(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
免疫疾患が、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、アレルギー性鼻炎又は花粉症である請求項1〜10のいずれか1項記載の免疫疾患の予防及び/又は治療剤。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の上記式(I)で表される化合物は、アミド結合を介してベンゾオキサゾール基又はオキサゾロピリジン基を置換基とする、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン骨格又は7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン骨格を有する化合物であり、前記のいずれの先行技術文献にも記載されていない新規な化合物である。
【0018】
本願明細書において、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、シクロアルコキシ基、シクロアルキル−アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキル−アルキルチオ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、シクロアルキル−アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、オキソ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、飽和若しくは不飽和複素環基、芳香族炭化水素基、飽和複素環オキシ基等が挙げられ、前記置換基が存在する場合、その個数は典型的には1個、2個又は3個である。
【0019】
本願明細書において「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0020】
本願明細書において「アルキル基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基などのC1−C6アルキル基が挙げられる。
【0021】
本願明細書において「ハロゲノアルキル基」としては、ハロゲン原子を1〜13個有する炭素数1乃至6の直鎖状又は分枝鎖状アルキル基(ハロゲノC1−C6アルキル基)であり、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、モノフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロイソプロピル基などのハロゲノC1−C6アルキル基、好ましくはハロゲノC1−C4アルキル基が挙げられる。
【0022】
本願明細書において「シクロアルキル基」の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3−C7シクロアルキル基が挙げられる。本願明細書において「シクロアルキレン」とは2価のシクロアルキルを示す。
【0023】
本願明細書において「シクロアルキル−アルキル基」としては、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基及びシクロヘプチルメチル基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルキル基が挙げられる。
【0024】
本願明細書において「アラルキル基」としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルオレニルメチル基などのC7−C13アラルキル基が挙げられる。
【0025】
本願明細書において「アルケニル基」としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、二重結合を少なくとも1個有する不飽和炭化水素基を意味し、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−、2−若しくは3−ブテニル基、2−、3−若しくは4−ペンテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、5−ヘキセニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、3−メチル−3−ブテニル基などのC2−C6アルケニル基が挙げられる。
【0026】
本願明細書において「アルキニル基」としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、三重結合を少なくとも1個有する不飽和炭化水素基を意味し、例えばエチニル基、1−若しくは2−プロピニル基、1−、2−若しくは3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基などのC2−C6アルキニル基が挙げられる。
【0027】
本願明細書において「アルコキシ基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基などのC1−C6アルコキシ基が挙げられる。
【0028】
本願明細書において「ハロゲノアルコキシ基」としては、ハロゲン原子を1〜13個有する炭素数1乃至6の直鎖状又は分枝鎖状アルコキシ基であり(ハロゲノC1−C6アルコキシ基)、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、フルオロエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基、モノフルオロ−n−プロポキシ基、パーフルオロ−n−プロポキシ基、パーフルオロ−イソプロポキシ基などのハロゲノC1−C6アルコキシ基、好ましくはハロゲノC1−C4アルコキシ基が挙げられる。
【0029】
本願明細書において「シクロアルコキシ基」の具体例としては、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基及びシクロヘプチルオキシ基などのC3−C7シクロアルコキシ基が挙げられる。
【0030】
本願明細書において「シクロアルキル−アルコキシ基」としては、シクロプロピルメトキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基及びシクロヘプチルメトキシ基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルコキシ基が挙げられる。
【0031】
本願明細書において「アラルキルオキシ基」としては、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基、フルオレニルメチルオキシ基などのC7−C13アラルキルオキシ基が挙げられる。
【0032】
本願明細書において「アルキルチオ基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ヘキシルチオ基などのC1−C6アルキルチオ基が挙げられる。
【0033】
本願明細書において「シクロアルキル−アルキルチオ基」としては、シクロプロピルメチルチオ基、シクロブチルメチルチオ基、シクロペンチルメチルチオ基、シクロヘキシルメチルチオ基及びシクロヘプチルメチルチオ基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルキルチオ基が挙げられる。
【0034】
本願明細書において「モノアルキルアミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基などの直鎖状又は分枝鎖状のC1−C6アルキル基でモノ置換されたアミノ基が挙げられる。
【0035】
本願明細書において「ジアルキルアミノ基」としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(n−ペンチル)アミノ基、ジイソペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基などの直鎖状又は分枝鎖状のC1−C6アルキル基でジ置換されたアミノ基が挙げられる。
【0036】
本願明細書において「シクロアルキル−アルキルアミノ基」としては、シクロプロピルメチルアミノ基、シクロブチルメチルアミノ基、シクロペンチルメチルアミノ基、シクロヘキシルメチルアミノ基及びシクロヘプチルメチルアミノ基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルキルアミノ基が挙げられる。
【0037】
本願明細書において「アシル基」は、アルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基を意味する。
【0038】
本願明細書において「アルキルカルボニル基」としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニルなどの直鎖状又は分枝鎖状の(C1−C6アルキル)カルボニル基が挙げられる。
【0039】
本願明細書において「アリールカルボニル基」としては、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、フルオレニルカルボニル、アントリルカルボニル、ビフェニリルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、クロマニルカルボニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニル、インダニルカルボニル及びフェナントリルカルボニルなどの(C6−C13アリール)カルボニル基が挙げられる。
【0040】
本願明細書において「アシルオキシ基」は、アルキルカルボニルオキシ基又はアリールカルボニルオキシ基を意味する。
【0041】
本願明細書において「アルキルカルボニルオキシ基」としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシなどの直鎖状又は分枝鎖状の(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基が挙げられる。
【0042】
本願明細書において「アリールカルボニルオキシ基」としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、フルオレニルカルボニルオキシ、アントリルカルボニルオキシ、ビフェニリルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルカルボニルオキシ、クロマニルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニルオキシ、インダニルカルボニルオキシ及びフェナントリルカルボニルオキシなどの(C6−C13アリール)カルボニルオキシ基が挙げられる。
【0043】
本願明細書において「アルコキシカルボニル基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基及びヘキシルオキシカルボニル基などの(C1−C6アルコキシ)カルボニル基が挙げられる。
【0044】
本願明細書において「アラルキルオキシカルボニル基」としては、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、ナフチルメチルオキシカルボニル基、フルオレニルメチルオキシカルボニル基などの(C7−C13アラルキル)オキシカルボニル基が挙げられる。
【0045】
本願明細書において「飽和複素環基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択されるヘテロ原子を有する飽和の複素環基であり、具体的には、モルホリノ基、1−ピロリジニル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、4−メチル−1−ピペラジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオフェニル基、チアゾリジニル基、オキサゾリジニル基が挙げられる。
【0046】
本願明細書において「不飽和複素環基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択されるヘテロ原子を有する、単環式若しくは多環式の、完全不飽和又は部分不飽和の複素環基であり、具体的にイミダゾリル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、トリアゾロピリジル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基、ジヒドロベンゾフラニル基等が挙げられる。
【0047】
本願明細書において「芳香族炭化水素基」としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、テトラヒドロナフチル基等のC6−C14の芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0048】
本願明細書において「飽和複素環オキシ基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択されるヘテロ原子を有する飽和複素環が結合したオキシ基であり、具体的には、モルホリニルオキシ基、1−ピロリジニルオキシ基、ピペリジノオキシ基、ピペラジニルオキシ基、4−メチル−1−ピペラジニルオキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、テトラヒドロチオフェニルオキシ基、チアゾリジニルオキシ基、オキサゾリジニルオキシ基が挙げられる。
【0049】
なお、本明細書における置換基の記載において「CA−CB」とは、炭素数がA〜Bの置換基であることを示す。例えば、「C1−C6アルキル基」は炭素数1〜6のアルキル基を示し、「C6−C14芳香族炭化水素オキシ基」は、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が結合したオキシ基を示す。また「A〜B員」とは、環を構成する原子数(環員数)がA〜Bであることを示す。例えば「4〜10員飽和複素環基」とは、環員数が4〜10である飽和複素環基を意味する。
【0050】
一般式(I)中、Xは、置換基を有しても良い、窒素原子を少なくとも1個環内に含み、更に酸素原子又は硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を0〜2個環内に含む、炭素数3〜10の2価のヘテロシクロアルキレン(含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレン)を示し、具体的にはアゼチジニレン、ピロリジニレン、ピペリジニレン、ピペラジニレン、モルホリニレン、オクタヒドロキノリニレン、オクタヒドロインドリレン等が挙げられる。
好ましくは、置換基を有しても良い、窒素原子を1個環内に含む炭素数3〜5のヘテロシクロアルキレン(含窒素C3−C5ヘテロシクロアルキレン)であり、さらに好ましくはアゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり、さらに好ましくは1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンである。
これらのヘテロシクロアルキレン上の置換基としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
【0051】
Xで示される含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレン基の窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合しているのが好ましい。
さらに、Xで示される含窒素C3−C5ヘテロシクロアルキレン基の窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合しているのが好ましい。
【0052】
一般式(I)中、Yは、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)又は−C≡C−R
7である。
【0053】
一般式(I)中、W及びZは、各々独立してN又はCHであり、好ましくはZがNでWがNであるか、ZがCHでWがN又はCHである。
【0054】
一般式(I)中、nは好ましくは0である。
【0055】
一般式(I)中、R
1で示される「置換基を有しても良いアミノ基」における「置換基」としては前記のような置換基が例示されるが、好ましく無置換である。
R
1で示される「置換基を有しても良いアミノ基」は、好ましくはアミノ基である。
【0056】
一般式(I)中、R
2又はR
3で示される「ハロゲン原子」は、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子である。
【0057】
一般式(I)中、R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「C1−C6アルキル基」は、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、又はtert−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基、又はエチル基である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、ハロゲン原子、又はC1−C4アルコキシ基であり、さらに好ましくは、無置換、フッ素原子、又はメトキシ基である。置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、置換基がハロゲン原子の場合は好ましくは1〜3個、置換基がC1−C4アルコキシ基の場合は好ましくは1個である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」は、好ましくはC1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、又はC1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基であり、より好ましくはC1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、又はC1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、メトキシエチル基、又はエトキシエチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、トリフルオロメチル基、又はメトキシエチル基である。
【0058】
一般式(I)中、R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基」における「C1−C6アルコキシ基」としては、好ましくは「C1−C4アルコキシ基」であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、又はn−ブトキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基」としては、好ましくはC1−C6アルコキシ基であり、より好ましくはC1−C4アルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、又はn−ブトキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。
【0059】
一般式(I)中、R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基」における「C3−C7シクロアルキル基」としては、好ましくはC3−C6シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基」としては、好ましくはC3−C6シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基である。
