(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3の容器は、前記第3の容器の前記底部壁の前記凹部の2辺が、前記第2の蓋の前記第1の位置合わせ凸部および前記第2の位置合わせ凸部のうちの一方の位置合わせ凸部の2辺に隣接して配置されるように、前記第2の蓋の上にスタック可能である、請求項1に記載の容器システム。
前記第1の容器を前記第2の容器および前記第2の蓋の上にスタックするときに、前記凹部の辺のすべてが、前記第1の位置合わせ凸部および前記第2の位置合わせ凸部の辺から離間している、請求項1に記載の容器システム。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】発明の一実施形態による複数の容器および蓋を含む容器システムの立面図である。
【
図1B】発明の一実施形態による複数の容器および蓋を含む容器システムの立面図である。
【
図1C】発明の一実施形態による複数の容器および蓋を含む容器システムの立面図である。
【
図1D】発明の一実施形態による複数の容器および蓋を含む容器システムの立面図である。
【
図1E】発明の一実施形態による複数の容器および蓋を含む容器システムの立面図である。
【
図2A】
図1に示した容器のうちの1つの図である。
【
図2B】
図1に示した容器のうちの1つの図である。
【
図2C】
図1に示した容器のうちの1つの図である。
【
図4】容器に係合された蓋の、
図2Bの線2B−2Bと
図3Aの線3A−3Aに沿った断面図である。
【
図5】容器に係合された蓋の、
図2Bの線2B−2Bと
図3Aの線3A−3Aに沿った断面図である。
【
図6A】本発明の一実施形態による容器システムの図である。
【
図6B】本発明の一実施形態による容器システムの図である。
【
図6C】本発明の一実施形態による容器システムの図である。
【
図7】本発明の別の実施形態による容器システムの立面図である。
【
図8A】本発明の別の実施形態による容器システムの図である。
【
図8B】本発明の別の実施形態による容器システムの図である。
【
図8C】本発明の別の実施形態による容器システムの図である。
【
図8D】本発明の別の実施形態による容器システムの図である。
【
図8E】本発明の別の実施形態による容器システムの図である。
【
図8F】本発明の別の実施形態による容器システムの図である。
【
図9】本発明の一実施形態による入れ子式容器の断面図であり、
図2Bの線2B−2Bに沿って切り取られた各容器を示している。
【
図10】本発明の一実施形態によれば容器の底面図である。
【
図11】本発明の一実施形態による入れ子式蓋の断面図であり、
図3Aの線3A−3Aに沿った切り取られた各蓋を示している。
【
図12】本発明の一実施形態による蓋の角部の頂面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、容器と、容器を封止するための対応する蓋とを含む容器システムに関する。容器および蓋は、様々な材料で、具体的には、多種多様なプラスチックで作製することができる。容器は、液体および固体の食料品を含む、多くの異なる物品を保管するために使用され得る。
【0010】
図1A〜
図1Eは、本発明の一実施形態による、5つの容器と蓋との組合せ100、200、300、400、および500の図である。組合せ100、200、300、400、および500は、容器102、202、302、402、および502と、蓋150、250、350、450、および550とを含む。容器102、202、302、および402は、ほぼ方形の形状を有し、容器502は、ほぼ円形の形状を有する。ただし、本明細書の開示から、本発明による容器は、様々な形状に形成することができ、したがって、図示の方形または円形の形状に限定されないことが認識されよう。
【0011】
容器と蓋との組合せ100、200、300、および400は、組合せ100、200、300、および400が互いに比例する長さおよび幅を有するという点でモジュール式である。より詳細には、容器102と蓋150との長さを1Lと示し、幅を1Wとしたとき、他の容器202、302および402ならびに蓋250、350および450の長さは約aLであり、幅は約bWである(ただし、aおよびbは整数)。たとえば、容器202は、長さ約2Lおよび幅約1Wとすることができ、容器302は、長さ2Lおよび幅2Wとすることができ、容器402は、長さ3Lおよび幅2Wとすることができ、容器402は、長さ3Wおよび幅2Lとすることができる。円形の組合せ500は、規定された長さおよび幅を有しないが、円形容器502は、以下で説明するように、他の組合せ100、200、300、および400とコンパクトな配置でスタックすることができる限り、他の組合せ100、200、300、および400のモジュラリティと合致する。
