(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記反転ギアユニットは、前記前方空間の前記内側フレームの外面に回転自在に支持され、軸連結部材によって前記回転軸と連結された太陽ギアと、前記前方空間の前記太陽ギアの外側に配置され、前記太陽ギアと噛合して回転する複数の第1遊星ギアと、前記第1遊星ギアと連結された状態で前記支持板を貫通し、前記後方空間に延長する複数の遊星ギア軸と、前記後方空間の前記遊星ギア軸に結合され、前記第1遊星ギアとともに回転する複数の第2遊星ギアと、前記後方空間に設置され、その内面の歯部が前記複数の第2遊星ギアと噛合し、前記プロペラ連結部材と連結される連結部を備えたリングギアと、を含む、請求項1に記載の船舶用推進装置。
前記推力支持装置は、前記プロペラ連結部材の外面に設けられたスラストパッドと、前記後方カバーに設置され、前記スラストパッドの両面をそれぞれ支持する第1及び第2スラストベアリングと、を含む、請求項3に記載の船舶用推進装置。
前記連結フランジに固定されるフランジ部を含み、前記前方プロペラのハブと前記船体の後尾との間の密封のために前記連結フランジに設置された円筒状の第1ライニングと、
前記第1ライニングの外面に当接するように前記後方カバーに設置された円筒状の第1密封部材と、をさらに含む、請求項7に記載の船舶用推進装置。
前記反転ギアユニットは、前記前方空間の前記第1リングギアの内側に配置され、前記第1リングギアと内接する複数の第1遊星ギアと、前記複数の第1遊星ギアとそれぞれ連結された状態で前記支持板を貫通し、前記後方空間に延長する複数の遊星ギア軸と、前記後方空間の前記複数の遊星ギア軸にそれぞれ結合され、前記複数の第1遊星ギアとともに回転する複数の第2遊星ギアと、前記内側フレームの外面に回転自在に支持され、その外面が前記複数の第1遊星ギア及び前記複数の第2遊星ギアの歯部と噛合して回転する太陽ギアと、前記後方空間に配置され、前記複数の第2遊星ギアと噛合して回転する複数のアイドルギアと、前記複数のアイドルギアと内接する第2リングギアと、前記前方プロペラと前記第2リングギアを連結し、前記第2リングギアの回転力を伝達されて前記前方プロペラに伝達するプロペラ連結部材と、を含む、請求項9に記載の船舶用推進装置。
前記腐食防止装置は、前記フランジ部と前記連結フランジとの間に介在され、前記フランジ部と前記連結フランジの結合部位から上側に露出した前記連結フランジの外面をカバーする腐食防止カバーを含む、請求項12に記載の船舶用推進装置。
前記腐食防止カバーは、前記フランジ部を前記連結フランジに固定させる固定手段が締結される貫通された形態の第1締結具と、前記連結フランジを前記前方プロペラのハブに固定させる固定手段が締結される貫通された形態の第2締結具を形成する、請求項14に記載の船舶用推進装置。
回転軸に固定された後方プロペラと、前記後方プロペラの前方の前記回転軸に回転自在に支持された前方プロペラと、前記回転軸の回転を反転させて前記前方プロペラに伝達し、前記船体の後尾に形成された設置空間に収容されるギアボックスを具備した反転回転装置と、前記反転回転装置と前記前方プロペラを連結し、回転力を伝達するプロペラ連結部材とを含む船舶用推進装置の設置方法において、
(a)前記ギアボックスを前記設置空間に進入させて前記反転回転装置を前記設置空間に設置する段階と;
(b)前記回転軸に前記前方プロペラを設置する段階と;
(c)前記回転軸に前記後方プロペラを設置する段階と;を含み、
前記(a)段階は、前記ギアボックスを前記回転軸の外面に組立てて、前記ギアボックスを前記回転軸とともに前記船体の後方から前記設置空間に進入させるか、または前記船体の内部に設置された駆動源と連結された駆動軸と前記回転軸を連結した後、前記回転軸に前記ギアボックスを設置する過程よりなる船舶用推進装置の設置方法。
前記(d)段階は、前記設置空間に固定された前記ギアボックスを固定解除させる段階と、前記ギアボックスを前記設置空間に固定する前方固定部材にボルトを締結することによって、前記ギアボックスに力を加えて、前記設置空間から前記ギアボックスを分離させる段階と、を含む、請求項20に記載の船舶用推進装置の設置分解方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例は、2つのプロペラの安定した相互反転を具現することができると共に、船体の後方から装着するかまたは分離することが可能で、設置、分解及び維持補修が容易な船舶用推進装置、その設置方法及び設置分解方法を提供する。
【0008】
また、反転回転装置と前方プロペラを連結する連結部材を軸方向に移動させて、前方プロペラを支持するベアリングの点検及び補修を行うことができる船舶用推進装置、その設置方法及び設置分解方法を提供する。
【0009】
また、推進装置の分解時に、回転軸を船首側に一定距離で移動させるようにすることによって、反転回転装置の分離時に反転回転装置が後方プロペラの後方に設置されたラダーと衝突しないようにし、分解作業の効率性を高めることができる船舶用推進装置、その設置方法及び設置分解方法を提供する。
【0010】
また、前方プロペラのハブと船体の後尾との間及び前方プロペラのハブと後方プロペラのハブとの間のうち1つ以上にアノードを利用する腐食防止装置を設け、密封装置などを海水による腐食から保護することができる船舶用推進装置、その設置方法及び設置分解方法を提供する。
【0011】
また、本発明の実施例は、反転回転装置が前方プロペラの推力を支持することができるようにして、前方プロペラの設置構造を単純化することができる船舶用推進装置、その設置方法及び設置分解方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、回転軸に固定された後方プロペラと;前記後方プロペラの前方の前記回転軸に回転自在に支持された前方プロペラと;前記回転軸の回転を反転させて前記前方プロペラに伝達し、且つ船体の後尾の設置空間に装着される反転回転装置と;前記反転回転装置と前記前方プロペラを連結し、回転力を伝達するプロペラ連結部材と;前記反転回転装置と前記プロペラ連結部材との間に設けられ、前記前方プロペラの推力を支持する推力支持装置と;を含む船舶用推進装置が提供される。
【0013】
前記反転回転装置は、前記設置空間の内面形状に対応する外面を具備し、前記船体の後方から前記設置空間にスライディング方式で設置されるギアボックスと、前記ギアボックス内に設置され、前記前方プロペラの反転を具現する反転ギアユニットと、を含む。
【0014】
前記プロペラ連結部材は、前記前方プロペラから前記ギアボックスの内側に延長し、前記反転ギアユニットに連結され、前記推力支持装置は、前記プロペラ連結部材の外面に設けられたスラストパッドと、前記ギアボックスに設置され、前記スラストパッドの両面をそれぞれ支持する第1及び第2スラストベアリングと、を含む。
【0015】
前記ギアボックスは、両端が開放された外側フレームと、前記外側フレームの内側中心部に配置され、前記回転軸の外面を支持する内側フレームと、前記外側フレームの前方側開口を閉鎖する前方カバーと、前記外側フレームの後方側開口を閉鎖する後方カバーと、前記外側フレームと前記内側フレームを連結して前記内側フレームを支持し、内部空間を前方空間と後方空間とに区切る支持板と、を含む。
【0016】
前記反転ギアユニットは、前記前方空間の前記内側フレームの外面に回転自在に支持され、軸連結部材によって前記回転軸と連結された太陽ギアと、前記前方空間の前記太陽ギアの外側に配置され、前記太陽ギアと噛合して回転する複数の第1遊星ギアと、前記第1遊星ギアと連結された状態で前記支持板を貫通して前記後方空間に延長する複数の遊星ギア軸と、前記後方空間の前記遊星ギア軸に結合され、前記第1遊星ギアとともに回転する複数の第2遊星ギアと、前記後方空間に設置され、その内面の歯部が前記複数の第2遊星ギアと噛合し、前記プロペラ連結部材と連結される連結部を備えたリングギアとを含む。
【0017】
前記推力支持装置は、前記プロペラ連結部材の外面に設けられたスラストパッドと、前記後方カバーに設置され、前記スラストパッドの両面をそれぞれ支持する第1及び第2スラストベアリングと、を含む。
【0018】
前記後方カバーは、前記スラストパッドと前記第1及び第2スラストベアリングを収容する収容部と、前記収容部の一方の側面を開閉する開閉部材と、を含む。
【0019】
