特許第6092633号(P6092633)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6092633カードリーダおよびカードリーダ用のアタッチメント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6092633
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】カードリーダおよびカードリーダ用のアタッチメント
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/08 20060101AFI20170227BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20170227BHJP
【FI】
   G06K7/08 040
   G06K19/06 196
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-5238(P2013-5238)
(22)【出願日】2013年1月16日
(65)【公開番号】特開2014-137670(P2014-137670A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2015年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】松井 孝輔
(72)【発明者】
【氏名】田多井 俊男
【審査官】 甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−005173(JP,U)
【文献】 特開2011−138592(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/00− 7/14
G06K 19/06
G06K 17/00
G06K 13/00
G07F 19/00
G07G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略長方形状に形成されるカードをその長手方向へ手動で移動させて、前記カードに記録された磁気データの読取りを行う手動式のカードリーダにおいて、
前記カードの短手方向の端面が当接する基準面と前記カードの厚さ方向における前記カードの両側を案内するガイド面とから構成されるカード通過溝と、前記カード通過溝に臨むように配置され前記カードに形成される磁気ストライプに当接する磁気ヘッドと、前記カードが着脱可能に取り付けられるアタッチメントとを備え、
前記磁気ヘッドは、前記カードの短手方向で並ぶように配置されるとともに前記磁気ストライプに記録された磁気データを読取り可能な複数のチャンネルを備え、
前記カードの短手方向における前記基準面の側を基準面側とし、前記カードの短手方向における前記基準面の反対側を反基準面側とすると、
前記アタッチメントは、前記基準面に当接可能な当接面を有し前記基準面側に配置されるとともに前記カードの厚さ方向における前記カードの一方の面を支持するカード支持部と、前記カードの前記基準面側の端面が前記当接面よりも前記反基準面側に配置されるように前記カードを保持するとともに前記反基準面側に配置されるカード保持部とを備え
前記カード保持部には、前記カードの前記反基準面側が差し込まれて保持されるカード保持溝が形成され、
前記カード支持部は、前記カードの長手方向から見たときに、スリット状に形成される前記カード保持溝に対して、前記基準面側に向かうにしたがって前記カード側へ傾斜する平板状に形成されていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項2】
略長方形状に形成されるカードの短手方向の端面が当接する基準面と前記カードの厚さ方向における前記カードの両側を案内するガイド面とから構成されるカード通過溝と、前記カードの短手方向で並ぶように配置されるとともに前記カードに形成される磁気ストライプに記録された磁気データを読取り可能な複数のチャンネルを有し前記カード通過溝に臨むように配置される磁気ヘッドとを備え、前記カードをその長手方向へ手動で移動させて、前記カードに記録された磁気データの読取りを行う手動式のカードリーダに使用されるカードリーダ用のアタッチメントであって、
前記カードの短手方向における前記基準面の側を基準面側とし、前記カードの短手方向における前記基準面の反対側を反基準面側とすると、
前記基準面に当接可能な当接面を有し前記基準面側に配置されるとともに前記カードの厚さ方向における前記カードの一方の面を支持するカード支持部と、前記カードの前記基準面側の端面が前記当接面よりも前記反基準面側に配置されるように前記カードを保持するとともに前記反基準面側に配置されるカード保持部とを備え
前記カード保持部には、前記カードの前記反基準面側が差し込まれて保持されるカード保持溝が形成され、
前記カード支持部は、前記カードの長手方向から見たときに、スリット状に形成される前記カード保持溝に対して、前記基準面側に向かうにしたがって前記カード側へ傾斜する平板状に形成されていることを特徴とするカードリーダ用のアタッチメント。
