(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態の詳細な説明が本明細書において開示されるが、開示された実施形態は単に本発明の例示であること、および本発明は開示された実施形態の様々な代替の形態で具現化され得ることを理解されたい。したがって、本明細書において開示された実施形態において考慮される特定の構造および機能的詳細は、限定としてではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、および本発明を様々に使用するために当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0010】
参照用語
特に別段の記載がない限り、本明細書において使用される全ての技術用語は、当業者により一般的に理解されるような意味を有する。
【0011】
元素周期表の族の指定は、本明細書において、現在のIUPACの慣例に従い使用されている。
【0012】
本明細書においてブロックコポリマーまたはこのポリマーに言及する場合、存在するポリマー単位の分子量または特定の量等の特性が、絶対値ではなく、むしろ、ある特定の制限内において、ポリマーストランド毎に、または1つのポリマーブロックAから対応するポリマーブロックAまで変動し得ることが、当業者により理解される。したがって、ブロックコポリマーもしくはこの特定のブロックにおける特定のポリマー単位の量等の特性は、本明細書において「平均量」と呼ばれ、またはブロックコポリマーもしくはブロックの分子量に関しては、別段の指定がない限り「数平均」が使用される。さらに、本明細書における議論の単純化のために、ブロックコポリマー自体は本明細書において単数形として言及され得るが、「平均」に言及する場合、現実世界の条件において、ブロックコポリマーは、複数のストランドで存在してポリマー組成物を形成することが、当業者により理解される。
【0013】
特に別段の指定がない限り、「アミノ官能基を実質的に含まない」という表現は、本明細書においてポリマーブロックAに関して使用される場合、各ポリマーブロックが、部分−ZR
2を含む置換基または対応するオニウム塩を有する、平均して1未満のポリマー単位を含むことを示す。特に、各ポリマーブロックは、平均して、部分−ZR
2を含む置換基を有する測定可能な量のポリマー単位または対応するオニウム塩を含まない。
【0014】
特に別段の指定がない限り、「官能化」という表現は、本明細書において使用される場合、平均して少なくとも1つの式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩を含む、ブロックコポリマーおよびこのセグメントまたはブロックを指す。
【0015】
特に別段の指定がない限り、「本質的に官能化されていない」という表現は、本明細書においてポリマーブロックBに関して使用される場合、各ポリマーブロックが、部分−ZR
2を含む置換基を有する、平均して1未満のポリマー単位または対応するオニウム塩を含むことを示す。特に、各ポリマーブロックは、平均して、部分−ZR
2を含む置換基を有する測定可能な量のポリマー単位または対応するオニウム塩を含まない。
【0016】
特に別段の指定がない限り、「オニウム塩」という表現は、本明細書において、官能化ブロックコポリマー、このセグメントもしくはブロック、またはこのポリマー単位のアンモニウム塩を集合的に指すものとして使用される。
【0017】
特に別段の指定がない限り、「本質的にハロゲン化されていない」という表現は、本明細書において使用される場合、各ポリマーブロックが、ハロアルキル基を有する平均して1未満のポリマー単位を含むことを示す。特に、各ポリマーブロックは、平均して、ハロアルキル基を有する測定可能な量のポリマー単位を含まない。
【0018】
「ポリマー単位」という表現は、本明細書において使用される場合、1種のモノマーにより形成される、およびそれに対応するポリマー鎖の単位を指す。
【0019】
特に別段の指定がない限り、「ハロゲン」という表現は、本明細書において使用される場合、フッ素とは異なるハロゲン、特に塩素、臭素またはヨウ素、より具体的には塩素または臭素を指す。
【0020】
特に別段の指定がない限り、「ハロゲン化に対して実質的に抵抗性である」という表現は、本明細書において前駆体ブロックコポリマーのポリマーブロックAに関して使用される場合、内部ブロックD°の式(III)のポリマー単位がハロゲン化されて内部ブロックD
*の式(II)のポリマー単位を形成する場合に使用される条件下において、ブロックのハロゲン化が、あるとしてもほとんど生じないことを意味する。
【0021】
特に別段の指定がない限り、「使用温度」という表現は、本明細書において使用される場合、材料が有用な機械的特性を有する温度の範囲を指す。使用温度範囲の上限は、それを超えると材料の機械的性能が特定用途の最小限の性能属性に適合するのに不十分である温度を指す。例えば、使用温度範囲の上限を超える温度において、材料は、性能に有害となり得る印加応力下での変形を受ける可能性がある。ポリマーの性質に依存して、使用温度範囲の上限は、ガラス転移温度T
g(ガラス質ポリマーブロック)または融点T
m(結晶性もしくは半結晶性ポリマーブロック)に対応し得る。
【0022】
「高い使用温度」という表現は、本明細書において使用される場合、少なくとも約20℃の使用温度範囲の上限を指す。
【0023】
特に別段の指定がない限り、「重量%」という表現は、本明細書において使用される場合、乾燥重量基準のポリマー100重量部当たりのモノマーの重量部の数、または指定された組成物100重量部当たりの成分の重量部の数を指す。
【0024】
特に別段の指定がない限り、「分子量」という表現は、本明細書において使用される場合、およびポリマーまたはこのブロックに関連して、数平均分子量を指す。
【0025】
「スチレン当量分子量」という表現は、本明細書において使用される場合、およびブロックコポリマーのブロックに関連して、1組のポリスチレン標準を用いて較正されたゲル透過クロマトグラフィーにより測定されるような各ブロックの分子量を指す。
【0026】
「平衡」という表現は、本明細書において吸水に関連して使用される場合、官能化ブロックコポリマーによる吸水の速度が、官能化ブロックコポリマーによる水損失の速度と均衡している状態を指す。平衡の状態は、一般に、官能化ブロックコポリマーを水中に24時間の期間(1日)浸すことにより達成され得る。平衡状態はまた、他の湿潤環境においても達成され得るが、平衡に達するまでの期間は異なり得る。
【0027】
「水和」ブロックコポリマーという表現は、本明細書において使用される場合、大量の水を吸収した官能化ブロックコポリマーを指す。
【0028】
「湿潤状態」という表現は、本明細書において使用される場合、官能化ブロックコポリマーが平衡に達した、または24時間の期間水中に浸された状態を指す。
【0029】
「乾燥状態」という表現は、本明細書において使用される場合、本質的に水を吸収していない、またはごく僅かな量の水を吸収した官能化ブロックコポリマーの状態を指す。例えば、大気と接触しているだけの官能化ブロックコポリマーは、一般に乾燥状態のままである。
【0030】
特に別段の指定がない限り、「溶液」という表現は、本明細書において使用される場合、1種以上の液体物質(溶媒)中の1種以上の物質(溶質)の分子またはイオンレベルでの均一に分散した液体混合物を指す。
【0031】
特に別段の指定がない限り、「分散」という表現は、本明細書において使用される場合、連続的な液相および少なくとも1つの不連続相を有する系を指す。不連続相は、コロイド状粒子およびミセルを含む、固体微細化粒子により、および/または液滴により構成され得る。「分散」という表現は、本明細書において使用される場合、特に、少なくとも1つの不連続相がミセルの形態である系を含む。また、不連続相が液滴によってのみ構成される場合、「分散」という表現は、特に「エマルション」を包含する。分子レベルの分散液、コロイドまたはミセル溶液、および溶液の間に明確な差異がないことが、当業者に容易に理解される。したがって、ミセルの分散液はまた、本明細書において、ミセルの溶液と呼ぶことができる。
【0032】
「膜」という表現は、本明細書において使用される場合、材料の連続的な柔軟シートまたは層を指す。便宜上、別段の指定がない限り、「膜」という表現はまた、本明細書において、膜および膜状被覆、すなわちフィルムおよびコーティングの総称として使用され得る。
【0033】
「フィルム」という表現は、本明細書において使用される場合、基板の膜状被覆を指し、膜は、基板に可逆的に取り付けられ、すなわち、膜と基板との間の結合は、膜の完全性に大きな害をもたらすことなく、基板から膜を分離することを可能にする。
【0034】
「コーティング」という表現は、本明細書において使用される場合、基板の膜状被覆を指し、膜は、基板に不可逆的に取り付けられ、すなわち、通常の条件下において、膜と基板との間の結合は、基板からの膜の分離を可能としない、または分離は膜の完全性に大きな害をもたらす。
【0035】
膜の完全性への害は、膜が所望の機能を発揮するのを妨げない限り、わずかであるとみなされる。「フィルム」および「コーティング」という表現の間に明確な境界はないこと、および任意のそのような境界は、膜状被覆の使用または使用目的および所望の機能に依存し得ることが、当業者に容易に理解される。
【0036】
「対応するスルホン化ブロックコポリマー」への言及は、本明細書において使用される場合、官能化ブロックコポリマーと同じ構成の同様のブロックA、および存在する場合にはBを有する、選択的スルホン化ブロックコポリマーへの言及が意図され、スルホン化ブロックコポリマーは、官能化ブロックコポリマーと比較して、官能化ブロックコポリマーの内部ブロックDが、ブロックDと同様の分子量およびイオン交換能(IEC)を有するスルホン化スチレンブロックにより置き換えられるという点で異なる。
【0037】
「エンジニアリング熱可塑性樹脂」という表現は、本明細書において使用される場合、例えば熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリ(アリールエーテル)およびポリ(アリールスルホン)、ポリカーボネート、アセタール樹脂、ポリアミド、ハロゲン化熱可塑性樹脂、ニトリルバリア樹脂、ポリ(メチルメタクリレート)および環状オレフィンコポリマー等の様々なポリマーを包含し、またUS4,107,131においてさらに定義されている。
【0038】
別段の指定がない限り、「分子量」という用語は、ポリマーまたはコポリマーのブロックのg/モルでの見かけの分子量を指す。本明細書および特許請求の範囲において言及される分子量は、ASTM3536に従って行われるように、ポリスチレン較正標準を使用したゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定され得る。GPCは、周知の方法であり、ポリマーは分子サイズに従って分離され、最大分子が最初に溶出される。クロマトグラフは、市販のポリスチレン分子量標準を使用して較正される。アニオン重合した直鎖状ポリマーの場合、ポリマーは本質的に単分散性(重量平均分子量/数平均分子量の比が1に近づく。)であり、観察される狭い分子量分布の「ピーク」(時折「見かけの」と呼ばれる。)分子量を報告するのに便利であると共にそれを適切に説明する。通常、ピーク(または見かけの)値は、数平均と重量平均との間である。ピーク(または見かけの)分子量は、クロマトグラフ上に示される主要種の分子量である。多分散性ポリマーの場合、重量平均分子量は、クロマトグラフから計算され、使用され得る。GPCのカラム内で使用される材料には、スチレン−ジビニルベンゼンゲルまたはシリカゲルが、一般に使用され、優れた材料である。テトラヒドロフランは、本明細書に記載の種類のポリマーに対する優れた溶媒である。測定には光散乱測定法が行われてもよく、示差屈折率(DRI)検出器を含む。
【0039】
本明細書において言及される全ての出版物、特許出願および特許は、参照によりその全体が組み込まれる。不一致が生じる場合は、定義を含めて本明細書が優先することが意図される。
【0040】
本明細書において開示される全ての範囲に関して、そのような範囲は、特定の組合せが具体的に列挙されていない場合であっても、言及された上限および下限の任意の組合せを含むことが意図される。
【0041】
アミノ官能化ブロックコポリマーおよびモノマー経路
本明細書において、アミノ基または対応するオニウム塩基および場合によって追加のヘテロ原子により少なくとも1つの内部ブロックにおいて官能化され、アニオン交換特性を示す、ブロックコポリマーが開示される。特に、使用されるブロックコポリマーは、外部「硬質」Aブロック、内部「軟質」Bブロック、およびアミノ官能化Dブロックを有し得る。ブロックコポリマーのいくつかの例示的構成は、A−B−D−B−AもしくはA−D−B−D−A、または(A−B−D)
nXもしくは(A−D−B)
nX(式中、Xは、カップリング剤の残基であり、nは、2〜30の整数である。)を含む。
【0042】
本明細書において開示された少なくとも1つのブロックにおいて官能化されたブロックコポリマーは、モノマー経路を使用して調製され得、アミノ官能化モノマーを使用して内部ブロックが形成される。例えば、モノマーの1つの例示的な種類は、ビニルベンジルアミノ誘導体モノマーを含み得る。ブロックコポリマーは、例えば、逐次的重合および/もしくはカップリング反応、または他の重合法により形成され得る。
【0043】
官能化ブロックコポリマーの形成のためのモノマー経路は、コポリマーの形成に対する改善された制御および精度を提供し得る。例えば、官能化ブロックの分子量、および官能化ブロックの四級化の量に対する、より大きな制御が制御され得る。
【0044】
1.官能化ブロックコポリマーの構造
本開示の官能化ブロックコポリマーは、一般に、必須構成要素として、少なくとも2つの末端ブロックAおよび少なくとも1つの内部ブロックDを含む。特定の実施形態において、官能化ブロックコポリマーは、1つ以上の内部ブロックAおよび/または1つ以上の内部ブロックBをさらに含んでもよい。
【0045】
「硬質」Aブロック
官能化ブロックコポリマーの末端ブロックA、および任意の内部ブロックAは、官能基を実質的に含まない。さらに、個々のブロックAのそれぞれは、約1,000から60,000の数平均分子量を有し、また高い使用温度を有する。
【0046】
重合したモノマーが、使用温度要件を満たす、したがって「ガラス質」、「硬質」、「結晶性」または少なくとも「半結晶性」として説明され得るポリマー相を提供する限り、個々のブロックAを構成するモノマーの性質および組成は特に重要ではない。これらの用語は、本明細書全体にわたり、交換可能に使用される。多くの「硬質」ポリマーブロックは、完全に結晶性でなくてもよく、したがって様々な結晶化度を有してもよく、すなわち、半結晶性であってもよいと理解される。これは、結晶性を有さないまたは無視できる量の結晶性を有する非晶質ブロックから区別され得る。
【0047】
ガラス質ポリマーの場合、使用温度範囲の上限は、典型的には、ポリマーがガラス状挙動から液状挙動に転移する温度により制限される。この温度は、しばしばガラス転移温度T
gと呼ばれる。ガラス状末端ブロックAのT
