(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6090930
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20170227BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20170227BHJP
H01R 43/00 20060101ALI20170227BHJP
【FI】
H01R12/71
H01R13/639 Z
H01R43/00 B
【請求項の数】14
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2013-192150(P2013-192150)
(22)【出願日】2013年9月17日
(65)【公開番号】特開2015-60660(P2015-60660A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年5月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】橋口 徹
【審査官】
山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−226977(JP,A)
【文献】
特開2008−053119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71
H01R 13/639
H01R 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板に実装される雄コネクタと、第2の基板に実装され、前記雄コネクタに嵌合可能な雌コネクタとを備え、前記第1の基板と前記第2の基板とを電気的に接続する基板対基板用コネクタにおいて、
前記雄コネクタは、雄側絶縁フィルムと、前記雄側絶縁フィルムに設けられた複数の雄側コンタクトと、前記雄側絶縁フィルムに設けられた雄側補強部材とを有し、
前記雄側コンタクトは、前記第1の基板にはんだ付けされる雄側端子部と、前記雄側端子部に連結され、前記雄側絶縁フィルムの一方の面から突出し、前記雌コネクタの雌側コンタクトに接触可能なピン状の雄側接触部とを有し、
複数の前記雄側接触部は、前記雄側絶縁フィルムの前記一方の面に配列され、
複数の前記雄側端子部は、前記雄側絶縁フィルムの他方の面に配列され、
前記雄側補強部材は、前記他方の面上の複数の前記雄側端子部に沿って配置された雄側補強部材本体部を有する
ことを特徴とする基板対基板用コネクタ。
【請求項2】
前記雌コネクタは、雌側絶縁フィルムと、前記雌側絶縁フィルムに設けられた複数の雌側コンタクトとを有し、
前記雌側コンタクトは、前記雌側絶縁フィルムの一方の面に設けられ、前記雄側接触部に接触可能な雌側接触部と、前記雌側接触部に連結され、前記雌側絶縁フィルムの他方の面から突出し、前記第2の基板にはんだ付けされる雌側端子部とを有し、
複数の前記雌側接触部は、前記雌側絶縁フィルムの前記一方の面に配列され、
複数の前記雌側端子部は、前記雌側絶縁フィルムの他方の面に配列された
ことを特徴とする請求項1記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項3】
前記雄側補強部材は、前記雄側補強部材本体部に連結されるとともに、複数の前記雄側接触部の配列方向における前記他方の面の両端部に配置される固定部と、前記固定部に連結されるとともに、複数の前記雄側接触部の配列方向における前記一方の面の両端部に配置される突起部とを有し、
前記雌コネクタは、複数の前記雌側接触部の配列方向における前記雌側絶縁フィルムの前記一方の面の両端部に配置され、前記突起部を前記第2の基板側へ誘い込む突起部受容孔を有する突起部支持部材を有している
ことを特徴とする請求項1記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項4】
前記突起部が前記雌コネクタの前記突起部受容孔に挿入されたとき、前記雌側接触部が弾性変形して前記雄側接触部を前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する所定の方向で挟み、前記雌側接触部と前記雄側接触部との間に所定の接触力が生じる
ことを特徴とする請求項3記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項5】
前記突起部を前記雌コネクタの前記突起部受容孔に挿入し終えた突起部挿入完了位置から、前記雌側接触部が弾性変形して前記雄側接触部が前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第1の所定の方向で前記雌側接触部に挟まれ、前記雌側接触部と前記雄側接触部との間に所定の接触力が生じるスライド完了位置まで、前記雄コネクタが前記雌コネクタに対して前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第2の所定の方向へ相対的にスライド可能であり、
前記第1の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と直交する方向であり、
前記第2の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と平行な方向である
ことを特徴とする請求項3記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項6】
前記突起部を前記雌コネクタの前記突起部受容孔に挿入し終えた突起部挿入完了位置から、前記雌側接触部が弾性変形して前記雄側接触部が前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第1の所定の方向で前記雌側接触部に挟まれ、前記雌側接触部と前記雄側接触部との間に所定の接触力が生じるスライド完了位置まで、前記雄コネクタが前記雌コネクタに対して前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第2の所定の方向へ相対的にスライド可能であり、
前記第1の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と平行な方向であり、
前記第2の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と直交する方向である
ことを特徴とする請求項3記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項7】
前記突起部は鉤形であり、
前記雄コネクタが前記突起部挿入完了位置から前記スライド完了位置までスライドしたとき、前記突起部によって前記雄コネクタが前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向でロックされる
ことを特徴とする請求項5又は6記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項8】
前記雄側接触部の先端部が太くなっており、
前記雄コネクタが前記突起部挿入完了位置から前記スライド完了位置までスライドしたとき、前記雌側接触部が前記雄側接触部の先端部と前記雄側絶縁フィルムとによって前記雄側絶縁フィルムの厚さ方向で挟まれる
ことを特徴とする請求項7記載の基板対基板用コネクタ。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、
前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、
前記薄膜処理工程後、前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部とを形成するパターニング工程と、
前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記雄側端子部に達する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