【請求項3】
前記カード支持部には、前記カードの前記基準面側の端面が当接する第1カード当接面と、前記カードの長手方向の一方の端面が当接する第2カード当接面とが形成されていることを特徴とする請求項記載のカードリーダ用のアタッチメント。
【請求項4】
前記カードの長手方向における前記カードの移動方向の側を移動方向側とすると、
前記カードは、前記カードの前記移動方向側の端面が前記カード支持部の前記移動方向側の端面よりも前記移動方向側へ突出するように前記カード保持部に保持され、
前記カード支持部の前記移動方向側の端面には、前記移動方向側に向かうにしたがって前記カード側へ傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項2または3記載のカードリーダ用のアタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードを手動で移動させて、カードに記録された磁気データの読取りを行う手動式のカードリーダに関する。また、本発明は、かかるカードリーダに使用されるカードリーダ用のアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カードを手動で移動させながら、カードに記録された磁気データを読み取る手動式のカードリーダが広く利用されている。この種のカードリーダとして、略長方形状に形成されるカードの短手方向の幅よりも浅く形成された溝状のカード走行溝に沿ってカードを移動させながらカードに記録された磁気データを読み取るいわゆるスワイプ式のカードリーダが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のカードリーダは、カード走行溝に臨むように配置される磁気ヘッドを備えている。このカードリーダでは、カードの短手方向の一端面をカード走行溝の底面に当接させた状態でカードをその長手方向へ移動させることで、カードの磁気データが読み取られており、磁気ヘッドは、カードの短手方向の一端面がカード走行溝の底面に当接しているときにカードの磁気ストライプに当接可能な位置に配置されている。なお、カードに形成される磁気ストライプの位置は、国際規格やJIS規格によって規定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−222628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に磁気ストライプが形成されたカードが市場に出回っている。たとえば、図2に示すように、JIS規格に規定される位置に形成される磁気ストライプ2aに加え、JIS規格に規定されていない位置に形成される磁気ストライプ2bを備えるカード2が市場に出回っている。このカード2では、カード2の短手方向の一端面2cから磁気ストライプ2aまでの距離と、カード2の短手方向の他端面2dから磁気ストライプ2bまでの距離とが等しくなっている。また、市場に出回っているカード2の中には、エンボス加工によってエンボス文字が形成されるものもある。このエンボス文字が形成されるエンボス加工領域2eは、たとえば、JIS規格によって規定されている。
【0006】
特許文献1に記載のカードリーダにおいて、カード走行溝の底面にカード2の短手方向の一端面2cを当接させた状態で、カード2を移動させれば、JIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプ2aに記録される磁気データを磁気ヘッドで適切に読み取ることが可能である。しかしながら、特許文献1に記載のカードリーダにおいて、カード走行溝の底面にカード2の短手方向の他端面2dを当接させた状態で、カード2を移動させると、エンボス文字が磁気ヘッドに接触して、JIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプ2bに記録される磁気データの読取り精度が低下することが、本願発明者の検討によって明らかになった。
【0007】
そこで、本発明の課題は、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプとを有するカードの磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能なカードリーダを提供することにある。