(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一般的に、ワイパーブレードは、自動車の運行中に異物や雪又は雨を除去してドライバーの前方視界が妨害されるのを予防するためのものである。オーソドックスなワイパーブレードは、ワイパーアームによって連結されたリンク装置をモータが駆動することにより、扇状に反復的な往復運動をする。
【0003】
このような従来の車両用ワイパーアームは、製造会社又は連結されるワイパーブレードによってその形態や大きさが互いに異なっていて、専用のワイパー装置にしか使用できないという制約があった。すなわち、従来の車両用駆動アームは、係止構造を有する「U」字形クリップタイプ、プラグ形態で差し込むバヨネット(bayonet)タイプ、側部に突起を形成してこの突起による嵌合構造を取るピン(Pin)タイプと、ボッシュ社(Bosch社)で開発されたものであって、ワイパー装置の側部から嵌合する方式のサイドホール(side hole)タイプ、及びワイパー装置の上部側から包み込む構造で結合する方式のエムロック(M Lock)タイプ及びトップロック(Top Lock)タイプ等に大きく区分されるが、これら様々な種類の駆動アームは、その形態や大きさが互いに異なっていて、専用のワイパー装置にしか使用できないという制約があった。
【0004】
したがって、ワイパー装置に対する製品の標準化が難しく、結果的に製品デザイン及び設計の自由度が落ちるという欠点があるだけでなく、様々な種類のワイパーアームに対応するそれぞれのワイパーブレードを作らなければならないので、製造工程において時間と費用が増加するという問題があった。また、国ごとに運転席の位置が異なり、運転席が左側である左側ハンドル車両と運転席が右側である右側ハンドル車両に対してワイパーブレードの形状が変わるという不便さがあった。また、ワイパーの浮上防止性能を増加させるために、スポイラーの形状に応じてワイパーが左右非対称に形成されていた。
【0005】
一方、従来のワイパーブレードの場合は、ヨーク部材と補助レバー間、及び各補助レバー間にピンやリベットを使用して回転可能に結合され、その結合部位には摩擦抵抗を低減させるために摩擦係数が小さいスペーサなどが結合されていた。したがって、一つのワイパーブレードを構成する部品の数が、多くて20個、少ないものは15個程度が必要とされた。また、従来のワイパーブレードは、金属素材からなる主レバー及び補助レバーを使用したため、ワイパーブレードが重いという問題点があった。
【0006】
このように部品の数が多く重量が重いワイパーブレードは、車両に装着した際に車両のガラス窓はもちろんワイパーアームに負荷を与えることになり、故障が発生して製品の寿命が短くなることがある。したがって、軽くて組立性に優れたワイパーブレードの開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施形態の目的は、左側ハンドル車両と右側ハンドル車両に兼用が可能なワイパーブレードを提供することにある。
【0009】
また、他の目的は、多様なワイパーアームに装着可能なワイパーブレードを提供することにある。
【0010】
また、その他の目的は、組立性が向上したワイパーブレードを提供することにある。
【0011】
また、その他の目的は、剛性に優れていながらも重量が軽いワイパーブレードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態によるワイパーブレードは、左側ハンドル車両と右側ハンドル車両に兼用が可能なワイパーブレード1であって、前記ワイパーブレード1の中央に形成され、ワイパーアームと連結される連結ホルダー部400と、前記連結ホルダー部400に結合し、前記ワイパーアームと直接結合するコネクタ60、160、260を収容するアダプター50、150、250を備え、前記主レバー40は、前記連結ホルダー部400を基準として対称に形成され、前記アダプター50、150、250は、車両のハンドルの位置により前記主レバー40と結合した方向が選択される。
【0013】
実施形態において、前記アダプター50、150、250は、前記ワイパーブレード1に着脱可能であり、前記コネクタ60、160、260又は前記ワイパーアームにより交代可能である。
【0014】
実施形態において、前記連結ホルダー部400は、中央に形成され、前記アダプター50、150、250の一部が収容される開口部410、前記開口部410の周囲に形成される第1結合部430を備え、前記アダプター50、150、250は、前記第1結合部430に対応するように嵌め込まれる第2結合部53、153、253を備え、前記第1結合部430及び第2結合部53、153、253のいずれか一つは突出し、他の一つは凹んで形成される。
【0015】
