(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コンテンツ保持手段は、前記第1コンテンツおよび前記第2コンテンツを前記携帯端末装置に提供する順序をさらに保持し、前記順序は前記ユーザを前記1つの場所に誘導する動線に沿った順序である、請求項1に記載の情報処理装置。
前記起動情報は、前記携帯端末装置の撮像手段により取得した誘導先に関連する画像情報と、前記携帯端末装置の現在位置算出手段が算出した現在位置情報と、の少なくとも1つを含み、
前記画像情報は、媒体上に印刷された誘導先の画像を前記撮像手段で撮像した撮像画像、または、誘導先を前記撮像手段で撮像した撮像画像である、請求項1または2に記載の情報処理装置。
少なくとも、前記起動情報と前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを対応付けて前記コンテンツ保持手段に登録するコンテンツ登録手段を、さらに備える請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0016】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、
図1を用いて説明する。情報処理装置100は、コンテンツを提供する装置である。
【0017】
図1に示すように、情報処理装置100は、コンテンツ保持部101と、起動情報判定部102と、コンテンツ提供部103と、を含む。コンテンツ保持部101は、コンテンツの提供処理を起動するための起動情報111と、少なくとも2つのコンテンツ112とを関連付けて保持する。起動情報判定部102は、携帯端末装置120から起動情報111を受信したことを判定する。コンテンツ提供部103は、起動情報判定部102が起動情報111を受信したことを判定した場合に、少なくとも2つのコンテンツ112をシーケンシャルに携帯端末装置120に提供する。
【0018】
本実施形態によれば、携帯端末装置から起動情報を受信すると少なくとも2つのコンテンツをシーケンシャルに提供できるので、マーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って所定場所までユーザを積極的に誘導することができる。
【0019】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、携帯端末装置の撮像部であるカメラにより撮像された映像または画像が、あらかじめ登録された画像に対応することを判定して、登録画像に関連付けられた少なくとも2つのコンテンツがシーケンシャルに再生される。このコンテンツは、登録画像が示す場所にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録されたものである。カメラにより撮像された映像または画像は、ユーザの位置から撮像できる建築物や風景であってもよいし、媒体上に印刷あるいは描画された、写真を含む画像であってもよい。
【0020】
ユーザが携帯端末装置のカメラから映した建築物や風景から、例えば、その建築物や風景に関連するビデオが再生され、続いて、その建築物や風景を目的地としたナビゲーションが行なわれる。ユーザは、ビデオの再生により興味をそそられ、引き続くナビゲーションによって目的地へより強く誘導されることになる。目的地は、観光地や観光施設であったり、パンフレットに示された会社、公共施設、店舗などであったりする。本例によれば、既知の目的地であれば携帯端末装置の道先案内で迷わず目的地に誘導されるし、未知の目的地であればより強い誘導によりユーザを集めることができる。
【0021】
なお、少なくとも2つのコンテンツは、プロモーションビデオとナビゲーションとに限定されない。すなわち、撮像画像または映像に基づいてユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従って、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
【0022】
《情報処理システム》
以下、
図2A乃至
図4Bを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。なお、本実施形態においては、画像のマッチング処理をコンテンツ提供サーバとしての情報処理装置において実行する構成として説明するが、高機能で高速処理が可能な携帯端末装置においてマッチング処理をして、そのマッチング結果を情報処理装置に通知する構成であってもよい。
【0023】
(動作概念)
図2Aは、本実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システム200の動作を示す概念図である。
【0024】
情報処理システム200においては、情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ230に対して、ビジネスオーナーであるクライアントが有するクライアントPC(Personal Computer)220から、コンテンツ提供処理の開始となる起動情報(開始条件)と、提供する少なくとも2つのコンテンツの組(最初に再生する第1コンテンツと、次に再生する第2コンテンツ)とが登録される。本実施形態の起動情報(開始条件)は、紙媒体上の画像、あるいは、現在位置から撮像した画像である。なお、媒体上の画像は、紙で代表させたが他の印刷可能な媒体であってもよいし、さらに、標識などの金属媒体上の塗装であってもよい。紙媒体の画像としては、例えば、宣伝用のパンフレット上あるいは雑誌中の建築物写真(会社、店など)や商品写真、催し物の印刷画像、などが考えられるが、これらに限定されない。直接誘導目標を示す画像でなくとも、関連画像として登録することで、ユーザを誘引する機会が広がることになる。また、以下の説明では、第1コンテンツを“1stコンテンツ”、第2コンテンツを“2ndコンテンツ”とも称す。
【0025】
アプリケーションに起動中に、エンドユーザが携帯する携帯端末装置としてのスマートフォン210が有する撮像部(カメラ)により、上記起動情報(開始条件)となる紙媒体上の画像、あるいは、現在位置から見える画像を撮像する。スマートフォン210が高機能であればスマートフォン210において、スマートフォン210が高機能でなければコンテンツ提供サーバ230において、撮像した画像とあらかじめコンテンツと関連付けて格納されたターゲット画像とが照合される。撮影画像とターゲット画像とが所定範囲で一致すれば、スマートフォン210からの起動情報の送信に応答して、格納された少なくとも2つのコンテンツがコンテンツ提供サーバ230からスマートフォン210にシーケンシャルに提供される。なお、携帯端末装置は、スマートフォンに限定されず、タブレットや携帯電話などの他の装置であってもよい。
【0026】
提供される少なくとも2つのコンテンツは、ユーザをビジネス上の目的に誘導するためのマーケッティング動線に沿って制作すると共に、ターゲット画像についても誘引機会の広がりや誘引力などを勘案して選択し、登録される。
【0027】
なお、本実施形態においては、画像または映像の特徴量として色の特徴量を抽出して、画像または映像の照合を行なう例を示す。しかし、画像または映像の特徴量については、照合処理の負荷が少なく、照合結果の信頼度が高い特徴量を使用すればよく、本実施形態の例に限定されない。また、本実施形態においては、提供されたコンテンツをスマートフォン210で受信して再生する構成として説明するが、コンテンツ提供サーバ230あるいはコンテンツ実行サーバを別途に設けて、サーバ側でコンテンツを実行してその結果をスマートフォン210に渡す構成であってもよい。また、照合結果の信頼度に基づいてターゲット画像となる登録画像の信頼度のレベルをクライアントPC220に通知する構成を設けてもよい。また、クライアントPC220は、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末装置であってもよい。また、コンテンツ提供サーバ230を1つの機器として説明しているが、コンテンツ提供サーバ230が複数のサーバのネットワーク接続により実現されてもよい。例えば、コンテンツ登録サーバやWebサーバなどが別途にあってもよい。
【0028】
図2Bは、本実施形態に係る情報処理システム200における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。
【0029】
スマートフォン210には、本実施形態の撮像情報がコンテンツ提供条件を満たしている場合に、少なくとも2つのコンテンツをシーケンシャルに提供するためのアプリケーションが、ダウンロードされてインストールされる。そして、本実施形態のアプリケーション(
図2Bでは“BR bonus”)211を起動させる。
【0030】
本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210のカメラで、例えば、スカイツリーを含む画像212を撮像する。スマートフォン210あるいはコンテンツ提供サーバ230は、画像212内のスカイツリーをその特徴量から判定して、スカイツリーに関連するプロモーションビデオ214を1stコンテンツとして提供して再生する。そして、1stコンテンツの再生が終了する、あるいは、ユーザの再生スキップ指示があると、誘導先であるスカイツリーまでのナビゲーション215を示すビデオコンテンツを2ndコンテンツとして実行する。なお、スマートフォン210には現在位置検出機能もあるので、ユーザの位置判断を必要としない現在位置と目標位置とに基づく正確なナビゲーションによる誘導が可能となる。
【0031】
一方、本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210のカメラで、例えば、上野・浅草観光見所パンフレットあるいは観光雑誌213から、“雷門”の写真を撮像する。スマートフォン210あるいはコンテンツ提供サーバ230は、雷門をその特徴量から判定して、雷門に関連するプロモーションビデオ214を1stコンテンツとして提供して再生させる。そして、1stコンテンツの再生が終了する、あるいは、ユーザの再生スキップ指示があると、誘導先である雷門までのナビゲーション215を示すビデオコンテンツを2ndコンテンツとして実行する。なお、スマートフォン210には現在位置検出機能もあるので、ユーザの位置判断を必要としない現在位置と目標位置とに基づく正確なナビゲーションによる誘導が可能となる。
【0032】
(構成)
図3Aは、本実施形態に係る情報処理システム200の構成を示す図である。
