(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6089623
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】石油燃焼器の点火装置
(51)【国際特許分類】
F23N 5/20 20060101AFI20170227BHJP
F23N 5/24 20060101ALI20170227BHJP
F23N 5/00 20060101ALI20170227BHJP
【FI】
F23N5/20 101Z
F23N5/20 K
F23N5/24 110D
F23N5/00 Q
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-255521(P2012-255521)
(22)【出願日】2012年11月21日
(65)【公開番号】特開2014-102055(P2014-102055A)
(43)【公開日】2014年6月5日
【審査請求日】2015年11月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003229
【氏名又は名称】株式会社トヨトミ
(72)【発明者】
【氏名】中島 明
(72)【発明者】
【氏名】岡本 亘史
(72)【発明者】
【氏名】松山 賢
【審査官】
渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−020023(JP,A)
【文献】
特開平10−220742(JP,A)
【文献】
特開平07−035346(JP,A)
【文献】
特開平11−051332(JP,A)
【文献】
特開平10−110945(JP,A)
【文献】
特開平09−137943(JP,A)
【文献】
特開平10−267271(JP,A)
【文献】
特開平07−019463(JP,A)
【文献】
特開2011−075266(JP,A)
【文献】
特開2006−275358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23N 5/00− 5/26
F24H 3/00− 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体(1)内に備えたバーナ(2)と、前記バーナ(2)に燃料を供給する燃料供給手段(3)と、前記バーナ(2)に燃焼空気を供給する燃焼用送風機(4)と、前記バーナ(2)内に取り付けた加熱ヒータ(5)とを設け、
かつ、前記枠体(1)が設置された室内の温度を設定する温度設定手段(6)と、前記枠体(1)が設置された室内の温度を検出する温度検出手段(7)と、
前記温度設定手段(6)の温度データと前記温度検出手段(7)の温度データとに基づいて前記バーナ(2)の発熱量を決定して前記燃料供給手段(3)と前記燃焼用送風機(4)とを駆動する燃焼量可変手段(8)とを備え、
運転スイッチ(9)の運転信号で前記加熱ヒータ(5)への通電を開始して前記バーナ(2)が加熱され、前記燃料供給手段(3)と前記燃焼用送風機(4)とが駆動して前記バーナ(2)に燃料と燃焼用空気を供給し、前記加熱ヒータ(5)の熱によって燃料に着火して燃焼を開始し、
前記燃焼量可変手段(8)は前記バーナ(2)の発熱量を、燃焼開始から所定時間は設定された発熱量を保持する予備燃焼を実施した後、前記バーナ(2)の発熱量を可変する定常燃焼に移行する石油燃焼器において、
外部電源に接続されて電力を供給する電源入力部(10)と、前記電源入力部(10)への電力の供給が遮断されたときを検出する停電検出手段(11)とを備え、
前記停電検出手段(11)は前記燃料供給手段(3)の駆動中に電力の遮断を検出したときは、前記電源入力部(10)への再通電後の初回運転時に前記燃焼量可変手段(8)に停電検出信号を出力し、
前記燃焼量可変手段(8)は前記バーナ(2)の燃焼開始から所定時間は設定された発熱量を保持する前記予備燃焼を実施し、
所定時間経過して前記予備燃焼を終了後に前記バーナ(2)の発熱量を前記予備燃焼の発熱量よりも低い所定の発熱量に変更して第2の所定時間保持し、前記バーナ(2)の内部を所定温度に上昇させることを特徴とする石油燃焼器の燃焼制御装置。
【請求項2】
