特許第6088788号(P6088788)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6088788
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02B 29/04 20060101AFI20170220BHJP
   F01P 3/20 20060101ALI20170220BHJP
【FI】
   F02B29/04 A
   F02B29/04 F
   F02B29/04 C
   F01P3/20 X
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-235989(P2012-235989)
(22)【出願日】2012年10月25日
(65)【公開番号】特開2014-84833(P2014-84833A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年5月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】506172344
【氏名又は名称】エフエーファウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】FEV GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】日比野 光宏
(72)【発明者】
【氏名】前谷 一樹
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ バール
(72)【発明者】
【氏名】イェルーン スロットマン
(72)【発明者】
【氏名】フランク ハーブナー
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−074822(JP,A)
【文献】 特開2002−309944(JP,A)
【文献】 特開平9−242549(JP,A)
【文献】 特開昭51−116340(JP,A)
【文献】 特開平11−257075(JP,A)
【文献】 特開平2−277927(JP,A)
【文献】 特表2005−504918(JP,A)
【文献】 特開2005−299393(JP,A)
【文献】 特開平8−144754(JP,A)
【文献】 実開昭63−60019(JP,U)
【文献】 特開昭52−148741(JP,A)
【文献】 特開2001−234749(JP,A)
【文献】 特開平7−305631(JP,A)
【文献】 特開昭62−153517(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第2469067(EP,A1)
【文献】 特開昭47−43608(JP,A)
【文献】 実開昭59−52035(JP,U)
【文献】 特開昭63−179124(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0211244(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 29/04
F01P 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガスを利用して給気を行う少なくとも1つの過給機と、
冷却水を貯留するとともに冷却水の温度上昇による当該冷却水の体積変化を吸収する膨張タンクと、
前記過給機を通過した気体を冷却する少なくとも1つのインタークーラと、
を備えたエンジンにおいて、
前記膨張タンクには、給気経路が形成され、
何れかの前記過給機を通過した気体は、前記給気経路を通過し、何れかの前記インタークーラと、前記膨張タンクに貯留された冷却水と熱交換と、により冷却されることを特徴とするエンジン。
【請求項2】
請求項1に記載のエンジンであって、
前記過給機には、第1過給機と第2過給機とが含まれており、
前記インタークーラには、前記第1過給機を通過した気体を冷却する第1インタークーラと、前記第2過給機を通過した気体を冷却する第2インタークーラと、が含まれており、
前記第1過給機を通過した気体は、前記第1インタークーラ、前記第2過給機、前記給気経路、前記第2インタークーラの順に通過することを特徴とするエンジン。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエンジンであって、
前記給気経路が湾曲していることを特徴とするエンジン。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載のエンジンであって、
何れかの前記過給機は、コンプレッサを覆うコンプレッサハウジングを備え、
前記コンプレッサハウジングと、前記膨張タンクと、が給気管を介さずに直接連結されることを特徴とするエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却水を貯留する冷却水タンクを備えるエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車や船舶等のエンジンにおいて、過給機を備えた構成が知られている。過給機はタービンを有しており、シリンダから排出された排気ガスを利用してこのタービンを回転させることで、空気を圧縮してシリンダ側へ送出する。これにより、シリンダに供給される空気の流量を増やすことができるので、エンジンの出力を向上させることができる。