前記貫通孔形成工程後、前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成する接触部形成工程と
を含むことを特徴とする基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法。
【請求項10】
請求項3〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、
前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、
前記薄膜処理工程後、前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部と前記固定部とを形成するパターニング工程と、
前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記雄側端子部に達する貫通孔と前記固定部に達する突起部用貫通孔とを形成する貫通孔形成工程と、
前記貫通孔形成工程後、前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成し、突起部用貫通孔の位置に前記突起部を形成する接触部形成工程と
を含むことを特徴とする基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、
前記雄側絶縁フィルムの前記一方の面に接触部側金属薄膜を設ける接触部側薄膜処理工程と、
前記接触部側薄膜処理工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記接触部側金属薄膜に達する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
前記貫通孔形成工程後、前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に端子部側金属薄膜を設ける端子部側薄膜処理工程と、
前記端子部側薄膜処理工程後、前記接触部側金属薄膜をエッチングして前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成し、前記端子部側金属薄膜をエッチングして前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部とを形成するパターニング工程と
を含むことを特徴とする基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法。
【請求項12】
請求項3〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、
前記雄側絶縁フィルムの前記一方の面に接触部側金属薄膜を設ける接触部側薄膜処理工程と、
前記接触部側薄膜処理工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記接触部側金属薄膜に達する貫通孔と前記突起部用貫通孔とを形成する貫通孔形成工程と、
前記貫通孔形成工程後、前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に端子部側金属薄膜を設ける端子部側薄膜処理工程と、
前記端子部側薄膜処理工程後、前記接触部側金属薄膜をエッチングして前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成するとともに、前記突起部用貫通孔の位置に前記突起部を形成し、前記端子部側金属薄膜をエッチングして前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部と前記固定部とを形成するパターニング工程と
を含むことを特徴とする基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法。
【請求項13】
請求項2〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雌コネクタの製造方法において、
前記雌側絶縁フィルムの一方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、
前記薄膜処理工程後、前記雌側絶縁フィルムの一方の面上の前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雌側接触部を形成するパターニング工程と、
前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雌側絶縁フィルムに前記雌側接触部に達する切欠きと貫通孔とを形成する切欠き・貫通孔形成工程と、
前記切欠き・貫通孔形成工程後、前記雌側絶縁フィルムの他方の面において、前記切欠きの位置に複数の前記雌側端子部を形成する端子部形成工程と
を含むことを特徴とする基板対基板用コネクタの雌コネクタの製造方法。
【請求項14】
請求項3〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雌コネクタの製造方法において、
前記雌側絶縁フィルムの一方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、
前記薄膜処理工程後、前記雌側絶縁フィルムの一方の面上の前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雌側接触部と前記突起部支持部材とを形成するパターニング工程と、
前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雌側絶縁フィルムに前記雌側接触部に達する切欠きと貫通孔とを形成する切欠き・貫通孔形成工程と、
前記切欠き・貫通孔形成工程後、前記雌側絶縁フィルムの他方の面において、前記切欠きの位置に複数の前記雌側端子部を形成する端子部形成工程と
を含むことを特徴とする基板対基板用コネクタの雌コネクタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、2つの基板を電気的に接続するための基板対基板用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、
図28〜
図38に示すように、雄コネクタ901と、雄コネクタ901に嵌合可能な雌コネクタ1101とを備える基板対基板用コネクタが知られている(下記特許文献1参照)。この基板対基板用コネクタを
図28〜
図38に基づいて説明する。
【0003】
雄コネクタ901は第1の基板991(
図36、
図37参照)に実装される。雄コネクタ901は、
図28に示すように、絶縁性のベースフィルム915と、ベースフィルム915の一方の面に設けられる導体パターン951と、ベースフィルム915の他方の面に設けられる補強層916とを有する。ベースフィルム915はポリイミド等の樹脂からなり、補強層916はステンレス鋼等の金属からなる。
【0004】
導体パターン951は、ベースフィルム915の一方の面に貼付された銅箔にエッチング加工を施してパターニングすることによって形成されたものである。導体パターン951は所定のピッチで並んでいる。
【0005】
図28〜
図31に示すように、各導体パターン951は突出端子953を有する。導体パターン951は矩形の平板状である。突出端子953は円柱状であり、その横断面形状は円形である(
図30、
図31参照)。突出端子953は導体パターン951の表面から突出している。突出端子953は、フォトリソグラフィ技術を利用したエッチング等の方法によって、導体パターン951に一体的に形成される。
【0006】
ベースフィルム915の長手方向Dに沿って延びる一対の辺はそれぞれ櫛の歯状に形成され、凹部915Aと凸部915Bとが交互に並んでいる(
図28参照)。凹部915Aと導体パターン951とは位置的に対応している。したがって、導体パターン951の一部が雄コネクタ901の実装面901Aに露出する(
図29参照)。導体パターン951の露出している部分(テール部958)は、第1の基板991の接続パッド(図示せず)にはんだ付けされる。
【0007】
雌コネクタ1101は平板状であり(
図33、
