(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ネットワークは、前記複数のデバイスが近距離無線通信を行うPAN(Personal Area Network)である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のネットワーク制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。はじめに
図1を用いて本発明の実施の形態1にかかるネットワーク制御装置10の構成例について説明する。ネットワーク制御装置10は、デバイス20及びデバイス30との間において無線通信を行うネットワークを構築する。ネットワーク制御装置10は、デバイス20及びデバイス30との間において、近距離無線通信を行ってもよい。近距離無線通信は、例えば、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信等であってもよい。ネットワークを構築するとは、例えば、ネットワーク制御装置10が、デバイス20及びデバイス30と無線回線を介して接続することであってもよい。
【0014】
次に、ネットワーク制御装置10の構成例について説明する。ネットワーク制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)が、メモリに格納されているプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。ネットワーク制御装置10は、メッセージ生成部11及び通信部12を有している。
【0015】
メッセージ生成部11は、ネットワークへの参加を受け付けることを示す参加受付メッセージを生成する。さらに、ネットワーク制御装置10は、ネットワークへ参加するデバイスの製品情報を通知させるために用いる製品情報通知指示メッセージを生成する。メッセージ生成部11は、生成したメッセージをネットワーク制御装置10内のメモリ等へ格納してもよい。参加受付メッセージ及び製品情報通知指示メッセージは、ネットワーク制御装置10と、デバイス20及びデバイス30との間において予め定められた形式のメッセージである。ネットワーク制御装置10と、デバイス20及びデバイス30との間において予め定められた形式のメッセージとは、例えば、ネットワーク制御装置10と、デバイス20及びデバイス30との間の通信方式として、標準化もしくは規格化されたメッセージである。
【0016】
製品情報は、例えば、デバイス20及びデバイス30がどのような製品であるかを示す情報である。例えば、デバイス20及びデバイス30のノードIDが、特定の意味を有さない、数字もしくは英文字の羅列であるのに対して、製品情報は、デバイス20及びデバイス30の機能、製品の特長、製品の種別、製品名等を示す情報である。
【0017】
通信部12は、ネットワーク制御装置10の周囲に位置する複数のデバイスへ参加受付メッセージ及び製品情報通知指示メッセージを送信する。通信部12は、参加受付メッセージ及び製品情報通知指示メッセージを、ネットワーク制御装置10の周囲に位置する複数のデバイスに対して同報配信してもよく、送信先のデバイスを特定して送信してもよい。同報配信は、例えば、ブロードキャストもしくはマルチキャスト等であってもよい。送信先のデバイスを特定した送信は、例えば、ユニキャスト等であってもよい。
【0018】
また、通信部12は、参加受付メッセージをネットワーク制御装置10の周囲に位置する複数のデバイスへ同報配信し、さらに、参加受付メッセージに対して参加を申請する応答メッセージを送信してきたデバイスへ、製品情報通知指示メッセージを送信してもよい。
【0019】
以上説明したように、
図1にかかるネットワーク制御装置10を用いることによって、ネットワーク制御装置10は、デバイス20及びデバイス30をノードIDのみではなく、製品情報と関連付けて管理するために、製品情報通知指示メッセージをデバイス20及びデバイス30へ送信することができる。そのため、ネットワーク制御装置10は、製品情報通知指示メッセージへの応答メッセージとして、デバイス20もしくはデバイス30の製品情報を受信することによって、デバイス20もしくはデバイス30を、ノードIDとともに製品情報と関連づけて管理することができる。
【0020】