実施形態において、前記開口部410の周りに形成され、前記アダプター50、150、250の下部が安着される安着部420をさらに備えてもよい。
【0016】
実施形態において、前記アダプター50、150は、内側に形成されるアーム結合孔51、151、及び前記アーム結合孔51、151の幅方向に横切る中心軸52、152をさらに備え、前記コネクタ60、160は、前記中心軸52、152に結合する軸結合溝61、161、及びUフックタイプのワイパーアームを収容する曲面部62、162を備えてもよい。
【0017】
実施形態において、前記アダプター150は、外側に形成されてサイドピンホールタイプのワイパーアームが結合する少なくとも一つのピンホール156a、156bをさらに備え、前記コネクタ160は、少なくとも一つのピンホール156a、156bとそれぞれ接し、前記サイドピンホールタイプのワイパーアームのサイドピンを収容する少なくとも一つの結合溝163a、163bをさらに備えてもよい。
【0018】
実施形態において、前記アダプター250は、互いに向かい合って平行に突出する一対の板状部材251、前記一対の板状部材251の間に形成された突部収容溝256、及び前記一対の板状部材251の内側に形成された嵌合溝257をさらに備え、前記コネクタ260は、両側面に形成されてワイパーアームが係止する少なくとも一つの係止部263、264を備える本体部262、及び前記本体部262に係止する前記ワイパーアームの動きを拘束する蓋部261をさらに備え、前記本体部262は前記突部収容溝256に嵌め込まれる下側突部265と前記嵌合溝257に嵌合する嵌合爪266を備えてもよい。
【0019】
実施形態において、上面と両側面に接触しながら前記蓋部側に延びるタップが形成されたワイパーアームが連結されるか、あるいは、上面又は側面に接触するタップを備えたワイパーアームが選択的に連結されてもよい。
【0020】
実施形態において、前記連結ホルダー部400は、前記ワイパーストリップ10の方向に凹むように形成されてもよい。
【0021】
実施形態において、前記主レバー40は、上側の少なくとも一部に先端42を形成し、全体的に前記ワイパーストリップ10の方向に凹むように前記車両の前方側外側に前記主レバー40と一体に形成される中央フィン部41を備え、前記中央フィン部41は、前記連結ホルダー部400を基準として互いに対称に形成される第1フィン部41a及び第2フィン部41bを備えてもよい。
【0022】
実施形態において、前記連結ホルダー部400は、車両の前方側外側の下端部から始まって前記ワイパーブレード1の両端部方向に行くほど前記主レバー40の上側先端42と出会う連結ホルダー部フィン部440を備えてもよい。
【0023】
実施形態において、前記一対の補助レバー30は、上側の少なくとも一部に先端を形成し、全体的に前記ワイパーストリップ10の方向に凹むように前記車両の前方側外側に前記補助レバー30と一体に形成されるサイドフィン部31をそれぞれ備え、前記サイドフィン部31は、前記連結ホルダー部400を基準として互いに対称に形成されてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施形態によると、左側ハンドル車両と右側ハンドル車両に兼用が可能なワイパーブレードを提供することができる。
【0025】
また、多様なワイパーアームに装着可能なワイパーブレードを提供することができる。
【0026】
また、組立性が向上したワイパーブレードを提供することができる。
【0027】
また、剛性に優れながらも重量が軽いワイパーブレードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の実施形態によるワイパーブレードの正面図である。
【
図2】本発明の実施形態によるワイパーブレードの斜視図である。
【
図3a】本発明の実施形態によるワイパーストリップの一端部を示した部分斜視図である。
【
図3b】本発明の実施形態によるワイパーストリップの他端部を示した部分斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態によるワイパーブレードの分解正面図である。
【
図5】本発明の実施形態によるワイパーブレードの分解斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態によるヨークレバー及び補助レバーの分解斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるUフックタイプのワイパーアームが結合されるアダプター及びコネクタが結合した主レバーの斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるUフックタイプのワイパーアームが結合されるアダプター及びコネクタが結合した主レバーの分解斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるUフックタイプのワイパーアームが結合されるアダプター及びコネクタが結合した主レバーの底面分解斜視図である。