また、本発明の課題は、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプとを有するカードの磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能となるカードリーダ用のアタッチメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のカードリーダは、略長方形状に形成されるカードをその長手方向へ手動で移動させて、カードに記録された磁気データの読取りを行う手動式のカードリーダにおいて、カードの短手方向の端面が当接する基準面とカードの厚さ方向におけるカードの両側を案内するガイド面とから構成されるカード通過溝と、カード通過溝に臨むように配置されカードに形成される磁気ストライプに当接する磁気ヘッドと、カードが着脱可能に取り付けられるアタッチメントとを備え、磁気ヘッドは、カードの短手方向で並ぶように配置されるとともに磁気ストライプに記録された磁気データを読取り可能な複数のチャンネルを備え、カードの短手方向における基準面の側を基準面側とし、カードの短手方向における基準面の反対側を反基準面側とすると、アタッチメントは、基準面に当接可能な当接面を有し基準面側に配置されるとともにカードの厚さ方向におけるカードの一方の面を支持するカード支持部と、カードの基準面側の端面が当接面よりも反基準面側に配置されるようにカードを保持するとともに反基準面側に配置されるカード保持部とを備え、カード保持部には、カードの反基準面側が差し込まれて保持されるカード保持溝が形成され、カード支持部は、カードの長手方向から見たときに、スリット状に形成されるカード保持溝に対して、基準面側に向かうにしたがってカード側へ傾斜する平板状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明のカードリーダは、カードが着脱可能に取り付けられるアタッチメントを備えており、このアタッチメントは、基準面に当接可能な当接面と、カードの基準面側の端面が当接面よりも反基準面側に配置されるようにカードを保持するカード保持部とを備えている。そのため、本発明では、アタッチメントに取り付けられていない状態のカードをカード通過溝に沿って移動させることで、磁気ヘッドの複数のチャンネルのうちのいずれかのチャンネルを利用して、エンボス文字と磁気ヘッドとを接触させることなく、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データ、または、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データのいずれか一方を読み取ることが可能になるとともに、アタッチメントに取り付けられた状態のカードをカード通過溝に沿って移動させることで、磁気ヘッドの複数のチャンネルのうちの他のいずれかのチャンネルを利用して、エンボス文字と磁気ヘッドとを接触させることなく、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データ、または、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データのいずれか他方を読み取ることが可能になる。したがって、本発明では、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプとを有するカードの磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。また、本発明では、カードリーダ用のアタッチメントは、当接面を有し基準面側に配置されるとともにカードの厚さ方向におけるカードの一方の面を支持するカード支持部と、反基準面側に配置されるカード保持部とを備え、カード保持部には、カードの反基準面側が差し込まれて保持されるカード保持溝が形成されている。また、カード支持部は、カードの長手方向から見たときに、スリット状に形成されるカード保持溝に対して、基準面側に向かうにしたがってカード側へ傾斜する平板状に形成されている。そのため、アタッチメントに保持されるカードが変形していても、カード支持部によってカードの変形を矯正することが可能になる。したがって、カードが変形していても、磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。また、カードに記録された磁気データを磁気ヘッドで読み取る際に、カード支持部によって磁気ヘッドに向かってカードを押し付けることが可能になる。したがって、磁気ヘッドに対するカードの接触圧を高めることが可能になる。
【0010】
また、上記の課題を解決するため、本発明のカードリーダ用のアタッチメントは、略長方形状に形成されるカードの短手方向の端面が当接する基準面とカードの厚さ方向におけるカードの両側を案内するガイド面とから構成されるカード通過溝と、カードの短手方向で並ぶように配置されるとともにカードに形成される磁気ストライプに記録された磁気データを読取り可能な複数のチャンネルを有しカード通過溝に臨むように配置される磁気ヘッドとを備え、カードをその長手方向へ手動で移動させて、カードに記録された磁気データの読取りを行う手動式のカードリーダに使用されるカードリーダ用のアタッチメントであって、カードの短手方向における基準面の側を基準面側とし、カードの短手方向における基準面の反対側を反基準面側とすると、基準面に当接可能な当接面を有し基準面側に配置されるとともにカードの厚さ方向におけるカードの一方の面を支持するカード支持部と、カードの基準面側の端面が当接面よりも反基準面側に配置されるようにカードを保持するとともに反基準面側に配置されるカード保持部とを備え、カード保持部には、カードの反基準面側が差し込まれて保持されるカード保持溝が形成され、カード支持部は、カードの長手方向から見たときに、スリット状に形成されるカード保持溝に対して、基準面側に向かうにしたがってカード側へ傾斜する平板状に形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明のカードリーダ用のアタッチメントは、基準面に当接可能な当接面と、カードの基準面側の端面が当接面よりも反基準面側に配置されるようにカードを保持するカード保持部とを備えている。