【文献】
EUGENE,S.,et al,Chromatographic Separation and Spectral Analysis of Polynuclear Aromatic Amines and Heterocyclic Imines,Microchemical Journal,1966年,Vol.10,pp.72-102
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、9AA又はその誘導体は不安定で徐々に分解し、例えば大気中では数十秒で退色するため、その利用が限られている。
【0007】
そこで本発明は、9AA又はその誘導体を含み、9AA又はその誘導体の分解が抑制された蛍光組成物を提供することを目的とする。また、9AA又はその誘導体の分解抑制剤、9AA又はその誘導体の分解抑制方法、プロトン性有機化合物の検出剤、及び、プロトン性有機化合物の検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の通りである。
(1)プロトン性有機化合物を有効成分として含有する、9AA又は下記式(2)で表される9AA誘導体の分解抑制剤。
【化1-2】
[式(2)中、R
1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R
2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。]
(2)前記プロトン性有機化合物は、カルボン酸又はアルコールである、(1)に記載の分解抑制剤。
(3)9AA又は
下記式(2)で表される9AA誘導体にプロトン性有機化合物を共存させる工程を含む、9AA又はその誘導体の分解抑制方法。
【化1-3】
[式(2)中、R1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。]
(4)前記プロトン性有機化合物は、カルボン酸又はアルコールである、(3)に記載の分解抑制方法。
(5)9AA又は
下記式(2)で表される9AA誘導体を有効成分として含有する、プロトン性有機化合物の検出剤。
【化1-4】
[式(2)中、R1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。]
(6)プロトン性有機化合物の検出方法であって、サンプルに、9AA又は
下記式(2)で表される9AA誘導体を接触させる工程と、前記9AA又は前記式(2)で表される9AA誘導体の蛍光を検出する工程と、を含み、前記蛍光の存在がプロトン性有機化合物の存在を示す、検出方法。
【化1-5】
[式(2)中、R1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。]
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、9AA又はその誘導体を含み、9AA又はその誘導体の分解が抑制された蛍光組成物を提供することができる。また、9AA又はその誘導体の分解抑制剤、9AA又はその誘導体の分解抑制方法、プロトン性有機化合物の検出剤、及び、プロトン性有機化合物の検出方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[蛍光組成物]
1実施形態において、本発明は、9AA又はその誘導体、及びプロトン性有機化合物を含む、蛍光組成物を提供する。後述するように、本実施形態の蛍光組成物中の9AA又はその誘導体は、分解が抑制されており、長時間(例えば大気中において1日以上)蛍光を発することができる。
【0012】
(9AA又はその誘導体)
本実施形態の蛍光組成物において、9AAの誘導体としては、例えば、下記式(2)で表される化合物を利用することができる。式(2)中、R
1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R
2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。上記のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が挙げられる。
【0014】
(プロトン性有機化合物)
発明者らは、本実施形態の蛍光組成物中の9AA又はその誘導体は、次の機構により長時間蛍光を発することができるものと推測している。すなわち、本実施形態の蛍光組成物中では、9AA又はその誘導体の9位のアミノ基が、プロトン性有機化合物から供与されたプロトンを受容し、9−アントリルアンモニウム塩又はその誘導体となる。9−アントリルアンモニウム塩又はその誘導体は、逆反応により9AA又はその誘導体に戻ることができる。9AA又はその誘導体と、9−アントリルアンモニウム塩又はその誘導体との間で平衡状態が成立している間は、9AA又はその誘導体の分解が抑制され、長時間蛍光を発することができるものと考えられる。
【0015】