図34参照)、第2の基板1191(
図36、
図37参照)に実装される。雌コネクタ1101は枠体1111を有する。枠体1111は後述する導体パターン1150の上にカバーフィルム1117、一対の枠補強層1116の順に積層された層構造を備える平板状の部材である(
図32参照)。カバーフィルム1117は絶縁性の薄板部材であり、ポリイミド等の樹脂からなる。枠補強層1116はステンレス鋼等の金属からなる。枠補強層1116は、第1補強層1116Aと第2補強層1116Bとを積層して構成した部材である。
【0008】
枠体1111に囲まれる部分に、雄コネクタ901の本体部911の本体端部911C(
図29、
図30参照)を除く部分を収容する接続凹部1114が形成されている(
図33参照)。
図32〜
図34に示すように、接続凹部1114の底部1114Aは、実装面1101A側から補強層1118、ベースフィルム1115、導体パターン1150の順に積層された層構造を備えた平板状の部材である。ベースフィルム1115の一方の面に導体パターン1150が設けられ、ベースフィルム1115の他方の面に補強層1118が設けられている。導体パターン1150や補強層1118の材質や製法等は雄コネクタ901の導体パターン951や補強層916と同様である。
【0009】
導体パターン1150には雌導体1151と補助導体1152とが含まれる。雌導体1151は等間隔に配列される。配列された複数の雌導体1151のうちの4つの雌導体1151はそれぞれ補助導体1152に置き換えられている。
【0010】
雌導体1151は受容端子1153を有する(
図33参照)。受容端子1153は端子収容開口1154に収容されている。
図35に示すように、受容端子1153は、主腕部1153A、補助腕部1153B、突出部1153Cを有する。
【0011】
補助導体1152は挟持部1157を有する(
図33、
図35参照)。挟持部1157は挟持部収容開口1159に収容されている。挟持部1157は、基部1157Aを含み、第1腕部1157B、第2腕部1157D、凸部1157Cを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2012−226977号公報(段落0022、0023、0025〜0031、0036、0037、0039、0040、0042、0045〜0048、0055、0059、0060、0065〜0068、
図1、
図2(a)、
図2(b)、
図3、
図4、
図5(a)、
図5(b)、
図7、
図8(a)、
図8(b)、
図10等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
雄コネクタ901と雌コネクタ1101とを嵌合するには、
図36、
図37に示すように、まず雄コネクタ901の嵌合面901B(
図31参照)と雌コネクタ1101の嵌合面1101B(
図33参照)とを対向させた状態で、
図36の矢印Bで示すように、雄コネクタ901を雌コネクタ1101に対して相対的に下降させ、雄コネクタ901の本体部911の本体端部911Cを除く部分を接続凹部1114に収容する。このとき、突出端子953が、受容端子1153Aの内側であって主腕部1153Aの内側の主内側開口1154A1内に進入するとともに、挟持部1157の内側であって第1腕部1157Bの間の第1内側開口1159A1内に進入する(
図35参照)。
【0014】
次に、雄コネクタ901を雌コネクタ1101に対して相対的にロック方向C(
図37参照)へスライドさせる。スライドが完了したとき、突出端子953が、受容端子1153の内側の位置決め開口1154Cに進入するとともに、挟持部1157の内側の第2内側開口1159A2内に進入する(
図35、
図38参照)。その結果、受容端子1153の接触部1153A3と補助腕部1153Bの接触部1153B3と突出部1153Cとの間隔が突出端子953の側面部に当って押し広げられる。そして、主腕部1153Aと補助腕部1153Bとの復帰力の働きによって、主腕部1153Aの接触部1153A3と補助腕部1153Bの接触部1153B3と突出部1153Cとは、突出端子953の側面部に押された状態になる。つまり、主腕部1153Aの接触部1153A3と補助腕部1153Bの接触部1153B3と突出部1153Cとがその復帰力によって突出端子953の側面部を挟む。このようにして突出端子953と受容端子1153とが確実に接触して導通する。
【0015】
しかし、上述のように雄コネクタ901の平板状の導体パターン951はベースフィルム915の一方の面に設けられ、円柱状の突出端子953は導体パターン951の表面から突出しているので、雄コネクタ901の本体部911の本体端部911Cを除く部分を接続凹部1114に収容した後、誤って、雄コネクタ901を雌コネクタ1101に対して相対的にコネクタ長手方向D(
図28参照)へスライドさせると、雄コネクタ901の導体パターン951が隣接する雌導体1151間を短絡させるおそれがある。これを回避するには雄コネクタ901の導体パターン951の配列ピッチを大きくしたり、嵌合方向における導体パターン951と雌導体1151との隙間を大きくしたりすればよいが、このようにすると基板対基板用コネクタの大型化を招く。
【0016】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、基板対基板用コネクタの大型化を招かずに、嵌合時の雌側コンタクト間の短絡を起こしにくくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述の課題を解決するため請求項1記載の発明は 第1の基板に実装される雄コネクタと、第2の基板に実装され、前記雄コネクタに嵌合可能な雌コネクタとを備え、前記第1の基板と前記第2の基板とを電気的に接続する基板対基板用コネクタにおいて、前記雄コネクタは、雄側絶縁フィルムと、前記雄側絶縁フィルムに設けられた複数の雄側コンタクトと、前記雄側絶縁フィルムに設けられた雄側補強部材とを有し、前記雄側コンタクトは、前記第1の基板にはんだ付けされる雄側端子部と、前記雄側端子部に連結され、前記雄側絶縁フィルムの一方の面から突出し、前記雌コネクタの雌側コンタクトに接触可能なピン状の雄側接触部とを有し 複数の前記雄側接触部は、前記雄側絶縁フィルムの前記一方の面に配列され、複数の前記雄側端子部は、前記雄側絶縁フィルムの他方の面に配列され、前記雄側補強部材は、前記他方の面上の複数の前記雄側端子部に沿って配置された雄側補強部材本体部を有することを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明のコネクタにおいて、前記雌コネクタは、雌側絶縁フィルムと、前記雌側絶縁フィルムに設けられた複数の雌側コンタクトとを有し、
前記雌側コンタクトは、前記雌側絶縁フィルムの一方の面に設けられ、前記雄側接触部に接触可能な雌側接触部と、前記雌側接触部に連結され、前記雌側絶縁フィルムの他方の面から突出し、前記第2の基板にはんだ付けされる雌側端子部とを有し、複数の前記雌側接触部は、前記雌側絶縁フィルムの前記一方の面に配列され、複数の前記雌側端子部は、前記雌側絶縁フィルムの他方の面に配列されたことを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明のコネクタにおいて、前記雄側補強部材は、前記雄側補強部材本体部に連結されるとともに、複数の前記雄側接触部の配列方向における前記他方の面の両端部に配置される固定部と、前記固定部に連結されるとともに、複数の前記雄側接触部の配列方向における前記一方の面の両端部に配置される突起部とを有し、前記雌コネクタは、複数の前記雌側接触部の配列方向における前記雌側絶縁フィルムの前記一方の面の両端部に配置され、前記突起部を前記第2の基板側へ誘い込む突起部受容孔を有する突起部支持部材を有していることを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明のコネクタにおいて、前記突起部が前記雌コネクタの前記突起部受容孔に挿入されたとき、前記雌側接触部が弾性変形して前記雄側接触部を前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する所定の方向で挟み、前記雌側接触部と前記雄側接触部との間に所定の接触力が生じることを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の基板対基板用コネクタにおいて、前記突起部を前記雌コネクタの前記突起部受容孔に挿入し終えた突起部挿入完了位置から、前記雌側接触部が弾性変形して前記雄側接触部が前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第1の所定の方向で前記雌側接触部に挟まれ、前記雌側接触部と前記雄側接触部との間に所定の接触力が生じるスライド完了位置まで、前記雄コネクタが前記雌コネクタに対して前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第2の所定の方向へ相対的にスライド可能であり、前記第1の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と直交する方向であり、前記第2の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と平行な方向であることを特徴とする。