特許第6091843号(P6091843)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6091843
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】非水電解質二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0585 20100101AFI20170227BHJP
   H01M 2/14 20060101ALI20170227BHJP
   H01M 2/02 20060101ALI20170227BHJP
   H01M 2/16 20060101ALI20170227BHJP
【FI】
   H01M10/0585
   H01M2/14
   H01M2/02 K
   H01M2/16 L
   H01M2/16 M
   H01M2/16 P
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-241067(P2012-241067)
(22)【出願日】2012年10月31日
(65)【公開番号】特開2014-93128(P2014-93128A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2015年7月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101823
【弁理士】
【氏名又は名称】大前 要
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 晋也
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 裕貴
【審査官】 小森 利永子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−097891(JP,A)
【文献】 特開2005−294150(JP,A)
【文献】 特開2012−079466(JP,A)
【文献】 特開2009−143060(JP,A)
【文献】 特開2006−093147(JP,A)
【文献】 特開2011−222129(JP,A)
【文献】 特開2007−141714(JP,A)
【文献】 特開2002−198099(JP,A)
【文献】 特開2009−48966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/13−4/62
H01M 10/05−10/0587
H01M 2/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極とセパレータと負極とが積層された積層型電極体と、前記積層型電極体を収容する外装体と、を備える非水電解質二次電池において、
前記積層型電極体の外周には、ポリオレフィンからなる基材層を備える多孔質シートが、1周以上巻きつけられ、かつ前記積層型電極体の積層方向に垂直な両側面は、前記多孔質シートに面しており、
110℃で1時間加熱したときの前記多孔質シートの巻きつけ方向における熱収縮率が、5%以下であり、
前記多孔質シートが、前記ポリオレフィンからなる基材層と、前記基材層の片面に形成された無機粒子を含有する層と、を有し、
前記多孔質シートの前記無機粒子を有する層は前記積層型電極体に対向していることを特徴とする非水電解質二次電池。
【請求項2】
請求項1に記載の非水電解質二次電池において、
前記熱収縮率が、3%以下である、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれかに記載の非水電解質二次電池において、
前記積層型電極体に、積層ずれを防止するための積層ずれ防止テープが貼り付けられている、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池において、
前記外装体が、アルミラミネートフィルムからなる、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。
【請求項5】
請求項4に記載の非水電解質二次電池において、
前記外装体が、減圧状態で封口されている、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型電極体を備える非水電解質二次電池のサイクル特性の向上に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高エネルギー密度で高容量であるため、携帯電話、ノートパソコン等の移動情報端末、電気自動車などの駆動電源として用いられている。
【0003】
上記のような非水電解質二次電池は、充放電を繰り返したときの非水電解質の分解による非水電解質の減少や、充放電時の電極膨張によって非水電解質が電極外に移動することにより非水電解質の不足が生じると、電池特性が低下したり、電池寿命が短くなったりする。
