップ変換機(up−converter;UC)ブロック230を含む。SS116内の受信経路は、ダウン変換機(down−converter;DC)ブロック255、循環前置除去(remove cyclic prefix)ブロック260、直−並列(S−to−P)ブロック265、サイズN高速フーリエ変換(FFT)ブロック270、並−直列(P−to−S)ブロック275、チャンネル復号化及び復調ブロック280を含む。
【0017】
図2及び図3の構成要素のうち少なくとも一部はソフトウェアで構成され、他の構成要素は設定可能なハードウェア、またはソフトウェアと設定可能なハードウェアとの結合で構成され得る。特に、詳細な説明に開示されたFFTブロックとIFFTブロックとは、具現によりサイズNの値が変更される設定可能なソフトウェアアルゴリズムとして具現され得る。
【0018】
さらに、高速フーリエ変換及び逆高速フーリエ変換を具現する実施形態が説明されているが、これは単に説明を容易にするためのものであり、発明の範囲を限定するものではない。発明の他の実施形態において、高速フーリエ変換機能と逆高速フーリエ変換機能は、離散フーリエ変換(DFT)機能と逆離散フーリエ変換(IDFT)機能によって各々代替され得る。DFTとIDFT機能において、N変数の値はある整数(すなわち、1、2、3、4等)である一方、FFTとIFFT機能において、N変数の値は2の累乗である、ある整数(すなわち、1、2、4、8、16等)であることを理解するべきである。
【0019】
BS102において、チャンネル符号化及び変調ブロック205は、情報ビット集合を受信し、入力ビットに符号化(例えば、ターボコーディング)及び変調(例えば、QPSK、QAM)を実行して一連の周波数領域変調シンボルを出力する。直−並列ブロック210は、直列変調シンボルを並列データに変換して(すなわち、逆多重化して)N個の並列シンボル列を出力する(ここで、Nは、BS102とSS116で使用されるIFFT/FFTサイズ)。その後、サイズNのIFFTブロック215は、N個の並列シンボル列に対してIFFT動作を実行し、時間領域出力信号を出力する。並−直列ブロック220は、サイズNのIFFTブロック215から入力される並列時間領域出力シンボルを変換して(すなわち、多重化して)直列時間領域信号を出力する。循環前置挿入ブロック225は時間領域信号に循環前置を挿入する。最後に、アップ変換機230は、無線チャンネルに伝送するために循環前置ブロック225の出力にRF周波数を加えて変調する(すなわち、アップ変換する)。信号はRF周波数に変換される前に基底帯域で余波され得る。
【0020】
伝送されたRF信号は、無線チャンネルを経てSS116に到達し、BS102での逆動作が実行される。ダウン変換機255は、受信された信号を基底帯域周波数にダウン変換し、循環前置除去ブロック260が循環前置を除去して直列時間領域基底帯域信号を出力する。直−並列ブロック265は、時間領域基底帯域信号を並列時間領域信号に変換する。サイズN FFTブロック270は、FFTアルゴリズムを実行してN個の並列周波数領域信号を出力する。並−直列ブロック275は、並列周波数領域信号を一連の変調データシンボルに変換する。チャンネル復号化及び変調ブロック280は、変調シンボルを復調し、復号して本来の入力データ列に復元する。
【0021】
基地局101−103の各々は、ダウンリンクで、加入者局111−116に伝送することと類似する送信経路を具現することができ、アップリンクで、加入者局111−116から受信することと類似する受信経路を具現することができる。このように、加入者局111−116の各々は、アップリンクから基地局101−103に伝送するための構造に対応する送信経路を具現することができ、ダウンリンクで、基地局101−103から受信するための構造に対応する受信経路を具現することができる。
【0022】
本発明は、基地局設定に関連する情報を加入者局に伝達するための方法及びシステムについて記述し、より詳細には、基地局アンテナ設定を加入者局に中継伝達するための方法及びシステムについて記述する。このような情報は、アンテナ設定を直交位相偏移変調(QPSK)星状(例えば、n−直交振幅変調(QAM)信号、nは2^x)に配置するか、あるいは、アンテナ設定をエラー訂正データ(例えば、循環余剰検査(CRC)データ)に配置することを含む多様な方法によって伝達することができる。アンテナ情報をOPSK星状またはエラー訂正データに符号化することによって、基地局101−103はアンテナ設定を別途伝送せずに基地局アンテナ設定を伝達することができる。このようなシステムと方法は、基地局101−103と複数の加入者局間の信頼性のある通信を保障し、負荷を減らすことができる。
【0023】