gは、示差走査熱量測定(DSC)または動的機械分析(DMA)を使用して決定され得る。結晶性および半結晶性ブロックAの場合、使用温度範囲の上限は、通常、ブロックの結晶性ポーションの融点T
mにより制限される。結晶性または半結晶性ブロックAの融点は、DSCを使用して決定され得る。
【0048】
一般に、末端ブロックAの高い使用温度は、少なくとも約20℃である。いくつかの実施形態において、末端ブロックAの高い使用温度は、少なくとも約50℃である。さらなる実施形態において、末端ブロックAの高い使用温度は、少なくとも約90℃である。
【0049】
特定の実施形態において、ブロックAのそれぞれは、重合した(i)エチレンモノマー;(ii)プロピレンモノマー、(iii)1つ以上のアルキル基により場合によって置換されたフェニル環を有するスチレンおよびアルファ−アルキルスチレンモノマー、(iv)(メタ)アクリレートエステルモノマー、後に水素化される共役ジエンモノマー(v)、ならびに(i)から(v)より選択されるモノマーの混合物からなる群から独立して選択される。
【0050】
Aブロックがエチレンのポリマーブロックである場合、G.W. Coatesら、Angew. Chem.、Int. Ed.、41、2236−2257(2002)によるレビュー記事における参考文献において教示されるように、チーグラー−ナッタプロセスを介してエチレンを重合させることが有用となり得る。US3,450,795において教示されているようなアニオン重合技術を使用して、そのようなエチレンブロックを製造することが好ましい。そのようなエチレンブロックのブロック分子量は、典型的には、約1,000から約60,000の間である。
【0051】
Aブロックがプロピレンのポリマーブロックである場合、そのようなポリマーブロックは、上で引用されたG.W. Coatesらによるレビュー記事における参考文献において教示されるように、チーグラー−ナッタプロセスにより調製され得る。そのようなポリプロピレンブロックのブロック分子量は、典型的には、約1,000から約60,000の間である。
【0052】
Aブロックが水素化ポリブタジエン等の水素化ポリジエンまたは共役ジエンのポリマーブロックである場合、そのようなポリマーブロックは、当該技術分野において公知である方法、ならびに例えば米国特許第US3,670,054号および米国特許第4,107,236号に記載の方法により調製され得る。そのような水素化ポリジエンブロックのブロック分子量は、典型的には、約1,000から約60,000の間である。水素化の前のそのようなAブロックのビニル含量は、一般に最高で20%、より好ましくは最高で15%、特に最高で10%である。より低いビニル含量は、水素化と共に「より硬質」のブロックをもたらし、これにより、ブロックを組み込むブロックコポリマーに機械的強度を提供する。
【0053】
Aブロックはまた、以下で集合的に(メチル)スチレンと呼ばれる、場合によってアルキル置換されたスチレンおよびアルファ−メチルスチレン等の、1つ以上のアルキル基により場合によって置換されたフェニル環を有するスチレンまたはアルファ−アルキルスチレンモノマーのポリマーブロックであってもよい。そのような(メチル)スチレンモノマーの場合によるアルキル置換基は、一般に、1個から10個の炭素原子を有してもよく、また直鎖または分岐状であってもよい。そのような場合によってアルキル置換された(メチル)スチレンモノマーの実例は、特に、非置換(メチル)スチレンモノマー、オルト−アルキル置換(メチル)スチレンモノマー、パラ−アルキル置換(メチル)スチレンモノマー、およびオルト,パラ−ジアルキル置換(メチル)スチレンモノマーを含む。好ましい場合によってアルキル置換された(メチル)スチレンモノマーは、非置換(メチル)スチレン、オルト−メチル(メチル)スチレン、オルト−エチル(メチル)スチレン、オルト−n−プロピル(メチル)スチレン、オルト−イソ−プロピル(メチル)スチレン、オルト−n−ブチル(メチル)スチレン、オルト−イソ−ブチル(メチル)スチレン、オルト−sec−ブチル(メチル)スチレン、オルト−tert−ブチル(メチル)スチレン、オルト−デシル(メチル)スチレン、オルト−ドデシル(メチル)スチレンの異性体、パラ−メチル(メチル)スチレン、パラ−エチル(メチル)スチレン、パラ−n−プロピル(メチル)スチレン、パラ−イソ−プロピル(メチル)スチレン、パラ−n−ブチル(メチル)スチレン、パラ−イソ−ブチル(メチル)スチレン、パラ−sec−ブチル(メチル)スチレン、パラ−tert−ブチル(メチル)スチレン、パラ−デシル(メチル)スチレン、パラ−ドデシル(メチル)スチレンの異性体、オルト,パラ−ジメチル(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジエチル(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(n−プロピル)(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(イソ−プロピル)(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(n−ブチル)(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(イソ−ブチル)(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(sec−ブチル)(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(tert−ブチル)(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジデシル(メチル)スチレン、オルト,パラ−ジドデシル(メチル)スチレンの異性体、および上記モノマーの混合物を含む。好ましい(メチル)スチレンモノマーは、非置換および上述のモノC
1−C
4−アルキル置換(メチル)スチレンモノマーである。
【0054】
特定の実施形態において、そのようなAブロックは、フェニル環が場合によってアルキル置換されたスチレンモノマーのポリマーブロックである。そのような場合によってアルキル置換されたスチレンモノマーの実例は、特に、非置換スチレンモノマー、オルト−アルキル置換スチレンモノマー、パラ−アルキル置換スチレンモノマー、およびオルト,パラ−ジアルキル置換スチレンモノマーを含む。好ましい場合によってアルキル置換されたスチレンモノマーは、非置換スチレン、オルト−メチルスチレン、オルト−エチルスチレン、オルト−n−プロピルスチレン、オルト−イソ−プロピルスチレン、オルト−n−ブチルスチレン、オルト−イソ−ブチルスチレン、オルト−sec−ブチルスチレン、オルト−tert−ブチルスチレン、オルト−デシルスチレン、オルト−ドデシルスチレンの異性体、パラ−メチルスチレン、パラ−エチルスチレン、パラ−n−プロピルスチレン、パラ−イソ−プロピルスチレン、パラ−n−ブチルスチレン、パラ−イソ−ブチルスチレン、パラ−sec−ブチルスチレン、パラ−tert−ブチルスチレン、パラ−デシルスチレン、パラ−ドデシルスチレンの異性体、オルト,パラ−ジメチルスチレン、オルト,パラ−ジエチルスチレン、オルト,パラ−ジ(n−プロピル)スチレン、オルト,パラ−ジ(イソ−プロピル)スチレン、オルト,パラ−ジ(n−ブチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(イソ−ブチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(sec−ブチル)スチレン、オルト,パラ−ジ(tert−ブチル)スチレン、オルト,パラ−ジデシルスチレン、オルト,パラ−ジドデシルスチレンの異性体、および上記モノマーの混合物を含む。好ましいスチレンモノマーは、非置換および上述のモノC
1−C
4−アルキル置換スチレンモノマーである。
【0055】
Aブロックが場合によって置換された(アルキル)スチレンのポリマーブロックである場合、そのようなポリマーブロックもまた、上で引用されたG.W. Coatesらによるレビュー記事における参考文献において教示されるように、チーグラー−ナッタプロセスにより調製され得る。そのような(アルキル)スチレンブロックのブロック分子量は、典型的には、約1,000から約60,000の間である。そのような(アルキル)スチレンブロックを作製するために使用される重合プロセスにおいて、モノマーの1種のみ、例えばスチレンが使用されてもよく、またはモノマーの2種以上が組み合わされて使用されてもよい。(アルキル)スチレンモノマーの2種以上が組み合わされて使用される場合、それらは、任意の共重合形態で、例えばランダムに、ブロックおよびテーパー型ブロックの形態等で共重合されていてもよい。共重合形態は、モノマーの組合せおよび重合系にモノマーを添加するタイミング(例えば、2種以上のモノマーの同時添加、または所与の時間の間隔を置いた別個の添加)等の条件の選択により影響され得る。
【0056】
Aブロックはまた、以下で集合的に(メタ)アクリル酸エステルと呼ばれる、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルのポリマーブロックであってもよい。そのようなポリマーブロックは、US6,767,976において開示されている方法に従って作製され得る。好適な(メタ)アクリル酸エステルの具体例は、第一級アルコールおよび(メタ)アクリル酸のエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート;第二級アルコールおよび(メタ)アクリル酸のエステル、例えばイソプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート;ならびに第三級アルコールおよび(メタ)アクリル酸のエステル、例えばtert−ブチル(メタ)アクリレートを含む。必要な場合は、本発明において、原材料(複数種を含む)として、他のアニオン重合性モノマーの1種以上が(メタ)アクリル酸エステルと一緒に使用されてもよい。さらに、その分子内に2つ以上のメタクリルまたはアクリル構造、例えば(メタ)アクリル酸エステル構造、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、およびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを有する、多官能性アニオン重合性モノマーが使用されてもよい。
【0057】
(メタ)アクリル酸エステルポリマーブロックを作製するために使用される重合プロセスにおいて、モノマーの1種のみ、例えば(メタ)アクリル酸エステルが使用されてもよく、またはモノマーの2種以上が組み合わされて使用されてもよい。モノマーの2種以上が組み合わされて使用される場合、ランダム、ブロック、テーパー型ブロック等から選択される任意の共重合形態が好適である。共重合形態は、モノマーの組合せおよび重合系にモノマーを添加するタイミング(例えば、2種以上のモノマーの同時添加、または所与の時間の間隔を置いた別個の添加)等の条件の選択により影響され得る。
【0058】
特定の実施形態のいくつかにおいて、ブロックAのそれぞれは、(メチル)スチレンおよび/または場合によってC
1−C
4−アルキル置換された(メチル)スチレンのホモポリマーまたはコポリマーである。さらなる特定の実施形態において、ブロックAのそれぞれは、スチレンおよび/または場合によってC
1−C
4−アルキル置換されたスチレンのホモポリマーまたはコポリマーである。
【0059】
官能化ブロックコポリマーの個々のAブロックは、同一であってもよいまたは異なっていてもよい。官能化ブロックコポリマーのAブロックが異なる場合、そのような差異は、個々のブロックの数平均分子量にあってもよい。追加的に、または代替として、そのような差異は、個々のAブロックを構成するモノマーの性質または組成にあってもよい。好ましくは、個々のAブロックは、個々のAブロックのそれぞれを構成するモノマーの性質および組成において同様であるが、必ずしも同一とは限らない。
【0060】
「軟質」Bブロック
官能化ブロックコポリマーの場合による内部ブロックBもまた、官能基を実質的に含まない。さらに、そのようなブロックBのそれぞれは、約1,000から100,000の数平均分子量を有してもよく、また最高で20℃のガラス転移温度T
gを有してもよい。いくつかの実施形態において、官能化ブロックコポリマーの場合による内部ブロックBは、最高で10℃のガラス転移温度T
gを有する。さらなる実施形態において、官能化ブロックコポリマーの場合による内部ブロックBは、最高で0℃のガラス転移温度T
gを有する。
【0061】
重合したモノマーが、ガラス温度要件を満たす、したがって「非晶質」、「軟質」または「ゴム状」として説明され得る相を提供する限り、個々のブロックBを構成するモノマーの性質および組成は特に重要ではない。これらの用語は、本明細書全体にわたり、交換可能に使用される。「非晶質」ブロックは、結晶性を含有しない、または無視できる量の結晶性を含有することが理解される。
【0062】
特定の実施形態において、各ブロックBは、重合した(i)エチレンモノマー、(ii)C
3−C
8アルファ−オレフィンモノマー、(iii)イソブチレンモノマー、(iv)共役ジエンモノマー、(v)(メタ)アクリレートエステルモノマー、(vi)ケイ素ポリマー、および(vii)(i)から(v)より選択されるモノマーの混合物からなる群から独立して選択され、重合した共役ジエンモノマーを含有するセグメントは、場合によって水素化されている。
【0063】
Bブロックがエチレンのポリマーブロックである場合、上で引用されたG.W. Coatesらによるレビュー記事における参考文献において教示されるように、チーグラー−ナッタプロセスによりエチレンを重合することが有用となり得る。US3,450,795において教示されているようなアニオン重合技術を使用してエチレンブロックを作製することが好ましい。そのようなエチレンブロックのブロック分子量は、典型的には、約1,000から約100,000の間である。
【0064】
BブロックがC
3−C
8アルファ−オレフィンまたはイソブチレンのポリマーである場合、そのようなポリマーブロックもまた、上で引用されたG.W. Coatesらによるレビュー記事における参考文献において教示されるように、チーグラー−ナッタプロセスにより調製され得る。好ましくは、アルファ−オレフィンは、プロピレン、ブチレン、ヘキセンまたはオクテンであり、プロピレンが最も好ましい。そのようなアルファ−オレフィンブロックのブロック分子量は、典型的には、約1,000から約100,000の間である。
【0065】
