【文献】
New Postcom,PDCCH bundling analysis for downlink control signalling[online],3GPP TSG-RAN WG1♯67 R1-113687,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-113687.zip,2011年11月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バンドルされる送信時間間隔間の遅延は、同じARQプロセスのデータの2つの送信または受信との間の前記時間間隔にその長さが対応している、請求項1または2に記載の装置。
前記スケジュールされる送信または受信のためのデータのサイズを、前記データが送信または受信される前記送信時間間隔の数および前記スケジュールされる送信または受信のために効率的に使用される周波数リソースの数に基づいて決定するデータサイズ決定ユニットをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
前記スケジュールされる送信または受信のためのデータのサイズを、前記データが送信または受信される前記送信時間間隔の数および前記スケジュールされる送信または受信のために効率的に使用される周波数リソースの数に基づいて決定するステップをさらに含む、請求項7から11のいずれかに記載の方法。
【背景技術】
【0002】
例えば3GPP(third generation partnership project)で標準化されたUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)などの第3世代(3G)の移動システムは、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)(登録商標)無線アクセス技術に基づいている。今日、3Gシステムは世界中に広範な規模で配備されつつある。HSDPA(High-Speed Downlink Packet Access)、および、HSUPA(High-Speed Uplink Packet Access)とも呼ばれる強化されたアップリンクを導入することによってこの技術を拡張した後、UMTS標準の発展における次の主要な段階では、ダウンリンクでのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と、アップリンクでのSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiplexing Access)との組み合わせが取り入れられた。このシステムは、将来の技術発展に対応していくことを意図しているため、LTE(Long Term Evolution)と名付けられている。
【0003】
LTEシステムは、少ない待ち時間かつ低コストでIPに完全に基づく諸機能を提供する、パケットを利用した効率的な無線アクセスおよび無線アクセスネットワークに相当する。物理データチャネル送信に対して、ダウンリンクはデータ変調方式QPSK、16QAM、および64QAMをサポートし、アップリンクはQPSK、16QAM、および、少なくともいくつかのデバイスに対しては64QAMもサポートする。「ダウンリンク」という用語は、ネットワークから端末への方向を示す。「アップリンク」という用語は、端末からネットワークへの方向を示す。
【0004】
LTEのネットワークアクセスは、5MHzにチャネルが固定されたUTRA(UMTS Terrestrial Radio Access)と対照的に、1.4〜20MHzの間のいくつかの規定チャネル帯域幅を使用し、柔軟性が非常に高い。スペクトル効率はUTRAと比べて最高で4倍まで向上され、アーキテクチャおよびシグナリングの改善により往復の待ち時間が短縮される。MIMO(Multiple Input/Multiple Output)のアンテナ技術により、3GPPの当初のWCDMA(登録商標)無線アクセス技術に比べて1セル当たり10倍のユーザに対応できるようになる。可能な限り多くの周波数帯割当の配置に適合するために、ペアになった帯域動作(FDD:Frequency Division Duplex)およびペアをなさない帯域動作(TDD:Time Division Duplex)の両方に対応する。LTEは、隣接するチャネル内でも以前の3GPP無線技術と共存することができ、すべての3GPPの以前の無線アクセス技術との間で呼を受け渡しすることができる。
【0005】
ネットワークエンティティおよびそれらの間のインタフェースを含むLTEネットワークアーキテクチャを
図1に例示する。
図1から分かるように、LTEアーキテクチャは、UTRANまたはGERAN(GSM(登録商標) EDGE無線アクセスネットワーク)などのさまざまな無線アクセスネットワーク(RAN)の相互接続をサポートし、これらは、サービングGPRSサポートノード(SGSN)を介してEPCに接続される。3GPPモバイルネットワークでは、モバイル端末110(ユーザ機器、UE、または、デバイスとも呼ばれる)は、UTRAN中のノードB(NB)およびE−UTRANアクセス中の進化型ノードB(eNB)を介してアクセスネットワークにアタッチされる。NBおよびeNB120エンティティは、他のモバイルネットワークでは基地局として知られている。UEのモビリティをサポートするために、2つのデータパケットゲートウェイ−サービングゲートウェイ(SGW)130およびパケットデータネットワークゲートウェイ160(PDN−GWまたは簡潔にしてPGW)−がEPSに置かれている。E−UTRANアクセスを仮定すると、eNBエンティティ120は、S1−Uインタフェース(「U」は「ユーザプレーン(user plane)」を表す)を介して1つまたは複数のSGWへ有線回線を通して接続され、また、S1−MMMEインタフェースを介してモビリティ管理エンティティ140(MME)へ有線回線を通して接続される。SGSN150およびMME140は、サービングコアネットワーク(CN)ノードとしても参照される。
【0006】
上記に示すように、E−UTRANは、eNodeBから構成され、ユーザ機器(UE)に向けてE−UTRAユーザプレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(control plane)(RRC)プロトコル終端を提供する。eNodeB(eNB)は、ユーザプレーンヘッダ圧縮および暗号化機能を含む、物理層(PHY)、媒体アクセス制御層(MAC)、無線リンク制御層(RLC)、および、パケットデータ制御プロトコル層(PDCP)をホストする。それは、制御プレーンに対応する無線リソース制御(RRC)機能も提供する。それは、無線リソース管理、アドミッション制御、スケジューリング、ネゴシエーションされるアップリンクサービス品質(QoS)の実施、セル情報ブロードキャスト、ユーザプレーンおよび制御プレーンデータの暗号化/解読、ダウンリンク/アップリンクユーザプレーンパケットヘッダの圧縮/解凍などの多くの機能を実行する。eNodeBは、X2インタフェース手段によって互いに相互接続される。
【0007】
図2に、LTEリリース8のコンポーネントキャリア(Component Carrier)の構造を示す。3GPP LTEリリース8のダウンリンクのコンポーネントキャリアは、時間−周波数領域でいわゆるサブフレームに分割される。各サブフレームは、2つのダウンリンクスロットに分割される。ダウンリンクスロットは、
図2において1期間T
slotに相当する220として示されている、第1のダウンリンクスロットは、先頭のOFDMシンボルの中に制御チャネル領域を備える。各サブフレームは、時間領域の所定数のOFDMシンボルからなる。各OFDMシンボルはコンポーネントキャリアの帯域幅全体に渡る。
【0008】
具体的に、スケジューラによって割り当てることができる最小単位のリソースはリソースブロックであり、これは物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)とも呼ばれる。PRB230は時間領域のN
symbDL個の連続したOFDMシンボルおよび周波数領域のN
SCRB個の連続したサブキャリアとして定義される。実際の運用では、ダウンリンクリソースはリソースブロックペアとして割り当てられる。リソースブロックペアは、2つのリソースブロックからなる。1リソースブロックペアは、周波数領域のN
SCRB個の連続したサブキャリアと、時間領域のサブフレームの2・N
symbDL個の全変調シンボルに渡る。N
symbDLは6または7であり、結果として合計12個または14個のOFDMシンボルがあることになる。したがって、物理リソースブロック230は、時間領域の1スロットおよび周波数領域の180kHzに相当するN
symbDL×N
SCRB個のリソースエレメント(Resource Element)からなる(ダウンリンクのリソースグリッドに関するさらなる詳細は、例えば3GPP TS 36.211, "Evolved universal terrestrial radio access (E-UTRA); physical channels and modulations (Release 10)," version 10.4.0, 2012, Section 6.2(非特許文献1)(3GPPのウェブサイトで自由に入手可能)で得ることができ、その内容は本明細書に援用される)。リソースブロックまたはリソースブロックペアがスケジューリングされているにも関わらずその中のリソースエレメントの一部が使用されない可能性もあるが、使用される術語表現を簡潔にするために、リソースブロックまたはリソースブロックペア全体が割り当てられるとする。スケジューラによって実際に割り当てられないリソースエレメントの例には、参照信号、ブロードキャスト信号、同期信号、および各種の制御信号やチャネル送信に使用されるリソースエレメントが含まれる。
【0009】
ダウンリンクの物理リソースブロックの数N
RBDLは、セル内で設定されたダウンリンク送信の帯域幅に応じて決まり、現在LTEでは6〜110個の(P)RBで規定される。LTEでは、帯域幅をHz単位(例えば10MHz)またはリソースブロック単位で表すのが慣習的であり、例えばダウンリンクの場合、セル帯域幅を例えば10MHzまたはN
RBDL=50RBと表すことができ、両者は等価である。
【0010】
チャネルリソースは、
図3に例示するように「リソースブロック」として定義でき、ここでは、マルチキャリア通信システム、例えば3GPPのLTE作業項目で議論されている例であるOFDMを用いたものが仮定される。より一般的には、リソースブロックは、スケジューラによって割り当てできるモバイル通信の無線インタフェース上の最小リソース単位を指定すると仮定できる。リソースブロックの次元は、時間(例えば、時間分割多重方式(TDM)に対するタイムスロット、サブフレーム、フレームなど)、周波数(例えば、周波数分割多重方式(FDM)に対するサブバンド、キャリア周波数など)、符号(例えば、符号分割多重方式(CDM)に対する拡散符号)、アンテナ(例えば、多重入出力(MIMO))などの任意の組み合わせであってもよく、モバイル通信システムで用いられるアクセス方式に依存する。
【0011】
データは、仮想リソースブロックの対によって、物理リソースブロックへマッピングされる。一対の仮想リソースブロックは、一対の物理リソースブロックへマッピングされる。2つのタイプの仮想リソースブロック、すなわち局所仮想リソースブロック(LVRB)および分散仮想リソースブロック(DVRB)が、LTEダウンリンクの物理リソースブロック上へのマッピングに従って定義される。局所VRBを使用する局所送信モードでは、eNBが、どのリソースブロックをどれくらい使用するかについて完全に制御し、通常はその制御により、スペクトル効率が高くなるリソースブロックを選択する。大半の移動通信システムでは、その結果、隣接する物理リソースブロックまたは隣接する物理リソースブロックの複数個のまとまりが単一のユーザ機器への送信のために使用されることになる。これは、無線チャネルが周波数領域でコヒーレントであるためであり、1つの物理リソースブロックで高いスペクトル効率が得られる場合には、それに隣接する物理リソースブロックでも同様に高いスペクトル効率が得られる可能性が高いことを示唆する。分散VRBを使用する分散伝送モードでは、充分に高いスペクトル効率をもたらす少なくともいくつかの物理リソースブロックに当たり、それにより周波数ダイバーシティを得るために、同じUE向けデータを伝送する物理リソースブロックが周波数帯に渡って分散される。
【0012】
3GPP LTEリリース8では、ダウンリンク制御シグナリングは、基本的に次の3つの物理チャネルによって運ばれる。
−1つのサブフレーム中の制御シグナリングに用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御チャネル領域の大きさ)を示す物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)
−アップリンクデータ送信に関連するダウンリンクACK/NACKを運ぶ物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)
−ダウンリンクスケジューリングアサインメントおよびアップリンクスケジューリングアサインメントを運ぶ物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)
【0013】
PCFICHは、既知の予め定義される変調および符号化方式を用いて、ダウンリンクサブフレームの制御シグナリング領域内の既知の場所から送信される。ユーザ機器は、サブフレームの中の制御シグナリング領域の大きさについての情報、例えばOFDMシンボル数を得るために、PCFICHを復号する。ユーザ機器(UE)がPCFICHを復号できない、または誤りのあるPCFICH値を得た場合には、制御シグナリング領域に含まれるL1/L2制御シグナリング(PDCCH)を正しく復号できないであろう。この場合、サブフレーム内に含まれるすべてのリソース割り当てが失敗することになる。
【0014】
PDCCHは、例えば、ダウンリンクまたはアップリンクデータ送信のリソース割り当てのためのスケジューリンググラントなどの制御情報を運ぶ。ユーザ機器に対するPDCCHは、サブフレーム内のPCFICHに従って、最初の1つ、2つ、または3つのOFDMシンボルで送信される。
【0015】
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータを運ぶために使用される。PDSCHは、PDCCHの後の1つのサブフレーム内にある残りのOFDMシンボルにマッピングされる。1つのUEに割り当てられるPDSCHリソースは、それぞれのサブフレームに対するリソースブロックのユニット内にある。
【0016】
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)は、ユーザデータを運ぶ。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、スケジューリング要求、PDSCH上のデータパケットに応じたHARQ肯定応答(ACK)および否定応答(NAK)、および、チャネル状態情報(CSI)、などのシグナリングをアップリンク方向に運ぶ。
【0017】
