(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
高温冷水を生成する高温冷水熱源機と、低温冷水を生成する低温冷水熱源機と、温水を生成する温水熱源機と、前記高温冷水熱源機が生成する高温冷水を取り入れる高温冷水コイルと,前記低温冷水熱源機が生成する低温冷水または前記温水熱源機が生成する温水を取り入れ、低温冷水が取り入れられる場合には低温冷水コイルとして用いられ、温水が取り入れられる場合には温水コイルとして用いられる冷温水コイルとを有する空調機と、前記高温冷水コイルへの高温冷水の供給経路に設けられた高温冷水バルブと、前記冷温水コイルへの低温冷水または温水の供給経路に設けられ、この供給経路に低温冷水が流れる場合には低温冷水バルブとして用いられ、この供給経路に温水が流れる場合には温水バルブとして用いられる冷温水バルブとを備え、前記空調機より制御対象への給気を行う一方、前記制御対象からの還気と外気とを混合して前記空調機へ供給し、この空調機からの前記制御対象への給気の温度を給気温度設定値となるように、前記高温冷水バルブの開度θ1および前記冷温水バルブの開度θ2を制御することにより、前記高温冷水コイルへの高温冷水および前記冷温水コイルへの低温冷水または温水の供給量を調整する空調システムにおいて、
前記空調機からの前記制御対象への給気の温度を前記給気温度設定値とするような前記高温冷水バルブの開度θ1および前記低温冷水バルブの開度θ2の内、前記高温冷水バルブの開度θ1を優先して求め、この求められた高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2を夏期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2とする第1の演算手段と、
前記空調機からの前記制御対象への給気の温度を前記給気温度設定値とするような前記高温冷水バルブの開度θ1および前記温水バルブの開度θ2を求め、この求められた高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2を冬期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2とする第2の演算手段と、
前記高温冷水コイルからの高温冷水の出口温度を高温冷水還温度とし、この高温冷水還温度を高温冷水還温度設定値とするような前記高温冷水バルブの開度θ1を求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1を高温冷水還温度制御の高温冷水バルブの開度θ1とする第3の演算手段と、
前記空調機の定格冷却能力に対する現在の処理熱量を空調機の現在の処理能力比として算出し、前記第1の演算手段によって求められた前記低温冷水バルブの開度θ2と前記算出された空調機の現在の処理能力比とから前記高温冷水バルブの開度θ1の上限値を求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1の上限値を高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1とする第4の演算手段と、
前記冷温水コイルを低温冷水コイルとして使用するモードにある場合、前記第1の演算手段で求められた夏期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1、前記第3の演算手段で求められた高温冷水還温度制御の高温冷水バルブの開度θ1、前記第4の演算手段で求められた高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を制御出力として選択する最小開度選択手段と
を備えることを特徴とする空調システム。
高温冷水を生成する高温冷水熱源機と、低温冷水を生成する低温冷水熱源機と、温水を生成する温水熱源機と、前記高温冷水熱源機が生成する高温冷水を取り入れる高温冷水コイルと,前記低温冷水熱源機が生成する低温冷水または前記温水熱源機が生成する温水を取り入れ、低温冷水が取り入れられる場合には低温冷水コイルとして用いられ、温水が取り入れられる場合には温水コイルとして用いられる冷温水コイルとを有する空調機と、前記高温冷水コイルへの高温冷水の供給経路に設けられた高温冷水バルブと、前記冷温水コイルへの低温冷水または温水の供給経路に設けられ、この供給経路に低温冷水が流れる場合には低温冷水バルブとして用いられ、この供給経路に温水が流れる場合には温水バルブとして用いられる冷温水バルブとを備え、前記空調機より制御対象への給気を行う一方、前記制御対象からの還気と外気とを混合して前記空調機へ供給し、この空調機からの前記制御対象への給気の温度を給気温度設定値となるように、前記高温冷水バルブの開度θ1および前記冷温水バルブの開度θ2を制御することにより、前記高温冷水コイルへの高温冷水および前記冷温水コイルへの低温冷水または温水の供給量を調整する空調方法において、
前記空調機からの前記制御対象への給気の温度を前記給気温度設定値とするような前記高温冷水バルブの開度θ1および前記低温冷水バルブの開度θ2の内、前記高温冷水バルブの開度θ1を優先して求め、この求められた高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2を夏期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2とする第1の演算ステップと、
前記空調機からの前記制御対象への給気の温度を前記給気温度設定値とするような前記高温冷水バルブの開度θ1および前記温水バルブの開度θ2を求め、この求められた高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2を冬期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2とする第2の演算ステップと、
前記高温冷水コイルからの高温冷水の出口温度を高温冷水還温度とし、この高温冷水還温度を高温冷水還温度設定値とするような前記高温冷水バルブの開度θ1を求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1を高温冷水還温度制御の高温冷水バルブの開度θ1とする第3の演算ステップと、
前記空調機の定格冷却能力に対する現在の処理熱量を空調機の現在の処理能力比として算出し、前記第1の演算ステップによって求められた前記低温冷水バルブの開度θ2と前記算出された空調機の現在の処理能力比とから前記高温冷水バルブの開度θ1の上限値を求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1の上限値を高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1とする第4の演算ステップと、
前記冷温水コイルを低温冷水コイルとして使用するモードにある場合、前記第1の演算ステップで求められた夏期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1、前記第3の演算ステップで求められた高温冷水還温度制御の高温冷水バルブの開度θ1、前記第4の演算ステップで求められた高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を制御出力として選択する最小開度選択ステップと
を備えることを特徴とする空調方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る空調システムの一実施の形態を示す計装図である。
【0019】
