特許第6093906号(P6093906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6093906
(24)【登録日】2017年2月17日
(45)【発行日】2017年3月8日
(54)【発明の名称】リュックサックフレーム装置
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/02 20060101AFI20170227BHJP
   A45F 3/08 20060101ALI20170227BHJP
   A45F 3/04 20060101ALI20170227BHJP
【FI】
   A45F3/02 400
   A45F3/08
   A45F3/04 300
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-504271(P2016-504271)
(86)(22)【出願日】2015年2月11日
(65)【公表番号】特表2016-518888(P2016-518888A)
(43)【公表日】2016年6月30日
(86)【国際出願番号】KR2015001382
(87)【国際公開番号】WO2015126094
(87)【国際公開日】20150827
【審査請求日】2015年7月31日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0018945
(32)【優先日】2014年2月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515188637
【氏名又は名称】イ,セオウォン
【氏名又は名称原語表記】LEE, Seowon
(73)【特許権者】
【識別番号】515210569
【氏名又は名称】キム,チャンヨン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Chanyoung
(73)【特許権者】
【識別番号】515210570
【氏名又は名称】キム,ソンワン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Sungwan
(74)【代理人】
【識別番号】100092956
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 栄男
(74)【代理人】
【識別番号】100101018
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 正
(72)【発明者】
【氏名】イ,セオウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チャンヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンワン
【審査官】 石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第101744450(CN,A)
【文献】 米国特許第04369903(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0108595(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 1/00−15/08
A45F 3/00−5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互離隔した状態で連結された背板フレームと;
一端部が前記背板フレームに結合され、前記一端部と対向する他端部が、ユーザの肩を超えて延長し、ユーザの腰の後側に向けて延長する肩フレームと;
前記背板フレームの下端にヒンジ結合され、前記下端と対向する上端は、前記肩フレームの一部を支持する支持パッドと;
前記肩フレームに結合され、前記ユーザの両肩をそれぞれ弾力的に加圧する肩着パッドと;
前記肩フレームの前記下端に結合され、前記ユーザの前記腰の後方を支持する腰支持部材とを含むリュックサックフレーム装置。
【請求項2】
一端部が、前記支持パッドに結合され、前記一端部と対向する他端部が、前記背板フレームに結合された緩衝部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項3】
前記肩フレームは、前記背板フレームにヒンジ結合された第1肩フレーム及び前記第1肩フレームにヒンジ結合された第2肩フレームを含み、前記第2肩フレームには、前記腰支持部材が結合されることを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項4】
前記支持パッドは、前記背板フレームに結合された第1支持パッド部及び前記第1支持パッド部のうち前記ユーザの背中と接触する部分に形成され、クッション感を与える第2支持パッド部を含むことを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項5】
前記支持パッドは、前記ユーザの左側肩及び左側腰をくるむ左側支持パッド部及び前記ユーザの右側肩及び右側腰をくるむ右側支持パッド部を含み、
前記左側及び右側支持パッド部は、一体に連結され、前記左側及び右側支持パッド部の間は折り畳みされ、折り畳みされる部分は、ユーザの脊椎であることを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項6】
前記背板フレームにそれぞれ連結された前記肩フレームが広がることを防止するために、前記肩フレームにはロックフレームが形成されることを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項7】
前記支持パッドは、前記肩フレームを支持する部分に結合され、前記肩フレームの離脱を防止するために前記肩フレームが挿入される挿入溝が形成されたフレームガイド部材を含み、