【0012】
容器102、202、302、402、および502ならびに蓋150、250、350、450、および550のサイズには具体的な制限はなく、むしろ、特定の用途にしたがって寸法を選択することができる。たとえば、食品を保管するために方形容器102、202、302、および402を使用することが意図されるとき、最も小さい容器102の長さおよび幅は、サンドイッチのような特定の製品を保管するように選択することができる。この場合、容器102の長さおよび幅は、通常のパン一切れのサイズよりもわずかに大きく作製することができる。他の実施形態では、サンドイッチを保管するように、長さ2L幅2Wの容器302をサイズ設定することができる。組合せ100、200、300、400、および500のモジュール機能を仮定して、容器102、202、302、402、および502のいずれか1つについて長さおよび幅が選択されると、上述の比率に基づいて、他の容器の長さおよび幅を判断することができる。ただし、容器102、202、302、402、および502のサイズは全般的には比例し得るが、それらの寸法は厳密な比にしなくてもよいことを留意されたい。当業者には了解されるように、本明細書に記載される容器システムのモジュール機能は、容器の寸法が厳密な比からわずかに変動する場合であっても達成され得る。この点について、本明細書では1L、1W、2L、2Wなどによって示される長さおよび幅の比率は、近似値であり、本明細書に記載されるモジュラリティ機能が達成される限り、条件を満たしているとみなすべきである。また、
図1A〜
図1Eに示した容器に加えて、異なる寸法の多数の他の容器システムを提供することができることに留意されたい。たとえば、本発明による容器のシステムでは、長さ3L幅3Wの容器を提供することができる。
【0013】
容器102、202、302、402、および502の高さ寸法については、特定の要件または制限はない。
図1A〜
図1Eに示した実施形態では、容器102、202、302、402、および502はすべて、ほぼ同じ高さHを有している。ただし、他の実施形態では、容器102、202、302、402、および502のうちのいずれか1つは、本明細書に記載するシステムのモジュラリティ内に依然として適合しながら、異なる高さを有し得る。
【0014】
図2A〜
図2Cは、複数の側壁306および底部壁308を含む容器302の図である。容器302はまた、開放頂部310を含む。側壁306の頂部には封止リム312があり、開放頂部310を取り囲んでいる。以下に詳細に記載するように、封止リム312に蓋304が係合して容器302を封止する。底部壁308は、台状領域316によって取り囲まれた凹部314を含む。凹部314は、以下に詳細に記載するように、1つまたは複数の追加の容器の蓋に設けられた位置合わせ凸部と合致するように構成される。
【0015】
台状領域316が凹部314を取り囲んでいる容器302の構成により、容器302の底部の表面は比較的水平になり、安定する。以下に記載するように、凹部314は、比較的浅くすることができ、容器302の内部へと深く延びている必要はない。当業者には了解されるように、本発明による容器の構成を使用すると、舟底、または凹領域における意図しない中高そりのような、他の容器底部構成について生じ得る問題を低減することができる。
【0016】
図3Aおよび
図3Bは、蓋350の図である。蓋350は、中央領域354を取り囲む封止リム352を含む。封止リム352は、容器300の封止リム312に係合するように構成される。中央領域354には、中央領域354の表面の上方に延びた複数の位置合わせ凸部356A、356B、356Cおよび356Dがある。位置合わせ凸部356A、356B、356Cおよび356Dは、以下に詳細に記載するように、別の容器の底部壁の凹部領域と結合するように構成される。中央領域354の中央には、容器300に蓋350を封止するときに押すべき位置のインジケータ357があり、これについても以下に記載する。
