(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の防犯ブザーにあっては、不審者に襲われたときや襲われそうになったときに、防犯ブザーの紐や釦を操作したり、周囲音のレベル検出により警報音を出力することになるが、このような場面に実際に遭遇した場合、とっさに防犯ブザーを操作できなかったり、不審者が静かに近寄ってきたような場合には周囲音のレベルが低すぎて自動的に動作しないことも想定される。
【0007】
また背後から人が近づいてきた場合に、不審者であったとしてもその確信をもつことができず、襲われて初めて気付くことになり、事前に必要な予防措置をとることができにくい状況にある。
【0008】
本発明は、背後などから近づいてくる不審者の注意力を別のものに向けさせてその行動を抑止可能とする携帯型の防犯警報装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(防犯警報装置)
本発明は、携帯型の防犯警報装置に於いて、
忌避音として蚊の羽音を予め記憶した記憶部と、
所定の警戒設定操作
がされた場合に、記憶部から読出した忌避音を繰り返し出力させる制御部と、
を備えたことを特徴とする
【0010】
(携帯電話機を利用した防犯警報装置)
本発明は、携帯電話機を用いた防犯警報装置に於いて、
忌避音として蚊の羽音を予め記憶した記憶部と、
所定の警戒設定操作
がされた場合に、記憶部から読出した忌避音を繰り返し出力させる制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
(忌避音の
詳細)
記憶部は、忌避音として周波数が300Hz〜600Hzの範囲で変化する蚊の羽音を記憶する。また、記憶部は、忌避音として時間的に強さが変化する複数パターンの蚊の羽音を記憶する。
【0012】
(
忌避音の音量)
制御部は、忌避音
として3メートル以下の範囲に近づいた場合に聞き取ることのできる音量で蚊の羽音を出力させる。
【0013】
(忌避音の
間欠出力)
制御部は、記憶部から読み出した忌避音を、所定の休止時間を置いて出力させる。
【0014】
(
再生音量と休止時間のランダム化)
制御部は、再生音量及び休止時間をランダムに変化させながら、忌避音を繰り返し出力させる。
【0015】
(異なる種類の忌避音)
記憶部
は、蚊の羽音を含む複数の忌避音を予め記憶し
、
制御部は、所定の順番又はランダムに複数の忌避音を記憶部から読み出して繰り返し出力させる。
【0016】
(異なる種類の忌避音)
記憶部
は、蚊の羽音を含む複数の忌避音を予め記憶し、
制御部は、所定の選択操作により予め選択
された忌避音を記憶部から読み出して繰り返し出力させる。
【0017】
(警報ブザー機能)
本願発明による、携帯型の防犯警報装置は、
警戒設定操作により忌避音を出力させる警戒設定スイッチと、
警戒設定操作とは異なる所定の警報操作がされる警報スイッチと、
を備え、
制御部は
警報スイッチによる警報操作
がされた場合に、所定の大音量で警報音を出力させる。
【発明の効果】
【0018】
(基本的な効果)
本発明の携帯アラーム装置は、所定の警戒設定操作を検知した場合に、記憶部に予め記憶された昆虫の羽音、特に蚊又は蜂の羽音又は鳥の羽音といった所定の忌避音を読み出して繰り返し出力するようにしたため、夜間に人気の少ない静かな場所を通っているときに、背後から不審者が近づいてきた場合、近づいてきた不審者は忌避音として出力されている例えば蚊の羽音を聞くことで、自分の近くに蚊がいると思って注意が奪われ、襲おうとしていたタイミングを失うなどして、行動を諦めるといった予防効果が期待できる。
【0019】
(忌避音の間欠出力)
また、一度、警戒設定操作を行って装置を動作状態とすれば、記憶部から読み出した忌避音を、所定の休止時間を置いて繰り返し出力させることで、従来の防犯ブザーのような襲われたときに操作して警報するといった使い方ではなく、例えば夜間に歩いて帰宅している間、常に忌避音を繰り返し出力し続けることで、不審者の行動を抑制する効果が期待できる。
【0020】
(再生音量と休止時間のランダム化)