【0004】
このような問題に対処するために、例えば特許文献1は、捲回型電極体に非水電解質を保持可能な細孔を有する多孔質シートを巻きつける技術を提案している。特許文献1の技術によれば、電池ケース内での非水電解質の揮発を抑制することにより、電池出力特性に優れたリチウムイオン電池を提供できる。
【0005】
ところで、上記移動情報端末には、高機能化・小型化が要望されており、その電源として用いる非水電解質二次電池には、高エネルギー密度化及び小型化・薄型化が要望されている。
【0006】
このような要望を満たす非水電解質二次電池として、正極とセパレータと負極とが積層された積層型電極体をラミネートフィルムからなる外装体に収容した積層型非水電解質二次電池が用いられるようになってきている。
【0007】
特許文献2〜6には、積層型非水電解質二次電池における上記のような問題に対処する技術が提案されている。
具体的には、特許文献2は、積層型電極体が、セパレータに含浸される非水電解質以外の余剰非水電解質を貯蔵可能な電解液貯蔵層を備える技術を提案している。特許文献2の技術によれば、電解質成分である電解液中のアニオンとリチウムイオンを使って充放電プロセスを行わせるリチウムイオン吸蔵・放出型有機電解質蓄電池において、電解液貯蔵層から電極に非水電解質が供給されるため、電解質成分不足による性能劣化を長期にわたって確実に回避させることができる。
【0008】
特許文献3は、密閉形鉛蓄電池に関する技術であるが、極板群の端面部と底面部に、所定の圧縮弾性率のスペーサを接着する技術を提案している。特許文献3の技術によれば、スペーサには、電解液が保持されており、正極板が伸びたときに、電解液がスペーサから押し出されて、極板群に移動し、この結果、電解液の液枯れによる放電容量の低下が抑制される。
【0009】
特許文献4は、負極と電解質層と正極とが順に積層されてなる単電池層を有する発電要素の最外層と、外装体との間に、非水電解質を保持する電解液保持層を設ける技術を提案している。特許文献4の技術によれば、電極層の近傍から非水電解質が補充されるため、電極間距離が増大することなく電解液を電極に供給できる。
【0010】
特許文献5は、積層型電極体の積層方向に垂直な両側面を含む周囲に、ポリオレフィン系樹脂製の多孔質シートを1周以上捲く技術を提案している。特許文献5の技術によれば、多孔質シートの緊束力により電極体自体で積層構造を維持できることから、リチウムイオン二次電池の設計寿命を達成することができる。
【0011】
特許文献6には、積層型電極体の全面を多孔質シートで覆う技術が提案されている。特許文献6の技術によれば、多孔質シート内に非水電解質を保持し、非水電解質を電極体に供給できるため、サイクル特性を改善することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2009−252397号公報
【特許文献2】特開2008−159315号公報
【特許文献3】特開2001−85046号公報
【特許文献4】特開2010−153132号公報
【特許文献5】特開2005−294150号公報
【特許文献6】特開2010−97891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献2〜4の技術は、積層型電極体の積層方向に垂直な側面または積層方向に平行な端面に、電解液保持層やスペーサが積層又は接着されているのみである。このため、正極とセパレータと負極とが単に積層された積層型電極体の場合、これらの技術を用いたとしても、積層構造を維持できず、電極体に応力がかかると、電極体が変形する。この変形により、均質な電池反応が阻害されて、サイクル特性が低下するという問題が生じる。
【0014】
特許文献5〜6の技術では、積層型電極体の周囲を多孔質シートで覆っているため、多孔質シートに保持された非水電解質を積層型電極体に供給できるとともに、積層型電極体の積層構造を維持できる。しかしながら、これらの技術では、電池組立の前に加熱乾燥処理されたり、大電流放電や過充電などにより電池が発熱したりすると、多孔質フィルムが収縮して、積層型電極体に応力がかかって変形する。この変形により、均質な電池反応が阻害され、サイクル特性が低下するという問題が新たに生じる。
【0015】
本発明は、上記問題に鑑み、高温環境に曝された場合でも、サイクル特性に優れた積層型非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、正極とセパレータと負極とが積層された積層型電極体と、この積層型電極体を収容する外装体と、を備える非水電解質二次電池において、積層型電極体の外周には、ポリオレフィンからなる基材層を備える多孔質シートが1周以上巻きつけられ、かつ積層型電極体の積層方向に垂直な両側面は多孔質シートに面しており、110℃で1時間加熱したときの前記多孔質シートの巻きつけ方向における熱収縮率が5%以下であることを特徴とする。
【0017】