【
図10】本発明の他の実施形態によるサイドピンホールタイプのワイパーアームが結合されるアダプター及びコネクタが結合した主レバーの斜視図である。
【
図11】本発明の他の実施形態によるサイドピンホールタイプのワイパーアームが結合されるアダプター及びコネクタが結合した主レバーの分解斜視図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるエムロック及びトップロックのワイパーアームが結合されたアダプター及びコネクタが結合した主レバーの斜視図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるトップロックタイプのワイパーアームが結合されるアダプター及びコネクタが結合した主レバーの分解斜視図である。
【
図14】本発明の一実施形態によるトップロックタイプのコネクタの正面図である。
【
図15】本発明の一実施形態による主レバーを長手方向に切った断面斜視図である。
【
図16】本発明の一実施形態による主レバーと補助レバーの結合を説明するための斜視図である。
【
図18】本発明の一実施形態によるワイパーストリップを8点支持するワイパーブレードの正面図である。
【
図19】本発明の一実施形態によるワイパーストリップを8点支持するワイパーブレードの分解斜視図である。
【
図20】本発明の一実施形態によるワイパーストリップを8点支持するワイパーブレードの補助レバー、第1ヨークレバー及び第2ヨークレバーの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として図示する添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施するのに十分なように詳しく説明する。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互に排他的である必要はないことが理解されなければならない。例えば、ここに記載されている特定形状、構造及び特性は、一実施形態に関連して、本発明の精神及び範囲を外れないながらも、他の実施形態で具現することができる。また、それぞれの開示された実施形態内の個別の構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を外れないながらも変更できることが理解されなければならない。したがって、後述する詳細な説明は、限定的な意味として取ろうとするのではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならば、その請求項が主張するのと均等なすべての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。図面において類似の参照符号は様々な側面にわたって同一もしくは類似の機能を指し示す。
【0030】
以下では、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が、本発明を容易に実施できるようにするため、本発明の好ましい実施形態に関して、添付された図面を参照して詳しく説明することにする。
【0031】
<本発明の実施形態によるワイパーブレード組立体の全体的な構成>
図1は、本発明の実施形態によるワイパーブレードの正面図であり、
図2は、本発明の実施形態によるワイパーブレードの斜視図である。
【0032】
図1及び
図2を参照すると、本発明の実施形態によるワイパーブレード1は、ワイパーストリップ10、一対のヨークレバー20、一対の補助レバー30、及び主レバー40を備える。
【0033】
以下では、
図1及び
図2に示されたワイパーブレードについて詳しく説明する。
【0034】
図1及び
図2に示されているように、本発明の実施形態によるワイパーブレード1は、ワイパーアームの先端に連結され、車両ガラスのガラス面方向にワイパーアームから加圧力を受ける。ワイパーアームは、ワイパーモータ(図示せず)によって所定角度で往復回転し、これに応じてワイパーブレード1は車両ガラスのガラス面(ワイピング面)を所定角度の範囲でワイピングする。
【0035】
図3a及び
図3bは、それぞれワイパーストリップの一端部及び他端部を示した部分斜視図である。
【0036】
図1、
図2、
図3a及び
図3bを参照すると、前記ワイパーブレード1は、ワイパーストリップ10に装着される二つのバッキングプレート11をさらに備える。
【0037】
図1、
図2、
