特許第6089136号(P6089136)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6089136抽選を提供するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6089136
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】抽選を提供するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20170220BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20170220BHJP
【FI】
   A63F13/69 510
   A63F13/69 520
   A63F13/45
【請求項の数】12
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-118262(P2016-118262)
(22)【出願日】2016年6月14日
【審査請求日】2016年6月22日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】忍頂寺 毅
【審査官】 宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−100208(JP,A)
【文献】 特開2015−223388(JP,A)
【文献】 特開2014−090974(JP,A)
【文献】 特開2014−030610(JP,A)
【文献】 特開2013−220167(JP,A)
【文献】 特許第5247917(JP,B1)
【文献】 「デンゲキバズーカ!! 2015年9月号」,日本,株式会社KADOKAWA,2015年 7月21日,第2巻,第9号,p.167
【文献】 有限会社スタジオエム,「白騎士物語−光と闇の覚醒− 公式コンプリートガイド」,日本,株式会社エンターブレイン,2010年10月 8日,初版,p.42,(特に、「アイテムの合成方法」右方のゲーム画面下方の説明)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00−13/98,9/24
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽選対象コンテンツの抽選を提供するためのシステムであって、
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、
ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する条件であって、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件を設定するステップと、
連続抽選を開始するステップと、
開始した前記連続抽選を、設定した前記第1の終了条件の成立に応じて終了するステップと、を実行
前記設定するステップは、前記ユーザから特定のアクションの特定を受け付けて、前記特定のアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという条件を前記第1の終了条件として設定することを含む、
システム。
【請求項2】
前記第1の終了条件は、特定の抽選対象コンテンツが当選するという条件を含む請求項1のシステム。
【請求項3】
前記特定のアクションは、抽選対象コンテンツの第1のコンテンツへの変換を含む請求項1又は2のシステム。
【請求項4】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、更に、前記特定のアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという前記第1の終了条件の成立に応じて前記特定のアクションを行うステップを実行する請求項1ないし3何れかのシステム。
【請求項5】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、更に、前記連続抽選の終了に応じて、前記ユーザに第2のコンテンツを消費させるステップを実行する請求項1ないし何れかのシステム。
【請求項6】
前記消費させるステップは、前記連続抽選を終了するまでの抽選回数に少なくとも基づいて特定される数量の第2のコンテンツを消費させることを含む請求項のシステム。
【請求項7】
前記消費させるステップは、前記連続抽選を終了するまでに当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて特定される数量の第2のコンテンツを消費させることを含む請求項5又は6のシステム。
【請求項8】
前記消費させるステップは、前記連続抽選を終了するまでに当選した第1の抽選対象コンテンツの当選に対応して第2のコンテンツを消費させ、前記連続抽選を終了するまでに当選した第2の抽選対象コンテンツの当選に対応して第3のコンテンツを消費させることを含む請求項5ないし7何れかのシステム。
【請求項9】
請求項5ないし8何れかのシステムであって、
前記第2のコンテンツの少なくとも一部は、有効期限が設定されており、
前記消費させるステップは、有効期限に基づく優先順位に従って、第2のコンテンツを消費させることを含む、
システム。
【請求項10】
前記連続抽選を終了するステップは、前記連続抽選を開始してからの抽選回数に少なくとも基づいて成立する第2の終了条件の成立に応じて前記連続抽選を終了することを含む請求項1ないし9何れかのシステム。
【請求項11】
1又は複数のコンピュータによって実行され、抽選対象コンテンツの抽選を提供するための方法であって、
ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する条件であって、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件を設定するステップと、
連続抽選を開始するステップと、
開始した前記連続抽選を、設定した前記第1の終了条件の成立に応じて終了するステップと、を備え、
前記設定するステップは、前記ユーザから特定のアクションの特定を受け付けて、前記特定のアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという条件を前記第1の終了条件として設定することを含む、
方法。
【請求項12】
抽選対象コンテンツの抽選を提供するためのプログラムであって、
1又は複数のコンピュータ上で実行されることに応じて、前記1又は複数のコンピュータに、
ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する条件であって、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件を設定するステップと、
連続抽選を開始するステップと、
開始した前記連続抽選を、設定した前記第1の終了条件の成立に応じて終了するステップと、を実行させ、
前記設定するステップは、前記ユーザから特定のアクションの特定を受け付けて、前記特定のアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという条件を前記第1の終了条件として設定することを含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選対象コンテンツの抽選を提供するためのシステム、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインゲーム等を提供する一部のシステムにおいて、キャラクタ、アイテム及びカード等の抽選が行われている。例えば、特許文献1が開示するゲームシステムは、プレイヤが所有する仮想通貨等を消費することによって、キャラクタカードの獲得を目的とした抽選ゲームが実行されるように構成されている。こうした抽選ゲームにおいては、典型的には、1回の抽選毎に1つのコンテンツが当選する。
【0003】
また、こうした抽選を提供するシステムの一部は、複数回の抽選を連続して(まとめて)実行できるように構成されている。具体的には、例えば、複数の選択肢の中からユーザによって選択された回数の抽選が連続して実行され、又は、消費する仮想通貨等の数量をユーザが指定し、当該指定した数量に対応する回数の抽選が連続して実行される。こうした連続して行われる抽選(以下、「連続抽選」と言うことがある。)は、ユーザが簡易な操作(例えば、一回の実行指示)で複数回の抽選をまとめて行うことを可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−223388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の連続抽選においては、複数回の抽選によって取得される複数のコンテンツの一部が、ユーザにとって不要となる場合がある。例えば、価値の高い特定のコンテンツ(例えば、レアリティの高い特定のカード)の取得を目的として連続抽選を行うユーザにとっては、目的のコンテンツ以外の価値の低いコンテンツは不要となり得る。このことは、抽選に伴う仮想通貨等の無駄な消費をもたらすことになるから、ユーザに損失感を抱かせてしまう。こうした損失感を抑制するためにも、連続抽選において、ユーザにとって不要な抽選の継続を回避することが望ましい。
【0006】
本発明の実施形態は、ユーザにとって不要な抽選の継続が抑制される連続抽選を実現することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係るシステムは、抽選対象コンテンツの抽選を提供するためのシステムであって、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する条件であって、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件を設定するステップと、連続抽選を開始するステップと、開始した前記連続抽選を、設定した前記第1の終了条件の成立に応じて終了するステップと、を実行する。
【0008】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、抽選対象コンテンツの抽選を提供するための方法であって、ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する条件であって、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件を設定するステップと、連続抽選を開始するステップと、開始した前記連続抽選を、設定した前記第1の終了条件の成立に応じて終了するステップと、を備える。
【0009】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、抽選対象コンテンツの抽選を提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータ上で実行されることに応じて、前記1又は複数のコンピュータに、ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する条件であって、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件を設定するステップと、連続抽選を開始するステップと、開始した前記連続抽選を、設定した前記第1の終了条件の成立に応じて終了するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の様々な実施形態は、ユーザにとって不要な抽選の継続が抑制される連続抽選を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る抽選提供システム10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】抽選提供システム10が有する機能を概略的に示すブロック図。
図3】ユーザ情報テーブル411において管理される情報を例示する図。
図4】抽選対象コンテンツ情報テーブル412において管理される情報を例示する図。
図5】システム10が実行する処理を例示するフロー図。
図6】抽選初期画面50を例示する図。
図7】最大抽選回数毎の特別アイテムの必要数及び第1コインの必要数が設定された必要数設定テーブルの内容を例示する図。
図8】連続抽選実行画面60を例示する図。
図9】条件設定画面70を例示する図。
図10】抽選結果画面80を例示する図。
図11】抽選結果画面80を例示する図。
図12】連続抽選実行画面160を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る抽選提供システム10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。システム10は、図1に示すように、インターネット等のネットワーク20を介してユーザ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、システム10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続されている。システム10は、ユーザ端末30のユーザに対して抽選対象コンテンツの抽選(抽選ゲーム)を提供する。