同図において、1−1〜1−4は低温冷水あるいは高温冷水を生成する低温/高温冷水熱源機、2−1,2−2は温水を生成する温水熱源機、3−1〜3−4は低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4に対して補機として設けられた1次ポンプ、3−5,3−6は温水熱源機2−1,2−2に対して補機として設けられた1次ポンプ、4−1,4−2,5−1,5−2は往ヘッダ、6−1,6−2,7−1,7−2は還ヘッダ、8−1は往ヘッダ4−1と還ヘッダ6−1との間に設けられたバイパス管路、8−2は往ヘッダ5−1と還ヘッダ7−1との間に設けられたバイパス管路である。
【0020】
9−1〜9−3は往ヘッダ4−1と4−2との間に設けられた2次ポンプ、9−4〜9−6は往ヘッダ5−1と5−2との間に設けられた2次ポンプ、10−1は往ヘッダ4−1と4−2との間のバイパス管路に設けられたバイパス弁、10−2は往ヘッダ5−1と5−2との間のバイパス管路に設けられたバイパス弁、11は往ヘッダ4−2に連通する第1の往水管路、12は往ヘッダ5−2に連通する第2の往水管路、13は還ヘッダ6−2に連通する第1の還水管路、14は還ヘッダ7−2に連通する第2の還水管路、15−1〜15−3は往水管路11と還水管路13との間および往水管路12と還水管路14との間に並列に設けられた空調機である。
【0021】
空調機15(15−1〜15−3)は、冷温水コイル15Aと、高温冷水コイル15Bと、ファン15Cとを備えており、冷温水コイル15Aが往水管路11と還水管路13との間に設けられ、高温冷水コイル15Bが往水管路12と還水管路14との間に設けられている。また、冷温水コイル15Aへの冷温水の供給経路には冷温水バルブCHVが設けられ、高温冷水コイル15Bへの高温冷水の供給経路には高温冷水バルブHCVが設けられている。
【0022】
この空調システムにおいて、低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4が生成する冷水(低温冷水または高温冷水)は往ヘッダ4−1および5−1に送られるものとされており、低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4からの往ヘッダ4−1への冷水の供給経路にはバルブ17−1〜17−4が設けられ、低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4からの往ヘッダ5−1への冷水の供給経路にはバルブ17−5〜17−8が設けられている。また、往水側と同様に、還水側にも、還ヘッダ6−1からの低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4への冷水の還流経路にバルブ18−1〜18−4が設けられ、還ヘッダ7−1からの低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4への冷水の還流経路にバルブ18−5〜18−8が設けられている。
【0023】
また、温水熱源機2−1,2−2が生成する温水は往ヘッダ4−1に送られるものとされており、温水熱源機2−1,2−2からの往ヘッダ4−1への温水の供給経路にはバルブ19−1,19−2が設けられている。また、往水側と同様に、還水側にも、還ヘッダ6−1からの温水熱源機2−1,2−2への温水の還流経路にバルブ20−1,20−2が設けられている。
【0024】
また、この空調システムにおいて、低温/高温冷水熱源機1−1〜1−4に対しては、低温冷水熱源コントローラ21と高温冷水熱源コントローラ22とが設けられ、温水熱源機2−1,2−2に対しては温水熱源コントローラ23が設けられている。また、低温冷水熱源コントローラ21と、高温冷水熱源コントローラ22と、温水熱源コントローラ23とに対して、熱源統合コントローラ24が設けられている。
【0025】
低温冷水熱源コントローラ21は、低温/高温冷水熱源機1(1−1〜1−4)に運転指令を送ることにより、所要の低温/高温冷水熱源機1を運転中とし、低温冷水熱源機として動作させる。以下、低温冷水熱源機として動作する低温/高温冷水熱源機を低温冷水熱源機と呼ぶ。
【0026】
低温冷水熱源コントローラ21は、運転中とした低温冷水熱源機1からの低温冷水を往ヘッダ4−1へ送るべく、その低温冷水熱源機1からの往ヘッダ4−1への低温冷水の供給経路に設けられているバルブ17(17−1〜17−4)を開とする。また、往水側と同様に、還水側についても、その低温冷水熱源機1への還ヘッダ6−1からの低温冷水の還流経路に設けられているバルブ18(18−1〜18−4)も開とする。なお、低温/高温冷水熱源機1は、冷水温度設定値が低い値(相対的に低い値)とされることにより、低温冷水熱源機として動作する。
【0027】
高温冷水熱源コントローラ22は、低温/高温冷水熱源機1(1−1〜1−4)に運転指令を送ることにより、所要の低温/高温冷水熱源機1を運転中とし、高温冷水熱源機として動作させる。以下、高温冷水熱源機として動作する低温/高温冷水熱源機を高温冷水熱源機と呼ぶ。
【0028】
高温冷水熱源コントローラ22は、運転中とした高温冷水熱源機1からの高温冷水を往ヘッダ5−1へ送るべく、その高温冷水熱源機1からの往ヘッダ5−1への高温冷水の供給経路に設けられているバルブ17(17−5〜17−8)を開とする。また、往水側と同様に、還水側についても、その高温冷水熱源機1への還ヘッダ7−1からの高温冷水の還流経路に設けられているバルブ18(18−5〜18−8)も開とする。なお、低温/高温冷水熱源機1は、冷水温度設定値が高い値(相対的に高い値)とされることにより、高温冷水熱源機として動作する。
【0029】
温水熱源コントローラ23は、温水熱源機2(2−1,2−2)に運転指令を送ることにより、所要の温水熱源機2を運転中とする。この場合、温水熱源コントローラ23は、運転中とした温水冷水熱源機2からの温水を往ヘッダ4−1へ送るべく、その温水熱源機2からの往ヘッダ4−1への温水の供給経路に設けられているバルブ19(19−1,19−2)を開とする。また、往水側と同様に、還水側についても、その温水熱源機2への還ヘッダ6−1からの温水の還流経路に設けられているバルブ20(20−1,20−2)を開とする。
【0030】
この空調システムにおいて、例えば、低温/高温冷水熱源機1−1が低温冷水熱源機とされた場合、低温冷水熱源機1−1によって生成された低温冷水は、低温冷水熱源機1−1の補機として起動される1次ポンプ3−1によって圧送され、バルブ17−1を通って往ヘッダ4−1に送られ、2次ポンプ9−1〜9−3によりさらに圧送されて、往ヘッダ4−2を経て往水管路11に供給され、空調機15の冷温水コイル15Aを通り、冷温水バルブCHVを介し、還水管路13を通って還ヘッダ6−2,6−1に至り、バルブ18−1を通って、1次ポンプ3−1によって圧送され、以上の経路を循環する。この場合、空調機15では、冷温水コイル15Aが低温冷水コイルとして用いられ、冷温水バルブCHVが低温冷水バルブとして用いられる。
【0031】
また、例えば、低温/高温冷水熱源機1−2が高温冷水熱源機とされた場合、高温冷水熱源機1−2によって生成された高温冷水は、高温冷水熱源機1−2の補機として起動される1次ポンプ3−2により圧送され、バルブ17−6を通って往ヘッダ5−1に送られ、2次ポンプ9−4〜9−6によりさらに圧送されて、往ヘッダ5−2を経て往水管路12に供給され、空調機15の高温冷水コイル15Bを通り、高温冷水バルブHCVを介し、還水管路14を通って還ヘッダ7−2,7−1に至り、バルブ18−6を通って、再び1次ポンプ3−2によって圧送され、以上の経路を循環する。
【0032】