図3は、LTEにおける物理チャネル上へのデータのマッピングの例を概略的に示す。この例は説明だけの目的のために単純化したマッピングの例であることに留意されたい。ユーザデータ(IPパケット)はユーザアプリケーションで生成される。それらは、IPパケットを形成する前におそらく他のプロトコルで圧縮およびカプセル化される音声、ビデオ、テキストまたは任意の他のメディアを含んでもよい。IPパケットは、EUTRANでは、PDCP層上でさらに処理されPDCPヘッダが追加される。この方法で形成されるPDCPパケットは、RLCパケットへとさらにセグメント化および/または再組立てされ(図では再組立を示す)RLCヘッダが追加される。1つまたは複数のRLCパケットは、次いで、必要があればMACヘッダおよびパディングも含むMACパケットへとカプセル化される。MACパケットは、「トランスポートブロック」とも呼ばれる。すなわち、物理層の観点から見ると、トランスポートブロックは、物理層に入るユーザデータのパケットである。LTEで使用できるトランスポートブロックサイズ(TBS)は、予め定義される。トランスポートブロックは、次いで、1送信時間間隔(TTI:transmission time interval)内で物理層(PHY)上のサブフレームにマッピングされる。トランスポートブロックから始まってインタリービングまでのデータマッピングの詳細については、ユーザデータのアップリンクおよびダウンリンク送信それぞれに対して、3GPP TS 36.212, v.10.4.0, “Evolved universal terrestrial radio access (E-UTRA); Multiplexing and channel coding”(非特許文献2)の
図5.2.2−1、
図5.3.2−1、および、それらの関連する説明に記載されており、www.3gpp.orgで自由に利用でき、本明細書で参照により援用される。さらに、物理チャネルマッピングは、ダウンリンクおよびアップリンクそれぞれに対して、3GPP TS 36.211、v.10.4.0の
図6.3−1および
図5.3−1で詳細に説明がある。アップリンクおよびダウンリンク共有チャネルの機能的な概要は、さらに3GPP TS 36.302, v10.3.0, “Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Services provided by the physical layer”(非特許文献3)の(それぞれ)6.1.1節および6.2.1節に与えられている。
【0018】
電池寿命を改善するためにLTEで提案される可能性は、不連続送信(DTX)および不連続受信(DRX)である。端末(UE)の合理的な電池消費を提供するために、LTE Rel−8/9およびRel−10は、不連続受信(DRX)の概念を提供する。したがって、端末は規則的に制御チャネルを監視する必要はなく、むしろ長期間に渡って送信と受信のスイッチを切ることができ、予め定義される、または要求される時間インスタンスでのみトランシーバを駆動する必要がある。
【0019】
リンクアダプテーションの原理は、パケット交換データトラフィックを効率的にする無線インタフェース設計の基本となる。おおまかに一定のデータレートを持つ回線交換サービスをサポートするために高速閉ループ電力制御を使用した初期バージョンのUMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)とは異なり、LTEのリンクアダプテーションは、各ユーザに対して現行の無線チャネル容量と一致させるために、送信データレート(変調方式およびチャネル符号化レート)を動的に調整する。
【0020】
LTEのダウンリンクデータ送信に対しては、eNodeBは、一般に、ダウンリンクチャネル状態の予測に応じて、変調方式および符号化レート(MCS)を選択する。この選択プロセスへの重要な入力は、ユーザ機器(UE)によってアップリンクでeNodeBに送信されるチャネル状態情報(CSI)フィードバック(上記に記載)である。
【0021】
チャネル状態情報は、1人または複数のユーザに対する(1つまたは複数の)チャネルリソース品質を決定するために、マルチユーザ通信システム、例えば3GPP LTEなどで使用される。一般に、CSIフィードバックに応答して、eNodeBは、QPSK、16QAM、64QAM方式と広範な符号化レートの中で選択できる。このCSI情報は、チャネルリソースを異なるユーザに割り当てるのを支援するために、または、変調方式、符号化レート、もしくは送信電力などのリンクパラメータを、割り当てられたチャネルリソースを最大限利用できるように適応するために、マルチユーザスケジューリングアルゴリズムの中で使用される。
【0022】
したがって、リソースグラントは、PDCCHを介してダウンリンク制御情報(DCI)のなかでeNodeBからUEへと送信される。ダウンリンク制御情報は、必要とされるシグナリング情報に依存したさまざまなフォーマットで送信できる。一般に、DCIには以下を含むことができる。
−リソースブロックアサインメント(RBA:Resource Block Assignment)
−変調および符号化方式(MCS)
【0023】
それは、必要とされるシグナリング情報に依存してさらに情報を含むことができる。これについても、“LTE: The UMTS Long Term Evolution from theory to practice” by S. Sesia, I. Toufik, M. Baker, Apr. 2009, John Wiley & Sons, ISBN 978-0-470-69716-0(非特許文献4)のSection 9.3.2.3に記載されており、本明細書で参照により援用される。例えば、DCIは、冗長性バージョン、HARQプロセス番号、または新規のデータインジケータなどのHARQ関連情報、プリコーディングなどのMIMO関連情報、電力制御関連情報などをさらに含むことができる。
【0024】
リソースブロックアサインメントは、アップリンクまたはダウンリンク送信で使用される物理リソースブロックを規定する。
【0025】
変調および符号化方式は、QPSK、16QAM、または、64QAMなどの送信のために使用される変調方式を定義する。変調次数が少ないほど、よりロバストな送信となる。したがって、一般的には、チャネル状態が良好な場合には64QAMが使用される。変調および符号化方式はまた、所与の変調に対する符号化レートを定義する。符号化レートは、無線リンク状態に依存して選択される。すなわち、チャネル状態が不良の場合にはより低い符号化レートが使用でき、チャネル状態が良好の場合にはより高い符号化レートが使用できる。ここでの「良好」および「不良」は、信号対干渉雑音比に関して使用されている。符号化レートのさらに細かな調整は、誤り訂正符号器のタイプに依存して一般レート(generic rate)のパンクチャリングまたはリピテーションにより達成される。
【0026】
(物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での送信のための)LTEのPDCCH上でシグナリングされるアップリンクリソースアサインメントに対しては、L1/L2制御情報は、同期HARQプロトコルがLTEアップリンクに対して使用されるため、HARQプロセス番号を含まない。アップリンク送信に対して使用されるHARQプロセスは、タイミングによって与えられる。さらに、冗長性バージョン(RV)情報は、トランスポートフォーマット情報と共に符号化される、すなわちRV情報は、トランスポートフォーマット(TF)フィールドに埋め込まれることに留意すべきである。TF変調および符号化方式(MCS)フィールドのそれぞれは、例えばビットサイズを持ち、それは32エントリに対応する。3つのTF/MCSテーブルエントリは、RV1、2または3を示すために予約される。残りのMCSテーブルエントリはRV0を暗に示すMCSレベル(TBS)をシグナリングするために使用される。
【0027】
PDCCH上でのアップリンクアサインメントに対するTBS/RVシグナリングに関する詳細については、(http://www.3gpp.orgで利用でき、本明細書に参照により援用される)3GPP TS 36.213, “Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures”, version 3GPP TS 36.213, v.10.4.0, 2012(非特許文献5)を参照されたい。PDCCHのCRCフィールドのサイズは、16ビットである。
【0028】
LTEのPDCCH上でシグナリングされるダウンリンクアサインメント(PDSCH)に対しては、冗長性バージョン(RV)は、2ビットのフィールドの中で個別にシグナリングされる。さらに、変調次数情報は、トランスポートフォーマット情報と共に符号化される。アップリンクの場合と同様に、PDCCH上でシグナリングされる5ビットのMCSフィールドが存在する。エントリのうちの3つが明示される変調次数をシグナリングするために予約され、トランスポートフォーマット(トランスポートブロック)情報は提供しない。残りの29エントリに対しては、変調次数およびトランスポートブロックサイズ情報がシグナリングされる。
【0029】
周波数ダイバーシティを増加させるため、LTEはホッピングの可能性を提供する。2つのホッピングモード、つまり、サブフレーム間のみのホッピング(インターサブフレームホッピング)およびサブフレーム間およびサブフレーム内の両方でのホッピング(インターおよびイントラサブフレームホッピング)が、サポートされる。イントラサブフレームホッピングの場合、周波数ホップは、サブフレーム中央にあるスロット境界で起こる。これは、符号語内に周波数ダイバーシティを提供する。インターサブフレームホッピングは、トランスポートブロックのHARQ再送信間の周波数ダイバーシティを、サブフレームのそれぞれ割り当てられる周波数アロケーションホップとして提供する。
【0030】
リリース11の改良は、標準化の検討対象項目として同意され、これは、LTEに基づく低価格マシンタイプの通信(MTC:machine type communication)端末を提供することに関連する。さらに、多様なデータ用途のためのLTE RANの強化が検討中である。マシンタイプ通信のトラフィック特性は、比較的少ないデータ量を交換するための散発的なデータアクセスを含む。そのような種類の通信は特にスマートフォンなどの常時接続や、電子メールやソーシャルネットワークの更新を確認するための散発的なアクセスを必要とする用途に関連する。この作業項目の目的は、LTEが多様なトラフィック特性を扱う能力を強化することを可能にする無線アクセスネットワークレベルの機構を特定し、指定することである。詳細には、目的は、バッテリ寿命を延ばすために端末の費用と複雑性を低減することである。マシンタイプ通信のトラフィックは一般に、データが配信されるまで端末および/またはeNodeBが多少の時間待つことが可能な、遅延に影響されないデータトラフィックである。そのようなトラフィックは、例えば、測定結果や他の報告等の定期的な更新を含む計画されたデータトラフィックである。データ交換の量は、通例は比較的少なく、数サブフレームで搬送することができる。例えば、そのようなデータは、マシンを制御する、またはマシンから報告を行うためのSMSタイプのメッセージである。
【0031】
MTC端末は、1.4MHz帯域幅(または現在の最小要求である20MHzに比べて別の比較的狭い帯域幅)のみで動作しPDCCHは異なる帯域幅に対する互換性がないため、E−PDCCHによってのみアドレスが可能であるべきことが提案される。E−PDCCHによるアドレス指定とは、DCIがPDSCH領域で送信されることを意味する。E−PDCCHは、リリース11に検討中の強化されたPDCCHチャネルであり、より効率的でロバストな送信を提供する。
【0032】
MTC端末は、LTE端末と比較して削減された機能を持つべきである。上記で記載したように、MTC端末は、そのトラフィック特性によって他の端末のタイプと異なることもできる。MTCトラフィックに対するトラフィックモデルは、3GPP TR 36.888, v.0.2.0, “Study on provision of low-cost Machine-Type Communications (MTC) User Equipments (UEs) based on LTE”, 2012(非特許文献6)のAnnex Aに提供されており、文書番号R1−120891として自由にwww.3gpp.orgで利用でき、本明細書に参照により援用される。詳細には、1000ビットおよび10000ビットのパケットサイズが、候補技術評価のために考察されている。MTCに対する候補技術は、QPSK変調のみのサポート、または一般的により低いレベルの変調における、ハイブリッドARQプロセスの削減される数、または、まったくハイブリッドARQの無いもの、および、しかしながら周波数ダイバーシティを減少させそれゆえに受信範囲に影響を与えることのできる帯域幅制限に限定できる。
【0033】
上記の例から分かるように、MTC端末は、削減された機能を持つべきであり、主としてスペクトル欠陥に影響を与える可能性がある。予め定義される時間ポイントのみでデータを送信する、および、低電力要求などのMTCトラフィックの特殊性は、また、新規のより柔軟な物理チャネルマッピング戦略を考察する機会を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0035】
本発明の根底にある問題は、詳細には、MTC端末などの低価格端末を提供、またはチャネル状態が不良な地域での受信範囲の拡大を提供する通信システムが、物理層でのより少ないオーバヘッドおよびより大きなパケットサイズという利便を受けることができるという観察に基づいている。さらに、本発明の根底にある問題は、現在ダウンリンクに対してTTIバンドリングが可能ではないという観察に基づいている。
【0036】
本発明の目的は、物理層送信に関してより柔軟性の高い効率の良い送信メカニズムを提供することにある。
【0037】
これは、独立請求項の機能によって達成される。
【0038】
有利となる実施形態は、従属請求項の主題である。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明の第1の態様によれば、マルチキャリア通信システムにおいてデータの送信を送信時間間隔の中で実行する装置であって、端末がデータを送信するためにスケジュールされるリソースを示し、スケジュールされる送信が1つまたは複数の送信時間間隔の中で実行されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信する制御情報受信ユニットと、受信されるバンドリング指示に従って、スケジュールされるリソースの中でデータを送信するデータ送信ユニットを備える装置が提供される。
【0040】
本発明の別の態様では、マルチキャリア通信システムにおいてデータの受信を送信時間間隔の中で実行する装置であって、端末がデータを受信するためにスケジュールされるリソースを示し、スケジュールされる受信が1つまたは複数の送信時間間隔の中で実行されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信する制御情報受信ユニットと、スケジュールされるリソースの中で、受信されるバンドリング指示に従って、データを受信するデータ受信ユニットを備える装置が提供される。
【0041】
本発明の別の態様では、マルチキャリア通信システムにおいて端末にデータを送信するスケジューリングノードであって、データの送信が送信時間間隔の中に実行され、端末がデータを受信するためにスケジュールされるリソースを示し、送信時間間隔バンドリングが端末へのスケジュールされる送信に適用されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を送信する制御情報送信ユニットと、送信されるバンドリング指示に従って、スケジュールされる送信リソースの中で端末へデータを送信するデータ送信ユニットを備えるスケジューリングノードが提供される。
【0042】
本発明の別の態様では、マルチキャリア通信システムにおいて端末からデータを受信するスケジューリングノードであって、データの送信が送信時間間隔の中で実行され、端末がデータを送信するためにスケジュールされるリソースを示し、送信時間間隔バンドリングが端末からのデータのスケジュールされる受信に適用されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を送信する制御情報送信ユニット、および、スケジュールされる受信リソースの中で送信されるバンドリング指示に従って端末からデータを受信するデータ受信ユニットを備えるスケジューリングノードが提供される。