前記ギアボックスは、前記内側フレームから前記後方空間の内側に延長し、前記複数の遊星ギア軸を支持する遊星ギア軸支持部をさらに含む。
【0020】
前記プロペラ連結部材は、前記前方プロペラのハブに連結される連結フランジを含む。
前記連結フランジに固定されるフランジ部を含み、前記前方プロペラのハブと前記船体の後尾との間の密封のために前記連結フランジに設置された円筒状の第1ライニングと、前記第1ライニングの外面に当接するように前記後方カバーに設置された円筒状の第1密封部材と、をさらに含む。
【0021】
前記反転ギアユニットには、前記回転軸の回転を反転させて前記前方プロペラに伝達するために第1リングギアが設けられ、前記第1リングギアと前記回転軸を連結し、前記回転軸の回転力を前記第1リングギアに伝達する軸連結部材をさらに含み、前記軸連結部材は、前記第1リングギアとスプライン軸継手方式で連結され、前記回転軸の回転力を前記第1リングギアに伝達することができる。
【0022】
前記反転ギアユニットは、前記前方空間の前記第1リングギアの内側に配置され、前記第1リングギアと内接する複数の第1遊星ギアと、前記複数の第1遊星ギアとそれぞれ連結された状態で前記支持板を貫通して前記後方空間に延長する複数の遊星ギア軸と、前記後方空間の前記複数の遊星ギア軸にそれぞれ結合され、前記複数の第1遊星ギアとともに回転する複数の第2遊星ギアと、前記内側フレームの外面に回転自在に支持され、その外面が前記複数の第1遊星ギア及び前記複数の第2遊星ギアの歯部と噛合して回転する太陽ギアと、前記後方空間に配置され、前記複数の第2遊星ギアと噛合して回転する複数のアイドルギアと、前記複数のアイドルギアと内接する第2リングギアとを含む。
【0023】
前記第1リングギアは、前記軸連結部材と接続される円板状の第1連結部を含み、前記軸連結部材の後段の外周面は、前記第1連結部の内周面とスプライン軸継手方式で連結され、前記回転軸の回転力を前記第1リングギアに伝達することができる。
【0024】
前記前方プロペラのハブと前記船体の後尾との間及び前記前方プロペラのハブと前記後方プロペラのハブとの間のうち1つ以上に介在された腐食防止装置をさらに含む。
【0025】
前記腐食防止装置は、前記フランジ部に突出するように付着し、前記第1ライニング及び第1密封部材の腐食を防止する複数のアノード(Anode)を含む。
【0026】
前記腐食防止装置は、前記フランジ部と前記連結フランジとの間に介在され、前記フランジ部と前記連結フランジの結合部位から上側に露出した前記連結フランジの外面をカバーする腐食防止カバーを含む。
【0027】
前記腐食防止カバーは、前記フランジ部を前記連結フランジに固定させる固定手段が締結される貫通された形態の第1締結具と、前記連結フランジを前記前方プロペラのハブに固定させる固定手段が締結される貫通された形態の第2締結具を形成する。
【0028】
前記腐食防止カバーは、前記連結フランジと前記前方プロペラのハブの上端部の結合部位に対応する位置に密封部材が付着する密封溝を設ける。
【0029】
本発明の他の態様によれば、回転軸に固定された後方プロペラと、前記後方プロペラの前方の前記回転軸に回転自在に支持された前方プロペラと、前記回転軸の回転を反転させて前記前方プロペラに伝達し、前記船体の後尾に形成された設置空間に収容されるギアボックスを具備した反転回転装置と、前記反転回転装置と前記前方プロペラを連結し、回転力を伝達するプロペラ連結部材とを含む船舶用推進装置の設置方法において、(a)前記ギアボックスを前記設置空間に進入させて前記反転回転装置を前記設置空間に設置する段階と;(b)前記回転軸に前記前方プロペラを設置する段階と;(c)前記回転軸に前記後方プロペラを設置する段階と;を含み、前記(a)段階は、前記ギアボックスを前記回転軸の外面に組立てて、前記ギアボックスを前記回転軸とともに前記船体の後方から前記設置空間に進入させるか、または前記船体の内部に設置された駆動源と連結された駆動軸と前記回転軸を連結した後、前記回転軸に前記ギアボックスを設置する過程よりなる船舶用推進装置の設置方法が提供される。
【0030】
前記(a)段階は、前記ギアボックスの後方を前記設置空間に固定する段階と、前記ギアボックスの前方を前記設置空間に固定する段階とを含む。
【0031】
前記(b)段階は、前記前方プロペラのハブと前記プロペラ連結部材を結合させる段階を含む。
【0032】
本発明のさらに他の態様によれば、(a)前記回転軸から前記後方プロペラを分離させる段階と;(b)前記回転軸から前記前方プロペラを分離させる段階と;(c)前記回転軸を船首側に一定距離で移動させる段階と;(d)前記反転回転装置を前記設置空間から分離させる段階;を含む船舶用推進装置の設置分解方法が提供される。
【0033】
前記(c)段階は、前記回転軸と前記船体の内部に設置された駆動源に連結されたメイン駆動軸との間に介在された中間駆動軸を分離させる段階を含み、前記反転回転装置の分離前に、前記回転軸を前記中間駆動軸が分離した空きの空間に一定距離で移動させることによって行われる。
【0034】
前記(d)段階は、前記設置空間に固定された前記ギアボックスを固定解除させる段階と、前記ギアボックスを前記設置空間に固定する前方固定部材にボルトを締結することによって、前記ギアボックスに力を加えて、前記設置空間から前記ギアボックスを分離させる段階と、を含む。
【発明の効果】
【0035】
本発明の実施例による船舶用推進装置、その設置方法及び設置分解方法は、2つのプロペラの安定した相互反転を具現することかできると共に、船体の後方から装着するかまたは分離することが可能で、設置、分解及び維持補修が容易である。
【0036】
また、反転回転装置と前方プロペラを連結する連結部材を軸方向に移動させて前方プロペラを支持するベアリングの点検及び補修を行うことができる。
【0037】
また、推進装置の分解時に、回転軸を船首側に一定距離で移動させるようにすることによって、反転回転装置の分離時に反転回転装置が後方プロペラの後方に設置されたラダーと衝突しないようにし、解除作業の効率性を高めることができる。
【0038】
また、前方プロペラのハブと船体の後尾との間及び前方プロペラのハブと後方プロペラのハブとの間のうち1つ以上にアノードを利用する腐食防止装置を設け、密封装置などを海水による腐食から保護することができる。
【0039】
また、反転回転装置に設けられる推力支持装置が前方プロペラの推力を支持することができるので、前方プロペラの設置構造を単純化することができる。
【0040】
また、反転回転装置を船体の後尾側に設置し、従来のような中空軸を排除することができるので、従来より動力伝達系統を単純化することができると共に、潤滑が必要な領域を減らすことができ、潤滑による諸問題を最小化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下では、本発明の実施例を添付の図面を参照して詳しく説明する。以下の実施例は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の思想を充分に伝達するために提示するものである。本発明は、ここで提示した実施例だけに限定されず、他の形態に具体化されてもよい。図面は、本発明を明確にするために説明と関係ない部分の図示を省略し、理解を助けるために構成要素のサイズを多少誇張して表現することができる。
【0043】
本発明の第1実施例による船舶用推進装置は、
図1および
図2に示されたように、船体1の後方に軸線が一致するように配置される前方プロペラ10と後方プロペラ20を具備し、前方プロペラ10と後方プロペラ20の相反した回転を具現するために船体1の後尾3に設置された反転回転装置30を具備する。すなわち2つのプロペラ10、20が相互反対に回転しながら推力を発生させる二重反転式推進装置である。
【0044】
本発明の第1実施例で言及する船体1の後尾3とは、前方及び後方プロペラ10、20と反転回転装置30の設置のために船体1から後方に向けて流線形に突出した部分であって、スターンボス(Stern boss)を意味する。このような船体の後尾3は、鋳物(casting)で製作された後、溶接によって船体1に固定される。また、後述する反転回転装置30のギアボックス40を収容するように前後に貫通した設置空間4を具備する。設置空間4の内面は、ギアボックス40の外形に対応する形状に加工される。
【0045】
反転回転装置30は、
図2と
