(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6091353
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】リボンマイクロホンおよびその単一指向性変換器
(51)【国際特許分類】
H04R 9/00 20060101AFI20170227BHJP
H04R 1/28 20060101ALI20170227BHJP
G10K 11/178 20060101ALI20170227BHJP
H04R 3/00 20060101ALI20170227BHJP
H04R 9/08 20060101ALI20170227BHJP
【FI】
H04R9/00 A
H04R1/28 320Z
G10K11/16 H
H04R3/00 320
H04R9/08
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-129540(P2013-129540)
(22)【出願日】2013年6月20日
(65)【公開番号】特開2015-5861(P2015-5861A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2016年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000128566
【氏名又は名称】株式会社オーディオテクニカ
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(72)【発明者】
【氏名】秋野 裕
【審査官】
大石 剛
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−199724(JP,A)
【文献】
特開2011−009990(JP,A)
【文献】
特開2009−200764(JP,A)
【文献】
特開2011−160080(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0188680(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 11/178
H04R 1/28
H04R 3/00
H04R 9/00
H04R 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リボンマイクロホンユニットと、
上記リボンマイクロホンユニットの後部音響端子が装着される音響箱と、
上記音響箱に装着され上記リボンマイクロホンユニットの後部音響端子に導かれる音波と同じ音波を検出する検出用マイクロホンと、
上記音響箱に組み込まれていて振動板が駆動されることにより上記音響箱内の圧力を変化させることができるスピーカと、
上記検出用マイクロホンの検出信号に応じ上記後部音響端子に音波が導かれることによる上記音響箱内の圧力変化を打ち消すように上記スピーカを駆動する駆動部と、
を備えているリボンマイクロホン。
【請求項2】
上記リボンマイクロホンユニットは、磁石およびリボン形振動板を支持するフレームの前後両面にリボン形振動板を有していて、一方のリボン形振動板側が後部音響端子として上記音響箱に装着されている請求項1記載のリボンマイクロホン。
【請求項3】
上記駆動部は、上記音響箱内の圧力変化を打ち消すレベルを調整することにより指向性を調整可能である請求項1または2記載のリボンマイクロホン。
【請求項4】
音響箱と、
上記音響箱に形成されているバッフル板と、
上記バッフル板に取り付けられているスピーカと、
上記音響箱に形成されていてリボンマイクロホンユニットの後部音響端子を取り付けることができるリボンマイクロホンユニット取付け部と、
上記音響箱の上記リボンマイクロホンユニット取付け部と上記バッフル板との間に形成されている空気室と、
上記空気室に装着され上記リボンマイクロホンユニットの後部音響端子に導かれる音波と同じ音波を検出する検出用マイクロホンと、
上記検出用マイクロホンの検出信号に応じ上記後部音響端子に音波が導かれることによる上記空気室内の圧力変化を打ち消すように上記スピーカを駆動する駆動部と、
を備えているリボンマイクロホンの単一指向性変換器。
【請求項5】
上記リボンマイクロホンユニット取付け部には音響抵抗材が取り付けられていて、上記検出用マイクロホンは上記音響抵抗材を経た音波を検出する請求項4記載のリボンマイクロホンの単一指向性変換器。
【請求項6】
上記スピーカはダイナミック型スピーカであって、振動板としてコーン型振動板を有している請求項4または5記載のリボンマイクロホンの単一指向性変換器。
【請求項7】
上記駆動部は、上記音響箱内の圧力変化を打ち消すレベルを調整することにより指向性を調整可能である請求項4,5または6記載のリボンマイクロホンの単一指向性変換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単一指向性が得られるように構成を工夫したリボンマイクロホンおよびその単一指向性変換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リボンマイクロホンは、主要な構成部品として、磁界を形成する磁石と、磁界内に配置され音波を受けて振動するリボン形振動板を有してなる。上記磁石は、リボン形振動板を挟みリボン形振動板の両側に配置されて磁性材からなるフレームに支持され、両側の磁石間に磁界が形成される。リボン形振動板は、適度の張力が与えられた状態で長さ方向両端部が固定されている。リボン形振動板が音波を受けて磁界内で振動することにより、リボン形振動板は音波に応じた電気信号を生成する。リボン形振動板の素材は、一般に、導電性が良好で比重の軽いアルミニウム箔が用いられている。リボンマイクロホンに関しては、特許文献1、特許文献2などに記載されている。