図3Aおよび
図3Bには示されていないが、蓋350は、蓋302の取扱いを容易するために、具体的には、容器300からの蓋302の取外しを容易にするために、封止リム312から延びた1つまたは複数のタブも含むことができる。
【0017】
容器と蓋との組合せ100、200、300、400、および500は、たとえば、熱成形、射出成形または真空成形を含む多種多様な周知の技法を使用して製造することができる。さらに、容器システム100、200、300、400、および500は、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン、結晶性ポリエチレンテレフタレート、非晶質ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、およびポリプロピレン、ならびにそれらの組合せを含む多種多様な周知のポリマー材料から形成することができる。当業者には了解されるように、そのような材料を用いると、容器と蓋と組合せ100、200、300、400、および500を様々な透明度および/または色で作製することができる。
【0018】
図4は、本発明の一実施形態による、容器302に封止された蓋350の断面図である。蓋350の封止リム352の部分358および360は、領域AおよびBで容器302のリム312に接触する。部分358と部分360との間の蓋350の部分を含む、部分358および360以外の蓋350の部分は、容器302から離間している。したがって、蓋350と容器302との間には、容器302の内側の領域Aに1つの封止が形成され、容器302のリム312の頂部の領域Bにもう1つの封止が形成される二重封止が形成される。特に、2つの封止領域AおよびBは垂直方向に実質的に整列しており、それにより、領域Bの中心が領域Aの中心の直上になる。したがって、容器に空気が入ることを実質的に防止するように、かつ、容器の内容物が流出することを防止するように、たとえば、容器302から液体が漏出することを防止するように、効果的に蓋350を容器に封止することができる。さらに、封止領域Aおよび封止領域Bを相対的に配置することにより、容器302上に蓋350を配置し、封止することが容易になる。
【0019】
図5は、本発明の代替実施形態による容器302Aに封止された蓋350Aの断面図である。蓋350Aの封止リム352Aの部分358Aおよび360Aは、領域CおよびDで容器302Aのリム312Aに接触する。部分358Aと部分360Aとの間の蓋350Aの部分を含む、部分358Aおよび360A以外の蓋350Aの部分は、容器302Aから離間している。したがって、蓋350Aと容器302Aとの間には、リム312Aの外側部分の領域Dに1つの封止が形成され、容器302Aの内側の領域Dにもう1つの封止が形成される二重封止が形成される。特に、封止領域Cの接触点に対する接線C’は、封止領域Dの接触点に対する接線D’と点Iにおいて交差する。交差点Iは、容器302Aよりも上にあり、容器302Aの側壁の外延の延長線の内側にある。接触点に対する接線が容器302Aよりも上で交差している状態で封止領域Cと封止領域Dとを相対的に配置することにより、容器302Aの上に蓋350Aを配置し、封止することが容易になる。
【0020】
本発明による容器システムのうちのいずれかとともに、
図4および
図5に示した封止構成のうちのいずれかを使用し得ることを留意されたい。すなわち、上述の容器と蓋との組合せ100、200、300、400、および500のうちのいずれかは、
図4に示した蓋と容器との封止構成を備え得る。代替的には、上述の組合せ100、200、300、400、および500のうちのいずれかは、
図5に示した蓋と容器との封止構成を備え得る。
【0021】
図4および
図5に示した封止構成は、蓋350および350Aと容器300および300Aとの間に封止が形成されたことをユーザに示すスナップ音を提供する。スナップ音は、封止領域360および360Aが容器350および350Aの凹部領域318および318Aの上を通過するときにわずかに圧縮された結果として生じる。凹部領域318および318Aの底部に達した後、封止領域360および360Aが除圧され、スナップ音を発する。
図4および
