(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
{20−21}平面配向を有する、ガリウムおよび窒素含有結晶表面領域と、 前記ガリウムおよび窒素含有結晶表面領域上に形成された活性領域であって、前記活性領域が、少なくとも2つの量子井戸領域を備え、かつ障壁層と、単一の光放出層とを含み、前記光放出層が、発光波長勾配を特徴とし、前記発光波長勾配が、少なくとも5nmの偏差を有する、活性領域と、 前記単一の光放出層の第1の部分に設けられ、かつ{20−21}平面配向に対して実質的にc方向に向く、第1のストライプ部材であって、前記単一の光放出層の前記第1の部分が、第1の波長に関連し、かつ前記第1の波長で青色に関連する第1のレーザー光線を放出するように適合される、第1のストライプ部材と、 前記単一の光放出層の第2の部分に設けられ、かつ{20−21}平面配向に対して実質的にc方向に向く、第2のストライプ部材であって、前記単一の光放出層の前記第2の部分が、第2の波長に関連し、前記第1の波長と前記第2の波長との間の差異が、少なくとも5nmであり、かつ前記第2の波長で緑色に関連する第2のレーザー光線を放出するように適合される、第2のストライプ部材と、 出力領域とを備え、 前記第1のストライプ部材が、第1の端と第2の端を備え、 前記第2のストライプ部材が、第1の端と第2の端を備え、 前記第1のストライプ部材の前記第1の端と前記第2のストライプ部材の前記第1の端が、鏡面を有し、かつ第1の共通の面を共有し、 前記第1のストライプ部材の前記第2の端と前記第2のストライプ部材の前記第2の端が、第2の共通の面を共有する、 光学デバイス。
前記光学デバイスはn型クラッディング領域をさらに備え、前記n型クラッディング領域は前記ガリウムおよび窒素含有結晶表面領域上に形成され、前記活性領域は前記n型クラッディング領域上に形成される、請求項1に記載のデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、多波長を放出するレーザーダイオードを提供するためのシステムおよび方法を対象とする。より具体的には、多波長および/または色のレーザー出力が、様々な構成で取得される。ある実施形態では、複数のレーザー光線出力が、複数のレーザーデバイスを有することによって取得され、それぞれが、異なる波長を放出し、同一の基板上にパッケージ化される。他の実施形態では、異なる波長を有する複数のレーザーデバイスが、同一の基板から形成される。用途に依って、異なる波長のレーザー光線が組み合わされてもよい。
【0016】
一実施形態による、多波長を有するレーザーデバイスの組み合わせを作成する一方法は、光放出層の複数の部分を有する活性領域を有して形成することであり、それぞれの部分は、特定の波長または色に関連する。別の実施形態による、複数の活性層(それぞれ、特定の波長または色に関連する)は、多波長出力を達成するために提供される。例えば、2つまたは複数のキャビティは、個々の出力スペクトルが単一の光線内で振動し、捕捉することができるように、サイドバイサイド構成で提供される。レーザーキャビティのそれぞれは、活性領域に関連する波長を放出するために、特定の活性領域の上部に位置される。例えば、隣接レーザーダイオードは、100μm〜3000μmの範囲のキャビティ長、および0.5μm〜50μmの範囲のキャビティ幅を有する、従来の面内レーザー形状を採用することができる。ある実施形態では、従来の半導体レーザー加工技術および装置を使用して、光学デバイスおよび導波路構造を製造することができることを理解されたい。
【0017】
特定の実施形態では、サイドバイサイドレーザーは、約1μm〜500μmの距離で、互いから分離される。用途に依って、これらのレーザーは、共通の対の電極を共有するか、または別個の電極を使用ことができる。
図1は、本発明の一実施形態による、サイドバイサイド放出体構成を図示する簡略化された概略図である。
図1に示されるように、別個のキャビティ部材を有する、レーザー1およびレーザー2は、隣接して構成される。用途に依って、レーザー1およびレーザー2用の基板は、非極性または半極性のガリウム含有基板であってもよい。レーザー1およびレーザー2の両方は、前部または後部ミラーを有する。特定の実施形態では、レーザー1およびレーザー2は、共通の劈開表面を共有する。用途に依って、レーザー1およびレーザー2用の寸法および構成は、異なってもよい。レーザー1およびレーザー2は、異なる波長および/または色に関連する。例えば、レーザー1は、緑色レーザー光線を放出するように構成され、レーザー2は、青色レーザー光線を放出するように構成される。
【0018】
一例として、
図1は、非極性または半極性のGa含有基板上のモノシリックに集積した緑色および青色レーザーダイオードの一例を提供し、レーザー1は、青色(425〜470nm)または緑色(510〜545nm)の出力波長を生成することができ、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。
図1は、2つのレーザーを示すが、単一チップ上に多数のレーザーが存在することができる。異なる波長レーザーは、選択領域成長、再生長ステップ、量子井戸無秩序化、または単一成長およびエッチングステップ方法等のいくつかの方法で画定することができる。
【0019】
様々な実施形態では、レーザー1およびレーザー2は、同一の半導体チップ上で加工されることを理解するものとする。必要性に依って、レーザー1およびレーザー2は、波長の多くの置換および同一のチップ上で加工された多くのレーザーダイオードを有してもよく、波長範囲は、390〜420nm、420〜460nm、460〜500nm、500〜540nm、および540nm以上であることができる。加えて、これらのレーザーは、共通の劈開面ミラーエッジを共有することができる。好ましい実施形態では、レーザーデバイスは、{20−2−1}を含む、{20−21}(半極性)ファミリの平面、または{30−31}もしくは{30−3−1}等のこの平面の+/−8°以内の平面を使用して実行される。異なる種類のレーザーデバイスは、共にパッケージ化することができる。例えば、レーザーデバイスは、極性もしくはc平面(0001)、非極性もしくはm平面/a平面(10−10)、(11−20)、および/または半極性{11−22}、{10−1−1}、{20−21}、{30−31}を使用して実行されてもよい。
【0020】
多くの用途について、異なる色のレーザーダイオードを有するという目標とは、異なる色のレーザー光線を組み合わせることである。例えば、
図1のレーザー1およびレーザー2から放出されるレーザー光線は、様々な方法で組み合わせることができる。一実施形態では、自由空間光学素子を使用して、光線サイズおよび発散を一致させ、空間内の光線をオーバーラップさせる。より具体的には、実施形態は、1つまたは複数の色を通過して、1つまたは複数の色を反映させるための二色性コーティングを有する光学素子を含む。例えば、偏光組み合わせを使用して、同色のレーザーを組み合わせ、電力を増大することもできる。
【0021】