【0060】
一般式(I)中、R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基」における「C6−C14芳香族炭化水素基」は、好ましくはフェニル基、ナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、又はハロゲン原子であり、さらに好ましくは、無置換、又は塩素原子、フッ素原子である。置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1〜3個である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基」は、好ましくは無置換、又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、又はトリクロロフェニル基であり、さらに好ましくはフェニル基、又はクロロフェニル基であり、特に好ましくはフェニル基、又は4−クロロフェニル基である。
【0061】
一般式(I)中、R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環基」における「窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環基」は、好ましくは窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基であり、より好ましくは硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基であり、さらに好ましくはチエニル基であり、さらに好ましくは2−チエニル基である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R
2又はR
3で示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環基」は、好ましくは窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基であり、より好ましくは硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基であり、さらに好ましくはチエニル基であり、さらに好ましくは2−チエニル基である。
【0062】
一般式(I)中、R
4、R
5、又はR
6で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「C1−C6アルキル基」としては、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、又はtert−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
R
4、R
5、又はR
6で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、又は2個のC1−C4アルキル基で置換されたアミノ基(C1−C4アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり、さらに好ましくは無置換、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、1−ピペリジニル基、又は1−ピロリジニル基である。「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」が置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1個である。
R
4、R
5、又はR
6で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」としては、好ましくはC1−C4アルキル基、又は2個のC1−C4アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C4アルキル基(C1−C4アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基である。
【0063】
一般式(I)中、R
7で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「C1−C6アルキル基」は、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、又はn−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
R
7で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R
7で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」としては、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、又はn−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
【0064】
一般式(I)中、Yで示される−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7は、特に好ましくは
【0067】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンであり;
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R
4、R
5、R
6及びR
7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である化合物又はその塩が好ましい。
【0068】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R
4、R
5、R
6及びR
7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である化合物又はその塩が好ましい。
【0069】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R
4、R
5、R
6及びR
7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0070】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R
4、R
5、R
6及びR
7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0071】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
W及びZが、独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はC1−C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)である場合、
R
4、R
5、及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4ー8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−R
7である場合、
R
7が、水素原子又はC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0072】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
W及びZが、独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はC1−C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)である場合、
R
4、R
5、及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4ー8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−R
7である場合、
R
7が、水素原子又はC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0073】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり;
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はC1−C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)である場合、
R
4、R
5、及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−R
7である場合、
R
7が、水素原子又はC1−C4アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0074】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はC1−C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)である場合、
R
4、R
5、及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−R
7である場合、
R
7が、水素原子又はC1−C4アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0075】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり;
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4−クロロフェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)である場合、
R
4、R
5及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり;
Yが−C≡C−R
7である場合、
R
7がメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0076】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−R
7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4−クロロフェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)である場合、
R
4、R
5及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり;
Yが−C≡C−R
7である場合、
R
7がメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0077】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
(1)ZがNで、WがNの場合、
Xが1,3−ピペリジニレンで、
Yがビニル基であり、
(2)ZがCHで、WがNの場合、
Xが1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンで、
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−(R
7)であり、
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)の場合、
R
4、R
5及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり、
Yが−C≡C−(R
7)の場合、
R
7がメチル基であり、
(3)ZがCHで、WがCHの場合、
Xが1,3−アゼチジニレン、又は1,3−ピロリジニレンで、
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)であり、
R
4、R
5及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基又は1−ピロリジニルメチル基であり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0078】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
(1)ZがNで、WがNの場合、
Xが1,3−ピペリジニレンで(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する)、
Yがビニル基であり、
(2)ZがCHで、WがNの場合、
Xが1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンで(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する)、
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)、又は−C≡C−(R
7)であり、
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)の場合、
R
4、R
5及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり、
Yが−C≡C−(R
7)の場合、
R
7がメチル基であり、
(3)ZがCHで、WがCHの場合、
Xが1,3−アゼチジニレン、又は1,3−ピロリジニレンで(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する)、
Yが−C(R
4)=C(R
5)(R
6)であり、
R
4、R
5及びR
6が、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基又は1−ピロリジニルメチル基であり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0079】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが1,3−ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0080】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが1,3−ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
【0081】
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが1,3−ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、又はハロゲン原子である、化合物又はその塩が特に好ましい。
【0082】
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Xが1,3−ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R
1がアミノ基であり;
R
2及びR
3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、又はハロゲン原子である、化合物又はその塩が特に好ましい。
【0083】
具体的な本発明化合物としては、後述の実施例にて製造される化合物が例示できるが、これらには限定されない。
好適な本発明化合物としては、以下のものが例示できる:
(1)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物1)
(2)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物2)
(3)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物3)
(4)(R)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物4)
(5)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物5)
(6)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物6)
(7)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物7)
(8)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物8)
(9)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物9)
(10)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物10)
(11)(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物11)
(12)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物12)
(13)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物13)
(14)(R,E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物14)
(15)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物15)
(16)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物16)
(17)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物17)
【0084】
(18)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物18)
(19)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物19)
(20)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物20)
(21)(R,E)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物21)
(22)(R)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−イノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物22)
(23)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5,6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物23)
(24)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物24)
(25)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物25)
(26)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(3−メチルブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物26)
(27)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物27)
(28)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物28)