【0033】
クライアントであるA社のクライアントPC220は、B社のコンテンツ提供サーバ230である“BR Bonusサーバ”とインターネット340を介して接続し、ターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとをアップロードする。ターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとは、既存の物を使用してもよいが、A社により撮影して制作した本実施形態に適合したオリジナルを使用するのが望ましい。2ndコンテンツとして、例えば、URLアドレスやナビゲーションシステムを1stコンテンツに埋め込んで、1stコンテンツの終了やユーザのスキップ指示により自動的に移行するようにしてもよい。この場合には、URLアドレスに基づいてコンテンツやナビゲーションシステムのコンテンツが、外部プロバイダ350から提供されるように構成してもよい。
【0034】
B社のコンテンツ提供サーバ230には、クライアントPC220がアップロードしたターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとが関連付けられて登録される。この時に、ターゲット画像から本実施形態に対応する色の特徴量が抽出されて、照合対象および検索キーとされる。なお、B社はクライアントPC220がアップロードしたターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとを登録するのみでなく、B社においてA社のマーケッティング情報に基づいて、ターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとを制作して、A社に提供してもよい。なお、ターゲット画像を印刷物などの媒体上の画像とする場合に、B社においてターゲット画像を含む印刷物を制作して提供してもよい。また、ターゲット画像が実際の建築物や風景などである場合、ターゲット画像の特徴量の変化、例えば、方向、季節、時間、天候の違いによる変化、に対応するため、複数の照合情報を準備してもよいし、ターゲット画像を単純化した形状情報や描画と照合するようにしてもよい。
【0035】
エンドユーザのスマートフォン210においては、事前に提供された専用アプリケーションをインストールする。そして、アプリケーションを起動する。アプリケーションの起動中に、スマートフォン210のカメラにより紙媒体上のターゲット画像を撮像したり、ターゲット画像に向けてスマートフォン210をかざして撮像したりすると、その撮像画像をB社のコンテンツ提供サーバ230に送信する。なお、スマートフォン210が高機能で画像の特徴量を抽出して照合できる場合は、現在位置周辺のターゲット画像の特徴量を配信して、照合結果のみをB社のコンテンツ提供サーバ230に送信する構成であってもよい。
【0036】
B社のコンテンツ提供サーバ230は、受信した撮像画像の特徴量の抽出、あらかじめ格納したターゲット画像の特徴量との照合、そして、照合結果に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとのスマートフォン210への配信、を実行する。エンドユーザのスマートフォン210は、ターゲット画像に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとをコンテンツ提供サーバ230から受信して、シーケンシャルに再生して、エンドユーザをマーケッティングの目的に沿って誘引して誘導する。
【0037】
図3Bは、本実施形態に係る情報処理システム200における登録情報を示す図である。なお、トリガ(起動情報)360、1stコンテンツ370、2ndコンテンツ380の内容は
図3Bに限定されない。
【0038】
本実施形態においては、トリガ(起動情報)360として、カラー画像情報が登録される。1stコンテンツ370または2ndコンテンツ380として、テキスト、画像、音声、動画、3D表示、ナビゲーション、Webリンク(URL)などが登録される。
【0039】
(コンテンツ登録シーケンス)
図4Aは、本実施形態に係る情報処理システム200におけるコンテンツ登録処理の手順を示すシーケンス図である。
【0040】
ステップS411において、クライアントPC220とコンテンツ提供サーバ230との間で通信を確立する。次に、ステップS413において、コンテンツ提供サーバ230あるいは認証サーバ(不図示)によりクライアントPC220およびクライアントの認証処理が行なわれる。
【0041】
ステップS415において、クライアントPC220は、コンテンツ提供サーバ230に対して1stコンテンツのアップロードを行ない、コンテンツ提供サーバ230は、1stコンテンツを登録する。ステップS417において、クライアントPC220は、コンテンツ提供サーバ230に対して2ndコンテンツのアップロードを行ない、コンテンツ提供サーバ230は、2ndコンテンツを登録する。
【0042】
ステップS419において、クライアントPC220は、コンテンツ提供サーバ230に対して起動情報を設定し、コンテンツ提供サーバ230は、起動情報と、1stコンテンツおよび2ndコンテンツとを、起動情報により検索可能に関連付けて登録する。本実施形態においては、起動情報はターゲット画像であり、画像データそのものでなく、色の特徴量により格納される。
【0043】
なお、ステップS415、S417、S419の順番は、どのような順番であってもよい。
【0044】
(コンテンツ提供シーケンス)
図4Bは、本実施形態に係る情報処理システム200におけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。なお、
図4Bにおいては、コンテンツ提供サーバ230において、画像の特徴量を抽出して画像マッチング(照合)を行なうシーケンスを示す。
【0045】
ステップS421において、エンドユーザのスマートフォン210と、コンテンツ提供サーバ230との間で通信を確立する。次に、ステップS423において、コンテンツ提供サーバ230あるいは認証サーバ(不図示)によりスマートフォン210およびエンドユーザの認証処理が行なわれる。認証されると、ステップS425において、スマートフォン210はコンテンツ提供サーバ230から、アプリケーションをダウンロードする。
【0046】
エンドユーザは、本実施形態のサービス提供を受けようとした場合に、ステップ431において、ダウンロードしたアプリケーションを起動する。そして、アプリケーションを起動中にスマートフォン210のカメラで撮像して、ステップS433において、撮像画像をコンテンツ提供サーバ230に送信する。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS435において、スマートフォン210から受信した撮像画像の特徴量を抽出して、コンテンツ提供サーバ230にあらかじめ格納されたターゲット画像の特徴量と照合する。
【0047】
撮像画像の特徴量とターゲット画像の特徴量とが所定範囲で一致すれば、ステップS437において、関連付けられた第1コンテンツをコンテンツ提供サーバ230からスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信した第1コンテンツを再生してエンドユーザに通知する。続いて、ステップS441において、関連付けられた第2コンテンツをコンテンツ提供サーバ230からスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信した第2コンテンツを再生してエンドユーザに通知する。なお、
図4Bにおいては、第2コンテンツがコンテンツ提供サーバ230に無いため、ステップS439において、外部プロバイダ350から提供される例を図示している。
【0048】
《コンテンツ提供サーバの機能構成》
図5Aは、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ230の機能構成を示すブロック図である。
【0049】
コンテンツ提供サーバ230は、通信制御部501と、登録情報受信部502と、提供コンテンツデータベース503と、ユーザ登録部504と、アプリケーション送信部505と、を備える。コンテンツ提供サーバ230は、さらに、画像特徴照合部506と、コンテンツ取得部507と、コンテンツ送信部508と、コンテンツ受信部509と、を備える。なお、提供コンテンツデータベース503は、コンテンツ提供サーバ230に含まれずに、別途、専用のサーバを外部に設けてもよい。
【0050】
通信制御部501は、コンテンツ提供サーバ230と、エンドユーザのスマートフォン210、ビジネスオーナーのクライアントPC220、または、外部プロバイダ350との通信を制御する。登録情報受信部502は、クライアントを認証する認証部を有し、クライアントPC220から送信されるターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとを受信し、提供コンテンツデータベース503に関連付けた登録を指示する。提供コンテンツデータベース503は、クライアントPC220から送信されたターゲット画像と1stコンテンツと2ndコンテンツとを関連付けて登録する。そして、ターゲット画像に一致した撮像画像をスマートフォン210から受信すると、ターゲット画像に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとを検索して、コンテンツ取得部507に渡す。ユーザ登録部504は、エンドユーザを認証する認証部を有し、本情報処理システムのサービスを受けるユーザを登録する。そして、アプリケーション送信部505は、認証されたエンドユーザのスマートフォン210に、アプリケーションを送信する。
【0051】