図3に示されたように、船体1の後尾3の設置空間に収容されるギアボックス40と、ギアボックス40内に設置され、前方プロペラ10の反転(回転軸5と回転と反対方向に回転)を具現する反転ギアユニットと、ギアボックス40の略中心部分を貫通した状態でギアボックス40に回転自在に支持される回転軸5とを含む。
【0046】
回転軸5は、ギアボックス40の前方に突出する先端が船体1内部の駆動軸6に分離と結合可能に連結される。そして、駆動軸6は、
図1に示されたように、船体1の内部に設置された駆動源8(ディーゼルエンジン、モーター、タービンなど)と直接的に連結されたメイン駆動軸6aと、メイン駆動軸6aと回転軸5との間に介在された中間駆動軸6bとで構成され、回転軸5は、駆動軸6と一緒に回転することができる。
【0047】
ギアボックス40の後方に延長した回転軸5には、後方プロペラ20が固定され、後方プロペラ20とギアボックス40との間の外面に前方プロペラ10が回転自在に支持される。前方プロペラ10は、以後に詳しく説明するが、反転回転装置30と連結されることによって、回転軸5が回転するとき、後方プロペラ20と反対に回転することができる。
【0048】
中間駆動軸6bは、回転軸5及びメイン駆動軸6aと円筒状のカップリング装置7によってスプライン軸継手方式で分離と結合が可能に連結される。ここでは、一例としてスプライン軸継手を提示するが、連結方式がこれに限定されるものではない。フランジカップリング方式、摩擦クラッチ方式、マグネチッククラッチ方式などが選択的に採用されることができる。
【0049】
後方プロペラ20は、
図2と
図3に示されたように、回転軸5と一緒に回転するように回転軸5の後尾部分に固定される。後方プロペラ20は、回転軸5に固定されるハブ21と、ハブ21の外面に設けられた複数の羽22とを含む。後方プロペラ20のハブ21は、中心部の軸結合孔23が回転軸5の外面に圧入される方式で固定される。回転軸5の後段部には、固定キャップ24が締結されることによって、後方プロペラ20が回転軸5に堅固に固定される。
【0050】
このような結合のために回転軸5の後尾部分5aは、後方に行くほど外径が縮小するテーパー状外面で設けられ、ハブ21の軸結合孔23は、回転軸5の外面に対応するテーパー状内面で構成される。
図2で参照符号25は、後方プロペラ20のハブ21の後面と固定キャップ24を覆うようにハブ21に装着されるプロペラキャップである。
【0051】
前方プロペラ10は、後方プロペラ20と反転回転装置30との間の回転軸5の外面に回転自在に設置される。前方プロペラ10は、回転軸5の外面に回転自在に支持されるハブ11と、ハブ11の外面に設けられた複数の羽12とを具備する。このような前方プロペラ10は、後方プロペラ20を設置する前に、回転軸5の外面に設置される。また、後方プロペラ20と反対に回転するものなので、羽根の角度が後方プロペラ20の羽根の角度と反対である。
【0052】
前方プロペラ10のハブ11は、
図2と
図5に示されたように、第1スラストベアリング13、第2スラストベアリング14、第1ラジアルベアリング15によって回転軸5の外面に回転自在に支持される。第1スラストベアリング13と第2スラストベアリング14は、ハブ11の前方側内面と回転軸5の外面との間に設置され、第1ラジアルベアリング15は、ハブ11の後方側内面と回転軸5の外面との間に設置される。
【0053】
第1ラジアルベアリング15は、回転軸5の半径方向に作用する前方プロペラ10のラジアル荷重に耐えることができ、第1スラストベアリング13及び第2スラストベアリング14は、回転軸5に前後軸方向にそれぞれ作用するスラスト荷重に耐えることができる。具体的に、第2スラストベアリング14は、船舶の前進時に前方プロペラ10から船首側に作用するスラスト荷重に耐えることができ、第1スラストベアリング13は、船舶の後進時に前方プロペラ10から船尾側に作用するスラスト荷重に耐えることができる。
【0054】
第1スラストベアリング13の内輪と第2スラストベアリング14の内輪は、
図5に示されたように、相互当接するように配置されることによって、軸方向にずれないように支持される。第1スラストベアリング13の外輪は、ハブ11の前面側に装着される固定リング19aによって支持されることによって、軸方向にずれないように支持される。前方プロペラ10のハブ11と回転軸5との間には、円筒状の外側支持リング17aと内側支持リング17bがそれぞれ設置されることによって、第2スラストベアリング14が軸方向にずれないように支持される。外側支持リング17aは、第2スラストベアリング14の外輪と第1ラジアルベアリング15の外輪との間に介在され、これらが相互支持されるようにすることができ、内側支持リング17bは、第2スラストベアリング14の内輪と第1ラジアルベアリング15の内輪との間に介在され、これらが相互支持されるようにすることができる。また、第1ラジアルベアリング15の外輪と密封カバー19bとの間のハブ11の内面には、間隔調節リング18が設置されることによって、第1ラジアルベアリング15の外輪が軸方向にずれないようにすることができる。ここでは、第1ラジアルベアリング15の外輪を安定的に支持するために間隔調節リング18を設置した場合を提示しているが、第1ラジアルベアリング15の外輪がハブ11の内面に圧入される場合には、間隔調節リング18を設置しないとしても、第1ラジアルベアリング15の外輪が固定される。すなわち間隔調節リング18は、設計によって選択的に採用されることができる。
【0055】
第1ラジアルベアリング15の内輪は、
図5に示されたように、回転軸5の外面との間に円筒状楔部材16が装着されることによって、軸方向にずれないように固定される。楔部材16は、後方に行くほど外径が縮小するテーパー状外面と後方側外面に形成されたネジ山を具備し、内面が回転軸5の外面に圧入固定される。そして、楔部材16には、後方側ネジ山に絞りナット16aが締結されることによって、第1ラジアルベアリング15の内輪を拘束することができる。したがって、第1ラジアルベアリング15は、回転軸5の外面とハブ11の内面との間で堅固に固定される。楔部材16と絞りナット16aには、巻き戻しを防止する固定クリップ16bが締結される。
【0056】
反転回転装置30のギアボックス40は、
図2、
図4、
図6に示されたように、後述する反転ギアユニットをその内部に収容し、両端が開放された円筒状の外側フレーム41と、外側フレーム41の内側中心部に配置され、回転軸5の外面を支持する内側フレーム42と、外側フレーム41に分離と結合可能に装着され、外側フレーム41の前方側開口を閉鎖する前方カバー43と、外側フレーム41に分離と結合可能に装着され、外側フレーム41の後方側開口を閉鎖する後方カバー44と、ギアボックス40の内部空間を前方空間40aと後方空間40bとに区切り、且つ外側フレーム41と内側フレーム42を連結する支持板45とを含む。回転軸5の外面と内側フレーム42の内面との間には、回転軸5の円滑な回転のために円筒状のジャーナルベアリング71が設置される。
【0057】
ギアボックス40内部の反転ギアユニットは、前方空間40aの内側フレーム42の外面に回転自在に支持され、円筒状軸連結部材31によって回転軸5と連結された太陽ギア51と、前方空間40aの太陽ギア51の外側に配置され、太陽ギア51と噛合して回転する複数の第1遊星ギア52と、第1遊星ギア52と連結された状態で支持板45を貫通し、後方空間40bに延長する複数の遊星ギア軸53と、後方空間40bの遊星ギア軸53に結合され、第1遊星ギア52とともに回転する複数の第2遊星ギア54と、後方空間40bに設置され、その内面の歯部が複数の第2遊星ギア54と噛合するリングギア55と、リングギア55と連結された状態でギアボックス40の後方側後方カバー44に回転自在に支持され、円筒状のプロペラ連結部材33によって前方プロペラ10と連結されるリングギア連結部56とを具備する。
【0058】
また、ギアボックス40は、内側フレーム42から後方空間40bの内側に延長し、複数の遊星ギア軸53の一方端部を支持する遊星ギア軸支持部46を具備する。すなわち複数の遊星ギア軸53は、中間部分が支持板45を貫通した状態で支持板45に回転自在に支持され、両端が前方カバー43と遊星ギア軸支持部46にそれぞれ回転自在に支持される。したがって、遊星ギア軸53の外面にそれぞれ固定された第1遊星ギア52と第2遊星ギア54は、遊星ギア軸53と一緒に回転することができる。図示してはいないが、前方カバー43、支持板45、遊星ギア軸支持部46に遊星ギア軸53が支持される部分には、遊星ギア軸53の円滑な回転のためにそれぞれベアリングが設置される。
