(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記挿間物を移送する手段(9、10、33、43、63、92、101、115、122、143)が、真空吸着手段(22、63)を備えていることを特徴とする請求項1記載の形成装置。
前記挿間物用保管部(4、91、100、110、120、140)から前記挿間物(5、134、142)を分離する分離手段(35、46、92、101、115、128、141)を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の形成装置。
前記挿間物用保管部(4、91、100、110、120)および/または前記分離手段(92、101、115、128)が、2つの位置の間で移動可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の形成装置。
前記挿間物用保管部(4、91、100、110、120)および/または前記分離手段(92、101、115、128)が、機構によって、好ましくはカムによって、駆動されることを特徴とする請求項5記載の形成装置。
前記挿間物を移送する手段(9、10、33、43、63、92、101、112、122、143)の速度が、調節可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の形成装置。
前記ドラム(3)の下流側に、前記挿間物(5、134、142)と食製品(8)とを運ぶ運搬手段(27、45、80)を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の形成装置。
前記挿間物(5、134、142)が、真空に補助されて前記挿間物用保管部(4、91、100、110、120、140)から取り出されることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の形成方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、挿間物を備えた製品を形成する形成装置および形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、食材、好ましくは、食肉と、挿間物とを備えた製品を形成する形成装置であって、食材を食製品に成形する型穴を備えたドラムと、挿間物用保管部と、該挿間物用保管部から、食製品と挿間物のどちらか一方が他方の上に置かれる、ドラムの周辺部に、挿間物を移送する手段とを備えている形成装置によって達成される。
【0005】
本発明は、食材を備えている製品の形成に関する。
この食材は、挽肉などの食肉素材であるのが好ましい。
食肉は、いかなる種類の動物の食肉でもよく、異なる種類の食肉を混ぜ合わせたものでもよい。
食肉は、成形可能な軟度を有する必要がある。
挿間物は、前記食材からなる食用の製品である食製品の表面に付着させられている。
この挿間物は、紙状の素材であるのが好ましく、水および/または油脂に対する耐性を高める物質、および/または、食製品との間の粘着力を軽減する物質で被覆され得る。
挿間物は、食製品と同じ寸法および形状を有し得る。
しかしながら、挿間物が食製品と異なる寸法および/または形状を有することも好ましい。
【0006】
本発明によると、本発明に係る形成装置は、外周に型穴を備えたドラムを備えている。
このドラムは、連続的に、および/または、間欠的に回転する。
型穴は、底壁(または底部)と、側壁(または周囲部)とを有することができる。
底壁および/または側壁は、多孔質素材で形成されているのが好ましい。
この多孔質素材により、各型穴の充填時に空気を抜いたり、真空を印加して食製品および/または挿間物を型穴に付着させたり、多孔質素材を通じて加圧ガスを印加して食製品を排出したり、型穴を清浄にしたりすることができる。
型穴は、一方の側で開口している。
食材を所望の形状に、例えば、ハンバーガーに使用される平坦円形に成形するために、型穴に食材が圧入される。
しかしながら、食製品を、その他の任意の二次元形状または三次元形状に成形することもできる。
型穴の充填中、ドラムを静止させるか、または、回転させることができる。
型穴の充填が終了すると、充填された型穴が排出位置へと回転する。
この排出位置で、食製品が型穴から取り出され、形成装置から該食製品を取り去るための運搬手段に載せられる。
食製品の排出は、加圧空気の利用または支援により行うことができる。
ドラムは、その外周において、異なる角度位置に多数の型穴を有するのが好ましい。
ドラムは、異なる角度位置に、それぞれが複数の型穴を含む多数の列を有しているのがより好ましい。