前記フレームガイド部材の側面には、補助フレームが挿入される固定ホールが形成されることを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項8】
前記肩着パッドは、前記肩フレームに結合された弾性部材と、前記弾性部材に結合され、弾力的に前記ユーザの肩に固定させる肩着パッド部とを含むことを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項9】
前記背板フレームには、複数個に分けられたリュックサックが結合され、前記リュックサックは、前記背板フレームに対して回動することを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項10】
前記リュックサックが前記背板フレームに対して回動させた状態でリュックサックの間の空間には、他のリュックサックが挿入されることを特徴とする請求項9に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項11】
前記背板フレームには第1ヒンジ部が形成され、前記支持パッドには前記第1ヒンジ部とヒンジ結合される第2ヒンジ部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項12】
前記支持パッドは、ユーザの背中を支持する背板パッド及び前記ユーザの肩を支持する肩パッドを含むことを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項13】
前記肩フレームは、前記肩フレームに対して折り畳みされる把持部を含むことを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【請求項14】
前記支持パッドは、内部に収納空間が形成され、内部に係止突起が突出する肩フレームロック装置を含み、
前記肩フレームの端部には、前記肩フレームロック装置の収納空間に挿入され、前記係止突起に係止して固定される係止フックが形成されることを特徴とする請求項1に記載のリュックサックフレーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リュックサックフレーム装置に関し、特に肩ひもを使用せず、肩部分の荷重をフレームと背板に分散させて、リックサック麻痺(rucksack palsy)などを防止し、重いリュックサックを担っても、正しい姿勢を維持することができるようにしたリュックサックフレーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、山登り、旅行などに使用されるリュックサックは、一般的に品物を収納するリュックサック胴体と、リュックサック胴体に付着し、ユーザの肩などにかけられる肩ひもとを含む。
【0003】
最近、硬い背板に肩ひもを装着し、リュックサック胴体に多い物品を収納しても、背中に大きい荷重が印加されないようにする技術が開発されている。
【0004】
しかし、リュックサックに重い重量の物品が収納された状態で、肩ひもでリュックサックを担う場合、重い重量が肩ひもに集中し、リックサック麻痺が発生することがあり、重い重量によってユーザが正しくない姿勢に長時間移動して、身体に多い無理が発生する問題点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、肩ひもの代わりに、フレームを利用してリュックサックの重量を分散させてユーザの便宜性を向上させ、リュックサックを使用するユーザの姿勢を正しく校正し、リュックサックの構造を可変して追加的にリュックサックを結合することができるリュックサックフレーム装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によるリュックサックフレーム装置は、相互離隔した状態で連結された背板フレームと;一端部が、前記背板フレームに結合され、前記一端部と対向する他端部が、ユーザの肩を超えて延長し、ユーザの腰の後側に向けて延長する肩フレームと;前記背板フレームの下端にヒンジ結合され、前記下端と対向する上端が、前記肩フレームの一部を支持する支持パッドと;前記肩フレームに結合され、前記ユーザの両肩をそれぞれ弾力的に加圧する肩着パッドと;前記肩フレームの前記下端に結合され、前記ユーザの前記腰後方を支持する腰支持部材とを含む。
【0007】
リュックサックフレーム装置は、一端部が前記支持パッドに結合され、前記一端部と対向する他端部が、前記背板フレームに結合された緩衝部材をさらに含む。
【0008】
リュックサックフレーム装置の前記肩フレームは、前記背板フレームにヒンジ結合された第1肩フレーム及び前記第1肩フレームにヒンジ結合された第2肩フレームを含み、前記第2肩フレームには、前記腰支持部材が結合される。
【0009】
リュックサックフレーム装置の前記支持パッドは、前記背板フレームに結合された第1支持パッド部及び前記第1支持パッドのうち前記ユーザの背中と接触する部分に形成され、クッション感を与えるなど第2支持パッド部を含む。
【0010】
リュックサックフレーム装置の前記支持パッドは、前記ユーザの左側肩及び左側腰をくるむ左側支持パッド部及び前記ユーザの右側肩及び右側腰をくるむ右側支持パッド部を含み、前記左側及び右側支持パッド部は、一体に連結され、前記左側及び右側支持パッド部の間は、折り畳みされ、折り畳みされる部分は、ユーザの脊椎である。
【0011】
リュックサックフレーム装置の前記背板フレームにそれぞれ連結された前記肩フレームが広がることを防止するために、前記肩フレームには、ロックフレームが形成される。
【0012】