プロトン性有機化合物がプロトンを供与しやすくなる観点から、本実施形態の蛍光組成物のpHは7以下であることが好ましい。本実施形態の蛍光組成物のpHは、例えば4〜7程度であってもよい。本実施形態の蛍光組成物は、pH調整剤として、例えば、リン酸、硫酸等を含有していてもよい。
【0016】
本実施形態の蛍光組成物において、プロトン性有機化合物としては、カルボン酸又はアルコールを使用することができる。
【0017】
カルボン酸としては、例えば、酢酸、ラウリン酸等の飽和脂肪酸;フタル酸等の芳香族カルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸;クエン酸等のヒドロキシ酸;シアル酸等が挙げられる。カルボン酸としては、これらのうち1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0018】
アルコールとしては、炭素数1〜5の低級アルコール、炭素数6以上の高級アルコール等が挙げられる。低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。高級アルコールとしては、例えば、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール等の飽和アルコール;ドデセノール、トリデセノール、オクタデセノール等の不飽和アルコール;メチルウンデカノール、メチルドデカノール、エチルメチルウンデカノール等の分岐アルコール;ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオール等の多価アルコール;ダイマージオール、ノニルシクロヘキサノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール等の環状アルコール等が挙げられる。アルコールとしては、これらのうち1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0019】
本実施形態の蛍光組成物における、9AA又はその誘導体、及びプロトン性有機化合物の含有量は、本発明の効果が得られる限り特に制限はなく、適宜設定することができる。
【0020】
本実施形態の蛍光組成物は液体状態で使用してもよく、試料に塗布する等して大気中で使用してもよい。
【0021】
液体状態で使用する例として、例えば、9AAをメタノール又はエタノール中に溶解させると、2週間以上蛍光を維持することができる場合がある。ここで、9AAの退色を長時間抑制するためには、蛍光組成物における9AAの濃度を、例えば10
−3mol/L以上に高めること、蛍光組成物を冷暗所で保存すること等も有効である。
【0022】
一方、大気中で使用する場合には、プロトン性有機化合物が蒸発してしまうと、9AA又はその誘導体の分解抑制効果を十分に発揮することができない。そこで、プロトン性有機化合物として、大気中で蒸発しにくいものを用いることが好ましい。大気中で蒸発しにくいプロトン性有機化合物としては、上述したカルボン酸又はアルコールのうち、例えば炭素数が10以上であるものが挙げられる。
【0023】
例えば、大気中で使用する例として、薄層クロマトグラフィー(TLC)上に9AAをスポットした場合、9AA単独では数十秒で蛍光を発しなくなるのに対し、プロトン性有機化合物との共存下では、1日以上蛍光を維持することができる。
【0024】
[分解抑制剤]
1実施形態において、本発明は、プロトン性有機化合物を有効成分として含有する、9AA又はその誘導体の分解抑制剤を提供する。9AAの誘導体としては、上述したものと同様の化合物が挙げられる。
【0025】
上述したように、プロトン性有機化合物は、9AA又はその誘導体の9位のアミノ基にプロトンを供与し、9−アントリルアンモニウム塩又はその誘導体を形成させる。その結果、9AA又はその誘導体と、9−アントリルアンモニウム塩又はその誘導体との間で平衡状態を成立させ、9AA又はその誘導体の分解を抑制することができる。
【0026】
本実施形態の分解抑制剤において、プロトン性有機化合物としては、カルボン酸又はアルコールを用いることができる。カルボン酸又はアルコールとしては、上述したものと同様のものを用いることができる。
【0027】
本実施形態の分解抑制剤は、液体状態で使用してもよく、大気中で使用してもよい。大気中で使用する場合には、プロトン性有機化合物が蒸発してしまうと、9AA又はその誘導体の分解抑制効果を十分に発揮することができない。そこで、プロトン性有機化合物として、大気中で蒸発しにくいものを用いることが好ましい。大気中で蒸発しにくいプロトン性有機化合物としては、上述したカルボン酸又はアルコールのうち、例えば炭素数が10以上であるものが挙げられる。
【0028】
[分解抑制方法]
1実施形態において、本発明は、9AA又はその誘導体にプロトン性有機化合物を共存させる工程を含む、9AA又はその誘導体の分解抑制方法を提供する。
【0029】