ある実施形態では、レーザー光線の組み合わせは、一組の導波路(および/またはキャビティ部材)を使用して、光線サイズおよび発散を一致させ、空間内の光線をオーバーラップさせることによって達成することができる。例えば、1つの入力ポートは、単一の出力ポートを有するレーザー毎に提供される。光線は、出力ポートを出て、次いで、画像(例えば、スキャニングミラー、LCOS、DLP等)を形成するデバイスに到達する。導波路入口および出口ポートは、光線を平行にし、その偏光を回転させる等のための光学特性を有してもよい。
【0022】
一例として、本発明によるレーザーは、m平面上で製造することができる。
図1Aは、本発明の一実施形態による、オフカットm平面{20−21}基板上で加工された、レーザーデバイスの簡略化された斜視図である。示されるように、光学デバイスは、オフカットm平面の結晶表面領域を有する、窒化ガリウム基板部材101を含む。特定の実施形態では、窒化ガリウム基板部材は、半極性または非極性結晶表面領域を有することを特徴とする、バルクGaN基板である。特定の実施形態では、バルク窒化物GaN基板は、窒素を含み、10
5cm〜約10
8cm
−2以下の表面転位密度を有する。窒化物結晶またはウエハは、Al
xIn
yGa
1−x−yN(式中、0≦x、y、x+y≦1)を含んでもよい。1つの特定の実施形態では、窒化物結晶は、GaNを含む。1つまたは複数の実施形態では、GaN基板は、表面に対して実質的に直交または斜角である方向で、約10
5cm
−2〜約10
8cm
−2の集結の貫通転位を有する。転位の直交または斜角配向の結果として、表面転位密度は、約10
5cm
−2〜約10
8cm
−2以下である。特定の実施形態では、デバイスは、同一出願人による、2009年3月28日に出願の、かつ参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第61/164,409号に記載されるように、わずかにカットオフされた半極性基板上に加工することができる。
【0023】
{20−21}ファミリのGaN結晶面についての特定の実施形態では、デバイスは、オフカット結晶配向表面領域の一部分を覆って形成されたレーザーストライプ領域を有する。特定の実施形態では、レーザーストライプ領域は、実質的に、c方向の突出にあるキャビティ配向を特徴とし、実質的にa方向に垂直である。特定の実施形態では、レーザーストライプ領域は、第1の端107と、第2の端109とを有する。好ましい実施形態では、デバイスは、互いに対向する一対の劈開ミラー構造を有する、{20−21}ガリウムおよび窒素含有基板上のc方向の突出上に形成される。
【0024】
好ましい実施形態では、デバイスは、レーザーストライプ領域の第1の端上に提供される第1の劈開面、およびレーザーストライプ領域の第2の端面に提供される第2の劈開面を有する。1つまたは複数の実施形態では、第1の劈開は、第2の劈開面と実質的に平行である。ミラー表面は、劈開表面のそれぞれの上に形成される。第1の劈開面は、第1のミラー表面を備える。好ましい実施形態では、第1のミラー表面は、トップサイドスキップスクライブスクライビングおよびブレーキング工程によって提供される。スクライビング工程は、ダイヤモンドスクライブもしくはレーザースクライブ、またはその組み合わせ等の任意の好適な技術を使用することができる。特定の実施形態では、第1のミラー表面は、反射コーティングを備える。反射コーティングは、二酸化ケイ素、ハフニア、およびチタニア、五酸化タンタル、ジルコニア等(それらの組み合わせを含む)から選択される。実施形態に依って、第1のミラー表面も、反射防止コーティングを備えることができる。
【0025】
また、好ましい実施形態では、第2の劈開面は、第2のミラー表面を備える。第2のミラー表面は、特定の実施形態による、トップサイドスキップスクライブスクライビングおよびブレーキング工程によって提供される。好ましくは、スクライビングは、ダイヤモンドスクライブされるか、またはレーザースクライブされる。特定の実施形態では、第2のミラー表面は、二酸化ケイ素、ハフニア、およびチタニア、五酸化タンタル、ジルコニア、それらの組み合わせ等の反射コーティングを備える。特定の実施形態では、第2のミラー表面は、反射防止コーティングを備える。
【0026】
特定の実施形態では、レーザーストライプは、長さおよび幅を有する。長さは、約50ミクロン〜約3000ミクロンの範囲である。ストライプも、約0.5ミクロン〜約50ミクロンの範囲の幅を有するが、他の寸法であることもできる。特定の実施形態では、幅は、わずかに変化してもよいが、ほぼ一定の寸法である。幅および長さは、しばしば、当該技術分野において一般に使用されるマスキングおよびエッチング工程を使用して形成される。
【0027】
特定の実施形態では、本発明は、リッジレーザー実施形態において、501nmを超える光を放出することが可能な代替的デバイス構造を提供する。デバイスは、以下のエピタキシャルに成長した要素のうちの1つまたは複数で提供される:
5E17〜3E18cm−3のSiドーピングレベルを有する、100nm〜3000nmの厚さのn−GaNクラッド層、
3%〜10%のインジウムのモル分率、および20〜100nmの厚さを有するInGaNから成るnサイドSCH層、
薄い2.5nmを超える、および任意に最大約8nmのGaN障壁によって分離される、少なくとも2つの2.0〜5.5nmのInGaN量子井戸から成る多量子井戸活性領域層、
1%〜10%のインジウムのモル分率、および15〜100nmの厚さを有するInGaNから成る、pサイドSCH層、
12%〜22%のアルミニウムのモル分率、および5〜20nmの厚さを有するAlGaNから成り、Mgでドープされた、電子ブロッキング層、
2E17cm−3〜2E19cm−3のMgドーピングレベルを有する、400nm〜1000nmの厚さを有する、p−GaNクラッディング層、
1E19cm−3〜1E21cm−3のMgドーピングレベルを有する、20nm〜40nmの厚さを有する、p++−GaN接触層。
【0028】
図2Aは、本発明の一実施形態による、{20−21}基板上に加工された、レーザーデバイス200の断面図である。示されるように、レーザーデバイスは、下部のn型金属裏面接触領域201を有する、窒化ガリウム基板203を含む。特定の実施形態では、金属裏面接触領域は、下記に記述される金属および他の金属等の好適な金属から作製される。
【0029】
特定の実施形態では、デバイスはまた、レーザーストライプ領域209として構築される、上部のn型窒化ガリウム層205と、活性領域207と、上部p型窒化ガリウム層とを有する。特定の実施形態では、これらの領域のそれぞれは、少なくとも有機金属気相成長(MOCVD)のエピタキシャル被着技術、分子線エピタキシャル(MBE)、またはGaN成長に好適な他のエピタキシャル成長技術を使用して形成される。特定の実施形態では、エピタキシャル層は、n型窒化ガリウム層を覆う高品質エピタキシャル層である。いくつかの実施形態では、高品質層は、約10
16cm
−3〜10
20cm
−3のドーパント濃度を有する、n型材料を形成するために、例えば、SiまたはOを用いて、ドープされる。
【0030】
特定の実施形態では、n型Al
uIn
vGa
1−u−vN層(式中、0≦u、v、u+v≦1)は、基板上に被着される。特定の実施形態では、キャリア濃度は、約10