図3a及び
図3bに示されているように、前記ワイパーストリップ10は、直接ガラス面に接触してワイピングをするワイピングリップ(lip)部13と前記ヨークレバー20及び補助レバー30によって支持されるベース部12を備える。ワイパーストリップ10は、自動車のガラスにスライディング接触するように配置されて、そのガラス表面の異物を除去する。前記ワイパーストリップ10は、長手方向に長く延びて、弾性材料、すなわちゴム材のような弾性材料、又は弾性合成材料からなる。
【0038】
前記ベース部12は、ヨークレバー20及び補助レバー30の締結具により支持され、前記締結具はヨーク形状であってもよい。前記ベース部12及びワイピングリップ部13は、ワイパーストリップ10の長手方向に連続するように延びる。前記ベース部12には、その長手方向に互いに平行した二つのバッキングプレート11を収容することができる収容溝14が延びる。スプリング特性を有する長方形金属材プレートである二つのバッキングプレート11は、二つのバッキングプレート収容溝14のそれぞれに収容される。保持部15は、前記締結具がスライディング方式で収容される部分である。
【0039】
図3aに示された前記ワイパーストリップ10の一端の保持部15は、前記締結具が収容されるように開放型であるが、
図3bに示された他端は、一対のヨークレバー20のいずれか一つの締結具の長手方向の動きを制限するように形成される。すなわち、前記他端を支持する締結具は、前記保持部15の他端にのみ設けられたスロープ16の壁と結合部17により制限される。また、前記締結具の長手方向の動きは、突起部18により制限される。
【0040】
バッキングプレート11は、前記ワイパーリップ13に弾性と剛性を印加する。ワイパーアームから加圧力が加えられる場合、この加圧力はレバーを通じて前記ワイパーストリップ10に分配される。この時、前記加圧力は前記バッキングプレート11により前記ワイパーストリップ10の長手方向に分散する。したがって、前記バッキングプレート11は弾性を有し、前記ワイパーストリップ10の形状を保持するための剛性を持たなければならない。前記バッキングプレート11及びバッキングプレート収容溝14は、ワイパーストリップの剛性又は弾性の程度により複数個が設けられてもよい。
【0041】
次に、本発明によるワイパーブレードの実施形態について説明する。
【0042】
<本発明によるワイパーブレードの実施形態>
図4及び
図5は、本発明の実施形態によるワイパーブレードの分解正面図及び分解斜視図である。
図6は、本発明の実施形態によるヨークレバー及び補助レバーの分解斜視図である。
【0043】
図4及び
図5を参照すると、主レバー40は、ワイパーアーム(図示せず)から印加される加圧力を補助レバー30に印加し、補助レバー30は加圧力の少なくとも一部をヨークレバー20に印加する。補助レバー30とヨークレバー20はワイパーストリップ10を加圧することによって、ワイパーストリップ10が車両のガラス面を安定してワイピングできるようにする。
【0044】
図4ないし
図6に示されているように、ヨークレバー20はワイパーストリップ10を加圧し、ワイパーストリップ10をスライディング可能に支持する。ヨークレバー20は、係止溝21、一対の締結具22を備えていてもよい。
図4ないし
図6にはヨークレバー20がワイパーストリップ10の先端側に配置されるように示されているが、必ずしもこれに限定される訳ではない。例えば、ヨークレバー20は、ワイパーストリップ10の端部から中心方向に離隔して配置されてもよい。ヨークレバー20は樹脂材からなり、射出成形で製造されてもよい。
【0045】
ヨークレバー20の係止溝21は、ヨークレバー20の側面に形成されてもよい。係止溝21は、ヨークレバー20の幅方向に凹んで形成されてもよい。係止溝21は、後述する補助レバー30の係止突起35が結合する部位である。係止溝21を軸にして補助レバー30とヨークレバー20は相対回転が可能である。
【0046】
一対の締結具22は、ヨークレバー20の両端に形成されてもよい。締結具22は、ワイパーストリップ10をスライディング可能に支持することができる。
【0047】
図4ないし
図6に示されているように、補助レバー30は、主レバー40から印加される加圧力をワイパーリップ10とヨークレバー20に伝達する。補助レバー30は、サイドフィン部31、延長部32、第1ヒンジ軸33、締結具34、係止突起35、第2ヒンジ軸36、リブ37、及び収容孔38を備えていてもよい。補助レバー30の一端部は締結具34が形成され、ワイパーストリップ10をスライディング可能に支持することができる。補助レバー30は樹脂材からなり、射出成形で製造されてもよい。
【0048】