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項3記載の基板対基板用コネクタにおいて、前記突起部を前記雌コネクタの前記突起部受容孔に挿入し終えた突起部挿入完了位置から、前記雌側接触部が弾性変形して前記雄側接触部が前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第1の所定の方向で前記雌側接触部に挟まれ、前記雌側接触部と前記雄側接触部との間に所定の接触力が生じるスライド完了位置まで、前記雄コネクタが前記雌コネクタに対して前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向と直交する第2の所定の方向へ相対的にスライド可能であり、前記第1の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と平行な方向であり、前記第2の所定の方向が前記雌側接触部の配列方向と直交する方向であることを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の発明のコネクタにおいて、前記突起部は鉤形であり、前記雄コネクタが前記突起部挿入完了位置から前記スライド完了位置までスライドしたとき、前記突起部によって前記雄コネクタが前記雌側絶縁フィルムの厚さ方向でロックされることを特徴とする。
【0024】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明のコネクタにおいて、前記雄側接触部の先端部が太くなっており、前記雄コネクタが前記突起部挿入完了位置から前記スライド完了位置までスライドしたとき、前記雌側接触部が前記雄側接触部の先端部と前記雄側絶縁フィルムとによって前記雄側絶縁フィルムの厚さ方向で挟まれることを特徴とする。
【0025】
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、前記薄膜処理工程後、前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部とを形成するパターニング工程と、前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記雄側端子部に達する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成する接触部形成工程とを含むことを特徴とする。
【0026】
請求項10記載の発明は、請求項3〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、前記薄膜処理工程後、前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部と前記固定部とを形成するパターニング工程と、前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記雄側端子部に達する貫通孔と前記固定部に達する突起部用貫通孔とを形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成し、突起部用貫通孔の位置に前記突起部を形成する接触部形成工程とを含むことを特徴とする。
【0027】
請求項11記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、前記雄側絶縁フィルムの前記一方の面に接触部側金属薄膜を設ける接触部側薄膜処理工程と、前記接触部側薄膜処理工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記接触部側金属薄膜に達する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に端子部側金属薄膜を設ける端子部側薄膜処理工程と、前記端子部側薄膜処理工程後、前記接触部側金属薄膜をエッチングして前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成し、前記端子部側金属薄膜をエッチングして前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部とを形成するパターニング工程とを含むことを特徴とする。
【0028】
請求項12記載の発明は、請求項3〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法において、前記雄側絶縁フィルムの前記一方の面に接触部側金属薄膜を設ける接触部側薄膜処理工程と、前記接触部側薄膜処理工程後、エッチング加工により前記雄側絶縁フィルムに前記接触部側金属薄膜に達する貫通孔と突起部用貫通孔とを形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記雄側絶縁フィルムの前記他方の面に端子部側金属薄膜を設ける端子部側薄膜処理工程と、前記端子部側薄膜処理工程後、前記接触部側金属薄膜をエッチングして前記貫通孔の位置に前記ピン状の前記雄側接触部を形成するとともに、前記突起部用貫通孔の位置に前記突起部を形成し、前記端子部側金属薄膜をエッチングして前記雄側端子部と前記雄側補強部材本体部と前記固定部とを形成するパターニング工程とを含むことを特徴とする。
【0029】
請求項13記載の発明は、請求項2〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雌コネクタの製造方法において、前記雌側絶縁フィルムの一方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、前記薄膜処理工程後、前記雌側絶縁フィルムの一方の面上の前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雌側接触部を形成するパターニング工程と、前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雌側絶縁フィルムに前記雌側接触部に達する切欠きと貫通孔とを形成する切欠き・貫通孔形成工程と、前記切欠き・貫通孔形成工程後、前記雌側絶縁フィルムの他方の面において、前記切欠きの位置に複数の前記雌側端子部を形成する端子部形成工程とを含むことを特徴とする。
【0030】
請求項14記載の発明は、請求項3〜8のいずれか1項記載の基板対基板用コネクタの雌コネクタの製造方法において、前記雌側絶縁フィルムの一方の面に金属薄膜を設ける薄膜処理工程と、前記薄膜処理工程後、前記雌側絶縁フィルムの一方の面上の前記金属薄膜をエッチングして複数の前記雌側接触部と前記突起部支持部材とを形成するパターニング工程と、前記パターニング工程後、エッチング加工により前記雌側絶縁フィルムに前記雌側接触部に達する切欠きと貫通孔とを形成する切欠き・貫通孔形成工程と、前記切欠き・貫通孔形成工程後、前記雌側絶縁フィルムの他方の面において、前記切欠きの位置に複数の前記雌側端子部を形成する端子部形成工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
