【実施例1】
【0027】
まず、本発明の実施例1に係るモジュールと相手方コネクタとの接続構造について
図1〜
図8Bを参照しつつ説明する。
図1に示す接続構造は、モジュールMと、相手方コネクタPと、固着機構Rとを備えている。
【0028】
モジュールMは、部品モジュールである。以下、モジュールMについて
図1〜
図6を参照しつつ説明する。なお、
図2A、
図3、
図4A、
図4B、
図6A、
図6B、
図8Aおよび
図8Bに示すZ−Z’方向は、モジュールMと
相手方コネクタPの挿脱方向であり且つ特許請求の範囲の第1方向に相当する。
図2A、
図3、
図4A、
図6A、
図6Bおよび
図8Bに示すY−Y’方向は、モジュールMの高さ方向であり且つ特許請求の範囲の第3方向に相当する。
図3、
図4B、
図6A、
図6Bおよび
図8Aに示すX−X’方向は、モジュールM及び
相手方コネクタPの幅方向且つ特許請求の範囲の第2方向に相当する。Y−Y’方向は、Z−Z’方向に直交している。X−X’方向は、Y−Y’方向およびZ−Z’方向に直交している。X方向が特許請求の範囲の第2方向の一方側、X’方向が特許請求の範囲の第2方向の他方側に相当する。Y方向が特許請求の範囲の第3方向の一方側、Y’方向が特許請求の範囲の第3方向の他方側に相当する。
【0029】
モジュールMは、コネクタ100と、基板200と、電子部品300と、ケース400と、パッキン500とを備えている。
【0030】
コネクタ100は、
図5Aおよび
図5Bに最も良く示されているように、相手方コネクタPの後述する筒41内に嵌合可能な六角柱状のコネクタである。コネクタ100は、
図2A〜
図6Bに示すように、ボディ110と、シェル120と、複数の端子Cとを有している。
【0031】
ボディ110は絶縁樹脂で構成されている。ボディ110は、
図6Aおよび
図6Bに最も良く示されているように、基部111と、一対の舌部112と、複数の保持孔113a、113bと、複数のスリット114a、114bと、複数の係合凸部115と、複数の台座116とを有している。基部111は、Y−Y’方向に延びた矩形状のブロックである。基部111は、Y方向側の第1端部と、Y’方向側の第2端部とを有している。
【0032】
舌部112のうちの一方(
図6Aの上側)の舌部112は、基部111の前記第1端部からZ方向に延びた矩形状の板である。他方(
図6Aの下側)の舌部112は、基部111の前記第2端部からZ方向に延びた六角柱状の板である。上側および下側の舌部112は、Z方向側の端部である先端部(ボディ110の先端部110a)を有している。上側の舌部112の先端部110aは、角部112a、角部112bおよび角部112cを有している。下側の舌部112の先端部110aは、角部112d、角部112e、角部112f、角部112gおよび角部112hを有している。なお、角部112aが特許請求の範囲のボディの第3角部に相当し、角部112bおよび112eが特許請求の範囲のボディの第1角部に相当し、角部112cおよび112fが特許請求の範囲のボディの第2角部に相当し、角部112dが特許請求の範囲のボディの第4角部に相当している。
【0033】
角部112aは、上側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのY方向側の外面とに構成された角部である。角部112aには、
図5Aに最も良く示されているように、一対のガイド部112a1(第3ガイド部)がX−X’方向に間隔をあけて設けられている。ガイド部112a1は、Z方向およびY’方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。上側の舌部112の先端部110aのガイド部112a1の間には収容凹部112a2が設けられている。角部112bは、上側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのX方向側の外面とに構成された角部である。角部112bには、ガイド部112b1(第1ガイド部)が設けられている。ガイド部112b1は、Z方向およびX’方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。角部112cは、上側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのX’方向側の外面とに構成された角部である。角部112cには、ガイド部112c1(第2ガイド部)が設けられている。ガイド部112c1は、Z方向およびX方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。上側の舌部112の先端部110aのガイド部112b1および112c1のY方向側の部分には、収容凹部112b2および112c2が設けられている。
【0034】
角部112dは、下側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのY’方向側の外面とに構成された角部である。角部112dには、一対のガイド部112d1(第4ガイド部)がX−X’方向に間隔をあけて設けられている。ガイド部112d1は、Z方向およびY方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。下側の舌部112の先端部110aのガイド部112d1の間には収容凹部112d2が設けられている。角部112eは、下側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのX方向側の外面とに構成された角部である。角部112eには、ガイド部112e1(第1ガイド部)が設けられている。ガイド部112e1は、Z方向およびX’方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。角部112fは、下側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのX’方向側の外面とに構成された角部である。角部112fには、ガイド部112f1(第2ガイド部)が設けられている。ガイド部112f1は、Z方向およびX方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。角部112gは、下側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのXおよびY’方向側の外面とに構成された角部である。角部112gには、ガイド部112g1が設けられている。ガイド部112g1は、Z方向、Y方向およびX’方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。角部112hは、下側の舌部112の先端面と当該舌部112の先端部110aのX’および−Y方向側の外面とに構成された角部である。角部112hには、ガイド部112h1が設けられている。ガイド部112h1は、Z方向、Y方向およびX方向
の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。
【0035】
スリット114aは、