【0043】
端末は、データが送信または受信される送信時間間隔の数、および、スケジュールされる送信もしくは受信のために効率的に使用される周波数リソースの数に基づいてスケジュールされる送信もしくは受信のためのデータのサイズを決定するデータサイズ決定ユニットをさらに含むことができる。
【0044】
詳細には、次のアプローチのうちの1つに従ってトランスポートブロックサイズを計算することができる。
−バンドルサイズによって乗算される単一のサブフレーム内の送信のために使用されるサブキャリア数、および、単一サブフレーム内の送信のために使用されるトランスポートブロックサイズに基づくアプローチ
−単一のサブフレーム内の送信のために使用されるサブキャリア数、および、バンドルサイズによって乗算される単一のサブフレーム内の送信のために使用されるトランスポートブロックサイズに基づくアプローチ
−単一のサブフレーム内の送信のために使用されるサブキャリア数、および、単一サブフレーム内の送信のためのトランスポートブロックサイズを決定するために使用される、バンドルサイズで乗算されるインデックスである、トランスポートブロックサイズインデックスに基づくアプローチ
−バンドルサイズよりも小さな数で乗算される単一サブフレーム内の送信のために使用されるサブキャリア数、および、単一サブフレーム内での送信のために使用されるトランスポートブロックサイズに基づくアプローチ
−単一サブフレーム内の送信のために使用されるサブキャリア数、および、バンドルサイズよりも小さな数で乗算される単一サブフレーム内での送信のために使用されるトランスポートブロックサイズに基づくアプローチ
−単一サブフレーム内の送信のために使用されるサブキャリア数、および、単一サブフレーム内の送信のためのトランスポートブロックサイズを決定するために用いられる、バンドルサイズよりも小さな数で乗算されるインデックスである、トランスポートブロックサイズインデックスに基づくアプローチ
【0045】
基礎としてサブキャリア数を使用する代わりに、いくつかのサブキャリアに由来する他の単位を、等しくまたは代替方法として使用できる。詳細には、リソースブロックは基礎として使用できるが、リソースブロックは、いくつかのサブキャリアとして、または、いくつかのサブキャリアおよびOFDM符号などの時間間隔数の組み合わせとして定義できる。
【0046】
バンドルサイズよりも小さな数は、1より大きいことが望まれることに留意されたい。これらのアプローチは、符号化レート低減とスケジュールされる送信ごとに増加するトランスポートブロックサイズとの間で選択が可能であるため、より高いスケーラビリティを提供する。
【0047】
本発明の別の実施形態によれば、スケジューリング情報は、冗長性バージョン、または、アドレスされるARQプロセスの数を示すプロセス番号指示、および同時にバンドリング指示をさらに含む。
【0048】
しかしながら、本発明はそれに制限されるものではなく他の代替方法も可能であることに留意されたい。例えば、異なる送信電力制御コマンドと共に予め定義された値を有する冗長性バージョンは、TTIバンドリングがスケジュールされるデータの送信に適用されるか否かを示すことができる。さらにそれは、所与の送信に対してバンドルされるTTI数を示すことができる。さらに代替方法として、チャネル状態情報要求は、チャネル状態情報の送信をトリガする代わりにTTIバンドリングをトリガするために使用できる。このことは、MTC端末シナリオなどのチャネル状態情報要求が使用される見込みがない構成において有利であろう。一般に、動的TTIバンドリングは、スケジュールされるリソースでの送信に関連する任意の種類の情報のなかでシグナリングすることができる。それは、TTIバンドリングに対するon/offとしていくつかの値を解釈することによって、および/または、TTIバンドルサイズを示すことによって、既存のシグナリングフィールド内に埋め込むことができる。他の代替方法では、1以上のサブフレームを有するTTIバンドリングは、トランスポートブロックの最初の送信が示されるか使用される場合のみ示すことができる。そこではバンドリング方法の詳細が少なくとも1つの実施形態に従ってさらに示される。しかしながら、スケジューリング情報における新規の要素はまた、スケジュールされる送信でのスケジュールされるデータに対するバンドリングをon/offと切り替えるために特別にシグナリングされるものとして定義できる。
【0049】
本発明の別の実施形態によれば、単一TTIバンドルのすべてのサブフレームが受信/チェック/評価された後、共通の確認応答(ACKまたはNAK)が、に送信される。代替方法として、個々のACK/NAKシグナリングはそれぞれのサブフレームに適用できる。有利には、単一のバンドルから受信される1つまたは複数のサブフレームに基づいてデータの復号が成功できる場合には、ACKはデータ送信機へ送信され、データ送信機は同じバンドルからの残りのサブフレーム送信を停止できる。このようにして、リソースはより効率的に利用できる。このアプローチは、同じバンドルからのサブフレームの間にある1つ以上のサブフレームの遅延または間隔が存在する場合には特に有利である。
【0050】
本発明の一態様によれば、マルチキャリア通信システムにおいてデータを送信する方法であって、データの送信が送信時間間隔の中で実行され、端末がデータを送信するためにスケジュールされるリソースを示し、1つまたは複数の送信時間間隔でスケジュールされる送信が実行されるかを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信するステップと、スケジュールされるリソースの中で受信されるバンドリング指示に従ってデータを送信するステップとを含む方法が提供される。
【0051】
マルチキャリア通信システムにおける、データの受信が送信時間間隔の中で実行されるデータを受信する方法では、端末がデータの受信のためにスケジュールされるリソースを示し、および1つまたは複数の送信時間間隔でスケジュールされる受信が実行されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信するステップと、スケジュールされるリソースの中で受信されるバンドリング指示に従ってデータを受信するステップとを含む。
【0052】
本発明の別の態様によれば、マルチキャリア通信システムにおいて端末にデータを送信するスケジューリングノードであって、データの送信が送信時間間隔の中で実行され、端末がデータを受信するためにスケジュールされるリソースを示し、送信時間間隔バンドリングが端末へのスケジュールされる送信に対して適用されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を送信する制御情報送信ユニットと、スケジュールされる送信リソースの中で送信されるバンドリング指示に従って端末へデータを送信するデータ送信ユニットとを備えるスケジューリングノードが提供される。
【0053】
本発明の別の態様によれば、マルチキャリア通信システムにおいて端末からデータを受信するスケジューリングノードであって、データの送信が送信時間間隔の中で実行され、端末がデータを送信するためにスケジュールされるリソースを示し、送信時間間隔バンドリングが端末からスケジュールされるデータの受信に対して適用されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を送信する制御情報送信ユニットと、スケジュールされる受信リソースの中で送信されるバンドリング指示に従って端末からデータを受信するデータ受信ユニットとを備えるスケジューリングノードが提供される。
【0054】
その方法は、データが送信もしくは受信される送信時間間隔の数に基づいて、およびスケジュールされる送信もしくは受信のために効率的に使用されるいくつかの周波数リソースに基づいて、スケジュールされる送信もしくは受信に対するデータのサイズを決定するステップをさらに含む。
【0055】
本発明の有利な一実施形態によれば、スケジューリング情報は、同じTTIバンドルに所属する送信時間間隔間の遅延を示すインター送信時間間隔をさらに含む。
【0056】
本発明の有利な別の実施形態によれば、バンドルされる送信時間間隔間の遅延は、その長さにおいて、同じARQプロセスのデータの2つの送信もしくは受信の間の時間間隔に対応する。この遅延は上記で記載するように予め定義するかシグナリングすることができる。この遅延は、また異なる値を持ち、ARQに関連するラウンドトリップ時間または(1つまたは複数の)HARQプロセスに、すなわち、TTIバンドリングが使用されない場合には同じプロセスに関する2つの送信間の時間に必ずしも揃える必要はないことに留意されたい。
【0057】
好ましくは、スケジューリング情報は、複数のビットから構成され、それぞれが変調方式、および/または、単一の送信時間間隔の中でスケジュールされる送信もしくは受信のために利用される符号化データのサイズを示す複数の値を取ることができるように定義される変調インジケータと、スケジュールされる送信もしくは受信が複数の送信時間間隔の中で実行されることを示す少なくとも1つの値とを含む。
【0058】
バンドリング指示は、スケジュールされる送信または受信が実行される送信時間間隔数を含むことができる。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、バンドリング可能インジケータは、送信時間間隔のバンドリングが有効にされているか否かを示すために、スケジューリングノードから端末へと提供される。バンドリング指示は(スケジューリングノードによって)含まれているだけか、またはバンドリングがバンドリング可能インジケータによって有効にされる場合に(端末によって)検出される。好ましくは、バンドリング可能インジケータは、半静的にシグナリングされる。
【0060】
本発明の別の態様によると、コンピュータ可読のプログラムコードが実装されたコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品が提供され、プログラムコードは本発明を実施するように構成されている。
【0061】
本発明のさらなる別の態様では、上記に記載される任意の装置を具現化する集積回路が提供される。
【0062】
本発明の上記およびその他の目的および特徴は、添付図面との関連で与えられる以下の説明および好ましい実施形態からより明らかになろう。
【発明を実施するための形態】
【0064】
本発明によれば、いくつかのシナリオの中で効率的なデータの送信を可能にするために、送信時間間隔(TTI)バンドリングは、アップリンクおよび/またはダウンリンク共有チャネル内でデータを送信するよう構成できる。動的送信時間間隔バンドリングは、TTIバンドリングの使用または未使用が、送信または受信それぞれを割り当てる対応する制御信号手段によって、任意の個別のスケジュールされる送信(UL)または受信(DL)に対して決定されることを意味する。さらに、バンドルされる送信時間間隔の数および/またはバンドルされる送信間隔の間の遅延(サブフレーム内で測定される)が構成できる。
【0065】
本発明は、MTCに対して有利に利用できる。しかしながら、MTCは単なる例にすぎず、本発明はまた、次に記載するように他のタイプの通信およびトラフィックに有益に適用できる。
【0066】
MTCとは別に、3GPPは他の検討項目を扱い、それは、例えば、受信範囲の拡大および多種多様なデータアプリケーションに対する拡大に関連する。
【0067】
受信範囲に関しては、アップリンク送信は制限要因である。詳細には、ボイスオーバIP(VoIP)などのアプリケーションに対しては、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)は、PRACH/Msg3に対する緩和された性能目標を特に有する制限要因である。PRACHは物理ランダムアクセスチャネルであり、ネットワークへの端末の初期アクセスに対する役目を果たす。メッセージ3(Msg3)はPUSCHでスケジュールされる送信であり、例えば、アップリンクRRC接続要求メッセージ、または同様なものを含むことができる。中速データレートに対する物理アップリンク共有チャネルは、他のチャネルよりも劣って実行する。その結果、3GPPは、中速およびアップリンクでのボイスオーバIPについて、またMsg3についても可能な受信範囲の拡大を検討している。
【0068】
これらの検討項目の観点において、送信時間間隔の予め定義される数Nの動的バンドリングが有益となろう。一般に、TTIバンドリングは、再送信遅延および関連する制御オーバヘッドを避けるために、不良なチャネル条件における送信に対して特に効率的になることができる。TTIバンドリングでは、トランスポートブロックのN倍の送信が、バンドリングの無い場合よりも送信電力が限られる場合において可能になるであろう。
【0069】
TTIバンドリングメカニズムは、アップリンクに対するLTEのリリース8―10の中ですでに利用されてきており、主に低速VoIPサービスを対象にしている。このTTIバンドリングの構成は、半静的に、すなわちRRCプロトコルを介して実行されている。バンドリングに関しては、複数のハイブリッドARQプロセスに対するパケットセグメンテーションによるプロトコルオーバヘッドを避けることができる。詳細には、リリース8―10において、4つの連続するサブフレームのバンドリングが導入されている。しかしながら、バンドリング構成は、QPSK変調および3つ以下の割り当てられる物理リソースブロックを可能としたにすぎない。
【0070】
本発明の一態様によれば、バンドリングが動的に構成され、示され、実行される。動的バンドリングの利用は、トラフィック間隔が約0.5秒またはそれより長い場合に特に有益である。そのようなシナリオでは、それぞれの送信間のチャネル状態が、フェーディングの時間変動により低い相関関係にあるためである。したがって、チャネル状態は、ほとんど独立している。例えば、ステータスポーリングあるいは更新などのアプリケーションデータの周期的な送信に対して、このようなトラフィックが生じる。この種のトラフィックは、MTCアプリケーション中に一般に見出すことができる。動的バンドリングは、例えば、複数のトラフィックソースが並行して送信または受信される場合など、可変のビットレートアプリケーションで使用される可変のトランスポートブロックサイズを有する端末に対してもさらに有益である。さらに、動的バンドリングは、低速から中速のバーストトラフィックを有する端末など、上記で述べたトラフィックモデルの組み合わせにも有益である。例として、電子メール、ソーシャルネットワーク更新、地域情報のアップロードなどを周期的にチェックするスマートフォンを挙げることができる。
【0071】
図4は、動的TTIバンドリングが有益であるシナリオを概略的に示したものである。それは、再送信の有るTTIバンドリングと再送信の無いTTIバンドリングとを区別している。チャネル状態が良好で生成されるパケットサイズが小から中の場合には、単一のTTIコンセプト410が適している。よりチャネル状態が不良でより小さなパケットサイズ、またはチャネル状態はより良好だがより大きなパケットサイズの場合には、再送信の無いTTIバンドリング420が、より有益であろう。最後に、さらに大きなパケットサイズでチャネル状態がより不良である場合には、TTIバンドリングは、少数の再送信と組み合わせることができよう430。
【0072】
半静的なTTIバンドリングは、アップリンクのボイスオーバIPに対するLTEのリリース8―10に適用されるが、制御オーバヘッドに起因する遅延を引き起こす結果になる。詳細には、バンドリング設定を有するRRCパケットを送信し、設定を確認し、バンドリングを実行する必要がある。RRCコマンドに対する非起動および起動時間は、3GPPでは規定されておらず、その結果、いつ正確に端末がその構成を適用できるかを詳細に予測できない、すなわち、この場合にはバンドリングの(非)起動に対して予測できないため、不安定な遅延が存在する。この不安定さは、一部には、端末でRRCパケットの検出および処理が成功するのに要求される実装固有の時間によるものであり、また一部には、RRCパケットがエラー確認により正確に検出されたか否か/いつ検出されたかについて基地局と端末との間での誤解が起こる可能性によるものである。したがって、基地局は、端末がRRCコマンドを適用したことを保証できるまで、最大で数個の無線フレームを待つべきである。