本発明に開示された一部の実施形態において、QAMを用いてデータが伝送される。QAMは二つの搬送波の振幅を変調してデータを伝送する変調方式である。これらの二つの搬送波は直交搬送波と呼ばれ、一般的に90度異なる位相を有する。QAMは2^x個の点で構成される星状図により表現され、ここでxは1より大きい整数である。本発明に開示された実施形態において、説明された星状図は4点星状図(4−QAM)になる。4−QAM星状図において、2次元グラフは2次元グラフの各四分面に一つの星状点を有することで表現される。しかし、本発明で論議される進歩性は、星状図において、如何なる数の星状点を有する如何なる変調方式とでも共に使用され得る。さらに、4個以上の点を有する星状図を利用する場合、基地局101−103の設定に関連する追加情報(例えば、基準電力信号)が開示されたシステム及び方法と一致するように伝送することができる。
【0024】
基地局101−103の送信機は、実際にデータを伝送する前に多様な機能を実行する。4−QAM実施形態において、QAM変調されたシンボルは直-並列変換されて逆高速フーリエ変換機(IFFT)に入力される。IFFTの出力端でN個の時間領域サンプルが求められる。開示された実施形態において、NはOFDMシステムで使用されるIFFT/FFTサイズを表す。IFFT以後の信号は並−直列変換され、循環前置(CP)が信号列に加わる。結果サンプル列はOFDMシンボルと称される。
【0025】
加入者局内の受信機において、これと反対のステップが実行され、循環前置が最初に除去される。その後、信号はFFTに提供される前に直−並列変換される。FFTの出力は並−直列変換され、その結果であるQAM変調シンボルがQAM復調機に入力される。
【0026】
OFDMシステムの全体帯域幅は、副搬送波と呼ばれる狭帯域単位に分割される。副搬送波の数はシステムで使用されるFFT/IFFTサイズであるNと一致する。周波数スペクトルの端の一部の副搬送波が保護副搬送波として指定されるため、一般的にデータ用副搬送波の数はNより小さい。一般的に、保護副搬送波上にはどのような情報も伝送されない。
【0027】
図2図10、及び図12に示された例において、復号化されたBCH伝送ブロックは、40ms時区間内の4個のサブフレーム(subframe#0、#1、#2、及び#3)にマッピングされる。4−QAMの実施形態において、符号化された放送チャンネル(BCH)伝送ブロックは一つのサブフレーム内の4OFDMシンボルにマッピングされる。拡張されたCPの場合、これは遊休シンボルの数において、TDD FSタイプ1の場合に3個の遊休シンボルに制限されることを意味する。
【0028】
例示の目的で、三つの基地局101−103アンテナ設定が例として用いられる。これらの設定は、一つの送信アンテナ、空間周波数ブロック符号化(SFBC)伝送方式を利用する二つの送信アンテナ、SFBC−周波数転換伝送多変化(FSTD)伝送方式を利用する四つの送信アンテナである。相互異なる伝送方式が使用される場合、伝送方式に基づく送信アンテナ数の検出が難しい。各伝送方式は、他方式の部分集合として考慮される信号の大きい部分(a large portion of the signal)を有し、したがって、この信号に基づいて使用される伝送方式を信頼できるように検出し、決定することが難しくなる。よって、アンテナ設定は、物理放送チャンネル(P−BCH)伝送ブロック及びそれに関連するQAM星状図に、またはP−BCH伝送ブロックのエラー訂正データに符号化される必要がある。
【0029】
QPSK変調はP−BCHのために使用される。上述のように、4−QAM星状図は2次元マッピングの四分面に分散される4個の点で構成される。下記表1は、本発明で論議される星状マッピングを表す表である。
【0030】
【表1】
【0031】
基地局101−103のデータ送信は送信チェーンを介して実行される。送信チェーンは送信のためにデータを準備する一連の動作である。このような動作はデータをスクランブリング(scrambling)し、変調し、マッピングすることを含む。送信チェーンは、直交周波数分割多重化(OFDM)を含む多様な通信技法に合わせて適用され得る。
【0032】
送信基地局101−103アンテナ設定情報の色々な実施形態に対する理解を助けるために、予め決められた時区間にわたってデータにマッピングされた放送チャンネル(BCH)の送信チェーンが図4に示されている。ここに開示されたデータ符号化に関連する例では10ms−40msの範囲とともに説明されるが、如何なる長さの時区間も、開示されたシステム及び方法に合わせて使用し得る。
【0033】