1つの列は、ドラムの回転軸線に平行して隣接する2以上の型穴を含む。
本発明の一実施例では、各型穴に1つの挿間物を配置してから、該型穴が食材で充填される。
その後、製品が、すなわち、挿間物が付いている成形済み食材(食製品)が、型穴から排出される。
ドラムの回転速度は、PLC等によって制御される。
【0007】
さらに、形成装置は、1つの挿間物用保管部を備えている。
該挿間物用保管部は、多数の区画を有しているのが好ましい、1つの列の1つの穴ごとに1つの区画を有しているのがさらに好ましい。
この挿間物用保管部は、切断済みの複数の挿間物である挿間シートを積み重ねたものでよい。
ただし、この挿間物用保管部は、個別の挿間物を切り出すことができる挿間物素材のロールでもよい。
複数の挿間物が積み重ねられている場合、形成装置は、複数の挿間物をそれぞれ個別に取り扱う手段を備えているのが好ましい。
【0008】
さらに、形成装置は、個別にされた挿間物を、挿間物用保管部からドラムの周辺部に搬送する手段を備えている。
この周辺部で、食製品が挿間物の上に置かれるか、または挿間物が食製品の上に置かれる。
食製品と挿間物のどちらか一方が他方の上に置かれる際、ドラムは、静止するか、または、回転運動を続行することができる。
ドラムが静止する場合は、挿間物も静止する。
ドラムが回転する場合は、挿間物も、ドラムと同じ速度で、移動する必要があるのが好ましい。
搬送手段の速度は、例えば、成形された食製品がドラムから排出される位置に挿間物を正確に配置するために、および/または、特に挿間物に対して食製品が排出されるときに挿間物の移動速度を調節するために、制御され、詳細には、PLCにより制御される。
前記搬送手段は、挿間物を搬送手段に付着させるために、付着手段、例えば、真空吸着手段を備えることができる。
搬送手段は、ドラムの軸線方向の長さと略同一の幅を有するのが好ましい。
搬送手段は、ドラムと搬送手段との間の排出距離、詳細には、落下距離を最適化するために、高さ調節が可能であるのが好ましい。
【0009】
別の好ましい実施例では、形成装置は、各挿間物を挿間物用保管部から分離する分離手段を備えている。
好ましい実施例では、この分離手段は、挿間物を分離手段に付着させ、それによって挿間物を挿間物用保管部から取り出すための付着手段、好ましくは、真空吸着手段をさらに備えている。
分離手段は、各挿間物を、挿間物用保管部から分離し、搬送手段および/またはドラムの型穴に配置する。
分離手段と搬送手段とは、両方の機能を実行する1つのユニットでよい。
1つの列の型穴ごとに1つの分離手段が備えられているのが好ましい。
【0010】
挿間物用保管部および/または分離手段は、2つの位置の間で往復することができるのが好ましい。
挿間物用保管部の場合には、該挿間物用保管部は、例えば、挿間物が取り出されない基本位置と、挿間物が搬送手段もしくは分離手段に渡されるか、または、ドラムの型穴に直接配置される分離位置との間を移動する。
分離手段は、挿間物用保管部から挿間物を取り出す位置と、個別の挿間物を搬送手段に渡す位置との間を往復することができる。
好ましくは、挿間物用保管部および/または分離手段は、前後に回転し、さらに好ましくは、機構、例えば、カムによって駆動される。
挿間物用保管部および/または分離手段の動作は制御されるのが好ましい。
【0011】
同時に、多数の挿間物が挿間物用保管部から分離され、且つ/または、搬送手段もしくはドラムに渡されるのが好ましい。
多数の挿間物が、同時にドラムに移送されるのが好ましい。
【0012】
好ましい実施例では、形成装置は、各食製品が挿間物の上に確実に置かれるように、好ましくはドラムの上流側に、挿間物が存在することを検出する検出器を備えている。
好ましくは、かかる検出器は、1つの列の型穴ごとに存在する。
検出器が1つの列の型穴ごとに1つの挿間物を検出しない場合、製造過程は、中断されるのが好ましい。
【0013】
本発明の好ましい実施例では、形成装置は、ドラムの下流側に、挿間物と食製品とを、すなわち、挿間物と食製品とを備えた製品を、運ぶ運搬手段を備えている。
この運搬手段は、該運搬手段(ベルト)に対する前記製品の排出距離、例えば、該製品の落下高度を最適化するために、ドラムの排出位置に対して高さを調節し得るのが好ましい。
運搬手段の速度も調節可能であるのが好ましい。
この運搬手段は、何も置かれていない挿間物をドラムの排出位置に搬送する手段と組み合わせることができる。
運搬手段の長さも、調節可能であるのが好ましい。
したがって、この運搬手段は、一端が多数の位置の間で往復可能なシャトルベルトであるのが好ましい。
【0014】