また、忌避音の再生音量及び休止時間をランダムに変化させながら、忌避音を繰り返し出力させるため、例えば忌避音として蚊の羽音を出す場合に、自然な感じで蚊の羽音が聞こえるようにし、近づいてくる不審者の注意を確実に逸らすことを可能とする。
【0021】
(異なる信号パターンの忌避音による効果)
また、記憶部に同種で信号パターンの異なる複数の忌避音を記憶し、制御部は、所定の順番又はランダムに複数の忌避音を記憶部から読み出して繰り返し出力させるようにしたため、例えば異なる信号パターンの蚊の羽音が忌避音として出力することで、蚊の様々な動きを表現して自然な感じを出し、近づいてくる不審者の注意を確実に逸らすことを可能とする。
【0022】
(異なる種類の忌避音による効果)
また、記憶部に種類の異なる複数の忌避音を予め記憶し、所定の順番又はランダムに種類の異なる複数の忌避音を記憶部から読み出して繰り返し出力させるようにしたため、例えば蚊の羽音と蜂の羽音を、順番又はランダムに出力することで、近づいてくる不審者に強い忌避感を与えて注意を確実に逸らすことを可能とする。
【0023】
(忌避音の選択)
また、異なる種類の複数の忌避音を記憶部に記憶し、所定の選択操作に基づき予め選択した忌避音を記憶部から読み出して繰り返し出力させるようにしたため、例えば昼間であれば、鳥の羽音や蜂の羽音を選択して出力し、また夕方や夜間には蚊の羽音を選択して出力するといった時と場所に応じて適切な忌避音を出すことを可能とする。
【0024】
(警報ブザー機能)
また、所定の警報操作を検知した場合に所定の大音量で警報音を出力させるようにしたため、忌避音を出力していたにも係らず、万一、襲われたり襲われそうになった場合には、警報操作により大音量の警報音を、従来の防犯ブザーと同様に出力し、不審者の行動に対し万全を期すことを可能とする。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[防犯警報装置の外観]
図1は本発明による携帯型の防犯警報装置の外観を示した説明図である。
図1において、防犯警報装置10は、本体12の表側に、音響孔16、表示部18、警報スイッチ20を設け、本体12の側面に警戒設定スイッチ14を設け、本体12の上部にストラップ取付部22を設けている。
【0027】
警戒設定スイッチ14は、図示のオフ位置から上方のオン位置にスライドする警戒設定操作を行った場合に、予め記憶している所定の忌避音、例えば蚊の羽音を読出して繰り返し出力する動作を行わせる。
【0028】
表示部18は例えばLEDを使用しており、警戒設定スイッチ14の警戒設定操作により忌避音の出力を開始すると点灯又は点滅して動作状態を表示する。警報スイッチ20は例えば押釦スイッチであり、釦の押込みにより警報操作を行うと、所定の大音量、例えば85dB以上の音量で所定の警報音を出力させて、防犯ブザーとしての機能を実現させる。
【0029】
音響孔16は、この内部にスピーカを内蔵し、忌避音や警報音を出力できるようにしている。ストラップ取付部22は、ストラップ(紐)取付けて利用者のバッグ等に吊り下げ可能としている。
【0030】
[防犯警報装置の機能構成]
図2は、本発明による防犯警報装置10の機能構成の概略を示したブロック図である。
図2において、防犯警報装置10は、制御部24、警戒設定スイッチ14、表示部18、警報スイッチ20、記憶部26、再生部28及びスピーカ30を備え、図示しない電池電源により動作する。
【0031】
制御部24は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。なお、記憶部
26はハードウェアとして設けたメモリの一部の機能で実現されている。
【0032】
記憶部26は、所定の忌避音を予め記憶している。記憶部26に記憶する忌避音として本実施形態にあっては、人が聞いた場合に強い忌避感を起こす例えば蚊の羽音を記憶している。記憶部26に忌避音として記憶する蚊の羽音は、例えば
図3に示すように、3種類の異なった信号パターンA,B,Cを準備して記憶している。
【0033】
