特許第6092598号(P6092598)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6092598
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】ブラインド取付用ブラケット
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/42 20060101AFI20170227BHJP
【FI】
   E06B9/42 A
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-262898(P2012-262898)
(22)【出願日】2012年11月30日
(65)【公開番号】特開2014-109104(P2014-109104A)
(43)【公開日】2014年6月12日
【審査請求日】2014年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100101856
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 日出夫
(74)【代理人】
【識別番号】100097250
【弁理士】
【氏名又は名称】石戸 久子
(72)【発明者】
【氏名】藤原 和彦
【審査官】 佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−249880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/17
E06B 9/323
E06B 9/36
E06B 9/40−9/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラケット本体(20)と、ブラケット本体に摺動可能に支持されてブラケット本体と共にブラインド支持枠(40)を保持する掛止部材(30)と、を有するブラインド用ブラケット(10)において、
ブラケット本体にはブラインド支持枠の一端部(40a)を係止可能な係止部(22c)が形成され、掛止部材にはブラインド支持枠の他端部(40c)を係止可能な掛止部(30a)が形成され、
掛止部材には、ブラインド支持枠の一端部に干渉可能な規制部(30g)であって少なくとも、ブラインド支持枠の一端部により規制部が押圧される状態においては、掛止部がブラインド支持枠の他端部を係止可能な位置への掛止部材の移動を規制する規制部が形成されており、
掛止部材は、ブラインド支持枠の一端部が規制部を押圧すると、掛止部がブラインド支持枠の他端部から離れる方向に移動することを特徴とするブラインド取付用ブラケット。
【請求項2】
掛止部材は、規制部から連続して形成される凹部(30h)を有し、ブラインド支持枠の一端部が凹部に入り込むことにより、ブラインド支持枠の他端部が掛止部に係止されることを特徴とする請求項1記載のブラインド取付用ブラケット。
【請求項3】
ブラインド支持枠の一端部は、ブラケット本体の係止部に係止された状態で、ブラケット本体の係止部と掛止部材の規制部とにより、または、ブラケット本体の係止部と掛止部材の凹部とによって、前後方向への移動が規制されることを特徴とする請求項1または2記載のブラインド取付用ブラケット。
【請求項4】
掛止部材は、ブラインド支持枠が保持位置に達すると、掛止部がブラインド支持枠の他端部を係止する方向へ移動することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のブラインド取付用ブラケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインド支持枠を保持するブラインド取付用ブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のブラインド取付用ブラケットとしては、特許文献1に示されるものが知られている。これに示されるものは、ホルダーに対しスライドブロックを移動可能に支持し、ホルダーとスライドブロックとにそれぞれ設けられた掛止部で日射遮蔽装置の支持形材(ブラインド支持枠)を支持可能とし、ホルダーとスライドブロックとの間には、スライドブロックを支持形材の支持位置に向かって付勢する付勢手段と、スライドブロックを付勢手段の付勢力に抗して支持形材と係合しない仮止め位置に保持する仮止め手段と、仮止め手段の動作を解除する解除手段とを備えている。
【0003】
仮止め手段は、ホルダーに設けた係止孔と、スライドブロックに設けた弾性片と、弾性片の先端部に設けられ、係止孔に弾性的に係合する仮止め部と、を備え、解除手段は弾性片の先端部に設けられ、支持形材で押圧することにより仮止め部と係止孔との係合を解除する解除部を備え、解除部はホルダーに係合しない位置に設けられている。
【0004】
ブラケットに支持形材を取付ける際には、仮止め部を係止穴に予め係合させてスライドブロックをホルダーに仮止めしておき、支持形材の一端部をホルダーの掛止部に掛け止めした状態で、他端部を上方へ回動させて解除部を押圧する。これにより、仮止め部と係合孔との係合が解除され、スライドブロックが付勢手段の付勢力により支持形材の他端部方向に摺動して、支持形材の他端部がスライドブロックの掛止部に掛止めされ、支持形材がブラケットに取付けられる。