(29)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物29)
(30)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物30)
(31)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物31)
(32)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物32)
(33)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物33)
(34)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物34)
(35)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物35)
(36)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物36)
(37)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物37)
(38)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物38)
(39)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物39)
(40)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物40)
【0085】
(41)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物41)
(42)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物42)
(43)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物43)
(44)(R,E)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物44)
(45)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物45)
(46)7−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物46)
(47)(E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼチジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物47)
(48)(R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物48)
(49)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物49)
(50)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物50)
(51)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物51)
(52)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物52)
(53)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物53)
(54)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物54)
(55)(R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物55)
(56)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物56)
【0086】
(57)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物57)
(58)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物58)
(59)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物59)
(60)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物60)
(61)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物61)
【0087】
次に、本発明に係る化合物の製造法について説明する。
本発明化合物(I)は、例えば、下記の製造法又は実施例に示す方法等により製造することができる。ただし、本発明化合物(I)の製造法はこれら反応例に限定されるものではない。
【0089】
[式中、Z、R
2及びR
3は、前記と同義である。]
【0090】
(工程1)本工程は一般式(II)で表されるアミノフェノールから一般式(III)で表されるベンゾオキサゾール化合物を合成する工程である。一般式(II)で表される化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
用いられる試薬としてはブロモシアン、クロロシアン、ヨードシアン、1,1−カルボンイミドイルビス−1H−イミダゾール等のシアノ化合物が例示できる。一般式(II)で表される化合物1モルに対して、シアノ化合物を0.5〜5モル、好ましくは0.9〜1.5モル用いて行われる。なお、当該シアノ化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。反応に用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール等)、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等)、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物が用いられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0〜120℃であり、好ましくは0〜90℃である。
このようにして得られる一般式(III)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次工程に付すことができる。
【0092】
[式中、L
3、L
4は脱離基を示し;P
1はXに含まれるアミノ基の保護基を示し;W、X、Y、Z、R
1、R
2、R
3及びnは前記と同義である。]
【0093】
(工程2)本工程は、一般式(IV)と一般式(V)又は一般式(VI)で表される化合物を用いて、一般式(VII)で表される化合物を製造する工程である。一般式(IV)で表される化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
一般式(V)で表される化合物をアルキル化試薬として用いる場合、塩基存在下で製造することができる。一般式(V)において、L
4は、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホン酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステル等の脱離基が挙げられ、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。一般式(V)で表される化合物は、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、1〜10モル用いることができ、好ましくは1〜5モルである。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化セシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の無機塩基やトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、ルチジン、コリジン等の有機アミン類が挙げられ、塩基の使用量としては、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、1〜100モル用いることができ、好ましくは2〜10モルである。
溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N−メチルピロリジン−2−オン、アセトニトリル、などを単一又は混合して用いることができる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜100℃である。
【0094】
一般式(VI)をアルキル化試薬として用いる場合、光延反応を用いて製造することができる。本工程は、通常公知の方法(例えば、Chemical Reviews,Vol.109,p.2551,2009)に準じて行うことができ、例えば、光延試薬(Mitsunobu Reagents)、ホスフィン試薬存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で実施できる。本工程は、通常、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、一般式(VI)で表される化合物を1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いて行われる。
光延試薬は、例えばジエチルアゾジカルボキシレート、ジイプロピルアゾジカルボキシレート等が例示できる。光延試薬の使用量は、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いて行われる。
ホスフィン試薬は、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチホスフィンが例示できる。ホスフィン試薬は、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いて行われる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えばトルエン、ベンゼンテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。
反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは10分〜10時間である。
このようにして得られる一般式(VII)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次の工程に付すことができる。
【0095】
(工程3)本工程は、一般式(VII)で表される化合物を、一酸化炭素雰囲気下で、アルコール存在下、例えば遷移金属及び必要に応じて塩基と、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることにより、一般式(VIII)で表される化合物を製造する工程である。
一般式(VII)において、L
3で表される脱離基としては、臭素原子又はヨウ素原子であり、当該化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
本工程において、一酸化炭素の圧力は、通常1気圧〜10気圧であり、好ましくは1気圧〜5気圧である。アルコール化合物の使用量は、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、1〜10モル用いることができ、好ましくは1〜5モルである。アルコール化合物の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ジエチルアミノエタノール、イソブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、3−モルホリノプロパノール、ジエチルアミノプロパノール等があげられる。
本工程で利用可能な遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム触媒(例、酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体等)であり、必要に応じて、リガンド(例、トリフェニルホスフィン、キサントホス、トリ−tert−ブチルホスフィン等)を添加する。遷移金属触媒の使用量は、触媒の種類により異なるが、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5モルである。リガンドの使用量としては、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜4モル、好ましくは0.01〜2モルである。
【0096】
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、一般式(VII)で表される化合物1モル化合物対して、通常0.1〜50モル、好ましくは1〜20モルである。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物等が挙げられる。
反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。
反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜150℃である。
この反応後にはカルボン酸化合物(VIII)と使用したアルコールに対応したエステル体の混合物となるため、加水分解反応を行い一般式(VIII)で表される化合物に変換処理を行う。加水分解は塩基を用いて行い、例えばジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
【0097】
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物等が挙げられる。
反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。
反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜150℃である。
このようにして得られる一般式(VIII)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次工程に付すことができる。
【0098】
(工程4)本工程は、一般式(VIII)と一般式(III)で表される化合物を用いてアミド化反応を行い、一般式(IX)で表される化合物を製造する工程である。
アミド化試薬として、適当な縮合剤、または活性化剤の存在下、一般式(VIII)で表される化合物1モルに対して、一般式(III)を0.5〜10モル、好ましくは1〜3モル用いて行われる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール、トルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは5分〜10時間である。
縮合剤、活性化剤としては、例えばジフェニルリン酸アジド、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスジメチルアミノホスホニウム塩、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの組み合わせ、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド、O−(7−アザベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルヘキサウロニウム ヘキサフルオロホスフェート、1,1−カルボニルジイミダゾール、N−ヒドロキシコハク酸イミド等が挙げられる。
【0099】
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。添加量としては、一般式(VIII)で表される化合物1モルに対して、1〜100モルであり、好ましくは1〜10モルである。
このようにして得られる一般式(IX)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、本発明化合物(I)の製造に利用することができる。
【0101】
[式中、L
3は脱離基を示し;W、X、Y、Z、P
1、R
1、R
2、R
3及びnは、前記と同義である。]
【0102】
(工程5)本工程は、一般式(VII)で表される化合物を、一酸化炭素雰囲気下で、化合物(III)存在下、例えば遷移金属及び必要に応じて塩基と、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で実施することにより、一般式(IX)で表される化合物を製造する工程である。
一般式(VII)において、L
3で表される脱離基としては、臭素原子又はヨウ素原子であり、当該化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
本工程において、一酸化炭素の圧力は、1気圧〜10気圧であり、好ましくは1気圧〜5気圧である。
本工程で利用可能な遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム触媒(例、酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体等)であり、必要に応じて、リガンド(例、トリフェニルホスフィン、キサントホス、トリ−tert−ブチルホスフィン等)を添加する。遷移金属触媒の使用量は、触媒の種類により異なるが、一般式(IX)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5モルである。リガンドの使用量としては、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜4モル、好ましくは0.01〜2モルである。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.1〜50モル、好ましくは1〜20モルである。
【0103】
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物等が挙げられる。
反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。
反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜150℃である。
このようにして得られる一般式(IX)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、本発明化合物(I)の製造に利用することができる。
【0105】
[式中、P
1、W、X、Y、Z、R
1、R
2、R
3及びnは、前記と同義である。]
【0106】
(工程6)本工程は、一般式(IX)で表される化合物のアミノ基保護を脱保護して一般式(X)で表される化合物を製造する工程である。脱保護の方法としては、通常公知の方法、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene,John Wiley & Sons(1981年)に記載の方法、又はそれに準じる方法により行うことができる。保護基としてはtert−ブチルオキシカルボニルが例示される。保護基としてtert−ブチルオキシカルボニル基を用いた場合、酸性条件下での脱保護が好ましく、酸としては塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、硫酸、メタンスルホン酸、トシル酸等が挙げられる。またはルイス酸を用いた脱保護も好ましく、トリメチルシリルヨウ素、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体等が例として挙げられる。酸の使用量は、化合物(IX)1モルに対して、好ましくは1〜100モルである。