【0073】
この遅延は、動的TTIバンドリングを適用した場合には回避される。例えば、本発明の一実施形態に従えば、TTIバンドリングシグナリングは、PDCCH、例えばDCIの中で送信される。そのような動的TTIバンドリングは、また、バンドリングを始動するためのいかなる遅延も必要としない。PDCCHとそれに対応するPDSCH、PUSCH送信との間のタイミング関係は、正確に指定される。したがって、TTIバンドリングが割り当てられる送信に適用されたか否かについての起動時間の不安定さは、存在しない。また、動的バンドリング指示は、対応してスケジュールされる送信(例えば、ダウンリンクに対するPDSCH、またはアップリンクに対するPUSCH)に対してのみ適用できるため、要求されるバンドリング非起動コマンドは存在せず、したがって非起動コマンドに対する遅延が、動的TTIバンドリング指示によって科せられることはない。
【0074】
さらに、遅延とは別に、半静的バンドリング構成は、追加のRRCシグナリングオーバヘッドをさらに要求する。詳細には、物理層上のいくつかのサブフレームおよびPDCCH、PDSCH、PUSCH、またはPUCCHサイクルは、RRCメッセージが伝達されるまで必要とされる。詳細には、PDCCHは、PDSCH送信を示すために使用され、PDSCH送信は、RRCメッセージを搬送するために使用され、PUCCHは、端末から基地局へのより低位な層における確認応答を送信するために使用され、PDCCHは、PUSCH送信を示すために使用され、PUSCH送信は、RRC確認メッセージを伝達するために使用される。最悪の場合には、これらの態様のそれぞれが、送信の流れにおいて誤りがある場合のため、何回も実行される必要がある。比較的大きなRRCオーバヘッドは、短いバーストトラフィックおよびエネルギー節約アプリケーションにとって特に重要な意味を持つ。端末は、より長い起動時間を必要とするため、DRXからのエネルギー節約の利便もまた削減される。
【0075】
動的と半静的TTIバンドリングとの間の上記の比較から分かるように、動的TTIバンドリングは、低価格のMTC端末、受信範囲の拡大、および3GPPで現在の検討項目を形成する多種多様なデータアプリケーションからの改良に対して特に利便を提供する。
【0076】
図11は、本発明によるデバイスの例を示す。詳細には、
図11は2つの端末1110および1120を示す。端末1110は、ダウンリンクで動的バンドリングを適用できる端末である。端末1120は、アップリンクで動的バンドリングを適用できる端末である。当業者には明らかなように、アップリンクおよびダウンリンク方向の両方でバンドリングを適用できる単一の端末を提供できる。そのような端末は、端末1110および1120の両方の機能ブロックを含むであろう。
図11は、さらにスケジューリングノード1190を示す。スケジューリングノード1190は、端末によるデータの送信および受信をスケジュールする。スケジューリングノードは、基地局または無線ネットワークコントローラ、または同様なネットワークノードであってもよい。例えば、LTEでは、eNodeBは、ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)およびアップリンク共有チャネル(PUSCH)に対する動的スケジューリングを実行する。しかしながら、一般には、LTEまたは他のシステムでは、スケジューリングは異なるノードによって、または他のダウンリンクもしくはアップリンクチャネルに対して実行され、そのようなシステムにおいて本発明を使用するのに依然として何の問題も存在しないことに留意されたい。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、端末1120は、マルチキャリア通信システムにおける、データの送信が送信時間間隔の中で実行されるデータの送信に対して提供される。端末1120は、端末がデータを送信するためにスケジュールされるリソースを示し、送信時間間隔バンドリングがスケジュールされる送信に対して適用されたか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信する制御情報受信ユニット1125を含む。さらに、端末はスケジュールされるリソースの中で、および、受信されるバンドリング指示に従って、データを送信するデータ送信ユニット1127を含む。
【0078】
端末は、モバイル端末または固定端末であってもよい。有利には、端末はMTCが可能な端末である。しかしながら、端末はまた、普通のユーザ端末またはリレーノードであってもよい。マルチキャリア通信システムは、LTEのような直交周波数分割変調(OFDM)をサポートする無線通信システムであってもよい。しかしながら、本発明はそれに限定されることはなく、本発明の動的バンドリングは、共有データまたは共有制御チャネル上で動的スケジューリングをサポートする任意の通信システムに適用できる。ここでの送信時間間隔は、データがサブフレーム中の送信のために物理層に提供される予め定義される処理時間間隔(無線インタフェース上の予め定義される継続時間)を参照する。例えば、LTEにおけるTTIの長さは、1ミリ秒であり、背景技術の項ですでに記載したように、1つのTTIが1つのサブフレームの物理リソースへマッピングされる。これらの値は、現在のLTE仕様に適用することに留意されたい。しかしながら、本発明は無線インタフェースの任意のタイミングに対して適用できる。
【0079】
動的バンドリングの有効化は、半静的な構成、例えばRRC構成によって端末にシグナリングすることができる。これを達成するために、バンドリング可能構成パラメータを定義できる。バンドリング指示は、(スケジューリングノードによって)含まれるだけであり、またはバンドリングが構成パラメータによって有効化される場合には(端末によって)検出されるだけである。動的バンドリングは、上記に記載したように構成可能であることに留意されたい。しかしながら、これは本発明を限定するものではない。代替の実施形態では、動的バンドリングは常に有効にされ、これは、それぞれのスケジュールされるデータに対してバンドリングが使用されるか否かにかかわらず、スケジュールされるデータごとにそれが常にシグナリングされることを意味する。さらに、それはバンドリング可能構成パラメータが定義される場合にはRRCによって必ずしも構成されなくてもよい。任意の他のタイプのシグナリングを使用できる。「半静的な」という用語は、ここでは、シグナリングされる値が1つ以上のスケジュールされる送信および/または受信に適用するという事実を参照する。
【0080】
動的バンドリングが有効になると、次いで、単一の割り当てられる(基地局から端末、またはその逆の)送信に対してバンドルされるTTIの数が、スケジューリング情報を含むそれぞれの送信アサインメントの中で端末へ示される。この場合、バンドルされるTTIの数はまた1であってもよく、これは、この特定の送信に対してバンドリングが適用されず、1つだけのTTIが送信に対して利用可能であることを意味する。バンドルされるTTIの数は、2、3、4、8またはその他のようないくつかのTTIをさらに含むことができる。バンドリングの有効化は、自動的にバンドリングを強制することはなく、むしろバンドリングが無効化される場合にはバンドリングが許可されないことに留意されたい。反対に、バンドリングが有効化される場合には、バンドリングが許可されるが、そのとき、バンドリングが送信/受信に実際に適用されるか否かは、バンドリング指示の1つの機能である。
【0081】
動的バンドリング指示がスケジューリング情報と共に提供される場合は有益である。例えば、スケジューリング情報を伴う動的バンドリング指示は、LTEによって定義され、PDCCHまたは他の(1つまたは複数の)制御チャネル上で送信されるようなダウンリンク制御情報(DCI)内で提供される。
【0082】
バンドルされるTTIは、無線インタフェースのタイミングに関して連続的に選択できる。例えば、LTEにおいては、これは、バンドルされるTTIが連続するサブフレームにマッピングされることを意味する。しかしながら、バンドルされるTTIが無線インタフェースのタイミングに関して分散される場合には、特別の時間ダイバーシティを達成できる。例えば、LTEにおいては、これは、バンドルされるTTIが互いに隣接していないサブフレームにマッピングされることを意味する。任意の分散が適用できる。例えば、予め定義される遅延は、同じバンドルに属する最も近いサブフレームからそれぞれのサブフレームを分離できる。好ましくは、予め定義される遅延は、非バンドルTTIの整数倍である。代替方法として、2つの時間間隔が近くのサブフレーム上にマッピングされ、3番目のTTIがこれら2つのTTIのいずれにも隣接しないようにマッピングできる。一般には、分散されるマッピングは、少なくとも2つのバンドルされるTTIが隣接するサブフレームにマッピングされないことを仮定している。
【0083】
有利には、スケジューリング情報は、バンドルされる、すなわち単一のスケジューリング情報に応じて同じバンドルに属している送信時間間隔の間の遅延を示すインター送信時間間隔をさらに含む。慣例に依存して、(少なくともFDDにおいて)2つの続いているサブフレームにおける送信は、(2つの続いている送信間のサブフレームインデックスの差が1であるため、)1のインターTTI間隔を有するものと解釈できるか、または、(2つの送信間の「空き」サブフレームがないため、)0のインターTTI間隔を有するものと解釈できる。2番目の慣例にもかかわらず、以下では明確にするために最初の慣例のみを使用する。
【0084】
代替方法として、インター送信時間間隔は、予め定義でき、その長さを同じARQプロセスのデータの2つの送信間の時間間隔に対応できる。FDDに対するLTEでは、これは8ミリ秒の間隔であり、通常のハイブリッドARQタイミングと揃えることができる。さらに、バンドルされるTTI間のインターTTIホッピングが使用できる。
【0085】
TDDの場合には、FDDとは対照的に、アップリンク送信およびダウンリンク送信に対してすべてのサブフレームでは利用できないことに留意されたい。むしろ、利用できるサブフレームは、アップリンクおよびダウンリンクサブフレーム(およびアップリンクおよびダウンリンク間またはその逆での送信を生じることができる可能性のある特別なサブフレーム)の間で分割される。LTEに対しては、対応するUL/DLコンフィギュレーションが3GPP TS 36.211 v10.4.0のテーブル4.2−2に示されている。TTIバンドリングに関しては、これは、特に、この後概説するように、隣接するバンドルの課題またはインター送信時間間隔についての因果関係を有する。単純化するために、アップリンクバンドリングの場合のみが詳細に記載されている。ダウンリンクの場合はこのことから準用して推論できることが当業者には理解できる。
【0086】
TDD以外の場合には、隣接するサブフレームの1つのバンドルが示され、アップリンク送信に利用できるサブフレームのみを考慮すべきである。例えば、引用される3GPP仕様からのUL/DLコンフィギュレーション#1を使用して、#2、#3、#7、#8のサブフレームのみがアップリンクサブフレームとして指定され、このパターンは10個のサブフレームごとに繰り返される。そのため利用できるアップリンクサブフレームは、#2、#3、#7、#8、#12、#13、#17、#18、#22、#23などになるであろう。その結果、バンドリングがサブフレーム#2から始まる4つの連続したサブフレームに対して示される場合には、端末は、サブフレーム#2、#3、#7、#8が対応するバンドルされるサブフレームを形成していると仮定する。これらは時間領域という意味で隣接していないが、利用できるアップリンク送信機会に関しては依然として隣接している。一方、
図8で示されるように同じ構成がインターTTI間隔で適用され、4−TTIのバンドルされる送信がサブフレーム#2で開始すべき場合には、端末は、サブフレーム#2、#22、#42、#62が対応するTTIバンドルを形成していると仮定すべきである。したがって、この場合では、8番目ごとのアップリンク送信サブフレームがそのTTIバンドルのために使用される。別のTTIバンドルは、例えば、サブフレーム#3、#23、#43、#63などによって形成されるであろう。
【0087】
バンドリングインジケータは、スケジューリング情報内の個別フィールド(またはビット)にすることができるか、または、小さいスケジューリング情報ペイロードサイズを可能にできるように他のフィールド(またはビット)に有益に埋め込むことができる。以下に、バンドリングインジケータを他のフィールドに埋め込む有利な実施形態を紹介し、記載する。
【0088】
スケジューリング情報は変調インジケータを含むことができ、それは複数のビットで構成され次に示す中で値を持つように定義できる。
・複数の値が含まれ、それぞれが単一の送信時間間隔においてスケジュールされる送信(UL)もしくは受信(DL)に対して使用される変調方式および/または符号化データのサイズを示す。および、
・少なくとも1つの値がスケジュールされる送信または受信が(バンドルされる)複数の送信時間間隔中で実行されることを示す。
【0089】
このようにして、バンドリング情報(またはインジケータ)は変調インジケータの中に含まれ、そこでは、スケジュールされる送信または受信が複数の送信時間間隔中で実行されることを示す値が、ある特定のビット値(例えば、バンドリングに対しては変調インジケータの最上位ビット値が1である)を共有するか否かに一般には無関係であることに留意されたい。しかしながら、バンドリングが実行されるか否かを容易に検出するために、値に応じてon/offスイッチとして働く所定のビットを持つことが実際には望ましい。
【0090】
詳細には、LTEにおいては、MCSインデックステーブルが、変調方式(変調次数など)および/または符号化データのサイズ(トランスポートブロックサイズインデックス)を示すために使用される。MCSインデックステーブルはまた、冗長性バージョン指示を含み、これは、ターボまたは畳み込み符号器などの順方向誤り訂正(FEC)符号器の出力をレートマッチングするために使用される値を示す。冗長性バージョンは、送信される情報の開始位置、例えば、バッファ中の位置に対するインデックスとして使用される符号化情報内の符号化されるビット位置へのインデックスに対応できる。個別の新しいデータインジケータ(NDI)は、新しいデータ(最初の送信)を示すために含めることができる。さらに、スケジューリング情報はまた、アドレスされるARQ(HARQ)プロセスへのインデックスを含むことができる。LTEにおいては、符号化性能を改良するために、一般的には異なる再送信では異なる冗長性バージョンを利用する誤り訂正符号を使用して、ハイブリッドARQが利用されることに留意されたい。しかしながら、MTC端末の目的のために、または一般的な本発明の改良として、異なる冗長性バージョンを有しないARQも適用でき、例えば、それぞれの送信がトランスポートブロックの最初の送信かまたは再送信であるかにかかわらず、すべての送信に対する冗長性バージョンが常に0(または別の定義される値)であることが仮定される。本発明はまた、ARQが適用されない場合にも適用でき、これは、参照番号420で示すように、および
図4を参照して記載されるように、いくつかのシナリオでは有益な場合がある。
【0091】
上記に示すように、TTIバンドリングは、MTC端末などの、低速から中速のバーストトラフィックを有するモバイル端末、セルエッジに近い端末、(例えば、アップリンク中に)電力制限を受ける端末、または、帯域幅もしくはデータレート制限のある低コスト端末に対して主として魅力がある。より高い変調レベルは、チャネル条件が一般に十分ではないので、これらのシナリオでは効率的に使用されない。例えば、64QAMおよびおそらくは16QAMも、これらのシナリオおよび/またはアプリケーションには不適かもしれない。
