(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、システムキッチン等に設置される食器洗浄機として、洗浄機本体の前面側(使用者が対面する側)に設けられた開口を介して、食器が収容される洗浄槽を水平方向にスライドさせて出し入れする構成とした、前面引き出し式の食器洗浄機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された食器洗浄機においては、システムキッチンとの一体感を向上させると共に、食器洗浄運転中のスイッチの誤操作を防止するために、使用者により操作されるスイッチ(電源スイッチ、設定スイッチ、スタートスイッチ)が、洗浄槽が収容された状態で隠蔽されるドアの上面に設けられている。また、洗浄槽が収納された状態であることを検出する収納検知部(位置検出部)が備えられている。
【0004】
そして、位置検出部がOFF(洗浄槽が本体から引き出された状態)であるときに、使用者により電源スイッチが操作され、設定スイッチによって運転コースが選択されて、スタートスイッチが操作された後、位置検出部がON(洗浄槽が本体内に収納された状態)になったときに、食器洗浄運転を開始する構成になっている。
【0005】
また、食器洗浄運転の実行中に、使用者により洗浄槽が引き出されて位置検出部がOFFになると、食器洗浄運転を一時停止し、洗浄槽が洗浄機本体に再び収容されて位置検出部がONになると、食器洗浄運転を再開する構成になっている。
【0006】
また、位置検出部がONであるときに、電源スイッチやスタートスイッチが操作されたときには、位置検出部の誤検出が生じていると判断して、これらの操作を受け付けずにブザーによる異常報知を行う構成になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載された食器洗浄機においては、食器洗浄運転中に洗浄槽が引き出されて位置検出部がOFFになったときに、食器洗浄運転を中断する構成になっている。そして、食器洗浄運転中に位置検出部の故障が生じて、洗浄槽の位置に拘わらず位置検出部がONに維持される状態になると、使用者が食器洗浄運転を一時停止しようとして、洗浄槽を引き出しても、食器洗浄運転が継続されてしまうという不都合がある。
【0009】
さらに、このように、位置検出部がONに維持されているときは、操作部の操作が受け付けられないため、使用者は操作部を操作して食器洗浄運転を停止することもできない。また、位置検出部が故障した状態で食器洗浄運転が実行されることは好ましくない。
【0010】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、位置検出部の故障により、食器洗浄運転を停止することができなくなることを防止すると共に、位置検出部が故障した状態で食器洗浄運転が実行されることを防止した食器洗浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の食器洗浄機は、
食器が収容される洗浄槽と、
前面に開口を有し、該開口を介して前記洗浄槽が出し入れされる筐体と、
前記洗浄槽が前記筐体内の所定の洗浄位置に収納された洗浄槽セット状態を検出する位置検出部と、
前記洗浄槽が前記筐体内の前記洗浄位置に収納されているときに隠蔽される位置に配置された操作部と、
前記洗浄槽が前記筐体内の前記洗浄位置に収納されているときに、使用者の操作に応じて、前記筐体に対する前記洗浄槽の位置を固定したロック状態と、前記筐体に対する前記
洗浄槽の出し入れが可能なアンロック状態とを切り替えるロック機構と、
前記ロック状態を検出するロック状態検出部と、
前記操作部に対して前記洗浄槽内を洗浄する洗浄運転の開始を指示する操作がなされた後に、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出され、且つ、前記ロック状態検出部により前記ロック状態が検出されたことを条件として、前記洗浄運転を開始する運転制御部と
を備えた食器洗浄機に関する。
【0012】