図6Aおよび
図6Bに最も良く示されているように、上側の舌部112にX−X’方向に間隔をあけて設けられている。スリット114aは、Y’方向側に開口している。スリット114bは、下側の舌部112にX−X’方向に間隔をあけて設けられている。スリット114bは、Y’方向側に開口している。スリット114bは、スリット114aの対称形状である。保持孔113aは、スリット114aに連通するように基部111に設けられている。保持孔113aは、Z’方向に開口している。保持孔113bは、スリット114bに連通するように基部111に設けられている。保持孔113bは、保持孔113aの対称形状であって、Z’方向に開口している。
【0036】
台座116は、
図6Aおよび
図6Bに最も良く示されているように、基部111のZ’方向の端面の4つの角部に設けられた矩形状のブロックである。係合凸部115のうちのX方向側の二つの係合凸部115は、Z−Z’方向に延びた矩形状の突起であって、基部111のX方向側の端面にY−Y’方向に間隔をあけて設けられている。係合凸部115のうちのX’方向側の二つの係合凸部115は、Z−Z’方向に延びた矩形状の突起であって、基部111のX’方向側の端面にY−Y’方向に間隔をあけて設けられている。
【0037】
端子Cは、
図6Aおよび
図6Bに示すように、金属板である。端子Cは、ベースC10と、第1、第2アームC20、C30と、第1、第2接点部C40、C50と、係合部C60と、テール部C70とを有している。ベースC10は、Y−Y’方向に延びた板である。第1、第2アームC20、C30は、ベースC10にY−Y’方向に間隔をあけて設けられており且つベースC10からZ方向に延びた板である。第2アームC30のZ−Z’方向の寸法は、第1アームC20のZ−Z’方向の寸法よりも大きい。第1、第2アームC20、C30の並び方向(Y−Y’方向)に弾性変形可能である。
【0038】
第1接点部C40は、第1アームC20のZ方向の端部(先端部)から少なくとも前記並び方向の一方側(Y方向又はY’方向側)に延びた板である。本実施例1では、第1接点部C40は、前記並び方向の一方(Y方向又はY’方向)に延びている。第2接点部C50は、第2アームC30のZ方向の端部から少なくとも前記並び方向の一方側に延びた板であって、第1接点部C40の
Z方向側に位置している。本実施例1では、第2接点部C50は、前記並び方向の一方
およびZ’方向の成分を含む方向に延びている。第2接点部C50の前記並び方向の一方側の先端は、第1接点部C40の前記並び方向の一方側の先端と当該並び方向において略同じ高さ位置に位置している。又は第2接点部C50の前記並び方向の一方側の先端は、第1接点部C40の前記並び方向の一方側の先端よりも若干当該並び方向の一方側に位置している。
【0039】
係合部C60は、ベースC10の前記並び方向の一方側の端部に設けられ且つZ方向に延びた板である。この係合部C60には、前記並び方向の一方側に凸の突起が設けられている。テール部C70は、ベースC10の前記並び方向の他方側の端部に設けられ、当該並び方向の他方側に延びた板である。
【0040】
端子Cの係合部C60の突起からベースC10の並び方向の他方側の端までのY−Y’方向の寸法は、保持孔113a、113bのY−Y’方向の寸法よりも若干大きい。端子Cのうちの二つの端子C(
図4Aの上側の端子C)のベースC10および係合部C60が、保持孔113aに各々圧入され、保持されている。この端子Cの第1、第2アームC20、C30が、スリット114aに各々収容され、当該端子Cの第1、第2接点部C40、C50がスリット114aからY’方向側(
図4Aの図示下側)に各々突出している。この端子Cのテール部C70が、ボディ110の
Z’方向側の端面に各々当接している。端子Cのうちの残り二つの端子C(
図4Aの下側の端子C)のベースC10および係合部C60が保持孔113bに各々圧入され、保持されている。この端子Cの第1、第2アームC20、C30が、スリット114bに各々収容され、当該端子Cの第1、第2接点部C40、C50がスリット114bからY方向側(
図4Aの図示上側)に突出している。この端子Cのテール部C70が、ボディ110の
Z’方向側の端面に各々当接している。上側の端子Cの第1、第2接点部C40、C50と、下側の端子Cの第1、第2接点部C40、C50とが対向している。テール部C70のZ’方向側の端面の高さ位置が、Z−Z’方向において、ボディ110の台座116のZ方向側の端面の高さ位置と略同じに設定されている。すなわち、テール部C70および台座116は基板200の同一面上に設置されている。テール部C70は基板200に接続されている。
【0041】
シェル120は、
図6Aおよび
図6Bに最も良く示されているように金属板で構成された六角形の筒である。シェル120は、シェル本体121と、ガイド部122a〜122hと、複数の係合凹部123と、一対の脚部124とを有している。シェル本体121は六角形の筒である。シェル本体121の内形がボディ110の外形に対応している。シェル本体121内にボディ110が嵌合している。換言すると、シェル本体121がボディ110の外周を覆っている。シェル本体121のX方向側の壁と、シェル本体121のX’方向側の壁と、ボディ110の舌部112とによって、コネクタ100の接続孔が区画されている。シェル本体121の外形は、相手方コネクタPの後述する筒41の内形に対応している。シェル本体121が筒41内に嵌合可能となっている。シェル本体121のY方向側の壁は、
図4Aに示すように、上側の端子Cの第2アームC30に対して略平行に配置されている。シェル本体121のY’方向側の壁は、下側の端子Cの第2アームC30に対して略平行に配置されている。換言すると、端子Cは、第2アームC30がY方向側の壁又はY’方向側の壁に沿って延びているため、端子Cのインピーダンス整合を各々図ることができる。その結果、上側の端子C間のインピーダンス整合を図ることができ、下側の端子C間のインピーダンス整合を図ることができる。
【0042】
シェル本体121は、Z方向側の口縁部120aと、Z’方向側の口縁部とを有している。Z方向側の口縁部120aは、下向き略U字状の第1部と、第1部以外の部分である略U字状の第2部とを有している。第1部の先端面のZ−Z’方向の高さ位置は、第2部の先端面のZ−Z’方向の高さ位置よりもZ’方向側(下側)に位置し且つボディ110のガイド部112a1のZ’方向側の端(下端)のZ−Z’方向の高さ位置よりもZ’方向側(下側)に位置している。第2部の先端面のZ−Z’方向の高さ位置は、ボディ110のガイド部112b1、112c1、112d1、112e1、112f1、112g1および112h1のZ’方向側の端(下端)の高さ位置と略同じである。第1部は、角部121a、121bおよび121cを有している。第2部は、角部121d、121e、121f、121gおよび121hを有している。なお、角部121aが特許請求の範囲のシェルの第3角部に相当し、角部121bおよび121eが特許請求の範囲のシェルの第1角部に相当し、角部121cおよび121fが特許請求の範囲のシェルの第2角部に相当し、角部121dが特許請求の範囲の第4角部に相当している。
