【実施例1】
【0013】
<構成>以下、構成について説明する。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。そして、このインストルメントパネルおよびその周辺に対し、
図1に示すように、液晶表示装置21を設ける。この場合、この液晶表示装置21は、車両用計器装置22の文字板23の裏面側で、文字板23に形成された開口部24の内側に設置されている。但し、液晶表示装置21の設置位置は、上記に限るものではない。
【0014】
そして、
図2に示すように、上記した液晶表示装置21は、情報を表示可能な液晶パネル25と、この液晶パネル25の裏面側を照明する光源26とを、間隔Hを有してハウジング27の表面側および裏面側にそれぞれ設置したものとされている。そして、上記したハウジング27の内側壁には、光28(
図4〜
図6参照)を上記液晶パネル25の裏面側へ向けて反射させる内側反射面29が設けられる。
【0015】
ここで、上記についての補足説明を行う。
上記した「液晶表示装置21」は、液晶パネル25を用いて表示を行わせるようにした表示装置のことである。この場合、液晶表示装置21は、上記した文字板23の内部に設けられて、例えば、シフトレンジや、走行距離や燃料残量などを表示させるようにしたものなどとされている。但し、液晶表示装置21の表示内容は、上記に限るものではない。
【0016】
上記した「液晶パネル25」は、液晶の性質を利用して表示を行わせるようにした表示パネルである。液晶パネル25は、自発光できないものであるため、バックライト照明が必要となる。そして、このバックライト照明を上記した光源26を用いて行わせるようにしている。この場合、液晶パネル25には、横方向に細長い短冊状のものが使用されている。この液晶パネル25は、1個の光源26の指向角θ(後述する)を越える大きさのものとなっている。
【0017】
上記した「光源26」は、上記したように液晶パネル25をバックライト照明するために用いられるものである。光源26には、LEDなどの点光源(厳密には点光源でない)が用いられる。この場合、光源26は、細長い短冊状の液晶パネル25に対して、1個のみ用いるようにしている。
【0018】
上記した「間隔H」は、液晶パネル25と光源26との間の距離であり、この間隔Hによって基本的な照明光量の設定が行われる。即ち、この間隔Hが小さくなり過ぎると、局部的に照明光量が大きくなって照明ムラが生じ、反対に、間隔Hが大きくなり過ぎると、照明光量が不足して液晶パネル25全体が暗くなってしまうので、間隔Hは、このようなことがないように最適な範囲に設定される。
【0019】
上記した「光28」は、光源26から発生されるものである。
上記した「ハウジング27」は、
図3の斜視図で示されるような、樹脂製の枠状体とされる。この場合、ハウジング27は、横方向(液晶パネル25の長辺方向)に細長い短冊状の液晶パネル25に対応した細長い形状を有するものとされる。
【0020】
上記した「表面側」は、外部から液晶パネル25を見る方向を基準として、手前側と言うことができる。ハウジング27の表面側には、液晶パネル25を取付けるための開口部(パネル取付用開口部27a)が形成される。この場合、このパネル取付用開口部27aは、横方向に細長い短冊状の液晶パネル25に対応した横長形状を有するものとされる。
【0021】
上記した「裏面側」は、外部から液晶パネル25を見る方向を基準として、奥側と言うことができる。ハウジング27の裏面側には、光源26を備えた(回路)基板30を取付けるための開口部(
基板取付用開口部27b)が形成される。なお、この実施例の基板30は、その表面を、高い反射率を有する反射面(高反射面)とされる。この場合、この基板取付用開口部27bは、後述する第一反射部31や、第二反射部32や、第三反射部33などを成形するための型抜穴となるように形成される。
【0022】
上記した「内側壁」は、ハウジング27の側面の内側の面(内壁面)のことである。この内側壁は、横方向に細長い短冊状の液晶パネル25に対応するように、長辺側の内側壁と短辺側の内側壁とで構成されている。そして、上記したパネル取付用開口部27aと基板取付用開口部27bとの大きさの違いにより、長辺側の内側壁は、ほぼ垂直に近い縦壁とされ、短辺側の内側壁は、比較的大きく傾斜した斜め壁などとされる。
【0023】