【0005】
また、ホルダーには支持形材の横ずれを阻止する押さえ部が形成されており、押さえ部は掛止部に対向する斜縁を備え、その下端部が下方に突出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−249880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のようなブラインド取付用ブラケットにおいては、誤った取付けを行うと、支持形材が正しく取付けられないおそれがある、という問題がある。即ち、前述のように、取付ける手順としては、最初に、支持形材の一端部をホルダーの掛止部に正しく掛け止めしなければならないのであるが、支持形材の一端部がホルダーの掛止部に正しく掛け止されない場合であっても、下方に突出している押さえ部によって支持部材の上方への移動が規制されるために、掛止部に掛け止めされていないことが正しく認識されないおそれがある。そして、支持形材の他端部を上方へ回動させて、支持形材の他端部を掛止部に掛け止めすると、付勢手段によってスライドブロックが摺動し、支持形材を一端部方向へ押し込むことになるため、半掛りのような状態で支持形材がブラケットに保持され、あたかも支持形材はブラインド取付用ブラケットに取付いたかのようになる。しかしながら、正しく取付いている訳ではないので、その後に、支持形材がブラインド取付用ブラケットから落下する可能性がある。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたもので、ブラインド支持枠のブラケットへの半掛り状態での保持を防止することができるブラインド取付用ブラケットを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために、発明は、ブラケット本体と、ブラケット本体に摺動可能に支持されてブラケット本体と共にブラインド支持枠を保持する掛止部材と、を有するブラインド用ブラケットにおいて、
ブラケット本体にはブラインド支持枠の一端部を係止可能な係止部が形成され、掛止部材にはブラインド支持枠の他端部を係止可能な掛止部が形成され、
掛止部材には、ブラインド支持枠の一端部に干渉可能であり、ブラインド支持枠の一端部がブラケット本体の係止部に係止されるまで、掛止部がブラインド支持枠の他端部を係止可能な位置への掛止部材の移動を規制する規制部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、掛止部材は、規制部から連続して形成される凹部を有し、ブラインド支持枠の一端部が凹部に入り込むことにより、ブラインド支持枠の他端部が掛止部に係止されることを特徴とする。
【0011】
また、ブラインド支持枠の一端部は、ブラケット本体の係止部に係止された状態で、ブラケット本体の係止部と掛止部材の規制部とにより、または、ブラケット本体の係止部と掛止部材の凹部とによって、前後方向への移動が規制されることを特徴とする。
【0012】
また、掛止部材は、ブラインド支持枠の一端部が規制部を押圧すると、掛止部がブラインド支持枠の他端部から離れる方向に移動し、ブラインド支持枠が保持位置に達すると、掛止部がブラインド支持枠の他端部を係止する方向へ移動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ブラインド支持枠の一端部がブラインド本体の係止部に係止されない限りはブラインド支持枠の一端部と規制部との干渉によって、掛止部材はブラインド支持枠の他端部を係止できない位置にあるため、ブラインド支持枠の半掛り状態での保持を防止することができる。
【0014】
さらに、ブラインド支持枠の一端部は係止されると、ブラケット本体の係止部と掛止部材の規制部とによって、または、ブラケット本体の係止部と掛止部材の凹部とによって、前後方向への移動が規制されるため、ブラインド支持枠の落下を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るブラケットにヘッドボックスを保持した状態を示す側面図である。
図2】ブラケットの底面図であり、(a)はヘッドボックスを保持する前の状態を、(b)はヘッドボックスを保持した状態をそれぞれ示し、説明のため緩衝部材を省略する。
図3】ブラケットにヘッドボックスを取付ける手順を示す側断面図であり、(a)はブラケット本体の係止部にヘッドボックスの一端部を引っ掛けた状態を、(b)はヘッドボックスの他端部側を上方に押し上げている状態を、(c)はヘッドボックスの他端部が掛止部材の掛止部を乗り越える状態を、(d)はブラケットにヘッドボックスが保持された状態を、それぞれ示す。
図4】ブラケットにヘッドボックスが保持された状態におけるヘッドボックスの一端部とブラケットの状態を示す側断面図である。
図5】(a)は本発明の実施の形態に係るブラケットにおいて、ブラケット本体の係止部にヘッドボックスの一端部が係止されていない状態で、ヘッドボックスの他端部を最上部まで上昇させた状態を示し、(b)は従来技術におけるブラケットにおいて、ブラケット本体の係止部にヘッドボックスの一端部が係止されていない状態で、ヘッドボックスの他端部を掛止部材の掛止部に係止させた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