【0043】
角部121aは、口縁部120aの第1部の先端面と当該第1部のY方向の外面とに構成された角部である。角部121aには、
図6Aに最も良く示されているように、ガイド部122a(第3ガイド部)が設けられている。ガイド部122aは、Z方向に延びた後、Y’方向(コネクタ100の内側)に湾曲した湾曲部である。ガイド部122aの先端部は、ボディ110の舌部112の収容凹部112a2に収容されている(
図5A参照)。角部121bは、口縁部120aの第1部の先端面と当該第1部のX方向の外面とに構成された角部である。角部121bには、ガイド部122b(第1ガイド部)が設けられている。ガイド部122bは、Z方向に延びた後、X’方向(コネクタ100の内側)に湾曲した湾曲部である。ガイド部122bの先端部は、ボディ110の舌部112の収容凹部112b2に収容されている(
図5A参照)。角部121cは、口縁部120aの第1部の先端面と当該第1部のX’方向の外面とに構成された角部である。角部121cには、ガイド部122c(第2ガイド部)が設けられている。ガイド部122cは、Z方向に延びた後、X方向(コネクタ100の内側)に湾曲した湾曲部である。ガイド部122cの先端部は、ボディ110の舌部112の収容凹部112c2に収容されている(
図5A参照)。
【0044】
角部121dは、口縁部120aの第2部の先端面と当該第2部のY’方向の外面とに構成された角部である。角部121dの中央部にはガイド部122d1(第4ガイド部)が設けられている。角部121dのガイド部122d1の両端部には一対のガイド部122d2(第4ガイド部)が設けられている。ガイド部122d1は、Z方向に延びた後、
Y方向(コネクタ100の内側)に湾曲した湾曲部である。ガイド部122d1の先端部は、ボディ110の舌部112の収容凹部112d2に収容されている(
図5A参照)。ガイド部122d2は、Z方向およびY方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。ガイド部122d2は、ボディ110のガイド部112d1のZ’方向側に位置している。角部121eは、口縁部120aの第2部の先端面と当該第2部のX方向の外面とに構成された角部である。角部121eにはガイド部122e(第1ガイド部)が設けられている。ガイド部122eは、Z方向およびX’方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。ガイド部122eは、ボディ110のガイド部112b1および112e1のZ’方向側に位置している。角部121fは、口縁部120aの第2部の先端面と当該第2部のX’方向の外面とに構成された角部である。角部121fにはガイド部122f(第2ガイド部)が設けられている。ガイド部122fは、Z方向およびX方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。ガイド部122fは、ボディ110のガイド部112c1および112f1のZ’方向側に位置している。角部121gは、口縁部120aの第2部の先端面と当該第2部のXおよびY’方向の外面とに構成された角部である。角部121gにはガイド部122gが設けられている。ガイド部122gは、Z方向、Y方向およびX’方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。ガイド部122gは、ボディ110のガイド部112g1のZ’方向側に位置している。角部121hは、口縁部120aの第2部の先端面と当該第2部のX’およびY’方向の外面とに構成された角部である。角部121hにはガイド部122hが設けられている。ガイド部122hは、Z方向、Y方向およびX方向の成分を含む方向に下り傾斜したC面である。ガイド部122hは、ボディ110のガイド部112h1のZ’方向側に位置している。
【0045】
係合凹部123のうちのX方向側の二つの係合凹部123は、Z−Z’方向に延びた凹部であって、シェル本体121のX方向側の壁にY−Y’方向に間隔をあけて設けられている。この係合凹部123にX方向側の係合凸部115が各々嵌合している。係合凹部123のうちのX’方向側の二つの係合凹部123は、Z−Z’方向に延びた凹部であって、シェル本体121のX’方向側の壁にY−Y’方向に間隔をあけて設けられている。この係合凹部123にX’方向側の係合凸部115が各々嵌合している。
【0046】
脚部124のうちのX方向側の脚部124は、シェル本体121のX方向側の壁のX方向側の係合凹部123の間に設けられており且つシェル本体121に対して略直角に折り曲げられている。脚部124のうちのX’方向側の脚部124は、シェル本体121のX’方向側の壁の係合凹部123の間に設けられており且つシェル本体121に対して略直角に折り曲げられている。この脚部124が基板200に接続されている。
【0047】
基板200は、
図4Aおよび
図4Bに最も良く示されているように、プリント基板である。基板200は、第1面と、
第1面の反対側の第2面とを有している。基板200の第1面にコネクタ100が実装されている。基板200の第2面に電子部品300が実装されている。
【0048】
電子部品300は、基板200の
第1面上に実装された自動車電装部品である。例えば、電子部品300は、自動車の後方及び/又は自動車周囲を撮影するために使用されるカメラユニットである。
【0049】
ケース400は、
図3〜
図4Bに最も良く示されているように、第1ケース410と、第2ケース420とを有している。第1ケース410は略矩形状の箱である。第1ケース410は、底部と、この底部の周縁部に立設された周壁部とを有している。第1ケース410の底部には、当該底部を貫通した矩形状の貫通孔411が設けられている。貫通孔411の形は、コネクタ100の外形および相手方コネクタPの後述する筒41の外形よりも大きい。貫通孔411は、Y−Y’方向で互いに対向する内壁411a、411b(第3、第4内壁)と、X−X’方向で互いに対向する内壁411c、411d(第1、第2内壁)を有している。内壁411aが、コネクタ100のボディ110のガイド部112a1およびシェル120のガイド部122aの近傍に間隙を有して配置されている。内壁411bが、コネクタ100のボディ110のガイド部112d1およびシェル120のガイド部122d1、122d2の近傍に間隙を有して配置されている。内壁411cが、コネクタ100のボディ110のガイド部112b1、112e1およびシェル120のガイド部122b、122eの近傍に間隙を有して配置されている。内壁411dが、コネクタ100のボディ110のガイド部112c1、112f1およびシェル120のガイド部122c、122fの近傍に間隙を有して配置されている。
【0050】
モジュールMの上記第1内壁(内壁411c)と上記第2ガイド部(ボディ110のガイド部112c1、112f1およびシェル120のガイド部122c、122f)との位置関係は、