【0014】
システム10が提供する抽選は、抽選対象となる仮想的及び電子的なコンテンツである抽選対象コンテンツをユーザが取得するためのものである。本実施形態における抽選対象コンテンツは、電子的及び仮想的な様々なコンテンツを含み得る。例えば、抽選対象コンテンツは、オンラインゲームにおいて利用可能なキャラクタ、アイテム、及びカード等を含む。また、例えば、抽選対象コンテンツは、SNSにおいて利用可能な画像コンテンツ(「スタンプ」等と呼ばれることもある。)等を含む。また、例えば、抽選対象コンテンツは、特定のサービスにおいて利用可能な様々な仮想通貨等を含む。
【0015】
また、本実施形態のシステム10は、抽選対象コンテンツの抽選の提供に加えて、当該抽選対象コンテンツを利用可能なサービス自体を提供するように構成され得る。抽選対象コンテンツを利用可能なサービスとしては、特に限定されないが、例えば、オンラインゲーム、デジタルコンテンツ(例えば、動画、音楽、記事及び電子書籍等を含む)の配信、SNS、電子商取引、及び、その他の様々なインターネットサービス等が例示される。
【0016】
システム10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0017】
CPU11は、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0018】
ユーザI/F13は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。ユーザI/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F13は、ディスプレイ等の情報出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0019】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0020】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
【0021】
本実施形態において、システム10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、システム10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0022】
このように構成された抽選提供システム10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
【0023】
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)31と、メインメモリ32と、ユーザI/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0024】
CPU31は、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0025】
ユーザI/F33は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置である。ユーザI/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F33は、ディスプレイ等の情報出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0026】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0027】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
【0028】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0029】
このように構成されたユーザ端末30のユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したシステム10との通信を実行することによって、システム10が提供する抽選を実行することができる。
【0030】
次に、本実施形態の抽選提供システム10が有する機能について説明する。図2は、システム10が有する機能を概略的に示すブロック図である。システム10は、図示するように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、基本機能を制御する基本機能制御部43と、抽選を制御する抽選制御部45とを有する。また、抽選対象コンテンツを利用可能なサービス自体を提供する場合には、システム10は、当該サービスを制御するサービス制御部を有するように構成され得る。
【0031】
これらの機能は、CPU11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をCPU11が実行することによって実現される。また、図2に示す機能の一部又は全部は、システム10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0032】
システム10の情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。情報記憶管理部41は、例えば、図2に示すように、ユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル411と、抽選対象コンテンツに関する情報を管理する抽選対象コンテンツ情報テーブル412とを有する。
【0033】
システム10の基本機能制御部43は、基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能には、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及びユーザ管理(例えば、ユーザ情報テーブル411の更新等)等が含まれる。
【0034】
システム10の抽選制御部45は、抽選の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、抽選制御部45は、抽選に関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。抽選制御部45が実行する処理は、個別の抽選処理を含む。個別の抽選処理は、例えば、生成した乱数等に基づいて、複数の抽選対象コンテンツの中から当選したコンテンツを決定することを含む。個別の抽選処理では、例えば、複数の抽選対象コンテンツの各々に予め設定されている当選確率(例えば、抽選対象コンテンツ情報テーブル412において管理される)に従って、当選したコンテンツが決定される。