例えば、ネットワーク制御装置10を操作するユーザは、ネットワーク制御装置10の表示部等を介してデバイス20もしくはデバイス30の製品情報を確認することができる。また、ネットワーク制御装置10は、デバイス20及びデバイス30との間において予め定められた形式のメッセージを用いて、デバイス20もしくはデバイス30の製品情報を取得することができる。そのため、ネットワーク制御装置10を操作するユーザは、ネットワーク制御装置10に、製品情報を取得するための専用のアプリケーションをインストールすることなく、デバイス20もしくはデバイス30から製品情報を取得することができる。
【0021】
(実施の形態2)
続いて、
図2を用いて本発明の実施の形態2にかかる通信システムの構成例について説明する。
図2は、通信方式としてZigBeeを用いる場合の通信システムの構成例を示している。ZigBee用いる場合の通信システムは、ZC(ZigBee Coordinator)40、ZED(ZigBee End Device)50、ZR(ZigBee Router)60、ZED70及びZED80を有している。
【0022】
ZC40は、PAN(Personal Area Network)と称する小規模ネットワークを構築する。小規模ネットワークは、例えば、家庭内における使用に限定したネットワーク、つまり、家庭内に敷設されたネットワークであってもよい。例えば、ZC40は、PANを識別するPAN IDを決定する。ZC40が構成するネットワークへ参加するZED50、ZR60、ZED70及びZED80は、ZC40が決定したPAN IDと同一のPAN IDを設定して通信を行う。また、ZC40は、無線チャネルの干渉状況等に応じて、使用する無線チャネルを決定してもよい。
【0023】
ZED50は、ZC40と通信を行う。また、ZED50は、ZC40を介してZR60と通信を行ってもよい。ZED70は、ZR60を介してZC40と通信を行う。もしくは、ZED70は、ZR60を介して、ZED80と通信を行ってもよい。ZR60は、ZED間もしくは、ZEDとZCとの間における通信を中継する。本図においては、ZC40及びZR60を異なる装置として示しているが、ZC40とZR60とは同一の装置であってもよい。
【0024】
ZED70とZED80との間に壁等が設置してあり、ZED70とZED80とが直接通信を行えない場合、もしくは、ZED70とZED80とが通信を行うことができなくなる程度に離れている場合に、ZR60を介して互いに通信を行う。ZED50、ZED80及びZED70は、例えば、様々なデータを収集するセンサ装置であってもよく、エアーコンディショナー、テレビジョン装置等の家電装置であってもよい。また、ZED50、ZED80及びZED70は、例えば、ZEDである家電装置を操作するリモートコントローラ(以下、リモコンと称する)等であってもよい。
【0025】
続いて、
図3を用いて本発明の実施の形態2にかかるZC40の構成例について説明する。ZC40は、メッセージ生成部11、通信部12及び管理部41を有している。メッセージ生成部11及び通信部12は、
図1におけるネットワーク制御装置10のメッセージ生成部11及び通信部12と同様であるため詳細な説明を省略する。メッセージ生成部11及び通信部12については、ネットワーク制御装置10におけるメッセージ生成部11及び通信部12と異なる点を主に説明する。
【0026】
管理部41は、ZC40が構築したPANに参加しているデバイスを管理している。例えば、ZC40が構築したPANには、ZED50、ZR60、ZED70及びZED80が参加しているとする。ZED50、ZR60、ZED70及びZED80は、ZC40が送信した参加受付メッセージに対して参加を申請する応答メッセージをZC40へ送信したデバイスである。ZED70及びZED80は、ZR60を介して、ZC40から送信された参加受付メッセージを受信し、ZR60を介して応答メッセージをZC40へ送信してもよい。
【0027】
管理部41は、PANに参加しているデバイスのノードIDを管理してもよい。ノードIDは、例えば、意味を有さない英数字の羅列であってもよい。例えば、ZED50のノードIDを01とし、ZR60のノードIDを02とし、ZED70のノードIDを03とし、ZED80のノードIDを04等としてもよい。
【0028】
さらに、管理部41は、ZED50、ZR60、ZED70及びZED80のうち、製品情報通知指示メッセージに対して、製品情報を設定した応答メッセージをZC40へ送信したデバイスの製品情報も管理する。製品情報は、例えば、それぞれのデバイスがどのような製品であるかを示す情報であってもよい。例えば、ZED80は、テレビジョン装置との製品情報と関連付けられ、ZED70は、テレビジョン装置であるZED70を操作するリモコンとの製品情報と関連づけられてもよい。管理部41は、ZED70のノードIDである03と、リモコンとの製品情報を関連付けて管理し、さらに、ZED80のノードIDである04と、テレビジョン装置との製品情報を関連付けて管理してもよい。