積層型電極体に巻きつけられた多孔質シートは、非水電解質を保持し、電極体に非水電解質を供給できるため、電極体における非水電解質不足を防止できる。
【0018】
また、上記多孔質シートは、ポリオレフィンからなる基材層を備えているため、適度な柔軟性を有する。そして、積層型電極体の外周には、前記多孔質シートが1周以上巻きつけられ、積層型電極体の積層方向に垂直な両側面は多孔質シートに面している。このため、積層型電極体の積層構造を維持できる。さらに、非水電解質が含浸して電極体が膨化した場合でも、その膨張分を吸収できるとともに、積層型電極体の積層方向において適度な拘束力を発揮することができる。
【0019】
さらには、上記多孔質シートは、110℃で1時間加熱したときの熱収縮率が5%以下と小さい。このため、上記のような高温環境に曝されたときに積層型電極体に応力がかかり変形することを抑制できる。
【0020】
これらの効果が相乗的に作用して、高温環境に曝された場合でも、積層型電極体への非水電解質の分配が適正化され、充放電サイクルを繰り返したときの電池反応を電極体全体にわたって均質に進行させることができる。この結果、積層型非水電解質二次電池のサイクル特性を高めることができる。
【0021】
なお、多孔質シートを積層型電極体に巻きつける場合、強いテンションをかける必要はないが、多孔質シートにシワが発生しないように均質に巻きつけることが好ましい。
【0022】
また、多孔質シートによる拘束力を発揮し易いように、多孔質シートの巻き終わり端を、例えばテープ、接着剤などによって、多孔質シートの内周部分に固定してもよい。あるいは、多孔質シートの巻き始め端及び巻き終わり端をそれぞれ、積層型電極体の最外層及び多孔質シートの内周部分に固定してもよい。
【0023】
ポリオレフィンからなる基材層は、安価であり、多孔膜への加工性に富むため、前記基材層を備える多孔質シートを用いれば、電池コストを大きく増加させることがない。しかしながら、多孔質シートを積層型電極体に巻きつける周回数が多いと、材料使用量が増えてコストアップとなるとともに、体積エネルギー密度が低下する。このため、多孔質シートを積層型電極体に巻きつける周回は、5周以下であることが好ましい。
【0024】
また、多孔質シートの巻きつけ方向に垂直な方向の幅は、積層型電極体の前記巻きつけ方向に垂直な幅よりも小さくてもよいし、前記電極体の巻きつけ方向に垂直な幅以上としてもよい。多孔質シートの巻きつけ方向に垂直な方向の幅は、積層型電極体の前記巻きつけ方向に垂直な幅の50%以上、さらには100%以上とすることが好ましい。
【0025】
多孔質シートが、ポリオレフィンからなる基材層のみから構成される場合、前記基材層の厚さは、13〜30μmとすることが好ましい。ポリオレフィンからなる基材層は、充放電に寄与しないため、この基材層の厚みが厚くなりすぎると、放電容量やレート性能を低下させるおそれがある。一方、前記基材層の厚さが薄すぎると、多孔質シートの強度が低下するおそれがある。
【0026】
また、ポリオレフィンからなる基材層のみから構成される多孔質シートの空孔率は、熱収縮率の制御や非水電解質の保持性などの観点から、20〜70%であることが好ましい。
【0027】
ポリオレフィンからなる基材層の例としては、ポリエチレン微多孔膜、ポリプロピレン微多孔膜、これらの積層膜、あるいはポリエチレンとポリプロピレンとの混合膜などが挙げられる。
【0028】
上記非水電解質二次電池において、前記熱収縮率は3%以下である構成とすることができる。この構成により、高温環境下において、多孔質シートがさらに収縮しにくい。このため、多孔質シートが熱収縮して、積層型電極体に応力がかかり変形することを防止する効果を高めることができる。
【0029】
上記非水電解質二次電池において、多孔質シートは、ポリオレフィンからなる基材層と、この基材層上に形成された無機粒子を含有する層(以下「無機粒子層」とする)と、を有する構成とすることができる。無機粒子層は、ポリオレフィンからなる基材層と比較して、熱収縮しにくいので、ポリオレフィンからなる基材層上に無機粒子層を形成することにより、多孔質シートの熱収縮率を小さく制御しやすい。
【0030】
この場合にも、ポリオレフィンからなる基材層の厚みは、13〜30μmであることが好ましい。
【0031】
無機粒子層の厚みは、2〜7μmであることが好ましい。無機粒子層は充放電に寄与しないため、その厚みが厚くなりすぎると、放電容量やレート性能を低下させるおそれがある。一方、無機粒子層の厚みが薄すぎると、作製することが困難となる。
【0032】
無機粒子層は、ポリオレフィンからなる基材層の両面に形成してもよいが、放電容量やレート性能のような電池特性の低下を抑制する観点から、基材層の片面に形成することが好ましい。
【0033】
また、ポリオレフィンからなる基材層と無機粒子層とからなる多孔質シートの空孔率は、ポリオレフィンからなる基材層のみから多孔質シートの場合と同様に、20〜70%であることが好ましい。
【0034】