【0035】
本実施形態において、抽選制御部45は、ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する第1の終了条件を設定する。第1の終了条件は、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する条件である。例えば、抽選制御部45は、ユーザ端末30に表示される画面を介して入力されるユーザによる指示に応答して第1の終了条件を設定する。第1の終了条件は、開始された連続抽選を途中で終了する条件と言うこともできる。
【0036】
また、抽選制御部45は、連続抽選を開始し、設定した第1の終了条件の成立に応じて連続抽選を終了する。例えば、抽選制御部45は、ユーザ端末30に表示される画面を介して入力されるユーザによる指示に応答して連続抽選を開始する。また、例えば、抽選制御部45は、連続抽選の開始後、個別の抽選処理の実行、及び、第1の終了条件の成立の有無の判定を繰り返し行い、第1の終了条件が成立したと判定されたときに連続抽選を終了する。
【0037】
このように、本実施形態のシステム10は、ユーザによる指示に応答して設定される第1の終了条件の成立に応じて連続抽選を終了し、当該第1の終了条件は、連続して行われる抽選において当選したコンテンツに少なくとも基づいて成立する条件である。つまり、システム10における連続抽選は、当選したコンテンツに基づいて途中で終了するから、ユーザにとって不要な抽選の継続が抑制される。
【0038】
本実施形態において、抽選は、1回の抽選において少なくとも1つの抽選対象コンテンツが当選するように構成され得る。また、抽選は、1回の抽選において何れの抽選対象コンテンツも当選しない場合があるように構成され得る。
【0039】
本実施形態において、第1の終了条件は、当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する様々な条件を含み得る。例えば、第1の終了条件は、特定の抽選対象コンテンツが当選するという条件を含む。この場合、抽選制御部45は、例えば、ユーザ端末30に表示される画面を介してユーザによる抽選対象コンテンツの特定を受け付け、当該特定された抽選対象コンテンツが当選するという条件を第1の終了条件として設定する。
【0040】
本実施形態において、特定の抽選対象コンテンツとして、例えば、1つのコンテンツが特定される。この場合、第1の終了条件は、当該1つの抽選対象コンテンツが当選することに応じて成立する条件である。また、特定の抽選対象コンテンツとして、例えば、複数のコンテンツが特定される。この場合、第1の終了条件は、当該複数の抽選対象コンテンツの全てが当選することに応じて成立する条件であり、又は、当該複数の抽選対象コンテンツの任意の一部(例えば、1つ)が当選することに応じて成立する条件である。複数のコンテンツの特定は、例えば、複数のコンテンツの各々を個別に特定することによって行われ、又は、抽選対象コンテンツが有する属性値(属性値の範囲を含む)を特定することによって、当該特定した属性値を有する複数のコンテンツが特定される。例えば、特定の属性値を有する任意の1つの抽選対象コンテンツ(例えば、特定のレアリティを有する任意の1つのゲームカード)が当選するという条件は、第1の終了条件として設定され得る。
【0041】
また、第1の終了条件は、特定のアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという条件を含む。この場合、抽選制御部45は、例えば、ユーザ端末30に表示される画面を介してユーザによるアクションの特定を受け付け、当該特定されたアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという条件を第1の終了条件として設定する。特定のアクションは、1つの抽選対象コンテンツを必要とするアクションであり、又は、複数の抽選対象コンテンツを必要とするアクションである。特定のアクションが複数の抽選対象コンテンツを必要とする場合には、第1の終了条件は、当該複数の抽選対象コンテンツの全てが当選することに応じて成立する条件であると言うこともできる。複数の抽選対象コンテンツは、同一の複数の抽選対象コンテンツであり、又は、相互に異なる複数の抽選対象コンテンツである。
【0042】
また、特定のアクションは、抽選対象コンテンツを用いて行われる様々なアクションを含み得る。特定のアクションは、抽選対象コンテンツの消費を伴うアクションと言うこともできる。特定のアクションは、例えば、抽選対象コンテンツを利用可能なサービスにおいて行われるアクションを含み、例えば、オンラインゲームにおいてカードのパラメータ値を向上させるアクション(強化、合成、進化等と呼ばれることがある。)を含む。
【0043】
また、例えば、特定のアクションは、抽選対象コンテンツの第1のコンテンツ(例えば、仮想通貨等)への変換を含む。また、例えば、特定のアクションは、抽選対象コンテンツを、特定の数量の第1のコンテンツに変換することを含む。この場合、抽選制御部45は、例えば、ユーザ端末30に表示される画面を介してユーザによる数量の特定を受け付け、当該特定された数量の第1のコンテンツへの変換に必要な抽選対象コンテンツが当選するという条件を第1の終了条件として設定する。第1のコンテンツは、仮想的及び電子的なコンテンツであり、例えば、抽選対象コンテンツを利用可能なサービスにおいて利用可能なコンテンツである。
【0044】
また、抽選制御部45は、特定のアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという第1の終了条件の成立に応じて、当該特定のアクションを自動的に行うように構成され得る。例えば、抽選制御部45は、特定の数量の第1のコンテンツに変換するというアクションに必要な抽選対象コンテンツが当選するという第1の終了条件が成立した場合に、当該当選した抽選対象コンテンツを第1のコンテンツに自動的に変換する。
【0045】
本実施形態において、抽選制御部45は、連続抽選の終了に応じて、抽選に伴って消費される仮想的及び電子的なコンテンツである第2のコンテンツをユーザに消費させるように構成され得る。例えば、抽選制御部45は、連続抽選の終了に応じて、第2のコンテンツが消費されるように、ユーザが保有する第2のコンテンツに関する情報(例えば、ユーザ情報テーブル411において管理される)を更新する。第2のコンテンツは、抽選を行うために必要な抽選用コンテンツと言うこともできる。