また、例えば、温水熱源機2−1が運転中とされた場合、温水熱源機2−1によって生成された温水は、温水熱源機2−1の補機として起動される1次ポンプ3−5により圧送され、バルブ19−1を通って往ヘッダ4−1に送られ、2次ポンプ9−1〜9−3によりさらに圧送されて、往ヘッダ4−2を経て往水管路11に供給され、空調機15の冷温水コイル15Aを通り、冷温水バルブCHVを介し、還水管路13を通って還ヘッダ6−2,6−1に至り、バルブ20−1を通って、再び1次ポンプ3−5によって圧送され、以上の経路を循環する。この場合、空調機15では、冷温水コイル15Aが温水コイルとして用いられ、冷温水バルブCHVが温水バルブとして用いられる。
【0033】
この低温冷水、高温冷水、温水の循環経路中、往水管路11には、往ヘッダ4−2から吐出される冷温水(低温冷水あるいは温水)の温度を空調機15−1〜15−3への冷温水の往水温度t
CHWSとして検出する往水温度センサ25が設けられ、還水管路13には、還ヘッダ6−2へ戻される冷温水(低温冷水あるいは温水)の温度を空調機15−1〜15−3からの冷温水の還水温度t
CHWRとして検出する還水温度センサ26と、還ヘッダ6−2へ戻される冷温水(低温冷水あるいは温水)の流量を空調機15−1〜15−3を通る冷温水の合計流量(冷温水合計負荷流量)Q
CHWとして検出する流量計27とが設けられている。
【0034】
また、往水管路12には、往ヘッダ5−2から吐出される高温冷水の温度を空調機15−1〜15−3への高温冷水の往水温度t
HCWSとして検出する往水温度センサ28が設けられ、還水管路14には、還ヘッダ7−2へ戻される高温冷水の温度を空調機15−1〜15−3からの高温冷水の還水温度t
HCWRとして検出する還水温度センサ29と、還ヘッダ7−2へ戻される高温冷水の流量を空調機15−1〜15−3を通る高温冷水の合計流量(高温冷水合計負荷流量)Q
HCWとして検出する流量計30が設けられている。
【0035】
また、この空調システムにおいて、空調機15−1〜15−3に対しては、空調機コントローラ16−1〜16−3が設けられている。
図2に空調機コントローラ16(16−1〜16−3)と空調機15(15−1〜15−3)との間の計装図を示す。なお、
図2において、高温冷水コイル15B、冷温水コイル15A、ファン15Cは、還気RAと外気OAとの混合空気の流れ方向に沿って、高温冷水コイル15B、冷温水コイル15A、ファン15Cの順に設置されているが、ファン15C、高温冷水コイル15B、冷温水コイル15Aの順に設置されてもよい。
【0036】
空調機15は、制御対象からの還気RAと外気OAとの混合空気を吸気とし、この吸気として供給される混合空気の温度を冷温水コイル15Aや高温冷水コイル15Bによって調整し、ファン15Cから吐き出すことによって給気SAとして制御対象へ供給する。
【0037】
空調機15からの給気SAの供給経路には、給気SAの温度を制御対象への給気温度tspvとして検出する給気温度センサ31と、給気SAの湿度を制御対象への給気湿度hspvとして検出する給気湿度センサ32と、給気SAの風量を制御対象への給気風量Vairとして検出する給気風量センサ33とが設けられている。ただし、給気湿度センサ32の代わりに給気SAの露点温度を制御対象への給気露点温度dspvとして検出する給気露点温度センサとしてもよい。
【0038】
また、空調機15への外気OAと還気RAとの混合空気の供給経路には、外気OAと還気RAとの混合空気の温度を空調機15への吸気温度tmpvとして検出する吸気温度センサ34と、外気OAと還気RAとの混合空気の湿度を空調機15への吸気湿度hmpvとして検出する吸気湿度センサ35と、還気RAの湿度を外気OAと還気RAとの混合空気への還気湿度hrpvとして検出する還気湿度センサ38とが設けられている。
【0039】
また、空調機15の高温冷水コイル15Bに対しては、高温冷水コイル15Bへの高温冷水の入口温度を高温冷水送水温度t
HCWSpvとして検出する温度センサ36と、高温冷水コイル15Bからの高温冷水の出口温度を高温冷水還温度t
HCWRpvとして検出する温度センサ37とが設けられている。また、空調機15の冷温水コイル15Aに対しては、冷温水コイル15Aからの冷温水の出口温度を冷温水還温度t
CHWRpvとして検出する温度センサ39が設けられている。
【0040】
空調機コントローラ16は、給気温度センサ31からの給気温度tspvと、給気湿度センサ32からの給気湿度hspvと、給気風量センサ33からの給気風量Vairと、吸気温度センサ34からの吸気温度tmpvと、吸気湿度センサ35からの吸気湿度hmpvと、湿度センサ38からの還気湿度hrpvと、温度センサ36からの高温冷水往温度t
HCWSpvと、温度センサ37からの高温冷水還温度t
HCWRpvと、温度センサ39からの冷温水還温度t
CHWRpvと、給気温度tspvに対して定められた温度設定値(給気温度設定値)tsspと、還気湿度hrpvに対して定められた湿度設定値(還気湿度設定値)hrspと、高温冷水還温度t
HCWRpvに対して定められた温度設定値(高温冷水還温度設定値)t
HCWRspとを入力とし、冷温水バルブCHVおよび高温冷水バルブHCVの開度を制御する。
【0041】
図3に空調機コントローラ16の要部の機能ブロック図を示す。同図において、16Aは夏期の給気温度制御部(第1演算部)、16Bは冬期の給気温度制御部(第2演算部)、16Cは高温冷水還温度制御部(第3演算部)、16Dは高温冷水過剰流量抑制制御部(第4演算部)、16Eは除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御部(第5演算部)、16Gはθ2の夏冬切換部、16Hはθ1の夏冬切換部、16I,16Jはローセレクタ部、16K,16Lはゲート部である。
【0042】
この空調機コントローラ16の各部は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種の機能を実現させるプログラムとによって実現される。具体的には、コンピュータにプログラムがインストールされ、このインストールされたプログラムに従うCPUの処理動作として実現される。
【0043】
以下、
図3に示した空調機コントローラ16の各部の機能について、その動作を交えながら説明する。なお、この実施の形態において、空調機15に付設された冷温水バルブCHVおよび高温冷水バルブHCVは二方弁とし、その弁開度(0〜100%)と弁通過流量との関係は、イコールパーセント特性(
図4参照)で表されるものとする。また、この実施の形態において、冷温水コイル15Aおよび高温冷水コイル15Bの定格流量は各々50l/minとする。
【0044】
〔夏期の給気温度制御〕
夏期の給気温度制御部(第1演算部)16Aは、給気温度センサ31からの給気温度tspvとこの給気温度tspvに対する給気温度設定値tsspとを入力とし、
図5に示すようなテーブルTB1に従って、給気温度tspvを給気温度設定値tsspとするような高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2を高温冷水バルブの開度θ1を優先して求め、この求められた高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2を夏期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1および低温冷水バルブの開度θ2として出力する。なお、夏期の給気温度制御では、温水は使用しないので、テーブルTB1中、温水バルブの開度については定められていない。
【0045】
〔冬期の給気温度制御〕
冬期の給気温度制御部(第2演算部)16Bは、給気温度センサ31からの給気温度tspvとこの給気温度tspvに対する給気温度設定値tsspとを入力とし、