【0092】
LTEにおいては、通常、ダウンリンクでは0〜9の間のMCSレベル、アップリンクでは0〜10の間のMCSレベルが、ロバストなQPSK変調を使用できることを示している(いくつかの例外については、ダウンリンクまたはアップリンクのそれぞれに対する上記で引用したTS 36.213、7および8節を参照のこと)。残りのレベルはより高レベルの変調を有する構成を指定する。したがって、電力制限のあるMCSテーブルでの魅力的なレベルは、より低位のインデックスに集中している。これは、システム性能に悪い影響を与えることなくバンドリングの動的なシグナリングに対するより高いレベルの変調に対応する残りのレベルを使用する可能性を提供する。
【0093】
本発明の有利な一実施形態によれば、MCSテーブルの一部分が、スケジュールされるデータに対して動的バンドリングを利用するか否かをシグナリングするために使用される。このようにして、MCSインデックスはまたバンドリング指示としての役割を果たす。また、バンドルされるTTIの数を示すためのさらなるオプションは、1よりも大きなバンドルされるTTIの数である少なくとも2を示すことができるように、MCSのより高レベルの変調状態内に含まれてもよい。そのテーブルの残りの部分は、現在のMCSテーブルに対応でき、単一TTI送信、すなわち、TTIバンドリングの無い送信(それはバンドルされるTTI数が1に等しいTTIバンドリングであると示すことができる)に対する変調レベルを示すことができる。
【0094】
図5Aおよび
図5Bは、動的アップリンクTTIバンドリングに適用できるMCSテーブルの例を示す。LTEにおいて現在適用されるテーブルと比較すると、新しい欄「サブフレームバンドリングサイズ」がバンドルされるTTIの数を示すために追加されている。元のLTE MCSテーブルはインデックス0〜31を持つ32のエントリを持つ。この実施形態によれば、単一TTI送信に対するMCSテーブルは、トランスポートブロックサイズインデックス、および変調のオーダを示す16のMCSレベルに限定される。これらの最初の16のレベルに対しては、TTIバンドリングサイズは1であり、バンドリングが適用されないことを意味する。これは、新しいデータ送信に関連するエントリ0〜12に対応する。エントリ13〜15は、バンドリングの無い再送信、すなわち、バンドリングが、同じデータパケットの最初の送信に対して使用されたか否かにかかわらず、再送信自体が単一のTTIで送信される場合における冗長性バージョンを示す。
【0095】
図5Aのテーブルのエントリ16〜31は、「サブフレームバンドリングサイズ」の値を除外したエントリ0〜15の複製に対応している。したがって、エントリ16〜31は、2つのTTIのTTIバンドリングが適用されることを示すために使用される。例えば、レベル9および25、レベル10および26などは同じMCS(すなわち、同じ変調次数および同じTBSインデックス)を使用するが、異なるバンドリングを使用する。エントリ16〜31は、リリース8〜10のMCSレベルテーブルと比較すると新しい(異なる)ものである。その結果として、サポートできるトランスポートブロックサイズは、TBSインデックス11に等価なものに限定され、それはTS 36.213のテーブル7.1.7.2.1−1によれば、25の割り当てられるPRBを有する最大4968ビットである。トランスポートブロックサイズは、TBSインデックスのみならず、割り当てられるPRBの数の関数であることに留意されたい。この例では、再送信は、それぞれのレベル13〜15およびレベル29〜31に対応して、バンドリングがある、または、バンドリングが無い両方の構成に対してトリガできる。
【0096】
代替方法または追加として、ハイブリッドARQインジケータ(HI)を運ぶPHICHまたは別のチャネルは、再送信をトリガさせるために使用できる(簡潔にするために、以下では、PHICHの場合のみを記載する)。単一TTIまたはバンドルされるTTI再送信がPHICHによってトリガされるか否かは、より上位の層によって半静的に構成できるか、PHICH信号の一部にすることができるか、あるいは、最初の送信もしくは同じパケットの最新の(再)送信に対して使用されたバンドリング方法に依存できる。例えば、より上位の層は、PHICH上で受信されるNAKが常にバンドリングの無い再送信をトリガする構成にできる。
【0097】
代替方法として、バンドリングのある再送信を常にトリガさせるように構成できる。
【0098】
代替方法として、最初のPHICH値がバンドリングの無い再送信をトリガし、2番目のPHICH値がバンドリングのある再送信をトリガし、3番目のPHICH値が再送信をトリガしない。
【0099】
代替方法として、PHICH上で受信されるNAKが、同じパケットの最初の送信と同じバンドリングサイズ(1、すなわち、バンドリング無しを含む)を使用する再送信をトリガする。
【0100】
代替方法として、PHICH上で受信されるNAKが、同じパケットの最新の送信(すなわち、HIまたはDCIでトリガされた前の再送信を含む)と同じバンドリングサイズ(1、すなわち、バンドリング無しを含む)を使用する再送信をトリガする。
【0101】
再送信をトリガするためにHIを使用することは、主として、無線リソースを節約するために役立つ。なぜならば、HIペイロードは、DCIペイロードよりも本質的に小さいからである。また、(この振る舞いが固定または構成可能である場合に関わりなく)HIがバンドリング無しの再送信を示すために使用される場合、バンドリング無しの場合に対して、より大きなMCSレベルが使用でき、その結果として、バンドリング無しの最大のTBSインデックスが、同じMCSテーブルの中でバンドリングがある最大のTBSインデックスよりも高くなるように、バンドリング無しの再送信をトリガするためのMCSインデックスエントリの利用を避けることができる。
【0102】
ある環境下では、MCSレベル29は、いわゆる「CSIのみ」の送信を示すために使用されることにさらに留意されたい(詳細は、TS 36.213、8.6節および副節を参照のこと)。したがって、そのようなCSIのみの送信に対してもTTIバンドリングの利便を得るために、そのような場合には、CSIのみの送信の条件として、MCS=29だけでなく、例えば、(上記の例、または、冗長性バージョン1を指す任意の他のMCSインデックスを使用して、)MCS=13も使用することが好ましい。通常の振る舞いは、(他の基準と共に)MCS=29がバンドリング無し(すなわちバンドリングサイズ=1)のCSIのみの送信を示すので、バンドリングが有効な場合には、MCSレベル29〜31がバンドリング無しの再送信(すなわち36.213のリリース8〜10の場合と同じ)をトリガすること、および、例えば、MCSレベル13〜15がバンドリングのある再送信をトリガすることがさらに好ましいであろう。
【0103】
したがって、
図5Bは、エントリ13〜15とエントリ29〜31におけるバンドリングサイズが交換されている点で
図5Aとは異なる。したがって、エントリ13〜15がバンドリングのある再送信をトリガし、エントリ29〜31がバンドリング無しの再送信をトリガする。このため、現在のテーブルオーダの互換性が達成できる。
【0104】
特にMTC端末などのシナリオに対しては、バンドリングは、アップリンクだけでなく、ダウンリンクのスケジューリングにも有益であることに留意されたい。
【0105】
前の例では、バンドリングがより上位の層で無効にされる場合には、例えばTS 36.213 テーブル8.6.1−1の中のMCSテーブルが使用され、そこではすべてのエントリが、バンドリングが無いことを示している。バンドリングがより上位の層で有効にされる場合には、上記で概要を述べ、
図5に説明的に示したように、MCSテーブルが使用される。この観点から、バンドリングを効率よく有効/無効にするための例えばRRC信号が、少なくとも2つのMCSテーブルのうちのどちらを使用すべきかを判断するか、または少なくとも1つのMCSテーブルの少なくとも2つの可能な解釈の間で切り替える。上記は拡張でき、例えば合計で3またはそれ以上の異なるMCSデーブルを提供することもできる。そのうちの1つは、排他的にバンドリング無しの送信を示しており、他のMCSテーブルは、例えば示すことのできるバンドリングサイズ、および/または示すことのできるインター送信時間間隔の数、および/または示すことのできる最大TBSインデックスが異なる場合がある(例えば、
図5および
図7による)異なるバンドリングの解釈から構成される。
【0106】
本発明の別の実施形態によれば、端末1110がマルチキャリア通信システムにおけるデータを受信するために提供され、そこでは、データの受信が送信時間間隔の中で実行される。そのような端末1110は、アップリンクバンドリングが可能な端末1120と類似しており、端末がデータを受信するリソースに関連するスケジューリング情報、および、スケジュールされる受信が1つまたは複数の送信時間間隔の中で実行されるか否か(TTIバンドリングが受信に適用されるか否か)を示すためのバンドリング指示を受信する制御情報受信ユニット1115を含む。そのような端末1110は、さらに、受信されるバンドリング指示に従って、スケジュールされるリソースの中でデータを受信するデータ受信ユニット1112を含む。
【0107】
スケジューリング情報および/またはバンドリングインジケータの上記に記載される特徴は、ダウンリンクスケジューリングに対しても適用する。詳細には、バンドリング指示は、いくつかのバンドルされるTTIを含むことができる。スケジューリング情報は、バンドルされるTTIがマッピングされるサブフレーム間の遅延を示すインターTTI遅延をさらに含むことができる。その遅延は、必ずしもシグナリングされないが、予め定義され、(H)ARQタイミングまたはスケジューリングサイクルに対応できる。しかしながら、予め定義される遅延のアプリケーションも信号で送ることができる。
【0108】
図6は例を示したものであり、その中は
図5を参照して記載される例と類似しており、LTEシステムにおいて定義されるMCSテーブルの一部分が、バンドリング指示をシグナリングするために使用される。詳細には、MCSテーブルは、QPSK変調に限定され、TTIバンドリング指示「サブフレームバンドリングサイズ」を含む。この構成に対して、トランスポートブロックサイズは、25の割り当てられるPRBを持つ最大4008ビットに制限される。エントリ0〜9は、もともと含まれるエントリに対応する。それらはサブフレームバンドリングが適用されないことを知らせる。エントリ10〜19は、複製されるエントリ0〜9に対応するが、サブフレームバンドリングサイズは2であり、2つのTTIがバンドルされることを意味する。同様に、そのテーブルのエントリ20〜29は、バンドリングサイズが4である複製されたエントリ0〜9に対応し、4つのTTIがバンドルされることを意味する。したがって、レベル8、18および28は同じMCSを利用するがバンドリングは異なる。この場合、MCSテーブルのエントリ30および31に対応しているバンドリング有りまたはバンドリング無しの再送信をトリガすることができる。好ましくは、4つのバンドルされるTTIを有する再送信はシステムには魅力的ではなさそうなので、レベル31は、2つのTTIバンドリングのみの再送信をトリガする。代替方法として、アップリンクの例でも記載するように、単一のTTIまたはバンドルされるTTI再送信のトリガがPHICHで実行できる。
【0109】
上記の例から分かるように、バンドリング指示は必ずしもシグナリングされる個別のフィールドではない。スケジューリング情報では、単一のインデックス(テーブルのMCSインデックス)によって、変調および符号化方式がシグナリングされる。それぞれのインデックスは、バンドリング指示(TTIユニット中の「サブフレームバンドリングサイズ」)の値も含み、
図5および
図6を参照して記載されているテーブルのようなテーブルで定義される構成を割り当てている。しかしながら、本発明は、そのような構成に限定されるものではない。バンドリング指示はまた、スケジューリングノードから端末へと送信されるメッセージの1つのフィールドの中で個別にシグナリングすることができることに留意されたい。そのフィールドは、所与の送信に対するバンドリングをoff/onで切り替えるための1ビットのフラグとすることができる。それはまた、バンドルされるTTI数を示す複数のビットのフィールドにできる。それはまた、インターTTI遅延を示すフィールドとすることができる。そのようなフィールド(またはビット)は、バンドリングがより上位の層によって有効にされる場合には、スケジューリング情報の中でのみ存在することが好ましい。代替方法として、フィールド(またはビット)は、常に存在し、したがってより上位の層のTTIバンドリングを有効にするメッセージを含む(または置き換える)。そのような場合には、バンドリングサイズが1TTIであることを示すバンドリングインジケータが暗黙のうちにTTIバンドリングを無効にする。一方、バンドリングサイズが1TTIより大きいことを示すバンドリングインジケータが暗黙のうちにTTIバンドリングを有効にする。
【0110】
図7は、アップリンクでバンドリングが有る場合およびバンドリングが無い場合に対して、MCSインデックスをシグナリングするために使用できるMCSテーブルの別の例を示す。詳細には、TTIバンドリング無しのアサインメントは、依然としてQPSK変調の傍らで、例えば、優れた品質を持つチャネルの場合には有益になる可能性のある16QAM変調送信も割り当てるために使用できる。詳細には、インデックス0〜10のもとでのエントリは、QPSKを意味する2オーダの変調を指定する。インデックス11〜14のもとでのエントリは、16QAMを意味する4オーダの変調を指定する。0〜14のすべてのエントリは、バンドリングの無い送信を指定する。エントリ15〜28は、オーダ2の変調(QPSK)およびTTIバンドリングの適用を指定する。詳細には、エントリ15〜21は2TTIのバンドリングを示し、エントリ22〜28は4TTIのバンドリングを示す。
【0111】
バンドリングが無いこの方法でのトランスポートブロックサイズ制限は、したがって、
図5を参照して記載される例の場合よりも小さい。トランスポートブロックサイズは
図5で示されるものの130%にできる。バンドリングが有る場合に対するトランスポートブロックサイズ制限は、多少は大きいが、依然として5MHzで1秒当たり最大1.3メガビットまで許容される。詳細には、最大トランスポートブロックサイズは、
図5Aまたは
図5BのMCSインデックステーブルを使用するトランスポートブロックサイズの53%である。
【0112】
MCSインデックスからTBSインデックスへのマッピング、したがって対応するトランスポートブロックサイズは、代替方法として、選択される変調次数と独立にすることができることに留意すべきである。変調次数は、トランスポートブロックに使用できる順方向誤り訂正の冗長性の量に主として影響を与えている。その結果、TTIバンドリングが有効にされる場合には、変調次数は、定義により、2にセット(すなわちQPSK)されるものであり、MCSテーブル中の対応するエントリを却下できる。例えば、
図7ではテーブルから、MCSインデックス12は、変調次数4およびTBSインデックス11に対応する。TTIバンドリングが有効にされ、記載される方法を使用する場合には、MCSインデックス12は、依然としてTBSインデックス11に対応するが、変調次数は2である。TTIが有効な構成に応じて変調次数を扱うこの代替方式は、ダウンリンクおよびアップリンクに適用できる。
【0113】
また、