本発明のブラインド取付用ブラケット10は、図示していない窓枠等の固定面に固定されるブラケット本体20と、ブラケット本体20に摺動可能に支持されてブラケット本体20と共にヘッドボックス40を保持する掛止部材30と、ブラケット本体20と掛止部材30との間に配設されるばね32と、を有する。
【0018】
尚、ブラインド支持枠としてのヘッドボックス40は、上側が開口したコ字状をなした横断面において前側と後側の上端部がそれぞれ一端部40aと他端部40cとなっており、ブラインド取付用ブラケット10に保持させるのに好適なように、各端部40a、40cは例えば略T字形状をなしている。
【0019】
ブラケット本体20は、好適には金属製板材からなり、おおまかに、主として前後に延びる水平面22aを有する水平部22と、主として上下に延びる垂直面24aを有する垂直部24とからなる断面略L字形の形状を有しており、通常、垂直部24が後側に配置される。水平面22aと垂直面24aには、窓枠等の固定面に対してネジ等の固定具を用いて取付るための取付孔がそれぞれ形成されている。
【0020】
水平部22はさらに、水平面22aの両側から下方に折曲された折曲縁22b、22bと、折曲縁22bの最前端の下端からフック形状に延びてヘッドボックス40の一端部40aを係止可能な係止部22cと、折曲縁22bの前後途中部分において折曲縁22bの下端からさらに折曲されて水平に延びる支持片22dと、折曲縁22bの前後途中部分に形成されて前後方向に延びるスロット22eと、折曲縁22bの下端からさらに下方に突出する第1突起22fと、同じく折曲縁22bの下端からさらに下方に突出する第2突起22gと、をそれぞれ備えている。第1突起22fは前方に、第2突起22gは後方に形成される。
【0021】
垂直部24はさらに、垂直面24aの両側から前方へと折曲された折曲縁24b、24bと、垂直面24aの上下途中位置から前方へと水平に延びる支持片24cと、を備えており、垂直面24aの下端部にはヘッドボックス40の背面40dに当接する緩衝部材26が取付けられている。
【0022】
掛止部材30は、好適にはプラスチックの成形品からなり、ブラケット本体20の水平部22の下方に沿って配設され、前記水平部22の支持片22d及び前記垂直部24の支持片24cの上に前後方向に摺動可能に載置される。掛止部材30の両側部には弾性片30dが形成され、弾性片30dの先端には抜け止め突起30eが形成されており、抜け止め突起30eはブラケット本体20の水平部22のスロット22e内に摺動可能に係合している。
【0023】
掛止部材30はさらに、その後部にヘッドボックス40の他端部40cを係止するために前方に突出した掛止部30aと、掛止部材30の前端面を画成しやや下方へ延設された操作部30bと、後部に形成されて、ばね32の一部を収納可能な収納凹部30fと、操作部30bよりも後側にあって下方に突出した規制部30gと、規制部30gから前方に連続して形成され規制部30gと操作部30bとの間に設けられる凹部30hとを備える。
【0024】
前方に突出した掛止部30aは、その前面に傾斜面30a1を有しており、傾斜面30a1は、上方に向かうに従い前方に突出するように形成される。下方に突出した規制部30gも、その前面に鉛直のまたは傾斜面30a1と同様の方向にやや傾斜した被押圧面30g1を有している。
【0025】
ブラケット10は、以下のようにブラケット本体20と掛止部材30とを組み付けることにより構成される。即ち、掛止部材30の収納凹部30fにばね32の一端側を収納して、掛止部材30を支持片22d及び支持片24cに支持させるようにブラケット本体20の水平部22の水平面22aと折曲縁22bとによって囲まれた空間に挿入する。このとき、掛止部材30は弾性片30dが弾性変形し、抜け止め突起30eが折曲縁22bに当接しながら摺動する。そして、抜け止め突起30eがスロット22eまで移動すると、弾性片30dの弾性復元力により、抜け止め突起30eがスロット22e内に係合される。これにより、掛止部材30は、抜け止め突起30eがスロット22eを移動可能な範囲でのみ摺動可能になり、摺動範囲が規定されるとともに、ブラケット本体20から抜け止めされる。また、ばね32の他端がブラケット本体20の垂直部24に当接するため、掛止部材30は、ばね32によって抜け止め突起30eがスロット22eの前端に当接する位置まで付勢される(図2(b)参照)。
【0026】
このように構成されたブラケット10にヘッドボックス40を固定する手順について図3に従って説明する。
【0027】
図3(a)に示すように、まず、ヘッドボックス40の一端部40aが上方に他端部40cが下方に位置するようにヘッドボックス40を傾けて、一端部40aをブラケット本体20の係止部22cに引っ掛ける。
【0028】
次に、図3(b)に示すように、他端部40cを上昇させるようにヘッドボックス40を回動させる。これにより、ヘッドボックス40の一端部40aの後端部40b、即ち、ヘッドボックス40のT字形状をなした一端部40aの後側に突出した部分が掛止部材30の規制部30gの被押圧面30g1に当接するとともに他端部40cが掛止部30aの傾斜面30a1に当接する。他端部40cをさらに上昇させていくと、他端部40cは掛止部30aの傾斜面30a1を押圧し続けていき、掛止部材30はばね32の付勢力に抗してばね32を圧縮しながら後方に摺動する。これによって、一端部40aの後端部40bは規制部30gの被押圧面30g1から離隔していくことになる。