画像特徴照合部506は、スマートフォン210から受信した撮像画像の特徴量を抽出し、提供コンテンツデータベース503に登録されたターゲット画像の特徴量と照合する。そして、特徴量が所定範囲内で一致すれば、コンテンツ取得部507に対して、提供コンテンツデータベース503からターゲット画像に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとの取得を指示する。また、画像特徴照合部506は、コンテンツ送信部508に対して、コンテンツ取得部507が提供コンテンツデータベース503から取得した1stコンテンツと2ndコンテンツとの送信を指示する。コンテンツ取得部507は、画像特徴照合部506からのコンテンツ取得指示に基づいて、提供コンテンツデータベース503からターゲット画像に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとを取得する。コンテンツ取得部507は、コンテンツが外部プロバイダ350から提供される場合、コンテンツ受信部509により外部プロバイダ350から受信したコンテンツを取得する。コンテンツ送信部508は、コンテンツ取得部507が取得した、ターゲット画像に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとをスマートフォン210に送信する。コンテンツ受信部509は、外部プロバイダ350からコンテンツを受信して、コンテンツ取得部507に渡す。
【0052】
(画像特徴照合部)
図5Bは、本実施形態に係る画像特徴照合部506の機能構成を示すブロック図である。
【0053】
画像特徴照合部506は、画像受信部561と、特徴抽出部562と、登録特徴量取得部563と、特徴量照合部564と、コンテンツ提供指示部565と、オプショナルな照合信頼度判定部566と、を有する。
【0054】
画像受信部561は、通信制御部501を介してスマートフォン210が撮像した画像を受信する。特徴抽出部562は、スマートフォン210が撮像した画像の特徴量を抽出する。登録特徴量取得部563は、提供コンテンツデータベース503に登録されたターゲット画像の特徴量を順次に取得する。特徴量照合部564は、スマートフォン210が撮像した画像の特徴量と、ターゲット画像の特徴量とを照合して、所定範囲内で一致すれば、コンテンツ提供指示部565に通知する。コンテンツ提供指示部565は、特徴量照合部564からの特徴量の一致通知に基づいて、ターゲット画像に関連付けられて提供コンテンツデータベース503に登録された1stコンテンツと2ndコンテンツとをスマートフォン210に提供するように、提供コンテンツデータベース503とコンテンツ取得部507とコンテンツ送信部508に指示する。オプショナルな照合信頼度判定部566は、特徴量照合部564における照合信頼性を判定して、ターゲット画像の照合信頼性の向上のために、ターゲット画像を制作するA社やB社にフィードバックする。
【0055】
(提供コンテンツデータベース)
図6は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース503の構成を示す図である。提供コンテンツデータベース503は、起動情報としての画像IDと提供する少なくとも2つのコンテンツとを関連付ける関連テーブル610と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部620とを有する。なお、提供コンテンツデータベース503の構成は
図6に限定されない。
【0056】
関連テーブル610は、起動情報(本例ではターゲット画像のID)611に対応付けて、第1提供コンテンツID612と第2提供コンテンツID613とを記憶する。関連テーブル610は、さらに、起動情報、第1提供コンテンツ、第2提供コンテンツを制作したあるいは選択した、エンドユーザの誘導シナリオ(マーケッティング動線)614と、誘導シナリオ614に従い起動情報や提供コンテンツを関連付けて登録したクライアントID615とを記憶する。
【0057】
コンテンツ格納部620は、コンテンツID621に対応付けて、コンテンツ622と外部コンテンツID623とを記憶する。外部コンテンツID623が記憶されている場合は、外部プロバイダ350からの提供となる。コンテンツ格納部620は、さらに、コンテンツの使用言語624を記憶する。使用言語624を記憶することにより、誘導するエンドユーザが携帯するスマートフォン210などが使用する言語を判定して、対応する言語のコンテンツを提供できる。
【0058】
《スマートフォンの機能構成》
図7は、本実施形態に係る携帯端末装置としてのスマートフォン210の機能構成を示すブロック図である。
【0059】
スマートフォン210は、通信制御部701と、ユーザ登録部702と、アプリケーション取得部703と、アプリケーション実行部704と、撮像部(カメラ)705と、現在位置算出部(GPS)706と、出力部707と、入力部708と、を備える。
【0060】
通信制御部701は、ネットワークを介するコンテンツ提供サーバ230との通信を制御する。ユーザ登録部702は、ユーザ情報を格納し、コンテンツ提供サーバ230に対してユーザの登録を要求する。アプリケーション取得部703は、ユーザが認証され登録されると、コンテンツ提供サーバ230からダウンロードしたアプリケーションを取得する。アプリケーション実行部704は、ダウンロードされた本実施形態のアプリケーションを実行して、ターゲット画像に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとを受信再生するよう、スマートフォン210を動作させる。
【0061】
撮像部(カメラ)705は、撮像処理により画像または映像を取得する。本アプリケーションの実行中であれば、撮像した画像または映像をターゲット画像と照合するために、アプリケーションに渡す。現在位置算出部(GPS)706は、スマートフォン210の現在位置を算出する。本アプリケーションの実行中であれば、ナビゲーション中に現在位置情報をアプリケーションに渡す。なお、第3実施形態の場合は、起動情報として現在位置情報をアプリケーションに渡す。出力部707は、表示部と音声出力部とを有する。表示部はアプリケーション起動のメニュー表示などの操作画面、あるいは、撮像時のモニタ、あるいは、コンテンツ再生画面、として使用される。また、音声出力部はスピーカであって、ユーザ指示音声、あるいは、コンテンツ再生音声やナビゲーション音声を出力する。入力部708は、操作部と音声入力部とを有する。操作部はタッチパネルを含み、ユーザの操作指示を入力する。音声入力部は少なくとも1つのマイクであって、ユーザの操作音声を入力する。
【0062】
(アプリケーション実行部)
アプリケーション実行部704は、画像情報送信部741と、画像特徴抽出部742と、位置情報送信部743と、位置判定部744と、コンテンツ受信部745と、コンテンツ再生部746と、コンテンツ終了通知部747と、を有する。
【0063】
画像情報送信部741は、撮像部705が撮像した画像または映像、あるいは、画像特徴抽出部742で抽出された画像や映像の特徴量を、コンテンツ提供サーバ230に送信する。オプショナルの画像特徴抽出部742は、撮像部705が撮像した画像または映像の特徴量、本例では色の特徴量を抽出する。位置情報送信部743は、現在位置算出部706が算出した現在位置、あるいは、位置判定部744で現在位置を判定した結果、をコンテンツ提供サーバ230に送信する。オプショナルの位置判定部744は、現在位置算出部706が算出した現在位置と目標位置との関係を判定する。なお、位置判定部744については、第3実施形態で詳説する。
【0064】
コンテンツ受信部745は、コンテンツ提供サーバ230からターゲット画像に関連付いた1stコンテンツと2ndコンテンツとを受信する。コンテンツ再生部746は、コンテンツ受信部745が受信した1stコンテンツと2ndコンテンツとをシーケンスに再生して、出力部707に出力する。コンテンツ終了通知部747は、コンテンツ再生部746でのコンテンツの再生が終了したことを、コンテンツ提供サーバ230に通知する。なお、1stコンテンツと2ndコンテンツとを連続してシーケンスに再生する場合には、コンテンツ終了通知部747は、2つのコンテンツ再生終了を通知する。一方、1stコンテンツと2ndコンテンツとを順にダウンロードする場合には、1stコンテンツと2ndコンテンツとのそれぞれの再生終了を通知する。また、ユーザがコンテンツ再生の途中で以降の再生をストップする操作を操作部から指示した場合、1stコンテンツ再生時には2ndコンテンツに進み、2ndコンテンツ再生時には再生を終了する。
【0065】
《コンテンツ提供サーバのハードウェア構成》
図8は、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ230のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0066】
図8で、CPU(Central Processing Unit)810は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図5Aの機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)820は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部501は、コンテンツ提供サーバ230と他の装置との通信を制御する。
【0067】
RAM(Random Access Memory)840は、CPU810が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM840には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。登録用起動画像841は、クライアントPC220から登録指示された起動画像(ターゲット画像)を記憶する。起動画像特徴量842は、登録用起動画像841から抽出された特徴量(本例では色の特徴量)を記憶する。登録コンテンツ843は、クライアントPC220から登録指示された第1コンテンツおよび第2コンテンツを含むコンテンツを記憶する。受信画像844は、スマートフォン210から受信した、ターゲット画像と照合される撮像画像を記憶する。受信画像特徴量845は、受信画像844から抽出された特徴量を記憶する。照合結果(画像ID)846は、起動画像特徴量842と受信画像特徴量845とを照合した結果を記憶する。照合結果において所定範囲内で一致すれば、照合結果(画像ID)846には提供するコンテンツを検索するための画像IDも記憶される。提供コンテンツ847は、受信画像が起動画像に所定範囲内で一致した場合に提供する少なくとも2つのコンテンツを記憶する。送受信データは、通信制御部501を介して送受信するデータを記憶する。
【0068】