【0059】
太陽ギア51と回転軸5を連結する軸連結部材31は、円筒形態に設けられ、前方カバー43を貫通する形態で回転軸5の外側に設置される。軸連結部材31は、後段が複数の固定ボルト(図示せず)の締結によって太陽ギア51と連結され、前段が後述する動力連結装置32によって回転軸5と連結される。また、軸連結部材31は、前方カバー43とその外面との間に設置される前方ベアリング72によって回転自在に支持される。そして、太陽ギア51と軸連結部材31の内面は、内側フレーム42の外面に設置されたジャーナルベアリング73によって回転自在に支持される。
【0060】
回転軸5と軸連結部材31を連結する動力連結装置32は、
図2と
図6に示されたように、ギアボックス40の前方の回転軸5に設けられた駆動フランジ32aと、駆動フランジ32aと対面するように軸連結部材31に設けられた被動フランジ32bと、これらを貫通する形態で締結する複数の連結ボルト32cとを含む。
【0061】
反転ギアユニットのリングギア連結部56は、リングギア55と連結される円板状連結部56aと、該連結部56aから後方カバー44を貫通し、後方に延長する円筒形態の支持部56bとを具備する。リングギア連結部56は、リングギア55と一体に設けられるか、または別に製作された後、ボルト締結などによってリングギア55と連結される。リングギア連結部56の支持部56bは、その外面と後方カバー44との間に設置される後方ベアリング74によって回転自在に支持されることによって、リングギア55が安定的に回転するようにすることができる。
【0062】
反転回転装置30と前方プロペラ10を連結するプロペラ連結部材33は、円筒形態に設けられ、その外面がリングギア連結部56の支持部56bの内面に結合される連結部33aと、連結部33aの後段に一体に設けられ、前方プロペラ10のハブ11に結合される連結フランジ33bとを具備する。
【0063】
プロペラ連結部材33の連結フランジ33bは、複数の固定ボルト締結によって前方プロペラ10のハブ11の前面に固定され、連結部33aは、軸方向に移動が可能な状態でリングギア連結部56の支持部56bの内面に結合される。すなわちプロペラ連結部材33の連結部33aとリングギア連結部56の支持部56bは、スプライン軸継手方式で連結される。また、内側フレーム42の外面と連結部33aの内面との間には、プロペラ連結部材33の回転可能な支持のために円筒状のジャーナルベアリング75が設置される。
【0064】
このようなプロペラ連結部材33は、
図7に示されたように、前方プロペラ10側に回転動力を伝達する機能以外にも、連結フランジ33bを前方プロペラ10のハブ11から分離した状態で軸方向に移動させることが可能であるから、以後に前方プロペラ10とギアボックス40を分離することなく、前方プロペラ10を支持する第1スラストベアリング13及び第2スラストベアリング14の点検及び維持補修を可能にすることができる。
【0065】
反転回転装置30の動作は、次のように行われる。
【0066】
回転軸5の回転は、軸連結部材31によって太陽ギア51に伝達される。したがって、太陽ギア51は、回転軸5と一緒に同一の方向に回転する。太陽ギア51の回転は、第1遊星ギア52によって反転された状態で遊星ギア軸53を通じて第2遊星ギア54に伝達される。すなわち第1遊星ギア52と第2遊星ギア54は、遊星ギア軸53によって連結された状態なので、回転軸5と反対方向に一緒に回転する。リングギア55は、その内面の歯部が第2遊星ギア54と噛合した状態なので、第2遊星ギア54の同じ方向(回転軸と反対方向)に回転し、リングギア55の回転は、リングギア連結部56及びプロペラ連結部材33によって前方プロペラ10に伝達される。したがって、前方プロペラ10と後方プロペラ20の相反した回転を具現することができる。
【0067】
このような反転回転装置30においてギアボックス40は、支持板45と遊星ギア軸支持部46が複数の遊星ギア軸53を安定的に支持するので、第1
遊星ギア52及び第2遊星ギア54の安定した回転を具現することができる。また、内側フレーム42の中間部分が支持板45によって外側フレーム41に支持され、内側フレーム42の両端部分が前方カバー43と後方カバー44によって外側フレーム41に支持されるので、回転軸5を安定的に支持することができる。
【0068】
すなわち内側フレーム42は、支持板45、前方カバー43、後方カバー44によって支持され、このような内側フレーム42が回転軸5の外面に設置されたジャーナルベアリング71の外面を広範に支持するので、回転軸5に大きい荷重がかかっても、回転軸5を安定的に支持することができ、これを通じて推進装置の円滑な動作を具現することができる。
【0069】
また、本発明の第1実施例の推進装置は、
図2に示されたように、船体の後尾3と前方プロペラ10のハブ11との間を密封し、海水(または淡水)や異物の侵入を防止する第1密封装置90と、同様の目的で前方プロペラ10のハブ11と後方プロペラ20のハブ21との間を密封する第2密封装置110とを具備する。
【0070】
第1密封装置90は、
図8に示されたように、前方プロペラのハブ11の前面に固定されるプロペラ連結部材33の連結フランジ33bに設置された円筒状の第1ライニング91と、第1ライニング91の外面に当接するように第1ライニング91の外面を覆い、その一端が後方カバー44に固定された円筒状の第1密封部材92とを含む。
【0071】
第1密封部材92は、第1ライニング91と対面する内面に相互離隔するように設置され、第1ライニング91の外面に当接する複数のパッキング93a、93b、93cと、パッキング93a、93b、93cの間の溝に密封のための流体を供給する流路95とを具備する。第1密封部材92の流路95は、所定の圧力を有する潤滑油が供給され得るようにギアボックスを通じて潤滑油供給流路と連結される。圧力を有する潤滑油が各パッキング93a、93b、93cの間の溝に供給され、各パッキング93a、93b、93cを第1ライニング91側に加圧して密着させることによって、海水や異物の侵入を防止することができる。
【0072】
第1ライニング91は、
図9に示されたように、両側が半円状に分割された第1部材91aと第2部材91bとで構成される。そして、第1部材91a及び第2部材91bの相互分割された部分91cには、これらが相互結合されるとき、密封が行われるようにパッキング91dが介在される。また、第1部材91aの分割された部分自由端側には、一方から反対側に突出する第1結束部91eが設けられ、その反対側の第2部材91bには、対応して結合される第2結束部91fが設けられ、これには、固定ボルト91gが締結されることによって、両側が相互堅固に結合されるようにすることができる。連結フランジ33bに固定されるフランジ部91hには、多数の固定ボルト91iが締結されることによって、ハブ11に堅固に固定される。ここでは、第1ライニング91の容易な設置のために第1ライニング91が両側に分割される場合を提示するが、第1ライニング91は、これに限定されず、第1部材91aと第2部材91bが一体に連結された円筒形態であってもよい。
【0073】
第1密封部材92の場合にも、半円に製作された多数のリング92a、92b、92cを第1ライニング91の外側で回転軸5の長さ方向に積層させて固定する方式である。多数のリング92a、92b、92cは、ボルト締結や溶接によって相互結束される。
【0074】
第2密封装置110は、
図10に示されたように、後方プロペラのハブ21の前面に設置された円筒状の第2ライニング111と、第2ライニング111の外面に当接するように第2ライニング111の外面を覆い、その一端が前方プロペラのハブ11の後面に固定された円筒状の第2密封部材112とを含む。第2密封部材112は、第1密封部材92と同様に、内面に設置された複数のパッキング113a、113b、113cと、これらパッキングの間の溝に流体を供給する流路115とを具備する。
【0075】
第2密封部材112の流路115は、回転軸5の中心部に設けられた潤滑油供給流路120と連通する。このために、回転軸5には、潤滑油供給流路120と第2ライニング111の内側空間122を連結させる半径方向の第1連結流路121が形成され、前方プロペラのハブ11には、第2ライニング111の内側空間122と第2密封部材112の流路115を連通させる第2連結流路123が形成される。したがって、回転軸5の中心部から第2密封部材112側に供給される潤滑油がパッキング113a、113b、113cを加圧することができ、これを通じて密封を具現することができる。