そのため、本発明では、アタッチメントに取り付けられていない状態のカードをカード通過溝に沿って移動させることで、磁気ヘッドの複数のチャンネルのうちのいずれかのチャンネルを利用して、エンボス文字と磁気ヘッドとを接触させることなく、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データ、または、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データのいずれか一方を読み取ることが可能になるとともに、アタッチメントに取り付けられた状態のカードをカード通過溝に沿って移動させることで、磁気ヘッドの複数のチャンネルのうちの他のいずれかのチャンネルを利用して、エンボス文字と磁気ヘッドとを接触させることなく、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データ、または、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプに記録される磁気データのいずれか他方を読み取ることが可能になる。したがって、本発明のカードリーダ用のアタッチメントを用いれば、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプとを有するカードの磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。また、本発明では、カードリーダ用のアタッチメントは、当接面を有し基準面側に配置されるとともにカードの厚さ方向におけるカードの一方の面を支持するカード支持部と、反基準面側に配置されるカード保持部とを備え、カード保持部には、カードの反基準面側が差し込まれて保持されるカード保持溝が形成されている。また、カード支持部は、カードの長手方向から見たときに、スリット状に形成されるカード保持溝に対して、基準面側に向かうにしたがってカード側へ傾斜する平板状に形成されている。そのため、アタッチメントに保持されるカードが変形していても、カード支持部によってカードの変形を矯正することが可能になる。したがって、カードが変形していても、磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。また、カードに記録された磁気データを磁気ヘッドで読み取る際に、カード支持部によって磁気ヘッドに向かってカードを押し付けることが可能になる。したがって、磁気ヘッドに対するカードの接触圧を高めることが可能になる。
【0013】
本発明において、カード支持部には、カードの基準面側の端面が当接する第1カード当接面と、カードの長手方向の一方の端面が当接する第2カード当接面とが形成されていることが好ましい。このように構成すると、第1カード当接面および第2カード当接面を利用して、アタッチメントに保持されるカードを位置決めすることが可能になる。
【0015】
本発明において、カードの長手方向におけるカードの移動方向の側を移動方向側とすると、カードは、カードの移動方向側の端面がカード支持部の移動方向側の端面よりも移動方向側へ突出するようにカード保持部に保持され、カード支持部の移動方向側の端面には、移動方向側に向かうにしたがってカード側へ傾斜する傾斜面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、カード支持部の移動方向側の端面が磁気ヘッドの配置位置まで移動したときの、磁気ヘッドでのノイズの発生を低減することが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明のカードリーダでは、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプとを有するカードの磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。また、本発明のカードリーダ用のアタッチメントを用いれば、国際規格やJIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプとを有するカードの磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態にかかるカードリーダの斜視図である。
図2図1に示すカードの平面図である。
図3図1に示すカードリーダで磁気データが読み取られる通帳の一部の平面図である。
図4図1に示す磁気ヘッドと、カードの磁気ストライプおよびエンボス加工領域との位置関係を説明するための図である。
図5図1に示すアタッチメントの斜視図である。
図6図1に示すアタッチメントの側面図である。