上記した「内側反射面29」は、上記したような長辺側の内側壁と短辺側の内側壁との両方に形成することができる。但し、この場合には、主に、光源26から斜めに長く延びている短辺側の内側壁の内面を対象としている。但し、長辺側の内側壁の内面を、同様の内側反射面29としても良いことは、勿論である。
【0024】
そして、以上のような基本的な構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
【0025】
(構成1)
上記ハウジング27内に、
上記光源26の真上に位置する第一反射部31と、
上記光源26の指向角線A上に位置する第二反射部32と、を設ける。
そして、上記第一反射部31が、上記光源26の幅寸法l(
図2)よりも大きく、かつ、上記光源26の指向角線Aからハミ出さない大きさを有するものとされる。
更に、
図4に示すように、上記第一反射部31が、光源26からの直接光(光28)を上記内側反射面29へ向けて反射させるものとされる。
また、上記第二反射部32が、上記第一反射部31よりも上記液晶パネル25の近くに位置して、上記第一反射部31を通過した光源26からの直接光を、上記液晶パネル25の裏面側の上記光源26の真上の位置へ向けて反射させるものとされる。
【0026】
(補足説明1)
ここで、上記した「第一反射部31」は、ハウジング27の長辺側の、対向する内側壁間を連結するように一体に形成された桟部材などとして構成される。但し、第一反射部31は、別部材として形成してハウジング27の内部に設置することもできる。
【0027】
上記した「第二反射部32」は、ハウジング27の長辺側の、対向する内側壁間を連結するように一体に形成された桟部材などとして構成される。但し、第二反射部32は、別部材として形成してハウジング27の内部に設置することもできる。第一反射部31と第二反射部32とは、横方向に離して設置される。
【0028】
上記した「幅寸法l」は、光源26の横方向の長さである。
上記した「指向角線A」は、図中上下方向に延びる光源26の中心線CLに対して、光源26からの光28の広がり角である指向角θと等しい角度を有する線である。
【0029】
上記した「内側反射面29へ向けて反射させる」は、第一反射部31での反射光(光28)のほとんどが内側反射面29へ向かうことである。そのために、第一反射部31の光源26側の面(裏面)には、内側反射面29へ向かうように(外側へ向けて)傾斜された反射面31aが形成されている。この反射面31aは、光源26に対して近い位置に形成されている。なお、第一反射部31での反射光の一部については、基板30の基板取付用開口部27bに臨む部分へ向けて反射されることになる。
【0030】
上記した「液晶パネル25の近くに位置し」は、文字通り、図中上下方向に対して、第二反射部32が第一反射部31よりも液晶パネル25の近くに存在することである。但し、第二反射部32が液晶パネル25に近付き過ぎると、第二反射部32による影が生じてしまうので、このような影をなくすために、第二反射部32と液晶パネル25との距離hは、h≧1/4Hとなるように設定している。
【0031】
上記した「液晶パネル25の裏面側の光源26の真上の位置へ向けて反射させる」は、第一反射部31を設けたことによって、液晶パネル25の光源26の真上に、暗い部分が生じないように、上記部分へ反射光を向かわせることである。そのために、第二反射部32の側面には、光源26からの(指向角線A方向への)直接光を光源26の真上の位置へ向けて反射させるための反射面32aが形成されている。また、第二反射部32の裏面には、下方(基板30)や内側反射面29へ向けて光28を反射させるようにした別の反射面32bも形成される。
【0032】
(構成2)
図5に示すように、上記第一反射部31と上記第二反射部32との間に、下方からの反射光を通す隙間34を有して第三反射部33が設けられるようにする。
この第三反射部33は、下方からの反射光を上記内側反射面29へ向けて反射させるものとされる。
また、
図6に示すように、第三反射部33は、上記隙間34を通って上記液晶パネル25の裏面側の上記光源26の真上の位置へ向かう下方からの反射光の光量を調整するものとされる。
【0033】
(補足説明2)
ここで、上記した「下方からの反射光」は、主に、基板30からの反射光のことである。
【0034】
上記した「隙間34」は、第一反射部31の側面と第三反射部33との側面との間が開いていることである。また、隙間34は、第二反射部32の側面と第三反射部33の側面との間が開いていることである。これらの隙間34は、それぞれ、光源26の上方などの照明ムラを改善するために最適となる大きさに設定される。