ストレージ850は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。提供コンテンツデータベース503は、起動画像と少なくとも2つのコンテンツとを関連付けて登録するデータベースである。ストレージ850には、以下のプログラムが格納される。コンテンツ提供サーバ制御プログラム851は、コンテンツ提供サーバ230の全体を制御するプログラムである。コンテンツ登録モジュール852は、クライアントPC220から登録要求された、起動画像と少なくとも2つのコンテンツとを関連付けて提供コンテンツデータベース503に登録するためのモジュールである。起動情報判定モジュール853は、スマートフォン210から送信された撮像画像または映像が少なくとも2つのコンテンツを提供するトリガとなる起動情報であることを判定するモジュールである。コンテンツ提供モジュール854は、スマートフォン210から送信された撮像画像または映像がコンテンツを提供する起動情報であれば、提供コンテンツデータベース503から検索して関連付けられた少なくとも2つのコンテンツを提供するモジュールである。
【0069】
なお、
図8のRAM840やストレージ850には、各サーバが有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0070】
《コンテンツ提供サーバの処理手順》
図9Aは、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ230の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、
図8のCPU810がRAM540を用いて実行し、
図5Aの機能構成部を実現する。
【0071】
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS911において、クライアントPC220からの起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求であるか否かを判定する。起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求であれば、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS913において、クライアントを認証し、ステップS915において、提供コンテンツ登録処理を実行する。
【0072】
起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求でなければ、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS921において、スマートフォン210からのユーザの登録要求であるか否かを判定する。ユーザの登録要求である場合、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS923において、ユーザを認証する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS925において、ユーザが携帯するスマートフォン210に対してアプリケーションを提供する。
【0073】
コンテンツの登録要求でもなく、ユーザの登録要求でもなければ、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS931において、スマートフォン210が実行するアプリケーションに従った起動情報であるカメラによる撮像画像の受信か否かを判定する。アプリケーションに従った撮像画像の受信であれば、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS933において、ユーザを認証する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS935において、撮像画像を起動情報として登録されたコンテンツを提供するコンテンツ提供処理を実行する。
【0074】
(コンテンツ登録処理)
図9Bは、本実施形態に係るコンテンツ登録処理(S915)の手順を示すフローチャートである。
【0075】
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS941において、認証されたクライアントに対してコンテンツ登録IDを付与する。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS943において、コンテンツ登録IDと共にクライアントPC220から第1コンテンツを取得する。また、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS945において、同じコンテンツ登録IDを持つクライアントPC220から第2コンテンツを取得する。さらに、第3コンテンツ以降がある場合は、コンテンツの取得を繰り返す。
【0076】
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS947において、クライアントPC220から起動情報としてのターゲット画像を取得する。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS949において、取得したターゲット画像の特徴量を抽出する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS951において、ターゲット画像の特徴量に関連付けて、第1コンテンツと第2コンテンツとを登録して、クライアントPC220に登録完了を通知する。
【0077】
(コンテンツ提供処理)
図9Cは、本実施形態に係るコンテンツ提供処理(S935)の手順を示すフローチャートである。
【0078】
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS961において、起動情報としてスマートフォン210が撮像した画像または映像を取得する。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS963において、撮像画像そのものを取得した場合は特徴量を抽出した後、特徴量を取得した場合はその特徴量と、あらかじめ登録されたターゲット画像の特徴量とを照合して、所定範囲内で一致するか否かを判定する。なお、特徴量のマッチング処理をスマートフォン210で実行可能な場合は、照合結果を取得することになる。一致するターゲット画像の特徴量がない場合は、取得した撮像画像が起動情報ではないとして、何もせずにリターンする。なお、スマートフォン210に一致しない旨を通知してもよい。
【0079】
一致するターゲット画像の特徴量が見付かった場合、コンテンツ提供サーバ230は、オプショナルなステップS965において、スマートフォン210などの携帯端末装置の言語情報から使用言語を判定して、以降の取得コンテンツ時に使用言語に対応したコンテンツを取得する、あるいは、コンテンツを使用言語に翻訳するよう制御する。
【0080】
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS967において、起動情報に関連付けられた第1コンテンツを提供コンテンツデータベース503から取得する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS969において、取得した第1コンテンツをスマートフォン210に提供する。次に、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS971において、第1コンテンツに続く第2コンテンツを提供コンテンツデータベース503から取得する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS973において、取得した第2コンテンツをスマートフォン210に提供する。
【0081】
なお、第1コンテンツと第2コンテンツとはシーケンシャルに取得して提供せずに、第1コンテンツと第2コンテンツとを一緒に取得して提供し、スマートフォン210のアプリケーションでシーケンシャルに再生するように構成してもよい。
【0082】
《スマートフォンのハードウェア構成》
図10は、本実施形態に係るスマートフォン210のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0083】
図10で、CPU1010は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図7のスマートフォン210の機能構成部を実現する。ROM1020は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部701は、本実施形態においてはコンテンツ提供サーバ230との通信を制御する。
【0084】
RAM1040は、CPU1010が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1040には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。コンテンツ提供サーバアドレス1041は、コンテンツ提供サーバ230のIPアドレスを記憶する。登録情報1042は、コンテンツ提供サーバ230に登録する端末情報やユーザ情報を記憶する。起動情報(撮像画像)1043は、アプリケーション起動中に撮像部(カメラ)705が撮像した画像または映像を記憶する。起動判定フラグ1044は、オプショナルな情報であり、本スマートフォン210が画像のマッチングを実行可能な場合に、撮像画像とターゲット画像との一致を記憶する。受信コンテンツ1045は、撮像画像とターゲット画像とが一致した場合に受信した、第1コンテンツ1046と第2コンテンツ1047とを記憶する。入出力データ1048は、入出力インタフェース1060を介して入出力デバイスで入出力されるデータを記憶する。送受信データ1049は、通信制御部701を介してコンテンツ提供サーバ230と送受信するデータを記憶する。
【0085】