前記燃焼量可変手段(8)は前記運転スイッチ(9)の停止信号によって前記燃料供給手段(3)を停止後、前記燃焼用送風機(4)を設定時間駆動するポストパージ運転を備え、
前記停電検出手段(11)はポストパージ運転の終了時まで作動し、前記燃焼用送風機(4)の駆動中に電力の遮断を検出したときは、前記電源入力部(10)への再通電後の初回運転時に前記燃焼量可変手段(8)に停電検出信号を出力し、
前記燃焼量可変手段(8)は前記バーナ(2)の燃焼開始から所定時間は設定された発熱量を保持する前記予備燃焼を実施し、
所定時間経過して前記予備燃焼を終了後に前記バーナ(2)の発熱量を前記予備燃焼の発熱量よりも低い所定の発熱量に変更して第2の所定時間保持し、前記バーナ(2)の内部を所定温度に上昇させることを特徴とする請求項1に記載の石油燃焼器の燃焼制御装置。
【請求項3】
前記停電検出手段(11)にはカウンタ(12)を備え、
前記カウンタ(12)は前記停電検出手段(11)の停電検出信号の出力があったときにカウント加算し、
カウンタ(12)が指定回数に達したときに異常報知手段(13)を作動して警報を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の石油燃焼器の燃焼制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バーナ内部へのカーボンやタールの付着を防止する石油燃焼器の燃焼制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
石油燃焼器は、運転スイッチの運転信号により燃料供給手段が駆動してバーナに燃料を供給し、加熱ヒータに通電して高温となったバーナの気化部分で燃料に着火し、燃焼用送風機によって側壁にあけた多数の空気孔から燃焼空気を供給し、燃焼を開始する。燃焼開始直後はバーナ内部が定常燃焼と比べて温度が低く、各部の温度が定常燃焼中の温度とほぼ同じになるまでの間は、微弱燃焼や強燃焼に切替できないようにしており、低温度でも安定燃焼が期待できる中燃焼で燃焼するように設定している。そして所定時間が経過してバーナの温度が上昇すると、温度設定手段の温度データと温度検出手段の温度データに基づいて燃焼量可変手段が発熱量を決定する定常燃焼に移行する。
【0003】
また、運転スイッチの停止信号により燃料供給手段が停止し、燃焼用送風機の回転数をポストパージ運転させ、バーナ部が冷却したときに燃焼用送風機を停止して完全消火するものである。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−19463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
石油燃焼器は家庭用の交流電源に接続して使用するものであるため、バーナの燃焼中に電源からの電力の供給が停止すると燃料供給手段と燃焼用送風機が停止してしまい、不完全燃焼を起こしてバーナ内部にカーボンやタールが付着する。また、運転停止操作を行なった後にポストパージ運転中のバーナがまだ高温度のときも、電源からの電力の供給が停止して燃焼用送風機が停止してしまうと、バーナ内部にカーボンやタールが付着する。
【0006】
バーナの大部分の底面は定常燃焼中に高温度に維持しているから、正常に燃焼が行われていれば付着したカーボンやタールも少しずつ燃焼し、大部分のバーナ内はクリーンな状態に戻すことが可能であるが、燃料パイプの周辺は燃料の気化に熱が使われて高温度になりにくいため、カーボンやタールが付着続けることがあり、悪臭の発生や、燃焼継続不能や点火時の着火失敗を引き起こすものであった。
【0007】