16cm
−3〜10
20cm
−3の範囲にあってもよい。被着は、有機金属気相成長(MOCVD)または分子線エピタキシャル(MBE)を使用して実施されてもよい。勿論、他の変化、修正、および代替も存在することができる。
【0031】
一例として、バルクGaN基板は、MOCVDリアクタ内のサセプタ上に定置される。リアクタを閉鎖し、排出し、環境圧力にバックフィルした後(または、ロードロック構造を使用して)、サセプタは、窒素含有ガスの存在下で、約1000〜約1200℃の温度に加熱される。1つの特定の実施形態では、サセプタは、アンモニア流動下で、約1100℃に加熱される。トリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)等のガリウム含有有機金属先駆体の流動は、約1〜50の標準立法センチメートル毎秒(sccm)の総合比率で、キャリアガス中で開始される。キャリアガスは、水素、ヘリウム、窒素、またはアラゴンを含んでもよい。成長中のグループV先駆体(アンモニア)の流量とグループIII先駆体(トリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルインジウム、トリメチルアルミニウム)の流量の比率は、約2000〜約12000である。キャリアガス中のジシランの流量は、約0.1〜10sccmの総流量で開始される。
【0032】
特定の実施形態では、レーザーストライプ領域は、p型窒化ガリウム層209から作製される。特定の実施形態では、レーザーストライプは、ドライエッチングまたはウエットエッチングから選択される、エッチング工程によって提供される。好ましい実施形態では、エッチングプロセスは、ドライである。一例として、ドライエッチング工程は、塩素含有種を使用する誘導結合工程、または同様の化学を使用する反応性イオンエッチング工程である。再度、一例として、塩素含有種は、一般に、塩素ガスまたは同等物に由来する。デバイスはまた、213接触領域を露出する、上部誘電領域を有する。特定の実施形態では、誘電領域は、二酸化ケイ素またはシリコン窒化物等の酸化物である。接触領域は、上部金属層215に連結される。上部金属層は、金および白金(Pt/Au)、ニッケル金(Ni/Au)を含有する多層構造である。
【0033】
特定の実施形態では、レーザーデバイスは、活性領域207を有する。活性領域は、1つまたは複数の実施形態による、1〜20の量子井戸領域を含むことができる。一例として、規定の厚さを達成するように、規定期間中のn型Al
uIn
vGa
1−u−vN層の被着後、活性層は、被着される。活性層は、2〜10量子井戸を有する、多量子井戸から成ってもよい。量子井戸は、それらを分離するGaN障壁層を有するInGaNから成ってもよい。他の実施形態では、井戸層および障壁層は、それぞれ、井戸層のバンドギャップが、障壁層およびn型層のそれ以下であるように、Al
wIn
xGa
1−w−xNおよびAl
yIn
zGa
1−y−zN(式中、0≦w、x、y、z、w+x、y+z≦1、w<u、y、および/またはx>v、z)を含む。井戸層および障壁層はそれぞれ、約1nm〜約20nmの厚さを有してもよい。活性層の組成および構造は、事前に選択された波長での光放出を提供するように選択される。活性層は、非ドープのまま(または、非意図的にドープされる)であってもよいか、またはn型もしくはp型にドープされてもよい。
【0034】
特定の実施形態では、活性領域はまた、電子ブロッキング領域、および別個の閉じ込めヘテロ構造を含むこともできる。いくつかの実施形態では、電子ブロッキング層は、好ましくは、被着される。電子ブロッキング層は、活性層よりも高いバンドキャップを有する、Al
sIn
tGa
1−S−tN(式中、0≦s、t、s+t≦1)を含んでもよく、ドープされたp型であってもよい。1つの特定の実施形態では、電子ブロッキング層は、AlGaNを含む。別の実施形態では、電子ブロッキング層は、AlGaNおよびGaNの代替層(それぞれ、0.2nm〜約5nmの厚さを有する)を含む、AlGaN/GaN超格子構造を含む。
【0035】
記述されるように、p型窒化ガリウム構造は、電子ブロッキング層と活性層との間に被着される。p型層は、約10
16cm
−3〜10
22cm
−3のレベルまで、mgでドープされてもよく、約5nm〜約1000nmの厚さを有してもよい。p型層の最外部は、改善された電気接触を可能にするように、残りの層よりも高濃度でドープされてもよい。特定の実施形態では、レーザーストライプは、ドライエッチングまたはウエットエッチングから選択されるエッチング工程によって提供される。好ましい実施形態では、エッチング工程は、ドライである。デバイスはまた、213接触領域を露出する、上部誘電領域を有する。特定の実施形態では、誘電領域は、二酸化ケイ素等の酸化物である。
【0036】
一実施形態に従い、アズグロウン材料の利得ピークは、ウエハにわたって空間的に異なる。その結果、異なる波長および/または色は、同一のウエハ上の次のレーザーに加工された1つのレーザーから取得することができる。アズグロウン利得ピーク波長は、本発明の実施形態による、様々な方法を使用して変移することができる。一実施形態による、本発明は、成長不均一性を採用し、アズグロウン材料は、放出波長勾配を有する。例えば、成長不均一性は、エピタキシャル成長チャンバ内の光放出層における温度および/または成長率勾配の結果、取得することができる。例えば、そのような波長勾配は、意図的または非意図的であることができ、波長の差異は、10〜40nmの偏差の範囲である。例えば、この方法は、同一のチップ上の多層が異なる波長で動作することを可能にする。
【0037】
特定の実施形態では、異なる波長でレーザー光線を提供するように構成された光学デバイスが提供される。デバイスは、第1の結晶表面領域配向を含む、ガリウムおよび窒素含有基板を含む。例えば、基板部材は、極性平面(c平面)、非極性平面(m平面、a面)、および半極性平面({11−22}、{10−1−1}、{20−21}、{30−31}、{20−2−1}、{30−3−1})上の表面領域を有してもよい。デバイスはまた、障壁層と、光放出層とを備える、活性領域も含み、光放出層は、ピーク発光波長勾配に関連する段階的プロファイルを特徴とし、ピーク発光波長勾配は、少なくとも10nmの偏差を有する。また、デバイスは、放出層の第1の部分を覆う第1のキャビティ部材を含み、放出層の第1の部分は、第1の波長に関連し、第1のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される。デバイスはさらに、放出層の第2の部分を覆う第2のキャビティ部材を含み、放出層の第2の部分は、第2の波長に関連し、第1の波長と第2の波長との間の差異は、少なくとも50nmであり、第2のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される。加えて、デバイスは、出力領域を含み、そこで、第1のレーザー光線および第2のレーザー光線は、組み合わされる。
【0038】