無機粒子層は、無機粒子と、無機粒子同士及び無機粒子と基材層を結着する結着剤とから構成することができる。
無機粒子層に構成する無機粒子としては、耐熱性が高く絶縁性の粒子を用いることができ、例えばアルミナ粒子、チタニア粒子、シリカ粒子、酸化カルシウム粒子などを用いることができる。
無機粒子層に用いられる結着剤としては、ポリビニルアルコール、スチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンなどを用いることができる。
【0035】
無機粒子層は、例えば、無機粒子と結着剤と分散媒とを混合して、無機粒子層用スラリーを得、このスラリーを、基材層の片面又は両面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
【0036】
なお、多孔質シートが、ポリオレフィンからなる基材層と、基材層上に形成された無機粒子層とからなる場合、多孔質シートの無機粒子層側が積層型電極体に対向するように、多孔質シートを積層型電極体に巻きつけることが好ましい。無機粒子層は耐熱性が高いため、電極体が発熱した場合でも、多孔質シートが破損すること、ひいては外装体、特にラミネートフィルムからなる外装体が破損することを防止することができる。さらには、電池が異常発熱したときに、外装缶と電極体との絶縁を維持することができる。
【0037】
多孔質シートの空孔率は、例えば、多孔質シートの見かけ密度と、多孔質シートの真密度とを用いて求めることができる。あるいは、水銀ポロシメータを用いて、空孔率を測定することもできる。
【0038】
上記非水電解質二次電池において、前記積層型電極体には、積層ずれを防止するための積層ずれ防止テープが貼り付けられている構成とすることができる。この構成により、積層型電極体の変形をより効果的に防止することができる。
【0039】
前記積層ずれ防止テープとしては、ポリフェニレンサルファイドテープ、ポリイミドテープ、ポリプロピレンテープなどを用いることができる。
【0040】
上記非水電解質二次電池において、外装体は、アルミラミネートフィルムからなる構成とすることができる。さらに、前記アルミラミネートフィルムからなる外装体は、減圧状態で封口されていることが好ましい。尚、減圧は−50〜−100KPaであることが好ましい。
【0041】
アルミラミネートフィルムからなる外装体は、軽量かつ柔軟であり、電極体の形状に合わせて変形できる。このため、電池の重量エネルギー密度及び体積エネルギー密度を高めることができる。さらに、減圧状態で外装体の封口を行うことにより、外装体によって積層型電極体がその積層方向に挟み込まれるような拘束力が生じる。これにより、充放電反応が電極体全体にわたって均質に進行させることができる。
【0042】
なお、上記のように、電極体の周囲には、多孔質シートが巻きつけられており、この多孔質シートに非水電解質が含浸され、保持される。よって、減圧状態で外装体の封口を行った場合でも、非水電解質の外部への逆流を抑制できる。
【0043】
アルミラミネートフィルムとしては、アルミニウム層の両面に、接着剤層を介して樹脂層が接着される構造のものだけでなく、アルミニウム層の片面(電池内部側)にのみ、接着剤層を介して樹脂層が接着される構造のものを用いることができる。また、樹脂層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系高分子、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等のポリビニリデン系高分子、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン7等のポリアミド系高分子等を用いることができる。
【0044】
本発明において、熱収縮率は、以下のようにして測定されたものをいう。具体的には、多孔質シートから15cm角の試験片を切り取り、この試験片を110℃で1時間加熱し、室温(25℃)となるまで放置し、この後試験片の所定方向における長さを測定する。熱収縮率は、その所定方向における加熱前後の試験片の長さ変化から求める。具体的には、以下の式から求める。
熱収縮率=[(加熱保存前のセパレータの長さ−加熱保存後のセパレータの長さ)/加熱保存前のセパレータの長さ]×100
【0045】
多孔質シートの熱収縮率は、例えば、基材層を構成するポリオレフィン膜を作製するときの延伸の有無や延伸の条件によって調節できる。また、ポリオレフィンからなる基材層上に上記のような無機粒子層を形成することによっても、多孔質シートの熱収縮率を調節することができる。
【0046】
ここで、上記「110℃で1時間の加熱」という条件は、積層型電極体の乾燥処理を想定した条件である。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、高温環境に曝された場合でも、サイクル特性に優れた積層型非水電解質二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、本発明の非水電解質二次電池に含まれる積層型電極体の一例を示す斜視図である。