この発明によれば、基板対基板用コネクタの大型化を招かずに、嵌合時の雌側コンタクト間の短絡を起こしにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】この発明の第1実施形態に係る基板対基板用コネクタの雄コネクタと雌コネクタとを嵌合する前の状態を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す基板対基板用コネクタを斜め下方から見た斜視図である。
【
図3】
図1のIII−III線で切断した状態を示す斜視図である。
【
図4】
図1のIV−IV線で切断した状態を示す斜視図である。
【
図5】薄膜処理工程後の雄側絶縁フィルムの斜視図である。
【
図6】
図5に示す雄側絶縁フィルムの一方の面に形成された金属薄膜を示す斜視図である。
【
図7】パターニング工程後の雄側絶縁フィルムの斜視図である。
【
図8】
図7に示す雄側絶縁フィルムの他方の面に形成された雄側端子部と雄側補強部材本体とを示す斜視図である。
【
図9】貫通孔形成工程後の雄側絶縁フィルムの一方の面を示す斜視図である。
【
図10】
図9のX−X線で切断した状態を示す斜視図である。
【
図11】接触部形成工程後の雄側絶縁フィルムの一方の面に形成された雄側接触部と突起部とを示す斜視図である。
【
図12】
図11のXII−XII線で切断した状態を示す斜視図である。
【
図13】
図1のXIII−XIII線に沿う断面図である。
【
図14】雄コネクタを雌コネクタに嵌合し、雄コネクタが突起部挿入完了位置にある状態を示す斜視図である。
【
図16】
図14に示す基板対基板用コネクタを雌コネクタの実装面側から見た図である。
【
図17】雄コネクタを突起部挿入完了位置からスライド完了位置までスライドさせた状態を示す斜視図である。
【
図18】
図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。
【
図19】
図17に示す基板対基板用コネクタを雌コネクタの実装面側から見た図である。
【
図20】
図17のXX−XX線で切断した状態を示す斜視図である。
【
図21】この発明の第2実施形態に係る基板対基板用コネクタの雄コネクタの断面図である。
【
図22】この発明の第3実施形態に係る基板対基板用コネクタの雄コネクタの製造方法を説明する図であって、接触部側薄膜処理工程において雄側絶縁フィルムの一方の面に接触部側金属薄膜を形成した状態を示す断面図である。
【
図23】接触部側薄膜処理工程後、貫通孔形成工程において、雄側絶縁フィルムに接触部側金属薄膜に達する貫通孔と突起部用貫通孔とを形成した状態を示す断面図である。
【
図24】端子部側薄膜処理工程において絶縁フィルムの他方の面に端子部側金属薄膜を形成した状態を示す斜視図である。
【
図26】端子部側薄膜処理工程後、パターニング工程において、接触部側金属薄膜をエッチングして貫通孔の位置に雄側接触部を形成するとともに、突起部用貫通孔の位置に突起部を形成し、端子部側金属薄膜をエッチングして雄側端子部と雄側補強部材本体部と固定部とを形成した状態を示す斜視図である。
【
図27】
図27のXXVII−XXVII線に沿う断面図である。
【
図28】従来の基板対基板用コネクタの雄コネクタの分解斜視図である。
【
図32】従来の基板対基板用コネクタの雌コネクタの分解斜視図である。
【
図36】
図28の雄コネクタと
図32の雌コネクタとの嵌合工程を説明する図であって、雄コネクタと雌コネクタとを対向させた状態を示す斜視図である。
【
図37】
図28の雄コネクタと
図32の雌コネクタとの嵌合工程を説明する図であって、雄コネクタと雌コネクタとの嵌合途中の状態を示す斜視図である。
【
図38】
図28の雄コネクタと
図32の雌コネクタとの嵌合が完了した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0034】
図1、
図2に示すように、この発明の第1実施形態に係る基板対基板用コネクタ101は、図示しない第1の回路基板(第1の基板)に実装される雄コネクタ301と、図示しない第2の回路基板(第2の基板)に実装され、雄コネクタ301に嵌合可能な雌コネクタ501とを備えている。基板対基板用コネクタ101は、対向配置される第1の回路基板と第2の回路基板とを電気的に接続する。
【0035】
雄コネクタ301は雌コネクタ501の雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2に沿って雌コネクタ501に対して相対的に嵌合・離脱可能である。
【0036】
図1、
図2、
図3に示すように、雄コネクタ301は、雄側絶縁フィルム310と、雄側絶縁フィルム310に設けられた複数の雄側コンタクト330と、雄側絶縁フィルム310に設けられた雄側補強部材350とを有する。
【0037】
雄側絶縁フィルム310の平面形状は帯状である。雄側絶縁フィルム310の材料としては例えばポリイミド等の樹脂がある。
【0038】
雄側コンタクト330は、第1の回路基板のパッド(図示せず)にはんだ付けされる雄側端子部331と、雄側端子部331に連結され、雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aから突出する四角柱状(ピン状)の雄側接触部332とを有する。雄側接触部332は、雌コネクタ501の雌側コンタクト530の雌側接触部531に接触する。雄側端子部331、雄側接触部332の材料としては例えば銅や銅合金等がある。
【0039】
雄側接触部332の先端部は太くなっている(
図3参照)。複数の雄側接触部332は、雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aに2列に配列されている。複数の雄側接触部332の配列方向は雄側絶縁フィルム310の長手方向L1と平行である。複数の雄側端子部331は、雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bに2列に配列されている。雄側端子部331の配列方向は雄側絶縁フィルム310の長手方向L1と平行である。
【0040】
雄側補強部材350は、平面形状がH字形である雄側補強部材本体351と、突起部352とを有する。雄側補強部材本体351は、雄側補強部材本体部351Aと、雄側補強部材本体部351Aの両端に連なる固定部351Bとを有し、突起部352は、固定部351Bに連結される。雄側補強部材本体部351Aは複数の雄側端子部331に沿って配置されている(
図2参照)。固定部351Bは雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bの両端部に配置されている。突起部352は、雄側絶縁フィルム310の長手方向L1(複数の雄側接触部332の配列方向)における雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aの両端部に配置されている。雄側補強部材本体部351Aは帯状であり、雄側端子部331の2つの列の間に配置されている。雄側補強部材本体351の材料は雄側端子部331の材料と同じであり、雄側補強部材本体351は後述するように雄側端子部331と同時に形成される。突起部352は、直方体状の突起部本体352Aと、突起部本体352Aの先端に連なる押え部352Bとを有する。突起部352の縦断面形状は鉤形である。突起部352の材料は雄側接触部332の材料と同じであり、雄側接触部332と同時に形成される。
【0041】
図1、
図2、
図4に示すように、雌コネクタ501は、帯状の雌側絶縁フィルム510と、雌側絶縁フィルム510に設けられた複数の雌側コンタクト530と、雌側絶縁フィルム510の一方の面510Aに形成された第1雌側補強部材550と、雄コネクタ301の突起部352を第2の回路基板側へ誘い込む突起部受容孔571を有する突起部支持部材570と、雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bに取り付けられた第2雌側補強部材580と、雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bに形成されたホールドダウン590とを有する。