図8Aに示すように、後述する筒41の壁41c(第1内壁側の部分)が前記第1内壁に当接するとき、筒41の壁41b(第2内壁側の部分)が前記第2ガイド部上に配置可能となるような位置関係である。モジュールMの上記第2内壁(内壁411d)と上記第1ガイド部(ボディ110のガイド部112b1、112e1およびシェル120のガイド部122b、122e)との位置関係は、筒41の壁41b(第2内壁側の部分)が前記第2内壁に当接するとき、筒41の壁41c(第1内壁側の部分)が前記第1ガイド部上に配置可能となるような位置関係である。モジュールMの上記第3内壁(内壁411a)と上記第4ガイド部(ボディ110のガイド部112d1およびシェル120のガイド部122d1、122d2)との位置関係は、
図8Bに示すように、筒41の壁41a(第3内壁側の部分)が前記第3内壁に当接するとき、筒41の壁41d(第4内壁側の部分)が前記第4ガイド部上に配置可能となるような位置関係である。モジュールMの上記第4内壁(内壁411b)と上記第3ガイド部(ボディ110のガイド部112a1およびシェル120のガイド部122a)との位置関係は、筒41の壁41d(第4内壁側の部分)が前記第4内壁に当接するとき、筒41の壁41a(第3内壁側の部分)が前記第3ガイド部上に配置可能となるような位置関係である。
【0051】
第1ケース410の底部の貫通孔411の周りには、
図3に最も良く示されているように、リング状の凹部412が設けられている。換言すると、貫通孔411が凹部412内に配置されている。凹部412には、リング状のパッキン500が収容されている。パッキン500の厚み寸法は、凹部412の深さ寸法よりも大きい。このため、パッキン500のZ方向の端部が、凹部412から突出している。第1ケース410の底部の凹部412のX方向側およびX’方向側の部分には、円柱状の一対の係合孔413(第1係合孔)が設けられている。
【0052】
第2ケース420は第1ケース410にZ−Z’方向で組み合わされた略矩形状の箱である。第2ケース420は、底部と、この底部の周縁部に立設された周壁部とを有している。第2ケース420の周壁部が第1ケース410の周壁部に溶着されている。組み合わされた第1、第2ケース410、420の内部空間に、コネクタ100、基板200および電子部品300が収容されている。基板200は、コネクタ100のボディ110の舌部112の先端部110aおよびシェル120のZ方向側の口縁部120aの第2部が第1ケース410の貫通孔411内に配置されるように、第1、第2ケース410、420の少なくとも一方に固着されている。以下、基板200は第2ケース420に固着されているものとする。
【0053】
以下、上述したモジュールMの組み立て手順について説明する。ここでは、電子部品300がカメラモジュールであるとして説明する。まず、コネクタ100を次のように組み立てる。ボディ110および複数の端子Cを用意する。その後、端子Cのうちの二つの端子Cをボディ110の保持孔113aに各々押し込む。すると、端子CのベースC10および係合部C60が、保持孔113aに各々保持される。このとき、端子Cの第1、第2接点部C40、C50がスリット114aに各々挿入され、第1、第2接点部C40、C50の先端部がスリット114aから各々突出する。すなわち、第1、第2接点部C40、C50の先端部がコネクタ100の接続孔内に各々配置される。端子Cの第1、第2アームC20、C30が、スリット114aに各々収容される。同様に、残りの端子Cをボディ110の保持孔113bおよびスリット
114bに挿入し、当該端子Cをボディ110に取り付ける。その後、シェル120を用意する。その後、ボディ110をシェル120内に嵌合させる。すると、ガイド部122a、122bおよび122cが、ボディ110の収容凹部112a2、112b2および112c2に収容される。端子Cの第2アームC30がシェル120のY方向側の壁又はシェル120のY’方向側の壁に沿って配置される。
【0054】
その後、組み立てられたコネクタ100、基板200および電子部品300を用意する。その後、基板200の第2面上に電子部品300を、基板200の第1面上にコネクタ100を実装する。このとき、コネクタ100の端子Cのテール部C70を基板200の第1面上の電極に各々接続させると共に、シェル120の脚部124を基板200の第1面上のグランド用の電極に半田接続させる。
【0055】
その後、第2ケース420を用意する。その後、基板200の第2面を第2ケース420の底部側に向けた状態で、当該基板200、電子部品300及びコネクタ100に第2ケース420内に収容させる。その後、電子部品300の撮像素子(例えば、CCDやCMOS等)の中心が、第2ケース420に設けられた図示しないレンズの光軸に合うように、基板200を第2ケース420に固着させる。その後、第1ケース410を用意する。その後、第1ケース410を第2ケース420に組み合わせる。具体的には、第1ケース410の周壁部と第2ケース420の周壁部とを突き合わせる。この第1、第2ケース410、420の組み合わせ時に、コネクタ100の先端部(ボディ110の舌部112の先端部110aおよびシェル120のZ方向側の口縁部120aの第2部)が、第1ケース410の貫通孔411内に配置される。すると、コネクタ100のボディ110のガイド部112a1およびシェル120のガイド部122aが貫通孔411内の内壁411a側に配置される。コネクタ100のボディ110のガイド部112d1およびシェル120のガイド部122d1、122d2が貫通孔411内の内壁411b側に配置される。コネクタ100のボディ110のガイド部112b1、112e1およびシェル120のガイド部122b、122eが貫通孔411内の内壁411c側に配置される。コネクタ100のボディ110のガイド部112c1、112f1およびシェル120のガイド部122c、122fが貫通孔411内の内壁411d側に配置される。その後、第1ケース410の周壁部と第2ケース420の周壁部とを溶着させる。
【0056】
以下、相手
方コネクタPについて
図7Aおよび
図7Bを参照しつつ説明する。相手方コネクタPは、モールド部10と、ボディ20と、複数の端子30と、シールドケース40と、ケーブル50とを備えている。
【0057】
ボディ20は、絶縁樹脂である。ボディ20は、
図7Bに最も良く示されているように、ベース21と、突出部22と、支持部23とを有している。ベース21はY−Y’方向に延びた矩形状の板である。突出部22は、ベース21のZ
’方向の端面に設けられており且つZ
’方向に延びた板である。突出部22の外形は、モジュールMのコネクタ100の接続孔の形に対応した形状となっている。突出部22が、モジュールMのコネクタ100の接続孔内に挿入可能となっている。突出部22のY方向側の面には、
図7Aに示すように、一対の溝22aがX−X’方向に間隔をあけて設けられている。突出部22のY’方向側の面にも、一対の溝22aがX−X’方向に間隔をあけて設けられている。支持部23は、ベース21の
Z方向の端面に設けられており且つ
Z方向に延びた板である。
【0058】
各端子30は、
図2Bに最も良く示されているように、Z−Z’方向に延びた金属板である。端子30は、中間部31と、接点部32と、接続部33とを有している。中間部31はボディ20のベース21に保持されている。接点部32は、中間部31のZ