【0046】
抽選制御部45は、連続抽選を終了するまでの抽選回数に少なくとも基づいて特定される数量の第2のコンテンツをユーザに消費させるように構成され得る。この場合、例えば、抽選回数が多いほど、第2のコンテンツを消費する数量が多くなる。また、抽選制御部45、連続抽選を終了するまでに当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて特定される数量の第2のコンテンツをユーザに消費させるように構成され得る。この場合、例えば、当選した抽選対象コンテンツの価値が高いほど(例えば、パラメータ値が高いほど)、第2のコンテンツを消費する数量が多くなる。
【0047】
また、抽選制御部45は、連続抽選を終了するまでに当選した第1の抽選対象コンテンツの当選に対応して第2のコンテンツを消費させ、同じく当選した第2の抽選対象コンテンツの当選に対応して第3のコンテンツを消費させるように構成され得る。つまり、抽選制御部45は、一部の抽選対象コンテンツ(例えば、パラメータ値が第1の範囲にあるコンテンツ)の当選に対しては第2のコンテンツを消費させる一方、他の一部の抽選対象コンテンツ(例えば、パラメータ値が第1の範囲と重複しない第2の範囲にあるコンテンツ)の当選に対しては第3のコンテンツを消費させるように構成され得る。第3のコンテンツは、第2のコンテンツと同様に、抽選に伴って消費される仮想的及び電子的なコンテンツであり、抽選を行うために必要な抽選用コンテンツと言うこともできる。
【0048】
本実施形態において、第2のコンテンツの少なくとも一部は、有効期限が設定され得る。この場合、抽選制御部45は、有効期限に基づく優先順位に従って、第2のコンテンツをユーザに消費させるように構成され得る。例えば、抽選制御部45は、有効期限が設定されていない第2のコンテンツよりも有効期限が設定されている第2のコンテンツを優先して消費させ、また、有効期限(日時)が遅い第2のコンテンツよりも有効期限(日時)が早い第2のコンテンツを優先して消費させる。こうすれば、ユーザが保有する第2のコンテンツが有効期限の到来により無効となってしまうことが抑制される。
【0049】
本実施形態において、抽選制御部45は、連続抽選を開始してからの抽選回数に少なくとも基づいて成立する第2の終了条件の成立に応じて連続抽選を終了するように構成され得る。つまり、抽選制御部45は、当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立する第1の終了条件の成立に応じて連続抽選を終了することに加えて、抽選回数に少なくとも基づいて成立する第2の終了条件の成立に応じて連続抽選を終了するように構成され得る。第2の終了条件は、例えば、抽選回数が所定回数に到達するという条件を含む。当該所定回数は、例えば、ユーザ端末30に表示される画面を介してユーザによって特定され得る。当該所定回数は、第1の終了条件が成立しない場合における連続抽選の最大抽選回数(抽選回数の上限値)と言うこともできる。
【0050】
次に、このような機能を有する本実施形態の抽選提供システム10の動作について具体例を用いて説明する。この具体例におけるシステム10は、ユーザ端末30のユーザに対してオンラインカードゲームを提供し、また、当該オンラインカードゲームにおいて利用可能なゲームカード(抽選対象コンテンツ)の抽選(「ガチャ」と呼ばれることがある。)をユーザ端末30のユーザに対して提供する。
【0051】
図3は、この例において、ユーザ情報テーブル411において管理される情報を例示する。ユーザ情報テーブル411は、ユーザ毎の情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザID」に対応付けて、ユーザ名等を含む「ユーザ基本情報」、特別アイテムの保有数を示す「特別アイテム保有数」、第1コインの保有数を示す「第1コイン保有数」、第2コインの保有数を示す「第2コイン保有数」、保有するゲームカードに関する情報を示す「保有ゲームカード情報」等の情報を管理する。ユーザ基本情報は、ユーザアカウントを新規作成するとき等のタイミングでユーザ等から提供された情報が設定され、その後、適宜に更新される。
【0052】
特別アイテム保有数は、ユーザによる特別アイテムの取得及び消費に応じて適宜に更新される。特別アイテムは、無償のコンテンツであり、ゲームのプレイに応じてユーザに付与される。例えば、ユーザは、ログインボーナスとして特別アイテムを獲得し、特定のミッションを達成することによって特別アイテムを獲得し、及び、特定のステージをクリアすることによって特別アイテムを獲得する。特別アイテムは、ゲームカードの抽選に伴って消費される抽選用コンテンツの1つである。
【0053】
第1コイン保有数は、ユーザによる第1コインの取得及び消費に応じて適宜に更新される。第1コインは、有償のコンテンツ(仮想通貨)であり、ユーザは、当該第1コインを購入するための画面を介して第1コインを購入する。第1コインの購入は、システム10又は他のシステムが提供する決済サービスを介した支払い(現実の通貨による支払い)を伴う。この例において、上述した特別アイテムは、第1コインを使用して取得(購入)することはできない。なお、この例において、第1コインは、特別アイテムと同様に、無償で獲得することもできる。第1コインは、ゲームカードの抽選に伴って消費される抽選用コンテンツの1つである。
【0054】
第2コイン保有数は、ユーザによる第2コインの取得及び消費に応じて適宜に更新される。第2コインは、無償のコンテンツ(仮想通貨)であり、ゲームのプレイに応じてユーザに付与される。例えば、ユーザは、ログインボーナスとして第2コインを獲得し、特定のミッションを達成することによって第2コインを獲得し、及び、特定のステージをクリアすることによって第2コインを獲得する。さらに、ユーザは、ゲームカードを売却することによって第2コインを獲得することができる。つまり、この具体例において、第2コインは、ゲームカードからの変換が可能なコンテンツ(第1のコンテンツ)である。1つのゲームカードによって変換可能な第2コインの数は、ゲームカード毎に異なる(例えば、パラメータ値の高いゲームカードほど、変換可能な第2コインの数が多くなる)。
【0055】
保有ゲームカード情報は、ユーザによるゲームカードの取得、売却、及び素材としての使用等に応じて適宜に更新される。ゲームカードは、ゲームのプレイに応じてユーザに付与される。例えば、ユーザは、抽選によってゲームカードを獲得し、ログインボーナスとしてゲームカードを獲得し、特定のミッションを達成することによってゲームカードを獲得し、及び、特定のステージをクリアすることによってゲームカードを獲得する。