Bブロックはまた、場合によって水素化された共役ジエンのポリマーブロックであってもよい。好適な共役ジエンは、例えば、ブタジエン、イソプレン等、ならびに1,3−シクロジエンモノマー、例えば1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエンおよび1,3−シクロオクタジエン、好ましくは1,3−シクロヘキサジエンを含む。本明細書の以下においてより具体的に考察されるように、様々なブロックの共重合後にアミノ官能基または他の官能基が導入される場合、水素化されていない重合共役ジエンブロックはハロゲン化され易いため、共役ジエンモノマーを使用する際にBブロックを水素化することが必要となる。しかしながら、以下で議論されるようなモノマー経路に沿った官能化ブロックコポリマーの調製は、Dブロックが重合後反応ではなくアミン官能化モノマーから形成されるため、予防的措置の必要性を回避する。したがって、共役ジエンモノマーを使用して作製された1つ以上のBブロックを含む非ハロゲン化前駆体ブロックコポリマーは、官能化の前に場合によって水素化されてもよい。Bブロックが、ブタジエンまたはこれらの混合物等の共役非環式ジエンの場合によって水素化されたポリマーブロックである場合、そのようなブロックは、水素化の前に、20モルから80モルパーセントのビニル含量を有するべきである。
【0066】
Bブロックはまた、(メタ)アクリル酸エステルのポリマーブロックであってもよい。そのようなポリマーブロックは、US6,767,976において開示されている方法に従って作製され得る。好適な(メタ)アクリル酸エステルの具体例は、第一級アルコールおよび(メタ)アクリル酸のエステル、例えばプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート;第二級アルコールおよび(メタ)アクリル酸のエステル、例えばイソプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート;ならびに第三級アルコールおよび(メタ)アクリル酸のエステル、例えばtert−ブチル(メタ)アクリレートを含む。必要な場合は、本発明において、原材料(複数種を含む)として、他のアニオン重合性モノマーの1種以上が(メタ)アクリル酸エステルと一緒に使用されてもよい。さらに、その分子内に2つ以上のメタクリルまたはアクリル構造、例えば(メタ)アクリル酸エステル構造、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、およびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを有する、多官能性アニオン重合性モノマーが使用されてもよい。
【0067】
さらに、Bブロックは、シリコンゴムセグメントのポリマーブロック、すなわち、−[Si(R’)
2−O]−(式中、R’は、有機ラジカル、例えばアルキル、シクロアルキルまたはアリールを指す)の繰り返し単位を有するオルガノポリシロキサンのブロックであってもよい。
【0068】
Bブロックはまた、Aブロックに関して上述された、15モルパーセントまでのスチレンモノマーを含有してもよい。いくつかの実施形態において、Bブロックは、Aブロックにおいて上述された、10モルパーセントまでのスチレンモノマーを含有してもよく、好ましくは、Bブロックは、わずか5モルパーセントまでの、特に好ましくはわずか2モルパーセントまでのスチレンモノマーを含有する。しかしながら、最も好ましい実施形態において、Bブロックは、スチレンモノマーを含有しない。
【0069】
特定の実施形態のいくつかにおいて、ブロックBのそれぞれは、ブタジエンまたはイソプレンの場合によって水素化されたホモポリマーである。
【0070】
官能化ブロックコポリマー中に複数のブロックBが存在する場合、そのようなブロックは、同一であってもよいまたは異なっていてもよい。個々のブロックBの間の差異は、数平均分子量、または個々のブロックBを構成するモノマーの性質もしくは組成にあってもよい。複数のブロックBが存在する場合、個々のBブロックは、好ましくは、個々のBブロックのそれぞれを構成するモノマーの性質および組成において同様であるが、必ずしも同一とは限らない。
【0071】
官能化Dブロック
本開示の官能化ブロックコポリマーは、約1,000から約100,000の数平均分子量を有し、平均して少なくとも1つの式(I)のアミノ官能化ポリマー単位
【0072】
【化1】
または対応するオニウム塩を含む、少なくとも1つの内部ブロックDを有する。
【0073】
部分−CHR
2−ZR
2または対応するオニウム塩部分が式(I)中のフェニル環に結合している位置は、一般に重要ではない。したがって、部分は、2−位(オルト)、3−位(メタ)または4−位(パラ)に連結していてもよい。前駆体ブロックコポリマーまたはモノマーの利用およびそれらの合成の容易性のために、部分は、好ましくは2−または4−位に、より好ましくは4−位に連結していてもよい。上記式(I)中、Zは、窒素を表す。
【0074】
式(I)中のR
1は、水素またはアルキル基を表す。R
1の位置におけるアルキル基は、1個から6個の炭素原子を有してもよく、直鎖または分岐状であってもよい。R
1に対する例示的アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等を含む。特定の実施形態において、R
1は、水素またはメチルを表す。
【0075】
式(I)中のR
2は、水素または第三級アルキル基を表す。R
2の位置における第三級アルキル基は、4個から10個の炭素原子を有してもよく、1−位における分岐を除いて、直鎖または分岐状であってもよい。R
2に対する例示的な第三級アルキル基は、tert−ブチル、1,1−ジメチル−プロピル、1,1−ジメチル−ブチル、1,1,2−トリメチル−プロピル、1−エチル,1−メチル−プロピル等を含む。特定の実施形態において、R
2は、水素またはtert−ブチルを表す。
【0076】
実施形態のいくつかにおいて、式(I)中の部分−ZR
2におけるRで表される基は、同一であってもよくまたは異なっていてもよく、各Rは、独立して、水素またはアルキル基を表し、一方でアルキル基は、部分−(A
1−NR
a)
xR
bまたは−(A
1−OR
a)
xR
bにより場合によって置換されている。したがって、一方または両方のRが水素であってもよく、または、一方のRが水素であってもよく、他方のRは場合によって置換されたアルキル基である。代替として、一方または両方のR基が、同一であるもしくは異なる非置換アルキル基であってもよく、または、一方のRが非置換アルキル基であり、他方のRが置換アルキル基である。代替の実施形態において、両方のRが、同一であるまたは異なる置換アルキル基を表す。特定の実施形態のいくつかにおいて、R基の少なくとも一方が水素と異なる。さらなる特定の実施形態において、基Rの両方が水素と異なる。
【0077】
Rの位置における非置換アルキル基は、1個から10個の炭素原子を有してもよく、直鎖または分岐状であってもよい。Rに対する例示的非置換アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ならびにペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルの異性体を含む。特定の実施形態のいくつかにおいて、式(I)中の部分−ZR
2の少なくとも1つのRは、非置換C
1−C
6−アルキル基である。さらなる特定の実施形態において、式(I)中の部分−ZR
2の各Rは、独立して、非置換C
1−C
6−アルキル基である。
【0078】
式(I)中の部分−ZR
2におけるRが、部分−(A
1−NR
a)
xR
bまたは−(A
1−OR
a)
xR
bにより置換されたアルキル基を表す場合、そのようなRは、一般に直鎖であり、2個から4個の炭素原子を有し、1つ以上の追加のメチルおよび/またはエチル基を場合によって有する。したがって、例示的な置換アルキル基は、置換1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブチレン、1,4−ブチレン、2,3−ペンチレン、2,4−ペンチレン、3−メチル−2,4−ペンチレン等の部分を含む。特定の実施形態のいくつかにおいて、Rで表されるそのような場合によって置換されたアルキル基は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、または1,4−ブチレンである。
【0079】
置換基−(A
1−NR
a)
xR
bまたは−(A
1−OR
a)
xR
bの変数xは、整数1、2または3、好ましくは1または2を表す。
【0080】
置換基−(A
1−NR
a)
xR
bまたは−(A
1−OR
a)
xR
bのA
1は、1つ以上のメチルおよび/またはエチル基により場合によって置換された直鎖アルキレン基を表す。A
1で表される直鎖アルキレン基は、一般に、2個から4個の炭素原子を有する。したがって、A
1で表される場合によってメチルおよび/またはエチル置換された例示的なアルキレン基は、置換1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブチレン、1,4−ブチレン、2,3−ペンチレン、2,4−ペンチレン、2,4−ペンチレン、3−メチル−2,4−ペンチレン等の部分を含む。具体的な実施形態のいくつかにおいて、A
1で表される場合によってメチルおよび/またはエチル置換されたアルキレン基は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレンまたは1,4−ブチレンである。
【0081】
置換基−(A
1−NR
a)
xR
bまたは−(A
1−OR
a)
xR
bのR
aおよびR
bで表される基は、同一であってもよくまたは異なっていてもよく、R
aおよびR
bのそれぞれは、独立して、水素またはアルキル基を表す。すなわち、xが2または3の値を有する場合、R
aで表される基は、同一であってもよくまたは異なっていてもよく、各R
aは、独立して、水素またはアルキル基を表す。R
aおよびR
bの位置におけるアルキル基は、1個から6個の炭素原子を有してもよく、直鎖または分岐状であってもよい。R
aおよびR
bに対する例示的アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等を含む。特定の実施形態のいくつかにおいて、R
aおよびR
bは、水素またはC
1−C
6アルキルを表す。さらなる特定の実施形態において、R
aおよびR
bのそれぞれは、独立して、C
1−C
6アルキルを表す。
【0082】
さらなる実施形態において、式(I)中の部分−ZR
2の2つのRは、それらが結合しているZと一緒になって、Z、炭素環員、ならびに場合によって、窒素および酸素の群から選択される1つ以上の追加のヘテロ原子環員で構成される、場合によって置換された環を形成する。Zおよび2つのRにより形成される環は、3個から14個の環員を有してもよく、単環式または多環式であってもよく、飽和、部分飽和または芳香族であってもよい。場合によって、そのような環は、一般的に、およびR
aに対して具体的に上述されたような1つ以上のアルキル基により置換されている。Zおよび2つのRにより形成された環の具体例は、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、1−アザビシクロ[2,2,2]ノナン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、モルホリン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、カルバゾール、フェノキサジン、アゼピン等の部分を含む。
【0083】
上記で言及されたような、例えばDABCO等の系における窒素は、3つの置換基を有することが当業者に理解される。より具体的には、−ZR
2がDABCOを表す場合、式(I)中のフェニル環は、基
【0085】
【化3】
は、フェニル環への連結を表し、Y’
−は、アニオン当量を表す)を有する。この種類の各ポリマー単位は、上述の対応するオニウム塩の領域内に含まれる。
【0086】
具体例において、Dブロックは、重合したパラ−ビニルベンジルアミノ(p−ビニルベンジルアミノ)誘導体で構成されたポリマー単位を有する。そのようなブロックは、p−ビニルベンジルアミノ誘導体モノマーを使用したモノマー経路、逐次的重合および/もしくはカップリングまたは他の重合反応を介して形成され得る。したがって、式(I)のアミノ官能化ポリマー単位を参照すると、R
2は、水素であり、アミノ部分は、4−位に連結している。したがって、アミノ官能化ポリマー単位は、以下の式(IV):
【0087】
【化4】
(式中、−ZR
2は、上述のように定義される。)のp−ベンジル構造を有し得る。
【0088】
さらに、p−ビニルベンジルアミノ(p−VBA)誘導体のアミノ基の具体例は、少なくとも以下を含む。
【0090】
本明細書において、Dブロックにおけるp−ビニルベンジルアミノ誘導体の使用は、ホフマン脱離反応を抑制する有益な効果を有し得ることが見出される。例えば、典型的なホフマン脱離において、アミンが、(以下でさらに説明されるような)アミノ部分の四級化によりスチレンまたは環式基に直接連結している場合、これによってアミノ基が切られて第三級アミンが形成され得る。その結果、AEM用途において、ホフマン脱離反応を生じやすいポリマーは分解し得る。しかしながら、本明細書において開示されたようなp−ビニルベンジルアミノ誘導体を使用することにより、アミノ基は、ホフマン脱離を妨害するように作用するメチル基を介して結合する。したがって、ベンジル構造は、ホフマン脱離反応に対してより抵抗性である。したがって、この抵抗性は、官能化ブロックコポリマーがAEM用途に使用された場合により大きな安定性を提供する。
【0091】
いくつかの例において、Dブロックは、官能化モノマーに加えて、(i)スチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメント、(ii)第一級アルキル基により置換されたフェニル環を有するスチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメント、(iii)アルファ−アルキルスチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメント、ならびに(iv)第一級アルキル基により置換されたフェニル環を有するアルファ−アルキルスチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメントを含み得る。
【0092】
いくつかの例において、Dブロックのセグメントは、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩に加えて、同じく定義されたようなブロックA、例えば重合した(i)エチレンモノマー;(ii)プロピレンモノマー、(iii)1つ以上のアルキル基により場合によって置換されたフェニル環を有するスチレンおよびアルファ−アルキルスチレンモノマー、(iv)(メタ)アクリレートエステルモノマー、ならびに(v)(i)から(iv)から選択されるモノマーの混合物内にあってもよいポリマー単位のセグメントを有し得る。したがって、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩は、ランダム、テーパー型、または他のポリマーセグメント内に制御された様式で分布した型であってもよい。
【0093】
具体例において、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩の他に、Dブロックは、(アルキル)スチレン、またはフェニル環が第一級アルキル基、すなわち−CH
2−R