【0076】
第2ライニング111と第2密封部材112は、第1密封装置90の第1ライニング91と第1密封部材92と同様に、それぞれ半円に製作されることによって、後方プロペラ20の設置後に結合する方式である。
【0077】
また、本発明の第1実施例の推進装置は、
図2に示されたように、ギアボックス40の前方で回転軸5を支持する第2ラジアルベアリング81、第3スラストベアリング82、第4スラストベアリング83を含む。第2ラジアルベアリング81は、第1ベアリングケース84に収容された状態で船体1の内部に固定される。また、第3スラストベアリング82及び第4スラストベアリング83は、それぞれの内輪が相互支持される形態で第2ベアリングケース85に収容された状態で船体1の内部に固定される。
【0078】
第2ラジアルベアリング81は、ギアボックス40の前方で回転軸5を支持し、回転軸5の半径方向振動や搖れを防止する。第3スラストベアリング82及び第4スラストベアリング83は、前方及び後方プロペラ10、20から回転軸5に伝達される軸方向力を船体1側に伝達する機能をする。特に第3スラストベアリング82は、船舶の前進時に回転軸5から船首方向に作用する力を船体1に伝達する機能をし、第4スラストベアリング83は、船舶の後進時に回転軸5から船尾方向に作用する力を船体1に伝達する機能をする。
【0079】
図2で参照符号131は、第1密封装置90外側の船体の後尾3と前方プロペラのハブ11との間を覆う第1カバーリングであって、参照符号132は、第2密封装置110外側の前方プロペラのハブ11と後方プロペラのハブ21との間を覆う第2カバーリングである。第1カバーリング131は、船体の後尾3に固定され、前方プロペラのハブ11から少し離隔する方式で設置されるか、または船体の後尾3から少し離隔した状態で前方プロペラ10のハブ11に固定され、前方プロペラ10とともに回転することができる。また、第2カバーリング132は、前方プロペラのハブ11と後方プロペラのハブ21のうちいずれか一方に固定された状態で固定される側とともに回転することができる。
【0080】
次に、本発明の第1実施例による推進装置を船体に設置する方法について説明する。
【0081】
図6に示されたように、推進装置を設置するときは、船体1に装着するに先立って、反転回転装置30を構成するギアボックス40及び反転ギアユニットを先に組立てた状態でこれを回転軸5の外面に結合させる。すなわち反転回転装置30を船体1に装着する前にあらかじめ回転軸5に結合させる。
【0082】
反転回転装置30は、このように船体1の外部で製作した後、組立てることができ、回転軸5にあらかじめ結合させることができるので、精巧な製作と組み立てが可能である。また、通常の場合、前方プロペラ10を設置した後に装着することができる第1密封装置90を反転回転装置30にあらかじめ装着することができるので、船体1に推進装置を設置する作業を簡素化することができる。
【0083】
製造工場で組み立てられた回転軸5と反転回転装置30は、運送手段を利用して船体1を製造するドックなどに移した後、船体1の後尾3に装着することができる。この際、反転回転装置30の組立体を持ち上げるクレーンなどの引揚装置を利用することができる。反転回転装置30を装着するときは、まず、反転回転装置30のギアボックス40を船体1の後方から船体の後尾3の設置空間4にスライディング方式で進入させる。そして、回転軸5の中心と駆動軸6の中心が一致するように整列させる。設置空間4は、他の例としてギアボックス40が進入する方向に直径が次第に狭くなるテーパー状に設けられ、この場合、ギアボックス40は、設置空間4に強制嵌着で装着されることができる。この際、ギアボックス40の後方にジッププレート(Zip plate)及び油圧式ラム(Ram)などを設置し、油圧によってギアボックス40を設置空間4に押し込むことができる。
【0084】
反転回転装置30を船体の後尾3の設置空間4に進入させて整列した後には、
図2に示されたように、ギアボックス40の前方と後方にそれぞれ前方固定部材48aと後方固定部材48bを設置し、ギアボックス40を船体の後尾3に固定させる。前方固定部材48a及び後方固定部材48bは、多数に分割された形態である。前方固定部材48a及び後方固定部材48bは、多数の固定ボルトを締結することによって、ギアボックス40と船体の後尾3の構造物に固定される。
【0085】
後方固定部材48bは、作業者が船体1の後方から接近して装着することができ、前方固定部材48aは、作業者が船体1内部から接近して装着することができる。このように船体の後尾3の設置空間4に進入される方式で装着される反転回転装置30は、以後に故障などが生じるとき、反転回転装置30を船体1から分離することができ、分離状態で故障修理を行うことができる。したがって、故障修理を容易に行うことができる。
【0086】
本発明の第1実施例は、ギアボックス40の堅固な固定のためにギアボックス40の前方と後方に前方固定部材48aと後方固定部材48bを締結する場合を例示したが、ギアボックス40を設置空間4に進入させる場合、ギアボックス40の外面が設置空間4の内面に支持された状態を維持するので、ギアボックス40は、後方固定部材48bを締結することだけで、船体の後尾3に固定される。
【0087】
ギアボックス40を船体の後尾3に固定した後には、中間駆動軸6bと回転軸5をカップリング装置7で連結させ、船体1の内部で第2ラジアルベアリング81、第3スラストベアリング82及び第4スラストベアリング83を設置し、回転軸5が船体1に支持されるようにする。
【0088】
反転回転装置30を船体の後尾3に装着した後には、
図1と
図2に示されたように、回転軸5に前方プロペラ10と後方プロペラ20及び関連部品を装着し、第2密封装置110を装着することによって、推進装置の設置を仕上げることができる。ここで、前方プロペラ10の結合時に、前方プロペラのハブ11とプロペラ連結部材33(
図2参照)を結合させる過程が行われる。
【0089】
また、本発明の第1実施例による推進装置は、反転回転装置30のギアボックス40と前方プロペラ10を分離することなく、前方プロペラ10を支持する第1スラストベアリング13及び第2スラストベアリング14の点検や維持補修を行うことができる。この際、
図7に示されたように、第1カバーリング131と第1密封装置90を分離した状態でプロペラ連結部材33の連結フランジ33bを前方プロペラ10のハブ11から分離し、プロペラ連結部材33をギアボックス40側に押して移動させる。この状態で、作業者は、前方プロペラのハブ11と連結フランジ33bの間の離隔空間に接近し、第1スラストベアリング13及び第2スラストベアリング14の点検及び維持補修を行うことができる。
【0090】
次に、
図11〜
図13を参照して、前述した推進装置を船体1から分解する過程について説明する。推進装置分解作業は、推進装置設置作業の逆順に進行されることができる。
【0091】
まず、後方プロペラのハブ21の後面と回転軸5の後段部に締結された固定キャップ24(
図2参照)を覆うように後方プロペラのハブ21に装着されたプロペラキャップ25(
図2参照)を分離させた後、固定キャップ24を分離させる。この際、後述する分離装置が使用されることができる。
【0092】
次に、回転軸5から後方プロペラ20を分離させる。後方プロペラ20の分離時に、第2ライニング111(
図2参照)と後方プロペラのハブ21との間の結合を解除させる過程が先に行われる。この際、
図11に示された分離装置が使用される。
【0093】
次に、
図11を参照すれば、回転軸5から前方プロペラ10を分離させる。前方プロペラ10の分離時に、前方プロペラのハブ11とプロペラ連結部材33(
図2参照)との間の結合を解除させる過程が先に行われる。
【0094】