サイドフィン部31は、補助レバー30の一部分の上部面に一体に形成される。サイドフィン部31は、補助レバー30の上部面の形状を加工することによって具現されてもよい。具体的に、サイドフィン部31は、補助レバー30の上側の少なくとも一部に先端を形成して、全体的にワイパーストリップ10の方向に凹むように車両の前方側外側に形成されてもよい。サイドフィン部31は、ワイピング動作時に自動車のガラス側に流動する空気が補助レバー30を自動車のガラス面に近づく方向へ加圧するように空気の流れを誘導する。サイドフィン部31は、ヨークレバー20と相対回転可能に結合することができる。サイドフィン部31の内側には、ヨークレバー20の係止溝21に係止される係止突起35が形成されてもよい。
【0049】
延長部32は、主レバー40の下側内部に収容され、一端に締結具34を備えることができる。延長部32には主レバー40との相対回転時に回転軸となる第1ヒンジ軸33が外側面に形成され、第2ヒンジ軸36が内側に形成されてもよい。第1ヒンジ軸33及び第2ヒンジ軸36は、後述する主レバー40の内側に形成された第1ヒンジ溝44及び第2ヒンジ溝46に結合する。特に、第1ヒンジ軸33の少なくとも一部の突出した程度は、次第に増加するか、もしくは、次第に減少するようにテーパー(taper)して形成されてもよい。したがって、第1ヒンジ軸33は、後述する主レバー40の第1ヒンジ溝44に上下方向へスライディング結合されてもよいため、組立性が増大する効果がある。延長部32のワイパーブレードの中央側先端、すなわち補助レバー30の他端部には、ワイパーストリップ10を支持する締結具34が備えられる。
【0050】
延長部32の上側には、後述する主レバー40の突出嵌合部45が嵌め込まれる収容孔38が穿孔されてもよい。収容孔38に前記突出嵌合部45が嵌め込まれると、ワイピング時に補助レバー30と主レバー40の遊びを減らし、ねじれ遊動を防止する。これにより、樹脂材であるレバーの剛性を増加させることができる。
【0051】
また、延長部32の収容孔38内には、リブ37が形成されて収容孔38の互いに向かい合う内側壁を互いに連結させることができる。補助レバー30が射出成形で製造されて養生される過程において収容孔38が内側に収縮することがあるが、リブ37はこのような収容孔38の収縮を防止することができる。リブ37は、後述する主レバー40のリブ収容溝47に収容されてもよい。
【0052】
補助レバー30のサイドフィン部31が形成された部分の下部内側は、ヨークレバー20を収容できるように開放される形態で形成されてもよい。補助レバー30のサイドフィン部31が形成された部分の下部内側には、ヨークレバー20と結合するための係止突起35が形成されてもよく、この係止突起35は、ヨークレバー20の側面に形成された係止溝21に係止して結合される。
【0053】
図7は、本願発明の一実施形態によるUフックタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの斜視図、
図8は、本発明の一実施形態によるUフックタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの分解斜視図であり、
図9は、本発明の一実施形態によるUフックタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの底面分解斜視図である。
【0054】
図1ないし
図9を参照すると、主レバー40は、後述するアダプター50が装着される連結ホルダー部400と上側の少なくとも一部に先端42を形成して全体的にワイパーストリップ10方向に凹むように車両の前方側外側に主レバー40と一体に形成される中央フィン部41とを備える。中央フィン部41は、走行風が吹いてくる方向からワイパーブレードを見た時、左側に形成される第1フィン部41aと右側に形成される第2フィン部41bとを備えていてもよい。本発明の実施形態による第1フィン部41aと第2フィン部41bは、連結ホルダー部400を中心に対称に形成されてもよい。したがって、第1フィン部41aと第2フィン部41bの形状が対称であるため、左側ハンドル用車両と右側ハンドル用車両に共に用いることが可能である。また、本発明の実施形態によるワイパーブレードは、左側ハンドル用車両と右側ハンドル用車両に共に用いるために、ワイパーアームが連結されるアダプターとコネクタの結合された方向が選択されてもよい。
【0055】
図7ないし
図9に示されているように、連結ホルダー部400は、主レバー40の中央部に位置してもよい。連結ホルダー部400は、ワイパーストリップ10の方向に凹むように形成されてもよく、下部に補助レバー30やヨークレバー20を収容しない。連結ホルダー部400の形態は、台形もしくはU字形態の形状に形成されてもよい。連結ホルダー部400の中央には開口部410が形成され、開口部410の周りにはアダプター50の下面が安着する安着部420が形成される。Uフックタイプのワイパーアームがアダプター50及びコネクタ60と結合した後にワイパーブレード1がワイピング動作をすると、コネクタ60もワイパーアームと共に動くようになる。このとき、連結ホルダー部400は開口部410を有するため、コネクタ60は上下に干渉を受けずに動くことができる。