ストレージ1050は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。起動判定用データ1051は、本スマートフォン210が画像のマッチングを実行可能な場合に、ターゲット画像またはその特徴量をコンテンツ提供サーバ230から取得して保持するデータである。ストレージ1050には、以下のプログラムが格納される。スマートフォン制御プログラム1052は、本スマートフォン210の全体を制御するプログラムである。アプリケーションプログラム1053は、ダウンロードされたコンテンツ取得用のアプリケーションである。起動情報送信モジュール1054は、アプリケーションプログラム1053に含まれ、撮像部705で撮像した画像または映像を起動情報としてコンテンツ提供サーバ230に送信するモジュールである。オプショナルの特徴量抽出モジュール1055は、アプリケーションプログラム1053に含まれ、本スマートフォン210で撮像画像の特徴量を抽出するためのモジュールである。オプショナルの起動判定モジュール1056は、アプリケーションプログラム1053に含まれ、本スマートフォン210が画像のマッチングを実行可能な場合に、撮像画像とターゲット画像とを照合して起動情報であると判定するモジュールである。コンテンツ受信再生モジュール1057は、撮像した画像または映像を起動画像として取得された少なくとも2つのコンテンツをコンテンツ提供サーバ230から受信して再生するモジュールである。
【0086】
入出力インタフェース1060は、入出力デバイスとのデータ入出力を制御するためのインタフェースを行なう。本実施形態においては、入出力インタフェース1060には、表示部と音声出力部とを含む出力部707と、操作部と音声入力部とを含む入力部708と、が接続される。入出力インタフェース1060には、さらに、撮像部(カメラ)705と現在位置算出部(GPS)706、などが接続される。
【0087】
なお、
図10のRAM1040やストレージ1050には、スマートフォン210が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0088】
《スマートフォンの処理手順》
図11Aは、本実施形態に係るスマートフォン210の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、
図10のCPU1010がRAM1040を用いて実行し、
図7の機能構成部を実現する。
【0089】
スマートフォン210は、ステップS1111において、コンテンツ提供サーバ230が提供するサービスへのユーザ登録を要求するか否かを判定する。ユーザ登録を要求する場合、スマートフォン210は、ステップS1113において、ユーザ情報をコンテンツ提供サーバ230に送信する。スマートフォン210は、ステップS1115において、ユーザ認証および登録が完了して、コンテンツ提供サーバ230から送信される当該サービスのアプリケーションをダウンロードする。そして、スマートフォン210は、ステップS1117において、アプリケーションを起動させるアイコンを表示する。
【0090】
ユーザ登録の要求でない場合、スマートフォン210は、ステップS1121において、アプリケーションの起動指示か否かを判定する。アプリケーションの起動指示があった場合、スマートフォン210は、ステップS1123において、アプリケーションの実行処理を行なう。
【0091】
ユーザ登録の要求でなく、アプリケーションの起動指示でもない場合、スマートフォン210は、ステップS1131において、他のアプリケーション選択か否かを判定する。他のアプリケーション選択の場合、スマートフォン210は、ステップS1133において、他のアプリケーションを実行する。
【0092】
(アプリケーション実行処理)
図11Bは、本実施形態に係るアプリケーション実行処理(S1123)の手順を示すフローチャートである。
【0093】
アプリケーションが起動された後の任意のタイミングで、スマートフォン210は、ステップS1141において、撮像部(カメラ)により画像または映像を撮像して起動情報を取得する。スマートフォン210は、オプショナルなステップS1143において、起動条件を満足するかを判定する。スマートフォン210が特殊な起動条件判定機能を有しない場合、スマートフォン210は、ステップS1143において、取得した撮像画像をコンテンツ提供サーバ230に送信する。そして、スマートフォン210は、ステップS1147において、撮像画像に関連付けられた第1コンテンツのコンテンツ提供サーバ230からの受信を待つ。その間に、スマートフォン210は、ステップS1149において、コンテンツ提供サーバ230からの起動条件不成立の通知を待つ。コンテンツ提供サーバ230からの起動条件不成立の通知があれば、起動条件を満たす画像でなかったとしてステップS1141において次の撮像を待つ。なお、コンテンツ提供サーバ230が起動条件不成立の通知をしない構成であれば、さらにタイムアウトを判定するステップを追加すればよい。
【0094】
第1コンテンツのコンテンツ提供サーバ230からの受信があれば、スマートフォン210は、ステップS1151において、受信した第1コンテンツを再生する。次に、スマートフォン210は、ステップS1153において、コンテンツ提供サーバ230からの第2コンテンツの受信を待つ。第2コンテンツの受信があれば、スマートフォン210は、ステップS1155において、受信した第2コンテンツを再生する。
【0095】
スマートフォン210は、ステップS1157において、アプリケーションの終了が指示されたか否かを判定する。アプリケーションの終了が指示されなければ、スマートフォン210は、ステップS1141に戻って、起動情報としての次の撮像画像を待つ。アプリケーションの終了が指示されれば、アプリケーションを終了する。
【0096】
《提供コンテンツの組み合わせとその効果》
図22Aは、本実施形態に係る提供コンテンツの組み合わせとその効果の例を示す図である。
図22Aには、トリガとなる起動情報2211に対応付けて、提供される1stコンテンツ2212および2ndコンテンツ2213と、起動情報2211である撮像画像の内容に対応して、1stコンテンツ2212および2ndコンテンツ2213をシーケンチャルに組み合わせる運用プロセス2214と、その適用ジャンル2215と、が示されている。なお、撮像画像の内容と2つの提供コンテンツとの組み合わせは、
図22Aに限定されない。撮像画像の内容と提供コンテンツとは、スマートフォンなどの携帯端末装置を携帯するユーザをマーケット動線に従い誘導する効果的な組み合わせが様々に設計される。また、トリガとなる起動情報2211の○印は、3次元(3D)の撮像画像を示している。
【0097】
本実施形態によれば、携帯端末装置により撮像した画像や映像をトリガとして少なくとも2つのコンテンツをシーケンシャルに提供できるので、撮像した画像や映像に基づき、マーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って所定場所までユーザを積極的に誘導することができる。
【0098】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態と比べると、携帯端末装置におけるアプリケーションの処理開始が現在位置の検出に関係する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0099】
本実施形態においては、携帯端末装置がGPSなどに基づいて算出した現在位置が目標位置から所定距離未満となった場合に、アプリケーションの処理が開始されて情報処理装置から目標位置に関連付けられた少なくとも2つのコンテンツが提供される。本実施形態においては、所定距離を70mとしているがこれに限定されない。ユーザが乗り物に乗っている場合などは、長い距離が設定される。なお、本実施形態においても、少なくとも2つのコンテンツは目標位置あるいは目標位置に関連する場所にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録されたものである。
【0100】
ユーザの携帯する携帯端末装置がGPSなどから算出した現在位置から、例えば、その現在位置に関連する画像やビデオが再生され、続いて、その画像やビデオ中の目的地へのナビゲーションが行なわれる。ユーザは、画像やビデオの再生により興味をそそられ、引き続くナビゲーションによって目的地へより強く誘導されることになる。目的地は、現在位置付近の観光地や観光施設であったり、会社、公共施設、店舗などであったりする。本例によれば、既知の目的地または未知の目的地へ、より強い誘導によりユーザを集めることができ、携帯端末装置の道先案内で迷わず誘導できる。
【0101】
なお、少なくとも2つのコンテンツは、プロモーションビデオとナビゲーションとに限定されない。すなわち、現在位置からユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従って、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
【0102】
《情報処理システム》
以下、
図12A乃至
図12Dを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。
【0103】
(動作概念)
図12Aは、本実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システム1200の動作を示す概念図である。なお、
図12Aにおいて、
図2Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0104】
情報処理システム1200においては、情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ1230に対して、ビジネスオーナーであるクライアントが有するクライアントPC220から、コンテンツ提供処理の開始となる起動情報(開始条件)と、提供する少なくとも2つのコンテンツの組(最初に再生する第1コンテンツと、次に再生する第2コンテンツ)とが登録される。本実施形態の起動情報(開始条件)は、スマートフォン210がGPSなどから算出する現在位置である。なお、起動情報としての現在位置の取得はGPSなどからの算出に限らない。例えば、現在位置を表わす撮像画像であってもよいし、交通機関の駅などの位置を表わす情報受信、道路上のゲートや信号などの位置を表わす情報受信などであってもよい。直接誘導目標を示す現在位置でなくとも、関連位置として登録することで、ユーザを誘引する機会が広がることになる。本実施形態においては、現在位置が起動位置としてのターゲット場所から半径70m圏内に入った場合を少なくとも2つのコンテンツの提供開始としている。
【0105】
アプリケーションに起動中に、エンドユーザが携帯する携帯端末装置としてのスマートフォン210が有する現在位置算出部(GPS)により、現在位置を算出する。算出した現在位置とあらかじめコンテンツと関連付けて格納されたターゲット場所との距離が算出されて、所定範囲(半径70m)内であれば、格納された少なくとも2つのコンテンツがコンテンツ提供サーバ1230からスマートフォン210にシーケンシャルに提供される。所定範囲(半径70m)内の判定は、スマートフォン210が高機能であればスマートフォン210において、スマートフォン210が高機能でなければコンテンツ提供サーバ1230において、実行される。なお、携帯端末装置は、スマートフォンに限定されず、タブレットや携帯電話などの他の装置であってもよい。