また、運転停止操作を行なった後、ポストパージ運転の終了を待たずに電源コードをコンセントから抜いてしまう場合があり、このような使用方法を続けるとカーボンやタールが短期間でバーナに堆積する可能性があるが、ユーザには誤った使用方法であるという認識がないため、カーボンやタールを消滅させる対策と共に、誤った使用方法を防止する対策が必要となっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は上記の課題を解決するもので、枠体1内に備えたバーナ2と、前記バーナ2に燃料を供給する燃料供給手段3と、前記バーナ2に燃焼空気を供給する燃焼用送風機4と、前記バーナ2内に取り付けた加熱ヒータ5とを設け、かつ、前記枠体1が設置された室内の温度を設定する温度設定手段6と、前記枠体1が設置された室内の温度を検出する温度検出手段7と、前記温度設定手段6の温度データと前記温度検出手段7の温度データとに基づいて前記バーナ2の発熱量を決定して前記燃料供給手段3と前記燃焼用送風機4とを駆動する燃焼量可変手段8とを備え、運転スイッチ9の運転信号で前記加熱ヒータ5への通電を開始して前記バーナ2が加熱され、前記燃料供給手段3と前記燃焼用送風機4とが駆動して前記バーナ2に燃料と燃焼用空気を供給し、前記加熱ヒータ5の熱によって燃料に着火して燃焼を開始し、前記燃焼量可変手段8は前記バーナ2の発熱量を、燃焼開始から所定時間は設定された発熱量を保持
する予備燃焼を実施した後、前記バーナ2の発熱量を可変する定常燃焼に移行する石油燃焼器において、外部電源に接続されて電力を供給する電源入力部10と、前記電源入力部10への電力の供給が遮断されたときを検出する停電検出手段11とを備え、前記停電検出手段11は前記燃料供給手段3の駆動中に電力の遮断を検出したときは、前記電源入力部10への再通電後の初回運転時に前記燃焼量可変手段8に停電検出信号を出力し、前記燃焼量可変手段8は
前記バーナ2の燃焼開始から所定時間は設定された発熱量を保持
する前記予備燃焼を実施し、所定時間経過後に前記バーナ2の発熱量を
前記予備燃焼の発熱量よりも低い所定の発熱量に変更して第2の所定時間保持し、前記バーナ2の内部を所定温度に上昇させることを特徴とするものである。
【0009】
また、前記燃焼量可変手段8は前記運転スイッチ9の停止信号によって前記燃料供給手段3を停止後、前記燃焼用送風機4を設定時間駆動するポストパージ運転を備え、前記停電検出手段11はポストパージ運転の終了時まで作動し、前記燃焼用送風機4の駆動中に電力の遮断を検出したときは、前記電源入力部10への再通電後の初回運転時
に前記燃焼量可変手段8に停電検出信号を出力し、前記燃焼量可変手段8は
前記バーナ2の燃焼開始から所定時間は設定された発熱量を保持
する前記予備燃焼を実施し、所定時間経過後に前記バーナ2の発熱量を
前記予備燃焼の発熱量よりも低い所定の発熱量に変更して第2の所定時間保持し、前記バーナ2の内部を所定温度に上昇させることにより、バーナ2内のカーボンやタールを消滅させることができる。
【0010】
また、前記停電検出手段11にはカウンタ12を備え、前記カウンタ12は前記停電検出手段11の停電検出信号の出力があったときにカウント加算し、カウンタ12が指定回数に達したときに異常報知手段13を作動して警報を出力することにより、電源入力部10への電力の遮断が連続して繰り返されるときには注意を促すものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明は、バーナ2の燃焼中や消火操作後のポストパージ運転中に電源入力部10の電力の供給が遮断されたときに停電検出手段11によって検出し、停電検出手段11は電源入力部10への再通電後に運転スイッチ9から最初の運転信号が出力されたときに停電検出信号を燃焼量可変手段8に出力する。停電検出信号を受けた燃焼量可変手段8はバーナ2の燃焼開始から所定時間は設定された発熱量に固定して予備燃焼を行なった後、予備燃焼の発熱量よりも低い所定の発熱量に変更して第2の所定時間保持するものであり、バーナ2の内部を所定温度に上昇させることでバーナ2内に付着するタールやカーボンを燃焼させるので、悪臭の発生や着火失敗の原因となるカーボンやタールの堆積を防ぐことができるものとなった。
【0012】
バーナの燃焼中や消火操作後のポストパージ運転中にコンセントから電源コードを抜いてしまうと、バーナに短期間でカーボンやタールが堆積してしまい、悪臭の発生や着火失敗といったクレームを起こすことがあるが、この発明では、バーナの燃焼中や消火操作後のポストパージ運転中にコンセントから電源コードを抜いて電源が遮断されたときは、再通電後の初回の運転時にカーボンやタールの消滅動作を行なうので、バーナへのカーボンやタールの堆積を防ぐことができ、誤操作を繰り返してしまうときでも悪臭の発生や着火失敗といったクレームの頻度を減らすことができるものとなった。