【0003】
なお、過給機によって圧縮された空気は高温となるため、過給機の後段には、高温の空気を冷却するためのインタークーラが配置される。特許文献1は、この種のエンジンを開示する。特許文献1は、過給機及びインタークーラを2つずつ備えた構成をパワーショベル等の建設機械用のエンジンに適用した技術を開示する。
【0004】
また、特許文献2には、シリンダや排気マニホールド等を冷却水によって冷却する構成のエンジンが開示されている。また、特許文献2のエンジンは、この冷却水を貯留する冷却水タンクを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−163201号公報
【特許文献2】特開2006−29207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、インタークーラの冷却性能は、通常はインタークーラのサイズに比例する。従って、過給機を通過した高温の気体を効果的に冷却するためには、比較的大きなインタークーラが必要となる。そのため、過給機を備えるエンジンは、サイズが大型化してしまう。特に、二段過給システムを採用したエンジンは、サイズがより大型化してしまう。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、インタークーラを大きくすることなく、過給機を通過した気体を効果的に冷却するエンジンを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の観点によれば、以下の構成のエンジンが提供される。即ち、このエンジンは、少なくとも1つの過給機と、膨張タンクと、少なくとも1つのインタークーラと、を備える。前記過給機は、排気ガスを利用して給気を行う。前記膨張タンクは、冷却水を貯留するとともに冷却水の温度上昇による当該冷却水の体積変化を吸収する。前記インタークーラは、前記過給機を通過した気体を冷却する。前記膨張タンクには、給気経路が形成される。何れかの前記過給機を通過した気体は、前記給気経路を通過し、何れかの前記インタークーラと、前記膨張タンクに貯留された冷却水と熱交換と、により冷却され
【0010】
これにより、冷却水タンク(膨張タンク)に、冷却水の水量を調節する機能だけでなく、過給機を通過した気体を冷却する機能を発揮させることができる。従って、過給機を通過した気体を冷却するためのインタークーラのサイズを小さくすることができるのでエンジンをコンパクトにすることができる。
【0011】
前記のエンジンにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記過給機には、第1過給機と第2過給機とが含まれている。前記インタークーラには、前記第1過給機を通過した気体を冷却する第1インタークーラと、前記第2過給機を通過した気体を冷却する第2インタークーラと、が含まれている。前記第1過給機を通過した気体は、前記第1インタークーラ、前記第2過給機、前記給気経路、前記第2インタークーラの順に通過する。
【0012】
これにより、過給機を通過した気体を一層低温にすることができる。また、インタークーラへ送出される気体は膨張タンクによって既に冷却されているため、小型のインタークーラであっても気体の温度を十分に下げることができる。
【0013】
前記のエンジンにおいては、前給気経路が湾曲していることが好ましい。
【0014】
これにより、膨張タンクの大きさを変えることなく給気経路を長くすることができるので、冷却性能を向上させることができる。また、給気経路の入口と出口とを直線的に繋がなくても良いため、入口と出口の位置の自由度を向上させることができる。従って、例えば膨張タンクの前段及び後段に配置される機器を効率的に配置できるので、エンジンを一層コンパクトにすることができる。
【0015】
前記のエンジンにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、何れかの前記過給機は、コンプレッサを覆うコンプレッサハウジングを備える。前記コンプレッサハウジングと、前記膨張タンクと、が給気管を介さずに直接連結される。
【0016】
これにより、過給機を通過した高温の気体によって高温となった給気管が外部に露出しないので、給気管を断熱材等で覆う必要がなくなり、部品点数の削減及び組立作業の簡素化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る舶用エンジンの斜視図。
図2】膨張タンクの周囲の様子を示す斜視図。
図3】膨張タンクの周囲の様子を示す斜視図。
図4】膨張タンクの内部の構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。初めに、図1を参照して、舶用エンジン1の全体的な構成を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る舶用エンジン1の斜視図である。
【0019】
なお、以下の説明において、図1に示すように、舶用エンジン(エンジン)1の上下方向を高さ方向と称し、舶用エンジン1のクランクシャフト61(図1を参照)の長手方向をクランク軸方向と称し、高さ方向及びクランク軸方向の何れとも直交する方向を装置幅方向と称する。また、高さ方向のうち図1の上側(トップカバー10が配置される側)を上側とする。
【0020】
