(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の側部は、少なくとも前記第2の縁部が前記底部の外側に向かって先細りする形状を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の美容処理装置。
前記第2の側部は、前記第2の縁部を含む前記底部までの部位が前記底部の外側に向かって先細りする形状を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の美容処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
【0009】
図1は、この第1の実施形態の美容処理装置1の斜視図である。
図2は、
図1に示した美容処理装置1のA-A断面図である。
図3Aは、美容処理装置1が備える美容処理部40の斜視図である。
図3Bは、
図3Aに示した美容処理部40を上から見た平面図である。
図3Cは、
図3Bに示した美容処理部40のA-A断面図である。
【0010】
図1に示すように、美容処理装置1は、筐体10、スイッチ群20、超音波振動子30、美容処理部40及び制御回路基板50を備える。美容処理装置1は、商用電源から電力を得ることができる。美容処理装置1は、二次電池を備えることもできる。美容処理装置1では、超音波振動子30によって振動が与えられた美容処理部40によって肌面に詰まった角質、皮脂または化粧の残りなどを除去することができる。
(筐体10について)
【0011】
筐体10は、表面11、表面11の反対側の裏面12、表面11と裏面12を接続する側面13、及び、表面11に設けられた開口14備える。筐体10は、プラスチックを射出成形することによって形成される。筐体10は、使用者(施術者,被施術者)に握られる。
【0012】
表面11には、スイッチ群20が配設される。使用者が、スイッチ群20を操作することによって、超音波振動子30の振動がONまたはOFFされる。表面11には、液晶ディスプレイを配設することもできる。液晶ディスプレイは、例えば、美容処理装置1のメインスイッチがONであることを示すアイコンや二次電池の電池残量を表示する。
(超音波振動子30について)
【0013】
図2に示すように、超音波振動子30は、平坦面30a及びこの平坦面30aの反対側の平坦面30bを有している。超音波振動子30は、直方体形状またはリング形状を有していてもよいが、この実施形態では、円柱形状を有する。
超音波振動子30は、圧電部材である。超音波振動子30は、酸化チタンや酸化バリウムなどで構成される。超音波振動子30の振動形態を複雑にしたり、剛性を高めたりするために、弾力性のあるステンレス鋼板または銅板、または、軽量硬質のアルミ、チタンまたはジュラルミンなどの金属板を超音波振動子30に張り合わせることもある。
【0014】
超音波振動子30は、20〜45[mm]程度の直径を有する。超音波振動子30は、1〜4[mm]程度の厚みを有する。
【0015】
超音波振動子30は、制御回路基板50から交流電圧を印加されると、逆圧電効果によって機械的に変位して振動する。この実施の形態では、超音波振動子30は、平坦面30aの面方向(
図2の矢印A1参照。)に振動する。
【0016】
超音波振動子30は、20〜120[kHz]で振動できる。超音波振動子30は、70[kHz]程度で振動することが最も望ましい。超音波振動子30が、70[kHz]程度で振動する場合に、毛穴に詰まった角栓、皮脂または化粧残りを最も効率よく除去することができる。
【0017】
超音波振動子30は、ねじや接着剤(図示せず)によって、美容処理部40に取り付けられる。この実施形態では、接着剤によって超音波振動子30の平坦面30aが、美容処理部40と固定される。
(美容処理部40について)
【0018】
美容処理部40は、容器である。美容処理部40は、底面部141、側面部142及び開口部143を有する。美容処理部40は、ステンレスやアルミなどの合金を板金加工したり、押し出し成型したりすることによって形成される。美容処理部40は、超音波振動子30によって振動が加えられて振動する。
【0019】
美容処理部40は、底面部141が筐体10の開口14を塞ぐようにして、接着剤60によって開口14の縁部に取り付けられる。接着剤60は、防水性能を有することが望ましい。
底面部141は、第1の面141a及びこの第1の面141aの反対側の第2の面141bを有する。底面部141は、略円板形状を有する。
第2の面141bの略中央部には、超音波振動子30が取り付けられる。第2の面141bの縁部は、表面11と接触する。
【0020】
図3A及び3Bに示すように、側面部142は、第1の面141aを囲う。側面部142は、全体として略涙滴形状を有する。すなわち、側面部142は、先細り形状を有する。側面部142は、第1の壁部142a(第1の側部)及び第2の壁部142b(第2の側部)を有する(