図3は記憶部26からの読み出しに基づき1フレーズ時間T0で再生する1フレーズの蚊羽音の信号パターンA〜Cを示している。蚊の羽音は、300Hz〜600Hz程度の範囲で変化することが知られており、人が蚊の羽音を聞くと、蚊にさされないために無意識に追い払おうとする行動をとる。また、蚊は羽音が聞こえても、その姿を捉えることがほとんどできず、刺されるとアレルギー反応により強いかゆみを起こすことから、ほとんどの人が強い忌避感をもつ。
【0034】
信号パターンAは、蚊が近づいてくることで羽音が増加し、近くに来た後に、遠のいていくことで羽音が減少してゆく様子を表している。また、信号パターンBは、蚊が近づいてきては羽音が最大となった後に突然停止し、これにより蚊が人に止まった様子を表しており、その後に蚊が離れたり止まったりする様子を表している。更に、信号パターンCは、蚊が一度近づいて来た後に一度遠のき、再び近づいて来て遠のく様子を表している。
【0035】
このような蚊の羽音の信号パターンA〜Cの1フレーズ時間T0は、例えばT0=5〜10秒程度の範囲の一定時間に設定する。
【0036】
また信号パターンA〜Cの波形は、実際の蚊に小型マイクを近づけて収録した信号パターンを使用してもよいし、シンセサイザなどを利用して擬似的に作成した信号パターンを使用してもよい。
【0037】
また蚊の羽音の信号パターンA〜Cの記憶部26に対する記憶は、それぞれのアナログ信号をAD変換によりデジタル信号に変換して記憶する。
【0038】
再び
図2を参照すると、再生部28は、利得を制御可能な音声増幅器を備え、制御部24により記憶部26から読み出してアナログ信号に変換した忌避音信号E1を、利得制御信号E2により設定した利得に基づいて増幅し、スピーカ30に出力して再生させる。
【0039】
再生部28からの忌避音信号によりスピーカ30から再生する例えば蚊の羽音の音量は、防犯警報装置10を携帯している利用者に近づいた場合に聞こえる音量とすれば良く、音量をあまり大きくすることは蚊の羽音として不自然であることから、例えば2〜3メートル程度の範囲に近づいた場合に聞き取ることのできる程度の音量とする。
【0040】
また再生部28の利得は、警報スイッチ20による警報操作を制御部24で検知した場合には、例えば85dB以上の大音量となるように利得が制御される。
【0041】
制御部24は、防犯警戒制御と防犯警報制御を行う。
【0042】
(防犯警戒制御)
制御部24は、警戒設定スイッチ14のオン操作による警戒設定操作の受付けを検知した場合、記憶部26に予め記憶している例えば
図3に示した蚊の羽音の信号パターンA〜Cを順次読出し、読出した信号パターンに基づき1フレーズの羽音を出力した後に、所定の休止時間を空けて次の1フレーズの羽音を再生して出力する防犯警戒制御を行う。
【0043】
この場合、制御部24は、忌避音となる蚊羽音の再生音量及び休止時間をランダムに変化させながら繰り返し出力させる制御を行う。
【0044】
図4は、制御部24により行う再生音量と休止時間をランダムに変化させて行う防犯警戒制御を示したタイムチャートであり、
図4(A)に再生音量を示し、
図4(B)に再生と休止を示している。
【0045】
制御部24は、
図4(A)に示すように、再生音量を例えば大、中、小の3段階に変化するように再生部28の利得を制御しており、再生音量を変化させる順番は、例えば、図示の「大・中・小・中・中」というようにランダムに変化させ、このランダムパターンを繰り返すようにしている。なお、制御部24は、所定の順番に従って再生音量を変化させ、これを繰り返すようにしても良い。
【0046】
また、制御部24は、記憶部26に記憶した
図3の信号パターンA〜Cを読み出す順番として、
図4(B)に示すように、例えば「A・B・C・B・A」というようにランダムに変化させ、このランダムパターンを繰り返すように制御している。なお、制御部24は、パターンA〜Cの順に変化させ、これを繰り返すように制御しても良い。
【0047】
また、制御部24は、信号パターンA〜Cをランダムに再生する場合の休止時間を、