図5に示した封止構成の場合、封止領域360および360Aのスナップ除圧は、封止領域358および358Aが領域A、B、CおよびDで封止リム312および312Aのそれぞれ対応する部分と接触するのと同時に生じる。したがって、スナップ音は、二重封止が形成されたことをユーザに示す。特に、上記の説明から明らかなように、封止が生じる前に容器300および300Aに蓋350および350Aをある特定の量挿入しなければならないように、リム312および312Aと蓋350および350Aとを相対的に配置することができる。したがって、容器300および300A/蓋350および350Aの構成は、封止を形成するためにはそのようなある特定の量の力を蓋350および350Aに加えなければならないように調整することができる。本発明の実施形態では、蓋350および350Aの中央領域で加えられる、封止を形成するために必要とされる封鎖力は、一般に、約2ポンド
(約8.9N)から約10ポンド
(約44.5N)である。
【0022】
上述したように、本発明による容器システムの蓋は、容器に蓋を封止するときに蓋の中央部分を押すようにユーザに指示するインジケータを含むことができる。たとえば、蓋350は、領域354の中央にインジケータ357を備えている。容器300の開放頂部310蓋350をセットすると、封止動作を実効化するために、蓋350のインジケータ357を押すようにユーザは指示される。すなわち、蓋350のインジケータ357を押すことによって、
図4および
図5に示した方法で、容器300のリム312に対して封止リム352を封止させることができる。特に、蓋300に形成された位置合わせ凸部356は、蓋300に剛性を付加する。付加された剛性は、蓋350の中央の押されたインジケータ357から封止リム352への力の伝達を補助する。より詳細には、位置合わせ凸部356からの付加された剛性を理由に、インジケータ357で比較的少量の力を加え、インジケータ357で加えられた力によって蓋350を大幅に歪ませることなく、蓋350を容器300に封止することができる。インジケータ357は、蓋350上の別個の物理的構造である必要はなく、たとえば、蓋350に付けられたマークでもよいことを留意されたい。他の実施形態では、(
図1Dに示した蓋450のように、蓋にインジケータが設けられないことも留意されよう。
【0023】
位置合わせ凸部によって蓋に付加された剛性を実証するために、容器を封止したときに蓋が歪む量を一連の試験において判断した。試験した6つの蓋A〜Fの特性を表1に示す。
【表1】
【0024】
蓋が対応する容器に封止されたときの蓋A〜Fの歪みを判断した。すなわち、対応する容器に蓋を封止するように、蓋の中央部分を押し、蓋の各々が下向きに移動した量を「歪み」として測定する。蓋BおよびCについて、対応する容器は、高さが異なることを除いて、(蓋BおよびCの長さおよび幅に対応する)同じ長さおよび幅を有した。同様に、蓋DおよびEについて、対応する容器は、高さが異なることを除いて、(蓋DおよびEの長さおよび幅に対応する)同じ長さおよび幅を有した。蓋および容器のすべては、同じタイプの封止構造を有した。蓋A〜Fの各々について試験を5回行い、各蓋について、ピーク力における平均歪み、ピーク力における最大歪み、およびピーク力における最小歪みを判断した。これらの試験の結果を表2に示す。また、表2には、試験で使用された、容器に蓋を封止するための平均ピーク力、最大ピーク力および最小ピーク力も示されている。
【表2】
【0025】
当業者には、蓋A〜Eの歪みの量は比較的小さく、位置合わせ凸部がない同じ構成を有する対応する蓋よりも確実に小さいことが了解されるであろう。これらの文脈に沿って、4つの位置合わせ凸部を有する蓋の硬さを、位置合わせ凸部がない同じサイズの蓋と比較した場合についてさらなる試験を行った。この試験では、2つの蓋に、同じ周波数の振動をかけた。4つの位置合わせ凸部がある蓋は、位置合わせ凸部がない蓋と同様に振動するが、同じ振動の周波数が約28%高いことが分かった。これは、位置合わせ凸部がある蓋は、位置合わせ凸部がない蓋よりもはるかに硬いことを示した。したがって、位置合わせ凸部がある蓋は付加剛性を実証したという点で、振動試験の結果は歪みテストの結果に一致している。
【0026】
図6A〜
図6Cは、スタックされた容器と蓋との組合せ100、200および300の図である。このスタック構成では、容器102、202および302は、蓋150、250および350で封止されている。以下により十分に記載するように、蓋350上の位置合わせ凸部356A、356B、356Cおよび356Dは、容器102および202を蓋350上に配置されるように、容器102および202の底部壁の凹部と結合する。容器システムのモジュール性を理由に、異なるサイズの容器102、202および302は、コンパクトな配置でスタックされる。