【0013】
また、バーナ制御装置にはカウンタ12を設け、バーナ2の燃焼中や消火操作後のポストパージ運転中にコンセントから電源コードを抜いてしまう使用方法が繰り返されるときは、繰り返し数が指定回数に達したときに異常報知手段13を作動することにより、正しく使用されていないことをお知らせし、正しい使用方法を認識してもらうことができ、クレームの低減につながるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】この発明の実施例である石油燃焼器の燃焼制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】この発明の燃焼制御装置の動作を示すフローチャートである。
【
図3】
図2の燃焼制御装置の消火動作を示すフローチャートである。
【
図4】この発明の他の実施例となる停電検出動作を示すフローチャートである。
【
図5】この発明の実施例を示す石油燃焼器の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図に示す実施例によってこの発明を説明すると、1は石油燃焼器の枠体、2は枠体1内に取付けたバーナ、4はバーナ2へ燃焼空気を送風する燃焼用送風機、3はバーナ2へ燃料を供給する燃料ポンプで構成する燃料供給手段、5はバーナ2に取付けた予熱兼用の加熱ヒータ、9は枠体1に設けた運転スイッチ、14は運転スイッチ9の信号に基づいて石油燃焼器の運転を制御するバーナ制御装置であり、運転スイッチ9によって石油燃焼器の運転を開始すると、バーナ制御装置14は加熱ヒータ5に通電してバーナ2を予熱する。
【0016】
2aはバーナ2の底部に構成した気化部分、3aは燃料供給手段3からバーナ2へ燃料を供給する燃料パイプであり、加熱ヒータ5によって予熱が開始されると気化部分2aが高温になって予熱が完了する。その後、燃料供給手段3と燃焼用送風機4を運転すると、気化部分2aの上部に突出した燃料パイプ3aから気化部分2aに燃料を滴下し、燃焼用送風機4によってバーナ2に空気を供給する。そして、気化部分2aで燃料が気化して加熱ヒータ5の熱によって燃焼を開始し、バーナ2に続く燃焼室2b内で燃焼を完了する。
【0017】
15は枠体1内に設けて燃焼室2bから燃焼ガスが流出する空気流路、16は空気流路15に連なる枠体1の前面に設けた温風吹出口、17は空気流路15の入口となる枠体1の背面に取付けた対流用送風機であり、燃焼室2bから空気流路15に送られた高温の燃焼ガスは、対流用送風機17によって枠体1の背部から空気流路15へ吹込まれた空気と一緒になって、枠体1の前面の温風吹出口16から前方へ吹出し、暖房に供される。
【0018】
7は石油燃焼器が設置された室内の温度を検出する温度検出手段、6は枠体1に取付けた温度設定手段、8は燃料供給手段3や燃焼用送風機4を制御してバーナ2の発熱量を変更する燃焼量可変手段であり、バーナ制御装置14は前記温度設定手段6と温度検出手段7の温度データを比較して、両温度データの比較結果を燃焼量可変手段8に入力する。燃焼量可変手段8には燃料供給手段3と燃焼用送風機4とを連動可変してバーナ2の発熱量を複数段もしくはリニアに変更させる為の燃焼ポジションがあり、バーナ制御装置14の出力に基づいて最適値を選択設定する。
【0019】
18は運転スイッチ9の操作で着火・燃焼を開始したバーナ2が燃焼量可変手段8によって最大燃焼を行わないようにする燃焼制限手段、18aは運転スイッチ9の起動信号によってカウントを開始するタイマーであり、該タイマー18aは燃焼制限手段18の動作を規制しており、燃焼制限手段18は着火からタイマー18aで規定する所定時間の間は、バーナ2が最大発熱量に満たない発熱量を維持する予備燃焼を継続させる働きがある。
バーナ2は着火から例えば5分の間は温度設定手段3と温度検出手段4の比較結果には関係なく、最大発熱量よりも少ない発熱量で燃焼を継続し、この間に燃焼熱のフィードバックなどによってバーナ2の気化部を始めとして全体が安定した高温度を得ることができる。
【0020】