【0029】
また、管理部41は、製品情報通知指示メッセージに対して、製品情報を設定した応答メッセージを送信してこなかったデバイスについては、ノードIDのみを管理してもよい。製品情報を設定した応答メッセージを送信してこなかったデバイスとは、例えば、製品情報通知指示メッセージを処理することができないデバイスであってもよく、製品情報を有さないデバイス等であってもよい。
【0030】
通信部12は、管理部41において管理されているノードIDと製品情報との組み合わせに関する情報を、ZC40が構築したPANに参加しているデバイスへ送信する。ZR60は、ZC40から送信された情報を、ZED70及びZED80へ送信する。
【0031】
続いて、
図4を用いて本発明の実施の形態2にかかるZED70の構成例について説明する。ZED50及びZED80の構成は、ZED70と同様であるため詳細な説明を省略する。ZED70は、制御部71、通信部72及び表示部73を有している。
【0032】
通信部72は、ZR60とZigBeeを用いた通信を行う。制御部71は、ZR60から送信されたメッセージを処理し、さらに、ZR60へ送信するメッセージを生成する。例えば、制御部71は、参加受付メッセージに対して参加を申請する応答メッセージを生成する。制御部71は、生成した応答メッセージを通信部72を介してZR60へ送信する。また、制御部71は、製品情報通知指示メッセージに対して、製品情報を設定した応答メッセージを生成する。製品情報は、ZED70を操作するユーザによって入力されてもよく、製造業者もしくは販売業者等の事業者によって予めZED70内のメモリ等に格納されていてもよい。制御部71は、生成した応答メッセージを通信部72を介してZR60へ送信する。
【0033】
通信部72が、ZR60を介してZC40から送信された、他のデバイスに関するノードIDと製品情報との組み合わせに関する情報を受信すると、表示部73は、ノードIDと製品情報とを表示する。例えば、ZC40から、ZED80のノードIDと製品情報との組み合わせに関する情報を受信すると、表示部73は、ノードIDとして04と、製品情報としてテレビジョン装置とを表示する。ZED70を操作するユーザは、表示部73に表示された情報を確認することによって、同一のPAN内にZED70を用いて制御可能なテレビジョン装置が存在していることを把握する。ZED70を操作するユーザは、表示部73に表示されているテレビジョン装置を選択する情報を入力し、テレビジョン装置を操作する。
【0034】
続いて、
図5を用いて本発明の実施の形態2にかかるZC40におけるPAN構築処理の流れについて説明する。ここでは、ZigBeeを用いた場合のPAN構築処理の流れについて説明する。
【0035】
はじめに、ZC40は、PAN構築処理を開始する(S11)。具体的には、メッセージ生成部11は、ネットワーク層における処理として、NLME_NETWORK_FORMATIONを発行する。NLME_NETWORK_FORMATIONは、ZigBeeを用いた通信規格において定められているメッセージもしくはパラメータである。通信部12は、メッセージ生成部11においてNLME_NETWORK_FORMATIONが発行されると、ZC40の周囲において既に構築されているPANのPAN IDに関する情報を収集する。通信部12は、通信可能な複数の無線チャネルを介して、他のデバイスからPAN IDに関する情報を収集してもよい。
【0036】
ZC40は、周囲において既に用いられるPAN IDと重複しないPAN IDを選択する。言い換えると、ZC40は、まだ用いられていないPAN IDを、自装置が構築するPANのPAN IDとして決定する。
【0037】
次に、ZC40は、他デバイスの参加を受け付ける処理を開始する(S12)。具体的には、メッセージ生成部11は、ネットワーク層における処理として、NLME_PERMIT_JOININGを発行する。NLME_PERMIT_JOININGは、ZigBeeを用いた通信規格において定められているメッセージもしくはパラメータである。通信部12は、メッセージ生成部11においてNLME_PERMIT_JOININGが発行されると、MAC層において設定するパラメータであるAssociationPermitをTRUEに設定する。通信部12は、MAC層においてAssociationPermit:TRUEと設定したメッセージを、周辺のデバイスへ送信する。通信部12は、メッセージをブロードキャスト通信を行うことによって周辺のデバイスへ送信してもよく、宛先を指定したユニキャスト通信を行うことによって周辺のデバイスへ順番に送信してもよい。