【0056】
安着部420は、連結ホルダー部400の内側面から開口部に向かって突出するように形成されてもよい。また、連結ホルダー部400は、開口部410の周囲に形成される結合突部430を備えていてもよい。結合突部430は、アダプター50の下面に形成された結合溝部53に嵌め込まれ、これにより、アダプター50は連結ホルダー部400に装着される。連結突部430は、ワイパーブレードの長手方向中心線を基準として対称に形成されてもよく、結合突部430は複数の突部を備え、この複数の突部は互いに離隔するように形成されてもよい。連結ホルダー部400の一端には、アダプター50の一端に形成された第1嵌合爪54が嵌め込まれる第1嵌合溝450が形成され、連結ホルダー部400の他端にはアダプター50の他端に形成された第2嵌合爪55が嵌め込まれる第2嵌合溝460が形成されてもよい。アダプター50が上から下方向に連結ホルダー部400に嵌め込まれる時、第1嵌合爪54及び第2嵌合爪55のうち少なくとも一つは第1嵌合溝450及び第2嵌合溝460に弾性結合されてもよい。
【0057】
連結ホルダー部400の車両前方側外側は、下端部に連結ホルダー部フィン部440を備えていてもよい。連結ホルダー部フィン部440の上側先端は、連結ホルダー部400の下端部から始まってワイパーブレード1の両端部方向に行くほど主レバー40の上側先端と出会う曲線の一部を成してもよい。
【0058】
連結ホルダー部400の内側には、コネクタ60と結合されてもよいアダプター50が設けられる。連結ホルダー部400の開口部410は、角の形状が曲率を有する形状に形成され、連結ホルダー部400の開口部410に集中する応力を主レバー40に伝達する。
【0059】
図7ないし
図9を参照すると、Uフックタイプのワイパーアームが結合するアダプター50は、アーム結合孔51、中心軸52、係止溝部53、第1嵌合爪54、第2嵌合爪55を備えていてもよい。
【0060】
図7ないし
図9に示されているように、アダプター50は、内側に形成されるアーム結合孔51の幅方向へ横切る中心軸52を備える。アーム結合孔51にはワイパーアームが収容されて結合され、中心軸52にはワイパーアーム(図示せず)と直接連結するコネクタ60が組み立てられる。一方、アーム結合孔51には、カバー部材70が結合されてもよい。
【0061】
Uフックタイプのワイパーアームが結合するコネクタ60は、アダプター50の中心軸52に結合する軸結合溝61、Uフックタイプのワイパーアームを収容する曲面部62を備えていてもよい。
【0062】
このようなワイパーブレード1には、多様なワイパーアームを結合することができ、ワイパーアームの形態に応じてアダプターとコネクタの形態も変わってもよい。
【0063】
図10は、本発明の一実施形態によるサイドピンホールタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの斜視図である。
図11は、本発明の一実施形態によるサイドピンホールタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの分解斜視図である。
【0064】
図10及び
図11を参照すると、サイドピンホールタイプのアダプター150は、前述したUフックタイプのアダプター50の構成を備え、側面にサイドピンホール(side pin−hole)タイプのワイパーアーム(図示せず)との結合のための少なくとも一つのピンホール156a、156bを備えていてもよい。
【0065】
サイドピンホールタイプのコネクタ160は、前述したUフックタイプのアダプター60の構成を備え、少なくとも一つのピンホール156a、156bとそれぞれ接して、サイドピンホールタイプのワイパーアームのサイドピンを収容する少なくとも一つの結合溝163a、163bをさらに備える。
【0066】
図12は、本発明の一実施形態によるトップロックタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの斜視図である。
図13は、本発明の一実施形態によるトップロックタイプのワイパーアームが結合するアダプター及びコネクタが結合した主レバーの分解斜視図である。
図14は、本発明の一実施形態によるトップロックタイプのコネクタの正面図である。
【0067】
図12ないし