’方向の端からZ
’方向に延びており且つボディ20の突出部22の溝22aに挿入されている(
図7Aも参照)。接続部33は、中間部31の
Z方向の端から
Z方向に延びており且つボディ20の支持部23上に配置されている。
【0059】
ケーブル50は、図
2Aに最も良く示されているように、複数の信号線51と、この信号線51を被覆する外側絶縁体を有している。各信号線51は、芯線52と、この芯線52を覆う内側絶縁体とを有している。信号線51の長さ方向の一端部は外側絶縁体から突出している。芯線52の長さ方向の一端部が信号線51の一端部から突出している。この芯線52の突出部分が端子30の接続部33に半田接続されている。
【0060】
シールドケース40は、
図7Bに最も良く示されているように、金属板で構成されている。シールドケース40は、筒41と、カバー42とを有している。筒41は、その内形がコネクタ100の外形に対応した六角形の筒である。筒41内にはボディ20のベース21が嵌合し、突出部22および端子30の接点部32が収容されている。筒41がモジュールMのケース400の貫通孔411に挿入され且つコネクタ100に外嵌可能になっている。筒41は、壁41a、41b、41c、41d、41eおよび41fを有している。壁41aは、筒41のY方向側の壁である。壁41bは、筒41のX’方向側の壁である。壁41cは、筒41のX方向側の壁である。壁41dは、筒41のY’方向側の壁である。壁41eは、筒41のX’およびY’方向側の壁である。壁41fは、筒41のXおよびY’方向側の壁である。カバー42は、筒41に連設された断面図視略L字状の板である。カバー42が、ボディ20の支持部23、端子30の接続部33およびケーブル50の信号線51の上記一端部を覆っている。
【0061】
モールド部10は、カバー42周りを覆うと共に、カバー42内に充填された絶縁樹脂である。モールド部10は、タブ11と、本体部12とを有している。本体部12は、絶縁樹脂製の直方体状のブロックであって、筒41の長さ方向(Z−Z’方向)に対して略直角な方向(Y−Y’方向)に延びている。本体部12内には、ボディ20の支持部23、端子30の接続部33およびケーブル50の信号線51の上記一端部およびカバー42が埋め込まれている。例えば、本体部12内に、ボディ20の支持部23、端子30の接続部33およびケーブル50の信号線51の上記一端部およびカバー42がインサート成形されている。又は、ボディ20の支持部23、端子30の接続部33およびケーブル50の信号線51の上記一端部およびカバー42に、絶縁樹脂をポッティングして、これらを絶縁樹脂(本体部12)内に埋め込んでいる。このようにして相手方コネクタP自体の防水性を向上させている。タブ11は、本体部12の周りに設けられている。タブ11には、モジュールMのケース400の係合孔413に対応する位置に、一対の係合孔11aが設けられている。係合孔11aの径は、
図8Aに示すように、係合孔413の径よりも大きい。
【0062】
固着機構Rは、モジュールMのケース400の一対の係合孔413(第1係合孔)と、相手方コネクタPのモールド部10の一対の係合孔11a(第2係合孔)と、一対のピンR1(係合部(
図1参照))とを備えている。ピンR1が係合孔11aおよび係合孔413に係合可能になっている。
【0063】
以下、相手方コネクタPをモジュールMに接続する手順について説明する。相手方コネクタPの筒41をモジュールMのケース400の貫通孔411に挿入させる。この挿入時に、
図8Bに示すように、筒41の壁41aを貫通孔411の内壁411aに当接させると、筒41の壁41dがモジュールMのボディ110のガイド部112d1およびシェル120のガイド部122d1、122d2上に配置される。その後、相手方コネクタPの筒41をモジュールMのケース400の貫通孔411にさらに挿入させると、筒41の壁41dがモジュールMのボディ110のガイド部112d1およびシェル120のガイド部122d1、122d2に当接し、ガイドされる。これにより、筒41にコネクタ100が嵌合する。より具体的には、相手方コネクタPのボディ20の突出部22がコネクタ100の接続孔に挿入され、相手方コネクタPの端子30の接点部32がコネクタ100の端子Cの第1、第2接点部C40、C50に接触する。このとき、第1、第2接点部C40、C50が接点部32に押圧され(荷重が加えられ)、端子Cの第1、第2アームC20、C30が接点部32から離れる方向(上記第1、第2アームC20、C30の並び方向)に弾性変形する。これにより、第1、第2接点部C40、C50が接点部32に所定の接触圧で接触する。このようにして相手方コネクタPがモジュールMのコネクタ100に接続される。
【0064】
上記挿入時に、筒41の壁41dを貫通孔411の内壁411bに当接させると、筒41の壁41aがモジュールMのボディ110のボディ110のガイド部112a1およびシェル120のガイド部122a上に配置される。その後、相手方コネクタPの筒41をモジュールMのケース400の貫通孔411にさらに挿入させると、筒41の壁41aがモジュールMのボディ110のガイド部112a1およびシェル120のガイド部122aに当接し、ガイドされる。これにより、筒41にコネクタ100が嵌合し、上述の通り相手方コネクタPがモジュールMのコネクタ100に接続される。
【0065】
上記挿入時に、
図8Aに示すように、筒41の壁41cを貫通孔411の内壁411cに当接させると、筒41の壁41bがモジュールMのボディ110のボディ110のガイド部112c1、112f1およびシェル120のガイド部122c、122f上に配置される。その後、相手方コネクタPの筒41をモジュールMのケース400の貫通孔411にさらに挿入させると、筒41の壁41bがモジュールMのボディ110のガイド部112c1、112f1およびシェル120のガイド部122c、122fに当接し、ガイドされる。これにより、筒41にコネクタ100が嵌合し、上述の通り相手方コネクタPがモジュールMのコネクタ100に接続される。
【0066】
上記挿入時に、筒41の壁41bを貫通孔411の内壁411dに当接させると、筒41の壁41cがモジュールMのボディ110のボディ110のガイド部112b1、112e1およびシェル120のガイド部122b、122e上に配置される。その後、相手方コネクタPの筒41をモジュールMのケース400の貫通孔411にさらに挿入させると、筒41の壁41cがモジュールMのボディ110のガイド部112b1、112e1およびシェル120のガイド部122b、122eに当接し、ガイドされる。これにより、筒41にコネクタ100が嵌合し、上述の通り相手方コネクタPがモジュールMのコネクタ100に接続される。
【0067】