図4(B)の休止時間T1〜T4に示すように、異なった休止時間としてランダムに変化させ、これを繰り返すように制御している。なお、制御部24は、休止時間を変化させず、所定の休止時間に制御しても良い。
【0048】
このように忌避音として再生する蚊の羽音の音量と信号パターンをランダムに変化させることで、蚊の羽音として可能な限り自然な感じを出すようにし、不審者が近づいてきた場合、蚊が近くにいると錯覚させて、その注意力を確実に逸らし、襲おうとするタイミングや気力を失わせるようにする。
【0049】
(防犯警報制御)
制御部24は、警報スイッチ20による防犯警報操作の受付けを検知した場合、記憶部26に予め記憶している防犯警報音を読出し、再生部28の利得を対応する所定利得に制御し、スピーカ30から85dB以上の大音量で防犯警報音を出力させる制御を行う。
【0050】
この防犯警報制御は、蚊の羽音などの忌避音を繰り返し出力しているにも係らず、不審者の行動が抑制されずに、襲おうとするか襲ってきた場合、従来の防犯ブザーと同様に、例えば押釦操作により大音量の防犯警報音を出力して、不審者に対する威嚇と、周辺の人へ異常発生を知らせるようにする。
【0051】
(防犯警報装置の動作)
本実施形態による防犯警報装置10の動作は次のようになる。
【0052】
本実施形態の防犯警報装置10は、利用者となる例えば女性が自分のバッグなどにストラップ紐を使用して装着することで、常に携帯するようにしている。
【0053】
防犯警報装置10を携帯した女性利用者が例えば夜間に帰宅する場合、人通りがほとんどない場所にさしかかり、もし、自分の後ろから人がくるような場合には、防犯警報装置10の警戒設定スイッチ14をオン操作し、忌避音として例えば蚊の羽音をランダムな休止期間をおいて異なるパターンで出力させる。
【0054】
このように女性利用者が携帯している防犯警報装置10から忌避音として蚊の羽音を繰り返し出力している状態で、不審者が女性利用者に近づいてくると、例えば2〜3メートル程度の範囲に近づいた場合に、蚊の羽音を聞くこととなり、蚊を追い払おうとして注意力が奪われ、襲おうとしたタイミングや意欲を失わせることを可能とする。
【0055】
また、防犯警報装置10から忌避音として蚊の羽音を繰り返し出していても、一度は行動をためらった不審者が襲おうとしたり、襲い掛かってきた場合には、防犯警報装置10の警報スイッチ20を操作することで、防犯警報を大音量で出し、不審者を威嚇すると共に、周辺にいる人に非常事態の発生を知らせることができる。
【0056】
[携帯電話機による防犯警報装置機能]
図5は、本発明の防犯警報装置の機能を携帯電話機を使用して実現する実施形態を示したブロック図であり、個人用の携帯コンピュータの機能を併せもつ携帯電話機として知られたスマートフォンを例にとっている。
【0057】
図5において、
スマートフォン32は、制御部34、携帯電話通信部36、高速移動通信部38、無線LAN通信部40、GPS通信部(全地球測位システム通信部)42、カメラ部44、SIMカード46、ディスプレイ48、タッチパネル50、音声入力部52、音声出力部54、USB端子部56、操作部58及びメモリカード60を備える。
【0058】
制御部34は、アプリケーションプロセッサを構成するCPU、メモリ、各種入出力インタフェースを備えたLSIで実現され、アプリケーションとしてインストールされた汎用プログラムを実行し、この汎用プログラムの中に、本発明による位置捜索制御用のプログラムも含まれる。
【0059】
携帯電話通信部36は、第3世代移動通信システム(3G)として知られたW−CDMAにより携帯電話通信を行う。
【0060】
高速移動通信部38は、IEEE802.16eに準拠したモバイルWiMAX(登録商標)によるモバイル高速移動通信を行う。無線LAN通信部
40は、イーサネット(登録商標)による無線ネットワークをベースにしたIEEE802.11に準拠した無線通信を行う。
【0061】
GPS通信部42は、米国が運用する周回衛星を使用した全地球測位システム(Global Positioning System)を利用して、現在位置の経度と緯度を取得するための通信を行う。
【0062】