第1および第2のレーザー光線を組み合わせるために、様々な手段を使用してもよい。一実施形態では、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるために、二色性コーティングを有する複数の光学素子を使用される。別の実施形態では、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるために、複数の偏光光学素子が使用される。用途に依って、第1の波長は、緑色または青色に関連することができる。例えば、第1および第2の波長は、異なる色に関連する。
【0039】
特定の実施形態では、第1のキャビティ部材および第2のキャビティ部材は、ミラーエッジの共通の劈開面を共有する。例えば、共通の劈開面は、第1および第2のレーザー光線の組み合わせを可能にするように具体的に構成される。様々な実施形態では、デバイスはさらに、表面リッジアーキテクチャおよび/または埋設ヘテロ構造アーキテクチャを備えてもよい。一実施形態では、活性領域は、第1および第2のガリウムおよび窒素含有クラッディング層と、第1のクラッディング層と第2のクラッディング層との間に位置付けられるインジウムおよびガリウム含有層とを含む。
【0040】
デバイスを動作するために、活性領域を選択的に励起するために複数の金属電極を使用することができる。例えば、活性は、2つまたは複数の量子井戸領域、3つまたは複数の量子井戸領域、さらには6つまたは複数の量子井戸領域を含んでもよい。
図2Bは、段階的放出波長を有する、活性領域の断面を図示する簡略図である。
【0041】
本発明のある実施形態では、多層波長出力は、選択面積エピタキシャル(SAE)を介して、アズグロウン利得ピークを操作することによって取得され、誘電パターンを使用して、成長面積を画定し、光放出層の組成を修飾する。とりわけ、組成の修飾を使用して、異なる利得ピーク波長をもたらし、それによって、異なるレーザー発振波長をもたらすことができる。例えば、SAE工程を使用することによって、デバイス設計者は、高度な空間的制御を有することができ、安全に、10〜30nmの、しばしば、それ以上のレーザーの波長可変を達成することができる。例えば、SAE工程は、2009年6月15日出願の「SELECTIVE AREA EPITAXY GROWTH METHOD AND STRUCTURE FOR MULTI−COLOR DEVICES」と題する、米国特許第12/484,924号に記載されている。例えば、この方法は、同一のチップ上の複数の層が異なる波長で動作することを可能にする。
【0042】
一実施形態による、SAE技術を使用する以下のステップは、多波長および/または色を提供することが可能なレーザーデバイスを含むデバイスを形成するための方法において実施される:
1.第1の結晶表面領域配向を含む、ガリウムおよび窒素含有基板を提供すること、
2.活性領域を画定すること、
3.活性領域に障壁層を形成すること、
4.選択面積エピタキシャル工程を使用して、活性領域内で複数の光放出層を成長させること(複数の光放出層が、第1の放出層と、第2の放出層とを含み、第1の放出層が、第1の利得ピーク波長を特徴とし、第2の放出層が、第2の利得ピーク波長を特徴とし、第1の利得ピーク波長と、第2の利得ピーク波長との間の差異が、少なくとも10nmである)、
5.第1の放出層を覆う第1のキャビティ部材を形成すること(第1のキャビティ部材が、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される)、
6.第2の放出層を覆う第2のキャビティ部材を形成すること(第2のキャビティ部材が、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される)、
7.出力領域を提供すること(第1のレーザー光線および第2のレーザー光線が組み合わされる)。
【0043】
上述の方法は、様々な種類の基板を使用して実行することができることを理解するものとする。上記に説明されるように、基板部材は、極性平面(c−平面)、非極性平面(m−平面、a−平面)、および半極性平面({11−22}、{10−1−1}、{20−21}、{30−31}、{20−2−1}、{30−3−1})上の表面領域を有してもよい。例えば、光放出層の成長相中に、成長面積は、誘電層によって画定される。特定の実施形態では、成長面積のそれぞれにおける放出層は、異なる空間次元(例えば、幅、厚さ)および/または組成(例えば、インジウム、ガリウムおよび窒素に対して異なる濃度)を有する。好ましい実施形態では、成長面積は、環状、台形、四角形、三角形、円形、多角形形状、無定形形状、不整形形状、三角形形状、またはこれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数の特殊構造で構成される。例えば、放出層のそれぞれは、特定の波長および/または色に関連する。上述に説明されるように、放出層における波長の差異は、1nm〜40nmの範囲であってもよい。
【0044】
特定の実施形態では、多波長および/または色を使用する、SAE工程を使用して製造されるレーザー装置が提供される。レーザー装置は、第1の結晶表面領域配向を含むガリウムおよび窒素含有基板を含む。装置はまた、障壁層と、複数の光放出層とを備える、活性領域も含み、複数の光放出層が、第1の放出層と、第2の放出層とを含み、第1の放出層が、第1の波長を特徴とし、第2の放出層が、第2の波長を特徴とし、第1の波長と、第2の波長との間の差異が、少なくとも10nmである。例えば、第1および第2の放出層は、選択面積エピタキシャル工程を使用して形成される。
【0045】
装置は、第1の放出層を覆う、第1のキャビティ部材を含み、第1のキャビティ部材が、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される。装置はまた、第2の放出層を覆う、第2のキャビティ部材も含み、第2のキャビティ部材が、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される。装置は、付加的に、出力領域を含み、そこで、第1のレーザー光線および第2のレーザー光線が組み合わされる。
【0046】
上記に説明されるように、様々な用途のために、しばしば、第1および第2の波長、またはそれに関連する色を組み合わせることが望ましい。例えば、装置は、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための二色性コーティングを有する光学素子を有してもよい。一実施形態では、装置は、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための複数の偏光光学素子を含む。特定の実施形態では、第1のキャビティ部材および第2のキャビティ部材は、ミラーエッジの共通の劈開面を共有し、それは、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるように構成される。
【0047】
第1および第2のレーザー光線は、多くの色の組み合わせに関連することができる。例えば、第1の波長は、緑色に関連し、第2の波長は、青色に関連する。レーザー装置が、様々な種類の基板上で実行することができることを理解するものとする。例えば、第1の結晶表面領域配向は、{20−21}平面であることができ、第1の結晶表面領域配向は、{30−31}平面であることもできる。