【0035】
上記した「第三反射部33」は、ハウジング27の長辺側の、対向する内側壁間を連結するように一体に形成された桟部材などとして構成される。但し、第三反射部33は、別部材として形成してハウジング27の内部に設置することもできる。
この第三反射部33は、第一反射部31を(指向角線A方向へ)通過して第二反射部32へ向かう光源26からの直接光をほとんど遮らないような位置(即ち、指向角線Aよりも上側にズレた位置)に設置される。
第三反射部33は、第一反射部31と第二反射部32との側面間の距離よりも狭い幅に形成されると共に、その幅寸法によって、隙間34を通る光28の量と、内側反射面29へ向けて反射される光28の量との割合を設定するものとされる。また、第三反射部33の裏面には、下方からの反射光が内側反射面29へ向かうように(外側へ向けて)傾斜された反射面33aが形成されている。
【0036】
(構成3)
上記光源26の中心線CLを基準として、
上記第一反射部31と上記第二反射部32とが、線対称状に設けられる。
または、上記第一反射部31と上記第二反射部32と上記第三反射部33とが、線対称状に設けられる(線対称形状部)。
【0037】
(補足説明3)
ここで、上記した「中心線CL」は、光源26の幅中心位置を通り、液晶パネル25へ向けて垂直(図中上下方向)に延びる線のことである。
上記した「線対称状」は、上記した中心線CLを基準として、その両側を対称状態にすることである。この場合、液晶パネル25の長辺方向(図中左右方向)に対称となっている。
【0038】
(構成4)
上記ハウジング27は、少なくとも上記内側反射面29が、高い反射率を有するものとされる(高反射面)。
【0039】
(補足説明4)
ここで、上記した「反射率の高い」は、通常の樹脂材の(成形したままの)表面よりも、光28の反射率が高
くなっているという意味である。上記は、例えば、ハウジング27を光28の反射効果が高い材料によって形成することによって実施することができる。この場合には、白色の樹脂によって形成するようにしている。これにより、ハウジング27は、全体が、反射率の高いものとなる。
【0040】
また、上記は、例えば、ハウジング27を構成する樹脂の表面を研磨して鏡面仕上げすることによっても実施することができる。この表面研磨は、少なくとも、内側反射面29の部分に対して行うようにすれば良い。
【0041】
あるいは、例えば、ハウジング27を構成する樹脂の表面に金属メッキなどの表面処理を施すことによって実施することもできる。金属メッキを施す場合には、光沢感が美しく重厚で、しかも、耐久性の高いクロームメッキなどとするのが好ましい。このような表面処理は、内側反射面29の部分のみ行うようにすれば良いが、一般的には、ハウジング27全体をメッキ液にドブ漬けすることによって処理されることになるので、ハウジング27は、全体が、反射率の高いものとなる。
【0042】
なお、基板30の表面も、内側反射面29と同様にして、高い反射率を有するものとすることができる。
【0043】
(構成5)
上記内側反射面29が、裏面側へ向って凹む凹曲面部36を有するものとされる。
【0044】
(補足説明5)
ここで、「裏面側へ向って凹む」は、ハウジング27の裏面側へ向かって全体的に膨らむような凹み形状のことである。
【0045】
上記した「凹曲面部36」は、上記したように、光源26から端部までの距離が長い液晶パネル25の短辺側の内側反射面29に対して設けるようにする。凹曲面部36は、例えば、円筒面や放物面などのような、滑らかで連続性のある曲面などとすることができる。
なお、液晶パネル25の長辺側の内側反射面29は、単なる平坦な傾斜面とされているが、上記と同様に、長辺側の内側反射面29に対して凹曲面部36を設けるようにしても良い。
【0046】
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
車両用計器装置22は、文字板23を用いて、各種の運転情報などを表示することができる。
【0047】
そして、文字板23に設けられた液晶パネル25を用いることによって、その他の(運転)情報などを表示させることができる。この際、液晶パネル25を光源26によって裏面側から照明させるようにする。
【0048】