図3Bの破線L1及び2点鎖線L2でそれぞれ囲まれた部位を参照。)。
【0021】
第1の壁部142aは、全体として略C字形状を有する。
図3Cに示すように、第1の壁部142aは、底面部141に対して所定の角度θ
1を持っている。角度θ
1は、底面部141を基準(
図3Cに示した基準線C1参照。)としたときの第1の壁部142aの立ち上がり角度である。角度θ
1は、80°以上90°以下の範囲であることが望ましい。この実施の形態では、第1の壁部142aは、底面部141から略90°で立ち上がっている。
【0022】
図3Bに示すように、第2の壁部142bは、側面部142における上記した「先細り」の部位である。第2の壁部142bは、縁部(第2の縁部)が、第1の壁部142aの縁部(第1の縁部)よりも底面部141の外側に向かって突出している。
【0023】
第2の壁部142bは、先端部(
図3B中の符号D参照。)が円弧状に丸みを帯びている。このことによって、先端部Dを使用者の肌に当接させた際に、使用者が痛みを感じることを防止することができる。
図3Cに示すように、第2の壁部142bは、底面部141に対して所定の角度θ
2を持っている。角度θ
2は、底面部141を基準としたときの第2の壁部142aの立ち上がり角度である。角度θ
2は、0°より大きく90°以下である。角度θ
2は、45°以上90°未満の範囲であることが望ましい。
(美容処理部40の寸法について)
【0024】
美容処理部40は、以下の(1)〜(5)の要素を勘案して、各部位の所定の肉厚及び長さ(
図3C中の符号t1、L1、L2及びL3参照。)が決定される。
(1)美容処理部40の振動強度。
(2)美容処理装置1の全体の重量バランス。
(3)美容処理装置1の全体の重さ。
(4)美容処理部40を使用者の肌面に当てたときに使用者の肩やひじにかかる負担。
(5)製造時の歩留まりの向上。
【0025】
例えば、底面部141、第1の壁部142a及び第2の壁部142bのそれぞれの肉厚t1は、0.2〜1[mm]程度が望ましい。第2の面141bの長さL1は、超音波振動子30の接着のしやすさを勘案して、超音波振動子30の直径の1.1倍〜1.5倍程度が望ましい。すなわち、長さL1は、22〜67[mm]程度が望ましい。第2の面141bが円形状の場合、長さL1は、第2の面141bの直径である。
【0026】
第1の壁部142aの長さL2(第2の面141bから第1の壁部142aの縁部までの最短距離)は、5〜20[mm]程度が望ましい。
第2の壁部142bの長さL3(第2の面141bから第2の壁部142bの先細っている最先端部の縁部までの最短距離)は、5〜30[mm]程度が望ましい。
【0027】
美容処理部40は、長さL2及びL3が異なるように形成されることが望ましい。長さL2及びL3が異なることによって、第1の壁部142aと第2の壁部142bは、それぞれ異なった振動数で振動する。第1の壁部142aと第2の壁部142bがそれぞれ異なった振動数で振動することによって、美容処理部40は、異なった振動数の刺激を使用者の肌面に与えることができる。なお、第1の壁部142aと第2の壁部142bのそれぞれの肉厚t1をそれぞれ異ならせることでも第1の壁部142aと第2の壁部142bは、それぞれ異なった振動数で振動する。
(制御回路基板50について)
【0028】
次に
図4を用いて制御回路基板50について説明する。
図4は、制御回路基板50の機能を示すブロック図である。
【0029】
図4に示すように、制御回路基板50は、電源部51、振動制御部52、メモリ部53、操作検知部54、及び、これらを制御する制御部55を有する。
電源部51、振動制御部52、メモリ部53、操作検知部54及び制御部55は、制御回路基板50上に配設された電子素子(例えば、コンデンサ、コイル、ICチップ、メモリチップ)によって実現される。
【0030】
電源部51には、商用電源または二次電池から電気が供給される。電源部51は、電源回路を有しており、供給された電気に対して種々の変換を行う。この変換は、例えば、AC‐DC変換であったり、電圧変換(昇圧または降圧)であったりする。電源部51は、変換した電気を振動制御部52、メモリ部53、操作検知部54及び制御部55にそれぞれ供給する。
【0031】
振動制御部52は、超音波振動子30に交流電圧を印加して、超音波振動子30の振動をONまたはOFFする。振動制御部52は、交流電圧信号を生成する発振回路を備える。振動制御部52は、周波数が20〜120[kHz]程度であり、電圧値(ピーク-ピーク値)が100〜300[V]程度の交流電圧を超音波振動子30に印加することができる。
【0032】