【0048】
レーザー装置は、活性領域を選択的に励起するための、表面リッジアーキテクチャ、埋設ヘテロ構造アーキテクチャ、および/または複数の金属電極等の他の構造も含んでもよい。例えば、活性領域は、第1および第2のガリウムおよび窒素含有クラッディング層と、第1のクラッディング層と第2のクラッディング層との間に位置付けられるインジウムおよびガリウム含有放出層とを備える。レーザー装置はさらに、n型ガリウムおよび窒素含有材料、および該n型ガリウムおよび窒素含有材料を覆う、n型クラッディング材料を含んでもよい。
【0049】
本発明のある実施形態では、多レーザー波長および/または色は、複数の活性領域を提供することによって取得され、活性領域のそれぞれは、特定の波長(または、色)に関連する。より具体的には、活性領域の複数の成長が、単一チップ上で実行される。この技術では、ウエハは、1つの利得ピークを有する活性領域の成長のために、成長チャンバ内に装着される。この成長後、ウエハは、1つまたは複数のリソグラフィーおよび処理ステップを受け、ウエハの一部の面積内の活性領域の一部分を除去する。ウエハは、次いで、第2の成長を受けてもよく、そこで、第2のピーク利得波長を有する第2の活性領域が成長させられる。特定の必要性に依って、活性領域を成長および除去する工程は、多数回繰り返すことができる。最終的に、これらの異なる活性領域に対して戦略的に位置付けられるレーザーダイオードの加工が続き、様々な波長でのレーザー発振を可能にする。
【0050】
図2Cは、本発明の実施形態による、複数の活性領域を有するレーザーデバイスを図示する図である。
【0051】
一実施形態による、以下のステップは、複数の活性領域を有するレーザーデバイスを含む、デバイスを形成するための方法において実施される。
1.第1の結晶表面領域配向を含む、ガリウムおよび窒素含有基板を提供すること、
2.選択的エッチング工程を実施することによって、第1の活性領域を画定すること、
3.第1の活性領域内に障壁層を形成すること、
4.第1の活性領域内で第1の放出層を成長させること(第1の放出層が、第1の波長を特徴とする)、
5.選択的エッチング工程を実施することによって、第2の活性領域を画定すること、
6.第2の活性面積内で第2の放出層を成長させること(第2の放出層が、第2の波長を特徴とし、第1の利得ピーク波長と、第2の利得ピーク波長との間の差異が、少なくとも10nmである)、
7.第1の放出層を覆う、第1のキャビティ部材を形成すること(第1のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される)、
8.第2の放出層を覆う、第2のキャビティ部材を形成すること(第2のキャビティ部材が、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される)、
9.規定領域において第1および第2のレーザー光線を組み合わせるために、第1および第2のキャビティ部材を整合すること。
【0052】
用途に依って、上記の方法はまた、他のステップも含んでもよい。例えば、方法は、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための光学部材を提供することを含む。一実施形態では、方法は、第1のキャビティ部材の第1の劈開表面を成形すること、第2のキャビティの第2の劈開表面を成形すること、および第1および第2のレーザー光線を組み合わせるために、第1および第2の劈開表面を整合することを含む。
【0053】
上述の方法が、様々な種類の基板を使用して実行できることを理解されたい。上記に説明されるように、基板部材は、極性平面(c−平面)、非極性平面(m−平面、a−平面)、および半極性平面({11−22}、{10−1−1}、{20−21}、{30−31}、{20−2−1}、{30−3−1})上に表面領域を有してもよい。上述の方法では、2つの活性領域および2つのキャビティ部材が形成される。例えば、それぞれの活性領域およびキャビティ部材の対は、特定の波長に関連する。用途に依って、所望の波長および/またはスペクトル幅を取得するために、付加的な活性領域およびキャビティ部材を形成してもよい。好ましい実施形態では、活性領域のそれぞれは、特定の波長に関連する特定の空間次元を特徴とする。
【0054】
特定の実施形態では、多波長および/または色を提供する、複数の活性領域を有するレーザー装置が記載される。レーザー装置は、第1の結晶表面領域配向を含む、ガリウムおよび窒素含有基板を含む。特定の実施形態では、基板は、インジウム励起材料を備える。装置はまた、障壁層と、第1の放出層とを備える、第1の活性領域も含み、第1の放出層が、第1の利得ピーク波長を特徴とする。装置は、第2の放出層を備える、第2の活性領域を含み、第2の放出層が、第2の利得ピーク波長を特徴とし、第1の利得ピーク波長と、第2の利得ピーク波長との間の差異が、少なくとも10nmである。
【0055】
装置はさらに、第1の放出層を覆う、第1のキャビティ部材を含み、第1のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される。加えて、装置は、第2の放出層を覆う、第2のキャビティ部材を含み、第2のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される。装置はさらに、出力領域を含み、そこで、第1のレーザー光線および第2のレーザー光線が組み合わされる。
【0056】
上述のように、しばしば、様々な用途のために、第1および第2の波長、またはそれに関連する色を組み合わせることが望ましい。例えば、装置は、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための二色性コーティングを有する光学素子を有してもよい。一実施形態では、装置は、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための複数の偏光光学素子を含む。特定の実施形態では、第1のキャビティ部材および第2のキャビティ部材は、ミラーエッジの共通の劈開面を共有し、それは、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるように構成される。
【0057】
第1および第2のレーザー光線は、多くの色の組み合わせに関連することができる。例えば、第1の波長は、緑色に関連し、第2の波長は、青色に関連する。
【0058】
レーザー装置は、様々な種類の基板上で実行することができることを理解されたい。例えば、第1の結晶表面領域配向は、{20−21}または{20−2−1}平面であることができ、第1の結晶表面領域配向は、{30−31}または{30−3−1}平面であることもできる。
【0059】
レーザー装置はまた、活性領域を選択的に励起するために、表面リッジアーキテクチャ、埋設へテロ構造アーキテクチャ、および/または複数の金属電極等の他の構造を含んでもよい。例えば、活性領域は、第1および第2のガリウムおよび窒素含有クラッディング層と、第1のクラッディング層と第2のクラッディング層との間に位置付けられるインジウムおよびガリウム含有放出層とを備える。レーザー装置はさらに、n型ガリウムおよび窒素含有材料、および該n型ガリウムおよび窒素含有材料を覆う、n型クラッディング材料を含んでもよい。