【0027】
図6Cは、
図6Bに示した6B−6Bを介して見た場合の断面図である。
図6Cを見ると分かるように、容器202は、蓋350の2つの位置合わせ凸部356Aおよび356Bが第2の容器202の底部壁の凹部208内に設置されるように配置される。位置合わせ凸部356Aの辺356A1と位置合わせ凸部356Bの356B1とはそれぞれ、凹部208の異なる辺に隣接するように配置される。位置合わせ凸部356Aの辺356A2と位置合わせ凸部356Bの辺356B2とは、凹部の辺のうちの1つに隣接するように配置され、辺356A3と辺356B3とは、凹部208のもう1つの辺に隣接するように配置される。容器202の凹部208ならびに位置合わせ凸部356Aおよび356Bの構成では、第2の容器200は、第2の蓋350上のスタック位置に効果的に配置される。
【0028】
同じく
図6Cを見ると分かるように、容器102は、蓋350上の単一の位置合わせ凸部356Dによって配置される。この場合、長さ1Lおよび幅1Wとした結果、位置合わせ凸部356Dの辺
356D1、
356D2、
356D3および
356D4のうちの1つに隣接するように底部壁104の凹部108の辺の各々が設置されるように容器102が配置される。
【0029】
特に、位置合わせ凸部356A、356B、356Cおよび356Dは、容器102および202の底部壁104および204に対して「係止」されていない。実際には、位置合わせ凸部356A、356B、356Cおよび356Dは、容器102および202を蓋350にスタックされたときに、凹部108および208の辺のうちのいずれかと接触している必要はない。したがって、容器102および202は容易に蓋350に対して配置され、そこから除去される。さらに、容器102および202の底部壁104および204は、位置合わせ凸部356によって単に配置されているにすぎず、位置合わせ凸部356に係止されていないので、凹部108および208は比較的浅くてもよい。他の容器システムでは、1つの容器の蓋と別の容器の底部との間に係止型係合が形成されるとき、容器の底に形成された凹部構造は、容器の内部へと実質的に延びなくてはならない。さらに、他の容器システムの凹部構造はしばしば、他の容器の蓋に効果的に係止するために、複雑な形状を有しなければならない。より深い凹部構造はしばしば、容器の内部のより大きな空間を占めるようになり、形状が複雑になると、形成がより難しくなることがある。一方、本発明による容器システムにおける比較的浅く単純な形状の凹部は、容器の内側の実質的な量を占めることはなく、容器の製造時に比較的容易に形成される。
【0030】
また、当業者には、
図6Aおよび
図6Bに示した配置によって実証されたモジュール機能は、本発明による容器の異なる配置および組合せを用いて達成されることが了解されよう。たとえば、長さ2L幅2Wの容器302の蓋350の上に、長さ1L幅1Wの容器102をスタックすることができる。別の例として、長さ3L幅2Wの容器402の蓋450の上に容器302をスタックすることができる。そのような場合、容器302に加えて、容器402の蓋450の上に長さ1L幅1Wの容器102を2つスタックすることができる。
【0031】
また、位置合わせ凸部が容器の蓋に設けられ、対応する凹部が容器の底部に設けられた本発明の実施形態について記載しているが、他の実施形態では、位置合わせ凸部が容器の底に設けられた、蓋に凹部が設けられるように、構造を逆転させてもよいことを上記の説明から了解されたい。そのような逆転配置の場合、蓋および容器は、本明細書に記載されるものと同じようにスタックする。
【0032】
図7は、本発明による代替的なスタック構成を示している。この実施形態では、容器302の蓋350の上に容器102がスタックされている。上記に記載した実施形態とは異なり、
図7に示した実施形態では、蓋350の位置合わせ凸部356の間に、容器102を配置する。なお、このスタック構成は、上述したものと同じ構成を有する容器102および302を用いて達成することができる。したがって、容器102および302は、代替的には、
図6A〜
図6Cに示したスタック構成または
図7に示したスタック構成で提供することができる。