タイマー18aが所定時間をカウントすると燃焼制限手段18が停止して予備燃焼が終了し、燃焼量可変手段8はバーナ制御装置14の出力に基づく最適値を選択する通常燃焼に移行する。温度検出手段7の検出温度が温度設定手段6の設定温度から大きく離れているときはバーナ2の発熱量を最大に設定し、室温が温度設定手段6の設定温度に近づいて安定すると発熱量を低下する。バーナ2の全体が安定した高温度を維持しているから、発熱量が可変しても異常燃焼を起こすことなく、安定した燃焼が可能である。
【0021】
また、運転スイッチ9によって運転を停止すると、燃焼量可変手段8は燃料供給手段3を停止し、燃焼用送風機4をポストパージ用の回転数に変更して設定時間運転させ、消火後バーナ2が冷却してから燃焼用送風機4を停止する。
【0022】
10は家庭用交流電源から電力を取り込んで電気部品に供給するための電源入力部であり、電源入力部10に備えた電源コードを室内の壁コンセントに接続して使用するものであり、燃料供給手段3や燃焼用送風機4などの電気部品は、家庭用交流電源によって駆動している。
【0023】
バーナ2の燃焼中や運転停止後の燃焼用送風機4のポストパージ運転中に電源コードを壁コンセントから抜いてしまうと、電源入力部10からの電力の供給が遮断されて燃料供給手段3や燃焼用送風機4が停止するが、バーナ2内に残っている燃料がしばらく燃焼を続けた後で消火する。このときバーナ2は空気不足の状態で燃焼を続けるため煤が発生しやすくなり、燃料中の揮発しにくい成分がバーナ2の気化部分2aに残り、カーボンやタールとなってバーナ内に付着する。このため、バーナ2の燃焼中や運転停止後のポストパージ運転中に電源入力部10の電力の供給の遮断が繰り返されると、バーナ2内にカーボンやタールが堆積し、消火時に煤の発生や燃焼中の臭気が強くなり、また、燃料パイプ3aの詰まりが起きて燃焼が継続できなくなるといった問題が短期間で発生し、クレームとなることがあった。
【0024】
この発明は、バーナ2の燃焼中や運転停止後の燃焼用送風機4のポストパージ運転中に電源コードを壁コンセントから抜くなどして、電源入力部10の電力供給が遮断されたときには、カーボンやタールの消滅動作を行ない、クレームの原因となるカーボンやタールの堆積を防止することを目的とするものであり、11は電源入力部10からの電源供給を監視するための停電検出手段であり、運転スイッチ9によって運転を開始すると、バーナ制御装置14は
図2のステップS6〜S8を実行してバーナ2の着火・燃焼を開始し、燃料供給手段3の駆動を開始するとステップS9に進んで停電検出手段11に運転フラグをセットする。また、バーナ2の燃焼中に運転スイッチ9によって運転を停止すると、
図3のステップS20〜S23を実行して消火動作を行ない、燃焼用送風機4が停止するとステップS24に進んで停電検出手段11の運転フラグをクリアする。停電検出手段11に運転フラグがセットされているときに、電源入力部10の電源供給が遮断されると、停電検出手段11の運転フラグがセットされたままとなる。
【0025】
電源コードを壁コンセントに接続して電源入力部10から電力が供給されると、バーナ制御装置14は、
図2のステップS2において停電検出手段11に運転フラグがセットされているかを確認し、運転フラグがセットされていなければステップS4に進み、運転待機となる。一方、停電検出手段11に運転フラグがセットされていることを確認すると、ステップS3に進み、バーナ制御装置14に停電フラグがセットされる。
【0026】
運転スイッチ9によって運転を開始すると、ステップS6〜S8を実行してバーナ2が着火・燃焼を開始し、ステップS9で運転フラグをセットするとステップS10に進み、燃焼制限手段18が作動してタイマー18aで規定する所定時間の間はバーナ2が最大発熱量に満たない発熱量を維持する予備燃焼を継続させる。ステップS11においてタイマー18aで規定する所定時間が経過したことを確認すると、バーナ制御装置14はステップS12で停電フラグがセットされているかを確認する。停電フラグがセットされていなければステップS16に進み、燃焼制限手段18を停止して予備燃焼を終了し、通常燃焼に移行する。
【0027】