【0029】
そして、図3(c)に示すように、ヘッドボックス40の他端部40cが掛止部30aを乗り越える直前の位置まで上昇すると、図2(a)に示すように、掛止部材30は最も後方に移動し、規制部30gは一端部40aの後端部40bから最も離隔する。
【0030】
この後、他端部40cがさらに上昇すると、図3(d)に示すように、ヘッドボックス40の他端部40cが掛止部30aの傾斜面30a1を通り越し、掛止部30aへの押圧力が解除されるため、ばね32が伸長し、掛止部材30は、図2(b)に示すように、ばね32の付勢力により前進する。これにより、ヘッドボックス40の他端部40cは掛止部30aに係止され、このとき、操作者は係止感を感じることができる。同時に、ヘッドボックス40の一端部40aは、図4に示すように、掛止部材30の凹部30hに入り込んで凹部30hに収まり、図4中矢印Aで示した部分において、ヘッドボックス40の一端部40aの後端部40bが凹部30hの後端面でもある規制部30gの被押圧面30g1に当接し、ヘッドボックス40が保持された状態となる。
【0031】
この保持状態において、ヘッドボックス40の他端部40cは掛止部材30の掛止部30aとブラケット本体20の第2突起22gとにより前後方向への移動が規制され、また、一端部40aは、ブラケット本体20の係止部22cと規制部30gの被押圧面30g1または凹部30hの後端面により前後及び下方向への移動が、また第1突起22fにより上方への移動がそれぞれ規制される。
【0032】
ヘッドボックス40をブラケット10から取り外す際には、掛止部材の操作部30bを押圧して掛止部材30をばね32の付勢力に抗して最も後方の位置まで摺動させる。これにより、ヘッドボックス40の他端部40cが掛止部材30の掛止部30aから外れるため、ヘッドボックス40の他端部40cを下降させるようにヘッドボックス40を回動させ、さらに、一端部40aもブラケット本体20の係止部22cから外す。こうして、ヘッドボックス40をブラケット10から取り外すことができる。
【0033】
ここで、ヘッドボックス40の一端部40aがブラケット本体20の係止部22cに係止されないまま取付作業を続行した場合のブラケットとヘッドボックスの状態について、本実施形態のブラケット10の場合と従来のブラケット60の場合とを図5(a)、(b)を用いて比較して説明する。
【0034】
従来のブラケット60の場合、図5(b)に示すように、掛止部材70に本実施の形態のような規制部30gや凹部30hが設けられていないため、ヘッドボックス40の一端部40aがブラケット本体20の係止部22cに係止されていない状態で他端部40cを上端部まで上昇させた場合でも、掛止部材70の前進を防止することができない。このため、掛止部材70が前進し、掛止部70aにヘッドボックス40の他端部40cが係止される。この係止時に操作者は係止感を感じることができ、あたかもヘッドボックス40は保持されているかのような状態になる。しかしながら、ヘッドボックス40の一端部40aは係止部22cに係止されていない状態のままであるため、他端部40cのみが係止された半掛り状態となり、何かのはずみにブラケット60からヘッドボックス40が落下する危険がある。
【0035】
一方、本実施形態のブラケット10の場合、図5(a)に示すように、ヘッドボックス40の一端部40aがブラケット本体20の係止部22cに係止されていない状態で他端部40cを上端部まで上昇させると、一端部40aが規制部30gと干渉し、一端部40aの後端部40bが掛止部材30の凹部30hの後端面でもある規制部30gの被押圧面30g1を押圧することになるため、掛止部材30は最も後方に位置した状態のまま前進することができない。従って、掛止部30aが他端部40cよりも後方に位置したままとなり、他端部40cが掛止部30aに係止することができない。これにより操作者は係止感を感じることもできず、半掛り状態でブラケット10がヘッドボックス40を保持するということも防止される。
【0036】
尚、上記実施形態においては、掛止部材30の掛止部30aにヘッドボックスの他端部40cを係止する際に、ヘッドボックス40の一端部40aと他端部40cの両方(または主として他端部40c)が掛止部材30を押圧可能な構成としたが、これに限定されるものではなく、ヘッドボックス40の一端部40aが掛止部材30を押圧可能な構成としてもよい。例えば、ヘッドボックス40の一端部40aが掛止部材30の規制部30gを押圧しながら掛止部30aをヘッドボックス40の他端部40cから離れる方向に移動させ、ヘッドボックス40を完全に回転させて保持位置に到達させたときに、掛止部材30が前進して、ヘッドボックス40の他端部40cが掛止部30aに係止されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 ブラケット
20 ブラケット本体
22c 係止部
30 掛止部材
30a 掛止部
30g 規制部
30h 凹部
40 ヘッドボックス(ブラインド支持枠)
40a 一端部
40c 他端部
図1
図2
図3
図4
図5