そして、前記運転制御部は、前記洗浄運転の実行中に前記ロック機構が操作されて、前記ロック状態検出部により前記ロック状態が検出されなくなったときに、前記洗浄運転を中断し、その後、前記洗浄槽が前記筐体から引き出された後に前記筐体内に収納されて、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出されない状態から、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出され、且つ前記ロック状態検出部により前記ロック状態が検出された状態に切り替わったことを条件として、前記洗浄運転を再開
し、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出されない状態とならずに、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出された状態が維持された場合には、前記洗浄運転を再開しないことを特徴とする。
【0013】
かかる本発明によれば、前記洗浄運転が実行されているときに、使用者が、前記ロック機構を操作して前記アンロック状態にすると、前記ロック状態検出手段により前記ロック状態が検出されなくなるため、前記運転制御部によって前記洗浄運転が中断される。そのため、前記位置検出部の故障が生じて、前記洗浄槽を前記筐体から引き出しても、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が誤検知される状況になっても、使用者は、前記ロック機構を操作して前記洗浄運転を中断させることができる。
【0014】
そして、前記運転制御部は、前記洗浄運転を中断したときには、その後、使用者が前記洗浄槽を前記筐体から引き出した後に前記筐体内に収納して、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出されない状態から、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出され、且つ前記ロック状態検出部により前記ロック状態が検出された状態に切り替わったことを条件として、前記洗浄運転を再開する。
【0015】
この場合、前記位置検出部の故障が生じていて、前記洗浄槽を前記筐体から引き出しても、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態であると誤検知されているときは、使用者が前記洗浄槽を前記筐体内に収納しても前記洗浄運転は再開されない。そのため、前記位置検出部の故障が生じている状態で、前記洗浄運転が再開されることを防止することができる。
【0016】
なお、前記洗浄運転には、前記洗浄槽に収容された食器を洗浄する食器洗浄運転と、前記洗浄槽自体を洗浄する槽内洗浄運転とが含まれる。
【0017】
また、前記洗浄運転の実行中に前記ロック状態検出部により前記ロック状態が検出されない状態になって、前記運転制御部により前記洗浄運転が中断された時から、所定時間が経過するまで、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が検出された状態が維持されたときに、報知を行う報知部を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、前記洗浄運転の実行中に、使用者が誤って前記ロック機構を操作して前記洗浄運転が中断され、使用者が前記洗浄運転の中断に気付いていない場合に、前記所定時間が経過した時に前記報知部により報知が行われる。そして、この報知により、使用者に前記洗浄運転の再開操作を促して、前記洗浄運転が中断されたまま放置されることを防止することができる。
【0019】
また、前記位置検出部の故障により、使用者が前記洗浄槽を前記筐体から引き出しても、前記位置検出部により前記洗浄槽セット状態が誤検知された状態になっている場合にも、前記所定時間が経過した時に前記報知部により報知が行われる。そして、この報知により、使用者に前記位置検出部の故障が生じていることを認識させて、前記位置検出部の修理を促すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の食器洗浄機の実施形態について、
図1〜
図5を参照して説明する。
【0022】
図1を参照して、本実施形態の食器洗浄機1は、システムキッチン等の天板(カウンタートップ)CTの下部に備え付けられた前面引き出し式の食器洗浄機であり、筐体40の開口Mを介して洗浄槽20が水平方向にスライドして出し入れされる。
【0023】