【0033】
当業者には了解されるように、
図6A〜
図6Cおよび
図7に示したスタック構成に鑑みると、本発明による容器システムの蓋に形成された位置合わせ凸部は、様々な形状およびサイズで形成することができる。一般的には、位置合わせ凸部が、凹部領域の一部分を容器の底部に配置するために使用され得る少なくとも1つの領域を提供する限り、位置合わせ凸部は、上述したように、容器のスタックを実現するように機能する。当然、本発明の実施形態における位置合わせ凸部は、たとえば、円形形状、三角形または任意の他の多角形形状で提供され得ることになる。その上、位置合わせ凸部と容器の底部の凹部領域との間に直接的な対応関係はなくてもよい。たとえば、位置合わせ凸部は、ポスト構造として設けられ得、3つのそのようなポスト構造は、長さ1L幅1Wの容器
102の底部に凹部108を配置するために設けられる。
【0034】
図8D〜
図8Fは、容器302A、302Bおよび302Cの蓋350A、350Bおよび350Cの上にスタックされた円形容器502A、502Bおよび502Cの図であり、円形容器502A、502Bおよび502Cの底部は、
図8A〜
図8Cに示されている。容器502Aは、その底部表面に「ドーナツ」型の形状503Aを有する。ドーナツ形状503Aの外側縁部は、蓋350Aの位置合わせ凸部の間に嵌合する。容器502Bの底部表面は複数の凹部503Bを有し、容器502Cの底部表面は複数の凹部503Cを有する。凹部503Bおよび503Cは、蓋350Bおよび350C上の位置合わせ凸部の間に位置合わせされるように構成される。したがって、円形容器502A、502Bおよび502Cは、それらの円形容器が、本発明のシステムにおける他の形状の容器のスタック配置とともに含まれ得る限り、本発明の容器システムのモジュラリティに適合する。
【0035】
上述のスタック配置は2つのレベルを含む、すなわち、1つまたは複数の容器が別の容器の上にスタックされているが、本発明による容器システムは、追加のレベルを有し得ることを留意されたい。たとえば、一実施形態は、長さ2L幅2Wの容器の蓋および蓋の上にスタックされた長さ1L幅1Wの容器を含み、スタックされた長さ2L幅2Wの容器自体は、長さ3L幅1Wの容器の蓋の上にスタックされている。同様に、本発明の容器システムを用いて多数のマルチレベル配置を形成することができる。当業者には容易に了解されるように、他の変形形態は本発明の範囲に含まれることが確実に企図される。
【0036】
図9は、本発明の一実施形態による容器602A、602Bおよび602Cの入れ子式スタックの断面図である。入れ子式スタックでは、容器602A、602Bおよび602Cは、蓋で封止されていない。容器602A、602Bおよび602Cの入れ子を容易にするために、容器600A、600Bおよび600Cの側壁にラグ620A、620Bおよび620Cが形成される。ラグ620A、620Bおよび620Cは、側壁の上側部分606A1、606B1および606C1と側壁の下側部分606A2、606B2および606C2とを離隔している。ラグ620Bは封止リム612Aの頂部に接触し、ラグ620Cは封止リム612Bの頂部に接触する。このようにすると、容器602Bは、容器602A内のある特定の深さまで入れ子になり、容器602Cは、容器602B内のある特定の深さまで入れ子になっている。また、側壁の下側部分606A2、606B2および606C2がラグ620A、620Bおよび620Cから延びる角度は、入れ子式容器602A、602Bおよび602Cの側壁の下側部分606A2、606B2および606C2が互いに接触しないような角度である。容器602A、602Bおよび602Cは、各々の深くまで入れ子になっているわけではなく、かつ、側壁の下側部分606A2、606B2および606C2は、互いに接触していないので、容器602A、602Bおよび602Cは、スタックから簡単に取り外すことができる。すなわち、容器602A、602Bおよび602Cの構成は、
図9に示したように、容器602A、602Bおよび602Cが、入れ子になったときに「くっつき合った状態」となることを防止する。
【0037】
図9に示したように、側壁の下側部分606A2、606B2および606C2は、垂直に対して設定された角度αに設定することができる。この角度は、スタックを良好にし、省スペース化を図り、ならびに製造を簡単にすることができるように設定され得る。本発明の諸実施形態では、角度αは、約3度〜約8度である。より具体的な実施形態では、角度αは、約3.5度〜約6度、さらにより具体的な実施形態では、角度αは、約4度〜約5度である。