本発明のもう1つの主題は、食材、好ましくは、食肉と、挿間物とを備えた製品を形成する方法であって、型穴を備えたドラムで食材を食製品に成形し、挿間物を、挿間物用保管部から取り出し、食製品と挿間物のどちらか一方が他方の上に置かれる、ドラムの周辺部に移送することを特徴とする方法である。
【0015】
本発明の形成装置に関する開示は、本発明の形成方法にも当てはまり、その逆も然りである。
【0016】
好ましくは、挿間物は、移送中に真空によって保持される。
【0017】
好ましくは、挿間物は、真空を利用して保管部から取り出される。
【0018】
次に、
図1乃至
図12に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。
これらの説明は、保護範囲を限定するものではない。
1つの例における開示は、その他の例にも当てはまる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の第1実施例である形成装置1を示す。
この成形装置1は、回転するドラム3を備えている。
ここでは、ドラム3は、矢印で示されている反時計回りに回転する。
ドラム3の外周には、多数の型穴が設けられている。
食材からなる食用の製品である食製品8を所望の形状に成形するために、これらの型穴は、食材で、詳細には、食肉、挽肉で充填される。
さらに、成形装置1は、概略的にのみ示されているハウジング2を備えている。
このハウジング2は、食材のための入口および出口を備えている。
それぞれの型穴は、ドラム3の回転時にハウジング2の前記出口を通過し、結果として食材で充填される。
前記出口よりも下流側の6時の位置で、食製品8がドラム3から排出されるのが好ましい。
その後、型穴は、清浄にされることができ、続いて、食材で再び充填される。
ドラム3は、多数の型穴を同時に充填し、多数の成形済み製品である食製品8を同時に排出するために、1列ごとに、軸線方向に平行に並んだ多数の型穴を有するのが好ましい。
ここでは、成形された食製品8がドラム3から尚早に分離するのを防ぐために、ハウジング2が下流側に延長した案内部7を有している。
成形装置1は、個別の挿間物5である挿間シートを挿間物用保管部4からドラム3の排出位置(ここでは6時の位置)に移送または搬送する挿間物用キャリッジ10をさらに備えている。
食製品8は、この排出位置で、挿間物5の上に排出され、その後、運搬手段(図示せず)によって運び去られる。
挿間物用キャリッジ10の動作は、駆動装置11、ここでは、線形駆動装置によって容易に行われる。
駆動装置11は、空圧駆動でよい。
ただし、サーボ駆動モータ等のモータで制御され、歯付ベルトまたはチェーン等と組み合わされた駆動装置が好ましい。
この好ましい実施例では、キャリッジ10の速度および/または位置は、ドラム3の回転と同じ速度になるように、且つ/または、食製品8の排出位置に正確に位置するように、制御することができる。
したがって、食製品8を挿間物5に渡すときに、ドラム3を大幅に減速する必要がないか、または、一切減速する必要がない。
【0021】
挿間物5の寸法は、食製品8と同じか、それよりも大きくてよい。
以下に、挿間物5である紙の寸法が、食製品8よりも小さくてもよい実施例をいくつか示す。
【0022】
図2は、本発明の別の実施例を示す。
左側の図では、ドラム3がその回転軸線に平行する1つの列に複数の型穴(ここでは5つ)を含むことができることがわかる。
ドラム3は、その外周において、異なる角度位置に多数の前記列を有している。
本実施例によると、搬送手段9は、バキュームカップである真空吸着手段22を備えている。
各真空吸着手段22は、左から右に向かって、個別の挿間物5を搬送する。
1つの列の複数の真空吸着手段22は、例えば、各列の挿間物5を左から右に搬送するために、両外端が移動手段(ここではチェーン24の一部であるチェーン部材)に連結された1つのチューブ23に配置される。
搬送手段9は、チェーン24を駆動する駆動軸25を含む。
チェーン24は、レール21内で案内される。
挿間物5とドラム3から排出された食製品8とは、挿間物用支持条片20によって個別に運ばれる。
挿間物5の寸法および/または成形された食製品8の寸法によっては、製品(すなわち、挿間物5が付いている食製品8)を運び去るための後続の運搬手段27に、支持条片20から前記製品を確実に渡すために、追加のコンベヤ26を使用することが必要な場合がある。
好ましい実施例では、真空吸着手段22の速度は、ドラム3の速度と同じである。
つまり、真空吸着手段22のピッチは、ドラム3の外周の型穴の角度方向でのピッチと同じである。
チューブ23は、真空接続および圧力接続の両方を持つことができる。
いずれの接続も、スイベル接続であり得る。