図7図1に示すアタッチメントにカードが取り付けられたときの、カードの磁気ストライプおよびエンボス加工領域と磁気ヘッドとの位置関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(カードリーダの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の斜視図である。図2は、図1に示すカード2の平面図である。図3は、図1に示すカードリーダ1で磁気データが読み取られる通帳3の一部の平面図である。図4は、図1に示す磁気ヘッド8と、カード2の磁気ストライプ2a、2bおよびエンボス加工領域2eとの位置関係を説明するための図である。なお、以下の説明では、図1等に示すように、互いに直交する3方向をX方向、Y方向およびZ方向とする。また、図1等のX1方向側を「前」側、X2方向側を「後(後ろ)」側、Y1方向側を「右」側、Y2方向側を「左」側、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。
【0020】
本形態のカードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を操作して、カード2に記録された磁気データの読取りを行うための手動式のカードリーダであり、カードリーダ本体4と、カードリーダ本体4と別体で形成されカード2が着脱可能に取り付けられるアタッチメント5とを備えている。このカードリーダ1は、具体的には、カードリーダ本体4に形成されるカード通過溝6に沿ってカード2を移動させながら(カード通過溝6を通過させながら)カード2の磁気データを読み取るいわゆるスワイプ式のカードリーダである。カードリーダ1は、たとえば、銀行の窓口に設置されており、銀行員が手動で通帳3を操作することで、通帳3に記録された磁気データをカードリーダ1によって読み取ることも可能となっている。
【0021】
カード2は、厚さが0.7〜0.8mm程度の塩化ビニール製のカードであり、略長方形状に形成されている。カード2には、図2に示すように、磁気データが記録される磁気ストライプ2a、2bが形成されている。磁気ストライプ2a、2bのそれぞれには、1トラック分の磁気データが記録されている。また、カード2には、図示を省略するエンボス文字がエンボス加工によって形成されている。このエンボス文字が形成される領域は、エンボス加工領域2eとなっている。
【0022】
磁気ストライプ2a、2bは、略長方形状に形成されるカード2の長手方向に平行な細長い帯状に形成されている。磁気ストライプ2aは、JIS規格(具体的には、JISX6302)に規定される位置に形成されている。すなわち、磁気ストライプ2aは、カード2の短手方向の一端面2cを基準とする所定の位置に形成されている。一方、磁気ストライプ2bは、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成されている。本形態では、カード2の短手方向の一端面2cから磁気ストライプ2aまでの距離と、カード2の短手方向の他端面2dから磁気ストライプ2bまでの距離とが等しくなっている。また、カード2の短手方向において磁気ストライプ2bに近い位置がエンボス加工領域2eとなっている。
【0023】
通帳3には、図3に示すように、磁気データが記録される磁気ストライプ3aが形成されている。磁気ストライプ3aには、2トラック分の磁気データが記録されている。磁気ストライプ3aは、通帳3の一端面3bを基準とする所定の位置に形成されている。
【0024】
カードリーダ本体4は、カード通過溝6が形成される本体フレーム7と、カード通過溝6を通過するカード2の磁気ストライプ2a、2bに当接して磁気データを読み取る磁気ヘッド8とを備えている。カード通過溝6は、その上端が開口するように形成されるとともに、本体フレーム7の前端から後端までの全域に亘って形成されており、底面6aと左右の側面とによって構成されている。また、カード通過溝6は、左右方向の幅が狭いスリット状に形成されている。
【0025】
本形態では、カード2の長手方向と前後方向とが一致し、カード2の短手方向と上下方向とが一致し、カード2の厚さ方向と左右方向とが一致するように、カード通過溝6に沿ってカード2を移動させる。すなわち、本形態では、前後方向はカード2の長手方向であり、上下方向はカード2の短手方向であり、左右方向は、カード2の厚さ方向である。より具体的には、前後方向はカード通過溝6を通過するカード2の長手方向であり、上下方向はカード通過溝6を通過するカード2の短手方向であり、左右方向は、カード通過溝6を通過するカード2の厚さ方向である。また、本形態では、カード2の磁気データを読み取る際に、カード通過溝6に沿って前側へカード2を移動させる。すなわち、本形態では、前側は、カード2の移動方向側である。上下方向におけるカード通過溝6の深さは、カード2の短手方向の幅よりも浅くなっており、カード通過溝6を通過するカード2の上端側は、本体フレーム7の外部に露出する。
【0026】