図4は、データ符号化のために本発明により使用できる方法の例である。図4はBCH伝送ブロック送信の上位水準詳細図である。P−BCHはBCH伝送ブロック(ブロック301)内のマッピングメカニズムによって受信される。レートマッチングを含むチャンネル符号化はBCH伝送ブロック(ブロック302)に適用される。チャンネル符号化で論議されるが、データはエラー訂正情報をアンテナ設定を伝達するために使用され得るBCH伝送ブロックからのデータに挿入するために変更することができる。符号化及びレートマッチングを経たデータはスクランブルされた(ブロック303)後、変調される(ブロック304)。変調されたデータはQPSKデータストリーム上でフレームにマッピングされる(ブロック305)。一部の実施形態において、データマッピング時、マップはアンテナ設定情報を伝達できるように変更される。このような伝送チェーンは単に例示の目的として提供されるものであり、他の伝送チェーンが多様なステップの多様な順序で本発明に合わせて使用することができる。
【0034】
図5は、表1に示されたデータを利用するQPSK変調の2次元星状マッピングを表している。上述のように、送信チェーンによって符号化された各フレームには、QPSKデータストリーム上にマッピングされる四つの項目(items)がある。例示の目的として、四つの情報要素が00(四分面A)、01(四分面B)、10(四分面C)、及び11(四分面D)で参照される。QPSK星状マッピングは、基地局101−103内のアンテナの設定に関連する情報を提供することができる。一般的に、QPSK変調に4個の星状点が存在するため、下記のように計4!(24)個の可能なマッピングが存在する。下記表2は、使用可能な全体マッピングを表した表である。
【0035】
【表2】
【0036】
図5は、表2に表したインデックス#14の例である。このマッピングにおいて、A、B、C、及びDはQPSK星状図の四分面である。要素00、01、10、及び11の四分面A、B、C、及びDに対するマッピングは加入者局により検出することができる。その後、このようなマッピングは表3のように知られている表に比較され得る。
【0037】
【表3】
【0038】
表3を用いて、図5に示された星状図を伝送する基地局101−103のアンテナ設定が決定され得る。アンテナ設定はQPSKマッピングにより決定され、使用された伝送方式やアンテナ数に独立的である。したがって、表3に示された知られているQPSK表と結びついている星状マッピングを使用することによって、基地局101−103のアンテナ設定を決定するための信頼性のある方法が提供される。
【0039】
図5はQPSKマッピングの一例であり、図6、7、8、及び9は多様な他の例である。図6は表2のマッピング#1の例であり、実際的に1/√2に関して各マッピングの位置に関する図示を追加した図5と類似している。
【0040】
図7、8、及び9は図6上で実行されるマッピングの例である。このマッピングの目的はデータのQPSKマッピングにアンテナ設定データを追加することである。このようなデータの追加は、図7、8、及び9に示されたように、マッピング、偏移(shifting)、または否定(negation)を介して実行される。QPSK星状図を調整する如何なる方法も使用できることを明らかに理解するべきである。
【0041】
図7図6に示されたデータの90度位相偏移である。図6の位相偏移により、表3のマッピングインデックス#11に関連するアンテナ設定が伝送され得る。このようなマッピングにより4SFBC/FSTDの設定が決定される。
【0042】
図8は否定マッピングの例である。図8はマッピングインデックス#1以後I−パート上での否定である。否定により、マッピングインデックス#17に関連するアンテナ設定が伝送され得る。このようなマッピングにより3SFBC/FSTDの設定が決定される。
【0043】
図9は否定マッピングの他の例である。図8はマッピングインデックス#1以後Q−パート上での否定である。否定により、表3のマッピングインデックス#8に関連するアンテナ設定が伝送され得る。このようなマッピングにより3SFBC/FSTDの設定が決定される。
【0044】
図10は星状リマッピング(remapping)を示した伝送チェーン600の例である。図10に示された実施形態において、チャンネルマッチングを含むチャンネルレート符号化が実行される(ブロック601)。また、チャンネルレート信号はスクランブルされる(ブロック602)。その後、スクランブルされた信号は変調される(ブロック603)。信号が変調された後、星状マッピングが実行される(ブロック604)。星状のリマッピングは、その結果が基地局101−103のアンテナ設定を伝送できるように実行される。星状リマッピングは、先に基地局101−103のアンテナ設定を確認することによって実行される。アンテナ設定が決定されると、アンテナ設定に対応するマッピングが選択される。選択されたマッピング設定を利用して、QPSKリマッピングがアンテナ設定を伝送するために実行される。最後に、データが伝送のためのフレーム上に配置される位置でデータフレーミングが実行される(ブロック605)。
【0045】
変調ステップ(ブロック603)において、表3のマッピングインデックス#1が使用されることを理解すべきである。星状リマッピング後、スクランブルされたビット
【0046】
【数1】
【0047】