図6に示すようなテーブルTB2に従って、給気温度tspvを給気温度設定値tsspとするような高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2を求め、この求められた高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2を冬期の給気温度制御の高温冷水バルブの開度θ1および温水バルブの開度θ2として出力する。なお、冬期の給気温度制御では、低温冷水は使用しないので、テーブルTB2中、低温冷水バルブの開度については定められていない。
【0046】
〔高温冷水還温度制御〕
高温冷水還温度制御部(第3演算部)16Cは、温度センサ37からの高温冷水還温度t
HCWRpvとこの高温冷水還温度t
HCWRpvに対する高温冷水還温度設定値t
HCWRspとを入力とし、
図7に示すようなテーブルTB3に従って、高温冷水還温度t
HCWRpvを高温冷水還温度設定値t
HCWRspとするような高温冷水バルブの開度θ1を求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1を高温冷水還温度制御の高温冷水バルブの開度θ1として出力する。
【0047】
〔高温冷水過剰流量抑制制御〕
高温冷水過剰流量抑制制御部(第4演算部)16Dは、吸気温度センサ34からの吸気温度tmpvと、吸気湿度センサ35からの吸気湿度hmpvと、給気温度センサ31からの給気温度tspvと、給気湿度センサ32からの給気湿度hspvと、給気風量センサ33からの給気風量Vairと、後述するθ2の夏冬切換部16Gからの低温冷水バルブの開度θ2(または温水バルブの開度θ2)とを入力とし、空調機15の定格冷却能力に対する現在の処理熱量を空調機15の現在の処理能力比p(%)として算出し、
図8に示すテーブルTB4に従って、θ2の夏冬切換部16Gからの低温冷水バルブの開度θ2(または温水バルブの開度θ2)と空調機15の現在の処理能力比p(%)とから高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1として出力する。
【0048】
〔除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御〕
除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御部(第5演算部)16Eは、還気湿度センサ38からの還気湿度hrpvとこの還気湿度hrpv対する還気湿度設定値hrspとを入力とし、
図9に示すようなテーブルTB5に従って、現在の還気湿度hrpvに対応する高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1として出力する。以下、除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御部16Eは、単に高温冷水利用抑制制御部1Eと呼ぶ。
【0049】
〔θ2の夏冬の切換〕
θ2の夏冬切換部16Gは、冬期の給気温度制御部16Bからの温水バルブの開度θ2および夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2を入力とし、外部から与えられる温水使用/未使用の情報を受けて、すなわち空調機15における冷温水コイル15Aを温水コイルとして使用するモードにあるのか(温水使用モード)、低温冷水コイルとして使用するモードにあるのか(温水未使用モード)の情報を受けて、温水使用モード時には冬期の給気温度制御部16Bからの温水バルブの開度θ2を選択出力し、温水未使用モード時には夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2を選択出力する。
【0050】
〔θ1の夏冬の切換〕
θ1の夏冬切換部16Hは、冬期の給気温度制御部16Bからの高温冷水バルブの開度θ1と夏期の給気温度制御部16Aからの高温冷水バルブの開度θ1とを入力とし、外部から与えられる温水使用/未使用の情報を受けて、すなわち空調機15における冷温水コイル15Aを温水コイルとして使用するモードにあるのか(温水使用モード)、低温冷水コイルとして使用するモードにあるのか(温水未使用モード)の情報を受けて、温水使用モード時には冬期の給気温度制御部16Bからの高温冷水バルブの開度θ1を選択出力し、温水未使用モード時には夏期の給気温度制御部16Aからの高温冷水バルブの開度θ1を選択出力する。
【0051】
外部からの温水使用/未使用の情報はゲート部16L,16Kにも与えられる。ゲート部16L,16Kは、温水使用モード時にはゲートを閉じ、温水未使用モード時にはゲートを開く。ゲート部16Lのゲートが開かれると、高温冷水過剰流量抑制制御部16Dからの高温冷水バルブの開度θ1がゲート部16Lを通過し、ゲート部16Kのゲートが開かれると、高温冷水利用抑制制御部16Eからの高温冷水バルブの開度θ1がゲート部16Kを通過する。
【0052】
〔ローセレクト〕
ローセレクタ部16Iは、θ1の夏冬切換部16Hからの高温冷水バルブの開度θ1と高温冷水還温度制御部16Cからの高温冷水バルブの開度θ1と高温冷水利用抑制制御部16Eからのゲート部16Kを介する高温冷水バルブの開度θ1とを入力とし、入力される高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を選択出力する。
【0053】
ローセレクタ部16Jは、ローセレクタ部16Iからの高温冷水バルブの開度θ1と高温冷水過剰流量抑制制御部16Dからのゲート部16Lを介する高温冷水バルブの開度θ1とを入力とし、入力される高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を選択出力する。
【0054】
なお、この実施の形態では、θ1の夏冬切換部16Hと、ローセレクタ部16I,16Jと、ゲート部16K,16Lとによって、本発明でいう最小開度選択手段が構成されている。また、この実施の形態では、最小開度の選択をローセレクタ部16Iと16Jとの2段構成で行っているが、ローセレクタ部16Iと16Jとをまとめて1つのローセレクタ部としてもよい。
【0055】
〔温水未使用モード〕
今、空調機コントローラ16に対し、外部より温水未使用の情報(温水未使用モード)が与えられているものとする。
この場合、θ2の夏冬切換部16Gでは、外部からの温水未使用の情報を受けて、夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2を選択出力する。
また、θ2の夏冬切換部16Gから高温冷水過剰流量抑制制御部16Dに、夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2が送られる。
【0056】
θ1の夏冬切換部16Hは、外部からの温水未使用の情報を受けて、夏期の給気温度制御部16Aからの高温冷水バルブの開度θ1を選択し、ローセレクタ部16Iに送る。ローセレクタ部16Iには、高温冷水還温度制御部16Cからの高温冷水バルブの開度θ1も送られてくる。また、外部からの温水未使用の情報を受けてゲート部16Kがゲートを開くことから、ローセレクタ部16Iには高温冷水利用抑制制御部16Eからの高温冷水バルブの開度θ1も送られてくる。
【0057】
ローセレクタ部16Iは、θ1の夏冬切換部16Hから送られてくる高温温冷水バルブの開度θ1(夏期の給気温度制御部16Aからの高温冷水バルブの開度θ1)、高温冷水還温度制御部16Cから送られてくる高温冷水バルブの開度θ1、高温冷水利用抑制制御部16Eから送られてくる高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を選択し、ローセレクタ部16Jに送る。