また、三方弁を介してチューブ23を真空源または圧力源に接続することも可能である。
この弁は、PLC等により制御することができる。
挿間物5と接触している真空吸着手段22は、真空源に接続される。
その他の真空吸着手段22には、チューブ23の内側を清浄にして、且つ/または、真空吸着手段22を清浄にして、肉粒等による詰まりを防ぐために、且つ/または、衛生上の問題を回避するために、圧力を供給することができる。
搬送手段9の幅は、ドラム3の軸線方向の長さ以上である。
【0023】
図3は、本発明のさらに別の実施例を示す。
ここでは、搬送手段39は、多数の小型ベルト33を備えている。
小型ベルト33の数は、ドラム3の1つの列の型穴の数以上であり、ここでは、5本である。
ベルト33は、挿間物5を、挿間物用保管部4から、ドラム3から挿間物5に向けて食製品が排出される位置まで、列ごとに搬送するキャリッジ32の一部である。
見てわかるように、挿間物用保管部4は、ベルト33ごと、および/または、1つの列の型穴ごとに、積み重ねられた挿間物5の区画を1つ備えている。
すなわち、ここでは、挿間物用保管部4は、5つの区画を備えている。
ここでは、すべてのベルト33は、1本の駆動軸36によって駆動される。
ただし、各ベルト33が独自の駆動装置を備えていてもよい。
各ベルト33の速度は、ドラム3の速度と同じであるのが好ましい。
つまり、ベルト33上のキャリッジ32のピッチは、ドラム3の外周の型穴の角度方向でのピッチと同じである。
キャリッジ32に加えて、本発明の形成装置は、ここでは案内手段30をさらに備えている。
案内手段30は、ここでは、食製品が挿間物5の上に置かれるときに挿間物5を正しい位置に確実に配置するための、ベルト33ごとに設けられる2つの案内条片である。
ここでは、形成装置は、個別の挿間物5を挿間物用保管部4から分離してベルト33に引き渡す挿間物用分離手段をさらに備えている。
この分離手段は、保管部4から挿間物5を取り出す位置と、個別のベルト33に個別の挿間物5を引き渡す位置との間を往復(ここでは回転)する。
分離手段は、挿間物5を搬送手段39に引き渡す際、すなわち、時計回りに回転する際に、挿間物5を分離手段に付着させるために、付着手段34(ここではバキュームカップ34)を備える。
挿間物5を保管部4から取り出す際の分離手段の位置は、
図3bに示されている。
また、搬送手段39に対する分離手段の排出位置(引渡位置)は、
図3c(符号38)に示されている。
キャリッジ32が到着する直前に、真空が遮断され、キャリッジ32が挿間物5である紙をドラム3の方向に搬送する。
分離手段は、前後に回転するためのモータ手段35を備えている。
食製品8が挿間物5の上に置かれた後、挿間物5は、食製品8と共に排出用のベルト37に引き渡される。
【0024】
図4は、本発明のさらに別の実施例を示す。
この実施例は、
図3の実施例に似ている。
ただし、ここでは、多数のベルトではなく、1つのベルト43だけが存在する。
それ以外については、
図3の実施例が参照され得る。
挿間物用分離手段46は、ここでは、バキュームカップである真空吸着手段47が接続される導管を備えている。
この分離手段46は、挿間物用保管部4の方向に反時計回りに90度回転する。
その後、シリンダ50が作動し、前記導管を真空吸着手段47と共に反時計回りにさらに45度回転させる。
これで、真空吸着手段47が挿間物用保管部4内の挿間物5と接触する。
その後、
図4d(符号51)に示すように、90度の時計回りの回転によって、挿間物5が挿間物用保管部4から取り出され、ベルト43の上に移送される。
ベルト43に設けられたキャリッジ42が挿間物5の付着した分離手段46に接近する直前に、挿間物5が分離手段46の真空吸着手段47から分離され、キャリッジ42が挿間物5をドラム3の方向に搬送する。
分離手段46は、挿間物5を分離手段46に付着させるために、または、分離手段46を清浄にするために、真空源または圧力源に接続することができる。
ここでは、食製品8が置かれる前に挿間物5を正しい位置に確実に配置するために、案内手段40を使用することがさらに好ましい。
案内手段40は、本発明の形成装置のフレーム41に連結することができる。
分離手段46、特に、真空吸着手段47の清浄は、分離手段46が反時計回りに回転するときに行うことができる。
挿間物5である紙を適切な時期にベルト43に確実に置くためには、駆動手段44の作動のタイミングが重要である。
カムにより駆動される回転手段48、49は、タイミング設定の信頼性が高く、結果として製造能力が向上する。
【0025】
図5の実施例では、搬送手段が真空ベルト63として設計されている。