【0106】
提供される少なくとも2つのコンテンツは、ユーザをビジネス上の目的に誘導するためのマーケッティング動線に沿って制作すると共に、ターゲット場所についても誘引機会の広がりや誘引力などを勘案して選択し、登録される。
【0107】
なお、本実施形態においては、提供されたコンテンツをスマートフォン210で受信して再生する構成として説明するが、コンテンツ提供サーバ1230あるいはコンテンツ実行サーバを別途に設けて、サーバ側でコンテンツを実行してその結果をスマートフォン210に渡す構成であってもよい。また、クライアントPC220は、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末装置であってもよい。また、コンテンツ提供サーバ1230を1つの機器として説明しているが、コンテンツ提供サーバ1230が複数のサーバのネットワーク接続により実現されてもよい。例えば、コンテンツ登録サーバやWebサーバなどが別途にあってもよい。
【0108】
図12Bは、本実施形態に係る情報処理システム1200における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。
図12Bは、ターゲット場所が寿司屋であって、1stコンテンツは寿司屋の外観、店内、メニュー(料金)を含むコマーシャルビデオであり、2ndコンテンツは寿司屋までのナビゲーションである。なお、
図12Bにおいて
図2Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。すなわち、本実施形態のアプリケーション(“BR bonus”)211の起動後を示す。
【0109】
本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210が現在位置算出部(GPS)で現在位置を算出する。そして、スマートフォン210が起動判定機能を持たない場合は、算出した現在位置をコンテンツ提供サーバ1230に送信し、現在位置のターゲット場所1212からの距離を算出して、距離が70m未満であればそのターゲット場所1212と関連付けられた2つのコンテンツを検索して、スマートフォン210に送信する。一方、スマートフォン210が起動判定機能を持つ場合は、取得して保持するターゲット場所1212からの距離を算出して、距離が70m未満であればそのターゲット場所1212と関連付けられた2つのコンテンツを検索して提供するように、コンテンツ提供サーバ1230に要求する。
【0110】
スマートフォン210あるいはコンテンツ提供サーバ1230は、ターゲット場所である寿司屋のプロモーションビデオ1214を示すビデオコンテンツを1stコンテンツとして提供して再生する。そして、1stコンテンツの再生が終了する、あるいは、ユーザの再生スキップ指示があると、ターゲット場所である寿司屋までのナビゲーション1215を行なうナビゲーション用コンテンツを2ndコンテンツとして実行する。なお、スマートフォン210は、ユーザの位置判断を必要としない現在位置と目標位置とに基づく正確なナビゲーションによる誘導が可能である。
【0111】
図12Cは、本実施形態に係る情報処理システム1200における携帯端末装置としてのスマートフォン210の他の動作を示す図である。なお、
図12Cにおいて
図12Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。すなわち、スマートフォン210がターゲット場所から半径70mの範囲内に入るまでは、
図12Bと同様である。
【0112】
スマートフォン210がターゲット場所に近付いたことを判定すると、アプリケーションにおいて2つのコンテンツを提供する処理が開始される。スマートフォン210あるいはコンテンツ提供サーバ1230は、ターゲット場所の周囲にある食堂ランキングを一覧する画像あるいは映像1216を1stコンテンツとして提供して再生する。そして、1stコンテンツの再生に続いて、あるいは、ユーザの再生スキップ指示があると食堂ランキングの食堂を地図上に表示し、ユーザの食堂指示があると、その食堂までのナビゲーション1217を行なうナビゲーション用コンテンツを2ndコンテンツとして実行する。なお、スマートフォン210は、ユーザの位置判断を必要としない、現在位置と目標位置とに基づく正確なナビゲーションによる誘導が可能である。
【0113】
(コンテンツ提供シーケンス)
図12Dは、本実施形態に係る情報処理システム1200におけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。なお、
図12Dにおいて、
図4Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。
【0114】
ステップS431のアプリケーション起動までの手順は同様である。そして、アプリケーションを起動中にスマートフォン210の現在位置算出部が現在位置を算出し、ステップS1233において、現在位置をコンテンツ提供サーバ1230に送信する。コンテンツ提供サーバ1230は、ステップS1235において、スマートフォン210から受信した現在位置を、コンテンツ提供サーバ1230にあらかじめ格納されたターゲット場所から半径70m範囲内かを判定する。
【0115】
スマートフォン210の現在位置がターゲット場所から半径70m範囲内であれば、ステップS1237において、ターゲット場所に関連付けられた第1コンテンツをコンテンツ提供サーバ1230からスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信した第1コンテンツを再生してエンドユーザに通知する。続いて、ステップS1241において、ターゲット場所に関連付けられた第2コンテンツをコンテンツ提供サーバ1230からスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信した第2コンテンツを再生してエンドユーザに通知する。なお、
図12Dにおいては、第1コンテンツがコンテンツ提供サーバ1230に無いため、ステップS1236において、外部プロバイダ350から提供される例を図示している。
【0116】
《コンテンツ提供サーバ》
図13Aは、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ1230の機能構成を示すブロック図である。なお、
図13Aにおいて、
図5Aと同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0117】
提供コンテンツデータベース1303は、クライアントPC220から送信されたターゲット場所と1stコンテンツと2ndコンテンツとを関連付けて登録する。そして、ターゲット場所に対応する現在位置をスマートフォン210から受信すると、ターゲット場所に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツとを検索して、コンテンツ取得部507に渡す。また、位置判定部1306は、コンテンツ送信部508に対して、コンテンツ取得部507が提供コンテンツデータベース1303から取得した1stコンテンツと2ndコンテンツとの送信を指示する。
【0118】
(位置判定部)
図13Bは、本実施形態に係る位置判定部1306の機能構成を示すブロック図である。
図13Bは、コンテンツ提供サーバ1230の位置判定部1306が、スマートフォン210から受信した現在位置とターゲット場所とからコンテンツ提供処理を開始させる処理を行なう場合である。
【0119】
現在位置受信部1361は、通信制御部501を介してスマートフォン210が算出した現在位置を受信する。ターゲット場所取得部1362は、提供コンテンツデータベース1303に登録されたターゲット場所(位置ID)を順次に取得する。起動部1363は、スマートフォン210が算出した現在位置が、ターゲット場所から距離70mの範囲内であるかを判定して、範囲内であれば、コンテンツ提供指示部1364に通知する。コンテンツ提供指示部1364は、起動部1363からの位置条件成立の通知に基づいて、ターゲット場所に関連付けられて提供コンテンツデータベース1303に登録された1stコンテンツと2ndコンテンツとをスマートフォン210に提供するように、提供コンテンツデータベース1303とコンテンツ取得部507とコンテンツ送信部508に指示する。
【0120】
図13Cは、本実施形態に係る位置判定部1306の他の機能構成を示すブロック図である。
図13Cは、スマートフォン210が現在位置とターゲット場所とからコンテンツ提供処理を開始させる判定を行ない、その判定結果を受けて、コンテンツ提供サーバ1230の位置判定部1306がコンテンツ提供処理を指示する場合である。なお、
図13Cにおいて、
図13Bと同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0121】
ターゲット位置送信部1365は、スマートフォン210からの現在位置の受信に対応して、提供コンテンツデータベース1303から取得した現在位置の周囲のターゲット位置をスマートフォン210に送信する。また、起動情報受信部1366は、スマートフォン210における、スマートフォン210が算出した現在位置がターゲット場所から距離70mの範囲内であることの判定結果を、起動情報として受信し、コンテンツ提供指示部1364に通知する。
【0122】
(提供コンテンツデータベース)
図14は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1303の構成を示す図である。提供コンテンツデータベース1303は、起動情報としての位置IDと提供する少なくとも2つのコンテンツとを関連付ける関連テーブル1410と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部620とを有する。なお、
図14において、
図6と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明は省略する。また、提供コンテンツデータベース1303の構成は
図14に限定されない。
【0123】