本実施形態の分解抑制方法によれば、9AA又はその誘導体の分解を抑制し、9AA又はその誘導体の蛍光を長寿命化することができる。9AAの誘導体としては、上述したものと同様の化合物が挙げられる。
【0030】
本実施形態の分解抑制方法において、プロトン性有機化合物としては、カルボン酸又はアルコールを用いることができる。カルボン酸又はアルコールとしては、上述したものと同様のものを用いることができる。
【0031】
本実施形態の分解抑制方法は、液体中でも大気中でも実施することができる。液体中で実施する場合には、例えば、9AA又はその誘導体の溶液中にプロトン性有機化合物を添加して共存させればよい。
【0032】
また、大気中で実施する場合、例えば、次のような方法が例示できる。一例として、固相上に塗布した9AA又はその誘導体の分解を抑制する方法について説明する。固相としては、例えば薄層クロマトグラフィー(TLC)等が挙げられる。
【0033】
まず、固相上にプロトン性有機化合物を塗布する。続いて、プロトン性有機化合物と接触するように9AA又はその誘導体を塗布する。これにより、9AA又はその誘導体の分解を抑制することができる。ここで、固相上に9AA又はその誘導体を塗布した後に、9AA又はその誘導体と接触するようにプロトン性有機化合物を塗布してもよい。しかしながら、この場合、9AA又はその誘導体は、大気中において数十秒で分解してしまうことから、分解してしまう前にプロトン性有機化合物を塗布する必要がある。
【0034】
[プロトン性有機化合物の検出剤]
1実施形態において、本発明は、9AA又はその誘導体を有効成分として含有する、プロトン性有機化合物の検出剤を提供する。9AAの誘導体としては、上述したものと同様の化合物が挙げられる。
【0035】
上述したように、9AA又はその誘導体は速やかに分解し退色してしまう。ところが、プロトン性有機化合物と共存した9AA又はその誘導体は、その分解が抑制され、長時間蛍光を発することができる。
【0036】
したがって、サンプルを9AA又はその誘導体と共存させた場合、プロトン性有機化合物の周辺に存在する9AA又はその誘導体は、その分解が抑制され、長時間蛍光を発することができる。すなわち、蛍光の存在は、プロトン性有機化合物の存在を示す。そこで、9AA又はその誘導体は、プロトン性有機化合物の検出剤として使用することができる。サンプルは、液体であっても固体であってもよい。固体サンプルとしては、例えば、TLC上に展開された化合物のサンプル、生体組織サンプル等が挙げられる。生体組織サンプルとしては、例えば、スライドグラス上の培養細胞、組織切片等が挙げられる。
【0037】
本実施形態の検出剤は、低級アルコール溶液又は水溶液の形態であってもよい。
【0038】
[プロトン性有機化合物の検出方法]
1実施形態において、本発明は、プロトン性有機化合物の検出方法であって、サンプルに、9AA又はその誘導体を接触させる工程と、前記9AA又はその誘導体の蛍光を検出する工程と、を含み、前記蛍光の存在がプロトン性有機化合物の存在を示す、検出方法を提供する。9AAの誘導体としては、上述したものと同様の化合物が挙げられる。サンプルは、液体であっても固体であってもよい。固体サンプルとしては、例えば、TLC上に展開された化合物のサンプル、生体組織サンプル等が挙げられる。生体組織サンプルとしては、例えば、スライドグラス上の培養細胞、組織切片等が挙げられる。
【0039】
例えば、低級アルコール溶液又は水溶液の形態の9AA又はその誘導体をサンプルに接触させ、数分から数時間経過した後、9AA又はその誘導体の蛍光を検出するとよい。9AAは、波長約440nmの励起光を照射すると、波長約510nmの蛍光を発する。9AAの励起は波長約365nmの紫外線でも行うことができる。
【0040】
プロトン性有機化合物の非存在下では、9AA又はその誘導体は速やかに分解し、蛍光を発しなくなる。このため、本実施形態の検出方法により蛍光が検出された場合、プロトン性有機化合物が存在することを意味する。すなわち、本実施形態の検出方法により蛍光が検出された領域には、プロトン性有機化合物が存在する。いいかえると、本実施形態の検出方法により、pH7未満の領域を検出することができるともいえる。
【0041】
癌細胞の周辺には、シアル酸等のプロトン性有機化合物が多く存在するといわれている。したがって、本実施形態の検出方法により、生体組織サンプル中のプロトン性有機化合物を検出することにより、癌細胞を検出できる可能性が考えられる。
【実施例】
【0042】
次に、実験例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
【0043】
[実験例1]
(9AA及びその誘導体の蛍光特性の検討)
9AA及び9−アントリルアンモニウム塩化物(9AAC)をジメチルスルホキシド(DMSO)及びメタノールにそれぞれ1.0×10
−4mol/Lの濃度で溶解した。続いて、DMSO溶液及びメタノール溶液の作成後30分〜1時間の間に、室温で、各化合物の励起スペクトル及び蛍光スペクトルを測定した。