筐体40内には、洗浄槽20に水を供給するための給水管41、給水管41を開閉して洗浄槽20への水の供給と停止を切り替える給水電磁弁44、洗浄槽20内の水を排水するための排水管42、洗浄槽20が筐体40の最奥部付近の洗浄位置に収納された洗浄槽セット状態を検出する位置センサ45(本発明の位置検出部に相当する)、及び洗浄槽20からの漏水等を検出する電極センサ46が備えられている。
【0024】
洗浄槽20には、W等の食器を収容した食器かご21がセットされ、食器に向けて水を噴射する洗浄ノズル22、洗浄槽20に貯められた水を加熱するヒータ23、洗浄槽20の温度を検出する温度センサ24、ポンプ26、及び乾燥ファン28が備えられている。
【0025】
ポンプ26は、正転作動時は洗浄槽20内の水を洗浄ノズル22から噴射して循環させ、逆転作動時には洗浄槽20内の水を残菜フィルタ25及び排水管42を介して排出する。乾燥ファン28は、ヒータ23を作動させた状態で回転作動することにより、温風を洗浄槽20内に送出して食器を乾燥させる。乾燥ファン28により洗浄槽20内に送出された温風は、洗浄槽20の前面上方の通気口eから排気される。
【0026】
洗浄槽20の貯水部と連通管27により接続された水位検出槽30には、洗浄槽20に所定水位の水が貯められていることを検出するフロート式の水位センサ31が設けられている。
【0027】
洗浄槽20の前端の上面には、使用者により操作される操作部50が配置されている。操作部50の詳細については後述する。さらに、洗浄槽20には、食器洗浄機1の全体的な作動を制御するコントローラ10が備えられ、洗浄槽20の前面には、洗浄槽20を出し入れする際に使用者により把持される取手部60が設けられている。
【0028】
取手部60には、筐体40の爪部63と係合して、洗浄槽20を筐体40の洗浄位置に固定するロックレバー61と、ロックレバー61と、ロックレバー61がロック位置(筐体40の爪部63と係合する位置)にあることを検出するロックセンサ62(本発明ロック状態検出部に相当する)が備えられている。なお、取手部60とロックレバー61と筐体40の爪部63とにより、本発明のロック機構が構成される。
【0029】
使用者が取手部60を握ると、ロックレバー61が上方向に回転して爪部との係合が外れ、洗浄槽20の出し入れが可能なアンロック状態となる。ロックレバー61はロック方向に付勢されており、使用者が取手部60から手を放すと、ロックレバー61がロック位置に復帰する。
【0030】
このように構成されていることにより、使用者が取手部60を握って(アンロック状態)洗浄槽20を筐体40内の洗浄位置まで押し込み、取手部60から手を放すことにより、洗浄槽20が洗浄位置に固定された状態となる(洗浄槽セット状態、ロック状態)。このロック状態で、洗浄運転が実行される。
【0031】
次に、
図2(a)に示したように、洗浄槽20が筐体40内の洗浄位置に収納されてロック状態にあるときは、位置センサ45がON(検出状態)になると共に、ロックセンサ62もONになる。それに対して、
図2(b)に示したように、洗浄槽20が筐体40から引き出されているときには、位置センサ45がOFF(非検出状態)になり、ロックセンサ62は、使用者による取手部60の把持状態に応じてONとOFFが切り替わる。
【0032】
また、操作部50は洗浄槽20の前部の天面に設けられているため、
図2(a)に示した洗浄槽20が筐体40に収納された状態では、操作部50がシステムキッチンの天板CTによって隠蔽される。そのため、使用者は操作部50の操作及び視認をすることができない。
【0033】
そこで、食器洗浄機1においては、
図2(b)に示した洗浄槽20が筐体40から引き出された状態で、使用者が、操作部50を操作して洗浄運転の開始を指示した後に、洗浄槽20を筐体40に押し込むことにより、位置センサ45とロックセンサ62が共にONすることを条件として、洗浄運転が開始される仕様となっている。
【0034】
なお、本実施形態においては、洗浄槽20に収容された食器の洗浄と乾燥を行う運転(食器洗浄運転)と、洗浄槽20に収容された食器の乾燥のみを行う運転(食器乾燥運転)と、洗浄槽20及び食器かご21の洗浄を行う運転(槽内洗浄運転)とを、洗浄運転と総称する。
【0035】
次に、