図2図2は、図1の積層型電極体に多孔質シートを巻きつけた状態を示す斜視図である。
図3図3は、図2の線分III−IIIでの縦断面図である。
図4図4は、本発明の非水電解質二次電池に含まれる積層型電極体の別の例を示す縦断面図である。
図5図5は、本発明の非水電解質二次電池に含まれる積層型電極体のさらに別の例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
(実施の形態1)
図1〜3に、本発明の非水電解質二次電池に含まれる積層型電極体の一例を示す。図1は、積層型電極体の一例を示す斜視図である。なお、図1は、積層ずれ防止テープが貼り付けられた積層型電極体を示している。図2は、多孔質シートを巻きつけた状態の図1の積層型電極体を示している。図3は、図2の多孔質シートを巻きつけた積層型電極体の線分III−IIIでの縦断面図である。
【0050】
≪正極の作製≫
正極活物質としては、Li[Ni1/3Co1/3Mn1/3]Oを用いる。前記正極活物質94質量部と、導電剤としての炭素粉末3質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン3質量部とを混合する。得られた混合物を、N−メチル−2−ピロリドンと混合して、正極スラリーを調製する。
【0051】
正極スラリーを、ドクターブレード法により、厚さ15μmのアルミニウム製正極集電体の両面に塗布し、乾燥して、正極集電体の両面に正極活物質層が形成された極板を得、この極板を圧延ローラで圧延する。こうして、幅150mm×長さ150mmの活物質層塗布部11aと、前記活物質層塗布部から延出した、幅30mm×長さ20mmの集電体露出部からなる正極タブ部11bとを有する正極11を得る。
【0052】
≪負極の作製≫
負極活物質として黒鉛を用いる。負極活物質を96質量部と、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴムを2質量部と、増粘剤としてのカルボシキメチルセルロースを2質量部と、水とを混合して、負極スラリーを調製する。
【0053】
負極スラリーを、ドクターブレード法により、厚さ10μmの銅製負極集電体の両面に塗布し、乾燥して、負極集電体の両面に負極活物質層が形成された極板を得、この極板を圧延ローラで圧延する。こうして、幅155mm×長さ155mmの活物質層塗布部12aと、前記活物質層塗布部から延出した、幅30mm×長さ20mmの集電体露出部からなる負極タブ部12bとを有する負極12を得る。
【0054】
≪非水電解質の調製≫
エチレンカーボネートと、ジエチルカーボネートとを、体積比で30:70(25℃、1気圧)で混合して混合溶媒を得、この混合溶媒にLiPFを1.4mol/Lの濃度で溶解する。得られた溶液に、ビニレンカーボネートを混合溶媒の総質量に対して1質量%添加し、フルオロエチレンカーボネートを混合溶媒の総質量に対して5質量%添加して、非水電解質を調製する。
【0055】
≪積層型電極体の作製≫
上記のようにして作製した正極11と負極12とを、ポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ13(幅155mm×長さ155mm、厚さ20μm)を介して、交互に積層する。このとき、積層型電極体の積層方向に垂直な両面には、それぞれ負極12が配置されるように積層する。さらに、負極12の上に、セパレータ13をさらに積層し、最外層とする。こうして、略直方体の積層型電極体10を得る。
【0056】
全ての正極タブ部11b及び負極タブ部12bは、図1に示されるように、略直方体の積層型電極体10の積層方向に平行な端面の1つから外側に突き出すように、正極11と負極12とを積層する。
【0057】
次に、図1に示すように、積層型電極体の積層方向に平行な4つの端面において、電極体に、その積層方向に沿って、帯状の積層ずれ防止テープ14を貼り付ける。このとき、積層ずれ防止テープの両端部が、積層型電極体を挟み込むように、積層ずれ防止テープを貼り付ける。この積層ずれ防止テープ14としては、ポリプロピレン製テープを用いる。
【0058】
次いで、上記積層型電極体に、帯状の多孔質シートを2周、多孔質シートにシワが生じないように巻きつける。このとき、図2〜3に示すように、電極体の積層方向に垂直な両側面10a、10bと、正極タブ及び負極タブが延出した端面を含む対向する2つの端面以外の対向する2つの端面が、多孔質シートに面するように巻きつける。
【0059】
ここで、多孔質シートの巻き始め側の端部は、積層型電極体の最外層(セパレータ13)に多孔質シート固定用テープ(図示せず)で固定し、同様に、巻き終わり側の端部は、多孔質シートの内周側部分に多孔質シート固定用テープ16(図2参照)で固定する。この多孔質シート固定用テープとしては、ポリプロピレン製テープを用いる。
【0060】
多孔質シートとしては、熱収縮率5%の帯状ポリエチレン微多孔膜(厚さ20μm)を用いる。