【0056】
ゲームカードの素材としての使用は、素材とするゲームカードを使用して他のゲームカードのパラメータ値を向上させるアクション(合成、進化、及び強化等と呼ばれることがある。)であり、当該アクションの実行に伴って素材とされたカードは消滅する。保有ゲームカード情報は、ユーザが保有する複数のカードの各々を個別に識別する情報(カードID等)を含む。
【0057】
図4は、この例において、抽選対象コンテンツ情報テーブル412において管理される情報を例示する。抽選対象コンテンツ情報テーブル412は、抽選対象であるゲームカード毎の情報を管理し、図示するように、個別のゲームカードを識別する「カードID」に対応付けて、対応する「キャラクタ名」、パラメータに関する情報である「パラメータ情報」等の情報を管理する。パラメータ情報は、例えば、レベル(現在値及び最大値)、HP(最大値)、攻撃力、防御力等のパラメータの値を含む。抽選対象であるゲームカードは、相互にパラメータ値の異なる複数のゲームカードによって構成される。
【0058】
以下、この具体例におけるシステム10の動作について説明する。図5は、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選が行われる際にシステム10が実行する処理を例示するフロー図である。システム10は、まず、図示するように、連続抽選を途中で終了する途中終了条件(第1の終了条件)を設定する(ステップS100)。途中終了条件は、ユーザ端末30において表示される画面を介したユーザによる操作入力に応答して設定される。
【0059】
図6は、ユーザ端末30において表示される抽選初期画面50を例示する。抽選初期画面50は、図示するように、画面中央に位置し、実行する抽選を選択するための抽選選択領域52と、画面右上隅に位置し、ユーザの特別アイテムの保有数を表示する第1保有数表示領域54と、この第1保有数表示領域54の下側に位置し、ユーザの第1コインの保有数を表示する第2保有数表示領域56と、画面下端に位置する基本メニュ領域100とを有する。抽選選択領域52は、「1回抽選」と表示された第1抽選ボタン521、「11回連続抽選」と表示された第2抽選ボタン522、及び、「3回連続抽選」と表示された第3抽選ボタン523が上下方向に並べて配置されている。第1保有数表示領域54及び第2保有数表示領域56は、ユーザ情報テーブル411において管理されている特別アイテム保有数及び第1コイン保有数をそれぞれ表示する。
【0060】
基本メニュ領域100は、このオンラインカードゲームの起点となるホーム画面を表示するためのホームメニュボタン101と、複数のゲームカードによって構成されるデッキを設定するためのデッキメニュボタン102と、ゲームカードの合成等を行うための合成メニュボタン103と、抽選を実行するための抽選メニュボタン104とが配置されている。基本メニュ領域100は、このオンラインカードゲームの主要な画面において共通して配置される。図6の抽選初期画面50は、例えば、ホーム画面を含む他の画面における基本メニュ領域100の抽選メニュボタン104の選択に応じて表示される。
【0061】
この具体例における抽選は、抽選対象の複数のゲームコンテンツの各々に設定されている当選確率(例えば、抽選対象コンテンツ情報テーブル412において管理される)に従って、1回の抽選によって1つのゲームカードが当選する。抽選選択領域52の第1抽選ボタン521は、1回の抽選(以下、「1回抽選」と言うことがある。)に対応し、第2抽選ボタン522は、連続した11回の抽選(以下、「11回連続抽選」と言うことがある。)に対応し、第3抽選ボタン523は、連続した3回の抽選(以下、「3回連続抽選」と言うことがある。)に対応する。抽選ボタン521−523は、最大抽選回数の異なる3つの抽選に対応する。ユーザは、抽選選択領域52を介して、これらの3つの抽選の中から所望の抽選を選択して実行することができる。抽選選択領域52は、ユーザが、最大抽選回数を選択するための領域と言うこともできる。
【0062】
ここで、この具体例において、抽選初期画面50の抽選ボタン521−523の各々に対応する各抽選は、特別アイテムを使用して実行する場合の特別アイテムの必要数、及び、第1コインを使用して実行する場合の第1コインの必要数が設定されている。図7は、抽選毎(最大抽選回数毎)の特別アイテムの必要数及び第1コインの必要数が設定された必要数設定テーブルの内容を例示する。この例では、図示するように、第1抽選ボタン521に対応する1回抽選は、5個の特別アイテム又は300個の第1コインが必要であり、第2抽選ボタン522に対応する11回連続抽選は、50個の特別アイテム又は3000個の第1コインが必要であり、第3抽選ボタン523に対応する3回連続抽選は、15個の特別アイテム又は900個の第1コインが必要である。
【0063】
11回連続抽選における特別アイテムの必要数及び第1コインの必要数は、それぞれ、1回抽選における特別アイテムの必要数及び第1コインの必要数の10倍となっており、言い換えると、連続11回抽選は、1回抽選を10回実行するのと同じ数の特別アイテム又は第1コインを使用して、11回の抽選を実行することがでる。また、この例において、3回連続抽選において当選可能な(抽選対象となる)ゲームカードは、1回抽選において当選可能なゲームカードと比較して、ユーザにとって有利なゲームカード(例えば、レアリティ等のパラメータの値が高いカード)が含まれている。従って、3回連続抽選は、1回当たりの特別アイテムの必要数及び第1コインの必要数は1回抽選と同じであるものの、当選可能なゲームカードが1回抽選と比較してユーザにとって有利となっている。なお、こうした各抽選における特別アイテムの必要数及び第1コインの必要数、並びに、抽選対象であるゲームカードの種類及び当選確率等は、サービス性を考慮して様々な設定がなされ得る。
【0064】
この具体例において、第2抽選ボタン522に対応する11回連続抽選及び第3抽選ボタン523に対応する3回連続抽選が、本実施形態の連続抽選に対応する。図8は、ユーザによる第2抽選ボタン522又は第3抽選ボタン523の選択に応じてユーザ端末30に表示される連続抽選実行画面60を例示する。連続抽選実行画面60には、図示するように、特別アイテムを使用して連続抽選の実行を指示するための特別アイテム抽選ボタン62と、第1コインを使用して連続抽選の実行を指示するための第1コイン抽選ボタン64と、「途中終了条件の設定」と表示された終了条件設定ボタン66と、抽選実行画面60を閉じるための終了ボタン69とが配置されている。