相手方コネクタPがモジュールMのコネクタ100に接続されると、相手方コネクタPのタブ11の係合孔11aとモジュールMのケース400の係合孔413とが連通する。その後、ピンR1を係合孔11aおよび係合孔413に係合させることによって、相手方コネクタPをモジュールMに接続した状態で、相手方コネクタPをケース400に固着させる。これにより、パッキン500がモジュールMのケース400と相手方コネクタPのモールド部10とに挟持される。これにより、パッキン500が圧縮される。なお、モジュールMの組み立て時に、電子部品300の撮像素子(例えば、CCDやCMOS等)の中心を第2ケース420に設けられた図示しないレンズの光軸に合わせると、コネクタ100が第1ケース410の貫通孔411内の所定位置から若干位置ずれを起こす場合がある。このコネクタ100に相手方コネクタPが接続されると、相手方コネクタPのタブ11の係合孔11aが、モジュールMのケース400の係合孔413に連通する所定位置から位置ずれを起こす。具体的には、係合孔11aおよび係合孔413の中心軸が不一致となる。しかし、係合孔11aの径は、係合孔413の径よりも大きいので、係合孔11aおよび係合孔413の中心軸が不一致になったとしても、係合孔413が係合孔11aの周縁部の一部に塞がれる可能性を低減させることができる。よって、前述の位置ずれが起こっても、係合孔413が係合孔11aにピンR1を係合させることができる。
【0068】
上述した接続構造は、以下の技術的特徴を有する。第1に、モジュールMのコネクタ100と相手方コネクタPの筒41との位置合わせが容易になる。その理由は以下の通りである。上記挿入時に、X方向において、筒41がコネクタ100のガイド部112b1、112e1、122b、112eに貫通孔411内でガイドされ得る。上記挿入時に、X’方向において、筒41がコネクタ100のガイド部112c1、112f1、122c、112fに貫通孔411内でガイドされ得る。上記挿入時に、Y方向において、筒41がコネクタ100のガイド部112a1、122aに貫通孔411内でガイドされ得る。上記挿入時に、Y’方向において、筒41がコネクタ100のガイド部112d1、122a1、122a2に貫通孔411内でガイドされ得る。
【0069】
第2に、筒41とコネクタ100のガイド部との位置合わせを容易に行うことができる。具体的には、以下の通り。上記挿入時に、筒41のY方向側の壁41aを貫通孔411の内壁411aに当接させると、Y’方向側の壁41dがガイド部112d1、122d1、122d2にガイドされるように、壁41dとガイド部112d1、122d1、122d2とが位置合わせされる。上記挿入時に、筒41のY’方向側の壁41dを貫通孔411の内壁411bに当接させると、Y方向側の壁41aがガイド部112a1、122aにガイドされるように、壁41aとガイド部112a1、122aとが位置合わせされる。上記挿入時に、筒41のX方向側の壁41cを貫通孔411の内壁411cに当接させると、X’方向側の壁41bがガイド部112c1、112f1、122c、122fにガイドされるように、壁41bとガイド部112c1、112f1、122c、122fとが位置合わせされる。上記挿入時に、筒41のX’方向側の壁41bを貫通孔411の内壁411dに当接させると、X方向側の壁41cがガイド部112b1、112e1、122b、122eにガイドされるように、壁41cとガイド部112b1、112e1、122b、122eとが位置合わせされる。
【0070】
第3に、モジュールMの低コスト化を図ることができる。その理由は以下の通り。モジュールMは、コネクタ100が基板200の第1面に実装され、電子部品300が基板200の第2面に実装されているため、構成がシンプルである。しかも、モジュールMは、封止剤が使用されていないため、第1、第2ケース410、420を溶着することができる。よって、モジュールMの組み立てが容易になる。
【0071】
第4に、接続構造の防水性が向上する。モジュールMが相手方コネクタPに接続された状態で、パッキン500がモジュールMのケース400と相手方コネクタPのモールド部10とに挟持されているからである。第5に、モジュールMのコネクタ100と相手方コネクタPとの接続信頼性が向上する。その理由は以下の通りである。コネクタ100の端子Cの第1、第2接点部C40、C50の双方が相手方コネクタPの端子30に接触している。第1、第2接点部C40、C50はZ−Z’方向に並んでいるため、相手方コネクタPがモジュールMに対してZ−Z’方向に位置ズレを起こしたとしても、第1、第2接点部C40、C50の少なくとも一方が相手方コネクタPの端子30に接触した状態を維持できる可能性が向上する。加えて、端子Cの第1、第2アームC20、C30は長さが相違しているので、第1、第2アームC20、C30の固有振動数が相違する。よって、接続構造に振動が加わったとしても、第1、第2アームC20、C30の振動が異なるため、第1、第2接点部C40、C50の何れか一方が相手方コネクタPの端子30に接触した状態を維持できる可能性が向上する。
【実施例2】
【0072】
以下、本発明の実施例
2に係るモジュールと相手方コネクタとの接続構造について
図9A〜
図9Bを参照しつつ説明する。
図9Aおよび
図9Bに示す接続構造は、相手方コネクタP’の構成が、実施例1の相手方コネクタPの構成と相違する以外、実施例1の接続構造と同じ構成である。よって、その相違点についてのみ詳しく説明し、実施例1と重複する説明は省略する。なお、相手方コネクタおよびそのサブエレメントの一部の符号については、’を付して実施例1の相手方コネクタおよびそのサブエレメントの一部と区別する。
【0073】
相手方コネクタP’は、モールド部10’の本体部12’の形状がモールド部10の本体部12の形状と相違し且つシールドケース40’のカバー42’の形状がシールドケース40のカバー42の形状と相違する以外、相手方コネクタPと同じ構成である。
【0074】
カバー42’は、筒41に連設され且つZ−Z’方向に延びている。カバー42’は、ボディ20の支持部23、端子30の接続部33およびケーブル50の信号線51の上記一端部を覆っている。本体部12’は、絶縁樹脂製の直方体状のブロックであって、筒41の長さ方向(Z−Z’方向)に沿って延びている。本体部12’内には、ボディ20の支持部23、端子30の接続部33およびケーブル50の信号線51の上記一端部およびカバー42’が埋め込まれている。
【0075】
上述した相手方コネクタP’は、実施例1の相手方コネクタPと同様にモジュールMに接続される。よって、相手方コネクタP’とモジュールMとの接続構造は、実施例1の相手方コネクタPとモジュールMとの接続構造と同様の技術的特徴を有する。
【0076】
なお、上述したモジュールおよび接続構造は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0077】
本発明のモジュールのコネクタは、基板に実装されており且つ相手方コネクタの筒内に第1方向に沿って嵌合可能であり且つ後述するシェル又はボディを有する限り任意に設計変更することが可能である。例えば、コネクタは、シェル、前記シェルに嵌合するボディおよび前記ボディに保持される端子を有する構成とすることが可能である。又は、コネクタは、ボディおよび前記ボディに保持される端子を有する構成とすることが可能である。すなわち、シェルは省略可能である。
【0078】