図11に示されたように、分離装置は、船体の後尾3の上側の船体1底面と後方プロペラ20の後方に位置するラダー9の前面に固定された複数のラグ212、リフティング装置214及びワイヤWを含む。ワイヤWは、ラグ212とリフティング装置214に連結され、プロペラキャップ25、固定キャップ24、後方プロペラ20、前方プロペラ10、ギアボックス40などに設けられた締結リング10aにそれぞれ締結される。作業者は、船体1の底面とラダー9の前面に設置されたラグ212に連結されたワイヤWを適切に調節し、引きながら推進装置を船体1から分離させることができる。この際、リフティング装置214は、ドルレ、ローラーなどを含み、制御手段によって制御される。したがって、作業者は、制御手段を通じてリフティング装置214を制御し、ワイヤWを適切に引いて、推進装置を船体1から分離させることができる。参照として、
図11に示された離装置は、理解を助けるために簡略に図示したものであり、作業者は、クレーンなどの各種引揚装置などを一緒に利用して推進装置を船体1から分離させることができる。
【0095】
次に、
図12を参照すれば、回転軸5を船首側に一定距離で移動させる。これは、
図11で、すぐ反転回転装置30を分離させる場合、回転軸5の長さによって反転回転装置30とラダー9との間に発生し得る衝突を防止するためである。
【0096】
このために、回転軸5と船体1の内部に設置された駆動源8に連結されたメイン駆動軸6aとの間に介在された中間駆動軸6bをカップリング装置7の結合解除を通じて分離させた後、回転軸5を中間駆動軸6bが分離した空きの空間に一定距離で移動させる。この際、軸連結部材31と回転軸5との間の連結を解除させる過程が先に行われる。このために回転軸5に設けられた駆動フランジ32aと駆動フランジ32aとが対面するように軸連結部材31に設けられた被動フランジ32bを締結する連結ボルト32cを締結解除させる。また、参照符号81〜85の各装置を除去する過程が行われる。このような作業順序は、作業者の便宜によって先後過程が変更されることができる。
【0097】
以後に、前述した分離装置を利用して反転回転装置30を設置空間4から分離させる。ここで、設置空間4に固定されたギアボックス40を固定解除させる過程と、ボルト220(
図13参照)の締結によってギアボックス40に力を加えて、設置空間4からギアボックス40を分離させる過程が行われる。設置空間4に固定されたギアボックス40を固定解除させる過程は、前方カバー43と後方カバー44に締結され、ギアボックス40の前方と後方を設置空間4に固定させた固定ボルトをそれぞれ締結解除させる過程に行われる。
【0098】
図13は、ボルト220の締結によってギアボックス40に力を加えて、設置空間4からギアボックス40を分離させる過程を示す。前述した設置空間4は、例えば、ギアボックス40が進入する方向に直径が次第に狭くなるテーパー形状に設けられ、ギアボックス40は、設置空間4に強制嵌着で装着される。この場合、重量が大きいギアボックス40を設置空間4から分離することは非常に難しい。
【0099】
このために、説明の便宜上、他の図面には示していないが、前方固定部材48aにボルト220の締結が行われる分離溝221が設けられる。ギアボックス40の後方が締結解除された状態で、前方カバー43と前方固定部材48aを結合させる固定ボルトBを締結解除する。そして、分離溝221にボルト220を締結しながらギアボックス40に力を加えて、設置空間4からギアボックス40を分離させることができる。この際、分離溝221に締結されるボルト220は、ジャックボルトなどを含む。
【0100】
このように、ボルト220の締結によってギアボックス40を設置空間4から分離させるというのは、ボルト220の締結によってギアボックス40を設置空間4から一定距離まで離隔させるという意味を内包するものと定義することができる。したがって、以後に、ボルト220によって設置空間4から一定距離で離隔されたギアボックス40に前述した分離装置のワイヤWなどを連結し、船体1から完全に分離させることができる。
【0101】
前述した第1実施例では、ボルト220の締結によってギアボックス40に力を加えて、ギアボックス40を前方から後方に一定距離で押し出す方式でギアボックス40を設置空間4から分離させることを例に取って説明したが、これに限定しない。例えば、ギアボックス40の後方にワイヤWが連結されたボルトを締結した後、当該ワイヤWを後方に引っぱってギアボックス40を設置空間4から分離させてもよい。また、以外にも、ギアボックス40に後方に形成された連結リングにワイヤWを締結して引っぱるなど多様な方式が利用されることができる。
【0102】
次に、本発明の第1実施例による推進装置の動作を説明する。
【0103】
推進装置は、船体1内部の駆動源8の動作によって回転軸5が回転すれば、回転軸5の後段部に直結された後方プロペラ20が回転軸5と同一の方向に一緒に回転する。同時に、反転回転装置30の太陽ギア51も、軸連結部材31によって回転軸5に連結された状態なので、回転軸5と一緒に回転する。太陽ギア51の回転は、第1遊星ギア52によって反転された状態で遊星ギア軸53を通じて第2遊星ギア54に伝達される。そしてリングギア55はその内面の歯部が第2遊星ギア54と噛合した状態なので、第2遊星ギア54の同じ方向(回転軸と反対方向)に回転する。リングギア55の回転は、リングギア連結部56及びプロペラ連結部材33によって前方プロペラ10に伝達される。したがって、前方プロペラ10は、後方プロペラ20と反対に回転する。
【0104】
相互反対に回転する前方プロペラ10と後方プロペラ20は、羽根の角度が互いに反対であるから、同一の方向に推進水流を発生させる。すなわち船舶が前進するときは、後方に推進水流を発生させ、船舶が後進するときは、それぞれ逆に回転しながら前方に推進水流を発生させる。また、前進するときに発生する推進水流は、前方プロペラ10を経た流体の回転エネルギーを後方プロペラ20が逆に回転しながら推力として回収するので、推進性能が向上する。後進するときにも、同様である。
【0105】
一方、前方プロペラ10は、前進するとき、後方に推進水流を発生させるので、これに相当する反力を受ける。この力は、第2スラストベアリング14を通じて回転軸5に伝達され、推力として作用する。後方プロペラ20が前進するときにも、後方に推進水流を発生させるので、反力を受けようになり、この力も、直結された回転軸5に伝達され、推力として作用する。
【0106】
船舶が後進するときは、前方プロペラ10の推力が第1スラストベアリング13を通じて回転軸5に伝達され、後方プロペラ20の推力も、直結された回転軸5に伝達される。
【0107】
結局、本発明の第1実施例の推進装置は、船舶が前進するときと後進するとき、前方プロペラ10と後方プロペラ20の動作によって生ずる推力が回転軸5に伝達される。そして、回転軸5に伝達された推力は、第3スラストベアリング82及び第4スラストベアリング83を通じて船体1に伝達されるので、船体1の推進が行われる。
【0108】
以上では、特定の実施例について図示し説明した。しかし、本発明は、前述した実施例にのみ限定されず、発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら、以下の請求範囲に記載された発明の技術的思想の要旨を逸脱することなく、多様に変更実施することができる。例えば、前述した実施例では、前方ベアリング72と後方ベアリング74としてラジアルローラーベアリングを採用した場合を提示しており、回転軸5と内側フレーム42との間、内側フレーム42と軸連結部材31との間、内側フレーム42とプロペラ連結部材33との間にそれぞれジャーナルベアリング71、73、75を採用した場合を提示しているが、反転回転装置30に適用されるベアリングの形態がこれに限定されるものではない。ベアリングは、構成要素間の回転可能な連結を具現することができるものであって、多様な方式の中から適切に選択されることができる。
【0109】
また、前述した実施例では、回転軸5に反転回転装置30を結合させた状態で組立てる場合を例示するが、設置方式がこれに限定されるものではない。反転回転装置30の内側フレーム42と回転軸5との間にジャーナルベアリング71が設置される場合には、回転軸5を先に設置した後、組み立て状態の反転回転装置30を設置することも可能である。
図14〜
図17に示されたように、前述した
図8と
図10の第1密封部材92と第1ライニング91が設置された前方プロペラのハブ11と船体の後尾3との間及び第2密封装置110と第2ライニング111が設置された前方プロペラのハブ11と後方プロペラのハブ21との間のうち1つ以上に腐食防止装置が介在される。腐食防止装置は、アノード(Anode)210と腐食防止カバー220とを含む。
【0110】