【0003】
リボンマイクロホンは、音波の粒子速度すなわち音圧により空気分子が前後に動く速度に比例した信号を出力する。したがって、リボンマイクロホンによれば双指向性を得ることが容易であり、一般に、双指向性マイクロホンとして利用される。楽音の集音のためにあるいは拡声のためにマイクロホンを用いる場合、指向性は単一指向性であることが、使いやすさの面で望ましい。上記のような用途でリボンマイクロホンを用いる場合も、その指向性が単一指向性であれば好都合である。
【0004】
もともと双指向性のリボンマイクロホンを単一指向性にするには、リボンマイクロホンの双指向性成分に無指向性成分を組み合わせることによって実現することができる。振動板を駆動する無指向性成分は、振動板を境にして、音波が入り込まない空気室と外側との音圧差によって得ることができる。したがって、振動板の背面側を、密閉された空気室に面して配置すればよい。
【0005】
そして、無指向性成分と双指向性成分を合成するには、上記のように振動板の背面側に小さな空気室を設け、この空気室の入口に音響抵抗を配置して無指向性成分を与え、さらに、後部音響端子から速度成分を取り込むように構成する。後部音響端子から入り込んだ音波は、後部音響端子の音響質量と空気室の入口に設けた音響抵抗で分割され、振動板の背面側に導かれる。上記空気室は、これを上記音響抵抗として機能させるために必要となる。リボンマイクロホンでは、振動板の背面側に音響管を設け、この音響管を上記空気室として機能させている。
【0006】
しかし、リボンマイクロホンに用いられるリボン形振動板は、ダイナミックマイクロホンの振動板に比べると質量が小さく、機械インピーダンスが低い。このため、リボンマイクロホンでは、低い周波数域まで音響抵抗を有効に動作させる必要があり、そのために、綿などからなる音響抵抗を詰めた音響管が振動板の背面側に設けられる。
【0007】
リボンマイクロホンに用いる上記音響管の例が非特許文献1に記載されている。音響管の一端側は、ここにリボンマイクロホンユニットの一端側を装着できるように、長方形状に開放している。この音響管の解放端の寸法はリボンマイクロホンの仕様に対応し、例えば幅2mm、長さ20mmのリボン形振動板を備えているとすれば、それに対応した長方形状の解放端になっている。音響管は、解放端から長さ方向に徐々に径を小さくかつ横断面形状円形となり、例えば内径7mm程度の管がかなり長く伸びている。音響管の中には綿などの音響抵抗材が詰め込まれる。音響管の後端は閉鎖されて振動板の背面側空間は密閉され、無指向性成分が得られるようになっている。音響管の一部には孔が開けられ、この孔の開閉度をシャッタで調整することにより指向性を調整できるようになっている。
【0008】
上記リボンマイクロホンの寸法例は比較的小型である。感度を高めるためにはリボン形振動板の面積を大きくする必要があり、リボンマイクロホンユニットも大きくする必要がある。しかし、リボンマイクロホンユニットが大きくなると、それに応じて上記音響管も大きくかつ長くなる。例えば、幅5mm、長さ50mmのリボン形振動板を備えているとすれば、マイクロホンユニットを装着する音響管の開口端側の大きさは上記振動板を十分に包含できるだけの大きさが必要である。上記音響管の他端側の内径は17.8mm程度のものが必要になる。仮に、音響管の全長は変わらないとすると、リボン形振動板の大きさが前記のように2×20mmから5×50mmになることによって、音響管の容積が約6.25倍程度になり、大きな音響管が必要になる。
【0009】
いずれにせよ、単一指向性のリボンマイクロホンを得るために音響管を用いると、嵩の大きい音響管によってマイクロホン全体の嵩が大きくなるとともに、音響管の長さも長くなり、音響管の処理に工夫を要する。非特許文献1には、円柱状の一定長さの素材に、いくつもの貫通孔を上記素材の長さ方向に平行に開け、各貫通孔の端部を順番にかつ直列に接続した音響管の例が記載されている。複数の貫通孔が直列接続されて形成された音響管の一端側にリボンマイクロホンユニットの一面側を装着する。
【0010】
ここまで説明してきたように、単一指向性のリボンマイクロホンを得るために、従来は音響管を付加している。しかし、音響管を使用するとリボンマイクロホン全体が大型化する。大型化を避けようとして小型化すると、リボン形振動板も小型になり、振動板面積が小さくなって高い感度を得ることができなくなる。
【0011】
音響管を用いることなくリボンマイクロホンの指向性から無指向性成分を得ることができるとすれば、小型で、高感度の単一性指向性リボンマイクロホンを実現することができるはずである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2009-200764号公報
【特許文献1】特開2011-160080号公報
【非特許文献1】日本音響学会誌 第18巻 第5号 第275−285ページ 溝口章夫著