関連テーブル1410は、起動情報(本例ではターゲット場所の位置ID)1411に対応付けて、第1提供コンテンツID1412と第2提供コンテンツID1413とを記憶する。関連テーブル1410は、さらに、起動情報、第1提供コンテンツ、第2提供コンテンツを制作したあるいは選択した、エンドユーザの誘導シナリオ(マーケッティング動線)1414と、誘導シナリオ1414に従い起動情報や提供コンテンツを関連付けて登録したクライアントID615とを記憶する。
【0124】
(コンテンツ提供処理の手順)
図15は、本実施形態に係るコンテンツ提供処理(S935)の手順を示すフローチャートである。なお、
図15において、
図9Cと同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。
【0125】
提供コンテンツデータベース1303は、ステップS1561において、起動情報としてスマートフォン210が算出した現在位置を取得する。コンテンツ提供サーバ1230は、ステップS1563において、取得した現在位置が、あらかじめ登録されたターゲット場所から半径70mの範囲内にあるか否かを判定する。なお、現在位置の判定処理をスマートフォン210で実行可能な場合は、判定結果を取得することになる。範囲内のターゲット場所がない場合は、取得した現在位置が起動情報ではないとして、何もせずにリターンする。なお、スマートフォン210に一致しない旨を通知してもよい。範囲内ターゲット場所が見付かった場合、コンテンツ提供サーバ1230は、オプショナルなステップS965において、スマートフォン210などの携帯端末装置から言語情報から使用言語を判定して、以降の取得コンテンツ時に使用言語に対応したコンテンツを取得する、あるいは、コンテンツを使用言語に翻訳するよう制御する。
【0126】
《提供コンテンツの組み合わせとその効果》
図22Bは、本実施形態に係る提供コンテンツの組み合わせとその効果の例を示す図である。
図22Bには、トリガとなる起動情報2221に対応付けて、提供される1stコンテンツ2222および2ndコンテンツ2223と、起動情報2221である位置情報の内容に対応して、1stコンテンツ2222および2ndコンテンツ2223をシーケンシャルに組み合わせた運用プロセス2224と、その適用ジャンル2225と、が示されている。なお、撮像画像の内容と2つの提供コンテンツとの組み合わせは、
図22Bに限定されない。撮像画像の内容と提供コンテンツとは、スマートフォンなどの携帯端末装置を携帯するユーザをマーケット動線に従い誘導する効果的な組み合わせが様々に設計される。
【0127】
本実施形態によれば、携帯端末装置により検出した現在位置をトリガとして少なくとも2つのコンテンツをシーケンシャルに提供できるので、現在位置に基づき、マーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って所定場所までユーザを積極的に誘導することができる。
【0128】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、携帯端末装置におけるアプリケーションの処理開始が現在日時の検出に関係する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態や第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0129】
本実施形態においては、携帯端末装置が計時部で検出した現在日時が目標日時に近くなった場合に、アプリケーションの処理が開始されて情報処理装置から目標日時に関連付けられた少なくとも2つのコンテンツが提供される。例えば、目標日時は、情報処理装置に登録された催し物の日時や、携帯端末装置に保持されたユーザのスケジュール表の日時などが含まれる。本実施形態においては、催し物の場合に開始時間の30分前を例としているがこれに限定されない。催し物やスケジュールの内容、あるいは、実施場所なども考慮されてコンテンツの提供時刻が設定される。なお、本実施形態においても、少なくとも2つのコンテンツは目標日時あるいは目標日時に関連する場所にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録されたものである。
【0130】
ユーザの携帯する携帯端末装置が計時部で検出した現在時刻から、例えば、その現在時刻に関連する画像やビデオが再生され、続いて、その画像やビデオに関連する目的地へのナビゲーションが行なわれる。ユーザは、画像やビデオの再生により興味をそそられ、引き続くナビゲーションによって目的地へより強く誘導されることになる。目的地は、現在日時以降に催し物のある観光地や観光施設であったり、会社、公共施設、店舗などであったりする。本例によれば、現在日時に関連する目的地へ、より強い誘導によりユーザを集めることができ、携帯端末装置の道先案内で迷わず誘導できる。
【0131】
なお、少なくとも2つのコンテンツは、プロモーションビデオとナビゲーションとに限定されるわけではなく、現在時刻に関連する目的地にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従って、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
【0132】
《情報処理システム》
以下、
図16Aおよび
図16Bを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。
【0133】
(動作概念)
図16Aは、本実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システム1600の動作を示す概念図である。なお、
図16Aにおいて、
図2Aまたは
図12Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0134】
情報処理システム1600においては、情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ1630に対して、ビジネスオーナーであるクライアントが有するクライアントPC220から、コンテンツ提供処理の開始となる起動情報(開始条件)と、提供する少なくとも2つのコンテンツの組(最初に再生する第1コンテンツと、次に再生する第2コンテンツと、その次に再生する第3コンテンツ)とが登録される。本実施形態の起動情報(開始条件)は、スマートフォン210が計時部などから算出する現在日時である。なお、起動情報としての現在日時の取得はスマートフォン210内の計時部などからの算出に限らない。例えば、現在日時を表わす撮像画像であってもよいし、交通機関の駅や道路上のゲートからの信号、絶対時刻を通知する機関からの時刻信号などであってもよい。直接誘導目標を示す現在日時でなくとも、関連日時として登録することで、ユーザを誘引する機会が広がることになる。本実施形態においては、現在日時が起動日時としてのターゲット日時の30分前になった場合を少なくとも2つのコンテンツの提供開始としている。
【0135】
アプリケーションに起動中に、エンドユーザが携帯する携帯端末装置としてのスマートフォン210が有する計時部により、現在日時を算出する。算出した現在日時とあらかじめコンテンツと関連付けて格納されたターゲット日時との時間差が算出されて、本例では30分前になれば、格納された少なくとも2つのコンテンツがコンテンツ提供サーバ1630からスマートフォン210にシーケンシャルに提供される。時間差の算出と判定は、スマートフォン210が高機能であればスマートフォン210において、スマートフォン210が高機能でなければコンテンツ提供サーバ1630において、実行される。なお、携帯端末装置は、スマートフォンに限定されず、タブレットや携帯電話などの他の装置であってもよい。
【0136】
提供される少なくとも2つのコンテンツ(本例では3つのコンテンツ)は、ユーザをビジネス上の目的に誘導するためのマーケッティング動線に沿って制作すると共に、ターゲット日時についても誘引機会の広がりや誘引力などを勘案して選択し、登録される。すなわち、ユーザを誘引するために適切な時間は、日単位や週/月単位であってもよい。また、ターゲット日時を個々に登録するのではなく、スケジュール表として登録してもよい。
【0137】
なお、本実施形態においては、提供されたコンテンツをスマートフォン210で受信して再生する構成として説明するが、コンテンツ提供サーバ1630あるいはコンテンツ実行サーバを別途に設けて、サーバ側でコンテンツを実行してその結果をスマートフォン210に渡す構成であってもよい。また、クライアントPC220は、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末装置であってもよい。また、コンテンツ提供サーバ1630を1つの機器として説明しているが、コンテンツ提供サーバ1630が複数のサーバのネットワーク接続により実現されてもよい。例えば、コンテンツ登録サーバやWebサーバなどが別途にあってもよい。
【0138】
図16Bは、本実施形態に係る情報処理システム1600における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。
図16Bは、ターゲット日時が“X年6月24日の10時”であって、1stコンテンツは催し物の案内画面であり、2ndコンテンツは催し物のコマーシャルビデオや会場のライブビデオであり、3rdコンテンツは催し物会場までのナビゲーションである。なお、
図16Bにおいて
図2Bや
図12Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。すなわち、本実施形態のアプリケーション(“BR bonus”)211の起動後を示す。
【0139】
本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210が計時部で現在日時1612を算出する。そして、スマートフォン210が起動判定機能を持たない場合は、算出した現在日時をコンテンツ提供サーバ1630に送信し、現在日時のターゲット日時1613からの時間差を算出して、30分未満であればそのターゲット日時1613と関連付けられた3つのコンテンツを検索して、スマートフォン210に送信する。一方、スマートフォン210が起動判定機能を持つ場合は、取得して保持するスケジュール表のターゲット日時1613からの時間差を算出して、30分未満であればそのターゲット日時1613と関連付けられた3つのコンテンツを検索して提供するように、コンテンツ提供サーバ1630に要求する。