図14と
図15を参照すれば、アノード210は、第1ライニング91のフランジ部91hに突出するように付着し、第1ライニング91及び第1密封部材92の腐食を防止する。アノード210は、フランジ部91hに固定スクリュー210a、固定ボルト、ピンなどのような固定手段によって固定される。第1ライニング91のフランジ部91hには、前述した多数の固定ボルト91iが締結される締結具B1を設けており、アノード210は、一定間隔で締結具B1の間に介在される。
【0111】
アノード210は、例えば、棒形状のプレートで設けられ、亜鉛系及びアルミニウム系物質のうちの1つ以上で構成される。アノード210は、フランジ部91hと第1密封部材92より低電位の金属で設けられ、フランジ部91hと第1密封部材92及びアノード210の間には、電気反応が形成され、低電位の金属イオンがフランジ部91hと第1密封部材92に移動するようになる。この際、アノード210は、フランジ部91hと第1密封部材92の代わりに、犠牲的に消耗し、海水からフランジ部91hと第1密封部材92の腐食を防止する。
【0112】
また、
図17を参照すれば、同様に、前述したアノード210は第2ライニング111のフランジ部111aに一定パターンで突出するように付着し、第2ライニング111及び第2密封装置110の腐食を防止することができる。腐食を防止する方法は、上記で説明したので、省略する。
【0113】
図14と
図16を参照すれば、腐食防止カバー220は、第1ライニング91のフランジ部91hと連結フランジ33bとの間に介在され、フランジ部91hと連結フランジ33bの結合部位から上側に露出した連結フランジ33bの上部をカバーする。このような腐食防止カバー220は、例えばステンレススチールSUSで構成され、フランジ部91hと連結フランジ33bの結合部位から上側に露出した連結フランジ33bの外面を海水による腐食から保護することができる。
【0114】
このような腐食防止カバー220は、第1ライニング91のフランジ部91hを連結フランジ33bに固定させる固定手段が締結される貫通された形態の第1締結具B2と、連結フランジ33bを前方プロペラのハブ11に固定させる固定手段が締結される貫通された形態の第2締結具B3を形成する。ここで、第1締結具B2は、フランジ部91hに形成された締結具B1と対応するように形成され、多数の固定ボルト91iが締結され、フランジ部91hを連結フランジ33bに固定させることができるようにする。
【0115】
また、腐食防止カバー220は、連結フランジ33bと前方プロペラのハブ11の上端部の結合部位に対応する位置に密封部材223が付着する密封溝221を設ける。これを通じて、連結フランジ33bと前方プロペラのハブ11の上端部の結合部位を完全に密閉させて、海水などの異物が当該結合部位の隙間に入らないように保護することができる。
【0116】
以下、
図18〜
図21を通じて本発明の第2実施例による船舶用推進装置について説明する。但し、前述した内容と重複する内容は、できるだけ省略する。
図18と
図19に示されたように、後方プロペラ20は、回転軸5と一緒に回転するように、回転軸5の後尾部分に固定される。後方プロペラ20は、回転軸5に固定されるハブ21と、ハブ21の外面に設けられた複数の羽22とを含む。後方プロペラ20のハブ21は、中心部の軸結合孔23が回転軸5の外面に圧入される方式で固定される。回転軸5の後段部には、固定キャップ24が締結されることによって、後方プロペラ20が回転軸5に堅固に固定される。
【0117】
このような結合のために、回転軸5の後尾部分5aは、後方に行くほど外径が縮小するテーパー状外面で設けられ、ハブ21の軸結合孔23は、回転軸5の外面に対応するテーパー状内面で構成される。
【0118】
前方プロペラ10は、後方プロペラ20と反転回転装置30との間の回転軸5の外面に回転自在に設置される。前方プロペラ10は、回転軸5の外面に回転自在に支持されるハブ11と、ハブ11の外面に設けられた複数の羽12とを具備する。このような前方プロペラ10は、後方プロペラ20を設置する前に回転軸5の外面に設置される。また、後方プロペラ20と反対に回転するものなので、羽根の角度が後方プロペラ20の羽根の角度と反対である。
【0119】
前方プロペラ10のハブ11は、
図18と
図21に示されたように、円筒状のジャーナルベアリング313によって回転軸5の外面に回転自在に支持される。ジャーナルベアリング313は、後段がハブ11の後面に設置される密封カバー314によって支持されることによって、結合位置から離脱を防止することができる。
【0120】
反転回転装置30のギアボックス40は、
図18と
図20に示されたように、後述する反転ギアユニットをその内部に収容し、両端が開放された円筒状の外側フレーム41、外側フレーム41の内側中心部に配置され、回転軸5の外面を支持する内側フレーム42、外側フレーム41に分離と結合可能に装着され、外側フレーム41の前方側開口を閉鎖する前方カバー43、外側フレーム41に分離と結合可能に装着され、外側フレーム41の後方側開口を閉鎖する後方カバー44、ギアボックス40の内部空間を前方空間40aと後方空間40bとに区切り、且つ外側フレーム41と内側フレーム42を連結する支持板45を含む。回転軸5の外面と内側フレーム42の内面との間には、回転軸5の円滑な回転及びプロペラ荷重支持のために円筒状のジャーナルベアリング71が設置される。
【0121】
ギアボックス40内部の反転ギアユニットは、前方空間40aの内側フレーム42の外面に回転自在に支持され、円筒状の軸連結部材31によって回転軸5と連結された太陽ギア51と、前方空間40aの太陽ギア51の外側に配置され、太陽ギア51と噛合して回転する複数の第1遊星ギア52と、第1遊星ギア52と連結された状態で、支持板45を貫通し、後方空間40bに延長する複数の遊星ギア軸53と、後方空間40bの遊星ギア軸53に結合され、第1遊星ギア52とともに回転する複数の第2遊星ギア54と、後方空間40bに設置され、その内面の歯部が複数の第2遊星ギア54と噛合し、後述するプロペラ連結部材33によって前方プロペラ10と連結される円板状の連結部55aを備えたリングギア55とを具備する。リングギア55の回転は、プロペラ連結部材33によって前方プロペラ10に伝達される。したがって、前方プロペラ10と後方プロペラ20の相反した回転を具現することができる。
【0122】
また、ギアボックス40は、内側フレーム42から後方空間40b内側に延長し、複数の遊星ギア軸53の一方端部を支持する遊星ギア軸支持部46を具備する。すなわち複数の遊星ギア軸53は、中間部分が支持板45を貫通した状態で支持板45に回転自在に支持され、両端が前方カバー43と遊星ギア軸支持部46にそれぞれ回転自在に支持される。したがって、遊星ギア軸53の外面にそれぞれ固定された第1遊星ギア52と第2遊星ギア54は、遊星ギア軸53と一緒に回転することができる。図示してはいないが、前方カバー43、支持板45、遊星ギア軸支持部46に遊星ギア軸53が支持される部分には、遊星ギア軸53の円滑な回転のためにそれぞれベアリングが設置される。
【0123】
太陽ギア51と回転軸5を連結する軸連結部材31は、円筒形態に設けられ、前方カバー43を貫通する形態で回転軸5の外側に設置される。軸連結部材31は、後段が複数の固定ボルト(図示せず)の締結によって太陽ギア51と連結され、前段が後述する動力連結装置32によって回転軸5と連結される。また、軸連結部材31は、前方カバー43とその外面との間に設置されるベアリング72によって回転自在に支持される。そして、太陽ギア51と軸連結部材31の内面は、内側フレーム42の外面に設置されたジャーナルベアリング73によって回転自在に支持される。
【0124】
回転軸5と軸連結部材31を連結する動力連結装置32は、
図18に示されたように、ギアボックス40前方の回転軸5に設けられた駆動フランジ32aと、駆動フランジ32aと対面するように軸連結部材31に設けられた被動フランジ32bと、これらを貫通する形態で締結する複数の連結ボルト32cとを含む。
【0125】
反転回転装置30と前方プロペラ10を連結するプロペラ連結部材33は、円筒形態に設けられ、その前段がリングギア55の連結部55aにボルト締結方式で連結される連結部33aと、連結部33aの後段にボルト締結によって結合され、前方プロペラ10のハブ11に結合される連結フランジ33bとを具備する。連結フランジ33bは、複数のボルト締結によって前方プロペラ10のハブ11の前面に固定される。そして、内側フレーム42の外面と連結部33aの内面との間には、プロペラ連結部材33の回転可能な支持のために円筒状のジャーナルベアリング75が設置される。