【0038】
通信部12は、AssociationPermitをTRUEに設定した後、所定の期間経過するとAssociationPermitをFALSEに設定してもよい。つまり、ZC40は、AssociationPermitをTRUEに設定している期間のみ、PANに参加するデバイスを受け付け、AssociationPermitをFALSEに設定している期間は、デバイスのPANへの参加を受け付けない。
【0039】
次に、通信部12は、AssociationPermitをTRUEに設定したメッセージを受信したデバイスから参加を申請する応答メッセージを受信する(S13)。AssociationPermitをTRUEに設定したメッセージを受信したデバイスは、例えば、ZED50及びZR60であってもよい。
【0040】
次に、ZC40は、AssociationPermitにTRUEが設定されているか否かを判定する(S14)。例えば、ZC40の制御部(
図3において図示せず)等がAssociationPermitにTRUEが設定されているか否かの判定処理を行ってもよい。ZC40は、AssociationPermitにTRUEが設定されていると判定した場合、ステップS13において応答メッセージを送信してきたデバイスのPANへの参加を受け付ける。つまり、ZC40は、ステップS13において応答メッセージを送信してきたデバイスを管理部41に登録する(S15)。ステップS14において、ZC40は、AssociationPermitにTRUEが設定されていない、つまり、AssociationPermitにFALSEが設定されていると判定した場合、ステップS13において応答メッセージを送信してきたデバイスのPANへの参加を受け付けない。つまり、ZC40は、ステップS13において応答メッセージを送信してきたデバイスを管理部41に登録しない(S16)。ZC40は、PANへの参加を拒否したデバイスに対して、参加を受け付けないことを示すメッセージを送信してもよい。
【0041】
なお、ZED70及びZED80は、ZC40が構築するPANに参加したZR60を介して、AssociationPermitにTRUEが設定されたメッセージを受信し、ZR60を介して、応答メッセージをZC40へ送信する。
【0042】
続いて、
図6を用いて、本発明の実施の形態2にかかるZC40が、デバイスの製品情報を取得する処理の流れについて説明する。はじめに、通信部12は、製品情報の通知を指示する拡張コマンドを発行する(S21)。
【0043】
図5のステップS12においてPANへの参加を受け付けることを示すメッセージを、ZigBeeを用いた通信を行うデバイスにおいてサポートすることが必須のメッセージとし、ステップS21における拡張コマンドを、ZigBeeを用いた通信を行うデバイスにおいて任意にサポートするメッセージとしてもよい。
【0044】
拡張コマンドは、PANへの参加を受け付けたデバイスから、さらに、製品情報を取得するために用いられる。メッセージ生成部11は、拡張コマンドとして、例えば、ネットワーク層における処理としてNLME_Specific device-DISCOVERYを発行する。通信部12は、メッセージ生成部11において、NLME_Specific device-DISCOVERYが発行されると、管理部41に登録したデバイスへ拡張コマンドを含むメッセージを送信する
【0045】
次に、ZC40は、拡張コマンドを含むメッセージに対する応答メッセージを受信したか否かを判定する(S22)。例えば、ZC40の制御部等において、応答メッセージを受信したか否かを判定してもよい。ZC40は、拡張コマンドを含むメッセージに対する応答メッセージを受信していないと判定した場合、処理を終了する(S25)。
【0046】
ZC40は、拡張コマンドを含むメッセージに対する応答メッセージを受信したと判定した場合、応答メッセージに含まれる製品情報を、管理部41へ登録する(S23)。管理部41は、製品情報とノードIDとを関連付けて管理する。
【0047】
次に、通信部12は、管理部41に登録した製品情報とノードIDとを組み合わせた情報を、PANに参加しているデバイスに対して送信する(S24)。
【0048】
続いて、
図7を用いて本発明の実施の形態2にかかるZED70が、製品情報を送信する処理の流れについて説明する。はじめに、通信部72は、ZR60を介してZC40から送信された拡張コマンドを含むメッセージを受信する(S31)。
【0049】
次に、制御部71は、ZED70が拡張コマンドの処理に対応しているか否かを判定する(S32)。制御部71は、ZED70が拡張コマンドの処理を実行する機能をサポートしていないと判定した場合、処理を終了する(S35)。