ステップS12において停電フラグがセットされているときは、燃焼制限手段18に予め設定された停電復帰用の制御データを出力する。即ち、停電フラグがセットされているときはステップS13に進み、燃焼制限手段18は燃焼量可変手段8に発熱量の変更を指示し、燃焼量可変手段8はバーナ2の発熱量を予備燃焼よりも低い所定の発熱量に低下し、タイマー18aで規定する第2の所定時間の間、所定の発熱量を維持する。ステップS14においてタイマー18aで規定された第2の所定時間が経過したことを確認すると、ステップS15で停電フラグをクリアしてステップS16に進み、燃焼制限手段18を停止して通常燃焼に移行する。
【0028】
実施例ではバーナ2は着火から5分間の予備燃焼を行なった後、更に予備燃焼よりも低い所定の発熱量に変更して5分間燃焼を継続するものであり、バーナ2の温度を400℃以上の高温度に上昇させており、バーナ2内を高温度に維持することによってカーボンやタールは加熱されて熱分解が進み、初期の段階であれば容易に剥がれ落ちるので、カーボンやタールの付着を防止することができるものとなった。
【0029】
バーナ2の燃焼中や燃焼用送風機4のポストパージ運転中に電源コードが抜かれたときや、停電が起こったときは、バーナ2内にカーボンやタールが付着する可能性があるが、この発明では再通電後の初回運転時に必ずカーボンやタールの消滅動作を行なうので、バーナ2内のカーボンやタールの堆積を防ぐことができる。このため、バーナ2の燃焼中や燃焼用送風機4のポストパージ運転中に電源コードを抜いてしまうという、誤った使用方法を繰り返してしまうときでも、短期間でバーナ2内にカーボンやタールが堆積してしまうことはなくなり、悪臭の発生や着火失敗といったクレームの頻度を減らすことができるものとなった。
【0030】
また、石油燃焼器を使用するときは、室内が暖まる前に運転を停止することはないので、カーボンやタールの消滅動作を行なうタイミングを運転開始後の室内が暖まる前に特定することで、確実に消滅動作を行うことができるものであり、カーボンやタールの堆積を確実に防ぐことができる。
【0031】
図4はこの発明の他の実施例の動作を示すフローチャートであり、バーナ制御装置14にはバーナ2の燃焼中や運転停止後の燃焼用送風機4のポストパージ運転中に電源入力部10の電力の供給が遮断された回数をカウントするカウンタを備えている。
図4において、電源コードを壁コンセントに接続して電源入力部10から電力が供給されると、バーナ制御装置14は、
図4のステップS102において停電検出手段11に運転フラグがセットされているかを確認し、運転フラグがセットされていないときはステップS103に進み、カウンタ12のカウントをリセットしてから運転待機となる。
【0032】
一方、S103において運転フラグがセットされていることを確認したときは、ステップS104で停電フラグをセットし、ステップS105においてカウンタ12のカウントを加算し、ステップS106においてカウンタ12のカウント数が上限値であるかを確認する。
実施例ではカウンタ12のカウント数の上限値を4に設定しており、カウンタ12のカウント数が3回まではステップS107に進んで運転待機となり、運転スイッチ9によって運転を開始したときは、
図2のフローチャートのステップS5以降の動作と同じ動作を行なう。
【0033】
13は石油燃焼器の異常時に警報を鳴らしたり警告ランプを点灯したりする異常報知手段であり、カウンタ12のカウント数が上限値である4に達すると、バーナ制御装置14はバーナ2の燃焼中に電源入力部10の電源遮断が繰り返し起こっていると判断し、
図4のステップS108を実行し、異常報知手段13を作動して使用者に異常を知らせると共に、運転スイッチ9を操作しても運転を開始できないようにする。この場合は電源コードを一度抜いてから、再度電源コードを差し直す必要がある。
【0034】
このため、バーナ2の燃焼中や燃焼用送風機4のポストパージ運転中に使用者が毎回電源コードを抜いてしまうような場合には、誤った使用方法であることを認識させることができ、正しく使用してもらうことができるものとなり、短期間でバーナ2内にカーボンやタールが堆積することはなくなり、悪臭の発生や着火失敗といったクレームの頻度を減らすことができるものとなった。
【符号の説明】
【0035】
1 枠体
2 バーナ
3 燃料供給手段
4 燃焼用送風機
5 加熱ヒータ
6 温度設定手段
7 温度検出手段
8 燃焼量可変手段
9 運転スイッチ
10 電源入力部
11 停電検出手段
12 カウンタ
13 異常報知手段