から星状リマッピングステップの出力
【0048】
【数2】
【0049】
までの全体マッピングは、インデックスがf(Nt)関数である表3でのマッピングのように説明される(ここで、Ntは基地局101−103の送信アンテナ数)。
【0050】
1、2、または4個の送信アンテナを有する3個の可能なアンテナ設定が存在する場合、変調ステップと星状リマッピングステップは、表3で(24個中)3個の可能なマッピングにより定義される。例えば、下記の関数は与えられた設定においてアンテナの数に対応するマッピングを表す。
【0051】
【数3】
【0052】
表記m#1は表3の第1マッピングを表すために使用される。リマッピング(ブロック604)はアンテナ設定により決定される。単一送信アンテナ設定の場合のために、星状リマッピングステップは単純にi=0、Msymb−1に対する
【0053】
【数4】
【0054】
である。
【0055】
二つの送信アンテナが存在する場合、図5で示すように、表3のマッピングインデックス#14は、変調ステップの出力に90度の偏移を適用することによって観測され得る。変調ステップの出力でのシークエンスd(0),…,d(Msymb−1)に対し、仮に
【0056】
【数5】
【0057】
がd(i)の実数部と虚数部として表示されれば、星状リマッピングステップの出力は下記
により説明されるシンボルシークエンスを算出する。
【0058】
【数6】
【0059】
この方程式から分かるように、90度位相偏移は単純に否定演算を含むI−Q転換に変換される。
【0060】
四つのアンテナが存在する場合、−90度偏移がマッピング#1の上で変調ステップの出力に適用され得る。変調ステップの出力でのシークエンスd(0),…,d(Msymb−1)に対し、仮に
【0061】
【数7】
【0062】
であり、
【0063】
【数8】
【0064】
が実数部と虚数部として表示されれば、星状リマッピングステップの出力は、
【0065】
【数9】
【0066】
により説明されるシンボルシークエンスを算出する。このような−90度位相偏移度否定演算を含むI−Q転換に変換される。
【0067】
本実施形態の他の例のために、星状リマッピングでの下記の関数が説明される。
【0068】
【数10】
【0069】
単一送信アンテナに対して上記したように、星状リマッピングは
【0070】
【数11】
【0071】
である。
【0072】
二つの送信アンテナが使用される場合、表3のマッピングインデックス#17は、変調ステップの出力でI−パートに否定演算を適用することによって観測され得る。変調ステップの出力でのシークエンスd(0),…,d(Msymb−1)に対し、仮に
【0073】
【数12】
【0074】
がd(i)の実数部と虚数部として表示されれば、星状リマッピングステップの出力は、
【0075】
【数13】
【0076】
によって説明されるシンボルシークエンスを算出する。
【0077】
三つの送信アンテナが使用される場合、表3のマッピングインデックス#8は、変調ステップの出力でQ−パートに否定演算を適用することによって観測され得る。変調ステップの出力でのシークエンスd(0),…,d(Msymb−1)に対し、仮に
【0078】
【数14】
【0079】
であり、
【0080】
【数15】
【0081】
がd(i)の実数部と虚数部として表示されれば、星状リマッピングステップの出力は、
【0082】
【数16】
【0083】
により説明されるシンボルシークエンスを算出する。
【0084】
さらに他の一実施形態において、表3が必要ないアンテナ設定を決定するために数学的関数が適用され得る。この実施形態において、モード関数(mod function)がアンテナ設定を確定するインデックスに適用することができる。この実施形態において、マッピングインデックスはアンテナ設定に対応する整数を決定するモジュロ関数(modulo function)に適用され得る。例えば、
【0085】
【数17】
【0086】
である場合の関数g(Nt,i)に対し、アンテナ設定とマッピングシークエンスの間に下記の関係が決定され得る。
【0087】
【数18】
【0088】
モジュロ関数は、加入者局により受信される星状インデックスに適用され得る。モジュロ結果がアンテナ設定に対応するため、これは表3の必要性を除去する。
【0089】
単一アンテナ設定に対し、モジュロ星状リマッピングは単純に
【0090】
【数19】
【0091】
である。
【0092】
二つの送信アンテナモジュロ設定に対し、長さ−3マッピングシークエンスm#1、m#17、m#8が繰り返される。変調ステップの出力でのシークエンスd(0),…,d(Msymb−1)に対し、仮に
【0093】
【数20】
【0094】
がd(i)の実数部と虚数部として表示されれば、星状リマッピングステップの出力は下記のように説明されるシンボルシークエンスを算出する。
【0095】
【数21】