図7の例は、時間ダイバーシティを増加できるようにするためにバンドリング間隔を構成するために使用されるホッピングフラグのテーブルを示す。リリース10までのLTEの背景におけるホッピングフラグは、アップリンク送信を割り当てるすべてのDCIフォーマットの中に存在する。ダウンリンク送信を割り当てるいくつかのDCIフォーマットには、局所化される送信と分散される送信どちらかを決定するフラグが存在し、そこでは、局所化される方法はホッピング無しと同様であり、分散される方法はホッピングと同様である。その結果、ホッピングフラグテーブルに示す方法は、局所化/分散化フラグに準用して適用できる。好ましくは、バンドリングの場合には、ホッピング(インターサブフレームおよび/またはイントラサブフレームホッピングであってもよい。あるいは適用できれば、ホッピングではなく、分散される送信であってもよい)は、対応する送信の周波数ダイバーシティ効果を高めるために常に使用すべきである。今後のLTEリリースまたは他の通信システムでは、対応するフラグは異なる名称を使用して存在するが同じ機能を提供することは当業者には明らかであろう。ホッピングフラグは、任意の他の実施形態および本明細書の上記および下記で記載される例の中でもシグナリングすることができることに留意されたい。
【0114】
図9は、ダウンリンクTTIバンドリングに適用できるMCSテーブルの例を示す。
図6を参照して記載される例と比べて、この例は、同じテーブル内で2つのTTIのバンドリングおよび4つのTTIのバンドリングを可能にする。エントリ0〜15に示されるTTIバンドリングの無い割り当ては、QPSK送信を除き、16QAM送信を割り当てるために依然として使用される。詳細には、エントリ0〜9はQPSKを示し、エントリ10〜15は16QAMを示す。これは単なる例であり、より多くの、または、より少ないエントリがQPSKおよび16QAMにそれぞれに専有できることに留意されたい。
【0115】
適用できるテーブル内の少なくとも1つのTTIバンドリングサイズの場合よりもバンドリング無しの場合に対して、より高い変調次数および/またはより大きなTBSインデックスの有効化は、特に、チャネルが要求される容量を提供する場合における、高いスペクトル効率および/または高いデータスループットを有する送信を可能にするために有益である。TTIバンドリングの有効化および無効化が、半静的に実行される、すなわち構成がいくつかのサブフレームまたは無線フレームに対してさえも通常に持続する場合には、チャネル状態は変動しているために、高いスペクトル効率での送信を可能にするために少なくとも一時的にバンドリングを無効化するようにしてもよい。しかしながら、これは、構成メッセージの交換を必要とするので、これは、頻繁に切り替えが要求される場合には特に不合理なオーバヘッドを招く。この問題を回避するため、バンドリングが有効にされる場合に使用されるMCSテーブルは、少なくとも1つの、1より大きいバンドリングサイズに対して利用できない、少なくとも1つのバンドリング無しのエントリ(すなわち、ここではバンドリングサイズが1である)に対する変調次数および/またはTBSインデックスを有する。
【0116】
したがって、トランスポートブロックサイズ制限は、バンドリング無しのエントリ(すなわち、ここでは、N
Bundling=1)に対する
図6の例の場合ほど重要ではない。詳細には、トランスポートブロックサイズは
図6の例の180%に増加される。バンドリングを使用する割り当てに対するトランスポートブロックサイズ制限は、
図6の例の65%に削減されるが、依然として、5MHzで1秒当たり1.3メガビットまで許容される。
【0117】
図9では、MCSインデックス16〜22のエントリは、2つのTTIのTTIバンドリングに対する構成を示し、エントリ23〜29は、4つのTTIでのTTIバンドリングに対する構成を示す。バンドリングをサポートするエントリ16〜29は、すべてQPSK変調を示す。再送信は、バンドリング無し、および、2つのTTIのバンドリングに対してそれぞれエントリ30と31によって示すことがきる。4つのTTIでのバンドリングに対する再送信は、効率的ではなく、したがって必要とされないことを仮定している。通信システムの合理的な操作に対して、パケットの最初の送信の目標誤り率は、50%より高くなるべきではないことが仮定されており、実際には、高いセルスループットを達成するために最適な多くの場合では、5%と35%との間の平均ブロック誤り率であることがシミュレーションによって示されている。そのため、スケジューラが最初の送信を割り当てる場合には、目標のブロック誤り率に到達するためにバンドリングが必要とされるか否かはすでに評価されている。最初の送信に対して依然として誤りが起こる場合には、通常、送信すべき追加の冗長の量は、最初の送信で送信された冗長の量を越える、または等しくする必要はない。冗長の量は通常、TTIバンドリングサイズと共に増加するので、最大4つのTTIの最大バンドリングサイズに関しては、再送に対する最大2つのバンドルされるTTIで十分である。しかしながら、
図7のULに対する類似の構成と同様、この構成は、本発明における再送信を、2つのTTIでのバンドリングに限定することを意味していない。一般に、対応するエントリは、4つのTTIでの再送信に対しても定義することができる。また、その再送信は、PHICHでシグナリングすることができ、それは、すでに概要を述べたように、MCSテーブルによって提供される可能性と比較して、異なる独立した方法で、バンドルされる再送信をトリガできる。一般に、再送信は、バンドリング指示をシグナリングするための要素および/またはチャネルとは異なる要素および/またはチャネルにおいて、シグナリングすることができる。
【0118】
図8は、バンドルされるTTIの数バンドリングインジケータおよびインターTTI遅延を動的にシグナリングする別の例を示す。詳細には、
図8では、テーブルのエントリ0〜14は、TTIバンドリングが適用されないことを示す。これらのエントリのうちエントリ0〜10は、QPSKをサポートし、エントリ11〜14は、16QAM(「変調次数」欄を参照のこと)をサポートする。エントリ15〜28は、2つのTTIでのバンドリングが適用されることを示す(「バンドリングTTI」欄を参照のこと)。また、「インターTTI間隔」と題する新しい欄が追加され、バンドリングのある構成に対して、TTI間の遅延が使用されるか否かを示す。詳細には、エントリ16〜21は遅延が適用されない、すなわち、TTIがマッピングされる2つのサブフレーム間の遅延が1ミリ秒でありこれはサブフレームが隣接することを意味する。エントリ22〜28はサブフレーム間の8ミリ秒の遅延を適用する。明らかなことではあるが、バンドリング無し(すなわち、バンドリングサイズが1のTTI)が示されている場合には、インターTTI間隔は存在せず、したがって、対応するエントリは予約されるかまたはn/a(「適用不可」)にできる。この例では、ホッピングフラグがシグナリングされないことに留意されたい。しかしながら、このことは、この例をホッピングの無い構成に限定するものではない。ホッピングは依然として、バンドリング有/無によって動的にon/offに切り替えることができる。エントリ29〜31は、バンドリングの無い構成に対する再送信バージョンのシグナリングを有効にする。ここでは、バンドリングの有る構成に対しては再送信が必要ないことが仮定されている。しかしながら、他の例のように、バンドリングの場合に対して再送信バージョンは、またシグナリングすることができる。
【0119】
上記の例では、変調および符号化方式指示に対するバンドリング指示のマッピングが示されていた。詳細には、変調および符号化方式インデックスのいくつかのエントリは、TTIバンドリングが適用されること、および/またはバンドルされるTTIの数、および/またはバンドルされるTTIがマッピングされるサブフレーム間の遅延を示すために予約されていた。次いで、変調および符号化指示インデックスが、送信または受信に対してスケジューリングされるリソースへデータをマッピングする方法を決定するために、スケジューリング情報の一部として送信される。
【0120】
要約すれば、動的TTIバンドリングの一般的な利便は、明示的に再送要求をするよりも、より少ない制御オーバヘッドであることである。さらに、リリース8〜10のアップリンクTTIバンドリングと比較して、より低速な符号化レートを動的にサポートでき、時間ダイバーシティゲインが増加する。TTIバンドリングを有効または無効にすることに対するRRCコンフィギュレーションの起動の不確定さは存在しない。こうした利点により、より柔軟になり、バンドリングの基地局側でリソース管理がより単純になる。TTIバンドリングのタイミングは、同じセル内のハイブリッドARQのタイミングに揃えることができる。ダウンリンクでは、ローカルデバイスに対するバッファリング要件は、バンドリングを使用することで削減できる。
【0121】
上記のアプローチはすべてトランスポートブロックサイズがリソースブロックアサインメント(RBA)およびMCSによって決定されると仮定している。リソースブロックアサインメントは、送信に対して割り当てられる物理リソースブロック数に対応する。物理リソースブロック(PRB)はそれぞれ予め定義されるサブキャリア数を含むので、リソースブロックアサインメントは、端末による送信または受信に割り当てられるサブキャリア数を指定する。これが、送信または受信帯域幅に対応する。現在のLTE構成に従ってトランスポートブロックサイズを決定する例が、www.3gpp.orgで自由に利用できる3GPP TS 36.213,v10.4.0,2012のダウンリンクに対する7節およびアップリンクに対する8節に示されている。詳細には、テーブル7.1.7.1−1/8.6.1−1および7.1.7.2.1−1〜7.1.7.2.5−1がMCSインデックスからTBSインデックスを決定し、TBSインデックスからTBSサイズおよびN_PRBを決定するために使用される。N_PRBがリソースブロックアサインメントのDCIフォーマットから読み込まれる割り当てられるPRBの数である。リリース8〜10 UL TTIバンドリングに対しては、N_PRBがサブフレームごとに割り当てられるPRBの数として決定される。
【0122】
本発明による動的バンドリングの適用に対しては、バンドリングの有るトランスポートブロックサイズは、(1つのTTIの中での送信を仮定する)現在のLTEのトランスポートブロックサイズと同じ方法および/またはリリース8〜10 UL TTIバンドリングと同じ方法で決定できる。すなわち、サブフレーム当たりの割り当てられるPRB数としてN_PRBを決定できる。したがって、割り当てられるPRB数と共に、変調および符号化方式インデックス(詳細には、MCSインデックスに対応するTBSインデックス値)は、単一またはバンドルされるTTIへマッピングされるトランスポートブロックのトランスポートブロックサイズを指定する。言い換えれば、例えばテーブル7.1.7.2−1を参照すれば、TBSは、(I
TBS,N
PRB)エントリによって与えられる。
【0123】
しかしながら、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。代替方法として、バンドリングを有する構成に対して、MCSおよび効率的に使用される物理リソースブロック数、N_PRB_effが、3GPP TS36.213の7節に示されているテーブルの中で、トランスポートブロックサイズを調べるために使用できる。なお、このテーブルでは、シグナリングされるMCSインデックスに対応するTBSインデックスがテーブルの行を参照し、割り当てられるPRBの数がテーブルの列を参照し、その結果としてトランスポートブロックサイズが、参照した行と列(I
TBS,N
PRB_eff)エントリの中に見出される)
【0124】
例えば、PDDCHは、符号化レートまたはトランスポートブロックサイズがバンドリングの効果を得られるか否かを示すことができる。これを達成するためには、1ビットのフラグで十分であろう。この1ビットのフラグはTPC、MCS、または、RVからとることができる。しかしながら、フラグは、また別の要素の中でシグナリングされるようにできるか、またはそれをシグナリングするために新しい要素を定義できる。
【0125】
TTIバンドリングは、単一の送信に対してより多くのリソースを提供する。これは、符号化レートを低下させ、したがって、送信をより信頼できるものにするために、および/または、より多くのデータを送信する、すなわちトランスポートブロックサイズを増加させるために利用できる。上記の例では、符号化レートのフラグは、符号化レートが減少するか否か、または、トランスポートブロックサイズがその代わりに増加されるか否か、すなわち、TBSが(I
TBS,N
PRB)または(I
TBS,2・N
PRB)エントリによって決定されるか否かを示すことができる。2−TTIバンドリングの場合には、1ビットのフラグで十分かもしれない。しかしながら、4つのTTIのバンドリングは、より多くの選択の可能性を提供する場合がある。例えば、符号化レートが減少し、同時にトランスポートブロックサイズが増加する場合がある。したがって、1ビット以上のフラグが、シグナリングに対しては有益であろう。
【0126】
例えば、PDCCHは、符号化レートまたはTBSが、新しいインジケータBUNDLING_MODEを使用することによって、バンドリングから利便を得るべきか否かを示すことができる。上記で記載されたように、BUNDLING_MODEをシグナリングするためには、1ビットのフラグで十分であるかもしれない。1ビットは、TPC、MCS,RVなどのすでに存在しているインジケータから盗用できるか、または、新しい1ビットを追加できる。
【0127】
値0を持つBUNDLING_MODEインジケータ、BUNDLING_MODE=0は、トランスポートブロックサイズがリリース8〜10の中で決定されることを示すことができる。すなわちN_PRBは、サブフレーム当たりで割り当てられるPRB数であり、したがって、TBSは(I
TBS,N
PRB)エントリで決定される。値が1である、BUNDLING_MODE=1は、トランスポートブロックサイズがすべてのバンドルされるサブフレームに割り当てられるPRBの合計として決定されることを示すことができる。すなわち、BUNDLING_MODE=0に対する上記の構成と比較すれば、PRBの有効数は、サブフレーム数で乗ぜられ、したがってTBSは(I
TBS,N
Bundling・N
PRB)エントリによって決定される。ここで、N
Bundlingは、バンドルされるTTIの数または本発明におけるTTI中のサブフレームバンドリングサイズである。
【0128】
例えば、DCIフォーマット1A(DL)が、PRB#0〜9(10個のPRB)が4−TTIバンドルの中のMCS#15(MCSインデックス15、すなわちMCSテーブルの第16のエントリ)で使用されることを示すと仮定する。BUNDLING_MODE=0の場合には、MCSインデックスI_MCS=15のこの構成は、トランスポートブロックサイズインデックスI_TBS=14となる。割り当てられるPRB数は、N_PRB=10である。TS 36.213のテーブル7.1.7.2.1−1の行インデックス14および列インデックス10を見ると、トランスポートブロックサイズTBS=2856ビットがわかる。BUNDLING_MODE=1の場合には、変調および符号化方式インデックスは、同じI_MCS=15のままであり、したがって、トランスポートブロックサイズインデックスもまた前の例と同じである。すなわちI_TBS=14である。しかしながら、有効に使用されるPRB数は、N_PRB_eff=4*10=40に変化する。TS 36.213の同じテーブル7.1.7.2.1−1の行インデックス14および列インデックス40を見ると、トランスポートブロックサイズはTBS=11448ビットであることがわかる。
【0129】
これは、TTIバンドルサイズで乗算された後の最大のN_PRBは、テーブル7.2.7.2.1−1の中で定義されるように110を越えないことを暗示している。この最大の値を考慮するために、110に対する制限は、TBS値の選択できる調整で実行される。例えば、(I
TBS,N
Bundling・N
PRB)エントリからTBSを決定する規則は、1と
【数1】