【0038】
図10は容器700の底部708の図であり、容器700の側部702の周りにラグ720が見えている。ラグ720は、容器700の角部の部分722と、容器の側面700に沿って角部部分722の間に延びる部分724とを含む。ラグ720の角部部分722は、容器の側面700に沿って延びる部分724よりも実質的に幅広である。より幅広の角部部分722は、上述のような入れ子式スタックのように容器700が他の容器と入れ子になっているとき、容器700がくっつき合った状態になることを防止するのに役立つ。
【0039】
図11は、本発明の一実施形態による蓋650A、650Bおよび650Cの入れ子式スタックの断面図である。蓋650A、650Bおよび650Cは、スタックにおいて隣接する蓋に接触するためのラグ662A、662Bおよび662Cを含む。より詳細には、ラグ662Bは、蓋650Aの封止リング652Aの一部分に接触し、ラグ662Cは、蓋650Bの封止リング652Bの一部分に接触する。図示されていないが、ラグ662Aは、別の蓋の封止リングに接触することがあり、また、封止リング652Cに接触するように、さらに別の蓋のラグを作製することができる。蓋650A、650Bおよび650の入れ子式スタックは、蓋650A、650Bおよび650を容器から分離したときに利用することができるコンパクトで安定した配置である。代替的には、蓋650A、650Bおよび650の入れ子式スタックは、
図10に示した容器602A、602Bおよび602Cの入れ子式スタックのような、本発明による容器の入れ子式スタックの上に配置することができる。蓋650A、650Bおよび650Cの入れ子式スタックと入れ子式容器602A、602Bおよび602Cとの組合せにより、容器および蓋を使用していないときに、本発明の容器システムを最小スペース量で保管することが可能になる。
【0040】
図12は、本発明の一実施形態による位置合わせ凸部656に隣接する蓋650Aの角部を示す。蓋650Aのスタックされたラグ662Aおよび封止リム652A部分は、蓋650Aの角部664において、スタックされたラグ662Aおよび封止リム652Aに沿った他の部分666よりも緊密である。すなわち、封止リム652Aは、角部664では、蓋650Aに沿った他の部分666よりもスタックされたラグ662Aから離れていない。蓋650Aのより緊密な角部664は、
図11に示した蓋650A、650Bおよび650Cの入れ子式スタックのように、スタックに入れ子になっているときに、蓋650Aが他の蓋にくっついた状態になることを防止するのに役立つ。また、蓋650Aの他の角部(図示せず)のうちの1つまたは複数は、蓋650が、入れ子式スタックの他の蓋とくっついた状態になることを防止するのにさらに役立つように、より緊密な構成を有し得る。
【0041】
上記の説明に鑑みると当業者には了解されるように、本発明の実施形態による容器システムは、他の容器システムに優る多数の利点を有する。本発明の容器システムは、スタックさせて非常にコンパクトな配置にすることができる複数の異なるサイズの容器を含むことができる。コンパクトにスタックされた配置は、冷蔵庫および食器棚のような制限された空間には好適である。容器システムの蓋は、容器に効果的に封止する。同時に、ユーザが蓋で容器を封止することが容易になる。蓋で容器を封止していないきには、占有スペースの量が最小になるように、容器を1つに入れ子にすることができ、蓋を1つに入れ子にすることができる。さらに、入れ子になった容器および入れ子になった蓋は、くっつき合った状態にはならず、したがって、容易に分離することができる。
【0042】
ある特定の具体的な例示的実施形態において本発明について記載してきたが、本開示に照らすと、当業者には、多くの追加の修正形態および変形形態が了解されよう。したがって、特に別段の記載がない限り、本発明を実施し得ることを理解されたい。したがて、本発明の例示的実施形態は、あらゆる点で、例示的なものであり、限定的なものではないとみなすべきであり、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく、本出願がサポート可能なあらゆる請求項およびその均等物によって判断するべきである。