【0065】
特別アイテム抽選ボタン62には、選択されている連続抽選における特別アイテムの必要数が表示されており、当該ボタン62の下側には、ユーザの特別アイテムの保有数が表示されている。また、第1コイン抽選ボタン64には、選択されている連続抽選における第1コインの必要数が表示されており、当該ボタン64の下側には、ユーザの第1コインの保有数が表示されている。図8の連続抽選実行画面60は、抽選初期画面50の第2抽選ボタン523に対応する11回連続抽選が選択された場合に対応する。
【0066】
連続抽選実行画面60の終了条件設定ボタン66がユーザによって選択されると、ユーザ端末30において、図9に例示する条件設定画面70が表示される。図5のフロー図における途中終了条件の設定(ステップS100)は、当該条件設定画面70を介したユーザによる操作入力に応答して行われる。条件設定画面70は、図示するように、「・以下のカードが当選した場合」というテキストの下側に配置された第1条件入力領域72と、「・以下の数の第2コインに変換可能なカードが当選した場合」というテキストの下側に配置された第2条件入力領域74と、「自動的に変換する」というテキストに隣接して配置された自動変換チェックボックス76と、終了ボタン78とを有する。
【0067】
第1条件入力領域72は、抽選対象である複数のゲームカードの一部(例えば、特定のパラメータ値が高いゲームカード)の中から1つのゲームカードを選択して入力できるように構成されている。第1条件入力領域72にゲームカードが入力されると、入力されたゲームカードの当選が、途中終了条件として設定される。
【0068】
ここで、他の具体例においては、第1条件入力領域72は、ゲームカードのパラメータ値(パラメータ値の範囲を含む)を入力できるように構成され得る。この場合、第1条件入力領域72にパラメータ値が入力されると、入力されたパラメータ値を有するゲームカードの当選が、途中終了条件として設定される。
【0069】
第2条件入力領域74は、複数の選択肢の中から第2コインの数を選択して入力できるように構成されている。第2条件入力領域74に第2コインの数が入力されると、入力された数の第2コインに変換可能な1又は複数のゲームカードの当選が、途中終了条件として設定される。
【0070】
この具体例において、第1条件入力領域72及び第2条件入力領域74は、任意入力の領域として構成されている。つまり、ユーザは、途中終了条件の設定なしに連続抽選を実行することもできる。また、ユーザは、第1条件入力領域72及び第2条件入力領域74の両方を入力することも可能である。この場合、途中終了条件は、第1条件入力領域72への入力に基づく第1の条件(入力されたゲームカードの当選)、及び、第2条件入力領域74への入力に基づく第2の条件(入力された数の第2コインに変換可能な1又は複数のゲームカードの当選)の少なくとも一方が成立したときに成立する(第1の条件及び第2の条件はOR条件として構成される)。なお、途中終了条件を、第1の条件及び第2の条件の両方が成立したときに成立する(第1の条件及び第2の条件をAND条件として構成する)ようにしても良い。
【0071】
自動変換チェックボックス76は、第2条件入力領域74に値が入力されている場合に入力可能となり、第2条件入力領域74に値が入力されていない場合には入力できないように構成されている。当該チェックボックス76をON状態とすることにより、入力された数の第2コインに変換可能な1又は複数のゲームカードが当選したときにゲームカードを第2コインに自動的に変換する自動変換が有効となる。なお、終了ボタン78が選択されると、条件設定画面70が閉じられる。
【0072】
図5のフロー図に戻り、途中終了条件の設定後、抽選実行画面60の特別アイテム抽選ボタン62又は第1コイン抽選ボタン64がユーザによって選択されると、システム10は、連続抽選を開始し、その後、抽選回数が最大抽選回数に到達し、又は、途中終了条件が成立するまでの間、繰り返し個別の抽選を実行する(ステップS110−S130)。
【0073】
そして、抽選回数が最大抽選回数(この例では、11回又は3回)に到達し、又は、抽選回数が最大抽選回数に到達するよりも前に途中終了条件が成立すると、連続抽選を終了する。つまり、連続抽選を終了する条件は、設定された途中終了条件、及び、抽選回数が最大抽選回数に到達するという条件(第2の終了条件)の少なくとも一方が成立することである。
【0074】
連続抽選を終了すると、次に、システム10は、当選したゲームカードの第2コインへの自動変換を行う(ステップS140)。当該自動変換は、条件設定画面70の自動変換チェックボックス76を介して自動変換が有効とされている場合であって、対応する途中終了条件(特定の数の第2コインに変換可能な1又は複数のゲームカードの当選)が成立した場合にのみ実行される。当該自動変換に伴って、ユーザ情報テーブル411の第2コイン保有数が更新される。
【0075】
続いて、システム10は、ユーザの抽選用コンテンツを消費させる(ステップS150)。消費させる抽選用コンテンツは、特別アイテム抽選ボタン62が選択されている場合には特別アイテムであり、第1コイン抽選ボタン64が選択されている場合には第1コインである。抽選回数が最大抽選回数に到達して連続抽選を終了した場合には、予め定められた必要数の抽選用コンテンツを消費させる。また、途中終了条件が成立して連続抽選を途中で終了した場合には、実際の抽選回数に応じた数の抽選用コンテンツを消費させる。実際の抽選回数に応じた数は、具体的には、実際の抽選回数に、予め定められた1回当たりの消費数を乗じることによって算出される。抽選用コンテンツを消費させる処理は、ユーザ情報テーブル411の特別アイテム保有数又は第1コイン保有数を減じる処理を含む。
【0076】
上述したように、本実施形態において、当選したゲームカードに基づいて抽選用コンテンツの消費数を特定するようにしても良い。例えば、当選した抽選対象コンテンツのパラメータ値が高いほど抽選用コンテンツの消費数が大きくなるようにしても良い。抽選対象コンテンツ毎の抽選用コンテンツの消費数は、例えば、抽選対象コンテンツ情報テーブル412において管理される。
【0077】
また、上述したように、本実施形態において、当選したゲームカードに基づいて消費する抽選用コンテンツを特定する(特別アイテム及び第1コインの何れかを消費する)ようにしても良い。例えば、当選した複数のゲームカードのうち、レアリティがR(レア)以上であるゲームカードの当選に対しては第1コインを消費させ、レアリティがR未満であるゲームカードの当選に対しては特別アイテムを消費させるようにしても良い。この場合、連続抽選実行画面60の特別アイテム抽選ボタン62及び第1コイン抽選ボタン64は、単一のボタンに統合され得る。