のPRBとの間に割り当てられる場合にのみ適用できる。より大きな値に対しては、(I
TBS,N
PRB)エントリから得られるTBSサイズと有効なトランスポートブロックサイズTBS_eff(これは最終的に適用できるトランスポートブロックサイズである)との間にある対応するテーブルを利用できる。ここで、TBSに対するTBS_effの比率は、実質的にはほぼN
Bundlingであり、[0.95・N
Bundling;1.05・N
Bundling]の区間にあることが好ましい。
【0130】
上記の例では、バンドリングモードインジケータの1つの値が、トランスポートブロックサイズが、スケジューリング情報の中で示されるトランスポートブロックサイズインデックス、および、サブキャリア(物理リソースブロック)の割り当てられる数とバンドルされるTTIの数の積に基づいて決定されることを知らせる。
【0131】
以下では、BUNDLING_MODEインジケータの値に対する別の代替方法の例を提供する。BUNDLING_MODE=0の場合は、前の例で記載されたものと同じである。すなわち、TBSは、リリース8〜10の中で決定され、N_PRBはサブフレームごとに割り当てられるPRBの数である。BUNDLING_MODE=1の場合は、上記の例とは異なる。詳細には、トランスポートブロックサイズインデックスI_TBSは、TTIバンドルでのサブフレームの数で修正される。DCIフォーマット1A(DL)がPRB#0〜9を示し、これは、送信に対して10個のPRBが割り当てられていることを意味し、また、4−TTIバンドルにて値3を有するMCSインデックスが構成されていると仮定する。BUNDLING_MODE=0に対しては、MCSインデックスI_MCS=3は、TBSインデックスI_TBS=3になる。割り当てられるPRB数は、N_PRB=10である。この構成は、テーブル7.2.7.2.1−1によれば、(3,10)エントリを使用するTBS=568ビットのトランスポートブロックサイズになる。一方、BUNDLING_MODE=1の場合には、MCSインデックスは同じ、すなわちI_MCS=3であるが、異なるトランスポートブロックサイズインデックス、すなわちI_TBS=4*3=12になる。N_PRB=10およびテーブル7.2.7.2.1−1を使用することで、TBS=2280ビットのトランスポートブロックサイズが、(12,10)エントリを使用して見出される。このように、テーブル7.2.7.2.1−1の中での一般的なアプローチは、エントリ(N
Bundling・I
TBS,N
PRB)を調べることである。
【0132】
このことは、テーブル7.2.7.2.1−1において、TTIバンドルサイズによって乗算した後のI_TBSの最大は、26であることを暗示する。この値を越えることは、TBS値の任意選択の調整でそれを26に制限することによって回避できる。例えば、(N
Bundling・I
TBS,N
PRB)エントリからTBSを決定する規則は、TBSが0と
【数2】
の間でTBSを割り当てられる場合にのみ適用できる。より大きな値に対しては、(I
TBS,N
PRB)エントリから得られるTBSサイズと有効トランスポートブロックサイズTBS_eff(これは最終的に適用可能なトランスポートブロックサイズである)との間にある対応するテーブルを利用でき、ここでは、TBSに対するTBS_eff比は、実質的にほぼN
Bundlingであり、[0.95・N
Bundling;1.05・N
Bundling]の範囲内にあることが好ましい。
【0133】
上記の例では、スケジューリング情報の中で示され、かつ、バンドルされるTTIの数によって乗算されるトランスポートブロックサイズインデックス、および、割り当てられるサブキャリア(物理リソースブロック)の数に基づいて、トランスポートブロックサイズが決定されることを、バンドリングモードインジケータの1つの値が知らせている。
【0134】
バンドリングモードインジケータのシグナリングに関する別の例によれば、BUNDLING_MODE=0の場合は、上記の例と同じ、すなわち、TBSはリリース8〜10の中でN_PRBがサブフレーム当たりに割り当てられるPRBの数になるように決定される。しかしながら、BUNDLING_MODE=1の場合には、TBSはこれとは異なって決定される。詳細には、有効トランスポートブロックサイズTBS_effは、リリース8で得られる値で、すなわち単一サブフレームに対するトランスポートブロックサイズでTTIバンドルサイズを乗算したものとして決定される。
【0135】
例えば、DCIフォーマット1A(DL)が、PRB#0〜9(10個のPRB)が4−TTIバンドルの中のMCS#3(I_MCS=3)で使用することを示すと仮定する。BUNDLING_MODE=0の場合には、I_MCS=15であり、これにより、I_TBS=14になる。これは、N_PRB=10およびテーブル7.2.7.2.1−1により、上記の第1の例のように、(14,10)エントリを使用するTBS=2856ビットになる。BUNDLING_MODE=1の場合には、同じI_MCS=15であり、これにより、I_TBS=14になり、N_PRB=10が2856の表にされているTBSの同じ値を調べるために使用される。次いで、TBS_effは、表にされているTBSをバンドルされるTTIの数で乗算して決定される。つまり、TBS_eff=N
Bundling・TBSで決定され、すなわちその例では、TBS_eff=4*2856ビット=11424ビットである。ここで、「表にされているTBS」は単一のサブフレームに対して適用できるTBS、すなわち(I
TBS,N
PRB)に対して調べられるエントリであると仮定される。
【0136】
「トランスポートブロックサイズ」という用語は、LTEにおいて1つのTTIにマッピングされるデータのサイズを決定するために使用されることに留意されたい。この明細書では、トランスポートブロックサイズは、1つのTTI(バンドリングが適用されない場合)、または、バンドリングが適用される場合には複数のバンドルされるTTIへマッピングされるデータの数を参照する。背景技術の項に記載されたように、トランスポートブロックデータは、TTIにマッピングする前に誤り訂正符号で符号化され、CRCを挿入される。
【0137】
代替方法として、ある特定の符号化レートを常に改良できるようにするために、トランスポートブロックサイズルックアップテーブルに対して、有効に使用されるPRBの数、N_PRB_effが、1より大きなバンドリングサイズに対して次のように決定できる。
N_PRB_eff=(TTI_bundle_size/2)×N_PRB
ここで、TTI_bundle_sizeは、バンドルされるTTIの数であり、N_PRBは、スケジューリング情報に従い送信に対して割り付けられるPRBの数を参照している。そして(I
TBS,N
PRB_eff)エントリからTBSが調べられる。この代替方法では、追加フラグの明示的なシグナリングは必要とされない。2で割り切れない1以外のバンドリングサイズが使用される場合には、N_PRB_effが
【数3】
または
【数4】
として決定されるのが好ましい。これらの式の分母は、他の値、好ましくは1より大きな許容されるTTIバンドリングサイズN
Bundlingの最小の数によって置き換えることができる。
【0138】
したがって、2つのTTIのTTIバンドリングに対しては、有効に使用されるPRB、つまり、N_PRB_effの数が、割り当てられるPRB(単一サブフレーム当たりのPRB)の数と同じ値を持つため、符号化レートのみが改善される。これは、結果として、バンドリング無しの構成と比較すると、半分の符号化レートとなる。しかしながら、4つのTTIのTTIバンドリングに対しては、2つのTTIにおけるバンドリングと同じように、符号化レートは半分に減少されるが、有効に使用されるトランスポートブロックサイズは、2倍に増加する。
【0139】
TBSの増加もまた、上記の例に示すように、例えば、TBSサイズをバンドルされるTTIの数よりも小さな乗数で乗算することによって、または、TBSインデックスをバンドルされるTTIの数よりも小さな数で乗算することによって実現できる。この結果、乗数としてN
Bundlingを使用する代わりに、例えば、
【数5】
または
【数6】
の乗数が使用される。ここで、分母は他の値、好ましくは1より大きな許容されるTTIバンドリングサイズN
Bundlingの最小の数によって置き換えることができる。
【0140】
さらに代替方法として、符号化レートおよび/またはトランスポートブロックサイズがバンドリングによる利便性があるか否かを判断するために、半静的な構成が適用できる。この半静的な構成は、PDCCH上のシグナリングを準用参照する、すなわち、上記の例のいずれかに記載されたようにバンドリングモードインジケータを提供し、それを用いることによって、上記で記載されたのと同じように実行できる。
【0141】
サブフレーム(TTI)バンドリングが、(DCI、すなわちスケジューリング情報によって)動的に示されない場合、すなわち、サブフレーム(TTI)バンドリング自体が、例えば、リリース8〜10のアップリンクVoIPのRRCによって半静的に有効にされる場合にも、上記に記載された代替方法および例が使用できることに留意されたい。このことは、本発明の別の態様による1つのTTIバンドルをマッピングするデータのサイズが、次のようにして決定されることを意味する。
−バンドルされるTTIの数(TTIバンドルのサイズ)によって乗算される単一のサブフレーム内の送信/受信に対して割り当てられるサブキャリア(またはPRB)の数に基づいてTBSを決定する、または、
−バンドルされるTTIの数(TTIバンドルのサイズ)によって乗算される単一サブフレームに対するTBSを乗算することに基づいてTBSを決定する、または、
−バンドルされるTTIの数(TTIバンドルのサイズ)によって乗算されるインデックスであり、単一サブフレームに対するTBSを示すインデックスに基づいてTBSを決定する。または、
−TTIバンドルサイズで乗算することが、TTIバンドルサイズより小さく、かつ、1以上の数で乗算することによって置き換えられる前記の場合のいずれか場合の中で決定する。1による乗算は、単一サブフレームのTBSをとることと同じ効果があり、代替方法の1つともできる。したがって、TTIバンドルサイズより小さく、かつ、1より大きい数のみを適用できることが有利である。
【0142】
少なくともLTEの背景では、複数のレイヤーを使用した空間多重などの他の方法が、シングルレイヤーのTBS決定規則と比較して、TBSを修正するために使用できることに留意されたい。このような修正規則は、拡張でき、本発明のTTIバンドリングによる拡張と組み合わせることができる。
【0143】
上記の構成、または、その構成のサブセットは、バンドリングモードインジケータの内部で動的または半静的にシグナリングすることができる。しかしながら、それも予め定義できる。
【0144】
要約すると、バンドルされるTTIは、単一TTIより多くのデータをマッピングするために、または、誤り保護を増加させるために、すなわち、符号化レートを低下させるために、使用できる。マッピングのタイプは、バンドリング無しの構成に関して、すなわち単一サブフレームに対して、符号化レートが低下されるか、または、マッピングされるデータサイズ(例えば、トランスポートブロックサイズ)が増加されるか、またはその両方であるかを示すためのマッピングフラグ(バンドリングモードインジケータ)の中で、シグナリングすることができる。
【0145】
上記の例では、バンドリングの適用は、スケジューリング情報の内部、詳細には、より高いオーダの変調方式の代わりにMCSインデックスの内部で示されてきた。少なくともダウンリンクバンドリングに関しては、冗長性バージョン(RV)フィールドは、冗長性バージョンだけでなくTTIバンドリングサイズを収容するために使用できる。少なくともリリース10までのLTE仕様および明示的な冗長性バージョンフィールドが、ダウンリンクスケジューリング情報を運ぶDCIフォーマットに関連するすべてのダウンリンク送信の中に存在するためである。
【0146】
このことは、
図10に示されている。バンドリングが要求されない場合には、パケットの最初の送信(新しいデータの送信)のために主に役立つため、冗長性バージョン0(RV0)インデックスは、バンドリング無しで保持される。冗長性バージョン2(RV2)インデックスもバンドリング無しで保持されるが、それは、最初の送信がバンドリングを使用していない場合には、バンドリングの無い再送信に対して主に役立つからである。再送信に対する少なくとも有効な冗長性バージョン(RV3,RV1)インデックスは、送信中のTTIバンドリングをトリガするために使用される。詳細には、RV1は、4つのTTIのバンドリングに対して冗長性バージョン0を示す。RV3は、2つのTTIのバンドリングに対して冗長性バージョン2を示す。詳細には、4ミリ秒のバンドリング(または4つのTTIのバンドリング)の場合には、仮定される冗長性バージョンは、全体の符号語(例えば巡回として実現される)バッファがバンドル内で少なくとも1回送信される可能性があるため、ほとんど重要ではない。したがって、結果としての符号化レートは、LTEの背景では3分の1よりも小さくなり、これは、FECエンコーダによって生成されるもとの符号化レートである。2ミリ秒のバンドリング(または、2つのTTIのバンドリング)の場合には、冗長性バージョン2は、良好な最初の送信の前提と良好な再送信の前提との間の妥協と仮定される。
【0147】
これは単なる例であり、本発明は、それに限定されるものではないことに留意されたい。代替方法として、良好な最初の送信の前提に対して冗長性バージョン0を仮定でき、および/または、前の2つのTTIバンドリングの良好な再送信の前提に対して冗長性バージョン3を仮定できる。
【0148】
別の可能性は、ある特定のハイブリッドARQプロセス、または、複数のARQプロセスを、ある特定の量のTTIバンドリングに結合させることである。TTIバンドリングに結合されるプロセス、または、複数のプロセスは、RRCコンフィギュレーションによって、すなわち、半静的に構成できる。DCIフォーマットがそのようなハイブリッドARQプロセスを示す場合には、例えば、2つまたは4つのバンドルされるTTI送信が割り当てられる送信に対して使用されることを暗示する。
【0149】
LTEシステムでのダウンリンクでは、FDDに対するサービングセル当たり最大8つのダウンリンクHARQプロセスが存在する。TDDに対しては、サービングセル当たりの最大ダウンリンクHARQプロセスの数は、TS 36.213のテーブル7−1に示されるように、UL/DLコンフィギュレーションによって決定される。したがって、TDDに対する最大HARQプロセスの数は、次の値、4、6、7、9、10、12、15の中の1つの値を取ることができる。
【0150】
FDDに対するアップリンク送信モード1では、非サブフレームバンドリング操作に対して、サービングセル当たり最大8つのアップリンクHARQプロセスが使用され、サブフレームバンドリング操作に対しては最大4つのアップリンクHARQプロセスが使用される。一方、FDDのアップリンク送信モード2では、非サブフレームバンドリング操作に対して、サービングセル当たり最大16個のアップリンクHARQプロセスが使用される。
【0151】
本発明の一実施形態によれば、ある特定の(1つまたは複数の)HARQプロセスが、バンドルされるサブフレームのある特定の数を有するTTIバンドリングに対して予約(または結合)される。これらの予約されるHARQプロセスは、シグナリングすることができ、例えば、RRCによって、半静的に構成できる。例えば、RRC情報要素は、所与のHARQプロセスIDに対する構成は、関連するバンドルされるサブフレームに番号を付けることで与えられる。
【0152】