2により置換された(アルキル)スチレンから得られるセグメントを含み得る。したがって、各Dブロックは、(i)スチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメント、(ii)第一級アルキル基により置換されたフェニル環を有するスチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメント、(iii)アルファ−アルキルスチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメント、ならびに(iv)第一級アルキル基により置換されたフェニル環を有するアルファ−アルキルスチレンのホモポリマーおよびコポリマーから得られるセグメントからなる群から選択される単位を含み得る。
【0094】
いくつかの例において、ブロックDの上述の(アルキル)スチレン単位と共重合していてもよいコモノマーは、特に限定されない。ブロックAおよびBに関連して言及されたモノマーの本質的に全てが好適である。モノマーの2種以上が組み合わされて使用される場合、ランダム、ブロック、テーパー型ブロック、制御分布ブロック等の共重合形態から選択される任意の共重合形態が使用され得る。例えば、Dブロックは、米国特許第7,169,848号において開示されているように、コモノマーの制御分布を有する共役ジエンブロック、およびこの部分的、選択的または完全水素化相当物のセグメントを含み得る。
【0095】
したがって、いくつかの例において、Dブロックは、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩と、スチレンおよび/もしくはアルファ−アルキルスチレンのポリマー単位(または他のポリマー単位)との混合ブロックであってもよい。したがって、以下でさらに説明されるように、これにより、Dブロック内の官能化ポリマー単位の程度のさらなる制御が可能となる。したがって、Dブロック内において、官能化されていない、および上述のようなアミノ基で官能化されたスチレンモノマーが存在する。
【0096】
Dブロックの四級化
したがって、実施形態のいくつかにおいて、アミノ基は、四級化されて、官能化ポリマー単位の対応するオニウム塩を形成し得、より一般的には、式(I
i)
【0097】
【化5】
(式中、R
1、R
2、RおよびY’
−は、上述の意味を有する。)で表され得る。別の実施形態において、基Rが部分−(A
1−NR
a)
xR
bにより置換されたアルキルを表す場合、−(A
1−NR
a)
xR
b置換基の窒素の1つ以上は、四級化されて、官能化ポリマー単位の対応するオニウム塩を形成してもよい。同様に、基Rが、それらが結合しているZ原子と一緒になって、Zに加えて窒素環員を含有するヘテロ環式環系を形成する場合、そのような追加の窒素環員は、四級化されていてもよい。例えば、−ZR
2が、場合によって置換されたピペラジン環を表す場合、対応するオニウム塩は、式(I
ii)から(I
iv)
【0098】
【化6】
(式中、Y’
−は、上述の意味を有し、各R
cは、独立して、一般的に、およびR
aに対して具体的に言及されたような水素またはアルキルである)のいずれか1つにより表されるような構造を有し得る。同様に、基Rが、それらが結合しているZと一緒になって、DABCO環系を形成する場合、対応するオニウム塩の式(I)中のフェニル環の置換基はまた、以下の構造の1つを有し得る:
【0100】
したがって、官能化ポリマー単位の対応するオニウム塩は、一般に、式(I.1)
【0101】
【化8】
(式中、添え字zは、2または3であり、nは、−ZR
2または−ZR
3+部分構造中に存在する四級化窒素原子の総数であり、Y’
−は、上述の意味を有する)で表され得る。
【0102】
上記から、ブロックD内に存在する官能基の数は、−ZR
2または−ZR
3+部分構造内に存在する窒素原子の総数を乗じた、式(I)に対応する官能化ポリマー単位の平均量により決定されることが明らかである。官能化ブロックコポリマーがオニウム塩の形態である場合、一般に、官能基の少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも15%、および100%までがオニウム塩の形態であることが好ましい。
【0103】
オニウム塩のアニオン当量Y’
−を提供するアニオンは、特に限定されない。一般に、アニオンは、無機酸または有機酸の任意の一塩基性または多塩基性アニオンであってもよい。アニオンの実例は、例えば、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオン、臭化物イオンおよびヨウ化物イオン、ヒドロキシルイオン(OH
−)、硫酸イオン(SO
42−)、硫酸水素イオン(H
2O
4−)、硝酸イオン(NO
3−)、リン酸イオン(PO
43−)、リン酸水素イオン(HPO
42−)、リン酸二水素イオン(H
2PO
4−)、炭酸イオン(CO
32−)、重炭酸イオン(HCO
3−)、ホウ酸イオン(H
4BO
4−)等;有機スルホン酸イオン、例えばメシル酸イオン(CH
3−SO
3−)、トリフレートイオン(CF
3−SO
3−)、トシル酸イオン(4−CH
3−C
6H
4−SO
3−)、ベシル酸イオン(C
6H
5−SO
3−)等;有機カルボン酸イオン、例えば酢酸イオン(CH
3−CO
2−)、クロロ酢酸イオン(CH
2Cl−CO
2−)、ジクロロ酢酸イオン(CHCl
2−CO
2−)、トリフルオロ酢酸イオン(CF
3−CO
2−)、シュウ酸イオン((CO
2)
22−)、プロピオン酸イオン(C
2H
5−CO
2−)、マロン酸イオン((CH
2CO
2)
22−)、酪酸イオン(C
3H
7−CO
2−)、コハク酸イオン([CH
2(CH
2CO
2)
2]
2−)、安息香酸イオン(C
6H
5−CO
2−)、フタル酸イオン(C
6H
4(CO
2)
22−)、ビス(トリメチルシリル)イミドイオン([(CH
3)
3Si]
2N
−)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドイオン([CF
3SO
2]
2N
−)等を含む。
【0104】
例示的な四級化剤は、アルキル化剤、例えば、臭化ブチル、臭化ベンジルおよび臭化ネオペンチルを含む。例えば、ハロゲン化アルキル、ヨウ化メチル、臭化メチル、塩化メチル、およびメチルトシレート等の様々なメチル化剤が好適に使用され得る。
【0105】
四級化に関して、各種アミン誘導体は、反応性が様々であることが見出された。例えば、臭化ベンジルの使用に関して、アミンは、以下の反応性の順番を有し得る。
【0107】
これは例示であるため、他のアミンまたは他のハロゲン化物および薬剤の使用は、他の反応性の順番をもたらし得る。
【0108】
Dブロックのポリマー単位
一般に、官能化内部ブロックDは、平均して少なくとも1つの式(I)の官能化ポリマー単位または対応するオニウム塩を含む。しかしながら、官能化ブロックコポリマー中に存在する官能基の量は、材料のアニオン交換能に対し直接的影響を有するため、しばしば、Dブロックのポリマー単位の少なくとも5%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩であることが好ましい。これらの好ましい実施形態のいくつかにおいて、Dブロックのポリマー単位の少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。
【0109】
いくつかの実施形態において、Dブロックのポリマー単位の100%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。他の実施形態において、平均して、Dブロックのポリマー単位の98%まで、または95%まで、または90%まで、または85%までが、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。
【0110】
したがって、実施形態のいくつかにおいて、平均して、Dブロックのポリマー単位の10%から100%、または15%から100%、または20%から100%、または25%から100%、または30%から100%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。さらなる実施形態において、平均して、Dブロックのポリマー単位の10%から98%、または15%から98%、または20%から98%、または25%から98%、または30%から98%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。実施形態のいくつかにおいて、平均して、Dブロックのポリマー単位の10%から95%、または15%から95%、または20%から95%、または25%から95%、または30%から95%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。他の実施形態において、平均して、Dブロックのポリマー単位の10%から90%、または15%から90%、または20%から90%、または25%から90%、または30%から90%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。さらなる実施形態において、平均して、Dブロックのポリマー単位の10%から85%、または15%から85%、または20%から85%、または25%から85%、または30%から85%が、式(I)のポリマー単位または対応するオニウム塩である。
【0111】
官能化ブロックコポリマー中に複数のブロックDが存在する場合、個々のブロックDは、同一であってもよくまたは異なっていてもよい。複数のブロックDの間の差異は、(i)数平均分子量、(ii)式(I)の官能化ブロックコポリマー単位および対応するオニウム塩の数、(iii)共重合モノマーの存在または非存在、ならびに(iv)存在する場合には、そのような共重合モノマーの量および性質の1つ以上にあってもよい。
【0112】
いくつかの例において、Dブロックが上述の(アルキル)スチレンのコポリマーから得られる場合、(アルキル)スチレンポリマー単位は、平均して、共重合ポリマーブロック単位の少なくとも約10%を構成し得る。より好ましくは、そのような共重合ブロックDの(アルキル)スチレンポリマー単位は、平均して、共重合ポリマーブロック単位の少なくとも約15%、または少なくとも約20%、または少なくとも約25%、または少なくとも約30%を構成する。さらに、そのような共重合ブロックDの上述の(アルキル)スチレンは、平均して、共重合ポリマーブロック単位の最高で約80%、または最高で約75%、または最高で約70%を構成する。
【0113】
したがって、ブロックDが上述の(アルキル)スチレンのコポリマーから得られる実施形態のいくつかにおいて、(アルキル)スチレンポリマー単位は、平均して、共重合ポリマーブロック単位の約10%から約80%、または約15%から約80%、または約20%から約80%、または約25%から約80%、または約30%から約80%を構成し得る。ブロックDが上述の(アルキル)スチレンのコポリマーから得られるさらなる実施形態において、(アルキル)スチレンポリマー単位は、平均して、共重合ポリマーブロック単位の約10%から約75%、または約15%から約75%、または約20%から約75%、または約25%から約75%、または約30%から約75%を構成し得る。ブロックDが上述の(アルキル)スチレンのコポリマーから得られる他の実施形態において、(アルキル)スチレンポリマー単位は、平均して、共重合ポリマーブロック単位の約10%から約70%、または約15%から約70%、または約20%から約70%、または約25%から約70%、または約30%から約70%を構成し得る。
【0114】
官能化ブロックコポリマーの構成
官能化ブロックコポリマーのA、Dおよび場合によるBブロックは、そのような構成の末端ブロックがAブロックである、すなわちDブロックおよび場合によるBブロックが内部ブロックである限り、様々な構成で配置され得る。いくつかの実施形態において、官能化ブロックコポリマーは、必須のAおよびDブロックに加えて、少なくとも1つのさらなるブロックBを含む。特定の実施形態において、官能化ブロックコポリマーは、一般構成A−D−A、A−D−A−D−A、(A−D−A)
nX、(A−D)
nX、A−B−D−B−A、A−D−B−D−A、(A−B−D)
nX、(A−D−B)
nXまたはこれらの混合を有し、式中、nは、2から約30の整数であり、Xは、カップリング剤残基であり、複数のAブロック、BブロックまたはDブロックは、同じであるまたは異なっている。さらなる特定の実施形態において、官能化ブロックコポリマーは、一般構成A−B−D−B−A、A−D−B−D−A、(A−B−D)
nX、(A−D−B)
nXまたはこれらの混合を有し、式中、nは、2から約30の整数であり、Xは、カップリング剤残基であり、複数のAブロック、BブロックまたはDブロックは、同じであるまたは異なっている。
【0115】
2.官能化ブロックコポリマーの製造
Dブロックのモノマー調製および重合
本明細書において開示されたように、官能化ブロックコポリマーのモノマー重合は、少なくとも部分的に、式(I)の1つのアミノ官能化ポリマー単位によるモノマーを重合させてDブロックを形成することにより、ブロックコポリマーを形成することを指す。
【0116】
官能化ブロックコポリマーは、以下のスキームにおいて概略的に例示されるような様々な手法で調製され得る:
【0118】
上記式(II.a)、(III.a)、(IV.a)、(I.a)、および(I.b)中のR
1、R
2、Z、R、Y’
−、z、およびnは、一般的に、および上記において具体的に考察された意味を有する。式(II.a)中のYは、ハロゲン、特に塩素または臭素を表す。式(II.a)、(III.a)、(IV.a)、および(I.a)中の部分構造
【0119】
【化11】
は、出発材料および各変換の生成物が、モノマーであってもよく、または、それぞれ前駆体ブロックコポリマー(式(III.a)および(IV.a))、ハロゲン化ブロックコポリマー(式(II.a))もしくは官能化ブロックコポリマー(式(I.a))のポリマー単位であってもよいことを示すことを意図する。
【0120】
官能化モノマーの調製
上記において、モノマーは、重合前の式(I)のアミノ官能化ポリマー単位と同じ基本的な式である、重合前の式(1.a)とみなすことができる。したがって、経路(A)、(B)および(D)は、モノマーの調製の例示的経路とみなすことができる。いくつかの例において、式(I.a)のアミノ官能化モノマーは、商業的に得ることができ、したがって、合成経路(A)、(B)および(D)は必要ではない。
【0121】
経路(A)に沿った式(II.a)の単位を得るための式(IV.a)の単位の変換は、当該技術分野において、ハロアルキル化として公知であり、既知の手順に相当する条件下で行うことができる。ハロアルキル化のための条件の例示的な説明は、US5,814,672、Blancら、Bull. Soc. Chim. France 33、313以下参照(1923)、およびVinodhら、J. Biosci. Tech. 1(1)、45−51(2009)に見出される。
【0122】