【0061】
なお、本実施の形態では、多孔質シートの巻きつけ方向に対して垂直な幅を、積層型電極体の前記巻きつけ方向に対して垂直な幅以上としている。
【0062】
この後、上記多孔質シートを巻きつけた後の積層型電極体は、110℃で1時間加熱して、乾燥する。
【0063】
≪電池の作製≫
電極体の各正極タブ部11b及び各負極タブ部12bを、それぞれ正極集電端子(アルミニウム板)及び負極集電端子(銅板)を超音波溶接にて溶接する。次に、この電極体を、アルミラミネートフィルムからなる外装体に挿入し、外装体の正極集電端子及び負極集電端子が外部に出ている辺を含む3辺を熱溶着する。
【0064】
次いで、外装体の熱溶着されていない1辺から、外装体内部に非水電解質を注液し、その外装体の1辺を、減圧状態で熱溶着により封口して、非水電解質二次電池を得る。
【0065】
多孔質シートは、非水電解質を保持し、この多孔質シートから電極体に非水電解質を供給できるため、電極体における非水電解質不足を防止できる。
【0066】
また、上記多孔質シートは、ポリオレフィンからなる基材層を備えているため、適度な柔軟性を有する。そして、積層型電極体には、積層型電極体の積層方向に垂直な両側面に面するように、前記多孔質シートが1周以上巻きつけられている。このため、積層型電極体の積層構造を維持できる。さらに、非水電解質が含浸して電極体が膨化した場合でも、その膨張分を吸収できるとともに、積層型電極体の積層方向において適度な拘束力を発揮することができる。
【0067】
さらには、上記多孔質シートは、110℃で1時間加熱したときの熱収縮率が5%以下と小さい。このため、上記のような高温環境に曝されたときに積層型電極体に応力がかかり変形することを防止できる。
【0068】
これらの効果が相乗的に作用して、高温環境に曝された場合でも、積層型電極体への非水電解質の分配が適正化され、充放電サイクルを繰り返したときの電池反応を電極体全体にわたって均質に進行させることができる。この結果、積層型非水電解質二次電池のサイクル特性を高めることができる。
【0069】
さらに、本実施の形態1において、積層型電極体には、4つの端面それぞれに積層ずれ防止テープが貼り付けられている。これにより、積層型電極体において、積層ずれが生じることをさらに効果的に防止できる。
【0070】
(実施の形態2)
図4に、本発明の非水電解質二次電池に含まれる積層型電極体のさらに別の例を示す。図4は積層型電極体に多孔質シートを巻きつけた状態を示している。なお、図4において、図3と同じ構成要素には同じ番号を付している。
【0071】
図4の積層型電極体は、その最外層にセパレータ13が配置されていないこと以外は、実施の形態1と同じである。本実施の形態においても、上記実施の形態1と同様に、高温環境に曝された場合でも、充放電サイクルを繰り返したときの電池反応を電極体全体にわたって均質に進行させることができ、その結果、電池のサイクル特性を高めることができる。
【0072】
さらに、最外層に負極12が位置する場合でも、積層型電極体の周囲に、多孔質シートが巻きつけられているため、特に金属からなる外装体を用いる場合に、内部短絡が生じることを防止することができる。ただし、この場合、多孔質シートの巻きつけ方向に垂直な方向の幅は、積層型電極体の前記巻きつけ方向に垂直な幅以上とすることが好ましい。
【0073】
(実施の形態3)
図5に、本発明の非水電解質二次電池に含まれる積層型電極体のさらに別の例を示す。図5も積層型電極体に多孔質シートを巻きつけた状態を示している。また、図5において、図4と同じ構成要素には同じ番号を付している。
【0074】
図5の積層型電極体は、積層ずれ防止テープを貼り付けていないこと以外、上記実施の形態2と同様である。本実施の形態においても、上記実施の形態1及び2と同様に、高温環境に曝された場合でも、充放電サイクルを繰り返したときの電池反応を電極体全体にわたって均質に進行させることができ、その結果、電池のサイクル特性を高めることができる。
【0075】
以下、本発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。なお、本発明は下記の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
【実施例】
【0076】
(実施例1)
上記実施の形態1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。本実施例では、正極を20枚用い、負極を21枚用いた。積層型電極体の作製時、その積層方向に垂直な両端に負極が配置されるように、正極と負極とを積層した。さらに、前記積層方向に垂直な両端に位置する負極の外側に前記セパレータをそれぞれ配置し、最外層とした。作製した電池の設計容量は、25000mAhとした。
【0077】
また、ポリエチレン微多孔膜のみからなる多孔質シートの空孔率は50%であった。空孔率は、多孔質シートの見かけ密度と、多孔質シートの真密度とから求めた。