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、音響管を用いることなく無指向性成分を得ることにより、小型で、高感度の単一指向性リボンマイクロホンを得ることおよびリボンマイクロホンの単一指向性変換器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係るリボンマイクロホンは、
リボンマイクロホンユニットと、
上記リボンマイクロホンユニットの後部音響端子が装着される音響箱と、
上記音響箱に装着され上記リボンマイクロホンユニットの後部音響端子に導かれる音波と同じ音波を検出する検出用マイクロホンと、
上記音響箱に組み込まれていて振動板が駆動されることにより上記音響箱内の圧力を変化させることができるスピーカと、
上記検出用マイクロホンの検出信号に応じ上記後部音響端子に音波が導かれることによる上記音響箱内の圧力変化を打ち消すように上記スピーカを駆動する駆動部と、
を備えていることを最も主要な特徴とする。
【0015】
本発明に係るリボンマイクロホンの単一指向性変換器は、
音響箱と、
上記音響箱に形成されているバッフル板と、
上記バッフル板に取り付けられているスピーカと、
上記音響箱に形成されてい
てリボンマイクロホンユニットの後部音響端子を取り付けることができるリボンマイクロホンユニット取付け部と、
上記音響箱の上記リボンマイクロホンユニット取付け部と上記バッフル板との間に形成されている空気室と、
上記空気室に装着され上記リボンマイクロホンユニットの後部音響端子に導かれる音波と同じ音波を検出する検出用マイクロホンと、
上記検出用マイクロホンの検出信号に応じ上記後部音響端子に音波が導かれることによる上記空気室内の圧力変化を打ち消すように上記スピーカを駆動する駆動部と、
を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
リボンマイクロホンユニットの後部音響端子に音波が導かれてくることによる音響箱内の圧力変化が、検出用マイクロホン、スピーカ、駆動部によって打ち消される。かかる動作は、リボンマイクロホンユニットの後部音響端子に前述の音響管を装着したのと同じであり、本発明によれば、音響管を装着しなくてもリボンマイクロホンに無指向性成分を持たせることができる。この無指向性成分と、リボンマイクロホンがもともと備えている双指向性成分とを組み合わせることにより、単一指向性を得ることができる。単一指向性を得るために、音響管を使用する必要がないから、小型で、高感度の単一性指向性リボンマイクロホンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係るリボンマイクロホンの実施例を示す縦断面図である。
【
図2】本発明に係るリボンマイクロホンの単一指向性変換器の実施例を示す縦断面図である。
【
図3】本発明に用いることができるリボンマイクロホンユニットの例を示す正面図である。
【
図4】本発明に係るリボンマイクロホンの実施例において双指向性が得られるように調整したときの指向特性を示すグラフである。
【
図5】同じく双指向性が得られるように調整したときの周波数応答特性を示すグラフである。
【
図6】本発明に係るリボンマイクロホンの実施例において単一指向性が得られるように調整したときの指向特性を示すグラフである。
【
図7】同じく単一指向性が得られるように調整したときの周波数応答特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るリボンマイクロホンおよびその単一指向性変換器の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0019】
[リボンマイクロホン]
図1は、本発明に係る単一指向性変換器の実施例にリボンマイクロホンユニットを組み合わせた、本発明に係るリボンマイクロホンの実施例を示す。
図1において、符号1はリボンマイクロホンユニットを示している。リボンマイクロホンユニット1は、
図3にも示すように、フレーム11と、磁石12と、リボン形振動板13と、出力端子14と、保護板15を有してなる。
【0020】
フレーム11は、図面には表れていないが、長方形で窓枠形の部材で、磁性材からなる。フレーム11の長手方向の相対向する両側枠内面にはそれぞれ、横断面四角形で棒状の磁石12が対をなして固着されている。一対の磁石12は同じ向きで幅方向に着磁され、一対の磁石12間に均一な磁界が形成されている。この磁界を横切ってリボン形振動板13が配置されている。
【0021】
リボン形振動板13は、フレーム11の前面側と後面側にそれぞれ1枚ずつ対をなして配置されている。各リボン形振動板13は、適宜の張力が与えられた状態で、長手方向両端部がフレーム11の長手方向両端部に固定されている。ただし、各リボン形振動板13はフレーム11から絶縁されて適宜の押圧部材により押圧されフレーム11に固定されている。各リボン形振動板13は、それぞれフレーム11の前後の面それぞれとほぼ同じ面に位置するとともに、上記磁界内に位置している。上記押圧部材には出力端子14が固定され、これらの出力端子14からリボンマイクロホンユニット1の出力信号を取り出すようになっている。
【0022】