【0060】
本発明の実施形態は、活性領域が既に形成された後に、多レーザー波長および/または色を取得するための方法を提供することを理解されたい。より具体的には、半導体材料の利得ピークは、量子井戸無秩序化(QWI)工程および/または光放出層の不規則化を介して、成長後に空間的に操作することができる。QWI工程は、ヘテロ界面に見られる組成勾配の順安定性質を活用する。材料の内部間拡散する生来の傾向は、無秩序化の基本である。より低いエネルギーの光放出量子井戸層が、異なる組成のより高いエネルギーの障壁によって囲繞されるため、井戸障壁構成原子の無秩序化は、より高いエネルギーの光放出層をもたらし、したがって、青方偏移(または、より短い)の利得ピークをもたらすであろう。
【0061】
この過程が行われる速度は、触媒の導入で強化することができる。リトグラフィー的に画定可能な触媒パターン形成過程を使用して、QWI過程を選択的にすることができる。これは、不純物の導入によるものか、または空孔の形成によるものかにかかわらず、事実上すべての選択的QWIが実施されるプロセスである。これらの技術を使用することによって、いくつか挙げると、不純物誘起不規則化(IID)、不純物のない空孔不規則化の増大(IFVD)、光吸収誘起不規則化(PAID)、および注入強化内部間拡散等の選択的無秩序化を達成するために長年にわたって進化してきた多数の技術が存在する。かかる方法は、1〜100nm以上、ピーク利得波長を偏移することが可能である。記述されたこれらの方法のうちの1つ、または任意の他のQWI方法を採用して、隣接レーザーデバイスの利得ピークを離調することによって、サイドバイサイドデバイスの振動したレーザー発振スペクトルを変更することができる。
【0062】
一実施形態では、多波長が可能なレーザー装置は、上述のQWI工程を使用することによって製造される。装置は、第1の結晶表面領域配向を含む、ガリウムおよび窒素含有基板を含む。装置はまた、障壁層と、複数の光放出層とを備える、活性領域も含み、複数の光放出層は、第1の放出層と第2の放出層とを含み、障壁層は、第1のエネルギーレベルを特徴とし、第1の放出層は、第1の波長および第2のエネルギーレベルを特徴とし、第2のエネルギーレベルは、第1のエネルギーレベルよりも低く、第1の放出層は、障壁層から拡散される第1の量の材料を有し、第2の放出層は、第2の波長を特徴とし、第1の利得ピーク波長と第2の利得ピーク波長との差異は、少なくとも10nmである。例えば、第2の放出層は、障壁層から拡散される第2の量の材料を有する。
【0063】
装置はまた、第1の放出層を覆う、第1のキャビティ部材を含み、第1のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される。装置は、第2の放出層を覆う、第2のキャビティ部材を含み、第2のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される。装置は、出力領域を含み、そこで、第1のレーザー光線および第2のレーザー光線が組み合わされる。
【0064】
用途に依って、活性領域は、InP材料、GaAs材料、およびその他等の様々な種類の材料を含んでもよい。装置は、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための二色性コーティングを有する光学素子を有してもよい。特定の実施形態では、第1のキャビティ部材および第2のキャビティ部材は、ミラーエッジの共通の劈開面を共有し、それは、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるように構成される。第1および第2のレーザー光線は、多くの色の組み合わせに関連することができる。例えば、第1の波長は、緑色に関連し、第2の波長は、青色に関連する。
【0065】
レーザー装置は、様々な基板上で実行することができることを理解されたい。例えば、第1の結晶表面領域配向は、{20−21}もしくは{20−2−1}平面であることができ、第1の結晶表面領域配向は、{30−31}もしくは{30−3−1}平面、またはこれらの平面のオフカットであることもできる。レーザー装置はまた、活性領域を選択的に励起するために、表面リッジアーキテクチャ、埋設へテロ構造アーキテクチャ、および/または複数の金属電極等の他の構造を含んでもよい。例えば、活性領域は、第1および第2のガリウムおよび窒素含有クラッディング層と、第1のクラッディング層と第2のクラッディング層との間に位置付けられるインジウムおよびガリウム含有放出層とを備える。レーザー装置はさらに、n型ガリウムおよび窒素含有材料、および該n型ガリウムおよび窒素含有材料を覆うn型クラッディング材料を含んでもよい。
【0066】
様々な実施形態では、異なる基板上に形成されるレーザーダイオードは、共にパッケージ化される。レーザーダイオードのパッケージ化を共有することによって、複数のレーザーダイオードを共に堅く嵌合することができるため、小さなデバイスアプリケーション(例えば、ピコプロジェクター)を産生することが可能であることを理解されたい。例えば、多色レーザーダイオードを有する光エンジンは、典型的に、表示用途におけるスペックルの量を低減することが可能である。加えて、典型的に、共有パッケージにより、より少ない光学素子が、レーザーダイオードからの組み合わされたレーザー光線出力に必要とされるため、共同パッケージ化されたレーザーダイオードは、しばしば、費用効率が高い。
【0067】
例えば、共同パッケージ化されたレーザーは、ピコプロジェクター等の表示技術および他の用途における一部の光エンジンのために使用される。例えば、パッケージは、複数のレーザーダイオードを収容するように機能する、既製のレーザーダイオードパッケージ、または一部の特注設計されたパッケージであることができる。好ましい実施形態では、共同パッケージレーザーデバイスは、{20−21}もしくは{20−2−1}、またはそのミスカット上で加工された緑色レーザー、{20−21}もしくは{20−2−1}またはそのミスカット上で加工された青色レーザー、およびAlInGaPから加工された赤色レーザーダイオードを使用して実行される。一実施形態では、共同パッケージレーザーデバイスは、{20−21}もしくは{20−2−1}、またはそのミスカット上で加工された緑色レーザー、非極性m−平面またはそのミスカット上で加工された青色レーザー、およびAlInGaPから加工された赤色レーザーダイオードを使用して実行される。別の実施形態では、共同パッケージレーザーデバイスは、{20−21}もしくは{20−2−1}、またはそのミスカット上で加工された緑色レーザー、極性c−平面またはそのミスカット上で加工された青色レーザー、およびAlInGaPから加工された赤色レーザーダイオードを使用して実行される。単なる一例として、青色放出では、関連する波長は、425〜490nmを占め、緑色放出では、波長は、490nm〜560nmに占め、赤色放出では、波長は、600〜700nmを占める。