【0042】
雌側絶縁フィルム510は複数の切欠き511と複数の貫通する穴である貫通孔512と一対の貫通孔513とを有する。複数の切欠き511は雌側絶縁フィルム510の長手方向L3に沿って2列に配置されている(
図4参照)。複数の貫通孔512は雌側絶縁フィルム510の長手方向L3に沿って2列に形成されている。貫通孔512の2つの列は切欠き511の2つの列によって雌側絶縁フィルム510の幅方向L4で挟まれている。一対の貫通孔513は雌側絶縁フィルム510の長手方向L3における雌側絶縁フィルム510の両端部に形成されている。貫通孔513と後述する貫通孔582Aとは対向する。
【0043】
雌側コンタクト530は、雌側絶縁フィルム510の一方の面510Aに設けられ、雄側接触部332に接触可能な雌側接触部531と、雌側接触部531に連結され、雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bから突出する雌側端子部532とを有する。雌側端子部532は第2の回路基板のパッド(図示せず)にはんだ付けされる。雌側接触部531は貫通孔512を通じて雄側接触部332を受け容れる。雌側端子部532は切欠き511を通じて雌側接触部531に連結されている。雌側絶縁フィルム510の材料は雄側絶縁フィルム310の材料と同じである。雌側接触部531、雌側端子部532の材料は例えば銅や銅合金等である。
【0044】
複数の雌側接触部531は、雌側絶縁フィルム510の一方の面510Aに2列に配列されている。複数の雌側接触部531の配列方向は雌側絶縁フィルム510の長手方向L3と平行である。複数の雌側端子部532は、雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bに2列に配列されている。複数の雌側端子部532の配列方向は雌側絶縁フィルム510の長手方向L3と平行である。
【0045】
第1雌側補強部材550は細長い形状であり、雌側端子部532の2つの列の間に位置している。第1雌側補強部材550は2つの突起部支持部材570を連結する。
【0046】
突起部支持部材570は、雌側絶縁フィルム510の長手方向L3(複数の雌側接触部531の配列方向)における雌側絶縁フィルム510の一方の面510Aの両端部に配置されている。
【0047】
第2雌側補強部材580は金属板(例えばステンレス製の金属板)であり、その平面形状はH字形である。第2雌側補強部材580は1つの第2雌側補強部材本体581と2つの固定部582とを有する。第2雌側補強部材本体581は2つの固定部582を連結している。固定部582は、雌側絶縁フィルム510の長手方向L3における雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bの両端部に配置されている。固定部582の夫々は1つの貫通孔582Aと2つの貫通孔582Bとを有する。貫通孔582Aは雄コネクタ301を雌コネクタ501に嵌合したときに押え部352Bを受け容れる。貫通孔582Bにはホールドダウン590が形成されている。ホールドダウン590の先端面と固定部582の表面とはほぼ同一平面状に位置する。
【0048】
雌側絶縁フィルム510の幅方向L4における突起部受容孔571(
図4参照)及び貫通孔582A(
図20参照)の長さは、雄側絶縁フィルム310の幅方向L2における突起部352(
図3参照)の長さよりも若干大きい。雌側絶縁フィルム510の長手方向L3における突起部受容孔571の長さは、雄側絶縁フィルム310の長手方向L1における押え部352B(
図3参照)の長さよりも若干大きい。また、雌側絶縁フィルム510の長手方向L3における貫通孔513(
図4参照)の長さは、雌側絶縁フィルム510の長手方向L3における貫通孔582Aに等しい。雌側絶縁フィルム510の長手方向L3における貫通孔582Aの長さと突起部受容孔571の長さとの差は、雄側絶縁フィルム310の長手方向L1における押え部352Bの長さと突起部本体352A(
図3参照)の長さの差にほぼ等しい。上述のような寸法関係により、雄コネクタ301が雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2で雌コネクタ501に対して相対的に嵌合・離脱可能になるとともに、突起部352を突起部受容孔571に挿入し終えた突起部挿入完了位置(
図15参照)から雄側接触部332と雌側接触部531の間に所定の接触力が生じるスライド完了位置(
図18参照)まで、雄コネクタ301が雌側絶縁フィルム510の長手方向L3へ雌コネクタ501に対して相対的にスライド可能になる。更に、雄コネクタ301が突起部挿入完了位置からスライド完了位置までスライドしたとき、突起部352の押え部352Bが突起部支持部材570に引っ掛かることによって雄コネクタ301が雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2でロックされることになる。
【0049】
雌側コンタクト530の雌側接触部531は、
図4に示すように、一対の接点部531Aと一対のバネ部531Bと連結部531Cと固定部531Dとを有している。一対の接点部531Aはスライド完了位置にある雄コネクタ301の雄側接触部332に接触する。一対のバネ部531Bはそれぞれ接点部531Aに連なり、接点部531Aを雌側絶縁フィルム510の幅方向L4で雄側接触部332に押し付ける。これにより、一対の接点部531Aは雌側絶縁フィルム510の幅方向L4(請求項5の第1の所定方向)で雄側接触部332を挟む。連結部531Cは一対のバネ部531Bを連結する。固定部531Dは連結部531Cに連なり、雌側絶縁フィルム510の一方の面510Aに固定される。雌側端子部532は切欠き511を通じて固定部531Dに連結されている。接点部531Aの雌側絶縁フィルム510側の面には傾斜面531Eが形成されている。
図20に示すスライド完了位置において、傾斜面531Eが雄側接触部332の先端部の逃げ部となるので、傾斜面531Eの無い接点部(図示せず)に比べ、基板対基板コネクタ101の嵌合方向(雄側絶縁フィルム310の厚さ方向T1と平行な方向)の寸法を大きくせずに、雄コネクタ301と雌コネクタ501とのロック状態を維持することができる。なお、傾斜面531Eはスライド完了位置にある雄コネクタ301の雄側接触部332の先端部と干渉しない。
【0050】
次に、基板対基板用コネクタ101の雄コネクタ301の製造方法の一例を
図5〜
図12に基づいて説明する。
【0051】
まず、
図5、
図6に示すように、雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bに金属薄膜33を形成する(薄膜処理工程)。薄膜形成方法としては例えばスパッタリング、蒸着、メッキ等がある。これ以外の方法としては、予め形成した金属薄膜33を雄側絶縁フィルム310他方の面310Bに貼り付ける方法もある。
【0052】
薄膜処理工程後、
図7、
図8に示すように、金属薄膜33をエッチングして複数の雄側端子部331と雄側補強部材本体部351Aと固定部351Bとを形成する(パターニング工程)。
【0053】
パターニング工程後、
図9、
図10に示すように、エッチング加工により雄側絶縁フィルム310に雄側端子部331に達する矩形の貫通孔311を形成する(貫通孔形成工程)。このとき、固定部351Bに達する矩形の貫通孔(突起部用貫通孔)312を同時に形成する。
【0054】
貫通孔形成工程後、
図11、
図12に示すように、雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aにおいて、貫通孔311の位置に四角柱状の雄側接触部332を形成するとともに、貫通孔312の位置に突起部352を形成する(接触部形成工程)。雄側接触部332及び突起部352の形成方法としては、複数のメッキ層を重ねることによって所定形状の物体を形成するメッキ法がある。
【0055】