本発明のコネクタのシェルは、次の構成である限り任意に設計変更することが可能である。第1は、シェルが筒状であることである。第2は、シェルが先端側の口縁部、後述する第1、第2、第3、第4角部および後述するガイド部を有することである。例えば、シェルは、多角形状又は円筒状の金属製の筒に設計変更することが可能である。また、本発明のシェルの口縁部は、第1、第2部を有する構成に限定されるものでない。すなわち、本発明のシェルの口縁部は、当該シェルの形状に対応した筒状(例えば、多角形状又は円筒状の筒)とすることが可能である。また、本発明の口縁部は、シェルが上記実施例1および2の六角形状の筒以外の多角形状の筒又は円筒状の筒である場合にも、先端面の高さ位置が異なる第1、第2部を有する構成に設計変更することが可能である。
【0079】
本発明のコネクタのシェルの第1角部は、上述した口縁部の先端面とこの口縁部の上記第1方向に略直交する第2方向の一方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。本発明のシェルの第2角部は、上述した口縁部の先端面とこの口縁部の第2方向の他方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。本発明のシェルの第3角部は、上述した口縁部の先端面とこの口縁部の第3方向の一方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。本発明のシェルの第4角部は、上述した口縁部の先端面とこの口縁部の第3方向の他方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。シェルが円筒状である場合、当該シェルの口縁部のリング状の先端面と前記口縁部の円筒状の外面とによりリング状の角部が構成される。この場合、前記第1角部は、リング状の角部の第2方向の一方側の一部分の領域(口縁部の先端面とこの口縁部の第2方向の一方側の外面の一部分とに構成される領域)とし、前記第2角部は、リング状の角部の第2方向の他方側の一部分の領域(口縁部の先端面とこの口縁部の第2方向の他方側の外面の一部分とに構成される領域)とし、前記第3角部は、リング状の角部の第3方向の一方側の一部分の領域(口縁部の先端面とこの口縁部の第3方向の一方側の外面の一部分とに構成される領域)とし、前記第4角部は、リング状の角部の第3方向の他方側の一部分の領域(口縁部の先端面とこの口縁部の第3方向の他方側の外面の一部分とに構成される領域)とすることが可能である。
【0080】
本発明のコネクタのシェルのガイド部は、次の構成である限り任意に設計変更することが可能である。第1は、ガイド部が上述した第1、第2、第3、第4角部に各々設けられていることである。第2は、ガイド部がケースの貫通孔内に配置されていることである。第3は、ガイド部がC面、R面およびコネクタの内側に湾曲した湾曲部のうちの少なくとも一つであることである。例えば、シェルの口縁部が多角形状の筒である場合、ガイド部は、当該口縁部の先端面と当該口縁部の各辺の外面とに構成される角部に設けられた構成とすることが可能である。このガイド部もC面、R面およびコネクタの内側に湾曲した湾曲部のうちの少なくとも一つとすることが可能である。シェルの口縁部が円筒である場合、当該口縁部のリング状の先端面と当該口縁部の円筒状の外面とに構成されるリング状の角部に、リング状のC面、R面
又はコネクタの内側に湾曲した湾曲部が設けられた構成とすることが可能である。この場合、ガイド部は、前記リング状の角部の第2方向の一方側の一部分の領域である第1角部、前記リング状の角部の第2方向の他方側の一部分の領域である第2角部、前記リング状の角部の第3方向の一方側の一部分の領域である第3角部、前記リング状の角部の第3方向の他方側の一部分の領域である第4角部に設けられたC面、R面およびコネクタの内側に湾曲した湾曲部とすることが可能である。すなわち、本発明のコネクタのシェルのガイド部は、リング状のC面、R面
又は湾曲部の一部の領域とすることが可能である。
【0081】
本発明のコネクタのボディの形状は、端子を保持でき且つ上述したシェル内に嵌合可能な形状であればよい。また、シェルが省略される場合、本発明のコネクタのボディの形状は、端子を保持でき且つ相手方コネクタの筒に嵌合可能な形状に設計変更することが可能である。本発明のコネクタのボディは、先端部、後述する第1、第2、第3、第4角部および後述するガイド部を有する構成とすることが可能である。ボディの先端部は貫通孔内に配置されない構成とすることが可能である。
【0082】
本発明のコネクタのボディの第1角部は、当該ボディの先端部の先端面とこの先端部の上記第1方向に略直交する第2方向の一方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。本発明のコネクタのボディの第2角部は、当該ボディの先端部の先端面とこの先端部の第2方向の他方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。本発明のコネクタのボディの第3角部は、当該ボディの先端部の先端面とこの先端部の第1方向に略直交し且つ前記第2方向に交差した第3方向の一方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。本発明のコネクタのボディの第4角部は、当該ボディの先端部の先端面とこの先端部の第3方向の他方側の外面とに構成されている限り任意に設計変更することが可能である。ボディが円柱状又は円筒状である場合、当該ボディの先端部の円形又はリング状の先端面と前記先端部の円筒状の外面とによりリング状の角部が構成される。この場合、前記第1角部は、リング状の角部の第2方向の一方側の一部分の領域(先端部の先端面とこの先端部の第2方向の一方側の外面の一部分とに構成される領域)とし、前記第2角部は、リング状の角部の第2方向の他方側の一部分の領域(先端部の先端面とこの先端部の第2方向の他方側の外面の一部分とに構成される領域)とし、前記第3角部は、リング状の角部の第3方向の一方側の一部分の領域(先端部の先端面とこの先端部の第3方向の一方側の外面の一部分とに構成される領域)とし、前記第4角部は、リング状の角部の第3方向の他方側の一部分の領域(先端部の先端面とこの先端部の第3方向の他方側の外面の一部分とに構成される領域)とすることが可能である。
【0083】
本発明のコネクタのボディのガイド部は、次の構成である限り任意に設計変更することが可能である。第1は、ガイド部が上述した第1、第2、第3、第4角部に各々設けられていることである。第2は、ガイド部がケースの貫通孔内に配置されていることである。第3は、ガイド部は、C面、R面およびコネクタの内側に湾曲した湾曲部のうちの少なくとも一つであることである。例えば、ボディが多角柱又は多角形状の筒である場合、ガイド部は、ボディの先端部の先端面と当該先端部の各辺の外面とに構成される角部に設けられた構成とすることが可能である。このガイド部もC面、R面およびコネクタの内側に湾曲した湾曲部のうちの少なくとも一つとすることが可能である。ボディが円柱又は円筒である場合、ボディの先端部の円形又はリング状の先端面と当該先端部の円筒状の外面とに構成されるリング状の角部に、リング状のC面、R面