リボン形振動板13は、音波を受けて振動すると磁界を横切り、音波に対応した電気信号すなわち音声信号を出力する。前面側のリボン形振動板13の出力端子14と後面側のリボン形振動板13の出力端子14との接続関係は任意で、直列接続でも並列接続でもよい。
図1、
図3に示すリボンマイクロホンユニット1の例では、リボン形振動板13を保護する保護板15が、上記ユニット1の前後両面に取り付けられている。各保護板15は、非磁性で軽い素材例えばアルミニウムからなる。各保護板15は、複数本の足によってフレーム11の面から持ち上げられ、リボン形振動板13から浮かされている。また、各保護板15には、音波をリボン形振動板13に導くために多数の丸孔151が形成されている。
【0023】
[リボンマイクロホンの単一指向性変換器]
リボンマイクロホンユニット1は前後両側に音響端子を持っており、それ自体の指向性は双指向性である。リボンマイクロホンユニット1の前後音響端子の一方は単一指向性変換器2の所定の装着部に装着されている。
図1、
図2において、単一指向性変換器2は、その本体として直方体からなる音響箱28を有する。音響箱28は、内部空間を前後に二分するバッフル板21を一体に有している。バッフル板21の前側には第1空気室22が、バッフル板21の後側には第2空気室23が形成されている。バッフル板21には、第2空気室23側からスピーカ27が取り付けられ、スピーカ27の振動板は、バッフル板21に形成されている孔を通じて第1空気室22に面している。
【0024】
音響箱28の前側の壁、より具体的には上記スピーカ27の振動板が対向している音響箱28の壁は、その大部分が切除されて窓孔29が開けられている。窓孔29は板状の音響抵抗材24で覆われている。音響抵抗材24が配置され窓孔29が形成されている音響箱28の前側の面がリボンマイクロホンユニット取付け部になっている。この取付け部に、リボンマイクロホンユニット1の前後の音響端子を構成する前後の保護板15の一方が装着されている。以下、音響箱28のリボンマイクロホンユニット取付け部に装着されている側の音響端子を後部音響端子とする。音響箱28のリボンマイクロホンユニット取付け部は、装着されるリボンマイクロホンユニット1の後部音響端子の寸法、具体的には保護板15の寸法に対応させた寸法になっている。
【0025】
音響箱28の第1空気室22内には、リボンマイクロホンユニット1の後部音響端子に導かれる音波と同じ音波を検出する検出用マイクロホン25が装着されている。検出用マイクロホン25により電気音響変換され出力される音声信号は増幅器を主体とする駆動部26に入力される。駆動部26は、検出用マイクロホン25からの検出信号に応じてスピーカ27を駆動する。駆動部26はスピーカ27の駆動レベルを任意に調整可能である。スピーカの振動板は一般的にはコーン型であるが、平面型、ドーム型などであってもよい。
【0026】
駆動部26は、上記後部音響端子に導かれる音波によって第1空気室22の圧力が高まると第
1空気室の22の圧力を下げ、第1空気室22の圧力が低くなると第
1空気室の22の圧力を挙げるようにスピーカ27を駆動する。すなわち、駆動部26は、検出用マイクロホン25の検出信号に応じ後部音響端子に音波が導かれることによる空気室内22の圧力変化を打ち消すようにスピーカ27を駆動する。検出用マイクロホン25、駆動部26、スピーカ27からなる制御系統は、フィードバック型アクティブ・ノイズキャンセル装置と原理的には同じである。ちなみに、フィードフォワード型ノイズキャンセル装置は望ましくない。
【0027】
いま、検出用マイクロホン25の検出信号を無視し、後部音響端子に導かれる音波による音響箱28内の圧力変化の打ち消し量をゼロとすると、リボンマイクロホンの指向性は
図4に示すように双指向性になる。このときの周波数応答特性を
図5に示す。この場合の各特性は、裸のリボンマイクロホンの特性と同じである。
【0028】
図6は、単一指向性変換器2を最大限に作用させた場合の指向特性を示す。
図6からもわかるように、単一指向性変換器2の作用によって、無指向性が得られ、この無指向性成分とリボンマイクロホン本来の双指向性とによってリボンマイクロホンの指向性が単一指向性に変換される。このときの周波数応答特性を
図7に示す。
【0029】
リボンマイクロホンが、
図4に示すような双指向性になるか、
図6に示すような単一指向性になるかは、駆動部26によるスピーカ27の駆動レベルによる。駆動部26によるスピーカ27の駆動レベルを連続的にまたは段階的に調整することにより、リボンマイクロホンの指向性を、双指向性から単一指向性まで任意に調整することができる。
【0030】
以上説明した本発明に係るリボンマイクロホンおよびその単一指向性変換器の実施例によれば、従来のように、音響管を装着しなくてもリボンマイクロホンに無指向性成分を持たせることができる。この無指向性成分と、リボンマイクロホンがもともと備えている双指向性成分とを組み合わせることにより、単一指向性を得ることができる。単一指向性を得るために、音響管を使用する必要がないから、小型で、高感度の単一性指向性リボンマイクロホンを得ることができる。
【符号の説明】
【0031】
1 リボンマイクロホンユニット
2 単一指向性変換器
11 フレーム
12 磁石
13 リボン形振動板
14 出力端子
15 保護板
21 バッフル板
22 第1空気室
23 第2空気室
24 音響抵抗材
25 検出用マイクロホン
26 駆動部
27 スピーカ
28 音響箱