【0078】
抽選用コンテンツの消費を行うと、次に、システム10は、連続抽選の抽選結果をユーザに提示する(ステップS160)。抽選結果の提示は、ユーザ端末30において表示される抽選結果画面80を介して行われる。図10は、抽選結果画面80を例示する。抽選結果画面80は、図示するように、連続抽選における実際の抽選回数、及び、抽選用コンテンツ(図10の例では第1コイン)の消費数を表示し、当選したゲームカードを一覧表示するカード一覧領域82を有する。カード一覧領域82は、当選したゲームカードの情報として、カードに対応する画像、対応するキャラクタ名、及びパラメータ(HP、攻撃力及び防御力等)に関する情報を表示する。
【0079】
抽選結果画面80は、途中終了条件の成立に応じて連続抽選を途中で終了した場合に通知領域84が配置されるように構成されている。当該通知領域84は、途中終了条件の成立に関する情報を表示する。図10の例では、通知領域84において、「カードAを獲得した時点で終了」というテキストが表示されている。この例は、特定のゲームカード(ゲームカードA)の当選という途中終了条件が成立した場合に対応する。
【0080】
図11は、特定の数の第2コインに変換可能なゲームカードの当選という途中終了条件が成立した場合の抽選結果画面80を例示する。この場合、通知領域84において、「100第2コイン分のカードが当選した時点で終了(自動変換済み)」というテキストが表示されている。なお、カードの自動変換が有効とされておらず自動変換が行われていない場合には、「(自動変換済み)」というテキストは表示されない。
【0081】
ここで、上述した具体例では、連続抽選の最大抽選回数は、抽選初期画面50の抽選選択領域52(第2抽選ボタン522及び第3抽選ボタン523)を介してユーザによって選択されるが、本発明の実施形態に従う他の具体例においては、最大抽選回数は、抽選用コンテンツの消費数のユーザによる指定を介して設定される。図12は、他の具体例における連続抽選実行画面160を例示する。この連続抽選実行画面160には、図示するように、「メダルを使用して抽選」と表示された抽選ボタン162と、「メダルの使用数:」というテキストと隣接するメダル使用数入力領域164と、終了条件設定ボタン166と、終了ボタン169とが配置されている。メダル使用数入力領域164の上側には、ユーザのメダルの保有数(例えば、ユーザ情報管理テーブル411において管理される)が表示されている。終了条件設定ボタン166の選択に応じて、上述した具体例における条件設定画面70と同様の画面が表示され、ユーザは、当該画面を介して途中終了条件の設定を行うことができる。
【0082】
この具体例において、メダルが、抽選に伴って消費される抽選用コンテンツである。ユーザは、1個のメダルの消費を伴って1回の抽選を実行できる。ユーザは、自身が保有するメダル数の範囲内で、連続抽選において使用するメダル数を、メダル使用数入力領域164を介して入力する。メダル使用数入力領域164は、複数の選択肢の中から使用メダル数を選択して入力できるように構成されている。ユーザが、メダル使用数入力領域164を介して使用メダル数を入力した上で、抽選ボタン162を選択すると、上述した具体例と同様に、連続抽選が開始される。連続抽選における最大抽選回数は、入力された使用メダル数に基づいて設定される(この例では、使用メダル数の値がそのまま最大抽選回数となる)。
【0083】
また、上述した様々な具体例において、抽選用コンテンツ(特別アイテム、第1コイン、及びメダル)の少なくとも一部に有効期限が設定されるようにしても良い。この場合、ユーザの抽選用コンテンツを消費させるときに、例えば、有効期限が設定されていない抽選用コンテンツよりも有効期限が設定されている抽選用コンテンツを優先して消費させ、また、有効期限(日時)が遅い抽選用コンテンツよりも有効期限(日時)が早い抽選用コンテンツを優先して消費させる。抽選用コンテンツの有効期限に関する情報は、例えば、ユーザ情報テーブル411において管理され得る。
【0084】
以上説明した本実施形態に係る抽選提供システム10は、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する第1の終了条件を設定し、開始した連続抽選を、設定した第1の終了条件の成立に応じて終了する。また、第1の終了条件は、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立するものである。つまり、システム10における連続抽選は、当選したコンテンツに基づいて途中で終了するから、ユーザにとって不要な抽選の継続が抑制される。
【0085】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0086】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又はより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0087】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数の何れか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数の何れとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数の何れであってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 抽選提供システム
20 ネットワーク
30 ユーザ端末
41 情報記憶管理部
411 ユーザ情報テーブル
412 抽選対象コンテンツ情報テーブル
43 基本機能制御部
45 抽選制御部
50 抽選初期画面
60、160 連続抽選実行画面
70 条件設定画面
80 抽選結果画面

【要約】
【課題】 ユーザにとって不要な抽選の継続が抑制される連続抽選を実現する。
【解決手段】 本発明の一実施形態に係る抽選提供システム10は、ユーザ端末30のユーザに対して抽選を提供する。このシステム10は、ユーザによる指示に応答して、複数回の抽選が連続して行われる連続抽選を終了する第1の終了条件を設定し、開始した連続抽選を、設定した第1の終了条件の成立に応じて終了する。第1の終了条件は、連続して行われる抽選において当選した抽選対象コンテンツに少なくとも基づいて成立するものである。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12