図3を参照して、コントローラ10は、図示しないCPU、メモリ、インターフェース回路等により構成された電子回路ユニットであり、メモリに保持された食器洗浄機1の制御用プログラムをCPUで実行することにより、一連の洗浄運転の処理を実行する運転制御部11と、使用者に対する報知を行う報知部12として機能する。
【0036】
コントローラ10には、温度センサ24、水位センサ31、位置センサ45、及び電極センサ46の各検出信号が入力される。また、コントローラ10から駆動回路70を介して出力される制御信号により、ヒータ23、ポンプ26、給水電磁弁44、及び乾燥ファン28の作動が制御される。
【0037】
さらに、コントローラ10には、操作部50のスイッチ51,53,54の操作信号が入力される。また、コントローラ10から操作部50に出力される制御信号により、コースLED53a〜53e、予約LED54a、及びブザー55の作動が制御される。
【0038】
操作部50には、
図4に示したように、洗浄運転の開始と一時停止を指示するためのスタートスイッチ51、洗浄運転のコース(運転工程)を選択するためのコース選択部52、予約運転を指示するための予約スイッチ54、及び予約運転が設定されていることを示すための予約LED54aが設けられている。
【0039】
なお、スタートスイッチ51の操作による洗浄運転の開始指示は、本発明の洗浄運転の開始を指示する操作に相当する。
【0040】
コース選択部52は、洗浄運転のコースの切り替えを指示するためのコース選択スイッチ53と、選択中のコースを示すコースLED53a〜53eとを備えている。使用者がコース選択スイッチ53を操作する度に、選択される洗浄運転のコースが、「標準コース」→「標準+乾燥2時間コース」→「標準+ソフト排気コース」→「標準+ソフト排気+乾燥2時間コース」→「念入りコース」→「念入り+乾燥2時間コース」→「念入り+ソフト排気コース」→「念入り+ソフト排気+乾燥2時間コース」→「乾燥コース」→「槽内洗浄コース」→「標準コース」→ … と順次切り替えられる。
【0041】
「槽内洗浄コース」は、洗浄槽20や食器かご21に付着した石灰質成分等を除去するために、食器用洗剤とは異なる槽内洗浄剤(例えばクエン酸を主成分とする洗剤)を用いて、洗浄槽20内を洗浄するコースである。「槽内洗浄コース」以外のコースは、洗浄槽20に収容された食器を洗浄又は乾燥するコースである。
【0042】
ここで、「標準コース」は、「洗浄工程」→「水すすぎ工程」→「加熱すすぎ工程」→「乾燥工程」を実行する基本的なコースである。「標準+乾燥2時間コース」は、「標準コース」において、乾燥工程の時間を2時間に変更したコースである。
【0043】
「標準+ソフト排気コース」は、「標準コース」において、乾燥工程で通気口eから排気される温風の温度を40℃に抑えるコースである。「標準+ソフト排気+乾燥2時間コース」は、「標準コース」において、乾燥工程の時間を2時間に変更すると共に乾燥工程で通気口eから排気される温風の温度を40℃に抑えるコースである。
【0044】
また、「念入りコース」、「念入り+乾燥2時間コース」、「念入り+ソフト排気コース」、及び「念入り+ソフト排気+乾燥2時間コース」は、「標準コース」、「標準+乾燥2時間コース」、「標準+ソフト換気コース」、及び「標準+ソフト換気+乾燥2時間コース」において、それぞれ加熱すすぎ工程におけるすすぎ水の加熱温度を80℃に設定するコースである。「乾燥コース」は、乾燥工程のみを実行するコースである。
【0045】
「槽内洗浄コース」は、洗浄工程において洗浄水を「標準コース」よりも高温に加温すること、及び給水量を増やすこと以外は、「標準コース」と同様である。
【0046】
コントローラ10は、選択されているコースに応じて、コースLED53a〜53e(標準LED53a、念入りLED53b、乾燥LED53c、槽内洗浄53d、ソフト排気LED53e)の点灯と消灯を切り替える。
【0047】
例えば、「標準コース」が選択されているときには、コントローラ10は標準LED53aのみを点灯して他のLED53b〜53eを消灯する。また、「標準+乾燥2時間コース」が選択されているときは、コントローラ10は、標準LED53a及び乾燥LED53cを点灯して、他のLED53b,53d,53eを消灯する。
【0048】