【0096】
四つの送信アンテナモジュロ設定に対し、星状リマッピングステップの出力は下記のように説明されるシンボルシークエンスを算出する。
【0097】
【数22】
【0098】
図11は、加入者局が基地局101−103から受信した信号の解釈を表したフローチャート700である。このフローチャートにおいて、信号が加入者局により受信される(ブロック701)。加入者局は割り当てられたPBCH資源を介してシンボル列を受信する(ブロック702)。ここで、適切なアンテナ数を決定するために星状図が解釈される。多くの場合、このような形で十分にアンテナ設定が決定される。このような設定は次の三つの仮定を利用して確定することができる。最初選択された仮定は星状情報に基づくものであり、二番目の仮定は、最初の仮定がTrueのCRC検査結果が得られない場合にのみ利用される。TrueのCRC検査とはエラーがないCRC動作をいう。
【0099】
最初の仮定は、一つの送信アンテナ設定を仮定し、逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック703)。リマッピングステップの出力は単一送信機を仮定して復調される(ブロック704)。次に、スクランブリングと復号化がデータに実行される(ブロック705)。最後に、CRC検査が復号されたデータに実行される。仮に、CRC検査を通過し、データエラーが発生しなければ、単一送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0100】
二番目の仮定は、二つの送信アンテナ設定を仮定して逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック709)。リマッピングステップの出力はSFBC受信機を用いて二つの送信機を仮定して復調される(710)。次に、デ・スクランブリング(descrambling)と復号化が実行される(711)。最後に、CRC検査が復号化されたデータ上に実行される(ブロック712)。仮に、CRC検査を通過し、データエラーが発生しなければ、二つの送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0101】
三番目の仮定は、四つのアンテナ設定を仮定して逆星状リマッピングステップが実行される(ブロック713)。リマッピングステップの出力は、SFBC/FSTD受信機を用いて四つの送信機を仮定して復調される(ブロック714)。次に、デ・スクランブリングと復号化がデータに実行される(715)。仮に、CRC検査を通過し、データエラーが発生しなければ、四つの送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0102】
それぞれのブロック706、711、及び715において、四つの復号化が個別的に実行される。これらの復号化は10、20、30、及び40msタイミングで実行される。したがって、基地局101−103でアンテナ設定が決定されるが、タイミングは決定されない場合もある。時間はCRC検査に対する各タイミングで復号をテストすることによって確定される。CRC検査結果がTRUEであれば、タイミング及びアンテナ設定が確定する。
【0103】
仮定のうち一つが確定した後、送信アンテナの数が実証される(ブロック708)。正確なタイミングと共に、このような情報はPBCH内容を解釈するために用いられる。送信アンテナ数に対する関数として、星状リマッピングが他の物理チャンネル、またBPSK、16QAM、64QAMのような他の変調に適用され得る。
【0104】
本発明の他の実施形態において、CRCマスキングステップがPBCH伝送ブロックに追加される。結果送信チェーン800が図12に示されている。CRCマスキングは、CRCビットが送信アンテナ数に対する関数であるビット列によってマスキングされることを意味する。
【0105】
図12はデータがシステムに入力されることを表している(ブロック801)。システムに入力されるデータにCRCマスクが適用される(ブロック802)。以後、データはスクランブルされて(ブロック803)変調される(ブロック804)。上述の実施形態で説明したリマッピングがオプションとして追加され得る(ブロック805)。最後に、データはデータフレーム上に配置される。
【0106】
図13はCRCマスクが適用される方法の例900である。P−BCHペイロードが伝送のために受信される(ブロック901)。データに基づいてCRC符号が生成される(ブロック902)。このCRC符号は送信アンテナ数の関数であるシークエンスによってマスキングされる(ブロック903)。
【0107】
CRC検査は、データの信頼性と無欠性を保障するために、データ上に一般的に実行される。CRC符号を計算してCRC検査を実行する多くの方法が存在する。例えば、CRCはx^4+x+1の多項式である。これはデータが損失されていないことを確認するために用いられる。このような多項式は、CRC−4標準に適う如何なるデータにも適用され得る。次の入力データを例に挙げて説明する。