反応に用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、アルコール類(例えば、メタノール等)、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等)、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)あるいはそれらの混合物が用いられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0〜120℃であり、好ましくは0〜90℃である。
このようにして得られる一般式(X)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次工程に付すことができる。
【0107】
(工程7)本工程は、一般式(X)で表される化合物とY−COOHで表されるカルボン酸あるいはY−C(=O)−L(Lは塩素原子又は臭素原子を表す)で表される酸ハライドとのアミド化反応により、一般式(I)で表される本発明化合物を製造する工程である。
アミド化試薬としてY−COOHで表されるカルボン酸を用いる場合、適当な縮合剤の存在下、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、カルボン酸を0.5〜10モル、好ましくは1〜3モル用いて行われる。なお、当該カルボン酸は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール、トルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは5分〜10時間である。
縮合剤としては、例えばジフェニルリン酸アジド、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスジメチルアミノホスホニウム塩、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの組み合わせ、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド、O−(7−アザベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルヘキサウロニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。添加量としては、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、1〜100モルであり、好ましくは1〜10モルである。
【0108】
アミド化試薬としてY−C(=O)−L(Lは塩素原子又は臭素原子を表す)で表される酸ハライドを用いる場合、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、酸ハライドを0.5〜5モル、好ましくは0.9〜1.1モル用いて行われる。なお、当該酸ハライドは、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば水、トルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等又はその混合溶媒等が好適である。反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは−20〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは5分〜10時間である。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基は、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。添加量としては、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、1〜100モル用いることができ、好ましくは1〜10モルである。
このようにして得られる一般式(I)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0110】
[式中、P
1、W、X、Y、Z、R
1、R
2、R
3及びnは、前記と同義である。]
【0111】
(工程8、工程9)
本工程は一般式(VIII)で表される化合物に製造法4、工程6、7と同様の操作にて一般式(XII)で表される化合物を製造する工程である。
【0112】
(工程10)
本工程は一般式(XII)で表される化合物に製造法2、工程4と同様の操作にて一般式(I)で表される化合物を製造する工程である。
このようにして得られる一般式(I)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0113】
上記製造法1〜5において、アミノ基、イミノ基、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基及びアミド基、並びにインドールのような活性プロトンを有する官能基等は、各製造法における適切な工程で、保護された試薬を用いるか、常法に従い、当該官能基に保護基を導入した後、当該保護基を除去することができる。
「アミノ基若しくはイミノ基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、クミル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基等の低級アルカノイル基;例えばベンゾイル基;例えばフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基等のアリールアルカノイル基;例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基;例えばp−ニトロベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基等の低級アルキルスルホニル基等;例えばtert−ブチルスルフィニル基等の低級アルキルスルフィニル基等;例えばベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基等、例えばフタルイミド基等のイミド基が挙げられ、特にトリフルオロアセチル基、アセチル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、トリメチルシリルエトキシメチル基、クミル基等が好ましい。
「水酸基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、2,3−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基等のアシル基等が挙げられ、特にメチル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリメチルシリルエトキシメチル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アセチル基等が好ましい。
「カルボキシル基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えば2,2,2−トリクロロエチル基等のハロ低級アルキル基;例えばアリル基等の低級アルケニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基等のアラルキル基等が挙げられ、特にメチル基、エチル基、tert−ブチル基、アリル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリメチルシリルエトキシメチル基;等が好ましい。
「カルボニル基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばエチレンケタール、トリメチレンケタール、ジメチルケタール、エチレンアセタール、トリメチレンアセタール、ジメチルアセタール等のケタール、アセタール等が挙げられる。
「アミド基又はインドールのような活性プロトンを有する官能基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、2,3−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基等のアシル基等が挙げられ、特にメチル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリメチルシリルエトキシメチル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アセチル基が好ましい。
【0114】
保護基の除去法は、当該保護基の種類及び目的化合物の安定性等により異なるが、例えば文献記載の方法(Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、T.W.Greene著、John Wiley & Sons社、1999年参照)又はそれに準じる方法に従って、例えば酸又は塩基を用いる加溶媒分解、すなわち、例えば0.01モルないし大過剰の酸、好ましくはトリフルオロ酢酸、ギ酸、塩酸等、又は等モルないし大過剰の塩基、好ましくは水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を作用させる方法;水素化金属錯体等を用いる化学的還元又はパラジウム−炭素触媒、ラネーニッケル触媒等を用いる接触還元等により行われる。
【0115】
本発明化合物は、通常の分離手段により容易に単離精製できる。かかる手段としては、例えば溶媒抽出、再結晶、分取用逆相高速液体クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー等を例示できる。
【0116】
本発明化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれの異性体の混合物も本発明化合物に包含される。例えば、本発明化合物に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も本発明化合物に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを単一化合物として得ることができる。
【0117】
本発明化合物又はその塩は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても多形混合物であっても本発明化合物又はその塩に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。本発明化合物又はその塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、無溶媒和物であってもよく、いずれも本発明化合物又はその塩に包含される。同位元素(例えば、
3H、
14C、
35S、
125Iなど)などで標識された化合物も、本発明化合物又はその塩に包含される。
【0118】
本発明化合物又はその塩のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本発明化合物又はその塩に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして本発明化合物又はその塩に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして本発明化合物又はその塩に変化する化合物をいう。また、本発明化合物又はその塩のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で本発明化合物又はその塩に変化するものであってもよい。
【0119】
本発明化合物の塩とは、有機化学の分野で用いられる慣用的なものを意味し、例えばカルボキシル基を有する場合の当該カルボキシル基における塩基付加塩又はアミノ基若しくは塩基性の複素環基を有する場合の当該アミノ基若しくは塩基性複素環基における酸付加塩の塩類を挙げることができる。
該塩基付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
該酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、ギ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられる。
【0120】
本発明化合物又はその塩は、優れたBTK阻害活性を有し、種々の免疫疾患の予防及び/又は治療剤、例えばアレルギー疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患の予防及び/又は治療剤、特にアレルギー疾患又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療剤として有用である。また、BTKに対する優れた選択性を有しており、他のキナーゼ(例えばEGFR)も阻害してしまうことによる副作用が少ないという利点を有する。
【0121】
本明細書において「BTK」とは、ヒトまたは非ヒト哺乳動物のBTKを含み、好ましくはヒトBTKである。また、「BTK」の語にはアイソフォームが含まれる。
【0122】
また、本発明化合物又はその塩は、その優れたBTK阻害活性により、BTKが関与する免疫疾患、例えばアレルギー疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、特にアレルギー疾患又は自己免疫疾患の予防や治療のための医薬として有用である。
「BTKが関与する免疫疾患」とは、BTKの機能を欠失、抑制及び/又は阻害することによって、発症率の低下、症状の寛解、緩和、及び/又は完治する疾患が挙げられる。
対象となる免疫疾患としては、BTKの発現及び/又は活性の異常に起因する免疫疾患であれば特に制限はされないが、例えばアレルギー疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患などが挙げられる。
既存の関節リウマチ薬(例えばpan−JAK阻害剤であるTofacitnib)では、NK細胞数を低下させることで宿主の免疫能が低下し、ヘルペスウイルスによる感染や発癌のリスクが高いという問題点があることが指摘されていた(ACR HOTILINE, December 14, 2012)。
本発明化合物又はその塩は細胞選択性が高く、NK細胞などに対する抑制能が低いことから、宿主免疫抑制リスクが低く安全性が高いという利点を有する。
また、本発明化合物又はその塩は、マウス破骨細胞における骨吸収を抑制し、骨密度を回復することから、破骨細胞が関わる病態(骨粗鬆症など)に対しても有用である。
【0123】
対象となるアレルギー疾患としては特に制限はされないが、例えば、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アナフィラキシー、薬物アレルギー、じんましん、結膜炎等が挙げられる。好ましくは、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎であり、特に好ましくはアレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎である。
【0124】
対象となる自己免疫疾患としては特に制限はされないが、例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、シェーグレン症候群、ベーチェット病が挙げられる。好ましくは、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスであり、特に好ましくは関節リウマチである。
【0125】
対象となる炎症性疾患としては特に制限はされないが、例えば、虫垂炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚炎、胆管炎、胆嚢炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸疾患、膀胱炎、涙腺炎、接触性皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃腸炎、肝炎、汗腺膿瘍、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、耳管炎、副鼻腔炎、口内炎、変形性関節症、滑膜炎、腱炎、へんとう炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、外陰炎が挙げられる。好ましくは、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸疾患、接触性皮膚炎、膀胱炎、変形性関節症である。特に好ましくは、接触性皮膚炎、膀胱炎、変形性関節症が挙げられる。
対象となる免疫疾患としては、アレルギー疾患及び自己免疫疾患が好ましく、より好ましくはアトピー性皮膚炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、アレルギー性鼻炎又は花粉症であり、特に好ましくは関節リウマチである。
【0126】
本発明化合物又はその塩は医薬として用いるにあたっては、必要に応じて薬学的担体を配合し、予防又は治療目的に応じて各種の投与形態を採用可能であり、該形態としては、例えば、経口剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、貼付剤等のいずれでもよい。これらの投与形態は、各々当業者に公知慣用の製剤方法により製造できる。
【0127】
薬学的担体としては、製剤素材として慣用の各種有機或いは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤等、液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、pH調節剤・緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また、必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、着色剤、矯味・矯臭剤、安定化剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アメ粉、ヒプロメロース等が挙げられる。
崩壊剤としては、デンプングリコール酸ナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプン等が挙げられる。
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
コーティング剤としては、エチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、ヒプロメロース、白糖等が挙げられる。
溶剤としては、水、プロピレングリコール、生理食塩液が挙げられる。
溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、エタノール、α−シクロデキストリン、マクロゴール400、ポリソルベート80等が挙げられる。
懸濁化剤としては、カラギーナン、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
等張化剤としては、塩化ナトリウム、グリセリン、塩化カリウム等が挙げられる。
pH調節剤・緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、塩酸、乳酸、リン酸、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
無痛化剤としては、プロカイン塩酸塩、リドカイン等が挙げられる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エチル、クレゾール、ベンザルコニウム塩化物等が挙げられる。