図14を参照すると、トップロックタイプのワイパーアームが結合するアダプター250は互いに向かい合い、平行に突出する一対の板状部材251、一対の板状部材251の間に形成された突部収容溝256、一対の板状部材251の内側に形成された嵌合溝257、及び連結ホルダー部400の結合突部430に嵌め込まれる結合溝部253を備える。
【0068】
トップロックタイプのワイパーアームが結合するコネクタ260は、両側面に形成されてトップロックタイプのワイパーアームが係止する少なくとも一つの係止部263、264を含む本体部262、及び本体部262に係止するワイパーアームの動きを拘束する蓋部261を備えていてもよい。また、
図14に示されているように、本体部262は突部収容溝256に嵌め込まれる下側突部265と嵌合溝257に嵌合する嵌合爪266を備える。
【0069】
このように、本発明の一実施形態によるワイパーブレードは、ワイパーアームに応じて結合可能なコネクタ60、160、260の形態が変わり、コネクタ60、160、260ごとに結合可能なアダプター50、150、250の形状が異なる。したがって、車両のガラス面の大きさや曲率によって、ワイパーブレード1の連結ホルダー部400に装着されるアダプター50、150、250及びコネクタ60、160、260を選択することができる。また、車両の運転席の位置によって、アダプター50、150、250とコネクタ60、160、260の結合方向を変えることができ、ワイパーブレード1のフィン部の形状が左右対称であるため、左側ハンドル車両と右側ハンドル車両に共に互換可能という長所がある。
【0070】
以下で、主レバーと補助レバーの結合関係について説明することにする。
【0071】
図15は、本発明の一実施形態による主レバーを長手方向に切った断面斜視図であり、
図16は、主レバーと補助レバーの結合を説明するための斜視図である。
図17は、
図16に示された主レバーの一部拡大図である。
【0072】
図6、
図15ないし
図17を参照すると、主レバー40の下部面は開放されて補助レバー30の延長部32を収容することができる。主レバー40の両端部は、前記補助レバー30と相対回転が可能であり、分離可能に結合する。具体的に、主レバー40には、第1ヒンジ溝44及び第2ヒンジ溝46が形成され、第1及び第2ヒンジ溝44,46には、前述した補助レバー30の第1ヒンジ軸33及び第2ヒンジ軸36が斜めに傾斜した上下方向のスライディング方式で結合されてもよい。
【0073】
図6、
図15ないし
図17に示されているように、本発明のワイパーブレード1の主レバー40の先端は、ワイパーブレード1の先端方向へ膨らんだ円形に形成されてもよく、補助レバー30のサイドフィン部31の主レバー40側先端は、ワイパーブレード1の先端方向へ凹んだ円形に形成されてもよい。主レバー40の円形先端の少なくとも一部と補助レバー30のサイドフィン部31の円形先端の少なくとも一部の曲率中心は同一である。また、二つの円形先端の曲率中心は、第1及び第2ヒンジ軸33、36と一致してもよい。したがって、主レバー40と補助レバー30がワイパーブレード1の長手方向へ垂直である上下方向に結合する場合、補助レバー30のサイドフィン部31の上側先端は、主レバー40の先端の下部と干渉を起こすようになる。したがって、本発明のワイパーブレード1は、補助レバー30と主レバー40を斜めに上下方向へスライディング方式で結合することができる。
【0074】
主レバー40と補助レバー30の結合のために、二つのレバーの間に挿入される別途の部材であるスペーサを使用せずに、スライディング方式で二つのレバーを簡単に組み立てることができる。第1ヒンジ軸33と第2ヒンジ軸36は、主レバー40と補助レバー30との間の相対回転の回転軸になってもよい。
【0075】
以上では、6点支持構造のワイパーブレード1を中心に説明したが、本発明の実施形態によるワイパーブレードは、一対の補助レバーと二対のヨークレバーを有する8点支持構造のワイパーブレードにも適用されてもよいことは言うまでもない。
【0076】
図18は、本発明による一実施形態によるワイパーストリップを8点支持するワイパーブレードの正面図であり、
図19は、本発明の一実施形態によるワイパーストリップを8点支持するワイパーブレードの分解斜視図である。
図20は、本発明の一実施形態によるワイパーストリップを8点支持する補助レバー、第1ヨークレバー及び第2ヨークレバーの分解斜視図である。
【0077】
図18ないし
図20を参照すると、本発明の実施形態によるワイパーブレードは、一対の第1ヨークレバー120及び一対の第2ヨークレバー220とを備えていてもよい。すなわち、主レバー40は、ワイパーアーム(図示せず)から印加される加圧力を補助レバー130に印加し、補助レバー130は加圧力を第1ヨークレバー120及び第2ヨークレバー220に印加する。
【0078】