【0108】
00000001(データ)
【0109】
知られている通信チャンネルを介して送受信できれば、このデータは損失されない。下記の関数はこのようなデータのCRCがTRUEの結果になることを表す。
【0110】
CRC(00000001)=TRUE
【0111】
しかし、本発明において、データがさらに他のCRCマスクでマスキングされる。よって、データは下記のように変形される。
【0112】
00000001(データ) 00000002(マスキングされたデータ)
【0113】
従来のCRC検査を使用すれば、結果はFALSEとなる。
【0114】
CRC(00000002)=FALSE
【0115】
本発明ではデータの変更のために複数のマスクが使用される。このようなマスクはどれがTRUEであるかを決定するためにCRC検査によって確認される。例えば、データ00000001の場合、下記のマスクが使用され得る。
【0116】
00000001(データ)(マスキングされたデータ、単一アンテナ)
【0117】
00000001 (データ) (マスキングされたデータ、二つのアンテナ)
【0118】
00000001(データ)(マスキングされたデータ、四つのアンテナ)
【0119】
マスキングされたデータは、加入者局によって受信された際、デ・マスキング(demasking)の逆ステップを経ることになる。仮に、マスキングされたデータが「好ましい」マスクによってデ・マスキングされれば、CRC検査はTRUEになる。例えば、一つのアンテナマスクでデ・マスキングされた00000003は00000001と同一ではないため、CRC検査は失敗となる。二つのアンテナマスクでデ・マスキングされた00000003は00000001と同一になってCRC検査は成功する。このような形で、加入者局に伝送されたデータは、基地局101−103のアンテナ設定に関連する情報でマスキングされ得る。
【0120】
図13に戻り、P−BCHはマスキングされたCRCと連接される(ブロック904)。このブロックにおいて、データは、データが加入者局で適切に解釈されるようにするマスキングされたCRCと結合される。
【0121】
図14は、加入者局が基地局101−103から受信した信号の解釈を表したフローチャートである(1000)。このフローチャートにおいて、信号が加入者局によって受信される(ブロック1001)。加入者局は割り当てられたPBCH資源を介してシンボルシークエンスを収集する(ブロック1002)。この時、アンテナ設定に関連し三つの仮定が成立される。三つの仮定のうち一つはTRUEの結果にならなければならず、TRUEの結果は正確なアンテナ設定に相応する。アンテナ設定をQPSK星状に符号化する実施形態とは異なり、CRC実施形態はアンテナ設定に関連して直接情報を提供しない。したがって、QPSK星状実施形態とは異なり各仮定を試みることができる。
【0122】
最初の仮定は、一つの送信アンテナ設定を仮定する逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック1003)。リマッピングステップの出力は一つの送信機を仮定して変調される(1004)。次に、デ・スクランブリングと復号がデータ上に実行される(ブロック1005)。最後に、第1マスクを用いて復号されたデータに対してCRC検査が実行される(ブロック1006)。仮に、CRC検査を通過すれば、一つの送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0123】
二番目の仮定は、二つの送信アンテナを仮定する逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック1009)。リマッピングステップの出力は、SFBC受信機を使用する二つの送信機を仮定して復調される(ブロック1010)。次に、デ・スクランブリングと復号化がデータに実行される(ブロック1011)。最後に、第2CRCマスクを用いて復号化されたデータにCRC検査が実行される(ブロック1012)。仮に、CRC検査を通過すれば、二つのアンテナに対する仮定が確定する。
【0124】
三番目の仮定は、四つのアンテナ設定を仮定する逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック1013)。リマッピングステップの出力は、SFBC/FSTD受信機を用いて四つの送信機を仮定して復調される(ブロック1014)。次に、デ・スクランブリングと復号化がデータに実行される(ブロック1015)。最後に、第3CRCマスクを用いて復号化されたデータにCRC検査が実行される(ブロック1016)。仮に、CRC検査を通過すれば、四つの送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0125】