経路(A)に沿った式(IV.a)の単位のハロアルキル化に代わるものとして、式(II.a)のハロゲン化単位もまた、アリルメチレン基のハロゲン化に従来使用されている条件下で経路(B)に沿って式(III.a)の単位をハロゲン化することにより生成され得る。そのようなハロゲン化反応の例示的な説明は、例えば、US2006/0217569、およびDaubenら、J. Am. Chem. Soc. 81(18)、4863−4873(1959)に見出される。
【0123】
このアプローチにおいて、式(II.a)の単位は、開始剤の存在下で不活性溶媒または希釈剤中で式(III.a)の単位をハロゲン化剤と反応させることにより調製される。最も一般的に使用されるハロゲン化剤は、N−ブロモ−スクシンイミド(NBS)であるが、N−クロロ−スクシンイミド、N−ブロモ−tert−ブチルアミン、N−ブロモ−ヒダントイン、例えばN,N−ジブロモヒダントイン、ジブロモジメチルヒダントイン(DBDMH)等の他のハロゲン化剤もまた使用され得る。反応にはフリーラジカルが関与し、反応は、その目的で一般的に使用されるUV光および/またはフリーラジカル開始剤、例えば次亜塩素酸tert−ブチル、過酸化ベンゾイル等の過酸化物またはアゾ−ビス−イソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ化合物等を使用して開始され得る。好都合には、Yが臭素を示す式(II.a)の単位を調製するために、NBSおよびAIBNの組合せが使用され得る。
【0124】
過酸化物を形成する可能性があり、ひいては有害な条件を生じさせる可能性があるエーテルを除き、任意の非プロトン性溶媒または希釈剤が使用され得る。したがって、非プロトン性溶媒は、非ハロゲン化炭化水素溶媒であり、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等を含み得る。しかしながら、他の例において、使用される溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼンおよび/またはテトラクロロメタンを含むハロゲン化炭化水素溶媒を含み得る。いくつかの例において、溶媒は、非プロトン性炭化水素溶媒のみ、または代替としてハロゲン化溶媒のみ、または代替としてハロゲン化溶媒および非ハロゲン化溶媒両方の混合物であってもよい。したがって、最も一般的には、溶媒または希釈剤は、場合によってハロゲン化された炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼンおよび/もしくはテトラクロロメタン、またはこれらの混合物である、またはこれらを含む。いくつかの例において、非プロトン性溶媒のみが使用され、スルホン化反応において使用された同じ溶媒であってもよい。これは、さらなる溶媒処理ステップなしに官能化反応がスルホン化後に好都合に行われることを可能にするため、プロセスのコストを低減し、時間を短縮する。
【0125】
反応温度は、開始剤およびハロゲン化剤の種類に依存して変動し得、通常、室温(約25℃)および約100℃の範囲内に制御される。NBSおよびAIBNの組合せが使用される場合、反応温度は、通常、約50℃から約80℃の範囲内で制御される。
【0126】
したがって、経路(A)または(B)を介した式(II.a)のハロゲン化単位の形成後、式(I.a)によるモノマーは、例えば、式(V.b)のアミンが使用される以下のように示される経路(D)に沿って形成され得る。
【0128】
したがって、官能化は、式(II.a)で表されるハロゲン化ブロックコポリマーを含む事前に形成された膜を、式(V.b)のアミンを含む溶液中に浸漬することにより達成されてもよく、または、式(II.a)で表されるハロゲン化ブロックコポリマーの溶液または分散液を使用して、膜のキャスト前に達成されてもよい。式V.b中、ZおよびRは、上述の意味を有し、本明細書において上で指定されたようにヘテロ環式基を形成して、本明細書に記載のようなDブロックのモノマーを形成し得る。所望により、ハロゲン化水素酸との式(I.b)の官能化ブロックコポリマーのオニウム塩は、従来の様式で、例えばアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物等の無機塩基での処理により、非塩形態に変換され得る。
【0129】
モノマーアプローチは、以下のように概略的に示されるが、モノマーがまず合成され、次いで重合されてDブロックを形成する。それぞれのアプローチは、以下のスキームにおいて概略的に示される。
【0131】
アミン官能化モノマーの調製の例示的説明は、以下のように示される。
【0133】
上に示されたように、塩化p−ビニルベンジル(p−VBC)は、アミンと反応して、副生成物としてHClを伴ってp−VBPを形成し得る。塩化物がp−VBCと共に使用されるが、他のハロゲン化物も同様に使用され得ることが理解される。さらに、本明細書に記載のような他のアミンが、官能化モノマーを形成するために使用され得る。
【0134】
代替として、以前に説明されたように、式(II.a)で表されるようなハロゲン化モノマーは、出発材料として使用されてもよい。それらの状況において、モノマーは、式(V.b)のアミンによる処理のための溶媒または溶媒混合物中に溶解または分散される。好適な溶媒は、上述のプロトン性または非プロトン性極性溶媒、および場合によってハロゲン化された炭化水素等の非極性溶媒を含む。
【0135】
ブロック共重合
アミン官能化ポリマー単位のホモポリマーは、典型的には、脆性の機械的特性を有する。しかしながら、上で示された構成に従い外部Aブロックおよび内部Bブロックと組み合わせて、より有益な特性を有する官能化ブロックコポリマーを得ることができる。それぞれAブロックおよびBブロックにより提供される硬質相および軟質相は、官能化ポリマーブロックと共に、様々な用途、例えばAEM用途における使用のための望ましい機械的特性を生成し得る。
【0136】
例えば式(I.a)で表されるモノマーを使用した官能化ブロックコポリマーの重合は、スチレンブロックコポリマーのブロック共重合に対して従来使用されているブロック共重合方法により調製され得る。
【0137】
特に、式(I.a)に対応するモノマーは、習慣的な様式でブロック共重合され得る。したがって、式(I.a)のモノマーは、ブロック共重合の後にハロゲン化が行われる場合に合成上の課題をもたらす官能化ブロックコポリマーの様々な実施形態の便利な利用を可能にするという点で、特に有用である。特に、式(I.a)のモノマーは、少なくとも1つのブロックAおよび/またはブロックBを有する官能化ブロックコポリマーを形成するために使用され得る。
【0138】
好都合には、各ブロックコポリマーは、好適なモノマーがリチウム開始剤の存在下で溶液中で重合されるアニオン重合プロセスを介してブロック共重合される。重合ビヒクルとして使用される溶媒は、形成ポリマーのリビングアニオン鎖末端と反応せず、市販の重合単位中で容易に取り扱われ、生成物ポリマーに適切な溶解度特性を提供する、任意の炭化水素であってもよい。例えば、一般にイオン化水素原子を有さない非極性脂肪族炭化水素が、特に好適な溶媒となる。しばしば使用されるのは、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオクタン等の環式アルカンであり、これらの全ては比較的非極性である。他の好適な溶媒は、当業者に認識され、所与のセットのプロセス条件において効果的に機能するように選択され得るが、考慮される主要な因子の1つは重合温度である。
【0139】
各ブロックコポリマーを調製するための出発材料は、初期モノマー、特にAブロック、BブロックまたはDブロックを形成するために使用されるものを含む。しかしながら、いくつかの例において、重合を開始させるための初期モノマーは、AブロックまたはDブロックに使用されるものであってもよい。アニオン共重合のための他の重要な出発材料は、1種以上の重合開始剤を含む。好適な開始剤は、例えば、s−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、アミルリチウム等のアルキルリチウム化合物、およびm−ジイソプロペニルベンゼンのジ−sec−ブチルリチウム付加物等の二官能性開始剤を含む他の有機リチウム化合物を含む。さらなる好適な二官能性開始剤は、US6,492,469において開示されている。様々な重合開始剤のうち、s−ブチルリチウムが好ましい。開始剤は、重合混合物(モノマーおよび溶媒を含む)中で、所望のポリマー鎖当たり1つの開始剤分子に基づいて計算される量で使用され得る。リチウム開始剤プロセスは周知であり、例えば、米国特許第4,039,593号および米国再発行特許第27,145号に記載されている。
【0140】
各ブロックコポリマーを調製するための重合条件は、典型的には、一般にアニオン重合に使用される条件と同様である。本開示において、重合は、約−30℃から約150℃、より好ましくは約10℃から約100℃、最も好ましくは、産業上の限界を考慮して、約30℃から約90℃の温度で行われ得る。いくつかの例において、官能化モノマーの重合、ならびに他のモノマーおよびブロックとの共重合は、室温で、または代替として15℃から70℃で、代替として20℃から60℃で、代替として25℃から50℃で、またはこれらの上述の温度の組合せで、またはそのような範囲内の個々の温度で行われてもよい。重合は、不活性雰囲気中、好ましくは窒素中で行われ、また約0.5バールから約10バールの範囲内の圧力下で達成され得る。この共重合は、一般に、約12時間未満を必要とし、温度、モノマー構成成分の濃度、およびポリマーまたはポリマーブロックの所望の分子量に依存して、約5分から約5時間で達成され得る。モノマーの2種以上が組み合わされて使用される場合、ランダム、ブロック、テーパー型ブロック、制御分布ブロック等の共重合形態から選択される任意の共重合形態が使用され得る。
【0141】
本明細書において開示された官能化ブロックコポリマーは、逐次的重合により調製され得る。逐次的重合のみの使用は、典型的には、直鎖状ポリマーをもたらし得る。しかしながら、カップリングステップもまた使用され得る。例えば、初期ブロックコポリマーは、逐次的重合により形成され得、次いでカップリング剤が添加されて、最終的なカップリングされたブロックコポリマーが形成され得る。カップリングされたブロックコポリマーは、形成された腕の数に依存して、直鎖状または放射状と呼ぶことができる。上記の式において、nは、2から約30、好ましくは約2から約15、より好ましくは2から6の整数であり、Xは、カップリング剤の残部または残基である。2のnを有するカップリングされたポリマーは、直鎖状ポリマーと呼ぶことができ、3以上のものは、放射状と呼ぶことができる。しかしながら、カップリングステップはまた、異なるnを有するブロックコポリマーの混合物をもたらし得る。したがって、値nはまた、平均であってもよい。
【0142】
様々なカップリング剤が当該技術分野において知られており、カップリングされた本発明のブロックコポリマーの調製において使用され得る。これらのカップリング剤は、例えば、ジハロアルカン、ハロゲン化ケイ素、シロキサン、多官能性エポキシド、シリカ化合物、一価アルコールのカルボン酸とのエステル(例えば安息香酸メチルおよびアジピン酸ジメチル)ならびにエポキシ化油を含む。星型ポリマーは、例えば、米国特許第3,985,830号、米国特許第4,391,949号、米国特許第4,444,953号、およびカナダ特許第716,645号において開示されているように、ポリアルケニルカップリング剤を用いて調製される。好適なポリアルケニルカップリング剤は、ジビニルベンゼンを含み、好ましくはm−ジビニルベンゼンを含む。好ましいのは、テトラ−メトキシシラン(TMOS)およびテトラ−エトキシシラン(TEOS)等のテトラ−アルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン(MTMS)等のトリ−アルコキシシラン、アジピン酸ジメチルおよびアジピン酸ジエチル等の脂肪族ジエステル、ならびにビス−フェノールAおよびエピクロルヒドリンの反応から得られるジグリシジルエーテル等のジグリシジル芳香族エポキシ化合物である。
【0143】
具体例において、官能化ブロックコポリマーを重合させる上で、Aブロックは、置換または非置換スチレンで構成されてもよく、Bブロックは、イソプレンおよび/またはブタジエン等の共役ジエンから形成されてもよい。さらに、いくつかの例において、Dブロックの形成に使用されるモノマーは、p−VBP、p−VBM、p−VBDMA、p−VBPyr、p−VBDEM、またはp−VBMPip等のp−ビニルベンジルアミノ誘導体モノマーを含み得る。さらに、いくつかの具体例において、ブロック構成は、A−B−D−B−Aまたは(A−B−D)
nX(式中、nおよびXは、上で定義された通りである。)であってもよい。重合反応は、以前に議論したように任意の有機溶媒中で生じ得るが、具体例は、シクロヘキサンである。いくつかの例において、p−ビニルベンジルアミノ(p−VBA)誘導体モノマーは、スチレンより速い速度で重合する傾向を有していた。
【0144】
使用されるカップリング剤の具体例は、ジビニルベンゼン(DVB)等のジビニル芳香族化合物を含み得る。驚くべきことに、カップリング剤としてのDVBは、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、または少なくとも85%のカップリング効率をもたらす。他の例において、カップリング効率は、65%−85%、または代替として70−80%であった。カップリング効率は、カップリング剤がポリマーのカップリングに成功する程度を指す。例えば、所望により、ブロックコポリマーはペンタブロックコポリマー、例えばカップリングした場合の(A−B−D)
nXであり、カップリングしていない場合は、トリ−ブロックコポリマーのままであり、カップリングしたブロックの約半分の分子量であるDブロックを有する。
【0145】
DVBは、0.5:1から4:1、代替として1:1から3:1、代替として2:1から3:1のDVB対開始剤(例えばリチウム開始剤)の比で添加され得る。驚くべきことに、VBP等のp−VBA誘導体モノマーと共にDVBカップリング剤を使用すると、2つの腕を有する直鎖状のカップリングされたブロックコポリマーが生じる。他の例において、カップリングされたブロックコポリマーは、2つから3つの腕、または3つの腕を有してもよく、したがって2または3のnを有し得る。
【0146】
いかなる具体的な理論にも束縛されないが、直鎖状または低分岐の優先性の驚くべきカップリング特性は、存在する第三級アミノ基に対するリチウムカチオンの強い(多座)配位に起因すると考えられる。
【0147】
いくつかの場合において、官能化ブロックコポリマーは、自己カップリング性であってもよい。例えば、重合中にp−VBMを使用することにより、カップリングは、Dブロック内のp−VBMにより生じ得る。例えば、AおよびBブロックの重合、ならびにDブロックの追加的な重合により、p−VBM中心を有するペンタブロックが生じ得、したがってA−B−D−B−Mペンタブロックが形成される。さらに、p−VBMに関して、DVB等のカップリング剤を使用すると、直鎖状または低分岐ではなく放射状ブロックコポリマー(nは3を超える。)が観察されるようになる。
【0148】