【0140】
スマートフォン210あるいはコンテンツ提供サーバ1630は、ターゲット日時である“X年6月24日の10時”から開催されるイベント“ものづくり…”や開催場所“ビッグサイト”などの表示画像1616を提供して再生する。次に、1stコンテンツの再生が終了する、あるいは、ユーザの再生スキップ指示があると、イベント会場入口、会場内、誘導ブースのライブビデオ1614を2ndコンテンツとして提供して再生する。そして、2ndコンテンツの再生が終了する、あるいは、ユーザの再生スキップ指示があると、ターゲット日時に関連する誘導場所である会場内のブースまでのナビゲーション1615を3rdコンテンツとして実行する。なお、スマートフォン210は、ユーザの位置判断を必要としない目標位置への正確なナビゲーションによる誘導が可能である。
【0141】
《コンテンツ提供サーバ》
図17Aは、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ1630の機能構成を示すブロック図である。なお、
図17において、
図5Aあるいは
図13Aと同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0142】
提供コンテンツデータベース1603は、クライアントPC220から送信されたターゲット日時と1stコンテンツと2ndコンテンツと3rdコンテンツとを関連付けて登録する。そして、ターゲット日時に対応する現在日時をスマートフォン210から受信すると、ターゲット日時に関連付けられた1stコンテンツと2ndコンテンツと3rdコンテンツとを検索して、コンテンツ取得部507に渡す。また、日時判定部1706は、コンテンツ送信部508に対して、コンテンツ取得部507が提供コンテンツデータベース1703から取得した1stコンテンツと2ndコンテンツと3rdコンテンツとの送信を指示する。
【0143】
(日時判定部)
図17Bは、本実施形態に係る日時判定部1706の機能構成を示すブロック図である。
図17Bは、コンテンツ提供サーバ1630の日時判定部1706が、スマートフォン210から受信した現在日時とターゲット日時とからコンテンツ提供処理を開始させる処理を行なう場合である。
【0144】
現在日時受信部1761は、通信制御部501を介してスマートフォン210が算出した現在位置を受信する。ターゲット日時取得部1762は、提供コンテンツデータベース1703に登録されたターゲット日時(日時ID)を順次に取得する。起動部1763は、スマートフォン210が算出した現在日時が、ターゲット日時の30分前の範囲内であるかを判定して、範囲内であれば、コンテンツ提供指示部1764に通知する。コンテンツ提供指示部1764は、起動部1763からの日時条件成立の通知に基づいて、ターゲット日時に関連付けられて提供コンテンツデータベース1703に登録された1stコンテンツと2ndコンテンツと3rdコンテンツとをスマートフォン210に提供するように、提供コンテンツデータベース1703とコンテンツ取得部507とコンテンツ送信部508に指示する。
【0145】
なお、日時判定機能をスマートフォン210が有する構成とする場合には、
図13Cの“位置”や“場所”を“日時”に変更すればよく、詳細は省略する。
【0146】
(提供コンテンツデータベース)
図18は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1703の構成を示す図である。提供コンテンツデータベース1703は、起動情報としての日時IDと提供する少なくとも2つのコンテンツとを関連付ける関連テーブル1810と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部620とを有する。なお、
図18において、
図6あるいは
図14と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。また、提供コンテンツデータベース1703の構成は
図18に限定されない。
【0147】
関連テーブル1810は、起動情報(本例ではターゲット日時の日時ID)1811に対応付けて、第1提供コンテンツID1812と第2提供コンテンツID1813と第3提供コンテンツID1814とを記憶する。関連テーブル1810は、さらに、起動情報、第1提供コンテンツ、第2提供コンテンツ、第3提供コンテンツを制作したあるいは選択した、エンドユーザの誘導シナリオ(マーケッティング動線)1815と、誘導シナリオ1815に従い起動情報や提供コンテンツを関連付けて登録したクライアントID615とを記憶する。
【0148】
本実施形態によれば、携帯端末装置により検出した現在日時をトリガとして少なくとも2つのコンテンツをシーケンシャルに提供するので、現在日時に基づき、マーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って所定場所までユーザを積極的に誘導することができる。
【0149】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態乃至第4実施形態と比べると、携帯端末装置におけるアプリケーションの処理開始が撮像画像、現在位置および現在日時を含む種々の情報、あるいは、その組み合わせで行なわれる点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0150】
また、本実施形態においては、さらに、アプリケーションの処理開始のトリガが撮像画像、現在位置および現在日時を含む種々の情報、あるいは、その組み合わせの持つ特徴に合わせて、ユーザの携帯する携帯端末装置に提供する少なくとも2つのコンテンツの選択や、その提供順序を、各情報やその組み合わせに関連する目的地にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録される。かかる少なくとも2つのコンテンツは、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
【0151】
(提供コンテンツデータベース)
図19は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1903の構成を示す図である。
図19には、起動情報と提供する提供コンテンツとを関連付ける関連テーブルのみが図示され、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部は省略されている。
【0152】
提供コンテンツデータベース1903の関連テーブルは、起動情報1911に関連付けて、提供コンテンツ1912と、誘導シナリオ(マーケッティング動線)1913と、クライアントID1914と、対応言語1915と、を記憶する。対応言語1915は、提供コンテンツ1912が対応できるスマートフォン210の使用言語を示している。
【0153】
(登録情報)
図20は、本実施形態に係る情報処理システムにおける登録情報を示す図である。なお、トリガ(起動情報)2060、1stコンテンツ2070、2ndコンテンツ2080、3rdコンテンツ2090の内容は
図20に限定されない。
【0154】
本実施形態においては、トリガ(起動情報)2060として、スマートフォンなどの携帯端末装置が取得できる、カラー画像情報、位置情報、日時情報、音声情報、方位情報、加速度情報、速度情報、照度情報、環境情報、生体情報、のいずれか1つまたはその組み合わせが登録される。なお、環境情報は気温や湿度などの情報を含み、生体情報は体温や血圧などを含む。環境情報の取得には温度計や湿度計などが組み込まれる。また、生体情報の取得には温度計や湿度計などが組み込まれ、ウェアラブルな携帯端末装置が好適である。
【0155】
1stコンテンツ2070または2ndコンテンツ2080または3rdコンテンツ2090として、テキスト、画像、音声、動画、3D表示、ナビゲーション、Webリンク(URL)などから選択されて、誘導シナリオに基づいて選択され順序付けられて登録される。
【0156】
本実施形態によれば、携帯端末装置により検出した種々の情報をトリガとして、それら情報に適応した少なくとも2つのコンテンツをシーケンシャルに提供できるので、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従ってユーザを所定場所まで積極的に誘導することができる。
【0157】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、上記第2実施形態乃至第5実施形態と比べると、アプリケーションにおける開始条件や提供コンテンツなどを含む誘導シナリオを評価して学習する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0158】
(提供コンテンツデータベース)
図21は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース2103の構成を示す図である。
図21において、
図19と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0159】
提供コンテンツデータベース2103は、起動情報や提供コンテンツを誘導シナリオに従って選択して組み合わせた場合の誘導結果を蓄積することによって、より誘導効果を高める選択あるいは組み合わせを提案する構成を有する。そのために、各誘導シナリオ1913に対応付けて、誘導シナリオの評価2116と対策2117とを記憶する。誘導シナリオの評価2116は、誘導結果、条件評価、コンテンツ評価などを含む。
【0160】
本実施形態によれば、誘導シナリオに基づくアプリケーションにおける開始条件や提供コンテンツなどの実施結果を蓄積して、評価改善することにより、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従ってユーザを所定場所まで、より効率的に誘導することができる。
【0161】
[他の実施形態]
なお、上記第1乃至第3実施形態においては、携帯端末装置が取得した撮像画像、現在位置、現在日時の各々を起動情報として説明したが、これらの起動情報は論理積(AND)や論理和(OR)により組み合わされて、新たな起動情報として使用される。
【0162】
また、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0163】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。