本実施形態の舶用エンジン1は、プレジャーボート等の船舶に搭載されるインボードタイプのディーゼルエンジンである。また、この舶用エンジン1には、二段過給システムが採用されている。
【0021】
舶用エンジン1は、図1及び図2等に示すように、トップカバー10を備えている。トップカバー10は、平板状に構成されており、厚み方向が前記高さ方向と一致するように配置されている。なお、トップカバー10は、平板状に限られず、少なくとも一部に折曲げ(又は湾曲)が形成された構成であっても良い。このトップカバー10の下側には、バルブカバー及びシリンダブロック等が配置されている。
【0022】
舶用エンジン1は、二段過給システムとして、第1過給機22と、第1インタークーラ23と、第2過給機24と、第2インタークーラ26と、それらを接続する給気管21a〜21dと、を備えている。
【0023】
第1過給機22は、ハウジングの内部に、タービンとコンプレッサを備えている。タービンは、排気ガスを利用して回転するように構成されている。コンプレッサは、タービンと同じシャフトに接続されており、タービンの回転に伴って回転する。第1過給機22は、コンプレッサが回転することにより、空気を圧縮して強制的に給気を行うことができる。この構成により、排気ガスを利用してシリンダに供給する空気の流量を増加させることができるので、舶用エンジン1の出力を上げることができる。なお、第1過給機22によって吸気されることにより、空気が急速に圧縮されるため、当該空気は高温となる。この高温の空気は、給気管21aを介して第1インタークーラ23へ送出される。
【0024】
第1インタークーラ23のハウジングの内部には、海水が流れる冷却管が複数配置されている。第1過給機22から送出された空気は、この冷却管の周囲を流れるように構成されている。この構成により、第1インタークーラ23は、第1過給機22から送出された空気を海水との熱交換によって冷却することができる。第1インタークーラ23によって冷却された空気は、給気管21bを介して第2過給機24へ送出される。
【0025】
第2過給機24は、第1過給機22と同等の構成であり、排気ガスを利用して、第1インタークーラ23から送出された空気を圧縮することができる。この圧縮された空気は、上記と同様に高温となる。そして、この高温の空気は、膨張タンク(冷却水タンク)25内に形成された給気経路(冷却経路)21cへ送出される。
【0026】
膨張タンク25は、冷却用の清水(冷却水)を貯留する。この冷却水は、舶用エンジン1の各部を冷却するために用いられる。例えば、膨張タンク25が貯留する冷却水は、ポンプ、シリンダブロック及び冷却管30を介して第1過給機22等に送られ、当該第1過給機22等を冷却する。そして、冷却水は、冷却管29を介して膨張タンク25に回収される。また、膨張タンク25は、冷却水の温度が上昇すること等による冷却水の体積の変化を吸収する役割も有している。
【0027】
また、本実施形態の膨張タンク25は、その内部に給気経路21cが形成されている。この給気経路21cは、第2過給機24と第2インタークーラ26とを接続する。この給気経路21cの周囲には冷却水が貯留されているため、膨張タンク25は、給気経路21cを通る気体を冷却することができる。なお、給気経路21cの詳細については後述する。
【0028】
第2インタークーラ26は、第1インタークーラ23と同等の構成であり、第2過給機24から送出された空気を海水との熱交換によって冷却する。第2インタークーラ26によって冷却された空気は、給気管21dを介して、給気マニホールド28へ送出される。
【0029】
前記トップカバー10の内側のシリンダヘッドには、コモンレール、燃料噴射装置、シリンダ等が配置されている。舶用エンジン1は、供給された圧縮空気をシリンダ内で更に圧縮した後に燃料を噴射することで、ピストンを上下させて動力を発生させることができる。
【0030】
また、本実施形態では、クランク軸方向の第1過給機22側の端部に図略のフライホイールハウジングが配置されている。フライホイールハウジング内のフライホイールには、クラッチ(図略)が連結される。これにより、舶用エンジン1が発生させた動力を推進装置等に伝達したり遮断したりすることができる。
【0031】
また、シリンダから排気された排気ガスの全部又は一部は、排気マニホールド及び排気管等を介して、第2過給機24へ送出される。第2過給機24へ送出された排気ガスは、上述のように当該過給機のタービンを回転させるために用いられる。そして、第2過給機24を通過した排気ガスは、第1過給機22のタービンを回転させるために用いられた後に排出される。
【0032】
次に、第2過給機24及び膨張タンク25、特に膨張タンク25の内部に形成される給気経路21cについて図2から図4を参照して説明する。図2及び図3は、膨張タンク25の周囲の様子を示す斜視図である。図4は、膨張タンク25の内部の構造を示す断面図である。
【0033】
第2過給機24は、図3及び図4に示すように、タービンハウジング24aとコンプレッサハウジング24bとを備えている。タービンハウジング24a内には、前記タービンが配置される。コンプレッサハウジング24b内には、前記コンプレッサが配置される。
【0034】
第1インタークーラ23と接続された給気管21bは、クランク軸方向に延びており、U字状に湾曲するようにして、コンプレッサハウジング24bに接続される。コンプレッサハウジング24bは、図3及び図4に示すように、高さ方向に延びる管状の部分を有している。第2過給機24は、この管状の部分によって直接的に(他の管等を介さずに)膨張タンク25(給気経路21c)に接続される。