したがって、いくつかの例において、DVBと、酸素へテロ原子を有する環式種を有さないp−VBA誘導体モノマーとの併用は、直鎖状またはより低分岐の官能化ブロックコポリマーをもたらすことができ、一方、酸素へテロ原子を有するp−VBA誘導体モノマー環式種との併用は、放射状分岐官能化ブロックコポリマーを形成することができる、またはDVBの非存在下で自己カップリングすることができる。
【0149】
p−VBMの重合は、非常に急速に生じ得る。いかなる具体的な理論にも束縛されないが、急速な重合は、以下に示されるように、伝播するアニオン中心に対するモルフィリノエーテルの近接効果の結果である可能性があると考えられる。
【0151】
特定の実施形態において、驚くべきことに、官能化モノマーが同様または相当する条件下においてブロック共重合され得ることが見出された。これらの実施形態のいくつかにおいて、官能化モノマーは、部分−ZR
2がピペリジルまたはジメチルアミノ基等を示す式(I.a)で表されるようなスチレンモノマーである。各モノマーは、上述のように調製され得る。好都合には、市販のp−クロロメチルスチレンは、官能化モノマーを作製するための出発材料として使用され得る。
【0152】
上記に加えて、アニオン重合プロセスは、アルミニウムアルキル、マグネシウムアルキル、亜鉛アルキルまたはこれらの組合せ等のルイス酸の添加により加減され得ることが認識されている。重合プロセスに対する添加されたルイス酸の効果は、1)より高いポリマー濃度で作用する、ひいてはより少ない溶媒を使用するプロセスを可能にする、リビングポリマー溶液の粘度の低下、2)より高い温度での重合を可能にし、同じくポリマー溶液の粘度を低下させて、より少ない溶媒の使用を可能にする、リビングポリマー鎖末端の熱安定性の向上、および3)標準的なアニオン重合プロセスにおいて使用されてきたような反応の熱を除去するための同じ技術を使用ながら、より高い温度での重合を可能にする、反応速度の低速化である。アニオン重合技術を加減するためのルイス酸の使用の処理上の利点は、US6,391,981、US6,455,651、およびUS6,492,469において開示されている。関連する情報は、US6,444,767およびUS6,686,423において開示されている。そのような加減されたアニオン重合プロセスにより作製されたポリマーは、従来のアニオン重合プロセスを使用して調製されたものと同じ構造を有し得、したがって、このプロセスは、各ブロックコポリマーを作製する上で有用となり得る。ルイス酸で加減されたアニオン重合プロセスのためには、100℃から150℃の間の反応温度が好ましいが、これは、これらの温度において、非常に高いポリマー濃度で反応を行うことを利用することが可能であるためである。化学量論的に過剰なルイス酸が使用されてもよいが、ほとんどの場合において、過剰のルイス酸の追加的コストを正当化するのに十分な改善されたプロセスにおける利点はない。加減されたアニオン重合技術によるプロセス性能における改善を達成するために、リビングアニオン鎖末端1モル当たり約0.1モルから約1モルのルイス酸を使用することが好ましい。
【0153】
共役ジエンを含むセグメントの場合による水素化
上述のように、いくつかの場合において、ブロックコポリマーを選択的に水素化して、ブロックAおよび/またはBから任意のエチレン性不飽和を除去することが必要である。水素化は、一般に、最終ポリマーの熱安定性、紫外線安定性、酸化安定性、ひいては耐候性を改善する。
【0154】
水素化は、当該技術分野において一般に公知であるいくつかの水素化または選択的水素化プロセスのいずれかを介して行われ得る。例えば、そのような水素化は、例えばUS3,595,942、US3,634,549、US3,670,054、US3,700,633、およびUS Re.27,145において教示されるもの等の方法を使用して達成されている。したがって、エチレン性不飽和を含有するポリマーは、好適な触媒を使用して水素化される。そのような触媒、または触媒前駆体は、好ましくは、アルミニウムアルキル等の好適な還元剤と組み合わされたニッケルもしくはコバルト等の第9族もしくは第10族金属、または元素周期表の第1族、第2族および第13族から選択される金属、特にリチウム、マグネシウムもしくはアルミニウムの水素化物を含む。水素化は、約20℃から約120℃の温度で、好適な溶媒または希釈剤中で達成され得る。有用な他の触媒は、チタンベース触媒系を含む。
【0155】
水素化は、共役ジエン二重結合の少なくとも約90パーセントが還元され、またアレーン二重結合のゼロパーセントから10パーセントが還元されているような条件下で行われ得る。好ましい範囲は、共役ジエン二重結合の少なくとも約95パーセントが還元される、より好ましくは共役ジエン二重結合の約98パーセントが還元される範囲である。
【0156】
水素化が完了したら、ポリマー溶液と共に、比較的多量の酸水溶液(好ましくは1重量パーセントから30重量パーセントの酸)を、約0.5部の酸水溶液対1部のポリマー溶液の体積比で撹拌することにより、触媒を酸化および抽出することが好ましい。酸の性質は重要ではない。好適な酸は、リン酸、硫酸および有機酸を含む。この撹拌は、窒素中の酸素の混合物でスパージしながら、約30分から約60分の間、約50℃で継続される。このステップにおいて、酸素および炭化水素の爆発性混合物の形成を回避するように注意しなければならない。
【0157】
3.官能化ブロックコポリマーの膜またはフィルム
本開示の官能化ブロックコポリマーは、コーティングを含むフィルムまたは膜用の材料として特に適している。そのようなフィルムまたは膜は、
a)1種以上の非プロトン性有機溶媒を含む液相中に官能化ブロックコポリマーを含む組成物を用意し、
b)組成物をキャストし、
c)液相を蒸発させる
ことにより得ることができる。
【0158】
非プロトン性有機溶媒または溶媒混合物が、適切な均質性のコーティングまたはフィルムキャスト組成物を達成するのに十分な程度まで官能化ブロックコポリマーを溶解または分散させることができる限り、液相の性質および組成は一般に重要ではない。
【0159】
好適な非プロトン性有機溶媒は、例えば、4個から12個の炭素原子を有する場合によってハロゲン化された炭化水素を含む。炭化水素は、直鎖、分岐状または単環式もしくは多環式であってもよく、直鎖、分岐状および単環式または多環式の、場合によって芳香族の炭化水素基、例えば、直鎖、分岐状または環式ペンタン、(モノ−、ジ−またはトリ−)メチルシクロペンタン、(モノ−、ジ−またはトリ−)エチルシクロペンタン、直鎖、分岐状または環式ヘキサン、(モノ−、ジ−またはトリ−)メチルシクロヘキサン、(モノ−、ジ−またはトリ−)エチルシクロヘキサン、直鎖、分岐状または環式ヘプタン、直鎖、分岐状または(単もしくは二)環式オクタン、2−エチルヘキサン、イソオクタン、ノナン、デカン、パラフィン系油、混合パラフィン系溶媒、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等を含んでもよい。
【0160】
いくつかの特定の実施形態において、非極性液相は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、シクロオクタンおよびこれらの混合物から選択される少なくとも1種の溶媒を含み、シクロヘキサン、および/またはシクロペンタン、および/またはメチルシクロヘキサンが最も好ましい。
【0161】
さらなる具体的な実施形態において、非極性液相は、それぞれが好ましくはハロゲン化されていない少なくとも2種の非プロトン性溶媒により形成される。さらなる具体的な実施形態において、非極性液相は、ヘキサン、ヘプタンおよびオクタン、ならびにシクロヘキサンおよび/またはメチルシクロヘキサンと混合されたそれらの混合物から選択される少なくとも1種の溶媒を含む。
【0162】
さらなる実施形態において、液相は、極性溶媒および1種の非極性溶媒から選択される少なくとも2種の溶媒で構成される。
【0163】
好ましくは、極性溶媒は、水、1個から20個の炭素原子、好ましくは1個から8個の炭素原子、より好ましくは1個から4個の炭素原子を有するアルコール;1個から20個の炭素原子、好ましくは1個から8個の炭素原子、より好ましくは1個から4個の炭素原子を有する、環式エーテルを含むエーテル;1個から20個の炭素原子、好ましくは1個から8個の炭素原子、より好ましくは1個から4個の炭素原子を有するカルボン酸のエステル、硫酸のエステル、アミド、カルボン酸、無水物、スルホキシド、ニトリル、および環式ケトンを含むケトンから選択される。より具体的には、極性溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、置換および非置換フラン、オキセタン、ジメチルケトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、置換および非置換テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、硫酸メチル、硫酸ジメチル、二硫化炭素、ギ酸、酢酸、スルホ酢酸、無水酢酸、アセトン、クレゾール、クレオソール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、シクロヘキサノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水およびジオキサンから選択され、水、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、酢酸、スルホ酢酸、硫酸メチル、硫酸ジメチルおよびイソプロピルアルコールが、より好ましい極性溶媒である。
【0164】
好ましくは、非極性溶媒は、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、四塩化炭素、トリエチルベンゼン、メチルシクロヘキサン、イソペンタンおよびシクロペンタンから選択され、トルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソペンタンおよびジクロロエタンが、最も好ましい非極性溶媒である。上述のように、方法は、2種以上の溶媒を使用する。
【0165】
これは、極性溶媒のみ、非極性溶媒のみ、または極性溶媒および非極性溶媒の組合せから選択される2種、3種、4種またはそれ以上の溶媒が使用され得ることを意味する。溶媒同士の比は、幅広く変動し得る。例えば、2種の溶媒を有する溶媒混合物において、比は、99.99:0.01から0.01:99.99の範囲となり得る。
【0166】
液相中の官能化ブロックコポリマーの濃度は、官能化ブロックコポリマーの性質、および溶媒または溶媒混合物の属性等の因子に依存する。一般に、ポリマー濃度は、官能化ブロックコポリマーの溶液または分散液の総重量を基準として、約1重量%.から約40重量%、代替として約2重量%から約35重量%、代替として約3重量%から約30重量%の範囲内であり、または、約1重量%から約30重量%、代替として約2重量%から約25重量%、代替として約5重量%から約20重量%の範囲内である。好適な範囲は、特定の組合せおよび範囲が共に列挙されていない場合であっても、指定された重量パーセンテージの任意の組合せを含むことが、当業者に理解される。
【0167】
組成物(a)を得るための官能化ブロックコポリマーの液相中の分散液または溶液は、例えば、必要量の官能化ブロックコポリマーおよび溶媒または溶媒混合物を、約20℃から使用される溶媒(複数種可)の沸点までの温度で合わせることにより達成される。一般に、温度は、約20℃から約100℃、代替として約20℃から約80℃、代替として約20℃から約60℃、代替として約25℃から約65℃、代替として約25℃から約60℃の範囲内(例えば、約50℃)である。十分な均質性の組成物を得るための分散または溶解時間は、温度、溶媒または溶媒混合物、ならびにポリマーの分子量およびIECに依存して、約1分未満から約24時間以上の範囲内となり得る。
【0168】
フィルムまたは膜の品質は、組成物(a)の均質性により影響され得ることが、当業者に認識される。したがって、液相中の官能化ブロックコポリマーの混合は、有利には、当該技術分野において公知である好適な混合機器またはホモジナイザを用いて補助され得る。ほとんどの実施形態において、適切な均質性の組成物を得るために、従来の槽または管中混合手順が適している。いくつかの実施形態において、従来のホモジナイザにおいて組成物(a)を均質化することが有利となり得る。混合の完全性はまた、官能化ブロックコポリマーの濃度を減少させることにより促進され得ることが、当業者に認識される。好適な機器および濃度の選択は、一般に、生態的および経済的因子に依存する。
【0169】
組成物(a)は、一般に、約70重量%までの固体含量を有し得るが、フィルムおよび膜は、必ずしも最高レベルの固体を有する組成物から調製されなくてもよい。しかしながら、固体レベルおよび濃度が可能な限り高い組成物(a)が、保存量および配送コストを最小限化するような保存または輸送に有利である。また、保存および/または輸送グレードの組成物(a)は、望ましくは、最終的な使用の前に、特定用途の目的に適した固体含量または粘度レベルまで希釈され得る。調製されるフィルムまたは膜の厚さ、および組成物を基板に塗布する方法が、通常は分散液の固体レベルおよび溶液の粘度を決定付ける。一般に、組成物(a)からフィルムまたは膜を調製する場合、固体含量は、1重量%から約60重量%、好ましくは約5重量%から約50重量%、または約10重量%から約45重量%である。
【0170】
本明細書に記載の用途のためのコーティングを含むフィルムおよび膜の厚さは重要ではなく、通常、フィルム、膜およびコーティングの標的となる用途に依存する。通常、フィルムおよび膜は、少なくとも約0.1μmおよび最大で約1000μmの厚さを有してもよい。典型的には、厚さは、約0.5μmから約200μm、例えば約1μmから約100μm、または約1μmから約35μmの範囲である。
【0171】
組成物(a)でコーティングされ得る基板は、天然および合成の織材料および不織材料、ならびにそのような材料の1種以上で作製された基板を含む。基板の形状および形態は、幅広く変動し得、繊維、フィルム、生地、皮および木製部品または構築物を含む。いくつかの実施形態において、基板は、例えばポリスルホン、ポリエチレン、ポリイミド等の微細孔合成材料である。
【0172】
本質的に、カーペット、および衣服、張替え、テント、日よけ等において使用される生地を含む任意の繊維状材料が、当業者に周知の方法により組成物(a)でコーティング、含浸、または別様に処理され得る。好適な生地は、織物、不織物、または編物を問わず、また天然、合成または再生を問わず、布、糸およびブレンドを含む。好適な生地の例は、酢酸セルロース、アクリル、毛、綿、ジュート、麻、ポリエステル、ポリアミド、再生セルロース(レーヨン)等を含む。
【0173】
そのようなコーティングされた物品を製造するために利用可能な方法は、原則的に当該技術分野において公知であり、例えば、スプレーコーティング、エレクトロコーティング、直接コーティング、転写コーティング、濾過、およびいくつかの異なるフィルムラミネーションプロセスを含む。直接コーティング法において、組成物(a)は、適切な基板上、通常は生地上にキャストされ、その後乾燥され、場合によって、例えば温度および滞留時間または処理量の制御条件下で硬化または架橋される。これは、基板上に官能化ブロックコポリマーを含むコーティング層を提供する。コーティング層は、典型的には非微細孔性である。