磁気ヘッド8は、カード通過溝6に臨むように配置されている。すなわち、磁気ヘッド8は、その先端部分がカード通過溝6の内部に突出してカード2の磁気ストライプ2a、2bや通帳3の磁気ストライプ3aに当接するように、本体フレーム7に取り付けられている。この磁気ヘッド8は、通帳3の磁気ストライプ3aに記録される2トラック分の磁気データの読取りが可能となるように、第1チャンネル8aと第2チャンネル8bとの2つのチャンネルを備えている。第1チャンネル8aと第2チャンネル8bとは、上下方向で並ぶように配置されている。本形態では、第1チャンネル8aが下側に配置され、第2チャンネル8bが上側に配置されている。
【0027】
図4(A)に示すように、カード2の一端面2cを底面6aに当接させた状態で、カード通過溝6に沿ってカード2を通過させると、磁気ヘッド8の第1チャンネル8aが磁気ストライプ2aに当接する。このときには、エンボス加工領域2eに形成されるエンボス文字に磁気ヘッド8は接触しない。一方、上述のように、カード2の一端面2cから磁気ストライプ2aまでの距離とカード2の他端面2dから磁気ストライプ2bまでの距離とが等しくなっているため、図4(B)に示すように、カード2の他端面2dを底面6aに当接させた状態で、カード通過溝6に沿ってカード2を通過させると、第1チャンネル8aが磁気ストライプ2bに当接する。このときには、エンボス加工領域2eに形成されるエンボス文字に磁気ヘッド8が接触する。
【0028】
エンボス加工領域2eに形成されるエンボス文字に磁気ヘッド8が接触すると、磁気ストライプ2bに記録された磁気データを第1チャンネル8aで読み取る際に、磁気ストライプ2bと第1チャンネル8aとの間に隙間が生じて(すなわち、スペーシングロスが生じて)、磁気ストライプ2bに記録された磁気データを第1チャンネル8aで読み取る際の磁気データの読取り精度が低下する。そこで、本形態では、磁気ストライプ2bに記録された磁気データを磁気ヘッド8で読み取る際に、エンボス文字が磁気ヘッド8に接触しないように、カード2をアタッチメント5に取り付けている。以下、アタッチメント5の構成について説明する。
【0029】
なお、通帳3の一端面3bを底面6aに当接させた状態で、カード通過溝6において通帳3を通過させると、磁気ヘッド8の第1チャンネル8aおよび第2チャンネル8bのそれぞれが磁気ストライプ3aの2つのトラックのそれぞれに当接する。
【0030】
(アタッチメントの構成)
図5は、図1に示すアタッチメント5の斜視図である。図6は、図1に示すアタッチメント5の側面図である。図7は、図1に示すアタッチメント5にカード2が取り付けられたときの、カード2の磁気ストライプ2bおよびエンボス加工領域2eと磁気ヘッド8との位置関係を説明するための図である。
【0031】
アタッチメント5は、樹脂で形成されている。具体的には、アタッチメント5は、金型を用いた樹脂成形によって形成されている。このアタッチメント5は、カード2の上端側を保持するカード保持部5aと、カード2の右側の面を支持するカード支持部5bとを備えている。カード保持部5aとカード支持部5bとは一体で形成されている。
【0032】
カード保持部5aは、全体として前後方向に長い略長方体状に形成されており、アタッチメント5の上端側部分を構成している。このカード保持部5aは、アタッチメント5に取り付けられたカード2をカード通過溝6に沿って移動させる際にユーザが握るグリップとしての機能を果たしている。ユーザがカード保持部5aを握りやすくなるように、左右方向におけるカード保持部5aの下端側の幅は、左右方向におけるカード保持部5aの上端側の幅よりも狭くなっている(図6参照)。カード保持部5aの下端には、アタッチメント5に取り付けられたカード2をカード通過溝6に沿って移動させる際にユーザの指がカード通過溝6に挟まれないように、左右方向の両外側へ広がる鍔部5cが形成されている。なお、アタッチメント5は、上述のように、樹脂成形によって形成されており、カード保持部5aには、樹脂成形時のひけを防止するための複数の肉抜き部が形成されている。
【0033】
カード保持部5aには、カード2の上端側が差し込まれて保持されるカード保持溝5dが形成されている。カード保持溝5dは、カード保持部5aの下端から上側に向かって形成されるとともに、カード保持部5aの前端から後ろ側に向かって形成されており、カード保持溝5dの下端および前端は開口している。また、カード保持溝5dは、左右方向の幅が狭いスリット状に形成されている。このカード保持溝5dは、左右方向におけるカード保持部5aの中心位置に形成されている。
【0034】
カード保持溝5dの左側面の前端には、前側に向かうにしたがって、左側へ広がるように傾斜する傾斜面5eが形成され、カード保持溝5dの上端面の前端には、前側に向かうにしたがって上側へ広がるように傾斜する傾斜面5fが形成されている。また、カード保持溝5dの左側面の上端側および下端側には、カード2の左側の面に当接する突起部5g、5hが右側へ突出するように形成されている。
【0035】