【0058】
一方、高温冷水過剰流量抑制制御部16Dは、空調機15の定格冷却能力に対する現在の処理熱量を空調機15の現在の処理能力比p(%)として算出し、
図8に示したテーブルTB4に従って、θ2の夏冬切換部16Gからの低温冷水バルブの開度θ2(夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2)と空調機15の現在の処理能力比p(%)とから高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを求め、この求めた高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1として出力する。
【0059】
この場合、高温冷水過剰流量抑制制御部16Dは、吸気温度センサ34からの吸気温度tmpvと吸気湿度センサ35からの吸気湿度hmpvとから外気・還気混合点エンタルピを求め、給気温度センサ31からの給気温度tspvと給気湿度センサ32からの給気湿度hspvとから給気エンタルピを求め、この外気・還気混合点エンタルピと給気エンタルピと給気風量センサ33からの給気風量Vairとから、下記(1)式によって空調機15の現在の処理熱量を求める。
【0060】
処理熱量〔kJ/h〕=(外気・還気混合点エンタルピ〔kJ/kg〕−給気エンタルピ〔kJ/kg〕)×風量〔m
3/h〕×比重〔1.2kg/m
3〕 ・・・・(1)
【0061】
なお、この実施の形態では、一例として、給気風量Vairを風量センサ33によって実測するようにしたが、ファン15Cへのインバータ出力INVより給気風量Vairを求めるようにしてもよい。
【0062】
また、空調機15の給気ダクトにVAV(可変風量調節ユニット)が設置されている場合は、VAVのダンパ等の開度状態により、ダクト抵抗が変化するため、処理熱量の演算は、給気VAV風量の合計値を風量として使用してもよい。また、空調機15の給気ダクトにVAVが設置されていない場合は、ダクト抵抗が変化しないものと考えて、給気ファンインバータ回転数を定格風量との比として使用してもよい。
【0063】
高温冷水過剰流量抑制制御部16Dは、上記(1)式によって空調機15の現在の処理熱量を求めた後、高温冷水コイルおよび低温冷水コイルの定格冷却能力の合計を空調機15の定格冷却能力とし、下記(2)式によって空調機15の現在の処理能力比p(%)を求める。
処理能力比p(%)=処理熱量÷高温冷水コイルおよび低温冷水コイルの定格冷却能力の合計 ・・・・(2)
【0064】
そして、高温冷水過剰流量抑制制御部16Dは、θ2の夏冬切換部16Gからの低温冷水バルブの開度θ2(夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2)と上記(2)式によって求めた空調機15の現在の処理能力比p(%)とから、
図8に示したテーブルTB4に従って、高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを求める。
【0065】
なお、このテーブルTB4に従って高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを求める処理は、p=0〜100%の場合、下記(3)式で示される演算を行うことに相当する。
θ1max=(処理能力比(p%)×2)−低温冷水バルブの開度(θ2) ・・・・(3)
【0066】
この(3)式に従えば、例えば、空調機15の処理能力比p(%)が50%、低温冷水バルブの開度θ2が75%の場合、高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxは、θ1max=(処理能力比(50%)×2−低温冷水バルブの開度(75%)=25%として求められる。
【0067】
高温冷水過剰流量抑制制御部16Dは、このようにして求めた高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxを、高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1として出力する。この場合、外部からの温水未使用の情報を受けてゲート部16Lがゲートを開くことから、高温冷水過剰流量抑制制御部16Dからの高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1はローセレクタ部16Jに送られる。
【0068】
ローセレクタ部16Jは、ローセレクタ部16Iからの高温冷水バルブの開度θ1と高温冷水過剰流量抑制制御部16Dからの高温冷水バルブの開度θ1とを受けて、この2つの高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を選択出力する。
【0069】
空調機コントローラ16は、このローセレクタ部16Jが選択出力する高温冷水バルブの開度θ1を、高温冷水バルブHCVへの制御出力とする。また、θ2の夏冬切換部16Gが出力する低温冷水バルブの開度θ2(夏期の給気温度制御部16Aからの低温冷水バルブの開度θ2)を、冷温水バルブ(低温冷水バルブ)CHVへの制御出力とする。
【0070】
ここで、高温冷水過剰流量抑制制御部16Dで求められた高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1が最小であれば、この高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1が制御出力として選択される。この制御出力として選択された高温冷水過剰流量抑制制御の高温冷水バルブの開度θ1は、夏期の給気温度制御部16Aによって求められた低温冷水バルブの開度θ2と空調機15の現在の処理能力比p(%)とから求められた高温冷水バルブの開度θ1の上限値θ1maxであり、この上限値θ1maxによって高温冷水バルブHCVの開度θ1が制限される。
【0071】
これにより、冷温水コイル(低温冷水コイル)15Aへの低温冷水の供給時に、高温冷水コイル15Bに高温冷水が過剰に流れることが抑制され、高温冷水と低温冷水との合計が過剰流量(流量過多)となることが抑制される。
【0072】
なお、ローセレクタ部16Jにおいて、高温冷水利用抑制制御部16Eからの高温冷水バルブの開度θ1が制御出力として選択されると、除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御が適用される。これにより、高温冷水コイル15Bへの高温冷水の流量に制限がかけられ、低温冷水へ処理負荷が移行されるものとなって、除湿効果が維持されるものとなる。
【0073】
高温冷水と低温冷水とを用いた場合、高温冷水を優先することで給気温度は満足するが、除湿が不十分になる可能性があり、高湿度状態が継続することがある。このような状況は、空調機風量が定格風量の場合に発生しやすい。そこで、本実施の形態では、高温冷水での除湿能力(成り行き)に応じ、高温冷水の通過流量に制限を掛け(湿度が湿度設定を満足できない場合は高温冷水バルブの開度θ1に制限を掛け)(
図9参照)、低温冷水への処理負荷の移行を図ることにより、除湿効果を維持する。
【0074】
なお、実装時の注意事項として、高温冷水バルブの開度θ1に制限を掛けることで、給気温度が満足できないケースがあるため、給気温度を満足できる程度に上限値θ1maxを定める必要がある。また、除湿効果維持のための高温冷水利用抑制制御は比例積分動作をするため、空調機への低温冷水の供給ができない場合に、湿度が上昇すると、上限値θ1maxを下げるため、給気温度も上昇する可能性がある。このため、低温冷水系が正常に稼働していることを制御許可の条件とする。例えば、低温冷水送水温度=設定値±1.5℃以内、高温冷水熱源機および低温冷水熱源機が増段および減段動作から一定時間内でない、ことなどを条件とする。