【0035】
給気経路21cは、図4に示すように、高さ方向に延びる部分と、クランク軸方向に延びる部分と、それらの間に位置する湾曲する部分(湾曲部)と、を有している。なお、本実施形態では、給気経路21cは、断面が円形であり、高さ方向に延びる部分の直径が、クランク軸方向に延びる部分の直径よりも小さくなるように形成される。言い換えれば、下流側に進むに従って給気経路21cの直径が大きくするように形成されている。また、給気経路21cは、下部が外部に露出するように、かつ、上部が膨張タンク25の内部に位置するように形成されている。
【0036】
膨張タンク25は、この給気経路21cに加え、冷却水を貯留するタンク部25aを有している。タンク部25aは、給気経路21cの上方に配置されている。従って、給気経路21cの上部を構成する部分と、タンク部25aの下部(底部)を構成する部分と、が一部共通となっている。この構成により、給気経路21cを流れる気体を、冷却水との熱交換によって冷却することができる。このようにして冷却された気体は、前述のように、第2インタークーラ26へ送出される。
【0037】
以上に示したように、本実施形態の舶用エンジン1は、第2過給機24と、膨張タンク25と、を備える。第2過給機24は、排気ガスを利用して給気を行う。膨張タンク25は、冷却水を貯留するとともに冷却水の温度上昇による体積変化を吸収するタンク部25aを有しており、第2過給機24から送出された気体を通過させて、当該気体と、タンク部25a内の冷却水と、の熱交換により気体を冷却する給気経路21cが形成される。
【0038】
これにより、膨張タンク25に、冷却水の水量を調節する機能だけでなく、第2過給機24を通過した気体を冷却する機能を発揮させることができる。従って、第2過給機24を通過した気体を冷却するための第2インタークーラ26を小型化することができるので、舶用エンジン1をコンパクトにすることができる。
【0039】
また、本実施形態の舶用エンジン1は、第2過給機24を通過した気体を冷却する第2インタークーラ26を備える。第2過給機24を通過した気体は、膨張タンク25の給気経路21cを経由した後に、第2インタークーラ26を通過する。
【0040】
これにより、第2過給機24を通過した気体を一層低温にすることができる。また、第2インタークーラ26へ送出される気体は膨張タンク25によって既に冷却されているため、気体の温度を十分に下げることができる。
【0041】
また、本実施形態の舶用エンジン1において、膨張タンク25の給気経路21cが湾曲している。
【0042】
これにより、膨張タンク25の大きさを変えることなく給気経路21cを長くすることができるので、冷却性能を向上させることができる。また、冷却経路の入口と出口とを直線的に繋がなくても良いため、入口と出口の位置の自由度を向上させることができる。従って、第2過給機24及び第2インタークーラ26の配置の自由度を向上させることができる。
【0043】
また、本実施形態の舶用エンジン1において、第2過給機24は、コンプレッサを覆うコンプレッサハウジング24bを備える。そして、コンプレッサハウジング24bと、膨張タンク25と、が給気管を介さずに直接連結される。
【0044】
これにより、第2過給機24を通過した高温の気体を即座に冷却することができる。従って、高温の給気管が外部に露出しないので、給気管を断熱材等で覆う必要がなくなり、部品点数の削減及び組立作業の簡素化を実現できる。
【0045】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0046】
給気経路21cは、上記実施形態のように湾曲している構成に限られず、例えば直線であっても良い。また、給気経路21cの径が下流に行くに従って広がる構成に限られず、下流に行くに従って狭まる構成や径が一定な構成であっても良い。また、上記実施形態では、給気経路21cの上側のみが冷却水と接する構成であるが、給気経路21cを囲むように冷却水が貯留されていても良い。
【0047】
第2過給機24と膨張タンク25とが直接接続される必要はなく、給気管等を介して接続されていても良い。
【0048】
舶用エンジン1を構成する部品の形状及びレイアウトは例示であり、適宜変更することができる。例えば、第2過給機24、膨張タンク25、及び第2インタークーラ26の配置は、他の部品の配置等に応じて変更することができる。具体的には、第2過給機24、膨張タンク25、及び第2インタークーラ26をクランク軸方向に直線的に並べて配置しても良い。
【0049】
本実施形態は、二段過給システムのエンジンであるが、過給機及びインタークーラを1つずつ備えるエンジンにも本発明を適用することができる。
【0050】
本発明を適用する対象は、舶用の主機又は補機のどちらであっても良い。また、船舶に限られず、自動車用又は作業車用のエンジンであっても良い。
【符号の説明】
【0051】
1 舶用エンジン(エンジン)
10 トップカバー
21a,21b,21d 給気管
21c 給気経
22 第1過給機(過給機)
23 第1インタークーラ(インタークーラ)
24 第2過給機(過給機)
24a タービンハウジング
24b コンプレッサハウジング
25 膨張タン
26 第2インタークーラ(インタークーラ)
図1
図2
図3
図4