【0050】
制御部71は、ZED70が拡張コマンドの処理を実行する機能をサポートしていると判定した場合、ZED70における製品情報を抽出する(S33)。制御部71は、例えば、メモリ等に格納されている製品情報を抽出してもよい。次に、通信部72は、拡張コマンドを含むメッセージに対する応答メッセージに製品情報を設定して、ZR60を介してZC40へ応答メッセージを送信する(S34)。
【0051】
なお、
図7における処理は、ZC40から拡張コマンドを含むメッセージを受信したZR60において実行されてもよい。
【0052】
以上説明したように、本発明の実施の形態2にかかるZC40を用いることによって、ノードIDと製品情報とを関連付けて管理することができる。さらに、ZED50、ZR60、ZED70及びZED80は、ノードIDと製品情報とが関連付けられた情報を取得し、取得した情報を表示部へ表示することができる。これによって、ZED50、ZR60、ZED70及びZED80を操作するそれぞれのユーザは、PANに参加しているデバイスの製品情報を容易に確認することができる。そのため、例えば、リモコンであるZED80を操作するユーザは、制御することができるテレビジョン装置がPANに参加していることを容易に確認することができるため、ZigBeeを用いてZED70であるテレビジョン装置を操作することができる。
【0053】
(実施の形態3)
続いて、本発明の実施の形態3にかかる使用情報について説明する。実施の形態2においては、ZC40は、ZED50、ZR60、ZED70及びZED80について、ノードIDと製品情報とを関連付けて管理することを説明した。
【0054】
例えば、ZED80がリモコンとして用いられており、ユーザは、異なる場所に設置されているエアーコンディショナーであるZED50及びZED70を、ZED80を用いて操作することができるとする。このような場合、ZED80の表示部73に、ZC40から送信されたZED50及びZED70に関するノードID及び製品情報が表示された場合に、ユーザは、ZED50及びZED70のどちらを操作すべきかを即座に判断することができない。つまり、同じ種類の複数の製品が、表示部73に表示された場合に、ユーザは、ノードID及び製品情報のみを確認しても、どの製品を操作すべきかを判断することができない。
【0055】
そこで、本発明の実施の形態3においては、ノードID及び製品情報に加えて、ユーザが各デバイスを識別するための付加情報を用いることについて説明する。付加情報は、例えば、デバイスが設置されている場所に関する情報であってもよく、デバイスの製造事業者名であってもよく、購入日時等であってもよい。ZED80を操作するユーザは、ノードID及び製品情報に加えて、上述した付加情報を参照することによって、表示部73に同種類の複数の製品が表示されている場合に、操作すべきデバイスを判断することができる。通信部72は、ノードID及び製品情報に付加情報を関連づけた情報をZC40へ送信する。
【0056】
ZED50及びZED70を操作するユーザは、ZED50及びZED70の文字入力部(図示せず)等の入力インタフェースを介して、ZED50及びZED70に任意の付加情報を入力してもよい。もしくは、ZC40を操作するユーザが、ZED50及びZED70に関する付加情報をZC40に入力し、管理部41において、ノードID、製品情報及び付加情報を関連付けて管理してもよい。また、ZC40は、ZED50、ZR60及びZED70に対して、それぞれのデバイスのノードID、製品情報及び付加情報を組み合わせた情報を送信してもよい。付加情報が設定されていないデバイスについては、ZC40は、ノードID及び製品情報のみを送信する。
【0057】
以上説明したように、本発明の実施の形態3にかかる付加情報を用いることによって、PAN内に複数の同種類のデバイスが存在する場合においても、ユーザは、付加情報を参照することによって、制御すべきデバイスを判断することができる。
【0058】
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、
図5〜
図7において実行される処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。)
【0059】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0060】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0061】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0062】