【0174】
この方法において、コーティング層は、基板上に直接提供されてもよく、または、基板は、1つ以上の追加の層、例えばポリマー層をその表面上に備えてもよい。例えば、水蒸気透過性タイまたはベースコートおよび中間層が、基板表面上に存在してもよい。例えば、基板は、発泡、微細孔または親水性ポリマーの層を有する生地であってもよい。したがって、いくつかのコーティング層(および/またはフィルム層)を有する多層コーティングが提供される。いくつかの実施形態において、官能化ブロックコポリマーを含むコーティング層が、最外層として提供される。
【0175】
転写コーティング法において、組成物(a)は、除去可能な剥離基板、例えば剥離紙上にキャストされ、次いで乾燥および場合によって硬化されて、剥離基板上にフィルムまたは膜を提供する。フィルムまたは膜は、典型的には非微細孔性である。剥離基板は、例えば、シリコン処理紙またはブランケットである。フィルムもしくは膜は、さらなる使用の前にこの形態で保存および/もしくは輸送されてもよく、または、保存もしくは使用前に剥離基板が除去されてもよい。
【0176】
次いで、フィルムまたは膜は、典型的には、熱エネルギーを使用して、または接着剤の層を使用することにより基板材料に結合され得る。接着剤の層は、フィルムもしくは膜、または基板材料、またはその両方に塗布されてもよい。接着剤層は、連続的または不連続的であってもよく、典型的には、発泡、微細孔または親水性ポリマー調合物を含む。剥離基板は、フィルムまたは膜の材料への塗布前または塗布後に除去される。
【0177】
上記の様式で、直接コーティング層および多層コーティングが生成され得る。例えば、材料に塗布されるフィルムは、事前に形成された多層フィルムであってもよく、および/または、本開示のフィルムの塗布前に追加の層が材料上に存在してもよい。これらの追加の層は、水蒸気透過性タイまたはベースコートおよび中間層であってもよい。したがって、多層フィルム、ならびに複数フィルム層(および/またはコーティング層)でコーティングされた材料が提供される。典型的には、本開示のポリマーを含むフィルム層が、最内層として提供される。
【0178】
本開示によるコーティングを含む1つ以上の内層と、従来のより疎水性の低い層との組合せは、異方性となり得、また水蒸気耐性に対する水蒸気流の方向性効果を示し得る。この効果は、二層および多層系において最も明らかであり、この効果の大きさは、材料の全体的通気性に関して顕著である。蒸気流がまず本開示によるフィルムを通して生じる場合、相乗効果が観察され得、これは、複合材に対する予測よりも低い水蒸気耐性の値をもたらす。逆に、まずより疎水性の低い層を通して生じる蒸気流は、本開示によるコーティングを含む層に対する弱体化効果を有し得、これは、予測よりも高い水蒸気耐性の値をもたらす。この水蒸気流に対する追加的な制御機能は、多層フィルム、コーティングされた布等の他の材料、および衣料品等の最終製品の設計に有益に組み込むことができる。
【0179】
4.官能化ブロックコポリマーの特性
官能化ブロックコポリマーを含む膜の特徴は、そのような膜がアニオンを選択的に輸送することである。これに関して、本明細書において開示された膜は、例えばUS7,737,224において開示されているような、カチオンを輸送するスルホン化ブロックコポリマーを含む膜を補完する。
【0180】
アニオンおよびカチオン交換膜両方を組み合わせて含む用途においては、異なる膜が、例えば寸法安定性、強度、柔軟性等の特性において同様であることが理解される。本明細書において開示された膜は、例えばUS7,737,224に記載のようなスルホン化ブロックコポリマーを含むカチオン選択膜に対する必要な類似性を有することが判明している。
【0181】
膜の硬さおよび柔軟性は、1つ以上の軟質Bブロックの量に対するAおよびDブロックのスチレン含量のバランスを取ることにより容易に調節され得る。スチレンの量が増加すると、官能化ブロックコポリマーはより硬くなり、より柔軟性ではなくなる。一方、ブロックBの量が増加すると、官能化ブロックコポリマーはより可鍛性および柔軟性となる。
【0182】
官能化ブロックコポリマーの構造を調節することにより、驚異的な湿潤強度、膜を介した十分に制御された高い水および/またはアニオン輸送速度、有機および非極性液体およびガスに対する卓越したバリア特性、調整可能な柔軟性および弾性、制御された弾性係数、ならびに酸化および熱安定性を有する膜を生成することができる。膜は、メタノール輸送に対する良好な耐性およびメタノールの存在下での特性の良好な保持を有することが予測される。
【0183】
これらの膜は架橋されていないため、膜は、それらを溶媒中に再溶解し、得られた溶液を再キャストすることにより、再成形または再処理され得、それらはまた、様々なポリマー溶解プロセスを使用して再使用または再成形され得る。
【0184】
本開示による官能化ブロックコポリマーは、100psiを超える、好ましくは500psiを超えるASTM D412に従う湿潤引張強度、および100重量%未満の膨潤性を有する。
【0185】
本発明の官能化ブロックコポリマーは、典型的には、500psiを超える、多くの場合約1000psiの湿潤引張強度を有する。さらに、本発明の官能化ブロックコポリマーは、0.3を超える、乾燥引張強度に対する湿潤引張強度の比率を有する。
【0186】
5.官能化ブロックコポリマーの用途
官能化ブロックコポリマーは、コポリマー特性に悪影響を及ぼさない他の構成成分とともに配合されてもよい。官能化ブロックコポリマーは、オレフィンポリマー、スチレンポリマー、親水性ポリマーおよびエンジニアリング熱可塑性樹脂を含む多様な他のポリマーと、イオン流体、天然油、香料等のポリマー液体および他の流体と、ならびにナノクレイ、炭素、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の充填剤、およびタルク、シリカ等の従来の充填剤とブレンドされてもよい。
【0187】
さらに、官能化ブロックコポリマーは、Kraton Polymers LLCから入手可能なスチレンブロックコポリマー等の従来のスチレン/ジエンおよび水素化スチレン/ジエンブロックコポリマーとブレンドされてもよい。例示的なスチレンブロックコポリマーは、直鎖状S−B−S、S−I−S、S−EB−S、S−EP−Sブロックコポリマーを含む。また、イソプレンおよび/またはブタジエンと共にスチレンに基づく放射状ブロックコポリマー、ならびに選択的水素化放射状ブロックコポリマーも含まれる。特に有用なのは、官能化ブロックコポリマーに対応する、前駆体ブロックコポリマー、または非官能化、非ハロゲン化ブロックコポリマーとのブレンドである。
【0188】
オレフィンポリマーは、例えば、エチレンホモポリマー、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー、プロピレンホモポリマー、プロピレン/アルファ−オレフィンコポリマー、高衝撃耐性ポリプロピレン、ブチレンホモポリマー、ブチレン/アルファ−オレフィンコポリマー、および他のアルファ−オレフィンコポリマーまたはインターポリマーを含む。代表的なポリオレフィンは、例えば、これらに限定されないが、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度または極低密度ポリエチレン(ULDPEまたはVLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)および高圧低密度ポリエチレン(LDPE)を含む、実質的に直鎖状のエチレンポリマー、均一に分岐した直鎖状エチレンポリマー、不均一に分岐した直鎖状エチレンポリマーを含む。本明細書において含まれる他のポリマーは、エチレン/アクリル酸(EAA)コポリマー、エチレン/メタクリル酸(EMAA)アイオノマー、エチレン/酢酸ビニル(EVA)コポリマー、エチレン/ビニルアルコール(EVOH)コポリマー、エチレン/環状オレフィンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマーおよびコポリマー、プロピレン/スチレンコポリマー、エチレン/プロピレンコポリマー、ポリブチレン、エチレン一酸化炭素インターポリマー(例えば、エチレン/一酸化炭素(ECO)コポリマー、エチレン/アクリル酸/一酸化炭素ターポリマー等)である。本明細書において含まれるさらに他のポリマーは、ポリ塩化ビニル(PVC)およびPVCの他の材料とのブレンドである。
【0189】
スチレンポリマーは、例えば、結晶ポリスチレン、高衝撃耐性ポリスチレン、中衝撃耐性ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、スチレン/アクリロニトリル/ブタジエン(ABS)ポリマー、シンジオタクチックポリスチレン、スルホン化ポリスチレン、スルホン化スチレンブロックコポリマー、およびスチレン/オレフィンコポリマーを含む。代表的スチレン/オレフィンコポリマーは、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは25重量%以上の共重合スチレンモノマーを含有する、実質的にランダムなエチレン/スチレンコポリマーである。それに対応して、代表的なスルホン化スチレンブロックコポリマーは、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは25重量%以上のブロック共重合スチレンモノマーを含有する。スルホン化ポリスチレンおよびスルホン化スチレンブロックコポリマーのスルホン化度は、ポリマー鎖当たり1つのスルホン酸基から、スチレンポリマー単位当たり1つのスルホン酸基の範囲であってもよい。
【0190】
親水性ポリマーは、酸との相互作用に利用可能な電子対を有するものとして特徴付けられるポリマー塩基を含む。そのような塩基の例は、例えばポリエチレンアミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリデン等のポリマーアミン;例えばポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ABS、ポリウレタン等の窒素含有材料のポリマー類似体;ポリマーエーテル、エステル、およびアルコール等の酸素含有化合物のポリマー類似体;ならびに、例えばポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコール等のグリコール、ポリテトラヒドロフラン、エステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、脂肪族ポリエステル等を含む)およびアルコール(ポリビニルアルコールを含む)、多糖類、およびデンプンと組み合わされた場合の酸−塩基水素結合相互作用を含む。使用され得る他の親水性ポリマーは、スルホン化ポリスチレンを含む。
【0191】
イオン液体等の親水性液体は、本発明のポリマーと組み合わされて、膨潤導電性フィルムまたはゲルを形成し得る。US5,827,602およびUS6,531,241に記載のもの等のイオン液体は、事前にキャストされた膜を膨潤させることにより、または膜をキャストする前、フィルムをコーティングする前または繊維を形成する前に溶媒系に添加することにより、官能化ブロックコポリマー内に導入されてもよい。
【0192】
追加構成成分として使用され得る例示的材料は、限定されることなく、(1)顔料、酸化防止剤、安定剤、界面活性剤、ろう、および流動促進剤;(2)微粒子、充填剤および油;ならびに(3)組成物の加工性および取り扱いを向上させるために添加される溶媒および他の材料を含む。
【0193】
顔料、酸化防止剤、安定剤、界面活性剤、ろうおよび流動促進剤は、官能化ブロックコポリマーと組み合わされて使用される場合、組成物の総重量を基準として10重量%まで(この濃度を含む)の量、すなわち0重量%から10重量%までの量で含まれてもよい。これらの構成成分の任意の1つ以上が存在する場合、それらは、約0.001重量%から約5重量%、より好ましくは約0.001重量%から約1重量%の量で存在してもよい。
【0194】
微粒子、充填剤および油は、組成物の総重量を基準として50重量%まで(この濃度を含む)の量、すなわち0%から50%の量で存在してもよい。これらの構成成分の任意の1つ以上が存在する場合、それらは、約5重量%から約50重量%、好ましくは約7重量%から約50重量%の量で存在してもよい。
【0195】
組成物の加工性および取り扱いを向上させるために添加される溶媒および他の材料の量は、多くの場合において、調合される特定の組成物、ならびに添加される溶媒および/または他の材料に依存することが、当業者に理解される。典型的には、そのような量は、組成物の総重量を基準として50%を超えない。
【0196】
本明細書に記載の官能化ブロックコポリマーは、様々な用途および最終使用において使用され得、その特性プロファイルによって、官能化ブロックコポリマーは、水中に浸された場合の高い弾性率、良好な湿潤強度、良好な寸法安定性、良好な水およびイオン輸送特性、良好なメタノール耐性、容易なフィルムまたは膜形成、良好なバリア特性、制御された柔軟性および弾性、調節可能な硬さ、ならびに熱/酸化安定性を必要とする用途における材料として特に適したものとなる。
【0197】
本発明の一実施形態において、官能化ブロックコポリマーは、電気化学的用途、例えば燃料電池または酸化還元フローセル(セパレータ相)、燃料電池および酸化還元フローセルのアニオン交換膜、燃料電池、水電解槽(電解質)、酸バッテリー(電解質セパレータ)、スーパーキャパシタ(電解質)、金属回収プロセス用の分離セル(電解質バリア)、センサ(特に湿度感知用)等のためのものを含む電極アセンブリにおける使用のためのポリマーセメント内の金属含浸炭素粒子の分散において使用され得る。官能化ブロックコポリマーはまた、パーベーパレーションまたは脱塩膜として、および多孔質膜上のコーティングにおいて使用される。ガス輸送におけるその選択性によって、官能化ブロックコポリマーは、ガス分離用途に有用となる。さらに、官能化ブロックコポリマーは、防護服および通気性布地用途において使用されてもよく、膜、コーティングされた布、および貼り合わせた布は、様々な環境要素(風、雨、雪、化学的作用物質、生物学的作用物質)からの保護のバリアを提供し得ると共に、膜または布の片側から他方側に急速に水を移動させるその能力の結果として、ある快適性レベルを提供し得る、例えば発汗による水分を着用者の皮膚表面から膜もしくは布の外側に、またはそれとは逆に逃がすことを可能にする。そのような膜および布から作製された完全封止衣服は、煙、化学物質流出、または様々な化学的もしくは生物学的作用物質への曝露が考えられる緊急の現場において第1の応答者を保護し得る。生物学的危害への曝露の危険性がある医療用途、特に手術においても同様の必要性が生じる。これらの種類の膜から作られた手術用手袋およびドレープは、医療環境において有用となり得る他の用途である。これらの種類の膜から作られた物品は、四級化S−EB−Sブロックコポリマーが抗菌活性を有することを開示しているVinodhら、J. Biosci. Tech.、1(1)、45−51(2009)により報告されたように、抗細菌および/または抗ウイルスおよび/または抗菌特性を有し得る。個人衛生用途において、発汗による水蒸気を輸送すると共に、他の体液の漏出に対するバリアを提供しつつ、湿潤環境における強度特性を維持する、本発明の膜または布が有利である。おむつおよび成人用失禁構造物におけるこれらの種類の材料の使用は、既存の技術に対する改善となる。