補助レバー130のサイドフィン部131が形成された部分の下部内側は、第1ヨークレバー120を収容できるように開放される形態で形成される。補助レバー130のサイドフィン部131が形成された部分の下部内側には第1ヨークレバー120と結合するための突起135が形成されてもよく、この突起135は第1ヨークレバー120の側面に形成された係止溝121に係止して結合する。
【0079】
第2ヨークレバー220の係止溝221は、第2ヨークレバー220の側面に形成される。係止溝221は第2ヨークレバー220の幅方向に凹んで形成されてもよい。係止溝221には、補助レバー130の第2係止突起136が結合する部位である。
【0080】
前記一対の第1ヨークレバー120と一対の第2ヨークレバー220は、ワイパーストリップ(図示せず)をそれぞれ4点ずつ支持して計8点でワイパーストリップを支持する。前記第1及び第2ヨークレバー120、220は、ワイパーストリップを8点で加圧することにより、ワイパーストリップが車両のガラス面を安定してワイピングできるようにする。すなわち、車両のガラス面の大きさ又は曲率が増加すれば、二対のヨークレバーを用いてワイパーストリップに対して8点で支持及び加圧する。したがって、6点支持のワイパーストリップに対して8点で支持及び加圧する。したがって、6点支持のワイパーブレードよりもワイパーストリップを安定かつ均等に加圧することができる。
【0081】
つまり、本発明の実施形態によるワイパーブレード1は、一つの主レバー40、一対の補助レバー30、少なくとも一対のヨークレバー20を備え、主レバー40、補助レバー30、及びヨークレバー20は、ワイパーブレードの長手方向中心を基準として対称に形成される。また、ワイパーブレードに装着されるアダプター50、150、250は、ワイパーブレードが装着される車両の運転席の位置により、その結合する方向が異なり得る。このような本発明の実施形態によるワイパーブレード1は、アダプター50、150、250とアダプター50、150、250に結合するコネクタ60、160、260との結合方向を変更することにより、左側ハンドル車両と右側ハンドル車両に共に用いることができる。
【0082】
また、本発明の実施形態によるワイパーブレード1の各レバーは、すべて樹脂材からなる。
【0083】
本発明の実施形態によると、通常は金属材からなり得るレバーを樹脂材で製造することにより、ワイパーブレード1全体の重さを減らすことができる。レバーが金属材でなく樹脂材からなる場合、一体で製品の成形が可能であるため、単品の数を減らすことができる。したがって、工程が簡素化され、製造単価を節減できるという効果がある。
【0084】
特に、主レバー40と補助レバー30との間に挿入された別途の部品であるスペーサを使用せずに、溝と突出部の係止構造を用いてワイパーブレードが結合される。したがって、単品の数を減らし、より簡単にワイパーブレードを組み立てられるという効果がある。また、レバーを樹脂材で形成することにより、ワイパーブレード1の外観形状の自由度を増加させることができる。
【0085】
以上では、フィン部が形成されたレバーを備えるハイブリッドタイプのワイパーブレードを例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限定される訳ではない。したがって、コンベンショナル(conventional)タイプのワイパーブレード又はフラット(flat)タイプのワイパーブレードにも適用が可能である。
【0086】
以上において実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施形態に含まれ、必ずしも一つの実施形態にのみ限定される訳ではない。さらに、各実施形態において例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者によって、他の実施形態に対しても組み合わせ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関する内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0087】
また、以上において実施形態を中心に説明したが、これは単に例示にすぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性を外れない範囲において、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示されている各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に関する相違点は、添付の請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。