【0126】
プロペラ連結部材33とギアボックス40の後方カバー44との間には、
図18と
図21に示されたように、前方プロペラ10の推力を支持する推力支持装置360が設けられる。推力支持装置360は、プロペラ連結部材33の外面に結合されたフランジ形態のスラストパッド361と、後方カバー44に設置され、スラストパッド361の両面をそれぞれ支持する第1スラストベアリング362及び第2スラストベアリング363とを具備する。推力支持装置360の設置のために、後方カバー44は、スラストパッド361と第1スラストベアリング362及び第2スラストベアリング363を収容する収容部44aと、収容部44aの一方の側面を開閉する開閉部材44bとを具備する。開閉部材44bは、ボルト締結によって後方カバー44に結合され、開放を通じて推力支持装置360の設置及び維持補修を可能にする。
【0127】
推力支持装置360において第1スラストベアリング362及び第2スラストベアリング363は、前方プロペラ10からプロペラ連結部材33を通じて伝達される前後方向スラスト荷重に耐えることができる。具体的に、第1スラストベアリング362は、船舶の前進時に前方プロペラ10から船首側に作用するスラスト荷重に耐えることができ、第2スラストベアリング363は、船舶の後進時に前方プロペラ10から船尾側に作用するスラスト荷重に耐えることができる。
【0128】
このような推力支持装置360は、前方プロペラ10の推力を支持することができるので、前方プロペラ10の設置構造の単純化を可能にする。すなわち
図21に示されたように、前方プロペラ10のハブ11と回転軸の外面との間にただ円筒状のジャーナルベアリング313を設置することによって、前方プロペラ10の回転可能な設置を具現することができる。
【0129】
本発明の第2実施例による推進装置の動作において、前方プロペラ10は、前進するとき、後方に推進水流を発生させるので、これに相当する反力を受ける。この力は、プロペラ連結部材33と推力支持装置360の第1スラストベアリング362を通じてギアボックス40に伝達され、船体1の推力として作用する。後方プロペラ20も前進するとき、後方に推進水流を発生させるので、反力を受けるようになり、この力は、直結された回転軸5に伝達され、推力として作用する。
【0130】
船舶が後進するときは、前方プロペラ10の推力がプロペラ連結部材33と推力支持装置360の第2スラストベアリング363を通じてギアボックス40に伝達され、後方プロペラ20の推力は、直結された回転軸5に伝達される。
【0131】
後方プロペラ20から回転軸5に伝達された推力は、第3スラストベアリング82及び第4スラストベアリング83を通じて船体1に伝達されるので、船体1の推進が行われる。
【0132】
以下、
図22〜
図26を通じて本発明の第3実施例による船舶用推進装置について説明する。但し、前述した内容と重複する内容は、できるだけ省略する。
【0133】
図22と
図23を参照すれば、ギアボックス40内部の反転ギアユニットは、前方空間40aの外側フレーム41の内側に回転自在に支持され、円筒状軸連結部材31によって回転軸5と連結された円板状の第1連結部49aを備えた第1リングギア49と、第1リングギア49の内側に配置され、第1リングギア49の内面の歯部と噛合する複数の第1遊星ギア52と、複数の第1遊星ギア52とそれぞれ連結された状態で支持板45を貫通して後方空間40bに延長する複数の遊星ギア軸53と、後方空間40bの遊星ギア軸53に結合され、第1遊星ギア52とともに回転する複数の第2遊星ギア54と、内側フレーム42外面に回転自在に支持され、その外面に複数の第1遊星ギア52及び複数の第2遊星ギア54の歯部と噛合して回転する第1歯部51a及び第2歯部51bを有する太陽ギア51と、後方空間40bに位置する複数の第2遊星ギア54と噛合して回転する複数のアイドルギア58と、後方空間40bに設置され、その内面の歯部が複数のアイドルギア58と噛合し、後述するプロペラ連結部材33によって前方プロペラ10と連結される円板状の第2連結部55aを備えた第2リングギア55とを具備する。
【0134】
また、ギアボックス40は、内側フレーム42から後方空間40bの内側に延長し、複数の遊星ギア軸53及び複数のアイドルギア58の回転軸の一方端部を支持する遊星ギア軸支持部46を具備する。複数の遊星ギア軸53は、中間部分が支持板45を貫通した状態で支持板45に回転自在に支持され、両端が前方カバー43と遊星ギア軸支持部46にそれぞれ回転自在に支持される。したがって、遊星ギア軸53の外面にそれぞれ固定された第1遊星ギア52と第2遊星ギア54は、遊星ギア軸53と一緒に回転することができる。また、複数のアイドルギア58の回転軸は、両端が支持板45と遊星ギア軸支持部46にそれぞれ回転自在に支持される。図示してはいないが、前方カバー43、支持板45、遊星ギア軸支持部46に遊星ギア軸53が支持される部分及び複数のアイドルギア58の回転軸が支持される部分には、遊星ギア軸53及びアイドルギア58の回転軸の円滑な回転のためにそれぞれベアリングが設置される。
【0135】
第1リングギア49と回転軸5を連結する軸連結部材31は、円筒形態に設けられ、前段は、複数の固定ボルト(図示せず)の締結によって後述する動力連結装置32によって回転軸5と連結され、後段は、第1リングギア49の第1連結部49aとスプライン軸継手方式で連結される。このために、第1リングギア49の第1連結部49aの内周面には、円周方向に沿って離隔配置された多数のキー溝49bが形成され、軸連結部材31の後段外周面には、多数のキー溝49bと対応するように軸連結部材31の外周面に沿って突出する多数のキー31aが形成される。これによって、軸連結部材31は、反転ギアユニットに回転軸5の動力を伝達する機能以外にも、
図24に示されたように、軸連結部材31を回転軸5から分離しないとしても、ギアボックス40のみを回転軸5に沿ってスライディング移動させることによって、船体の後尾3の設置空間4に装着が容易に行われるとともに、分離時に設置空間4からギアボックス40のみを船体1の後方に回転軸5に沿ってスライディング移動させるによって、回転軸5と別に分離することができる。
【0136】
回転軸5と軸連結部材31を連結する動力連結装置32は、
図22と
図24に示されたように、ギアボックス40前方の回転軸5に設けられた駆動フランジ32aと、駆動フランジ32aと対面するように軸連結部材31に設けられた被動フランジ32bと、これらを貫通する形態で締結する複数の連結ボルト32cとを含む。
【0137】
一方、第1リングギア49と回転軸5を連結する軸連結部材31は、第1リングギア49とスプライン軸継手方式で結合される構造とは異なって、
図25及び
図26に示されたように、後段が第1リングギア49と複数の固定ボルト(図示せず)の締結によって連結された状態で後段が前方カバー43を貫通して回転軸5に形成された駆動フランジ32aと複数の固定ボルトによって連結される。このような場合、スプライン軸継手方式の結合のための第1リングギア49の第1連結部49aは除去されることができ、軸連結部材31後段の円板形状がこれを代替することができるようになる。すなわち軸連結部材31は、回転軸5の回転力を反転ギアユニットの第1リングギア49に伝達する構造なら、その形状は限定されない。
【0138】
このような構造を通じて、ギアボックス40の反転ギアユニットが誤作動をする場合には、
図26に示されたように、船体1の内部で駆動フランジ32aと被動フランジ32bを連結する複数の連結ボルト32cの締結を解除することによって、ギアボックス40は、回転軸5から容易に分離することができ、分離したギアボックス40は、回転軸5に沿って船体1の後方にスライディング移動させることによって、回転軸5からギアボックス40のみを別に分離することができる。
【0139】
以上では、特定の実施例について図示し説明した。しかし、本発明は、前述した実施例にのみ限定されず、発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら、以下の請求範囲に記載された発明の技術的思想の要旨を逸脱することなく、多様に変更実施することができる。