【0044】
図1(a)及び(b)は、各化合物の励起スペクトル及び蛍光スペクトルを示すグラフである。
図1中、「9AA」は9−アミノアントラセンを表し、「9AAC」は9−アントリルアンモニウム塩化物を表す。
図1(a)はジメチルスルホキシド(DMSO)中で測定した結果であり、
図1(b)はメタノール中で測定した結果である。
【0045】
その結果、9AAと9AACは、DMSO中において同一の吸収波長と放出波長を示し、いずれも極大波長440nmの光を吸収し、極大波長510nmの緑色蛍光を発した。また、9AAと9AACは、メタノール中においても同一の吸収波長と放出波長を示し、いずれも極大波長420nmの光を吸収し、極大波長503nmの緑色蛍光を発した。
【0046】
この結果から、9AAと9AACは溶液中において平衡状態にあり、9AACが緑色蛍光を発する原因は9AAとの平衡に由来することが示された。
【0047】
[実験例2]
(9AAの蛍光寿命の検討1)
シリカゲルTLC上に、1.0μg/μLのシアル酸、1.0μg/μL及び3.0μg/μLの3’−シアリルラクトース、1.0μg/μLのラウリン酸、1.0μg/μLのラウリン酸メチルをそれぞれ2.0μLずつスポットした。続いて、上記の各スポットの上、及び上記の各スポットとは異なる位置に1.0μg/μLの9AAをそれぞれ2.0μLずつスポットした。続いて、1日放置した後、波長約365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を照射し、9AAの蛍光を観察した。
【0048】
図2(a)〜(c)は、9AAの蛍光を示すデジタル写真である。
図2(a)の上段左及び上段右のスポットは、9AAのみをスポットした結果である。
図2(a)の下段左のスポットは、シアル酸及び9AAをスポットした結果である。
図2(a)の下段右のスポットは、3’−シアリルラクトース及び9AAをスポットした結果である。
図2(b)の上段左及び上段右のスポットは、9AAのみをスポットした結果である。
図2(b)の下段左のスポットは、3’−シアリルラクトース(
図2(a)の3倍濃度)及び9AAをスポットした結果である。
図2(b)の下段右のスポットは、ラウリン酸及び9AAをスポットした結果である。
図2(c)の上段左のスポットは、
図2(b)の上段右と同一のスポットである。
図2(c)の上段右のスポットは、9AAのみをスポットした結果である。
図2(c)の下段左のスポットは、
図2(b)の下段右と同一のスポットである。
図2(c)の下段右のスポットは、ラウリン酸メチル及び9AAをスポットした結果である。
【0049】
9AAのみのスポットと比較して、シアル酸、3’−シアリルラクトース、ラウリン酸及びラウリン酸メチルの共存下では、9AAの蛍光が強いことが示された。この結果は、シアル酸、3’−シアリルラクトース、ラウリン酸、ラウリン酸メチルが9AAの分解を抑制したことを示す。
【0050】
また、ラウリン酸とラウリン酸メチルの共存下では、ラウリン酸の共存下の方が9AAの蛍光が強いことが示された。また、3’−シアリルラクトースの共存下では、3’−シアリルラクトースの濃度が高い方が、9AAの蛍光が強いことが示された。
【0051】
[実験例3]
(9AAの蛍光寿命の検討2)
シリカゲルTLC上に、1.0、2.0、3.0、4.0及び5.0μg/μLの3’−シアリルラクトースをそれぞれ2.0μLずつスポットした。続いて、上記の各スポットの上に1.0μg/μLの9AAをそれぞれ2.0μLずつスポットした。続いて、1日放置した後、波長約365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を照射し、9AAの蛍光を観察した。
【0052】
図3は、9AAの蛍光を示すデジタル写真である。
図3中、左から右に向かって、3’−シアリルラクトースの濃度が高くなっている。その結果、共存するシアリルラクトースが高濃度であるほど、9AAの分解抑制効果が高いことが示された。
【0053】
この結果は、9AAが3’−シアリルラクトースにより9AACとなり、TLC上で安定に存在し、9AACは9AAと平衡にあることで緑色蛍光を発し続けることを示す。
【0054】
[実験例4]
(9AAの蛍光寿命の検討3)
シリカゲルTLC上に、1.0、2.0、3.0、4.0及び5.0μg/μLのテトラデカノールをそれぞれ2.0μLずつスポットした。続いて、上記の各スポットの上に1.0μg/μLの9AAをそれぞれ2.0μLずつスポットした。続いて、1日放置した後、波長約365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を照射し、9AAの蛍光を観察した。
【0055】
図4は、9AAの蛍光を示すデジタル写真である。
図4中、左から右に向かって、テトラデカノールの濃度が高くなっている。その結果、共存するテトラデカノールが高濃度であるほど、9AAの分解抑制効果が高いことが示された。