【0075】
また、ローセレクタ部16Jにおいて、高温冷水還温度制御部16Cからの高温冷水バルブの開度θ1が選択出力された場合、高温冷水還温度制御が設定値となるような制御が行われる。これにより、高温冷水の温度差が設計条件を満たさずに熱源の効率を悪化させることが防がれる。
【0076】
〔温水使用モード〕
今、空調機コントローラ16に対し、外部より温水使用の情報(温水使用モード)が与えられているものとする。この場合、θ2の夏冬切換部16Gでは、外部からの温水使用の情報を受けて冬期の給気温度制御部16Bからの温水バルブの開度θ2を選択出力する。また、θ2の夏冬切換部16Gから高温冷水過剰流量抑制制御部16Dに、冬期の給気温度制御部16Bからの温水バルブの開度θ2が送られる。
【0077】
この場合、θ1の夏冬切換部16Hは、外部からの温水使用の情報を受けて、冬期の給気温度制御部16Bから送られてくる高温温冷水バルブの開度θ1を選択し、ローセレクタ部16Iに送る。ローセレクタ部16Iには、高温冷水還温度制御部16Cからの高温冷水バルブの開度θ1も送られてくる。この場合、外部からの温水使用の情報を受けてゲート部16Kがゲートを閉じることから、ローセレクタ部16Iには高温冷水利用抑制制御部16Eからの高温冷水バルブの開度θ1は送られてこない。
【0078】
ローセレクタ部16Iは、θ1の夏冬切換部16Hから送られてくる高温冷水バルブの開度θ1(冬期の給気温度制御部16Bからの高温冷水バルブの開度θ1)、高温冷水還温度制御部16Cから送られてくる高温冷水バルブの開度θ1のうち、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1を選択し、ローセレクタ部16Jに送る。
【0079】
ローセレクタ部16Jには、外部からの温水使用の情報を受けてゲート部16Lがゲートを閉じることから、ローセレクタ部16Iからしか高温冷水バルブの開度θ1は送られてこない。このため、ローセレクタ部16Jは、ローセレクタ部16Iからの高温冷水バルブの開度θ1(冬期の給気温度制御部16Bからの高温冷水バルブの開度θ1あるいは高温冷水還温度制御部16Cからの高温冷水バルブの開度θ1)を、その開度が最小である高温冷水バルブの開度θ1として選択出力する。
【0080】
空調コントローラ16は、このローセレクタ部16Jが選択出力する高温冷水バルブの開度θ1(冬期の給気温度制御部16Bからの高温冷水バルブの開度θ1あるいは高温冷水還温度制御部16Cからの高温冷水バルブの開度θ1)を、高温冷水バルブHCVへの制御出力とする。また、θ2の夏冬切換部16Gが出力する温水バルブの開度θ2(冬期の給気温度制御部16Bからの温水バルブの開度θ2)を、冷温水バルブ(温水バルブ)CHVへの制御出力とする。
【0081】
なお、上述した実施の形態では、高温冷水バルブHCVを二方弁とし、その弁開度(0〜100%)と弁通過流量との関係がイコールパーセント特性(
図4)で表されるものとしたが、二方弁の代わりに二方弁と流量計とを組み合わせたものとしてもよい。この場合、高温冷水バルブの開度θ1や低温冷水バルブ/温水バルブの開度θ2は、コイル流量で置き換えることができる。このコイル流量で置き換えられた高温冷水バルブの開度θ1や低温冷水バルブ/温水バルブの開度θ2も、すなわち実際の開度だけではなく開度を示す流量も、本願発明でいう高温冷水バルブの開度θ1や低温冷水バルブ/温水バルブの開度θ2の定義に含まれる。
【0082】
〔高温冷水送水温度可変制御〕
本実施の形態において、空調機コントローラ16は、さらに、空調機15における温水使用モード時の給気温度の制御状態を判断する機能を有している。
図10に、空調機コントローラ16における温水使用モード時の給気温度の制御状態を判断する機能ブロック(給気温度制御状態判断部16M)を抜粋して示す。
【0083】
給気温度制御状態判断部16Mは、外部からの温水使用の情報(温水使用モード)を受けて、現在の高温冷水バルブの開度θ1と、現在の温水バルブの開度θ2と、給気温度tspvと、給気温度tspvに対する給気温度設定値tsspと、高温冷水送水温度t
HCWSpvと、判定開度θ1jとから、温水使用モード時の空調機15における給気温度の制御状態を判断する。この場合、給気温度制御状態判断部16Mは、
図12に示すようなロジックで、温水使用モード時の給気温度の制御状態を判断する。
【0084】
すなわち、
図11に温水使用モード時の給気温度の制御状態の判断結果として得られる名称とその内容を示すように、給気温度制御状態判断部16Mは、中間期や冬期において温水を使用するモードにある場合、高温冷水バルブの開度θ1が最大開度であるにも関わらず、給気温度tspvが給気温度設定値tsspよりも高い場合、あるいは高温冷水送水温度t
HCWSpvが高いため冷却できない場合(「1」)、「冷却能力増要求」と判断する。給気温度tspvが給気温度設定値tsspを満足し、高温冷水バルブの開度θ1が最大開度〜判定開度θ1jの間にある場合(「2」)、「適正冷却(多流量)」と判断する。給気温度tspvが給気温度設定値tsspを満足し、高温冷水バルブの開度θ1が判定開度θ1j〜最小開度の間にある場合(「3」)、「適正冷却(少流量)」と判断する。給気温度tspvが給気温度設定値tsspを満足し、高温冷水バルブの開度θ1、温水バルブの開度θ2が共に最小開度である場合(「4」)、「冷却・加熱停止中」と判断する。給気温度tspvが給気温度設定値tsspよりも低い場合(「5」)、「適正加熱(または加熱能力増要求)」と判断する。
【0085】
空調機コントローラ16で判断された空調機15における温水使用モード時の給気温度の制御状態の判断結果は高温冷水設定温度変更装置40(
図1)に送られる。高温冷水設定温度変更装置40は、
図13に示すようなロジックで、空調機15毎の給気温度制御状態の判断結果をまとめ、トータル空調機給気温度制御状態(トータル制御状態)を求め、高温冷水送水温度の補正値を決定する。この高温冷水設定温度変更装置40で決定された高温冷水送水温度の補正値は、高温冷水熱源コントローラ22へ送られ、現在の高温冷水送水温度設定にその補正値が加減算される。
【0086】
高温冷水設定温度変更装置40は、
図13に示したロジックに従い、例えば、「冷却能力増要求」があり、「適正加熱」がない場合、高温冷水送水温度の補正値を「−1.0℃」とする。また、高温冷水流量の多め/少なめ設定が少なめで、かつすべての空調機が「適正流量(多流量)」である場合、高温冷水送水温度の補正値を「−0.5℃」とする。これにより、中間期や冬期などの温水使用モード時、高温冷水通過流量が過多の場合、高温冷水送水温度が必要な分だけ下げられる。また、「適正加熱」があり、「冷却能力増要求」がない場合には、高温冷水送水温度の補正値を「+1.0」とする。これにより、能力不足が解消されたり、高温冷水通過流量の過多の状態が解消されると、高温冷水送水温度は元の高温冷水送水温度設定に戻される。このようにして、室内環境を維持しつつ、高温冷水熱源機の効率化が図られる。
【0087】
なお、熱源・空調運転開始時より一定時間は、高温冷水の往温度による増段補正制御を禁止する。また、高温冷水熱源機の送水温度が高温冷水送水温度可変制御により変更される場合には、往温度および還温度による高温冷水熱源機の増段および減段補正の閾値を変更する。例えば、高温冷水の設計値が送水温度(往温度)13℃、還温度23℃で空調機の高温冷水コイルにおける温度差10℃とした場合に、往温度による増段判断する閾値を17℃、還温度による減段判断する閾値を19℃としているとする。もし、送水温度(往温度)が10℃に変更された場合、増段および減段補正の閾値を変更しないと、還温度が19℃以下になると高温冷水熱源機は減段してしまうが、温度差は9℃と定格の90%の負荷率であり、還温度による減段は必要ない。また、往温度が17℃以上にならないと高温冷水熱源機は増段しないが、本来は14℃以上で増段する必要がある。このように高温冷水送水温度可変制御により往温度および還温度による高温冷水熱源機の増段および減段補正の閾値を変更することにより、無駄な高温冷水熱源機の減段の抑制と往温度を維持するための高温冷水熱源機の増段を可能とする。