カード支持部5bは、前後方向に長い略長方形の平板状に形成されており、アタッチメント5の下端側部分を構成している。このカード支持部5bは、カード保持部5aの下端に繋がるように形成されている。また、カード支持部5bは、左右方向におけるカード保持部5aの略中心に繋がるように形成されている。具体的には、カード支持部5bは、カード保持溝5dの右側に形成されており、カード保持溝5dに保持されるカード2の右側の面に当接してカード2の右側の面を支持している。本形態では、カード支持部5bの右側面がカード保持溝5dの右側面に繋がるように、カード支持部5bが形成されている。
【0036】
前後方向におけるカード支持部5bの幅は、前後方向におけるカード保持部5aの幅と等しくなっている。また、カード支持部5bの前端とカード保持部5aの前端とが一致し、カード支持部5bの後端とカード保持部5aの後端とが一致している。図6に示すように、カード支持部5bは、前後方向から見たときに、下側に向かうにしたがって左側へ傾斜している。すなわち、カード支持部5bは、前後方向から見たときに、下側に向かうにしたがってカード保持溝5dに保持されるカード2側へ傾斜している。
【0037】
カード支持部5bの左側面の下端側および後端側には、左側へわずかに突出する凸部5kが形成されている。凸部5kは、左側から見たときの形状が略L形状となるように形成されている。凸部5kの上面は、アタッチメント5に取り付けられるカード2の他端面2dが当接する第1カード当接面5mとなっている。凸部5kの前面は、アタッチメント5に取り付けられるカード2の長手方向の一方の端面が当接する第2カード当接面5nとなっている。また、カード支持部5bの右側面の前端には、前側に向かうにしたがって左側へ傾斜する傾斜面5pが形成されている。すなわち、カード支持部5bの右側面の前端には、前側に向かうにしたがってカード保持溝5dに保持されるカード2側へ傾斜する傾斜面5pが形成されている。
【0038】
図1に示すように、カード2は、カード2の前端面がカード支持部5bの前端よりも前側へ突出するようにカード保持部5aに保持されている。また、カード2は、カード2の他端面2dが第1カード当接面5mに当接し、カード2の後端面が第2カード当接面5nに当接するようにカード保持部5aに保持されており、カード2は、他端面2dがカード支持部5bの下端面5rよりも上側に配置されるようにカード保持部5aに保持されている。図7に示すように、カード支持部5bの下端面5rを底面6aに当接させた状態で、アタッチメント5に取り付けられたカード2をカード通過溝6に沿って通過させると、磁気ヘッド8の第2チャンネル8bが磁気ストライプ2bに当接する。このときには、エンボス加工領域2eに形成されるエンボス文字に磁気ヘッド8は接触しない。
【0039】
(カードリーダによる磁気データの読取り操作)
カード2の磁気ストライプ2aに記録された磁気データを読み取る際には、ユーザは、本体フレーム7の外部に露出するカード2の上端側(具体的には、他端面2d側)を掴んで、カード通過溝6をカード2が通過するように、カード2を前側へ移動させる。このとき、上下方向における磁気ヘッド8の第1チャンネル8aの位置と磁気ストライプ2aの位置とを合わせるため、ユーザは、カード通過溝6の底面6aにカード2の一端面2cを押しつけながらカード2を移動させる。
【0040】
また、カード2の磁気ストライプ2bに記録された磁気データを読み取る際には、ユーザは、まず、アタッチメント5にカード2を取り付ける。具体的には、ユーザは、カード2の他端面2dが第1カード当接面5mに当接し、カード2の後端面が第2カード当接面5nに当接するようにアタッチメント5にカード2を取り付ける。その後、ユーザは、アタッチメント5のカード保持部5aを掴んで、カード通過溝6をカード2が通過するように、アタッチメント5とともにカード2を前側へ移動させる。このとき、上下方向における磁気ヘッド8の第2チャンネル8bの位置と磁気ストライプ2bの位置とを合わせるため、ユーザは、カード通過溝6の底面6aにカード支持部5bの下端面5rを押しつけながらカード2を移動させる。
【0041】
さらに、通帳3の磁気ストライプ3aに記録された磁気データを読み取る際には、ユーザは、本体フレーム7の外部に露出する通帳3の上端側を掴んで、カード通過溝6を通帳3が通過するように、通帳3を前側へ移動させる。このとき、上下方向における磁気ヘッド8の第1チャンネル8aおよび第2チャンネル8bのそれぞれの位置と、磁気ストライプ3aに記録される2トラック分の磁気データの位置とを合わせるため、ユーザは、カード通過溝6の底面6aに通帳3の一端面3bを押しつけながら通帳3を移動させる。
【0042】
本形態では、カード通過溝6の底面6aは、上下方向における磁気ヘッド8の位置と磁気ストライプ2aとの位置を合わせるために、カード2の一端面2cが当接する基準面である。また、カード通過溝6の左右の側面は、カード2の厚さ方向におけるカード2の両側を案内するガイド面である。また、カード支持部5bの下端面5rは、基準面であるカード通過溝6の底面6aに当接可能な当接面である。さらに、下側(Z2方向側)は、カード2の短手方向における基準面(底面6a)の側となる基準面側であり、上側(Z1方向側)は、カード2の短手方向における基準面(底面6a)の反対側となる反基準面側である。