メモリ部53には、美容処理装置1が動作するためのファームウェアが予め記憶される。操作検知部54は、使用者によるスイッチ群20の操作を検知する。操作検知部54は、検知した使用者の操作に対応する検知信号を制御部55に送信する。
【0033】
制御部55は、操作検知部54から出力された検知信号を受信する。制御部55は、受信した検知信号に基づいて、例えば、振動制御部52を制御する。この結果、超音波振動子30の振動がONまたはOFFされる。
(使用例及び効果)
【0034】
次に
図5A、5B及び5Cを参照して、美容処理装置1の使用例及び効果を説明する。
図5Aは、美容処理装置1の第1の使用例を説明する概略図である。
図5Bは、美容処理装置1の第2の使用例を説明する概略図である。
図5Cは、美容処理装置1の第3または第4の使用例を説明する概略図である。
(1)第1の使用例
【0035】
図5Aは、第2の壁部142bの先端部Dを正面から見た状態を示している。使用者は、第1の壁部142a及びまたは第2の壁部142bの縁部を使用者の肌面S(例えば、腕)に当接させて、美容処理装置1を
図5Aの矢印A2の方向に移動させる。
【0036】
超音波域の周波数で振動する第1の壁部142a及びまたは第2の壁部142bの縁部が、肌面上を移動しながら、肌面に付着している角質、皮脂または化粧の残りなどを削るようにして除去していく。このとき、毛穴の中にある角質、皮脂または化粧の残りも第1の壁部142a及びまたは第2の壁部142bの振動によって叩き出されるように排出される。
【0037】
第1の壁部142aによる角質、皮脂または化粧の残りの除去を詳述すると、まず進行方向側(矢印A2側)の第1の壁部142aの縁部によって、角質、皮脂または化粧の残りなどを除去することができる(第1の除去)。美容処理装置1をさらに進行方向に動かすと、底面部141を挟んだ反対側の第1の壁部142aの縁部によって、進行方向側の第1の壁部142aでは除去できなかった角質、皮脂または化粧の残りなどを除去することができる(第2の除去)。
【0038】
第2の壁部142bによる角質、皮脂または化粧の残りの除去も同様である。すなわち、進行方向側(矢印A2側)の第2の壁部142bの縁部と、第2の壁部142bの最先端部D1を挟んだ反対側の第2の壁部142bの縁部によって、上記第1及び第2の除去を行うことができる。
(2)第2の使用例
【0039】
図5Bは、美容処理装置1を横側から見た状態を示している。使用者は、第1の壁部142a及び第2の壁部142bの縁部を使用者の肌面Sに当接させて、美容処理装置1を
図5Bの矢印A3の方向の移動させる。
【0040】
この結果、超音波域の周波数で振動する第1の壁部142a及び第2の壁部142bの縁部が、肌面上を移動しながら、肌面に付着している角質、皮脂または化粧の残りなどを削るように除去していく。このとき、毛穴の中にある角質、皮脂または化粧の残りも第1の壁部142a及び第2の壁部142bの振動によって叩き出されるように排出される。
【0041】
この第2の使用例によれば、まず進行方向側(矢印A3側)の第2の壁部142bによって、角質、皮脂または化粧の残りなどを除去することができる(第3の除去)。美容処理装置1をさらに進行方向に動かすと、第1の壁部142aによって、第2の壁部142bでは除去できなかった角質、皮脂または化粧の残りなどを除去することができる(第4の除去)。
(3)第3の使用例
【0042】
図5Cは、使用者の顔を正面から見た状態を示している。また、
図5Cは、美容処理装置1の裏面12を正面から見た状態を示している。
例えば、小鼻(鼻翼:鼻のあたまの両側のふくれている部分。
図5Cの符号「Nw」参照。)の脇の部分の溝になっている部位や、目頭付近などの凹凸が激しい部位の角質、皮脂または化粧の残りなどを除去したい場合がある。ここでは、一例として小鼻の脇の溝になっている部分の角質、皮脂または化粧の残りなどを除去する場合について説明する。
【0043】
使用者は、美容処理部40の第2の壁部142bの最先端部D1を小鼻の脇の溝になっている部位に当接させる。第2の壁部142bは、先細り形状を有しているため、このような溝になっている部位に対して最先端部D1を容易に当接させることができる。
【0044】
使用者は、美容処理装置1を小鼻の輪郭に沿って移動させる。この結果、超音波域の周波数で振動する第2の壁部142bの縁部が、肌面上を移動しながら、肌面に付着している角質、皮脂または化粧の残りなどを削るように除去していく。
このとき、毛穴の中にある角質、皮脂または化粧の残りも第2の壁部142bの振動によって叩き出されるように排出される。
【0045】
この第3の使用例によれば、第1の使用例と同様に、進行方向側の第2の壁部142bによって、角質、皮脂または化粧の残りなどを除去することができる(第5の除去)。そして、進行方向側の第2の壁部142bの縁部では除去できなかった角質、皮脂または化粧の残りなどを第2の壁部142bの中央部D1を挟んだ反対側の第2の壁部142bの縁部で除去することができる(第6の除去)。