【0088】
〔高温冷水熱源増段抑制制御〕
本実施の形態において、低温冷水熱源コントローラ21は、低温冷水熱源機を増減段する機能を有している。また、高温冷水熱源コントローラ22は、高温冷水熱源機を増減段する機能と、高温冷水熱源機の増段を抑制する機能とを有している。
【0089】
高温冷水熱源コントローラ22における高温冷水熱源機の増段を抑制する機能を説明する前に、この機能を付加する前の低温冷水熱源コントローラ21および高温冷水熱源コントローラ22の低温冷水熱源機および高温冷水熱源機の増減段機能について、
図14を用いて説明する。
【0090】
なお、
図14において、低温冷水熱源機は符号1Aで示し、高温冷水熱源機は符号1Bで示している。また、この例では、説明を簡単とするために、低温冷水熱源機1A、高温冷水熱源機1Bは、低温冷水/高温冷水兼用ではなく、専用の熱源機であるものとする。すなわち、
図1に示した構成において、専用の低温冷水熱源機1Aと高温冷水熱源機1Bが複数台設けられているものとする。
【0091】
低温冷水熱源コントローラ21は、現在の低温冷水の負荷熱量(合計負荷熱量)を演算する低温冷水負荷熱量演算部21Aと、低温冷水熱源機1Aの運転台数を制御する低温冷水熱源運転台数制御部21Bとを有している。高温冷水熱源コントローラ22は、現在の高温冷水の負荷熱量(合計負荷熱量)を演算する高温冷水荷熱量演算部22Aと、高温冷水熱源機1Bの運転台数を制御する高温冷水熱源運転台数制御部22Bとを有している。
【0092】
低温冷水熱源コントローラ21において、低温冷水負荷熱量演算部21Aは、すべての空調機15を通る低温冷水の合計流量を低温冷水合計負荷流量とし、この低温冷水合計負荷流量にすべての空調機15への低温冷水の往還温度差を乗じて現在の低温冷水の負荷熱量(合計負荷熱量)を求める。
【0093】
なお、すべての空調機15を通る低温冷水の合計流量は、流量計27(
図1)によって冷温水合計流量Q
CHW(低温冷水合計負荷流量Q
CCW)として検出される。また、すべての空調機15への低温冷水の往還温度差は、往水温度センサ25(
図1)が検出する低温冷水の往水温度t
CCWSと還温度センサ26(
図1)が検出する低温冷水の還水温度t
CCWRとの差として求められる。
【0094】
低温冷水熱源運転台数制御部21Bは、低温冷水負荷熱量演算部21Aで求められた現在の低温冷水の負荷熱量に基づいて低温冷水熱源機1Aの運転台数を決定し、低温冷水熱源機1A(低温冷水熱源機群)に増段指令/減段指令を送る。
【0095】
高温冷水熱源コントローラ22において、高温冷水負荷熱量演算部22Aは、すべての空調機15を通る高温冷水の合計流量を高温冷水合計負荷流量とし、この高温冷水合計負荷流量にすべての空調機15への高温冷水の往還温度差を乗じて現在の高温冷水の負荷熱量(合計負荷熱量)を求める。
【0096】
なお、すべての空調機15を通る高温冷水の合計流量は、流量計30(
図1)によって高温冷水合計負荷流量Q
HCWとして検出される。また、高温冷水の往還温度差は、往水温度センサ28(
図1)が検出する高温冷水の往水温度t
HCWSと還温度センサ29(
図1)が検出する高温冷水の還水温度t
HCWRとの差として求められる。
【0097】
高温冷水熱源運転台数制御部22Bは、高温冷水負荷熱量演算部22Aで求められた現在の高温冷水の負荷熱量に基づいて高温冷水熱源機1Bの運転台数を決定し、高温冷水熱源機1B(高温冷水熱源機群)に増段指令/減段指令を送る。
【0098】
この低温冷水熱源コントローラ21および高温冷水熱源コントローラ22において、低温冷水と高温冷水の熱源の運転台数制御は各々の負荷熱量により判断しており、熱源効率を考慮した協調制御は行っていない。このため、低温冷水熱源機1Aの負荷率に余裕があるにもかかわらず、高温冷水熱源機1Bの増段によって、高温冷水熱源機1Bの効率が下がることがある。
【0099】
そこで、本実施の形態では、
図15に示すように、高温冷水熱源機1Bの増段を抑制するために、高温冷水熱源コントローラ22の高温冷水熱源運転台数制御部22Bに増段抑制部22Cを付加している。この増段抑制部22Cの動作について、低温冷水熱源機1Aおよび高温冷水熱源機1Bを等容量で各1台運転時の場合を例にとって説明する。
【0100】
なお、以下の説明において、低温冷水熱源機1Aおよび高温冷水熱源機1Bの負荷率は、定格能力に対する製造熱量とする。また、全体のシステムとしては、
図1に示されるようなツーポンプシステムである。また、以下の条件a,bを前提条件とする。
【0101】
・低温冷水熱源機1Aおよび高温冷水熱源機1Bは、各複数台ある熱源システムで圧縮サイクルは固定速機であるものとする(条件a)。
・但し、熱源機がインバータ搭載機の場合であっても、部分負荷時の効率が定格能力時の効率に比べて同じか低い場合は、本制御の対象とする(条件b)。
【0102】
図16(a)に高温冷水熱源機1Bの負荷率とCOP(成績係数)との関係を示し、
図16(b)に高温冷水熱源機1Bの負荷率と増段要求(プレ)との関係を示し、
図16(c)に高温冷水熱源機1Bの負荷率と高温冷水バルブ上限保持モードのON/OFFとの関係を示す。
図17(a)に低温冷水熱源機1Aの負荷率とCOP(成績係数)との関係を示し、
図17(b)に低温冷水熱源機1Aの負荷率と高温冷水バルブ上限保持モードのON/OFFとの関係を示す。
図18に増段抑制部22Cの動作のフローチャートを示す。なお、高温冷水バルブ上限保持モードについては後述する。また、増段要求(プレ)は、実際の増段要求が出される前の状態を示し、この増段要求(プレ)ではまだ増段は行われない。
【0103】
高温冷水熱源コントローラ22において、増段抑制部22Cは、高温冷水熱源機1Bの負荷率が増段要求(プレ)判定負荷率(この例では、95%)未満で(
図16(a)に示す(1)参照)、低温冷水熱源機1Aの負荷率が高温冷水バルブ上限保持判定負荷率(この例では、60%)以下の時(
図17(a)に示す(1)参照)に、高温冷水熱源機1Bの負荷率が増加して増段要求(プレ)判定負荷率以上になった時(
図16(a)に示す(2)参照、
図18ステップS101のYES)、増段要求(プレ)をONとすると共に(
図16(b)参照、
図18ステップS102)、低温冷水熱源機1Aの負荷率が高温冷水バルブ上限保持判定負荷率以下で余裕がある場合(
図17(a)に示す(1)参照、
図18ステップS103のYES)、バルブ上限保持モードをONとし(
図16(c)に示す(2)参照、
図18ステップS104)、各空調機コントローラ16へ高温冷水バルブ上限値変更保持指令を出力する(
図15中に示す(3)参照、
図18ステップS105)。
【0104】
これにより、各空調機コントローラ16は、各空調機15の高温冷水バルブHCVの現在開度を上限値に変更し、変更後の上限値を保持する。この各空調機コントローラ16による上限値の変更保持により、各空調機15の高温冷水バルブHCVが変更後の上限値以下の範囲で制御されるようになり、高温冷水熱源機1Bの増段が抑制されるものとなる。
【0105】
各空調機15は給気温度制御を行っており、冷房負荷の増加に伴い給気温度が給気温度設定より高くなることにより、制限の掛かっていない冷温水バルブ(低温冷水バルブ)CHVの開度が現状より開くことで給気温度制御を行う(