【0198】
したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の官能化ブロックコポリマーは、湿潤または水中環境において使用される水蒸気輸送膜用の材料として特に使用される。そのような膜は、例えば、燃料電池、濾過デバイス、湿度を制御するためのデバイス、正電気透析用デバイス、逆電気透析用デバイス、浸透圧発電用デバイス、正浸透用デバイス、逆浸透用デバイス、水を選択的に添加するためのデバイス、水を選択的に除去するためのデバイス、電気吸着脱イオン用デバイス、分子濾過用デバイス、水から塩を除去するためのデバイス、水圧破砕用途からの生成水を処理するためのデバイス、イオン輸送用途のためのデバイス、水の軟化のためのデバイス、およびバッテリーにおいて有用である。
【0199】
いくつかの実施形態において、官能化ブロックコポリマーは、少なくとも1つのアノード、少なくとも1つのカソードおよび1つ以上の膜を備える電気脱イオンアセンブリ用の膜において、特に有利に使用される。電気脱イオンアセンブリは、特に、脱塩セルを含む。脱塩セルの例示的な描写は、
図4に記載されている。
【0200】
電気駆動脱塩用途において有用となるためには、負に帯電した電極に引き付けられるイオンを輸送するために、カチオンを輸送する膜が必要である。この膜は、アニオンを排除しなければならない(カチオン膜)。各セルはまた、正に帯電した電極の方向にアニオンを輸送する膜(アニオン膜)を必要とする。アニオン膜はカチオンを輸送しないことが重要であり、これらのデバイスにおける電気の効率的使用には、アニオンに対する高レベルの選択性が重要である。電気的特性においてカチオン膜に十分に適合していることに加えて、アニオン膜はまた、機械的特性においても同様にカチオン膜と同様でなければならない。
【0201】
いくつかの実施形態において、官能化ブロックコポリマーを含む膜は、アニオン膜として特に適している。具体的用途において、官能化ブロックコポリマーを含むアニオン膜は、少なくとも1つのカチオン膜と有利に対となり得る。
【0202】
官能化ブロックコポリマーを含むアニオン膜と対となるのに適している具体的なカチオン膜は、少なくとも2つのポリマー末端ブロックEおよび少なくとも1つのポリマー内部ブロックFを含むスルホン化ブロックコポリマーを含むカチオン交換膜であり、各Eブロックは、スルホン酸またはスルホン化エステル官能基を本質的に含有せず、各Fブロックは、スルホン化され易いポリマー単位を含み、スルホン化され易いポリマー単位の数を基準として、約10mol%から約100mol%のスルホン酸またはスルホン酸エステル官能基を含む。そのようなカチオン交換膜は、好ましくは、US7,737,224において一般的および具体的に説明されるようなスルホン化ブロックコポリマーを含む。
【0203】
以下の実施例は、例示のみを意図し、決して本発明の範囲を限定することを意図せず、またそのように解釈されるべきではない。
【実施例】
【0204】
p−VBPおよびp−VBPyrを有する官能化ブロックコポリマー
表1の例1〜10に関して、溶媒としてのシクロヘキサン中で25−70℃の温度でアニオン重合を行ったが、p−VBPを含む例は、リチウム系開始剤を使用して25℃(すなわち室温)で重合させた。官能化ブロックコポリマーは、Dブロックについてはp−VBPまたはp−VBPyrから、Bブロックについてはイソプレン(IPM)から、およびAブロックについてはスチレン(S)から重合させた。表1の例1〜10に示されるように、カップリング後にペンタブロック構成を有する官能化ブロックコポリマー(すなわち(A−B−D)
nX)が調製された。
【0205】
例1〜10のそれぞれにおいて、最初の3つのブロックは、重合に続いて、カップリング剤DVBを3:1のDVB対Liの比で添加することにより、カップリング反応させた。それぞれの場合において、IPMブロックは、8%の3,4−付加含量(ビニル含量)を有する。表1中、全ての分子量は、見かけの分子量として記載されている。分子量の測定に関して、高塩基性p−VBPyrセグメントは、GPCカラムとの高い相互作用をもたらし、結果として、予測される実際の値と比較して見かけの分子量を低減する効果を有すると考えられる。VBPは、同様であるがはるかに小さい効果を有する。
【0206】
重合後の例1〜10におけるブロックコポリマーのそれぞれを、シクロヘキサン/トルエン1:1中の70〜80℃での臭化ベンジルとの化学量論的反応により成功裏に四級化した。四級化反応における固体含量は、全体の約7〜8%であった。
【0207】
さらに、p−VBP含有ブロックコポリマーに対して、メチルトリメトキシシラン(MTMS)およびグリシドキシプロピルトリメチレンシラン(GPTS)を含むいくつかのカップリング剤を試験したが、例11〜12により示されるように、カップリングは効果的ではなかった。しかしながら、驚くべきことに、例1〜2に示されるように、DVBがカップリング剤として適用されると、カップリングが生じ、カップリング効率は約70〜80%であり、n=2〜3の分岐を有する。例1〜2において、DVBカップリングを促進するために、VBP末端ブロックを、少量のイソプレンでキャッピングした。
【0208】
【表2】
【0209】
p−VBMを有する官能化ブロックコポリマー
表2に示されるさらなる例13において、モノマーp−VBMを含む重合を行って、Dブロックとしてp−VBMを、BブロックとしてIPMを、およびAブロックとしてSを有するペンタブロックA−B−D−B−Aを生成した。
【0210】
【表3】
【0211】
特に、例13は、カップリング剤の添加なしでカップリング反応を生じた。したがって、例13は、中間ブロックとしてp−VBMを有し、n=2〜3の分岐を有する、自己カップリングしたペンタブロック構造をもたらした。
【0212】
官能化Dブロックと共に、軟質IPMブロックおよび硬質Sブロックを含有することにより、過度に脆性とはならずに機械的強度を含む特性の良好なバランスを有するブロックコポリマーが得られる。したがって、Dブロックの四級化により、そのようなペンタブロック構造は、AEM用途を含む広範な用途における使用に有益および安定となる。
【0213】
実施例8:仮想実施例
本発明の膜を、官能性モノマーのアニオン重合により重合したポリマーから調製する。
【0214】
アニオン重合グレードの溶媒、モノマーおよびリチウムアルキル開始剤を使用して、ならびに標準アニオン重合技術を使用して、10リットルの水冷反応器内で50℃に加熱された8リットルのシクロヘキサンを、10meq.のsec−ブチルリチウム(s−BuLi;シクロヘキサン中1M溶液)で処理する。約150gのスチレンモノマーSを添加すると、約15,000g/モルの分子量(MW)の第1のポリマーブロックが得られる。重合の開始は、赤橙色への溶液の色の変化、および重合溶液の温度の穏やかな上昇により認識される。スチレンモノマーの重合の完了後、約100gのイソプレンIpを添加すると、約25,000g/molの総MWを有するリビング2ブロックコポリマーが得られる。イソプレンの重合は、溶液の色をやや黄色に変化させる。イソプレン重合が完了したら、約150のピペリジルメチル官能化スチレンモノマー(pPMS;p−クロロメチルスチレンをピペリジンと反応させることにより調製される)を添加すると、約40,000g/モルMWの全3ブロックコポリマーが得られる。官能化モノマーの添加は、リビング重合溶液の色の明確な赤色への変化を誘導する。コポリマーの第3のブロックの重合が完了したら、カップリング剤である0.4meqのテトラメトキシシランを重合溶液に添加し、反応を50℃で4時間進行させる。ゲル透過クロマトグラフィーによるポリマー生成物の分析では、ポリマー鎖の少なくとも80%がカップリングして、直鎖状5ブロックコポリマー(S−Ip−pPMS)
2−Si(OMe)
2、ならびに関連した分岐状ポリマー(S−Ip−pPMS)
3−SiOMeおよび(S−Ip−pPMS)
4−Siが得られることが示される。官能性モノマーの組み込みは、
1H−NMR技術を使用して定量的にアッセイされる。
【0215】
生成物溶液を、シリコン処理マイラー基板上にキャストする。溶液の揮発性構成成分の蒸発により、薄い、厚さ約1ミルの均一膜が得られる。膜は、ブロックコポリマーの官能性モノマー構成成分を含有する相、ならびにブロックコポリマーのスチレンおよびイソプレン構成成分を含有する別個の相を有する、分離したミクロ相である。
【0216】
膜を、ネオ−ペンチルブロミドのアルコール溶液中に一晩浸漬する。生成物膜は、ネオ−ペンチルブロミド試薬とブロックコポリマーのpPMSモノマーポーションにおける三級アミン置換基との反応により形成された、連続四級アンモニウムイオン含有相を含有する。膜のこの相は、水および塩化物イオン等の負電荷を有するイオンを効果的に輸送する。これは、Na
+等の正電荷を有するイオンの輸送を選択的に排除する。したがって、この相は、膜アニオン交換膜性能をもたらす。
【0217】
膜の共連続イオン不含相は、膜の強度特性をもたらす。膜は、湿潤または乾燥状態で試験された場合、1,000psiを超える引張強度を有すると推定される。このようにして、官能性モノマーのアニオン重合により、強い効果的なアニオン交換膜が調製され得る。
本開示の説明は、以下を含む。
【0218】
説明1:アミノ官能化ブロックコポリマーを調製するための方法であって、
不活性炭化水素溶媒中、開始剤の存在下で、
(a)少なくとも約20℃の高い使用温度を有する硬質末端ブロックAを重合するステップ、
(b)最高で20℃のT
gを有する軟質内部ブロックBを重合するステップ、
(c)20℃から60℃の温度範囲で重合され得る複数のp−ビニルベンジルアミノ誘導体モノマーからブロックDを重合するステップ、
を含み、これによって、ブロックA、BおよびDを含むブロックポリマーまたはリビングブロックポリマーを形成する方法。
【0219】
説明2:
1つ以上の追加のブロックA、BもしくはDをさらに重合させて、構成A−B−D−B−AもしくはA−D−B−D−Aを有するブロックポリマーを形成するステップ、または
カップリング剤により、ステップ(a)から(c)により形成されたブロックポリマーをカップリングして、構成(A−B−D)
nXまたは(A−D−B)
nX(式中、Xは、カップリング剤の残基であり、nは、2〜30の整数である。)を有するブロックポリマーを形成するステップ
を含む、説明1に記載の方法。
【0220】
説明3:ブロックコポリマーが、カップリングされ、カップリング剤が、ジビニル芳香族化合物である、説明2に記載の方法。
【0221】
説明4:カップリング剤が、ジビニルベンゼンであり、nが、2〜3の整数である、説明3に記載の方法。
【0222】
説明5:各ブロックAが、重合した(i)エチレンモノマー;(ii)プロピレンモノマー、(iii)1つ以上のアルキル基により場合によって置換されたフェニル環を有するスチレンおよびアルファ−アルキルスチレンモノマー、(iv)(メタ)アクリレートエステルモノマー、(v)後に水素化される共役ジエンモノマー、ならびに(vi)(i)から(v)より選択されるモノマーの混合物からなる群から独立して選択され、
各ブロックBが、重合した(i)エチレンモノマー、(ii)C
3−C
8アルファ−オレフィンモノマー、(iii)イソブチレンモノマー、(iv)共役ジエンモノマー、(v)(メタ)アクリレートエステルモノマー、(vi)ケイ素ポリマー、および(vii)(i)から(v)より選択されるモノマーの混合物からなる群から独立して選択され、重合した共役ジエンモノマーを含有するセグメントは、場合によって水素化されている、説明2に記載の方法。
【0223】
説明6:Aブロックが、置換または非置換スチレンおよびアルファ−アルキルスチレンモノマーから形成され、Bブロックが、共役ジエンから形成される、説明5に記載の方法。
【0224】
説明7:ブロックD内のアミノ官能基が、第三級アミンである、説明1に記載の方法。
【0225】
説明8:p−ビニルベンジルアミノ誘導体モノマーが、p−ビニルベンジルピペリジン、p−ビニルベンジルモルホリン、p−ビニルベンジルジメチルアミン、p−ビニルベンジルピロリジン、p−ビニルベンジル−ビス−(2−メトキシエチル)アミン、およびp−ビニルベンジルピペラジン、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される、説明1に記載の方法。
【0226】
説明9:重合したブロックDにおけるアミン官能基が、第四級アミンである、説明1に記載の方法。
【0227】
説明10:第四級アミンが、ハロゲン化物対イオンを有する、説明9に記載の方法。
【0228】
説明11:ブロックポリマーが、アニオン交換膜に提供される、説明1に記載の方法。
【0229】
説明12:アミンが、飽和もしくは不飽和環式または芳香族アミンである、説明1に記載の方法。
【0230】
説明13:ステップ(c)の前に、ハロゲン化p−ビニルベンジルをアミンと反応させることにより、p−ビニルベンジルアミンモノマーが形成される、説明1に記載の方法。
【0231】
説明14:ブロックDが、平均して少なくとも1つの式(I)のアミノ官能化ポリマー単位
【0232】
【化16】
(式中、
Zは、窒素であり;
R
1は、水素またはアルキルであり;
R
2は、水素であり;
Rは、それぞれ独立して、水素でありまたは部分−(A
1−NR
a)
xR
bもしくは−(A
1−OR
a)
xR
bにより場合によって置換されたアルキルであり;または
2つのR基は、それらが結合しているZと一緒になって、窒素または酸素から選択されるヘテロ環員により場合によって置換された環を形成し;
xは、1、2または3であり;
A
1は、1つ以上のメチルおよび/またはエチル基により場合によって置換された直鎖アルキレンであり;
R
aおよびR
bは、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。)
または対応するオニウム塩を含む、説明1に記載の方法。
【0233】
説明15:Zおよび2つのR部分が、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、1−アザビシクロ[2,2,2]ノナン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、モルホリン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、カルバゾール、フェノキサジン、およびアゼピンからなる群から選択される環を形成する、説明14に記載の方法。
【0234】
説明16:Zおよび2つのR部分により形成された環が複数の窒素官能基を有する場合、Zおよび各窒素官能基は四級化される、説明14に記載の方法。
【0235】
説明17:Zおよび2つのR部分が、アルコキシアミンを形成する、説明14に記載の方法。
【0236】
説明18:Zおよび2つのR部分が、モルホリンを形成し、ブロックコポリマーが、自己カップリングし、カップリング剤残基を含有しない、説明14に記載の方法。