この搬送手段は、複数の穴、複数の溝穴、もしくはその他の複数の陥凹が設けられているか、または、僅かに多孔質である気密性ベルトを使用することにより実現することができる。
ただし、当業者にとって、真空が印加されることにより、挿間物5を一時的にベルト63に固定できるその他のすべての搬送手段を使用し得ることは明らかである。
ベルト63は、モータ手段、ここでは、軸65によって駆動される。
ここでは、ベルト63は、開口部を備える真空ボックス64の上を移動する。
真空ボックス64は、気密であり、真空源に接続されている。
真空ボックス64の開口部を通じて、真空ベルト63に真空が伝達され、挿間物5が真空ベルト63に吸着される。
搬送中の挿間物5は、挿間物5の上に食製品が置かれるまで、真空にさらされている必要がある。
ここでは、本発明の形成装置は、ベルト63を真空ボックス64に押圧して気体洩れを防止または軽減する押さえ手段60(ここでは条片)をさらに備えている。
押さえ手段60は、フレーム61に連結された支持具62に連結されている。
この支持具62は、好ましくは、十分な接触圧を確保するためのスプリング機構を備えている。
肉粒、埃、および水を吸い込むと、形成装置に不具合が生じる可能性がある。
そのため、真空システムを清浄に保つことが重要である。
このことは、無端真空ベルト63の戻り部分に設けられたスクレーパ66および/または吹管67、68と、収集装置69とにより達成され得る。
真空を利用することにより、ベルト63をドラム3の外周に沿って湾曲させることができる。
利点として、成形された食製品が予定よりも少し早くドラム3から排出された場合でも、該食製品は、挿間物5である紙の上に正しく落下する。
【0026】
図6は、ドラム3の下流側に位置して、詳細には、挿間物をドラムに搬送する搬送手段の下流側に位置して、挿間物とドラムから排出された食製品とを運ぶ運搬手段80を示す。
この運搬手段80であるベルトは、シャトルベルトとして提供される。
運搬手段80は、シャトル機構によって、製品を蓄積ベルト81に排出する。
蓄積ベルト81上では、該製品が、図示されるように、例えば、積み重ねられる。
【0027】
図7は、本発明のさらに別の実施例を示す。
ここでは、本発明の形成装置は、分離手段の一部として真空ロール92を備えている。
真空により、挿間物が真空ロール92に付着する。
これにより、挿間物を保管部91から取り出して、ドラム3または中間ベルトに移送することができる。
ここでは、真空ロール92は、湾曲した真空ボックス98に向けて反時計回りに回転する。
真空ロール92は、内部が2つの独立したゾーンに分割されているのが好ましい。
一方のゾーンは、真空であり、他方のゾーンは、過剰圧力を有している。
過剰圧力は、挿間物である紙を真空ベルト97に移送する際に使用され、且つ/または、挿間物(紙)を配置した後に清浄の目的で使用される。
この真空ロール92は、多孔質の素材から形成されているか、または、複数の孔や複数の溝穴などの複数の陥凹を含んでいてもよい。
図7bは、分離位置(排出位置)にある挿間物用保管部91を示す。
この位置では、挿間物用保管部91の下側が真空ロール92の外周に近接する。
これにより、挿間物を挿間物用保管部91から取り出して真空ロール92の外周に付着させることができる。
挿間物用保管部91は、軸94を中心に回転可能であり、回転するカム93によって駆動される。
カム93は、挿間物用保管部91を分離位置95と基本位置96(
図7c)との間で往復させる。
挿間物を真空ロール92に確実に固定するために、追加の(被駆動の)接触圧力ロール90を設けてもよい。
真空ボックス98は、真空ベルト97が真空ロール92に確実に引き寄せられ、挿間物が移送中に滑らないようにするために、真空ロール92に沿って湾曲させることができる。
【0028】
図8は、本発明のさらに別の実施例を示す。
ここでは、
図8に示すように、挿間物(例えば紙)用の保管部100は、固定されており、各区画が独立した真空ロール101を有している。
これらの真空ロール101は、同時または独立に駆動することができる。
さらに、各区画が挿間物用保管部100から挿間物を分離する(ここでは引き寄せる)2つの真空吸着手段103(ここではバキュームカップ)を有している。
真空吸着手段103は、この真空吸着手段103を半径方向内側および外側に移動させることができるカム102によって駆動される。
符号104が示すように、各真空吸着手段103は、挿間物用保管部100に向けて半径方向外側に移動して、この保管部100から挿間物を引き出す。
挿間物用保管部100から挿間物を取り出した後、真空吸着手段103は、符号105が示すように、再び半径方向内側に移動する。