抗酸化剤としては、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、天然ビタミンE等が挙げられる。
着色剤としては、酸化チタン、三二酸化鉄、食用青色1号、銅クロロフィル等が挙げられる。
矯味・矯臭剤としてはアスパルテーム、サッカリン、スクラロース、l−メントール、ミントフレーバー等が挙げられる。
安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酸化マグネシウム、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。
【0128】
経口用固形製剤を調製する場合は、本発明化合物に賦形剤、必要に応じて賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味・矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。
注射剤を調製する場合は、本発明化合物にpH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下、筋肉内及び静脈内用注射剤を製造することができる。
【0129】
上記の各投与単位形態中に配合されるべき本発明化合物の量は、これを適用すべき患者の症状により、或いはその剤形等により一定ではないが、一般に投与単位形態あたり、経口剤では0.05〜1000mg、注射剤では0.01〜500mg、坐剤では1〜1000mgとするのが望ましい。
【0130】
また、上記投与形態を有する薬剤の1日あたりの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別等によって異なり一概には決定できないが、本発明化合物として通常成人(体重50kg)1日あたり0.05〜5000mg、好ましくは0.1〜1000mgとすればよく、これを1日1回又は2〜3回程度に分けて投与するのが好ましい。
【実施例】
【0131】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0132】
実施例で用いた各種試薬は、特に記載の無い限り市販品を使用した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーには、モリテックス社製プリフパック(登録商標)SI、バイオタージ社製KP−Sil(登録商標)Silicaプレパックドカラム、又はバイオタージ社製HP−Sil(登録商標)Silicaプレパックドカラムを用いた。塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィーにはモリテックス社製プリフパック(登録商標)NH又はバイオタージ社製KP−NH(登録商標)プレパックドカラムを用いた。分取用薄層クロマトグラフィーにはメルク社製KieselgelTM60F254,Art.5744又は和光社NH2シリカゲル60F254プレートを用いた。NMRスペクトルは、AL400(400MHz;日本電子(JEOL))、Mercury400(400MHz;アジレント・テクノロジー)型スペクトロメータ、又はOMNMRプローブ(Protasis)を装備したInova400(400MHz;アジレント・テクノロジー)型スペクトロメータを使用し、重溶媒中にテトラメチルシランを含む場合は内部基準としてテトラメチルシランを用い、それ以外の場合には内部基準としてNMR溶媒を用いて測定し、全δ値をppmで示した。マイクロウェーブ反応は、CEM社製DiscoverSクラスを用いて行った。
【0133】
またLCMSスペクトルはWaters社製ACQUITY SQD(四重極型)を用いて下記条件にて測定した。
カラム:YMC社製YMC−Triart C18,2.0X50mm,1.9μm
MS検出:ESI positive
UV検出:254及び210nm
カラム流速:0.5mL/min
移動相:水/アセトニトリル(0.1%ギ酸)
インジェクション量:1μL
グラディエント(表1)
【0134】
【表1】
【0135】
また、逆相分取HPLC精製はWATERS社製分取システムを用いて下記条件にて実施した。
カラム:YMC社製YMC−Actus Triart C18,20×50mm,5μmとYMC社製YMC−Actus Triart C18,20×10mm,5μmを連結したものを使用した。
UV検出:254nm
MS検出:ESI positive
カラム流速:25mL/min
移動相:水/アセトニトリル(0.1%ぎ酸)
インジェクション量:0.1−0.5mL
【0136】
略号の意味を以下に示す。
s:シングレット
d:ダブレット
t:トリプレット
q:カルテット
dd:ダブル ダブレット
dt:ダブル トリプレット
td:トリプル ダブレット
tt:トリプル トリプレット
ddd:ダブル ダブル ダブレット
ddt:ダブル ダブル トリプレット
dtd:ダブル トリプル ダブレット
tdd:トリプル ダブル ダブレット
m:マルチプレット
br:ブロード
brs:ブロードシングレット
CDI:カルボニルジイミダゾール
DMSO−d
6:重ジメチルスルホキシド
CDCl
3:重クロロホルム
CD
3OD:重メタノール
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
NMP:1−メチル−2−ピロリジノン
DMSO:ジメチルスルホキシド
TFA:トリフルオロ酢酸
WSC:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物
HATU:(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチル(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メタンイミニウム ヘキサフルオロホスフェート
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオライド
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
Boc:tert-ブトキシカルボニル
Boc
2O:二炭酸ジ−tert−ブチル
DMAP:ジメチルアミノピリジン
【0137】
合成例1 (R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成【0138】
【化8】
【0139】
(工程1)(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
(S)−N−Boc−3−ピぺリジノール20gをトルエン100mLに溶解し、0℃にてトリエチルアミン21mL、メタンスルホニルクロライド9.2mLを加えた。氷冷下にて1時間撹拌したのち、酢酸エチルと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、表題化合物を無色固体として26.8g得た。
【0140】
(工程2)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
国際公開第2007/126841号パンフレットに記載されている方法にて合成した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン14.6g、工程1で得られた(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート25g、炭酸カリウム69gをDMA150mLの懸濁溶液を100℃に加熱し、10時間撹拌した。室温に冷却後、水300mLを加え生じた固体を濾取し、水で洗浄後、乾燥し表題化合物を黄色固体として26.9g得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 446.2
【0141】
合成例2 (R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成【0142】
【化9】
【0143】
合成例1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート2g、2−ジエチルアミノエタノール3mL、Pd(PPh
3)
2Cl
2 158mgを,NMP 20mLに溶解し、系内を一酸化炭素で置換した後、120℃に加熱した。1時間撹拌後、室温まで冷却してメタノールを10mL加えた後、5N水酸化ナトリウム水溶液を6mL加え10分撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで水層を洗浄し、水層を塩酸でpH4に調整して析出した固体を濾取し、水で洗浄した後、乾燥し表題化合物を淡黄色固体として1.26g得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 363.1
【0144】
合成例3 (R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成【0145】
【化10】
【0146】
(工程1)(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
(S)−(−)−N−Boc−3−ピロリジノール935mgをクロロホルム15mLに溶解し、氷冷下にてトリエチルアミン1.04mL、メタンスルホニルクロライド467μLを加えた。室温にて1.5時間撹拌したのち、酢酸エチルと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、無色油状の表題化合物1.3gを得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 266.1
【0147】
(工程2)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
国際公開第2007/126841号パンフレットに記載されている方法にて合成した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン20.0g、工程1で得られた(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレート23g、炭酸カリウム32gをDMA200mLへ懸濁させた溶液を85℃に加熱し、3時間撹拌した。室温に冷却後、水400mLを加え生じた固体を濾取し、水で洗浄後、乾燥し表題化合物を淡黄色固体として23.5g得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 431.0
【0148】
(工程3)(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
上記工程2で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート2.0g、2−ジエチルアミノエタノール3.1mL、Pd(PPh
3)
2Cl
2 163mgを,NMP 20mLに溶解し、系内を一酸化炭素で置換した後、120℃に加熱した。1時間撹拌後、室温まで冷却してメタノールを10mL加えた後、5N水酸化ナトリウム水溶液を6mL加え10分撹拌した。水を加えた後、クロロホルムで水層を洗浄し、水層を塩酸でpH4に調整して析出した固体を濾取し、水で洗浄した後、乾燥し表題化合物を淡黄色固体として1.35g得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 349.1
【0149】
合成例4 5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成【0150】
【化11】
【0151】
3−アミノ−4−ヒドロキシベンゾニトリル15.1gをエタノール75mL、水75mLに溶解させ、氷冷下ブロモシアン14.7gを少しずつ溶液に加えた。室温で2時間撹拌し、再び氷冷した。溶液に2N水酸化ナトリウム水溶液112mLを加え、さらに30分撹拌した。エバポレーターでおおよそのエタノールを除去し、残渣を濾取した。濾取物を水で洗浄し、表題化合物を12.12g得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 161.1
【0152】
実施例1 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物1)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 94mgのTHF4mLの懸濁溶液にCDI50mgを加え室温で3時間撹拌した。氷冷下5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン66mgを加え、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液を滴下した。氷冷下30分撹拌後、水を1mL加え、THFを除媒した。残渣に水を4mL加え、生じた固体を濾別し、ヘキサン/酢酸エチル=1/1 5mLで洗浄し、表題化合物を白色固体として106mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 513.2
【0153】
(工程2)実施例化合物1の合成
(工程1)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート5.6mgを4N塩酸/1,4−ジオキサン1mLを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム2mL、トリエチルアミン7.6μLを加え氷冷後、塩化アクリル0.9μLを加えた。1.5h撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣をシリカゲルカラムで精製し(展開溶媒:酢酸エチル/メタノール)表題化合物を白色固体として2.6mg得た。
【0154】
実施例2 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物2)の合成
実施例1に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0155】
実施例3 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物3)の合成
(工程1)5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン100mg、リン酸カリウム249mg、チオフェン−2−イルボロン酸90mgをDME2.5mL、水0.5mLに懸濁させ、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン38mgを加え、マイクロウェーブ反応装置で140℃、20分間加熱した。反応溶液を除媒し、アミンゲルクロマトグラフィーで精製し(溶出液:クロロホルム/メタノール)、表題化合物を淡茶色固体として93mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 216.8
【0156】
(工程2)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 19mgのTHF2mLの懸濁溶液にCDI10mgを加え室温で2時間撹拌した。氷冷下工程1で得られた5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン17mgを加え、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液105μLを滴下した。氷冷下30分撹拌後、水を1mL加え、THFを除媒した。残渣に水を4mL加え、生じた固体を濾別し、ヘキサン/酢酸エチル=1/1 5mLで洗浄し、目的物を淡茶色固体として13mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 561.3
【0157】
(工程3)実施例化合物3の合成
(工程2)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート9mgに4N塩酸/1,4−ジオキサン1mLを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム2mL、トリエチルアミン12μLを加え氷冷後、塩化アクリル1.3μLを加えた。1.5h撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として2.1mg得た。
【0158】
実施例4 (R)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物4)の合成
実施例1に準じ、塩化アクリルの代わりに塩化メタクリルを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0159】
実施例5 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物5)の合成
実施例1に準じ、塩化アクリルの代わりにクロトン酸クロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0160】
実施例6 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物6)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸2.32gをDMA25mLに溶解させ、CDI2.01gを加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン1.12gを加え、その後ナトリウム−tert−ブチラート1.23gを加えた。室温で2時間撹拌し、水を加えた後、2N塩酸でpHを調節して固体を析出させ濾取して乾燥させ、表題化合物を淡黄色固体として2.66g得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 505.3
【0161】
(工程2)実施例化合物6の合成
工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート2.1gをジクロロメタン10mLに懸濁させ、室温でTFA10mLを加えた。2時間撹拌した後、TFAをエバポレーターで除媒した。さらにトルエンで共沸を行い、残渣をNMP20mL、水2mLを加え氷冷した。炭酸カリウム2.88g、塩化アクリル0.4mLを加え、氷冷下撹拌した。2時間後水、2N塩酸を加えてpHを調整し、生じた固体を濾取した。その後シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルムーメタノール)で精製し、目的物を白色固体として0.7g得た。
【0162】
実施例7 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物7)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を淡茶色固体として得た。
【0163】
実施例8 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物8)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0164】
実施例9 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物9)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸とオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0165】
実施例10 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物10)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0166】
実施例11 (R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物11)の合成