それぞれのブロック1005、1011、及び1015において、四つの異なる復号化が個別的に実行される。これらの復号は10、20、30、及び40msタイミングで実行される。よって、基地局101−103で、アンテナ数に対する三つの仮定が存在するが、これらの設定の各々は四つのタイミングを有することができる。したがって、基地局101−103の正確な設定を判断するために、実際に12回のテストが実行される。
【0126】
仮定のうち一つが確定した後、送信アンテナの数が知られるようになる。正確なタイミングと共にこの情報はPBCHの内容を解釈するのに用られる(ブロック1007)。
【0127】
QPSK星状とエラー訂正符号の両方とも一つの実施形態で使用することができる。図15はQPSK星状マッピングとCRCマスキングの両方とも使用される一実施形態(1100)である。データがシステムに入力される(ブロック1101)。CRCマスクがシステムに入力されたデータに適用される(ブロック1102)。その後データはスクランブルされて(ブロック1103)変調される(ブロック1104)。アンテナ設定は、QPSK星状にマッピングされ、データはデータフレームに配置される(ブロック1105)。
【0128】
図16は、QPSK星状とCRCマスクを両方とも使用し、加入者局が基地局101−103から受信した信号の解釈を表したフローチャートである。このフローチャートにおいて、信号が加入者局によって受信される(ブロック1201)。加入者局は割り当てられたPBCH資源を介してシンボルシークエンスを受信する(ブロック1202)。この情報は、QPSK星状により基地局101−103のアンテナ設定を判断するのに使用される。三つの仮定がQPSK星状から求められたアンテナ設定を決定するために使用され得る。
【0129】
最初の仮定は、一つの送信アンテナ設定を仮定して逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック1203)。リマッピングステップの出力は一つの送信機を仮定して変調される(ブロック1204)。次に、スクランブリングと復号化がデータに実行される(ブロック1205)。最後に、第1CRCマスクを用いてCRC検査が復号化されたデータに実行される(ブロック1206)。仮に、CRC検査を通過すれば、一つの送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0130】
二番目の仮定は二つの送信アンテナ設定を仮定して逆星状リマッピングステップに適用される(1208)。リマッピングステップの出力は、SFBC受信機を用いて二つの送信機を仮定して復調される(ブロック1209)。次に、デ・スクランブリングと復号化がデータに実行される(ブロック1210)。最後に、第2CRCマスクを用いてCRC検査が復号化されたデータに実行される。仮に、CRC検査を通過すれば、二つの送信アンテナに対する仮定が確定する。
【0131】
三番目の仮定は、四つの送信アンテナ設定を仮定して逆星状リマッピングステップに適用される(ブロック1212)。リマッピングステップの出力は、SFBC受信機を用いて四つの送信アンテナを仮定して復調される(ブロック1213)。次に、デ・スクランブリングと復号化がデータに実行される(ブロック1214)。最後に、第3CRCマスクを用いてCRC検査が復号化されたデータに実行される。仮に、CRC検査を通過すれば、四つのアンテナに対する仮定が確定する。
【0132】
それぞれのブロック1205、1210、及び1214において、四つの復号化が個別的に実行される。これらの復号化は10、20、30、及び40msタイミングで実行される。したがって、基地局101−103において、アンテナの数に対し三つの仮定が存在するが、これらの設定の各々は4回のタイミングを有することができる。よって、基地局101−103の正確な設定を判断するため、実際に12回のテストが実行される。
【0133】
仮定のうち一つが確定した後、送信アンテナの数が知られるようになる。正確なタイミングと共にこの情報はPBCHの内容を解釈するのに用られる(ブロック1207)。
【0134】
OPSK星状とCRCマスクの両方を用いることによって、基地局101−103のアンテナ設定が決定される。
【0135】
本発明は一実施形態とともに説明されたが、多様な変更と修正が当業者にとって実行可能である。本発明は、添付された特許請求の範囲が、そのような変更と修正も含むことを意味する。
【符号の説明】
【0136】
100・・・無線網
101、102、103・・・基地局(BS)
112、113、114、115、116・・・加入者局
120,125・・・カバレッジ領域
130・・・インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16