【0029】
図9は、
図8と本質的に同じである本発明のさらに別の実施例を示す。
ただし、ここでは、ロール全体ではなく、ロールの四半分のセグメント115のみが設けられており、このセグメント115が取出位置と排出位置との間を往復する。
このロールのセグメント115は、取出位置から排出位置(または引渡位置)への受渡しの間中、挿間物を支持する。
前記各ロールは、カム114によって半径方向内側および外側に移動され得る真空吸着手段113を有している。
図9aは、挿間物が挿間物用保管部110から取り出される取出位置を示し、
図9bは、挿間物が搬送手段112に引き渡される排出位置を示す。
引渡しの際は、真空が遮断されなければならない。
ここでは、後続の搬送手段は、挿間物である紙が搬送中に滑るのを防ぐために、下部ベルト112と、上部ベルト111とを備えている。
【0030】
図10は、本発明のさらに別の実施例を示す。
ここでは、分離手段128が取出位置(
図10a)と排出位置(
図10b)との間を往復する。
分離手段128は、回転中に挿間物をこの分離手段128に固定するために、真空吸着手段125を備えている。
挿間物が真空吸着手段125からベルト122に移動する際に滑るのを防ぐために、接触圧力ロール121を追加することができる。
他の図面、特に
図4に基づく開示が参照される。
【0031】
図11は、本発明のさらに別の実施例を示す。
ここでは、挿間物用保管部がロール140として設けられ、後で切断手段141により所望の長さに切断される。
これらの挿間物142は、搬送手段、例えば、真空ベルトにより、または、ドラム自体により、矢印143で示されるように搬送される。
当業者にとって、
図11の実施例で正方形または長方形の挿間物を切り出せるだけでなく、円形、楕円形、または、その他の任意の形状の挿間物を切り出せることは明らかである。
この場合、個々の挿間物は、分離手段である切断手段141によって分離されるように、所望の形状をロール140に設けておかなければならない。
【0032】
ドラムにおける複数の型穴を有する1つの列ごとの型穴ごとに1つのロール140が設けられるのが好ましい。
つまり、1つの列に5つの型穴がある場合、5つのロール140が設けられるのが好ましい。
ただし、ロール140は、1つだけでもよい。
このロール140は、必要に応じて、ドラムの1つの列ごとの型穴の数と同数の条片に、挿間物素材がロール140から引き出される際に、切断されるのが好ましい。
その後、各条片が個別の挿間物142に切断される。
ここでは、本発明の形成装置は、長手方向の切断と幅方向の切断とを行う切断手段を備えている。
【0033】
図12は、本発明のさらに別の実施例を示す。
ここでは、ドラムは、パティを形成するために食材が圧入される多数の型穴を有している。
この型穴、詳細には、この型穴の底壁132および/または側壁133は、通気性のある素材で形成されている。
この素材を通じて、食製品および/または挿間物134に、真空および/または圧力が印加することができる。
ここでは、食材が型穴に圧入される前に、挿間物134が型穴に直接配置される。
型穴への挿間物134の挿入前、挿入中、および挿入後に、挿間物134を、特に移送中に、型穴に固定するために、真空が、特に底壁132に印加される。
型穴への食材の充填中に、閉じ込められた空気が側壁133を通じて排出される。
ただし、閉じ込められた空気が型穴の底壁132を通じて逃げられるように、通気性のある挿間物134を使用してもよい。
挿間物134を型穴に挿入した後、ドラムが反時計回りに回転し、食材がポート137を通じて型穴に供給される。
ドラムは、そのまま回転し続け、成形された食製品は、挿間物134と共に、その後、例えば、運搬手段135上に、ここではベルト上に、排出される。
この排出を、型穴の側壁133および/または底壁132に加圧空気を印加することにより支援して、食製品と挿間物134とを型穴から排出することができる。
必要に応じて、
図12aに示すように、その後、食製品と挿間物134とを反転機構により180度回転させることができる。
図12bから明らかなように、ここでは、ドラムのハウジング130が開口部138を有しているのが好ましい、この開口部138を通じて挿間物134を型穴に挿入し得る。
ただし、型穴がハウジング130に覆われる前に、型穴に挿間物134を加えてもよい。
【0034】
この実施例は、挿間物134の寸法が形成済み製品(食製品)と同一以下である場合に、特に有益である。
食製品がドラムから排出された後に、食製品と挿間物134との間の結合が緩くなるのを防ぐために、例えば、運搬手段135を追加のベルト(図示せず)で覆うことができる。