又はコネクタの内側に湾曲した湾曲部が設けられた構成とすることが可能である。この場合、ガイド部は、前記リング状の角部の第2方向の一方側の一部分の領域である第1角部、前記リング状の角部の第2方向の他方側の一部分の領域である第2角部、前記リング状の角部の第3方向の一方側の一部分の領域である第3角部、前記リング状の角部の第3方向の他方側の一部分の領域である第4角部に設けられたC面、R面およびコネクタの内側に湾曲した湾曲部とすることが可能である。すなわち、本発明のコネクタのボディのガイド部は、リング状のC面、R面
又は湾曲部の一部の領域とすることが可能である。
【0084】
本発明のコネクタの端子は、ボディに保持されており且つ相手方コネクタの後述する接続手段に接続可能である限り任意に設計変更することが可能である。本発明のコネクタの電子部品は、省略可能である。本発明の電子部品は、カメラユニット以外の電装部品又は電装部品以外の電子部品に設計変更することが可能である。例えば、電子部品としては、カメラ、マイク、スピーカー、センサ、スイッチ、マイクユニット、スピーカーユニット、センサユニット、スイッチユニット等を用いることが可能である。
【0085】
本発明のケースは、次の構成である限り任意に設計変更することが可能である。第1に、ケースが、相手方コネクタの筒が挿入可能となるように当該筒の外形よりも大きい貫通孔を有することである。第2に、上述したコネクタおよびこれが実装された基板を収容し得ることである。本発明のケースの第1、第2内壁は、多角形状の貫通孔の複数の内壁のうち第2方向において互いに対向する内壁又は円柱状の貫通孔の円筒状の内壁の第2方向において互いに対向する一部分とすることが可能である。本発明のケースの第3、第4内壁は、多角形状の貫通孔の複数の内壁のうち第3方向において互いに対向する内壁又は円柱状の貫通孔の円筒状の内壁の第3方向において互いに対向する一部分である。
【0086】
本発明の第1内壁と第2ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第1内壁側の部分が第1内壁に当接するとき、当該筒の第2内壁側の部分が第2ガイド部上に配置されないような位置関係であると共に、本発明の第2内壁と第1ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第2内壁側の部分が第2内壁に当接するとき、当該筒の第1内壁側の部分が第1ガイド部上に配置されないような位置関係に設計変更することが可能である。本発明の第1内壁と第2ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第1内壁側の部分が第1内壁に当接するとき、当該筒の第2内壁側の部分が第2ガイド部上に配置可能となるような位置関係であると共に、本発明の第2内壁と第1ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第2内壁側の部分が第2内壁に当接するとき、当該筒の第1内壁側の部分が第1ガイド部上に配置されないような位置関係に設計変更することが可能である。なお、第1ガイド部は、上述したガイド部のうち第1内壁側に配置されるものであれば良い。第2ガイド部は、上述したガイド部のうち第2内壁側に配置されるものであれば良い。
【0087】
本発明の第3内壁と第4ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第3内壁側の部分が第3内壁に当接するとき、当該筒の第4内壁側の部分が第4ガイド部上に配置されないような位置関係であると共に、本発明の第4内壁と第3ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第4内壁側の部分が第4内壁に当接するとき、当該筒の第3内壁側の部分が第3ガイド部上に配置されないような位置関係に設計変更することが可能である。本発明の第3内壁と第4ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第3内壁側の部分が第3内壁に当接するとき、当該筒の第4内壁側の部分が第4ガイド部上に配置可能となるような位置関係であると共に、本発明の第4内壁と第3ガイド部との位置関係が、相手方コネクタの筒の第4内壁側の部分が第4内壁に当接するとき、当該筒の第3内壁側の部分が第3ガイド部上に配置されないような位置関係に設計変更することが可能である。なお、第3ガイド部は、上述したガイド部のうち第3内壁側に配置されるものであれば良い。第4ガイド部は、上述したガイド部のうち第4内壁側に配置されるものであれば良い。
【0088】
本発明の相手方コネクタは、少なくとも筒を有する限り任意に設計変更することが可能である。例えば、相手方コネクタは、筒と、筒内に配置される接続手段とを有する構成とすることが可能である。接続手段としては、端子(例えば、上記実施例1および2の端子)又は基板を用いることが可能である。接続手段として基板を用いる場合、基板の面上の導電部がモジュールのコネクタの端子に接触する。
【0089】
本発明の相手方コネクタの筒は、上述したモジュールのコネクタが嵌合可能である筒である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、相手方コネクタの筒は、多角形状の筒又は円筒に設計変更することが可能である。また、相手方コネクタの筒は、シールドケースの一部に限定されず、絶縁樹脂製の筒とすることが可能である。
【0090】
本発明の固着機構は、省略可能である。この場合、相手方コネクタをモジュールのケースに溶着させたり、接着剤で固着させたりすれば良い。本発明の固着機構は、モジュールのコネクタが相手方コネクタの筒に嵌合した状態で、相手方コネクタをモジュールのケースに固着させることができる限り任意に設計変更することが可能である。例えば、固着機構は、略U字状のスナップバネを有する構成とすることが可能である。スナップバネの間に、モジュールのコネクタが相手方コネクタの筒に嵌合した状態で相手方コネクタおよびモジュールのケースを嵌合させる。これにより、相手方コネクタおよびモジュールのケースに固着させる。固着機構の相手方コネクタ側の係合孔の大きさをモジュール側の係合孔の大きさと同じとすることが可能である。本発明の固着機構の相手方コネクタ側の係合孔の大きさをモジュール側の係合孔の大きさより小さくすることも可能である。すなわち、両係合孔は、円形に限定されない。本発明の固着機構の係合部は、ピン以外にビスやネジ等を用いることが可能である。
【0091】
なお、上記実施例におけるモジュールおよび接続構造の各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。上述した実施例及び設計変更例は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能である。本発明の第1方向は、相手方コネクタがモジュールのコネクタに接続される方向である限り任意に変更することが可能である。本発明の第2方向は、前記第1方向に略直交している限り任意に変更することが可能である。本発明の第3方向は、前記第1方向に略直交し且つ前記第2方向に交差している限り任意に変更することが可能である。