【0078】
(実施例2)
多孔質シートとして、ポリエチレン微多孔膜基材層(厚さ15μm)と、その片面に形成された無機粒子層(厚さ5μm)とからなる2層シートを用い、この2層シートを、無機粒子層が電極体と対向するように、電極体に巻きつけたこと以外、実施例1と同様にして、実施例2の非水電解質二次電池を作製した。なお、用いた多孔質シート(2層シート)の空孔率は50%であった。
【0079】
上記ポリエチレン微多孔膜基材層と無機粒子層とからなる2層シートは、以下のように作製した。
平均粒子径1μmのアルミナ粒子と、結着剤としてのポリビニルアルコールと、水とを混合し、スラリーを調製した。ここで、アルミナ粒子と、ポリビニルアルコールとの質量比は、75:25とした。
【0080】
次に、得られたスラリーを、ポリエチレン微多孔膜の片面に塗布し、乾燥して、ポリエチレン微多孔膜基材層(厚さ15μm)と、その片面に形成された無機粒子層(厚さ5μm)とからなる2層シートを得た。
【0081】
(実施例3)
図4に示されるように、積層型電極体の積層方向の両最外層にセパレータを配置せず、両最外層をそれぞれ負極とし、電極体の4つの各端面及びそれに続く最外層の負極部分に、それぞれ帯状の積層ずれ防止テープを貼り付けたこと以外、実施例1と同様にして、実施例3の非水電解質二次電池を作製した。
【0082】
(実施例4)
図5に示されるように、積層ずれ防止テープを用いなかったこと以外、実施例3と同様にして、実施例4の非水電解質二次電池を作製した。
【0083】
(比較例1)
多孔質シートとして、熱収縮率が7%のポリエチレン微多孔膜(厚さ20μm)を用いたこと以外、実施例1と同様にして、比較例1の非水電解質二次電池を作製した。本比較例で用いたポリエチレン微多孔膜の空孔率は55%であった。
【0084】
(比較例2)
積層型電極体に多孔質シートを巻きつけなかったこと以外、実施例1と同様にして、比較例2の非水電解質二次電池を作製した。
【0085】
[評価]
(サイクル試験)
実施例1〜4及び比較例1〜2の各電池を、30℃の温度条件下で、1It(25000mA)の定電流で、電池電圧が4.2Vになるまで充電し、次いで4.2Vの定電圧で電流値が1/50Cになるまで充電した。次に、充電後の各電池を、1Itの電流値で電池電圧が3.0Vになるまで放電して、放電容量を求めた。これを1サイクル目の放電容量とした。
【0086】
次いで、上記のような充放電を750サイクル繰り返して、750サイクル目の放電容量を求めた。1サイクル目の放電容量に対する750サイクル目の放電容量の比率を、容量維持率とした。結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
表1から、多孔質シートの熱収縮率が5%以下の実施例1〜4の電池は、その容量維持率が90%以上であったが、多孔質シートの熱収縮率が7%の比較例1の電池及び多孔質シートを用いていない比較例2の電池の容量維持率は85%以下であり、実施例1〜4の電池の方が、サイクル特性が優れていることがわかる。
【0089】
比較例1の電池においては、110℃で1時間加熱したときの熱収縮率が7%である多孔質シートを用いているため、この多孔質シートが収縮して、電極体に応力がかかって変形し、電極反応が不均一になったため、サイクル特性が低下したと考えられる。
【0090】
比較例2の電池では、多孔質シートによる適度な拘束力や非水電解質の供給が得られず、電極の膨化や非水電解質の不均一分布による劣化が生じたため、サイクル特性が低下したと考えられる。
【0091】
一方、実施例1〜4の電池については、多孔質シートが非水電解質を保持し、電極体に非水電解質を供給できるため、電極体の非水電解質不足を防止できる。また、上記多孔質シートは、柔軟性を有するポリオレフィンからなる基材層を備える。そして、電極体の外周には、電極体の積層方向に垂直な両側面が多孔質シートに面するように、多孔質シートが1周以上巻きつけられている。これらにより、電極体の積層構造を維持でき、さらに非水電解質が含浸して電極体が膨化した場合でも、その膨張分を吸収できるとともに積層型電極体の積層方向において適度な拘束力を発揮できる。
【0092】
さらには、上記多孔質シートは、110℃で1時間加熱したときの熱収縮率が5%以下であるため、高温環境に曝されても、電極体に応力がかかり変形することを防止できる。
【0093】
これらの効果が相乗的に作用して、高温環境に曝された場合でも、積層型電極体への非水電解質の分配が適正化され、充放電サイクルを繰り返したときの電池反応を電極体全体にわたって均質に進行させることができる。この結果、積層型非水電解質二次電池のサイクル特性を高めることができたと考えられる。
【0094】
また、実施例1の電池と実施例3〜4の電池とを比較すると、実施例1の電池の容量維持率は91%であり、実施例3〜4の電池の容量維持率はそれぞれ90%であり、積層型電極体の最外層にセパレータが配置されたか否かに関わりなく、優れたサイクル特性が得られることがわかる。