実施例6に準じ、実施例12(工程2)で得られた(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドと塩化アクリルの代わりに塩化メタクリルを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0167】
実施例12 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物12)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 1.0gのDMA10mLの溶液にCDI895mgを加え室温で1時間撹拌した。5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン462mgを加え、ナトリウム−tert−ブチラート−THF1.0M溶液9mLを滴下した。室温下30分撹拌後、1N水酸化ナトリウム水溶液10mLを加えてTHFを除媒した。1時間撹拌後、2N塩酸で晶析させ、水/メタノールを加えて完全に晶析させた後、生じた固体を濾取し、表題化合物1.14gを微黄色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 497.2
【0168】
(工程2)(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート3.06gとヨウ化ナトリウム5.5gをアセトニトリル30mLに懸濁させ、室温下トリメチルシリルクロライド4.7mLを加えた。室温下1時間撹拌し、飽和重曹水を加え、固体を析出させた。10分撹拌後固体を濾取し、乾燥させて表題化合物2.07gを薄褐色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 398.0
【0169】
(工程3)実施例化合物12の合成
工程2で得られた(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド2gと炭酸カリウム2.1gをNMP20mL、水2mLに溶解させ氷冷下撹拌した。塩化アクリル0.4mLを加え1時間撹拌した。水を加え、塩酸でpHを調整し、析出した固体を濾取した。濾取した固体をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物を1.79g白色固体として得た。
【0170】
実施例13 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物13)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例1で得た(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート 300mgをNMP3mLに溶解させた。ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン118mg、キサントホス20mg、N−メチルモルホリン0.15mLを加え、脱気操作を行った。その後酢酸パラジウム7.6mgを加え、一酸化炭素雰囲気下110℃に加熱して2時間撹拌した。冷却後、メタノール4.5mLと5N水酸化ナトリウム水溶液0.45mLを加え、室温で30分撹拌した。その後2N塩酸でpHを5.3に調整し、生じた固体を濾取した。粗体をシリカゲルカラムで精製し(クロロホルム/メタノール)表題化合物を257mg白色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 479.3
【0171】
(工程2)実施例化合物13の合成
工程1で得た(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート5gをアセトニトリル50mLに懸濁させ、ヨウ化ナトリウム7.85gを加えた。室温で撹拌下、トリメチルシリルクロライド6.65mLを滴下し1時間撹拌した。水87.5mLと5N水酸化ナトリウム水溶液12.5mLを加えた後、氷冷した。塩化アクリル0.895mLを滴下し氷冷下1時間撹拌した。水を加え生じた固体を濾取して水洗し乾燥して表題化合物4.13gを白色固体として得た。
【0172】
実施例14 (R,E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物14)の合成
実施例13に準じ、塩化アクリルの代わりにクロトン酸クロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0173】
実施例15 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物15)の合成
実施例1の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート5mgに4N塩酸/1,4−ジオキサン1mLを加え、10分撹拌した。その後エバポレーターで除媒し、トルエンで共沸した。残渣にDMF1mLに溶解させ、DIPEA8.5μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩2.4mg及びHATU5.5mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を3.96mg白色固体として得た。
【0174】
実施例16 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物16)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0175】
実施例17 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物17)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0176】
実施例18 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物18)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0177】
実施例19 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物19)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0178】
実施例20 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物20)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0179】
実施例21 (R,E)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物21)の合成
実施例15に準じ、実施例3(工程2)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0180】
実施例22 (R)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−イノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物22)の合成
実施例15に準じ、実施例13(工程1)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートと、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりにブタ−2−イノイル酸を用いることで表題化合物を淡黄色固体として得た。
【0181】
実施例23 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5,6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物23)の合成
(工程1)(R)−1−(1−アシロキシピペリジン−3−イル)−4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸1gに4N塩酸/1,4−ジオキサン15mLを加え、室温で1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエンを加え共沸した。残渣にクロロホルム50mL、トリエチルアミン3.8mLを加えた。撹拌しながら、塩化アクリル780μLを徐々に加えた。反応終了を確認後、2−プロパノールを加え反応を停止した。除媒し、残渣にギ酸水溶液を加え、pH3に調節すると固体が析出した。生じた固体を濾取して乾燥して、黄色固体として表題化合物を840mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 318.1
【0182】
(工程2)実施例化合物23の合成
上記工程1で得られた(R)−1−(1−アシロキシピペリジン−3−イル)−4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸5mgをDMF150μLに溶解させた。その溶液にジイソプロピルエチルアミン8.26μL、5、6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン3.85mg、HATU9mgを加えた。終夜撹拌後、DMSO850μLを加え、逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として1.2mg得た。
【0183】
実施例24 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物24)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 100mgのDMF5mLの溶液にCDI56mgを加え室温で1時間撹拌した。
氷冷下5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン73mgを加え、60%水素化ナトリウム17mgを加えた。氷冷下30分撹拌後、水を1mL加え反応を停止した。反応溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)で精製することにより、表題化合物を114mg白色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 499.1
【0184】
(工程2)実施例化合物24の合成
工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート15mgを4N塩酸/1,4−ジオキサン1.5mLを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム2mL、トリエチルアミン21μLを加え氷冷後、塩化アクリル2.4μLを加えた。3h撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣をシリカゲルカラムで精製し(展開溶媒:酢酸エチル/メタノール)表題化合物を6.8mg白色固体として得た。
【0185】
実施例25 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物25)の合成
実施例24に準じ、塩化アクリルの代わりにクロトン酸クロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0186】
実施例26 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(3−メチルブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物26)の合成
実施例24に準じ、塩化アクリルの代わりに3−メチルブタ−2−エノイルクロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0187】
実施例27 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物27)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸とベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0188】
実施例28 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物28)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0189】
実施例29 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物29)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を淡黄色固体として得た。
【0190】
実施例30 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物30)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を淡黄色固体として得た。
【0191】
実施例31 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物31)の合成
(工程1)5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
実施例3の工程1に準じ、チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに4−クロロフェニルボロン酸を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 245.1
【0192】
(工程2)実施例化合物31の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と上記工程1で得られた5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0193】
実施例32 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物32)の合成
実施例24の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート15mgに4N塩酸/1,4−ジオキサン1.5mLを加え、10分撹拌した。その後エバポレーターで除媒し、トルエンで共沸した。残渣にDMF1mLに溶解させ、DIPEA13μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩3.7mg及びHATU8.4mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として4.2mg得た。
【0194】
実施例33 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物33)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0195】
実施例34 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物34)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0196】
実施例35 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物35)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0197】
実施例36 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物36)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0198】
実施例37 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物37)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0199】
実施例38 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物38)の合成
実施例6に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0200】
実施例39 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物39)の合成
実施例6に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
【0201】
実施例40 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物40)の合成
実施例6に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから淡黄色固体として得た。
【0202】
実施例41 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物41)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸20mgをTHF1mLに懸濁させ、撹拌下室温でCDI12mgを加えた。室温下終夜撹拌し、5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン24mgを加えた後氷冷し、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液172μLを滴下した。1時間撹拌後、酢酸30μLを加え反応を停止した。除媒後残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として12.8mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 541.1
【0203】
(工程2)実施例化合物41の合成
上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート12.8mgに4N塩酸/1,4−ジオキサンを1.5mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣にクロロホルム1mL、トリエチルアミン16μLを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.9μL加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として3.46mg得た。
【0204】
実施例42 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物42)の合成
実施例41 工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート5mgに4N塩酸/1,4−ジオキサン1mLを加え30分撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣をDMF1mLに溶解し、DIPEA7.9μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩2.2mg及びHATU5.18mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として3.04mg得た。
【0205】