この液晶パネル25と光源26とは、ハウジング27の表面側と裏面側とに対し、間隔Hを有してそれぞれ設置されており、この間隔Hによって、基本的な照明輝度の設定を行うようにしている。そして、光源26からの光28は、後述するように、直接液晶パネル25の裏面側を照明したり、ハウジング27の内側反射面29などで反射された後に、液晶パネル25の裏面側を間接的に照明したりすることになる。
【0049】
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)
光源26の真上に設けた第一反射部31が、光源26から出射される直接光のほとんどを内側反射面29へ向けて反射させ、この実施例の内側反射面29がその反射光を拡散して液晶パネル25の裏面側を広く照明することにより、間接照明効果を利用して液晶パネル25全体をより均等に照明することができる。また、第一反射部31からの反射光をこの実施例の内側反射面29によって効率的に拡散させることにより、光源26の数を増やさずに、指向角θよりも広い範囲に対して多くの光28を届かせることが可能になる。例えば、これまで3個の光源26を必要としていたのを、1個の光源26にまで減らすことなども可能となる。
【0050】
そして、光源26の指向角線A上に設けた第二反射部32が、第一反射部31で反射されなかった光源26からの少量の直接光を液晶パネル25の裏面側の光源26の真上の位置へ向けて反射させることにより、第一反射部31の真上の位置を間接照明することが可能となる。これにより、光源26の真上の位置が暗くなることによる照明ムラを防止することができる。
【0051】
同時に、第二反射部32が、光源26からの直接光を反射させる(遮る)ことにより、光源26からの直接光が指向角線Aの延長上で液晶パネル25の裏面側を直接照明することを防止して、指向角線Aの延長上に強烈な照明ムラが生じるのを防止することができる。
【0052】
そして、第二反射部32は、上記した直接光やハウジング27内部の反射光を、ハウジング27の裏面側(基板30の側)や内側反射面29へ向けて反射させるので、これにより、指向角θよりも広い範囲に対して多くの光28を届かせたり、照明ムラをなくしたりするのを補助することができる。
【0053】
これらにより、網点や凹凸部などを施したフィルタなどのような、光量を大きく低減させることで照明ムラを緩和させるような調光手段をなくすことが可能となり、調光手段を用いる場合には、光量を大きく低減させないような、薄肉で白色のもの(軽い調光手段)などにすることが可能となる。
【0054】
(効果2)
第一反射部31および第二反射部32に加えて、これらの反射部の間に第三反射部33を設けることにより、光源26からの直接光や内側反射面29からの反射光をより複雑に反射させたり、調整したりすることができるため、液晶パネル25の裏面側を指向角θよりも広い範囲に亘ってより均等に照明することが可能となる。
【0055】
より具体的には、第三反射部33が、下方からの反射光を内側反射面29へ向けて反射させることにより、指向角線Aの外側へ向かう光28の光量を増やすことができると共に、指向角線Aの外側へ向かう光28をより拡散させて、照明ムラをなくすことができる。
【0056】
また、第三反射部33が、上記隙間34を通って液晶パネル25の裏面側(の光源26の真上の位置)へ向かう下方からの反射光の光量を調整することにより、光源26の真上に照明ムラがなくなるようにすることが可能となる。
【0057】
なお、上記した反射部は、更に多く設けるようにしても良いが、余り多く設け過ぎると、ハウジング27の構造が複雑になってしまうと共に、必要以上の反射によって光量が減衰してしまうため、第三反射部33程度までにしておくのが最適である。
【0058】
(効果3)
光源26の中心線CLを基準として、第一反射部31と第二反射部32、または、第一反射部31と第二反射部32と第三反射部33とが、線対称状に設けられることにより、各反射部の構成を単純化すると共に、対照的な照明効果を得ることができ、また、設計も容易となる。
【0059】
(効果4)
ハウジング27の内側反射面29を、光28の反射率が高くなるようにすることにより、内側反射面29で光28を効果的に反射させて、少ない光源26であっても液晶パネル25の照明輝度を上げることができる。
【0060】
(効果5)
内側反射面29に凹曲面部36を設けたことにより、凹曲面部36で光28をより広く拡散させて、光源26の指向角線Aよりも外側となる部分に、より均等に光28を行き亘らせることが可能となる。
【0061】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。