少なくともダウンリンクソフトバッファ管理では、「それらの」バッファがバンドリングのために使用できるように、他のHARQプロセスを同時に無効とすることは有益であろう。例えば、DL HARQプロセス番号5が4−TTIバンドリングに関連している場合には、DL HARQプロセス番号6、7、および、8は、それらのバッファを再利用するために無効化される(例えば、プロセス5に対して,詳細は実装に任されるであろう)。この態様に対しては、サイズNの1つのバンドリングに結合されるプロセスのそれぞれに対して、N−1の他のHARQプロセスが無効にされることが好ましいといえる。
【0153】
ダウンリンクでは、適用できるDCIフォーマットは、それぞれ、RRCコンフィギュレーションに従って、対応するバンドルされるTTI送信を暗示するようなHARQプロセスを示すための明示的なHARQプロセスIDフィールドを含む。
【0154】
アップリンクでは、HARQプロセスIDは、通常、送信が行われるサブフレーム番号に結合される。したがって、1つのTTIバンドリングHARQ IDと1つのサブフレーム番号との間でのなんらかのマッピングが必要とされる。例えば、HARQプロセスID #xが
【数7】
を満たすサブフレーム番号に関連するであろうHARQプロセスとなる。ここでnfは無線フレーム番号を示し、nsは1つの無線フレーム内のスロット番号を示し、HARQ_IDは特定のTTIバンドルサイズに対して使用されるHARQプロセスの番号を示す。
【0155】
一代替実施形態では、送信電力コマンドフィールドと共にRV0の送信指示の組み合わせが、TTIバンドリングが使用されることを示すために利用される。RV0は、ほとんど、新しいデータ送信に対して示される。そのような最初の送信が、通常はTTIバンドリングに対して最も効果的である。これらが、最小の可能な送信遅延と関連しているからである。その結果、RV0が示されるならば、アップリンク送信の場合には、次の表1の例が、送信電力コマンド、および、TTIバンドリングを使用すべきか否か(および何の値で使用すべきか)を示すために使用できる(もちろん、配列は異なり、かつ/または、より大きいもしくは追加のバンドリングサイズを示すことができる)。
【表1】
【0156】
ダウンリンクの場合に対しては、対応するテーブルが表2によって与えられる(再びRV0が示される場合にのみ適用できることが好ましい)。
【表2】
【0157】
TTIバンドリングを使用する可能性を「バンドリング可能な」構成に結合させる代わりに、最初の送信または新しいトランスポートブロックの送信が示される場合のみ、本発明の中で概要を述べる方法を代替として用いることは、合理的であろう。これは、例えば、対応するDCIフォーマットの中にある新規データインジケータ(NDI)によって行われる。固定されたNDIの値(例えば1)が、新しいデータの送信が割り当てられることを示したか、または、前のNDI値と比較してトグルしたNDIの値が、新しいデータの送信が割り当てられることを示したかのどちらかである。どちらの場合でも、新しいデータ送信が示されるならば、それは、パケットの最初の送信である。パケットの最初の送信は、通常、TTIバンドリングにとって最も効果的である。それは、最小になる可能な送信遅延に関連するからである。そこで、例えば、
図5A、
図5B、または、
図6〜10で示されるアプローチが、パケットの最初の送信にのみ使用されるが、他では使用されない。
【0158】
別の実施形態では、RV指示は、バンドリングサイズが1より大きい場合にインターTTI間隔を決定するために使用される。この場合、第1のRV値は、第1のインターTTI間隔を示し、第2のRV値は、第2のインターTTI値を示す。送信に関しては、RV0が好ましく仮定される場合には、それは最初の送信に対して最も効果的であり、またTTIバンドリングは、トランスポートブロックの最初の送信に対しても最も効果的である。
【0159】
低コストのMTCシナリオに対して特に効果的な別の実施形態では、CSI要求フィールドがバンドリングインジケータとして解釈される。低コストのMTCシナリオに対しては、送信が散発的にのみ生じ、一般には小さなデータレートで生じる。そのような端末からのCSI要求は、したがって、時間およびアップリンクオーバヘッドがかかる。その代わりに、明示的なCSI情報の無い送信リソースを割り当てることがより効率的でありより合理的であろう。このような場合、DCIフォーマットの中のCSIフィールドはこの目的にはもはや必要とはされず、したがってバンドリングインジケータとして使用できる。ここでは、CSI要求フィールドの第1の値が、TTIバンドリングが無いことを示し、CSI要求フィールドの第2の値が、TTIバンドリングが割り当てられる送信に使用されることを示す。
【0160】
TTIバンドリング構成に依存して、バンドルされるTTIに対するACKおよび/またはNAKをシグナリングするさまざまな方法が、有利であろう。例えば、単一のACKおよび/またはNAKは、TTIバンドル全体の受信後に送信できる。これは、個別の受信フィードバックが、バンドルの中のTTIに対して提供されないことを意味する。このアプローチはより少ないシグナリングオーバヘッドですみ、対応する送信電力を節約することができる。代替方法として、バンドルされるTTIのそれぞれに対して、個々のACKおよび/またはNAKが提供されてもよい。このアプローチは、オーバヘッドがより大きくなり、それぞれの送信電力を消費する。しかしながら、復号が最初に受信されるTTIに基づいてすでに成功して実施できる場合には、バンドルされるTTIからのデータの送信を停止できる。この利便性は、単一バンドルの中でのTTIが隣接しないサブフレーム上にマッピングされる実施形態、すなわち、TTIの1つのバンドルがマッピングされるサブフレーム間の遅延が、それぞれのサブフレームを復号し、その対応するフィードバックを送信機に配信するために必要とされる時間とほぼ同程度またはそれ以上の場合の実施形態に対して、特に関連してくる。
【0161】
例えば、1つのバンドルにおけるTTIの間の遅延が8ミリ秒である場合、遅延がLTE FDDにおけるHARQのラウンドトリップ時間(RTT)に整合されるなどの場合、送信機は第1のサブフレームを送信する。次いで、受信機はバンドルから受信される第1のサブフレームに基づいて復号が成功するかをチェックできる。復号が成功する場合には、それは、誤りが生じなかったか、または、誤りを訂正できたことを意味するが、受信機は、ACK、または、バンドルからの残りのサブフレームを送信する必要がないことを示す別のインジケータを送信機へ送信できる。一方、復号ができない場合には、何のフィードバックも提供する必要がない、または、代替として、サブフレーム基準当たりに関する個々のフィードバックを提供できる。そのような「断続的な」フィードバックは、例えば、3GPP TS 36.213 v10.4.0、7.3および7.10節または9.1.2節に概説されているように、ACK/NAKリソース決定手順および受信される情報を基準/標準として使用する非バンドリングの場合に関するタイミングを使用することが好ましい。この「断続的な」復号およびフィードバックプロセスは、同じTTIバンドルのより後からの送信に対しても準用して繰り返すことができる。フィードバックがなければ、または、明示的なNAKの場合は、送信機にバンドルされる送信を継続するようにされるべきである。
【0162】
1つのバンドルのそれぞれのTTIの後に復号が行われない場合には、復号は、1つのTTIバンドルの最後のサブフレームを受信した後にのみ、行われるのが好ましい。そして、非バンドリングの場合と同様の、ACK/NAKフィードバックを決定し、送信するための手順、および、タイミングが採用されるのが好ましい。そこでは、1つのTTIバンドルの最後のサブフレームが基準としての役割を果たすことが好ましい。
【0163】
断続的な復号およびフィードバックの場合は、特にTDDの使用に対して適用でき、具体的には、1よりも大きい追加のインターTTI間隔が使用される場合である。そのような場合には、1つのTTIバンドルの2つの送信の間に少なくとも、復号を行い、対応するACK/NAKフィードバック送信に、十分な時間が利用できることが頻繁に起こりうる。したがって、TTIバンドルの少なくとも1つであり、かつ、最後ではないサブフレームの受信後に、断続的な復号が実行できるが、しかし、必ずしもTTIバンドルのサブフレームのそれぞれの受信後である必要はないことが予測される。好ましい実施形態では、そのような断続的な復号またはACK/NAKフィードバックは、同じバンドルの次のサブフレームが少なくとも4つまたは8つのサブフレーム後に起こる場合には1つのサブフレームの後にのみ実行される。
【0164】
現在のTTIバンドリングに対するLTE仕様の規定と比較して、ACK/NAKリソースを決定するための代替方法は、リソースが明示的に、好ましくはバンドリングが利用される同じ時間で示されることである。この場合には、基地局と同様に端末は、どのフィードバックチャネルリソースが使用されるかについて、事前に情報を有する。これにより、フィードバックリソース管理を特に基地局側で容易にすることができる。それにより、2つの異なる端末からの/2つの異なる端末に対するACK/NAKリソースの衝突をより容易に避けることができるからである。
【0165】
本発明の別の実施形態によれば、マルチキャリア通信システムにおける、スケジューリングノード1190が、データの送信が送信時間間隔の中で実行されるデータの送信および/またはデータの受信のために提供される。スケジューリングノード1190は、端末がデータを送信(端末1120など)および/またはデータを受信する(端末1110など)ためにスケジュールされるリソースを示し、送信時間間隔バンドリングが、スケジュールされる送信および/または受信に対して適用されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を送信する制御情報送信ユニット1195を含む。さらにスケジューリングノードは、スケジュールされる送信リソースの中で、送信されるバンドリング指示に従って、端末1120からデータを受信するデータ受信ユニット1197を含むことができる。代替方法または追加として、スケジューリングノードは、スケジュールされる受信リソースの中で、送信されるバンドリング指示に従って、データを端末1110へ送信するデータ送信ユニット1192を含むことができる。
【0166】
本発明は、データの送信および受信に対する方法をさらに提供する。いくつかの方法の例を
図12Aおよび
図12Bに示す。
【0167】
詳細には、マルチキャリア通信システムにおける、データの送信および/または受信が送信時間間隔の中で実行されるデータの送信および/または受信のための方法が提供される。本方法は、スケジューリングノードで実行され、スケジューリング情報を送信するステップ1220を含む。スケジューリング情報は、端末がデータを送信または受信するためにスケジュールされるリソースを示し、スケジュールされる送信が1つまたは複数の送信時間間隔の中で実行されるか否か(TTIバンドリングが適用されるか否か)を示すためのバンドリング指示を含む。本方法は、(チャネル1201上で)スケジュールされるリソース中で、送信されるバンドリング指示に従って(1210、1215)、データを端末から送信するステップ1280および/またはデータを受信するステップ1260をさらに含む。
図12Aおよび
図12Bに示されるように、端末のデータ送信および受信を構成するステップ1210、1215(スケジューリングノード自身のデータの受信および送信の構成にそれぞれ対応すること)に留意されたい。このステップは、スケジューリングノードによって実行されるスケジューリングの一部となることができ、リソースの選択および端末によって実行される現在の送信または受信に対して、バンドリングが適用されるか否かの判断を含むことができる。判断するステップは、一般にバンドリングが有効にされる場合のみ実行されるように構成できる。構成ステップは、送信を介して端末に結果(構成)を提供する。一方、スケジューリングノードも、この構成に従ってステップ1260、1280を扱う。すなわちスケジューリングノードは、バンドリング有りまたはバンドリング無しの構成されるリソースの中で、データを送信または受信する。
【0168】
さらに、マルチキャリア通信システムにおける、データの送信が送信時間間隔の中で実行されるデータ送信のための方法が提供される。本方法は、端末(モバイルノード)で実施され、スケジューリングノードから、端末がデータを送信するためにスケジュールされるリソースを示し、スケジュールされる送信が1つまたは複数の送信時間間隔の中で実行されるか否か(TTIバンドリングが適用されるか否か)を示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信するステップ1230を含む。本方法は、スケジュールされるリソースの中で、受信されるバンドリング指示に従って(1240)、データを送信するステップ1250をさらに含む。
図12Aで例示されるように、本方法は、バンドリング指示を含む受信されるスケジューリング情報に従って送信リソースを構成するステップ1240をさらに含む。
【0169】
さらに、マルチキャリア通信システムにおける、データの受信が送信時間間隔の中で実行されるデータを受信するための方法が提供される。本方法は、端末がデータを受信するためにスケジュールされるリソースを示し、スケジュールされる受信が1つまたは複数の送信時間間隔の中で実行されるか否かを示すためのバンドリング指示を含むスケジューリング情報を受信するステップ1230と、スケジュールされるリソースの中で、受信されるバンドリング指示に従って(1270)、データを受信するステップ1290とを含む。
図12Aで例示されるように、本方法は、バンドリング指示を含む受信されるスケジューリング情報に従って送信リソースを構成するステップ1270をさらに含む。
【0170】
上記の背景技術の項で与えられた説明は、本明細書で記載された特定の例示の実施形態をよりよく理解することを意図しており、3GPP標準に準拠しているネットワークなどのモバイル通信ネットワークにおけるプロセスおよび機能の記載された特定の実施方法に本発明を限定すべきものではない。それにもかかわらず、本明細書で提案された改良は、背景技術の項に記載されたアーキテクチャ/システムの中で容易に適用でき、本発明のいくつかの実施形態において、これらのアーキテクチャ/システムの標準および改良される手順も使用できる。概括的に記載されている本発明の精神または範囲を逸脱することなく、特定の実施形態で示される本発明に対してさまざまな変形および/または修正ができることを当業者には理解されよう。
【0171】
本発明の別の実施形態は、ハードウェアおよびソフトウェアを使用する上記で記載されたさまざまな実施形態の実装に関する。本発明のさまざまな実施形態がコンピューティング装置(プロセッサ)を使用して実装および実施できることが認識される。コンピューティング装置またはプロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA),または他のプログラム可能な論理装置などでよい。本発明のさまざまな実施形態はまた、これらの装置の組み合わせによって実施または具現化できる。
【0172】
さらに、本発明の各種実施形態は、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、または直接ハードウェアとして実施することができる。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組み合わせも可能である。ソフトウェアモジュールは、例えばRAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVD等の任意種のコンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。
【0173】
要約すると、本発明は、マルチキャリア通信システムにおける、送信および受信が送信時間間隔を基にして実行されるデータの送信および受信に関する。詳細には、送信時間間隔の動的なバンドリングが、それぞれのスケジューリングアサインメントに対して動的に構成できる。動的バンドリングは、端末とネットワークノード間のアップリンクおよび/またはダウンリンク送信の中で適用できる。