実施例43 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物43)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸32mgをTHF2mLに懸濁させ、撹拌下室温でCDI55mgを加えた。室温下終夜撹拌し、5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン28mgを加えた後氷冷し、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液183μLを滴下した。1時間撹拌後、水を加え生じた固体を濾取した。固体をヘキサン/酢酸エチルの混合溶媒で洗浄し、表題化合物を35mg淡黄色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 533.3
【0206】
(工程2)実施例43化合物の合成
上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート8mgにジクロロメタン500μLを加え、さらにトリフルオロ酢酸200μL加え30分撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣にクロロホルム2mL、トリエチルアミン11μLを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.2μL加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として1.58mg得た。
【0207】
実施例44 (R,E)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物44)の合成
実施例43 工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート5mgにジクロロメタン500μLを加え、さらにトリフルオロ酢酸200μL加え30分撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣をDMF1mLに溶解し、DIPEA6.5μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩1.9mg及びHATU4.3mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として2.88mg得た。
【0208】
実施例45 1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物45)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル 3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート240mgをクロロホルム2mLに溶解し、0℃にてトリエチルアミン290μL、メタンスルホニルクロライド130μLを加えた。氷冷下にて1時間撹拌したのち、クロロホルムと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。その残渣に国際公開第2007/126841号パンフレットに記載されている方法にて合成した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン300mg、炭酸カリウム570mg、DMA3mLを加え100℃に加熱し、11時間撹拌した。室温に冷却後、酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。残渣をアミンゲルクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1:1→0:1)表題化合物を淡黄色固体として232mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 417.1
【0209】
(工程2)4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
工程1で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート262mgをメタノール10mL、トリエチルアミン1mLに溶解させた。一酸化炭素雰囲気に変換後、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタンを51mg加え、80℃で14時間加熱した。冷却後、溶液を除媒し残渣に1,4−ジオキサン1mLを加え、さらに5N水酸化ナトリウム水溶液500μLを加えた。室温で3時間撹拌後、2N塩酸でpHを4に調整して氷冷し、水を加えて析出した固体を濾取し、乾燥することで表題化合物を淡茶色固体として42mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 335.2
【0210】
(工程3)tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程2で得られた4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸42mgをDMF3mLに溶解し、CDI24mgを加え室温で終夜撹拌した。さらにCDI4mgを加え30分撹拌した。溶液に5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン42mgを加え氷冷し、水素化ナトリウム(60%)10mgを加えた。1時間撹拌後、水で反応を停止し、除媒した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として34mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 485.2
【0211】
(工程4)実施例化合物45の合成
上記工程3で得られたtert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート10mgに4N塩酸/1,4−ジオキサンを1mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣にクロロホルム1mL、トリエチルアミン14μLを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.7μL加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として0.69mg得た。
【0212】
実施例46 7−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物46)の合成
(工程1) tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
【0213】
【化12】
【0214】
4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン2.00g、N−Boc−3−ヒドロキシアゼチジン1.86g、トリフェニルホスフィン3.75gのTHF溶液80mL溶液に、DEAD 2.3mLを加え、反応液を1時間撹拌した。反応液を濃縮、酢酸エチルで洗浄し、白色固体の表題化合物2.55gを得た。
物性値:m/z[M+H]
+435.0
【0215】
(工程2) tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
【0216】
【化13】
【0217】
上記工程1で得られていた、tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート1.5gにTHF6mLおよび28%アンモニア水6mLを加え、反応液をマイクロウェーブ反応装置で、100℃で1.5時間撹拌した。クロロホルムと水を加え有機層を分離し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、白色固体の表題化合物1.5gを得た。
物性値:m/z[M+H]
+416.0
【0218】
(工程3)tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程2で得られた、tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート32mg、5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン20mg、ジアザビシクロウンデセン28μLをDMF1mLに溶解させ、さらに1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン9mgを加え、一酸化炭素雰囲気下80℃で1.5時間撹拌した。クロロホルムと水で分配し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1/1→酢酸エチル/メタノール=10/1)淡茶色固体として表題化合物を20mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 484.2
【0219】
(工程4)実施例化合物46の合成
上記工程3で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート5mgに4N塩酸/1,4−ジオキサンを1mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣にクロロホルム1mL、トリエチルアミン14μLを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.7μL加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として2.21mg得た。
【0220】
実施例47 (E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼチジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物47)の合成
実施例46の工程3で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート5mgに4N塩酸/1,4−ジオキサンを1mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣をDMF1mLに溶解し、DIPEA14.4μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩4.1mg及びHATU9.4mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を4.67mg得た。
【0221】
実施例48 (R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物48)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
国際公開第2005/042556号パンフレットに記載されている方法にて合成した、4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5.00g、(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレート19.1g、炭酸セシウム23.5gをアセトニトリル25mLに懸濁させ、60℃で3時間加熱した。冷却後、水とメタノールを加え生じた固体を濾取、乾燥して表題化合物を淡茶色固体として5.65g得た。
【0222】
(工程2)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート5gに28%アンモニア水40mLを加え、反応液をマイクロウェーブ反応装置で、100℃で1.5時間撹拌した。氷冷下1時間撹拌して析出した固体を濾取し、冷メタノールで洗浄し、表題化合物を白色固体として3.91g得た。
【0223】
(工程3)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程2で得られた、tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート93mg、5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン110mg、ジアザビシクロウンデセン100μLをDMF2mLに溶解させ、さらに1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン35mgを加え、一酸化炭素雰囲気下80℃で2.5時間撹拌した。クロロホルムと水で分配し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1/1→酢酸エチル/メタノール=10/1)淡茶色固体として表題化合物を106mg得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 498.1
【0224】
(工程4)実施例化合物48の合成
上記工程3で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート20mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣にクロロホルム2mL、トリエチルアミン28μLを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを3.2μL加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として3.52mg得た。
【0225】
実施例49 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物49)の合成
実施例48の工程3で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート13mgに4N塩酸/1,4−ジオキサンを1mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣をDMF1mLに溶解し、DIPEA14.4μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩4.1mg及びHATU9.6mgを加えた。
室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を6.66mg得た。
【0226】
実施例50 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物50)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0227】
実施例51 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物51)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0228】
実施例52 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物52)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0229】
実施例53 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物53)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0230】
実施例54 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物54)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0231】
実施例55 (R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物55)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
実施例48の工程3に準じ、5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの代わりに5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンを用いることで表題化合物を褐色固体として得た。
物性値:m/z[M+H]
+ 540.3
【0232】
(工程2)実施例化合物55の合成
実施例48の工程4に準じ、上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを用いて表題化合物を白色固体として得た。
【0233】
実施例56 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物56)の合成
実施例55の工程1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート13mgに4N塩酸/1,4−ジオキサンを1mL加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mLで共沸した。残渣をDMF1mLに溶解し、DIPEA14.4μLと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩4.1mg及びHATU9.6mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を6.66mg得た。
【0234】
実施例57 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物57)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0235】
実施例58 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物58)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0236】
実施例59 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物59)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0237】
実施例60 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物60)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0238】
実施例61 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物61)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
【0239】
比較例1 (R)−1−(3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(比較例化合物1、PCI−32765)の合成
国際公開第2008/121742号パンフレットの方法に準じて合成し、表題化合物を白色固体として得た。
【0240】
以下、実施例化合物1〜61及び比較例化合物1の構造式及び物性値を表2〜表14に示す。
【0241】
【表2】
【0242】
【表3】
【0243】
【表4】
【0244】
【表5】
【0245】
【表6】
【0246】
【表7】
【0247】
【表8】
【0248】
【表9】
【0249】
【表10】
【0250】
【表11】
【0251】
【表12】
【0252】
【表13】
【0253】
【表14】
【0254】
試験例1 BTK阻害活性(in vitro)の測定
BTKキナーゼ活性に対する化合物のインビトロでの阻害活性測定法の条件設定において、パーキンエルマー社のLabChip(登録商標)シリーズ試薬消耗品価格表にFL−Peptide 2がBTKキナーゼ活性測定において基質ペプチドとして対応していることが記載されていたので、FL−Peptide 2を基質に用いた。試験に用いた精製リコンビナントヒトBTK蛋白質はカルナバイオサイエンス社から購入した。