コントローラ10は、食器洗浄機1の設置時等に電源接続部(図示しない)が商用電源に接続されて、電源スイッチ(図示しない)がON状態とされたときに作動を開始する。コントローラ10は、洗浄槽20が筐体40から引き出されて、位置センサ45がOFF(洗浄槽セット状態が検出されない状態)になったときに、洗浄運転の初期選択コースである「標準コース」を選択して標準LED53aを点灯する。
【0049】
コントローラ10は、洗浄槽20が引き出されて、LED53a〜53e,54aのいずれが点灯しているときに、使用者によりスタートスイッチ51が長押し操作されたときには、全てのLED53a〜53e,54aを消灯する。このように、全てのLED53a〜53e,54aが消灯した状態であるときに、使用者がスイッチ51,53,54のいずれか操作すると、コントローラ10は、操作に応じてLED53a〜53e,54aのいずれかを点灯する。
【0050】
次に、
図5に示したフローチャートに従って、運転制御部11による洗浄運転の中断と再開の処理と、報知部12による報知処理について説明する。
【0051】
運転制御部11は、洗浄運転の実行中に、使用者が取手部60を握ってロックセンサ62がOFFになったときに、STEP1からSTEP2に進んで洗浄運転を中断する。この場合、位置センサ45のON故障(洗浄槽20を筐体40から引き出しても、位置センサ45がOFFせずにONの状態が維持される故障)が生じていても、ロックセンサ62が正常動作していれば、使用者は取手部60を握ることで洗浄運転を中断させることができる。
【0052】
続くSTEP3及びSTEP4から分岐したSTEP10,STEP11は、報知部12による処理である。報知部12は、STEP3でタイマをスタートさせる。なお、タイマの設定時間は、本発明の所定時間に相当する。
【0053】
STEP4で、運転制御部11は、位置センサ45がOFFしているか否かを判断するそして、位置センサ45がOFFしているときはSTEP5に進み、位置センサ45がONしているときにはSTEP10に分岐する。
【0054】
ここで、位置センサ45がOFFしているときは、位置センサ45が正常に動作していて、使用者により洗浄槽20が筐体40から引き出されたと判断することができる。そこで、STEP5において、位置センサ45とロックセンサ62が共にONになり、使用者が洗浄槽20を筐体40の洗浄セット位置まで押し込んだと判断できるときに、STEP6に進み、運転制御部11は洗浄運転を再開する。
【0055】
一方、STEP4で位置センサ45がONであるときには、以下の(1)又は(2)の状況になっていると判断することできる。
(1)位置センサ45が正常に動作しており、使用者が誤って取手部60を握ったが洗浄槽20を筐体40から引き出さなかったため、洗浄槽20が筐体40に収納された状態が維持された状況。
(2)位置センサ45がON故障しており、使用者が取手部60を握って洗浄槽20を筐体40から引き出したが、位置センサ45がONである状態が維持された状況。
【0056】
そこで、報知部12は、STEP10でタイマがタイムアップしているか否かを判断し、タイマがタイムアップ(所定時間が経過)している場合はSTEP11に進み、タイマがタイムアップしていない場合にはSTEP4に戻る。
【0057】
STEP11で、報知部12は、ブザー55を鳴動させる。なお、ブザー55を鳴動させると共にLEDを点滅(例えば、予約LED54aの点滅等)させてもよい。これにより、上記(1)の状況になっているときは、使用者に洗浄運転が中断されていることを認識させて、洗浄運転の再開操作(洗浄槽20の筐体40への押し込み)を促すことができる。
【0058】
また、上記(2)の状況になっているときには、使用者に位置センサ45が故障しているために、洗浄運転の再開が禁止されていることを認識させて、位置センサ45の修理を促すことができる。
【0059】
なお、本実施形態では、
図5のSTEP3,4、10,11の報知部12による処理によって、上記(1)又は(2)の状況になっていることを使用者に報知するようにしたが、この処理を行わない場合にも本発明の効果を得ることができる。
【0060】
また、
図5のSTEP3でタイマをスタートさせて、STEP4で位置センサ45がOFFした後、STEP5で位置センサ45とロックセンサ62が共にONになる前に、タイマがタイムアップした場合に、ブザー55を鳴動させて使用者に洗浄運転の再開操作を促すようにしてもよい。