図15中に示す(4)参照)。これにより、低温冷水熱源機1Aの負荷率が増加する(
図17(a)に示す(5)参照)。
【0106】
低温冷水熱源機1Aの負荷率が増加し、高温冷水バルブ上限保持判定負荷率+α2以上となると(
図17(a)に示す(6-2)参照、
図18ステップS108)、増段抑制部22Cは、高温冷水バルブ上限値保持モードをOFFとし(
図17(b)に示す(6-2)参照、
図18ステップS110)、各空調機コントローラ16へ高温冷水バルブ上限値変更解除指令を出力する(
図15中に示す(7)参照、
図18ステップS111)。
【0107】
これにより、各空調機コントローラ16は、各空調機15の高温冷水バルブHCVの開度の上限値を変更前の値(例えば100%)に戻す。この各空調機コントローラ16による上限値の変更解除により、各空調機15の高温冷水バルブHCVが変更前の上限値以下の範囲で制御されるようになり、高温冷水熱源機1Bの増段の抑制が解除されるものとなる。
【0108】
なお、冷房負荷の減少により、高温冷水熱源機1Bの負荷率が低下して、増段要求(プレ)判定負荷率−α1以下になった場合(
図16(a)に示す(6-1)参照、
図18ステップS107のYES)、増段抑制部22Cは、増段要求要求(プレ)をOFFとすると共に(
図16(b)に示す(6-1)参照、
図18ステップS109)、高温冷水バルブ上限値保持モードをOFFとし(
図16(c)に示す(6-1)参照、
図18ステップS110)、各空調機コントローラ16へ高温冷水バルブ上限値変更解除指令を出力する(
図15中に示す(7)参照、
図18ステップS111)。
【0109】
また、高温冷水熱源機1Bの増段抑制中であっても、増段抑制部22Cは、高温冷水送水温度が高温冷水送水温度設定値+α3以上の状態をある一定時間継続した場合には(
図18ステップS106のYES)、各空調機コントローラ16へ高温冷水バルブ上限値変更解除指令を出力し(
図18ステップS111)、高温冷水熱源機1Bの増段抑制を解除して、高温冷水熱源機1Bの増段を可能とする。
【0110】
また、
図15に示した例において、低温冷水熱源コントローラ21での低温冷水熱源機1Aの増減段および高温冷水熱源コントローラ22での高温冷水熱源機1Bの増減段は、ツーポンプシステムである場合を前提としているが、ワンポンプシステムである場合には、負荷熱量(合計負荷熱量)ではなく、負荷流量(合計負荷流量)により増減段を判断する。
【0111】
このように高温冷水熱源増段抑制制御により、現在運転中の低温冷水熱源機群の負荷率に余裕がある場合、高温冷水熱源機の増段が抑制され高温冷水熱源機群の効率を高いまま維持しつつ、低温冷水熱源機の負荷率が増大し、低温冷水熱源機の効率が上げることができる。
【0112】
〔高温冷水熱源および低温冷水熱源同時増減段抑制制御〕
図15には、低温冷水熱源コントローラ21および高温冷水熱源コントローラ22と合わせて、熱源統合コントローラ24も示している。本実施の形態において、熱源統合コントローラ24は、低温冷水熱源機1Aと高温冷水熱源機1Bとの同時増減段を抑制する同時増減段抑制部24Aを備えている。
【0113】
〔同時増段の抑制〕
図19に同時増減段抑制部24Aが行う同時増段抑制動作のフローチャートを示す。同時増減段抑制部24Aは、低温冷水熱源コントローラ21における低温冷水熱源機1Aへの増段要求と高温熱源コントローラ22における高温冷水熱源機1Bへの増段要求とが同時に発生すると(
図19ステップS201のYES)、効率のよい高温冷水熱源機1Bを優先し(
図19ステップS202)、高温熱源コントローラ22による高温冷水熱源機1Bの増段要求を先に実行させる(
図19ステップS203)。
【0114】
そして、高温冷水熱源機1Bの増段後、効果待ち時間の経過後に(
図19ステップS204のYES)、低温冷水熱源コントローラ21による低温冷水熱源機1Aの増段要求を実行させる(
図19ステップS205)。そして、効果待ち時間の経過後に(
図19ステップS206のYES)、
図19ステップS201へ戻る。
【0115】
同時増減段抑制部24Aは、低温冷水熱源コントローラ21における低温冷水熱源機1Aへの増段要求と高温熱源コントローラ22における高温冷水熱源機1Bへの増段要求とが各々単独で発生すると(
図19ステップS201のNO)、その増段要求が低温冷水熱源機1Aに対する増段要求であるのか、高温冷水熱源機1Bに対する増段要求であるのかを判断する。
【0116】
低温冷水熱源機1Aへの増段要求であった場合(
図19ステップS207のYES)、同時増減段抑制部24Aは、低温冷水熱源コントローラ21による低温冷水熱源機1Aの増段要求を実行させ(
図19ステップS208)、効果待ち時間の経過後(
図19ステップS209のYES)、
図19ステップS201へ戻る。
【0117】
高温冷水熱源機1Bへの増段要求であった場合(
図19ステップS210のYES)、同時増減段抑制部24Aは、高温冷水熱源コントローラ22による高温冷水熱源機1Bの増段要求を実行させ(
図19ステップS211)、効果待ち時間の経過後(
図19ステップS212のYES)、
図19ステップS201へ戻る。
【0118】
〔同時減段の抑制〕
図20に同時増減段抑制部24Aが行う同時減段抑制動作のフローチャートを示す。同時増減段抑制部24Aは、低温冷水熱源コントローラ21における低温冷水熱源機1Aへの減段要求と高温冷水熱源コントローラ22における高温冷水熱源機1Bへの減段要求とが同時に発生すると(
図20ステップS301のYES)、効率の低い低温冷水熱源機1Aを優先し(
図20ステップS302)、低温冷水熱源コントローラ21による低温冷水熱源機1Aの減段要求を先に実行させる(
図20ステップS303)。
【0119】
そして、低温冷水熱源機1Aの減段後、効果待ち時間の経過後に(
図20ステップS304のYES)、高温冷水熱源コントローラ22による高温冷水熱源機1Bの減段要求を実行させる(
図20ステップS305)。そして、効果待ち時間の経過後に(
図20ステップS306YES)、
図20ステップS301へ戻る。
【0120】
同時増減段抑制部24Aは、低温冷水熱源コントローラ21における低温冷水熱源機1Aへの減段要求と高温冷水熱源コントローラ22における高温冷水熱源機1Bへの減段要求とが各々単独で発生すると(
図20ステップS301のNO)、その減段要求が低温冷水熱源機1Aに対する減段要求であるのか、高温冷水熱源機1Bに対する減段要求であるのかを判断する。
【0121】
低温冷水熱源機1Aへの減段要求であった場合(
図20ステップS307のYES)、同時増減段抑制部24Aは、低温冷水熱源コントローラ21による低温冷水熱源機1Aの減段要求を実行させ(
図20ステップS308)、効果待ち時間の経過後(
図20ステップS309のYES)、
図20ステップS301へ戻る。
【0122】
高温冷水熱源機1Bへの減段要求であった場合(
図20ステップS310のYES)、同時増減段抑制部24Aは、高温冷水熱源コントローラ22による高温冷水熱源機1Bの減段要求を実行させ(
図20ステップS311)、効果待ち時間の経過後(
図20ステップS312のYES)、
図20ステップS301へ戻る。
【0123】
この高温冷水熱源および低温冷水熱源同時増減段抑制制御によって、低温冷水熱源機1Aおよび高温冷水熱源機1Bの同時増段や同時減段が避けられ、低温冷水熱源機1Aおよび高温冷水熱源機1Bの増段や減段に伴う低温冷水および高温冷水の送水温度の変動による空調機15の給気温度制御への外乱の影響が低減される。
【0124】
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。