【0068】
用途に依って、様々な組み合わせのレーザーダイオードの色を使用することができる。例えば、以下の組み合わせのレーザーダイオードが提供されるが、他の組み合わせも可能である。
-青色極性+緑色非極性+赤色*AlInGaP
-青色極性+緑色半極性+赤色*AlInGaP
-青色極性+緑色極性+赤色*AlInGaP
-青色半極性+緑色非極性+赤色*AlInGaP
-青色半極性+緑色半極性+赤色*AlInGaP
-青色半極性+緑色極性+赤色*AlInGaP
-青色非極性+緑色非極性+赤色*AlInGaP
-青色非極性+緑色半極性+赤色*AlInGaP
-青色非極性+緑色極性+赤色*AlInGaP
【0069】
図3は、単一パッケージ内の共通の表面上に実装された共同パッケージ化された緑色および青色レーザーダイオードの図である。例えば、レーザー1は、青色(425〜470nm)または緑色(510〜545nm)の出力波長を生成することができ、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。
図3は、2つのレーザーのみを示すが、単一のチップ上に複数のレーザーが存在することができる。例えば、青色レーザーは、非極性、半極性、または極性GaN上で加工することができ、緑色レーザーは、非極性または半極性GaN上で加工することができる。
【0070】
図4は、単一パッケージ内の共通の表面上に実装された共同パッケージ化された赤色、緑色、および青色レーザーダイオードの簡略図である。例えば、レーザー1は、青色(425〜470nm)または緑色(510〜545nm)の出力波長を生成することができ、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。
図4は、3つのレーザーのみを示すが、単一チップ上に複数のレーザーが存在することができる。青色レーザーは、非極性、半極性、または極性GaN上で加工することができ、緑色レーザーは、非極性または半極性GaN上で加工することができる。
【0071】
一実施形態による、多色レーザーダイオードを有する共同パッケージ化されたレーザーデバイスが提供される。デバイスは、第1の表面を有する、後部部材を含む。例えば、後部部材は、複数のレーザーダイオードを実装するために提供される。
【0072】
レーザーデバイスは、第1のレーザーダイオードを含む。第1のレーザーダイオードは、後部部材の第1の表面上に実装される、第1の基板を含み、第1の基板は、ガリウムおよび窒素材料を備え、かつ第1の結晶表面領域配向を有する。第1のレーザーダイオードはまた、第1の障壁層と第1の光放出層とを備える、第1の活性領域も含み、第1の光放出層は、第1の波長に関連する。第1のレーザーダイオードは、付加的に、第1の光放出層を覆う、第1のキャビティ部材を含み、第1のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、第1の表面を有し、かつ第1の波長で第1のレーザー光線を放出するように適合される。
【0073】
本発明の実施形態によるパッケージ設計により、様々な種類のレーザーダイオードが使用されてもよいことを理解されたい。一実施形態では、第1の結晶表面領域配向は、極性である。別の実施形態による、第1の結晶表面領域配向は、非極性である。さらに別の実施形態では、第1の結晶表面領域配向は、半極性である。例えば、第1の結晶表面領域配向は、半極性であり、第1の波長は、緑色を特徴とする。
【0074】
レーザーデバイスはまた、第2のレーザーダイオードも含む。第2のレーザーダイオードは、後部部材の第1の表面上に実装される、第2の基板を含み、第1の基板は、第2の結晶表面領域配向を有する。第2のレーザーダイオードはまた、第2の障壁層と第2の光放出層とを備える、第2の活性領域も含み、第2の光放出層は、第2の波長に関連し、第1の波長と第2の波長との間の差異は、少なくとも10nmである。第2のレーザーダイオードはさらに、第2の光放出層を覆う、第2のキャビティ部材を含み、第2のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、かつ第2の表面を有し、第1および第2の表面は、実質的に平行であり、第2のキャビティ部材は、第2の波長で第2のレーザー光線を放出するように適合される。
【0075】
レーザーデバイスは、後部部材上に実装される多くのレーザーダイオードを有することができることを理解されたい。一実施形態による、レーザーデバイスは、後部部材の第1の表面上に実装される第3の基板を有する、第3のレーザーダイオードを含み、第3の基板は、第3の結晶表面領域配向を有する。第3レーザーダイオードは、第3の障壁層と第3の光放出層とを備える、第3の活性領域を含み、第3の光放出層は、第3の波長に関連する。第3レーザーダイオードはまた、第3の光放出層を覆う、第3のキャビティ部材も含み、第3のキャビティ部材は、少なくとも100μmの長さ、および少なくとも0.5μmの幅を特徴とし、第2のキャビティ部材は、第3の表面を有し、第1および第3の表面は、実質的に平行であり、第3のキャビティ部材は、第3の波長で第3のレーザー光線を放出するように適合される。
【0076】
様々な実施形態では、別個のサブマウント上に実装される、レーザーチップは、共有されたサブマウント上に共にパッケージ化される。
図5は、本発明の一実施形態による、サブマウントを共有する2つのレーザーダイオードを図示する簡略図である。この図は、単なる一例であり、請求項の範囲を過度に制限してはならない。当業者は、多くの変化、代替、および修正を認識するであろう。
図5に示されるように、レーザーチップ1およびレーザーチップ2はそれぞれ、それぞれのサブマウント上に実装され、これらの2つのサブマウントは、互いから分離される。示されるように、レーザーチップ1は、サブマウント501上に実装され、レーザーチップ2は、サブマウント502上に実装される。2つのサブマウント501および502は、大きいサブマウント503上に実装される。用途に依って、サブマウント501は、レーザーダイオード用のキャリアサブマウントまたはパッケージ表面であることができる。一例として、レーザー1は、青色(425〜475nm)または緑色(505〜545nm)の出力波長を生成するように構成され、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。上述のように、他の色の組み合わせも可能である。加えて、
図5に示される2つのレーザーが存在するが、単一チップ上に複数のレーザーが存在することができる。青色レーザーは、非極性、半極性、または極性GaN上で加工することができ、緑色レーザーは、非極性または半極性GaN上で加工することができる。好ましい実施形態では、レーザーチップの前面端は、同一方向で対向する。
【0077】