カメラ部44は、CMOS撮像素子を使用して画像の撮像を行い、静止画及び動画を取得する。
【0063】
SIMカード46は、携帯電話番号を識別するための番号であるIMSI(International Mobile Subscriber Identity)番号を格納したカードであり、SIMカード24の差し替えにより、複数の携帯電話機で同じ携帯電話番号を利用可能とする。
【0064】
ディスプレイ48は、液晶パネルや有機ELパネルなどの表示デバイスを使用し、パネル表面にはタッチパネル50を配置している。
【0065】
音声入力部52は、マイクを備え、オーディオコーデック(Audio CODEC)により音声入力を行う。音声出力部54は、利得制御可能な音声増幅器、スピーカを備え、オーディオコーデック(Audio CODEC)により音声出力を行う。
【0066】
USB端子部56は、適宜の周辺機器を接続するデジタル・インタフェースのコネクタを接続する。操作部58は、キーパッドや操作釦による利用者の操作を受け付けて制御部34に通知する。メモリカード60は、着脱自在な外部メモリであり、カメラ部44で撮像した画像等の各種データの外部記憶に使用する。
【0067】
このようなスマートフォン32において、本発明の防犯警報装置としての機能実現するため、制御部34、操作部58、メモリカード60、音声出力部54を利用する。
【0068】
制御部
34内のメモリ又はメモリカード
60は、人が聞いた場合に強い忌避感を起こす例えば蚊の羽音を記憶し、例えば
図3に示すように、3種類の異なった信号パターンA,B,Cを準備して記憶している。
【0069】
制御部34は、操作部58による警戒設定操作の受付けを検知した場合、制御部
34内のメモリ又はメモリカード60に予め記憶している例えば
図3に示した蚊の羽音の信号パターンA〜Cを順次読出し、読出した信号パターンに基づき音声出力部54から1フレーズの羽音を出力した後に、所定の休止時間を空けて次の1フレーズの羽音を再生して出力する防犯警戒制御を行う。この防犯警戒制御の詳細は、
図2の実施形態における制御部24の場合と同様であることから、その説明は省略する。
【0070】
制御部34の防犯警報装置としての機能は、利用者が本発明による防犯警報装置の機能の利用契約などに基づき、防犯警報装置のアプリケーションプログラムとして実装される。特に、制御部
34内のメモリ又はメモリカードに記憶する忌避音としては、蚊や蜂の羽音、鳥の羽音を含む多種多様な忌避音を準備して記憶しておくことが可能となり、利用者が選択して利用できる忌避音の範囲を拡大し、また、必要に応じて簡単に選んで利用することを可能とする。
【0071】
[本発明の変形例]
上記の実施形態は、忌避音として蚊の羽音を出力するようにしているが、これ以外の昆虫の羽音として、強い忌避感を起こさせる蜂の羽音などであっても良い。また蚊や蜂の羽音以外に、鳥の羽音も忌避音として使用することができる。勿論、昆虫や鳥の羽音以外に、人に強い忌避感を起こさせる音であれば、適宜の忌避音を使用することができる。
【0072】
また、上記の実施形態は、忌避音として例えば蚊の羽音といった1種類の忌避音を繰り返し出力しているが、蚊、蜂、鳥の羽音といった種類の異なる忌避音を予め記憶部に記憶し、制御部で警戒設定操作の受付けを検知した場合、種類の異なる忌避音を、ランダム又は所定の順番で読み出して再生したり、利用者の選択操作に基づいて、種類の異なる複数の忌避音の中の1つを選択して出力するようにしても良い。
【0073】
また、防犯警報装置は電池駆動であることから、電池が消耗して電池電圧が所定電圧以下に低下したことを検知し、電池交換を促す警報を出すようにしても良い。
【0074】
また、防犯警報装置を通勤帰宅などで毎回使用する場合には、電池消耗が大きくなることから、充電可能な2次電池とその充電回路を設け、充電器を使用して充電可能としても良い。この点は、携帯電話機を利用した場合には、携帯電話機が本来備えている機能であることから、不要である。
【0075】
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。