【0043】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、アタッチメント5は、カード2の他端面2dがカード支持部5bの下端面5rよりも上側に配置されるようにカード2を保持している。そのため、本形態では、上述のように、アタッチメント5に取り付けられていない状態のカード2をカード通過溝6に沿って移動させることで、磁気ヘッド8の第1チャンネル8aを利用して、エンボス文字と磁気ヘッド8とを接触させることなく、磁気ストライプ2aに記録された磁気データを読み取ることができ、かつ、アタッチメント5に取り付けられた状態のカード2をカード通過溝6に沿って移動させることで、磁気ヘッド8の第2チャンネル8bを利用して、エンボス文字と磁気ヘッド8とを接触させることなく、磁気ストライプ2bに記録された磁気データを読み取ることができる。したがって、本形態では、JIS規格に規定される位置に形成された磁気ストライプ2aと、国際規格やJIS規格に規定されていない位置に形成された磁気ストライプ2bとを有するカード2の磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。
【0044】
本形態では、カード支持部5bに、カード2の他端面2dが当接する第1カード当接面5mと、カード2の後端面が当接する第2カード当接面5nとが形成されている。そのため、本形態では、第1カード当接面5mと第2カード当接面5nとを利用して、アタッチメント5に保持されるカード2を位置決めすることができる。
【0045】
本形態では、カード2の右側の面を支持するカード支持部5bは、前後方向から見たときに、下側に向かうにしたがって左側へ傾斜している。そのため、本形態では、アタッチメント5に保持されるカード2が変形していても、カード支持部5bによってカード2の変形を矯正することが可能になり、その結果、アタッチメント5に保持されるカード2が変形していても、磁気データの読取り精度の低下を抑制することが可能になる。また、本形態では、カード2に記録された磁気データを磁気ヘッド8で読み取る際に、カード支持部5bによって磁気ヘッド8に向かってカード2を押し付けることが可能になり、その結果、磁気ヘッド8に対するカード2の接触圧を高めることが可能になる。
【0046】
本形態では、カード支持部5bの右側面の前端に、前側に向かうにしたがって左側へ傾斜する傾斜面5pが形成されている。そのため、本形態では、アタッチメント5に取り付けられたカード2の磁気データを読み取る際に、カード支持部5bの前端側が磁気ヘッド8の配置位置まで移動したときの、カード支持部5bの前端側に起因する磁気ヘッド8でのノイズの発生を低減することが可能になる。
【0047】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0048】
上述した形態では、磁気ヘッド8は、第1チャンネル8aと第2チャンネル8bとの2つのチャンネルを備えている。この他にもたとえば、磁気ヘッド8は、上下方向で並ぶように配置される3つ以上のチャンネルを備えていても良い。たとえば、磁気ヘッド8は、第1チャンネル8aおよび第2チャンネル8bに加え、第2チャンネル8bの上側に配置される第3チャンネルを備えていても良い。この場合には、アタッチメント5に取り付けられたカード2の磁気ストライプ2bがこの第3チャンネルに当接するように、アタッチメント5が構成されても良い。
【0049】
上述した形態では、カード2は、カード2の前端面がカード支持部5bの前端よりも前側へ突出するようにカード保持部5aに保持されている。この他にもたとえば、カード保持部5aに保持されるカード2の前端面がカード支持部5bの前端と一致するように、アタッチメント5が形成されても良い。また、上述した形態では、カード支持部5bは、前後方向から見たときに、下側に向かうにしたがって左側へ傾斜しているが、カード支持部5bは、上下方向と略平行になるように形成されていても良い。
【0050】
上述した形態では、カード2の一端面2cから磁気ストライプ2aまでの距離と、カード2の他端面2dから磁気ストライプ2bまでの距離とが等しくなっている。この他にもたとえば、一端面2cから磁気ストライプ2aまでの距離と、他端面2dから磁気ストライプ2bまでの距離とが異なっていても良い。また、上述した形態では、カード2は、厚さが0.7〜0.8mm程度の矩形状の塩化ビニール製のカードであるが、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
【符号の説明】
【0051】
1 カードリーダ
2 カード
2a、2b 磁気ストライプ
2c 一端面(カードの短手方向の端面)
5 アタッチメント
5a カード保持部
5b カード支持部
5d カード保持溝
5m 第1カード当接面
5n 第2カード当接面
5p 傾斜面
5r 下端面(当接面)
6 カード通過溝
6a 底面(基準面)
8 磁気ヘッド
8a 第1チャンネル(チャンネル)
8b 第2チャンネル(チャンネル)
X カードの長手方向
X1 カードの移動方向側
Y カードの厚さ方向
Z カードの短手方向
Z1 反基準面側
Z2 基準面側
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7