化合物の阻害活性測定においては、まず、本発明化合物をDMSOで段階希釈した。次に、キナーゼ反応用緩衝液(20mM HEPES(pH 7.5)、2mM dithiotheitol、0.01% Triton X−100)中にBTK蛋白質、基質ペプチド(終濃度は1μM)、塩化マグネシウム(終濃度は10mM)、ATP(終濃度は45μM)と本発明化合物のDMSO溶液(DMSOの終濃度は5%)を加えて25℃で40分間インキュベーションしキナーゼ反応を行った。そこへ終濃度30mMになるようEDTAを加えることで反応を停止させた。最後に、LabChip EZ Reader II(パーキンエルマー社)でリン酸化されなかった基質ペプチド(S)とリン酸化されたペプチド(P)をマイクロ流路キャピラリー電気泳動によって分離・検出した。SとPそれぞれのピークの高さからリン酸化反応量を求め、リン酸化反応を50%抑制することのできる化合物濃度をIC50値(nM)と定義し以下の表15〜表17に示した。
【0255】
【表15】
【0256】
【表16】
【0257】
【表17】
【0258】
この試験結果から、本発明化合物はin vitroでBTK阻害活性を有することが明らかになった。
【0259】
試験例2 EGFRキナーゼ阻害活性と比較したBTK阻害選択性(in vitro)
1)BTK阻害活性測定
試験例1と同様にして、BTK阻害活性測定を測定した。
2)EGFR阻害活性測定
EGFRキナーゼ活性に対する化合物のインビトロでの阻害活性測定法の条件設定において、パーキンエルマー社のLabChip(登録商標)シリーズ試薬消耗品価格表にFL−Peptide 22がEGFRキナーゼ活性測定において基質ペプチドとして対応していることが記載されていたので、そのアミノ酸配列を参考にしてビオチン化ペプチド(biotin−EEPLYWSFPAKKK)を作製した。試験に用いた精製リコンビナントヒトEGFR蛋白質はカルナバイオサイエンス社から購入した。
化合物の阻害活性測定においては、まず、本発明化合物をDMSOで段階希釈した。次に、キナーゼ反応用緩衝液(20mM HEPES(pH 7.5)、2mM dithiotheitol、0.01% Triton X−100)中にEGFR蛋白質、基質ペプチド(終濃度は250nM)、塩化マグネシウム(終濃度は10mM)、塩化マンガン(終濃度は10mM)、ATP(終濃度は1.5μM)と本発明化合物のDMSO溶液(DMSOの終濃度は2.5%)を加えて25℃で120分間インキュベーションしキナーゼ反応を行った。そこへ終濃度24mMになるようEDTAを加えることで反応を停止させた後、Euラベル化抗リン酸化チロシン抗体PT66(パーキンエルマー社)とSureLight APC−SA(パーキンエルマー社)を含む検出液を添加し室温で2時間以上静置した。最後に、PHERAstar FS(BMG LABTECH社)で波長337nmの励起光照射時における蛍光量を620nmと665nmの二波長で測定した。二波長の蛍光量比からリン酸化反応量を求め、リン酸化反応を50%抑制することのできる化合物濃度をIC50値(nM)と定義した。
3)BTK阻害選択性
上記1)及び2)で得られた結果をもとに、「EGFR阻害活性 IC50値(nM)/BTK阻害活性 IC50値(nM)」を算出することにより、被験化合物のBTK阻害選択性を確認した。
【0260】
【表18】
【0261】
【表19】
【0262】
この試験結果から、in vitroにおいて本発明化合物のEGFRキナーゼに対するBTK阻害選択性は、比較例化合物1と比較して約7.5倍以上であり、本発明化合物は優れたBTK阻害選択性を有することが明らかとなった。この結果から、本発明化合物は、既知のBTK阻害剤よりも副作用が軽減されうることが示された。
【0263】
試験例3 BTKおよびEGFR発現細胞株に対する増殖抑制活性測定試験(in vitro)及びその選択性の比較
BTKを発現しているびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫株であるTMD8細胞は、10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地(ライフテクノロジーズ社)中に懸濁させた。EGFR過剰発現・高活性化ヒト類上皮癌細胞株であるA431細胞は、10%ウシ胎児血清を含むDMEM,high glucose培地(ライフテクノロジーズ社)中に懸濁させた。細胞懸濁液を、384ウェル平底マイクロプレートの各ウェルに播種し、5%炭酸ガス含有の培養器中37℃で1日培養した。本発明化合物、および比較例化合物1をDMSOに溶解し、DMSOを用いて被験化合物を終濃度の500倍の濃度になるように希釈した。被験化合物のDMSO溶液を各細胞の懸濁に用いた培地で希釈し、これを細胞の培養プレートの各ウェルにDMSOの最終濃度が0.2%になるように加え、5%炭酸ガス含有の培養器中37℃でさらに3日培養した。化合物添加前および化合物存在下での3日間培養後の細胞数計測はセルタイターグロ(プロメガ社)を用いて、プロメガ社の推奨するプロトコールに基づき行った。以下の式より増殖阻害率を算出し、50%阻害する被験化合物の濃度(GI50(nM))を求めた。
【0264】
【数1】
【0265】
EGFR増殖シグナルに依存したA431細胞に対する細胞増殖抑制活性とBTKシグナルに増殖が依存したTMD8細胞に対する細胞増殖抑制活性を比較すれば、細胞レベルでのそれぞれのキナーゼの影響を評価することができる。すなわち「A431細胞増殖阻害率/TMD8細胞増殖阻害率」を算出しその値が大きいほど、細胞においてEGFRに対するBTKの選択性が高いと考えられる。表20及び表21に「A431細胞増殖阻害率/TMD8細胞増殖阻害率」の値を示した。
【0266】
【表20】
【0267】
【表21】
【0268】
この試験結果から、in vitroでの細胞増殖阻害率における本発明化合物のEGFRキナーゼに対するBTK阻害選択性は、比較例化合物1と比較して約8.5倍以上であり、本発明化合物はキナーゼだけでなく、細胞においても優れたBTK阻害選択性を有することが明らかとなった。この結果から、本発明化合物は、既知のBTK阻害剤よりも副作用が軽減されうることが示された。
【0269】
試験例4 Ramos細胞を用いたB細胞活性化に対する阻害作用
ヒトB細胞リンパ腫由来細胞株RamosをRPMI1640培地で懸濁後、2.0×10
6(cells/well)濃度で培養プレートに播種し、12時間37℃のCO
2インキュベーター(SANYO社)内で培養した。比較例化合物1、実施例化合物12及び実施例化合物13をそれぞれDMSOにて段階希釈し、細胞を播種したプレートに添加し、1時間CO
2インキュベーター内で培養した。その後、Goat F(ab')2 anti−human IgM antibody−UNLB(southern biotech社)にて10分間の刺激を行った。その後、細胞を回収し、細胞ペレットに50μL(1×プロテアーゼ阻害剤(Roche社)、1×フォスフォターゼカクテル阻害剤(Sigma社)を含む細胞抽出液(NP−40;Invitrogen社))を添加し、10分氷上で静置した。回収した細胞抽出液中のタンパク量をDC protein assay(Biorad社)にて定量し、レーンあたり20μgのタンパクをCriterion TGXTM(Biorad社)にアプライし、泳動後、Trans−Blot
TM Turbo
TM(Biorad社)を用いてウエスタンブロットを実施した。その後、BTK phosphor(pY223)抗体(EPITOMICS社)及びBTK抗体(Abcam社)を用いてLAS4000(GEヘルスケア社)にてリン酸化BTKタンパク及びBTKタンパクを検出した。その後、それぞれの検出されたタンパクの発光強度から、BTKタンパクに対するリン酸化BTKタンパクの比を求め、リン酸化BTKタンパクを50%抑制することのできる化合物濃度をIC50値(nM)と定義した。表22にはリン酸化BTK阻害濃度(IC50;(nM))を示す。
【0270】
表22より、比較例化合物1が0.70(nM)でBTKリン酸化阻害を示したのに対し、本発明化合物は同等以上のBTKのリン酸化阻害を示し、本発明化合物がB細胞受容体刺激を介したB細胞の活性化シグナルを抑制することが明らかとなった。
B細胞を標的としたリツキサンは関節リウマチを含む自己抗体によって誘発される自己免疫疾患に効果を示すことが知られている(非特許文献;Rastetter et al.,Annu Rev Med,55,2004)。
本試験より、本発明化合物はB細胞受容体刺激を介したB細胞の活性化を抑制することが確認されたので、自己抗体産生に関わるB細胞が関与する自己免疫疾患に対する優れた薬効を示すと考えられた。
【0271】
【表22】
【0272】
試験例5 RBL−2H3細胞を用いたアレルギー反応に対する阻害作用
ラット好塩基球性白血病細胞RBL−2H3を10%FBS含有MEM培地で懸濁後、培養プレートに播種し、12時間37℃のCO
2インキュベーター(SANYO社)内で培養した。培養上清を除去し、細胞を洗浄後、抗DNP−mouse IgE(Alpha Diagnostic Inc社)溶液を加え、1時間CO
2インキュベーター内で培養した。培養上清を除去し、細胞を洗浄後、MEM培地を添加し、比較例化合物1、実施例化合物1、実施例化合物12及び実施例化合物13をそれぞれDMSOにて段階希釈し、細胞を播種したプレートに添加し、30分間CO
2インキュベーター内で培養した。
さらにDNP−BSA(LSL社)溶液を添加し、15分間CO
2インキュベーター内で培養した。培養上清を回収し、PGD
2−MOX EIA kit (Cayman Chemical社)を用いて、添付のプロトコールに従い反応させ、SUNRISE RAINBOW THERMO(TECAM社)にて吸光度を測定した。測定した吸光度を基に培養上清中のPGD
2量を算出し、コントロールと比較して、PGD
2産生量を50%抑制することのできる化合物濃度をIC50値(nM)と定義した。表23にはPGD
2産生阻害濃度(IC50;(nM))を示す。
【0273】
表23より、比較例化合物1が約350(nM)でPGD
2産生阻害を示したのに対し、本発明化合物はそれよりはるかに強いPGD
2産生阻害能を示した。
肥満細胞上のFCε受容体にIgE抗体が結合し、それら抗体が抗原により架橋されると肥満細胞は活性化し、種々の化学伝達物質(ヒスタミン、PGD
2やロイコトリエン)が放出又は分泌される。これらは、気管支喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の発症と深く関連していることが知られている(非特許文献:Ellmeier W.,et al.,FEBS Journal.,278,2011)。
本発明化合物はFCε受容体下流で肥満細胞の化学伝達物質の放出又は分泌を制御することが確認されたため、アレルギー疾患に対する優れた薬効を示すと考えられた。
【0274】
【表23】
【0275】
試験例6 マウスコラーゲン誘発関節炎モデル(予防効果)
本試験は非特許文献(Brand DD, et al., Nat Protoc. 2007;2,1269−1275、Xu D. et al.,JPET, 2012 Apr;341(1):90−103)に記載された方法に準じて行った。7週齢雄性/DBA/1マウス(日本チャールス・リバー社)に4mg/mLウシタイプ2コラーゲン溶液(コラーゲン技術研修会)とフロイント完全アジュバント(DIFCO社)の等量混合溶液(エマルジョン)100μL/bodyを背部皮内注射した(初回免疫)。その21日後、4mg/mLウシタイプ2コラーゲン溶液(コラーゲン技術研修会)とフロイント完全アジュバント(DIFCO社)の等量混合溶液(エマルジョン)100μL/bodyを尾根部に皮内注射し、追加免疫を行った。追加免疫実施日(day0とする)を含め、21日間、Vehicle、実施例化合物12、実施例化合物13または比較例化合物1の1日1回の経口投与を継続した。day0、day4、day7、day10、day14、day17、day21に肉眼にて関節炎の兆候をスコア化(0:変化無し、1:指1本の腫脹、2:指2本以上の腫脹、3:甲の腫脹、4:全指の腫脹かつ手足首におよぶ腫脹)し、四肢の合計を個体の点数(最高16点)とし、各投与群の同モデルにおける作用を比較した。結果を
図1に示す。
図1から、本発明化合物は、比較化合物1と比べて、追加免疫後の関節炎スコアの上昇を完全に抑えており、本発明化合物が関節リウマチの発症に対する優れた予防効果を有することが確認された。なお、本試験に使用した実施例化合物の用量では顕著な体重減少、脱毛を含む皮膚障害などの毒性は認められなかった。
【0276】
試験例7 マウスコラーゲン誘発関節炎モデル(治療効果)
本試験は非特許文献(Brand DD, et al., Nat Protoc. 2007;2,1269−1275、Xu D. et al.,JPET, 2012 Apr;341(1):90−103)に記載された方法に準じて行った。7週齢雄性/DBA/1マウス(日本チャールス・リバー社)に4mg/mLウシタイプ2コラーゲン溶液(コラーゲン技術研修会)とフロイント完全アジュバント(DIFCO社)の等量混合溶液(エマルジョン)100μL/bodyを背部皮内注射した(初回免疫)。その21日後、4mg/mLウシタイプ2コラーゲン溶液(コラーゲン技術研修会)とフロイント完全アジュバント(DIFCO社)の等量混合溶液(エマルジョン)100μL/bodyを尾根部に皮内注射し、追加免疫を行った。追加免疫より6日目を投与開始日(day0)とし、15日間、Vehicle、実施例化合物13または比較例化合物1の1日1回の経口投与を継続した。day0、day4、day7、day11、day14に肉眼にて関節炎の兆候をスコア化(0:変化無し、1:指1本の腫脹、2:指2本以上の腫脹、3:甲の腫脹、4:全指の腫脹かつ手足首におよぶ腫脹)し、四肢の合計を個体の点数(最高16点)とした。結果を
図2に示す。
【0277】
図2から、比較例化合物1は上昇した関節炎スコアのさらなる上昇を遅延させたが、本発明化合物は関節炎スコアを低下させており、本発明化合物が既に発症した関節リウマチに対する優れた治療効果を有することが確認された。なお、本試験に使用した実施例化合物の用量では顕著な体重減少、脱毛を含む皮膚障害などの毒性は認められなかった。
【0278】
試験例8 マウスコラーゲン誘発関節炎モデル(治療効果)
Vehicle、実施例化合物12、及び比較例化合物1を用いて、試験例7と同様の試験を行った。結果を
図3に示す。
【0279】
図3から、比較例化合物1は上昇した関節炎スコアのさらなる上昇を遅延させたが、本発明化合物は顕著に関節炎スコアを低下させており、本発明化合物が既に発症した関節リウマチに対する優れた治療効果を有することが確認された。なお、本試験に使用した実施例化合物の用量では顕著な体重減少、脱毛を含む皮膚障害などの毒性は認められなかった。
【0280】
試験例9 マウス抗原誘発皮膚炎モデル
TNP−IgEマウス(日本クレア社)を用いて皮膚症状を伴うI型アレルギーモデル(皮膚炎モデル)を作製した。本マウスは、アレルゲン(抗原)として汎用されているハプテンTNP(トリニトロフェノール)に特異的なIgEを恒常的に産生する遺伝子改変BALB/cマウスで、免疫を行うことなくアレルゲンを投与するだけで、アレルギー反応を誘発することができる。本マウスの両耳の耳介皮膚にアレルゲンであるピクリルクロライド(ナカライテスク社)の0.025%アセトン溶液を10μL/earで塗布し、ダイヤルシックネスゲージ(尾崎製作所、PEACOCK G−2M)で耳介の肥厚を抗原塗布後2時間にて測定した。両耳の肥厚値(アレルゲン塗布前の前値を0mmとする)の平均値を個体の値とした。Vehicle、比較例化合物1、実施例化合物1、実施例化合物6、実施例化合物12、または実施例化合物13は、アレルゲン塗布の30分前に経口投与した。
以下の計算式によって耳介腫脹抑制率(%)を算出した。結果を表24に示す。
【0281】
【数2】
【0282】
【表24】
【0283】
表24より、実施例化合物1、実施例化合物6、実施例化合物12及び実施例化合物13は、比較例化合物1と比べ、低用量から同等又はそれ以上のアレルゲン塗布誘発の耳介腫脹を抑制し、本発明化合物がアトピー性皮膚炎に対する優れた薬効を示すことが確認された。
【0284】
試験例10 モルモット抗原誘発鼻炎モデル
モルモット(日本SLC社)を用い、鼻閉症状を伴うI型アレルギーモデル(鼻炎モデル)を作製した。感作日をday0として、1mg/mLの卵白アルブミン生理食塩液(OVA溶液)を1mL/bodyで23G針付1mLシリンジを用いて皮下投与し感作する。day7、day14、day21に10mg/mL OVA溶液を両側の鼻腔内に20μLずつ投与することで、アレルギー反応を誘発することができる。day21の抗原惹起2時間前にvehicle又は実施例化合物13を単回経口投与した。day20に各個体の鼻腔抵抗値を測定し、個々の個体のpre値とし、day21の抗原惹起15分後及び240分後に鼻腔抵抗値を測定した。
【0285】
以下の計算式によって鼻腔抵抗値(変化率;%)を算出した。結果を
図4に示す。
【0286】
【数3】
【0287】
図4より、抗原惹起による鼻腔抵抗が上昇を示したVehicle投与群と比較して、実施例化合物13では鼻腔抵抗の上昇を即時相及び遅発相において用量反応性を示しながら抑制した。したがって、本発明化合物がアレルギー性鼻炎、花粉症に対する優れた薬効を示すことが確認された。
【0288】
試験例11 本発明化合物の反復投与によるSDラットの体重等に及ぼす影響(in vivo)
比較例化合物1及び本発明化合物を用いて二週間反復投与によるSDラットの体重増加への影響を溶媒投与群と比較した。各群の平均体重がほぼ均一になるように、無作為層別化法により各群4匹として以下のように群分けした(一日目)。
グループ1:比較例化合物1(280mg/kg)を1日1回経口投与、グループ2:実施例化合物12(750mg/kg)を1日1回経口投与、グループ3:実施例化合物13(750mg/kg)を1日1回経口投与した。
化合物投与による全身毒性を表す指標として、体重変化率(BWC;Body Weight Change)を使用した。BWCは、以下の式に従って算出した。
【0289】
【数4】
【0290】
溶媒投与群のBWCを1としたときの各化合物投与群の相対体重変化率を以下の式に従って算出し、表25に示した。
【0291】
【数5】
【0292】
【表25】
【0293】
この結果、比較例化合物1投与群であるグループ1は溶媒投与群と比較してラットの体重増加幅が微増であったのに対し、本発明化合物投与群であるグループ2及び3は、比較例化合物1の2.5倍以上の量(AUC
0-24(μM:hr)では約5倍量)を投与しているにもかかわらずラットの体重増加にほぼ影響を及ぼさなかった。また、グループ1では軟便を発症する個体が認められたが、グループ2及び3では認められなかった。したがって本発明化合物は、比較例化合物1よりもはるかに曝露量が高いにも関わらず副作用が低いという優れた効果を有する。
【0294】
以上のように、本発明化合物群は、比較例化合物1と比較して毒性が軽減した優れたプロファイルを有する化合物であることが明らかとなった。
【0295】
試験例12 マウス全身性エリテマトーデスモデル
MRL/lprマウス(日本エスエルシー社)はヒト全身性エリテマトーデスに類似した自己免疫疾患症状を自然発症するマウスモデルとして汎用されているため、本試験の薬効評価に使用した。14週齢での下顎部及び腋窩部のリンパ節の腫脹を下に群分けを行い、群分け日より42日間、Vehicleまたは実施例化合物13懸濁液を用いて1日1回の経口投与を継続した。最終投与日の末梢血中の尿素窒素濃度及び抗dsDNA抗体濃度を測定した。結果を
図5に示す。
【0296】
図5から、Vehicle投与と比較して、実施例化合物13は上昇した腎機能マーカーである尿素窒素や自己抗体である抗dsDNA抗体を低下させており、本発明化合物が既に発症した全身性エリテマトーデスに対する優れた薬効を示すことが確認された。なお、本試験に使用した実施例化合物の用量では顕著な体重減少は認められなかった。