【0095】
さらに、実施例1及び4の電池の容量維持率はそれぞれ91%及び90%であり、積層ずれ防止テープを用いる実施例1の電池は、積層ずれ防止テープを用いていない実施例4の電池と同等以上のサイクル特性が得られることがわかる。
【0096】
(追記事項)
上記実施例では、積層型電極体に1枚の帯状多孔質シートを巻きつけている。さらにもう一枚の別の帯状多孔質シートを用い、積層方向に垂直な両側面と、正極タブ及び負極タブが延出した端面を含む対向する2つの端面が別の帯状多孔質シートに面するように巻きつけてもよい。つまり、2枚の帯状多孔質シートを用いて、略直方体の積層型電極体の全面を覆うように巻きつけてもよい。この場合、前記もう一枚の帯状多孔質シートには、正極タブ部及び負極タブ部を通すための開口部が設けられる。
【0097】
正極活物質としては、例えばリチウム含有ニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNiCoMn、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)、リチウム含有コバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウム含有ニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウム含有ニッケルコバルト複合酸化物(LiCoNi1−x)、リチウム含有マンガン複合酸化物(LiMnO)、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn)、またはこれらの酸化物に含まれる遷移金属の一部を他の元素(例えば、Ti、Zr、Mg、Al等)で置換した化合物等のリチウム含有遷移金属複合酸化物を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
【0098】
負極活物質としては、例えば天然黒鉛、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、あるいはこれらの焼成体等の炭素材料を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。さらに、前記炭素材料以外にも、Li、Si、SiO、Sn、SnO、Li[Li1/3Ti5/3]Oなどを用いることができる。
【0099】
非水電解質は、非水溶媒と、それに溶解した電解質塩とを含む。非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の環状カーボネートや、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトンなどのリチウム塩の溶解度が高い高誘電率溶媒と、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジオキソラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル等のカルボン酸エステルなどの低粘性溶媒と、を混合させて用いることができる。さらに、前記高誘電率溶媒や低粘性溶媒をそれぞれ二種以上の混合溶媒とすることもできる。
【0100】
電解質塩としては、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CSO、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li1212、LiB(C)F、LiP(C等のリチウム塩を一種以上用いることができる。非水電解質における電解質塩の合計濃度は、0.8〜1.8mol/Lであることが好ましい。
【0101】
また、非水電解質に、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、tert−アミルベンゼン等の公知の添加剤を添加することもできる。
【0102】
セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンやこれらの混合物ないし積層物等のオレフィン樹脂からなる微多孔膜を用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上説明したように、本発明によれば、高温環境に曝された場合でも、サイクル特性に優れた積層型非水電解質二次電池を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
【符号の説明】
【0104】
10 積層型電極体
10a、10b 積層型電極体の積層方向に垂直な両側面
11 正極
11a 正極活物質層塗布部
11b 正極タブ部
12 負極
12a 負極活物質層塗布部
12b 負極タブ部
13 セパレータ
14 積層ずれ防止テープ
15 多孔質シート
16 多孔質シート固定用テープ
図1
図2
図3
図4
図5