(付記1)複数のデバイス間において無線通信を行うネットワークを構築するために、複数のデバイス間との間において予め定められた形式のメッセージである、前記ネットワークへの参加を受け付けることを示す第1のメッセージを生成し、さらに、前記ネットワークへ参加する前記デバイスの製品情報を通知させるために用いる第2のメッセージを生成するメッセージ生成部と、前記第1及び第2のメッセージを、前記複数のデバイスへ送信する通信部と、を備えるネットワーク制御装置。
(付記2)前記通信部は、前記複数のデバイスのうち前記第2のメッセージを処理することが可能なデバイスから送信される前記第2のメッセージに対する応答メッセージを受信し、前記応答メッセージに設定された前記デバイスの製品情報と、前記デバイスの識別情報とを関連付けて管理する管理部をさらに備える、付記1に記載のネットワーク制御装置。
(付記3)前記通信部は、前記管理部において関連付けて管理されている前記デバイスの製品情報と、前記デバイスの識別情報とを前記ネットワークへ参加している複数のデバイスへ送信する、付記2に記載のネットワーク制御装置。
(付記4)前記通信部は、前記第1のメッセージに対して、前記ネットワークへの参加を申請することを示す応答メッセージを送信してきたデバイスに対して、前記第2のメッセージを送信する、付記1乃至3のいずれか1項に記載のネットワーク制御装置。
(付記5)前記ネットワークは、前記複数のデバイスが近距離無線通信を行うPAN(Personal Area Network)である、付記1乃至4のいずれか1項に記載のネットワーク制御装置。
(付記6)前記複数のデバイスは、前記近距離無線通信としてZigBeeを用いて通信を行い、前記第2のメッセージは、ZigBee通信に用いられる拡張コマンドとして定義される、付記5に記載のネットワーク制御装置。
(付記7)前記第2のメッセージが定義される拡張コマンドは、ネットワーク層において通信されるコマンドである、付記6に記載のネットワーク制御装置。
(付記8)複数のデバイス間において無線通信を行うネットワークを構築するネットワーク制御装置から、前記ネットワークへの参加を受け付けることを示す第1のメッセージ及び前記ネットワークへ参加する前記デバイスの製品情報を通知させるために用いる第2のメッセージを受信する受信部と、前記第2のメッセージに対する応答メッセージに、自装置の製品情報を設定して前記ネットワーク制御装置へ送信する送信部と、を備えるデバイス。
(付記9)前記ネットワークは、前記複数のデバイスが近距離無線通信を行うPAN(Personal Area Network)である、付記8に記載のデバイス。
(付記10)前記複数のデバイスは、前記近距離無線通信としてZigBeeを用いて通信を行い、前記第2のメッセージは、ZigBee通信に用いられる拡張コマンドとして定義される、付記9に記載のデバイス。
(付記11)前記第2のメッセージが定義される拡張コマンドは、ネットワーク層において通信されるコマンドである、付記10に記載のデバイス。
(付記12)自装置の設置場所、製造事業者名及び購入日時の少なくとも1つを含む付加情報の入力を受け付ける入力インタフェースをさらに有し、前記送信部は、前記第2のメッセージに対する応答メッセージに、自装置の製品情報とともに前記付加情報を設定して前記ネットワーク制御装置へ送信する、付記8乃至11のいずれか1項に記載のデバイス。
(付記13)複数のデバイス間において無線通信を行うネットワークを構築するために、複数のデバイス間との間において予め定められた形式のメッセージである、前記ネットワークへの参加を受け付けることを示す第1のメッセージを生成し、前記第1のメッセージに対して、前記ネットワークへの参加を申請する応答メッセージを受信すると、前記ネットワークへ参加する前記デバイスの製品情報を通知させるために用いる第2のメッセージを生成し、前記第2のメッセージを、前記ネットワークへの参加を申請したデバイスへ送信する通信方法。
(付記14)複数のデバイス間において無線通信を行うネットワークを構築するために、複数のデバイス間との間において予め定められた形式のメッセージである、前記ネットワークへの参加を受け付けることを示す第1のメッセージを生成し、前記第1のメッセージに対して、前記ネットワークへの参加を申請する応答メッセージを受信すると、前記ネットワークへ参加する前記デバイスの製品情報を通知させるために用いる第2のメッセージを生成し、前記第2のメッセージを、前記ネットワークへの参加を申請したデバイスへ送信することをコンピュータに実行させるプログラム。