【0046】
以上のように、美容処理装置1によれば、上記した第1及び第2の除去、第3及び第4の除去、第5及び第6の除去によって、美容処理装置1の肌面上の移動の回数が少なくても角質、皮脂または化粧の残りなどを短い時間で充分に除去することができる。したがって、皮脂または化粧の残りなどを効率よく除去することが可能となる。ここで「効率よく」とは、美容処理装置1が角質、皮脂または化粧の残りなどを除去するのにかかる時間が短縮されることや美容処理装置1が1回の肌面上での移動で除去できる角質、皮脂または化粧の量が向上することを指す。
【0047】
(4)その他の使用例
使用者が、最先端部D1で小鼻の溝部内を掻くように、美容処理装置1を動かすことで、超音波域の周波数で振動する第2の壁部142bの縁部によって、溝部内の角質、皮脂または化粧の残りなどを掻き出すようにして除去することもできる(第7の除去)。
(第2の実施形態)
【0048】
次に、第2の実施形態に係る美容処理装置2を
図6A及び
図6Bに基づき説明する。
図6Aは、美容処理装置2の一部の断面図である。
図6Bは、美容処理部240の斜視図である。
図6A及び
図6Bにおいて、
図1〜
図5A、5B及び5Cに示した第1の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。
【0049】
図6Aは、美容処理装置2が有する筐体210の一部の断面及び
図6Bに示された美容処理部240のA‐A断面を示している。
図6Aに示すように、美容処理装置2は、筐体210及び美容処理部240を有する。
筐体210は、第1の実施形態の筐体10と対応する。筐体210は、表面211、表面211の反対側の裏面212、表面211と裏面212を接続する側面213、及び、表面211に設けられた凹部214を備える。ここでは図示を省略したが、筐体210には制御回路基板50が収容される。
【0050】
裏面212は、孔215を有する。孔215には、ねじ250が挿入される。凹部214は、
図1及び
図2に示した開口14と対応する開口214a、内壁部214b及び底部214cを有する。
【0051】
美容処理部240は、第1の実施形態の美容処理部40と対応する。美容処理部240は、底面部141、側面部142、開口部143及び接続部241を有する。
【0052】
接続部241は、略円筒形状を有する。接続部241は、プラスチック(例えば、PBT:ポリブチレンテレフタレート)で構成される。接続部241は、開口214aの直径よりも小さい外径を有する。接続部241は、底面部141の面方向に直交するように、底面部141の第2の面141bから突出する。接続部241は、縁部241aを有する。
【0053】
縁部241aは、底部214cと接触する。縁部241aは、ねじ250によって、筐体210にねじ止めされる。結果として、美容処理部240が、筐体210に固定される。このとき、開口部214aは、第2の面141bによって塞がれる。ここで、水が筐体210内部に入ることを防止するために、第2の面141bと表面211の隙間を、例えば防水用の接着剤で埋めることが望ましい。
【0054】
以上のような構成を有する美容処理部240は、アルミ合金である底面部141と、プラスチックである接続部214を一体成型(例えば、射出成形)することにより形成される。例えば、少なくとも美容処理部240の第2の面141bにアルマイト処理を施し、第2の面141bに多孔質層を形成する。この多孔質層に対して接続部214を構成する溶融したプラスチックを充填する。この結果、第2の面141bと接続部214がアンカー効果によって強固に接合される。
(美容処理装置2の効果について)
【0055】
美容処理装置2では、美容処理部240を有することにより、角質、皮脂または化粧の残りなどを効率よく除去することができる。そして、美容処理部240が接続部241を有することによって、美容処理部240を筐体210に確実に固定することができる。
(第3の実施形態)
【0056】
次に、第3の実施形態に係る美容処理装置3を
図7A及び
図7Bに基づき説明する。
図7Aは、美容処理装置3の一部の断面図である。
図7Bは、美容処理部340の斜視図である。
図7A及び
図7Bにおいて、
図1〜
図6A及び6Bに示した第1及び第2の実施形態のそれぞれの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。
【0057】
図7Aは、美容処理装置3が有する筐体210の一部の断面及び
図7Bに示された美容処理部340のA‐A断面を示している。