「サブマウント」という用語、および「後部部材」という用語は、互換的に使用されることを理解されたい。後部部材またはサブマウントは、AlN、BeO、ダイヤモンド、銅、または他の材料等の様々な種類の材料を備えてもよい。一例として、レーザーチップは、キャリアとして機能するサブマウント上に定置される。例えば、サブマウント501は、導電性であり、電源に連結されるキャリアとして使用することができる。サブマウントは、非導電性であることもできる。用途に依って、レーザーダイオードは、AlN、BeO、CuW、組成ダイヤモンド、CVDダイヤモンド、銅、シリコン、または他の材料上で、AuSn等のはんだを使用することによって、サブマウントに取り付けることができる。
【0078】
一例として、サブマウント501および502は、AuSn、インジウム、共晶鉛すず(36/64)、およびSAC(すず−銀−銅94/4.5/0.5)等のはんだ付け材料を使用する等の様々な方法で、サブマウント503に取り付けられる。はんだ付け材料は、様々な方法または工程を使用して被着することができる。サブマウント503は、AlN、BeO、CuW、組成ダイヤモンド、CVDダイヤモンド、銅、シリコン、または他の材料等の異なる種類の材料から作製することができる。
【0079】
レーザーダイオードは、様々な目的および/または用途用に異なる方法でパッケージ化することができる。例えば、RGBモジュールが様々な新規設計を有することが予想されるため、多くの特注型パッケージを使用することができる。TOヘッダー、Cマウント、バタフライボックス、CS、マイクロチャネルクーラー等の従来の形状要素をパッケージに組み込むことができる。
【0080】
図6は、本発明の一実施形態による、共同パッケージ化された赤色、青色、および緑色レーザーデバイスを図示する図である。この図は、単なる一例であり、請求項の範囲を過度に制限してはならない。当業者は、多くの変化、代替、および修正を認識するであろう。赤色、緑色、青色レーザーダイオードはそれぞれ、それぞれの別個のサブマウントまたはキャリア上に実装され、これらのサブマウントまたはキャリアは、第2のサブマウントもしくはキャリア上、または単一パッケージ内の共通の表面上に実装される。単なる一例として、レーザー1は、青色(425〜475nm)または緑色(505〜545nm)の出力波長を生成することができ、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。レーザー3は、赤色の出力波長を生成するように構成することができる。共同パッケージ化されたデバイスは、付加的なレーザーダイオードも含み得ることを理解されたい。
【0081】
図7〜9は、1つまたは複数の実装構造を共有するレーザーダイオードを図示する図である。これらの図は、単なる例であり、それは、請求項の範囲を過度に制限してはならない。当業者は多くの変化、代替、および修正を認識するであろう。
図7に示されるように、緑色および青色レーザーダイオードは、共にパッケージ化される。より具体的には、レーザーダイオード1および2は、レーザーチップ1上にモノシリックに集積され、サブマウント701上に実装される。レーザーダイオード3は、レーザーチップ2上にあり、サブマウント702上に実装される。サブマウント701および702は、キャリアであることができるか、または単一パッケージ内の共通の表面上にある、サブマウント703上に実装される。レーザーダイオード1は、青色(425〜475nm)または緑色(505〜545nm)の出力波長を生成することができ、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。一例として、青色および緑色レーザーは、非極性または半極性GaN上で加工することができる。他の組み合わせも可能であることを理解されたい。例えば、レーザーダイオード1およびレーザーダイオード2の両方は、緑色もしくは青色、または他の色であることができる。
【0082】
図8は、共同パッケージ化された赤色、緑色、および青色レーザーダイオードの一例を提供する。レーザーチップ1および2は、サブマウント701を共有する。レーザーチップ3は、サブマウント701から分離される、サブマウント702上にある。次いで、サブマウント701および702は、キャリアであることができるか、または単一パッケージ内の共通の表面上にある、サブマウント703上に実装される。一例として、レーザーダイオード1は、青色(425〜475nm)または緑色(505〜545nm)の出力波長を生成することができ、レーザー2は、青色または緑色の出力波長を生成することができる。他の色の組み合わせも可能である。
図8は、サブマウント701上の2つのレーザーダイオードのみを示すが、単一チップ上に多くのレーザーダイオードが存在することができる。青色レーザーは、非極性、半極性、または極性GaN上で加工することができ、緑色レーザーは、非極性または半極性GaN上で加工することができる。
【0083】
図9は、共同パッケージ化された赤色、緑色、および青色レーザーダイオードの一例を提供する。
図9に示されるように、光学出力光線は、光線コンバイナ部材または構造を使用して、共通の光線内で平行にされる。これは、単なる一例であり、レーザーは、多くの考えられる構造内に配置することができ、光線コンバイナは、ダイクロイックミラー、ボールレンズ、またはこれらおよびその他のいくつかの組み合わせ等の構成要素から成ることができる。
【0084】
レーザーデバイスは、レーザー光線を組み合わせるための、1つまたは複数の光学部材を含んでもよい。一実施形態では、レーザーデバイスは、複数の偏光光学素子を含む。別の実施形態では、第1および第2のレーザー光線を組み合わせるための光学部材は、出力領域にある。
【0085】
上記に説明されるように、本発明の実施形態による様々な組み合わせのレーザーダイオードが提供され、それは、以下のとおり列挙される:
1.第1の結晶表面領域配向は、半極性であり、第2の結晶表面領域配向は、非極性である;
2.第1の結晶表面領域配向は、半極性であり、第2の結晶表面領域配向は、極性である。
3.第1の結晶表面領域配向は、極性であり、第2の結晶表面領域配向は、非極性である。
4.第1の光放出層は、AlInGaP材料を備え、第1の波長は、赤色を特徴とする。
5.第1の光放出層は、AlInGaP材料を備え、第1の波長は、赤色を特徴とし、第2の結晶表面領域配向は、非極性であり、第2の波長は、緑色を特徴とする。
6.第1の光放出層は、AlInGaP材料を備え、第1の波長は、赤色を特徴とし、第2の結晶表面領域配向は、非極性であり、第2の波長は、青色を特徴とする。
7.第1の光放出層は、AlInGaP材料を備え、第1の波長は、赤色を特徴とし、第2の結晶表面領域配向は、半極性であり、第2の波長は、青色を特徴とする。
8.第1の光放出層 は、AlInGaP材料を備え、第1の波長は、赤色を特徴とし、第2の結晶表面領域配向は、半極性であり、第2の波長は、緑色を特徴とする。
【0086】
共同パッケージ化されたレーザーデバイスは、レーザーダイオードの部品であることができる、付加的な構造を含んでもよい。例えば、1つまたは複数のレーザーダイオードは、活性領域を選択的に励起するために、表面リッジアーキテクチャ、埋設へテロ構造アーキテクチャ、および/または複数の金属電極を含んでもよい。
【0087】
上記は、特定の実施形態の完全な記載であるが、様々な修正、代替的構成、等価物が使用されてもよい。したがって、上記の記載および図は、付属の請求項によって画定される本発明の範囲を制限すると理解されてはならない。