以上の工程を経て雄コネクタ301が製造される。
【0056】
次に、基板対基板用コネクタ101の雌コネクタ501の製造方法の一例を
図1、
図2、
図3及び雄コネクタ301の製造方法を参照して説明する。
【0057】
まず、雌側絶縁フィルム510の一方の面510Aに金属薄膜を形成する(薄膜処理工程)。
【0058】
薄膜処理工程後、雌側絶縁フィルム510の一方の面510A上の金属薄膜をエッチングして複数の雌側接触部531と突起部支持部材570と第1雌側補強部材550とを形成する(パターニング工程)。
【0059】
パターニング工程後、エッチング加工により雌側絶縁フィルム510に、切欠き511と貫通孔512と貫通孔513とホールドダウン用貫通孔(図示せず)とを形成する(切欠き・貫通孔形成工程)。切欠き511と貫通孔512とはそれぞれ雌側接触部531に達する。
【0060】
切欠き・貫通孔形成工程後、雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bにおいて、切欠き511の位置に雌側端子部532を形成するとともに、ホールドダウン用貫通孔の位置にホールドダウン590を形成する(端子部形成工程)。
【0061】
端子部形成工程後、貫通孔582Aと貫通孔582Bとを有する第2雌側補強部材580を雌側絶縁フィルム510の他方の面510Bに貼り付ける(貼付工程)。このとき、貫通孔582Bにホールドダウン590が収容されるようにする。
【0062】
貼付工程後、プレス加工により接点部531Aの雌側絶縁フィルム510側をつぶして傾斜面531Eを形成する(傾斜面形成工程)。
【0063】
以上の工程を経て雌コネクタ501が製造される。
【0064】
次に、雌コネクタ501と雄コネクタ301との嵌合作業を
図1、
図13〜
図20に基づいて説明する。
【0065】
まず、
図1、
図13に示すように、雌コネクタ501と雄コネクタ301とを対向配置し、その後、雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2に沿って雄コネクタ301を相対的に上昇させ、
図14、
図15、
図16に示すように、雄コネクタ301を雌コネクタ501に嵌合させる。このとき、雄コネクタ301の突起部352が雌コネクタ501の突起部受容孔571及び貫通孔582Aに挿入される。また、雄コネクタ301の雄側接触部332は雌側接触部531の一対の接点部531Aの間に挿入される(
図14参照)。このとき、バネ部531Bはほとんど弾性変形していない。なお、突起部352が突起部受容孔571に挿入し終えたときの雄コネクタ301の位置が突起部挿入完了位置である(
図16参照)。
【0066】
次に、雄コネクタ301を
図16に示す突起部挿入完了位置から、雌側接触部531が弾性変形して雄側接触部332が雌側絶縁フィルム510の幅方向L4で雌側接触部531に挟まれ、雌側接触部531と雄側接触部332との間に所定の接触力が生じるスライド完了位置(
図17、
図18、
図19参照)まで、雌側絶縁フィルム510の長手方向L3へ相対的にスライドさせる。
【0067】
その結果、雄側接触部332が対の接点部531Aによって雌側絶縁フィルム510の幅方向L4で挟まれる。
【0068】
このとき、
図20に示すように、雌側接触部531が雄側接触部332の先端部と雄側絶縁フィルム310とによって雄側絶縁フィルム310の厚さ方向T1で挟まれるので、雌側接触部531と雄側接触部332との接触安定性が高まる。
【0069】
この実施形態によれば、四角柱状の雄側接触部332が雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aから突出し、雄側端子部331が雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bに配置されているので、雄側コンタクト330による、隣接する雌側コンタクト530間の短絡を抑制することができる。
【0070】
また、隣接する雌側コンタクト530間の短絡を抑制することができるので、雄側接触部332及び雌側接触部531の配列ピッチを小さくすることができ、基板対基板用コネクタ101を小型化することができる。
【0071】
更に、前述の従来の基板対基板用コネクタにおいて短絡のおそれを少なくするには、嵌合方向で導体パターン951と補助導体1152との間に隙間ができるようにすればよい。しかし、そうすると基板対基板用コネクタの高さが高くなってしまうという問題が生じる。これに対し、この実施形態によれば、雄側端子部331が雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bに配列されているので、雌側接触部531が雄側端子部331に接触することはない。したがって、雌側接触部531が雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aに接触してもよく、基板対基板用コネクタ101を低背化することができる。
【0072】
また、この実施形態では、雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aに雄側接触部332と雄側端子部331との両方が配置されておらず、雄側接触部332だけが雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aに配置されているので、前述の従来の基板対基板用コネクタよりも雄側接触部332の雌側接触部531に対する嵌合ストロークを大きくすることができ、接触安定性が向上する。
【0073】
更に、前述の従来の基板対基板用コネクタでは、雄コネクタ901の雌コネクタ1101に対する相対的なスライド方向(ロック方向C)と、雌導体1151の受容端子1153が突出端子953を挟む方向とが平行であるので、雌導体1151の受容端子1153が突出端子953を挟んでいるとき、何らかの力が基板対基板用コネクタに作用して、雄コネクタ901が雌コネクタ1101に対して相対的にスライド方向へずれると、受容端子1153を構成する補助腕部1153Bに突出端子953が強く接触し、補助腕部1153Bが変形して雄コネクタ901の突出端子953と雌コネクタ1101の受容端子1153との接触安定性が保たれなくなるおそれがある。これに対し、この実施形態では、雄コネクタ301の雌コネクタ501に対する相対的なスライド方向と対の接点部531Aが雄側接触部332を挟む方向とが直交しているので、対の接点部531Aが雄側接触部332を挟んでいるとき、何らかの力が基板対基板用コネクタに作用して、雄コネクタ301がスライド方向に沿って雌コネクタ501に対して相対的にずれたとしても、バネが撓む方向への負荷がかからず、バネ部531Bが変形するおそれが生じないので、対の接点部531Aが雄側接触部332を挟む力はほとんど変化せず、雄側コンタクト330と雌側コンタクト530との接触安定性は保たれる。
【0074】
また、雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bに雄側端子部331が配列されているので、雄コネクタ301を第1の基板に実装するとき、前述の従来の基板対基板用コネクタのようにテール部958と第1の基板のパッドとの間に大きな隙間は形成されず、第1の基板のパッド上に直接雄側端子部331が配置されるので、雄側端子部331を確実かつ簡単に第1の基板のパッドに半田付けすることができる。
【0075】
更に、雄側端子部331を形成するときに雄側補強部材本体部351Aと固定部351Bとを同時に形成することができるので、前述の従来の基板対基板用コネクタよりも製造が容易である。
【0076】
また、雄コネクタ301の材料としてステンレスが用いられておらず、材料の種類が前述の従来の基板対基板用コネクタよりも1つ少ないので、低コスト化が容易である。
【0077】
次に、この発明の第2実施形態の基板対基板用コネクタの雄コネクタ302を
図21に基づいて説明する。
【0078】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
【0079】