図7Aに示すように、美容処理装置3は、筐体210及び美容処理部340を有する。
美容処理部340は、第2の実施形態の美容処理部240と対応する。美容処理部340は、底面部141、側面部142、開口部143及び接続部341を有する。
【0058】
接続部341は、ゴム部342及び固定部343を有する。接続部341は、全体として略円筒形状を有する。接続部341は、底面部141の面方向に直交するように、底面部141の第2の面141bから突出する。
【0059】
ゴム部342及び固定部343は、第2の面141bから順に積層される。ゴム部342及び固定部343は、それぞれ略円筒状を有している。ゴム部342及び固定部343のそれぞれの外径は、互いに略同一である。ゴム部342及び固定部343のそれぞれの外径は、開口214aの直径よりも短い。
【0060】
ゴム部342は、シリコーンゴムで構成される。固定部343は、プラスチックで構成される。固定部343は、縁部343aを有する。縁部343aは、底部214cと接触する。縁部241aは、ねじ250によって、筐体210にねじ止めされる。結果として、美容処理部340が、筐体210に固定される。
【0061】
以上のような構成を有する美容処理部340は、金属である底面部141と、ゴム部342及び固定部343を一体成型することにより形成される。例えば、第2の面141bとゴム部342、及び、ゴム部342と固定部343がそれぞれ加硫接着される。この結果、第2の面141bとゴム部342、及び、ゴム部342と固定部343がそれぞれ強固に接着される。
(美容処理装置3の効果について)
【0062】
美容処理装置3では、美容処理部340を有することにより、角質、皮脂または化粧の残りなどを効率よく除去することができる。そして、美容処理部340が接続部341を有することによって、美容処理部340を筐体210に確実に固定することができる。美容処理装置3では、ゴム部342が、超音波振動子30の振動を吸収する。この結果、筐体210に超音波振動子30の振動が、過度に伝わってしまうことを防止することができる。結果として、筐体210の振動により使用者が不快感を覚えてしまうことを防止することができる。なお、美容処理装置3では、筐体210の表面211と第2の面141bとの間にも超音波振動子30の振動を吸収するゴム材を配設することが望ましい。
(変形例)
【0063】
以上、第1〜第3の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素をさらに変形して具現化できる。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0064】
以下、いくつかの変形例を説明する。
図1などに示した美容処理装置1において、美容処理部40を、筐体10に対して取り外し可能に取り付けてもよい。このとき、美容処理部40に替えて、多量の毛が植えられた円盤型のブラシを第2の美容処理部として筐体10に取り付けるようにしてもよい。このとき、円盤型のブラシをモータによって回転させたり、筐体10の厚み方向または長手方向に振動(往復運動)させたりしてもよい。回転または振動する円盤型のブラシを使用者の肌面に当接することによって、肌面に対してマッサージやクレンジングを施すことができる。美容処理装置2及び3も同様である。モータは、制御回路基板50の制御部55によって制御される。
【0065】
超音波振動子30は、径方向に振動するものではなく、厚み方向に振動するものでもよい。
【0066】
図6A及び
図6Bに示した美容処理装置2において、第2の面141bと接続部241を接着剤やねじで互いに固定してもよい。接続部241を金属で形成してもよい。この場合、第2の面141bに対して接続部241を溶接することができる。同様に
図7A及び
図7Bに示した美容処理装置3において、第2の面141bとゴム部342、及び、ゴム部342と固定部343を接着剤やねじでそれぞれ固定してもよい。
【0067】
美容処理装置2において、筐体210及び美容処理部240に係止機構をそれぞれ設けてもよい。この場合、筐体210は、孔215及びねじ250を有しなくてよい。係止機構によって、美容処理部240と筐体210を互いに固定することができる。
【0068】
係止機構として、美容処理装置2には、接続部241の外周面及び凹部214の表面に互いに対応(螺合)する一対のねじ溝が、それぞれ設けられる。
係止機構として、美容処理装置2には、接続部241の外周面に棒状またはフランジ状の突起を設け、凹部214の表面にこの突起と係合する溝がそれぞれ設けられる。この突起と溝が摩擦力により係合することによって、筐体210に対して美容処理部240を固定することができる(バヨネット接続)。
同様に、美容処理装置3において、固定部343やゴム部342のそれぞれの外周面に係止機構を設けてもよい。