第2実施形態の基板対基板用コネクタの雄コネクタ302は、嵌合後、スライドさせないタイプのコネクタである。第1実施形態の基板対基板用コネクタ101の雄コネクタ301とは雄側補強部材360の突起部362の形状が異なる。なお、雄側絶縁フィルム310の長手方向L1において、第2実施形態の雄側接触部332を第1実施形態の雄側接触部332に比べて幅を長く(大きく)形成するようにしてもよい。
【0080】
雄コネクタ302の突起部362には、第1実施形態の基板対基板用コネクタ101の押え部352Bに相当するものがない。雄側絶縁フィルム310の長手方向L1における突起部362の長さは、第1実施形態の雄コネクタ301の突起部352の押え部352Bの長さ(雄側絶縁フィルム310の長手方向L1における押え部352Bの長さ)に等しい。しかし、突起部362の位置は、雄コネクタ301の雄側絶縁フィルム310の長手方向L1における突起部本体352Aの長さと押え部352Bの長さとの差の分だけ、
図21において左方へずれている。
【0081】
雄コネクタ302は雌コネクタ501に嵌合した後はスライドさせないため、雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2でロックされないが、雌側接触部531が雄側接触部332の先端部と雄側絶縁フィルム310とによって雄側絶縁フィルム310の厚さ方向T1で挟まれるので、雄コネクタ302は雌コネクタ501から離脱しにくい。突起部362が雌コネクタ501の突起部受容孔582Aに挿入されたとき、雌側接触部531が弾性変形して雄側接触部332を雌側絶縁フィルム510の幅方向L4(雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2と直交する所定の方向)で挟み、雌側接触部531と雄側接触部332との間に所定の接触力が生じる。
【0082】
雄コネクタ302の相手側の雌コネクタとしては、第1実施形態の基板対基板用コネクタ101の雌コネクタ501をそのまま用いることができる。
【0083】
この実施形態によれば、雌コネクタ501に対する雄コネクタ302の位置決めを行うことができる。また、雌コネクタ501に対する雄コネクタ302の嵌合・離脱を1つの操作で行うことができる。
【0084】
次に、この発明の第3実施形態の基板対基板用コネクタの雄コネクタ601の製造方法の一例を
図22〜
図27に基づいて説明する。雄コネクタ601は雌コネクタと嵌合した後、スライドさせないタイプのコネクタである。
【0085】
まず、
図22に示すように、雄側絶縁フィルム310の一方の面310Aに接触部側金属薄膜34を設ける(接触部側薄膜処理工程)。
【0086】
接触部側薄膜処理工程後、
図23に示すように、エッチング加工により雄側絶縁フィルム310に接触部側金属薄膜34に達する円形の貫通孔311と矩形の貫通孔(突起部用貫通孔)312とを形成する(貫通孔形成工程)。
【0087】
貫通孔形成工程後、
図24、
図25に示すように、雄側絶縁フィルム310の他方の面310Bに例えばめっき法により端子部側金属薄膜35を設ける(端子部側薄膜処理工程)。
【0088】
端子部側薄膜処理工程後、
図26、
図27に示すように、接触部側金属薄膜34をエッチングして貫通孔311の位置に円柱状(ピン状)の雄側接触部333を形成するとともに、貫通孔312の位置に突起部362を形成し、端子部側金属薄膜35をエッチングして雄側端子部331と雄側補強部材本体部351Aと固定部351Bとを形成する(パターニング工程)。
【0089】
以上の工程を経て雄コネクタ601が製造される(
図26参照)。第2実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。上述の実施形態では、ピン状の雄側接触部として四角柱状の雄側接触部332を採用したが、第3実施形態では、円柱状の雄側接触部333を採用した(
図26参照)。なお、この製造方法を用いて上述の実施形態の雄コネクタ301,302を製造してもよい。
【0090】
なお、上述の実施形態では、ピン状の雄側接触部として四角柱状の雄側接触部332や円柱状の雄側接触部333を採用したが、雄側接触部のピン形状としてはこれらに限定されず、円柱や四角柱以外のピン形状でもよい。
【0091】
また、上述の実施形態では、雄コネクタ301,302は突起部352,362を有し、雌コネクタ501は突起部受容孔571を有するが、突起部352,362や突起部受容孔571を省略してもよい。
【0092】
なお、上述の実施形態では、雌側接触部531が弾性変形して雄側接触部332を雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2と直交する所定の方向で挟む構成を採用したが、必ずしも雄側接触部332を挟む構成を採用する必要はない。また、雄側接触部332を雌側接触部531に挿入したとき、バネ部531Bはほとんど弾性変形しなかったが、雄側接触部332が雌側接触部531に接触してバネ部531Bが弾性変形するように構成してもよい。
【0093】
また、上述の実施形態では、雄側接触部332の先端部を太くすることによって雌側接触部531を雄側接触部332の先端部と雄側絶縁フィルム310とによって雄側絶縁フィルム310の厚さ方向T1で挟むようにしたが、必ずしもこのように構成する必要はない。
【0094】
なお、第1実施形態では、雄側接触部332が雌側絶縁フィルム510の幅方向L4(請求項5の第1の所定方向)で雌側接触部531に挟まれ、雄コネクタ301が雌コネクタ501に対して雌側絶縁フィルム510の長手方向L3(請求項5の第2の所定方向)へ相対的にスライド可能にしたが、雄コネクタ301のスライド方向はこれに限られず、例えば、雄コネクタ301を雌コネクタ501に対して雌側絶縁フィルム510の幅方向L4(請求項6の第2の所定方向)へ相対的にスライド可能にしてもよいし、第2実施形態のように、雄コネクタ302を雌コネクタ501に対してスライドしないようにしてもよい。また、雄側接触部332が雌側絶縁フィルム510の長手方向L3(請求項6の第1の所定方向)で雌側接触部531に挟まれ、雄コネクタ301を雌コネクタ501に対して雌側絶縁フィルム510の幅方向L4(請求項6の第2の所定方向)へ相対的にスライド可能にした場合、雌コネクタとして前述の従来の基板対基板用コネクタの雌コネクタ1101を適用することができる。
【0095】
また、第1実施形態では、突起部352の縦断面形状を鉤形にして、押え部352Bを形成し、押え部352Bによって雄コネクタ301が雌側絶縁フィルム510の厚さ方向T2で雌コネクタ501にロックされるように構成したが、必ずしもこのように構成する必要はなく、突起部352に押え部352Aを形成しなくてもよい。
【符号の説明】
【0096】
101:基板対基板用コネクタ
301,302,601:雄コネクタ
310:雄側絶縁フィルム
310A:雄側絶縁フィルムの一方の面
310B:雄側絶縁フィルムの他方の面
311:貫通孔
312:貫通孔(突起部用貫通孔)
313:切欠き
33:金属薄膜
330:雄側コンタクト
331:雄側端子部
332,333:雄側接触部
34:接触部側金属薄膜
35:端子部側金属薄膜
350:雄側補強部材
351:雄側補強部材本体
351A:雄側補強部材本体部
351B:固定部
352:突起部
352A:突起部本体
352B:押え部
362:突起部
501:雌コネクタ
510:雌側絶縁フィルム
510A:雌側絶縁フィルムの一方の面
510B:雌側絶縁フィルムの他方の面
511:切欠き
512:貫通孔
513:貫通孔
530:雌側コンタクト
531:雌側接触部
531A:接点部
531B:バネ部
531C:連結部
531D:固定部
531E:傾斜面
532:雌側端子部
550:第1雌側補強部材
570:突起部支持部材
571:突起部受容孔
580:第2雌側補強部材
581:第2雌側補強部材本体
582:固定部
582A:貫通孔
582B:貫通孔
590:ホールドダウン
T1:雄側絶縁フィルム310の厚さ方向
T2:雌側絶縁フィルム510の厚さ方向
L1:雄側絶縁フィルム310の長手方向
L2:雄側絶縁フィルム310の幅方向
L3:雌側絶縁フィルム510の長手方向
L4:雌側絶縁フィルム510の幅方向