リュックサックフレーム装置の前記支持パッドは、前記肩フレームを支持する部分に結合され、前記肩フレームの離脱を防止するために、前記肩フレームが挿入される挿入溝が形成されたフレームガイド部材を含み、前記フレームガイド部材の側面には、補助フレームが挿入される固定ホールが形成される。
【0013】
リュックサックフレーム装置の前記肩着パッドは、前記肩フレームに結合された弾性部材及び前記弾性部材に結合され、弾力的に前記ユーザの肩に固定させる肩着パッド部を含む。
【0014】
リュックサックフレーム装置の前記背板フレームには、複数個に分けられたリュックサックが結合され、前記リュックサックは、前記背板フレームに対して回動する。
【0015】
リュックサックフレーム装置の前記リュックサックが前記背板フレームに対して回動させた状態でリュックサック間の空間には、他のリュックサックが挿入される。
【0016】
リュックサックフレーム装置の前記背板フレームには、第1ヒンジ部が形成され、前記支持パッドには、前記第1ヒンジ部とヒンジ結合される第2ヒンジ部が形成される。
【0017】
リュックサックフレーム装置の前記背板フレームは、前記ユーザの腰部分から前記ユーザの頭の上方へ延長し、前記背板フレームのうち前記ユーザの頭の上方へ延長する部分は、前方に曲がるように形成される。
【0018】
リュックサックフレーム装置の前記支持パッドは、ユーザの背中を支持する背板パッド及び前記ユーザの肩を支持する肩パッドを含む。
【0019】
リュックサックフレーム装置の前記肩フレームは、前記肩フレームに対して折り畳みされる把持部を含む。
【0020】
リュックサックフレーム装置は、前記支持パッドは、内部に収納空間が形成され、内部に係止突起が突出する肩フレームロック装置を含み、前記肩フレームの端部には、前記肩フレームロック装置の収納空間に挿入され、前記係止突起に係止して固定される係止フックが形成される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によるリュックサックフレーム装置は、肩ひもの代わりに、フレームを利用してリュックサックの重量を分散させてユーザの便宜性を向上させ、リュックサックを使用するユーザの姿勢を正しく校正し、リュックサックの構造を可変して、追加的にリュックサックを結合することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の一実施形態によるリュックサックフレーム装置の分解斜視図である。
図2図2は、図1のリュックサックフレーム装置の断面図である。
図3図3は、図1の他の実施形態によるリュックサックフレーム装置の断面図である。
図4図4は、図1の「A」部分の拡大図である。
図5図5は、図1のリュックサックフレームをユーザが装着した状態を示す側面図である。
図6図6は、図1のリュックサックフレームをユーザが装着した状態を示す正面図である。
図7図7は、図1のリュックサックフレームをユーザが装着した状態を示す後面図である。
図8図8は、本発明の一実施形態による軽量リュックサックフレーム装置の側面断面図である。
図9図9は、図8の肩フレーム固定装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
下記の説明では、本発明の実施形態を理解するのに必要な部分だけが説明され、その他の部分の説明は、本発明の要旨を不明にないように省略されるということを留意しなければならない。
【0024】
以下で説明される本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならないし、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念として適切に定義することができるという原則に即して、本発明の技術的思想に符合する意味や概念として解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態によるリュックサックフレーム装置の分解斜視図である。図2は、図1のリュックサックフレーム装置の断面図である。図3は、図1の他の実施形態によるリュックサックフレーム装置の断面図である。図4は、図1の‘A’部分の拡大図である。図5は、図1のリュックサックフレームをユーザが装着した状態を示す側面図である。図6は、図1のリュックサックフレームをユーザが装着した状態を示す正面図である。図7は、図1のリュックサックフレームをユーザが装着した状態を示す後面図である。
【0026】
図1図7を参照すれば、リュックサックフレーム装置700は、背板フレーム100、肩フレーム200、支持パッド300、肩着パッド400及び腰支持部材500を含む。
【0027】
背板フレーム100は、相互離隔した状態で相互連結され、背板フレーム100は、リュックサックを支持する役目をする。
【0028】
背板フレーム100は、第1背板フレーム110及び第2背板フレーム120を含む。これに加えて、背板フレーム100は、リュックサック台座130をさらに含むことができる。
【0029】
第1背板フレーム110は、例えば、2個で構成され、第1背板フレーム110は、例えば、縦方向に形成される。本発明の一実施形態において、第1背板フレーム110は、2個で構成されたものが図示及び説明されているが、第1背板フレーム110は、少なくとも3個で構成されてもよい。
【0030】
第1背板フレーム110は、ユーザの腰部分から始めて、ユーザの頭の上部に延長する長さで形成され、特に第1背板フレーム110のうち頭の上部部分は、前方に曲がる形状に形成されてもよい。
【0031】
第2背板フレーム120は、第1背板フレーム110を相互連結する役目をし、第2背板フレーム120は、例えば、側方向に形成される。
【0032】
第2背板フレーム120は、例えば、少なくとも1個、好ましくは、複数個よりなることができる。
【0033】
第1及び第2背板フレーム110、120を含む背板フレーム100は、軽くて強度が高いアルミニウム合金または高強度のプラスチック素材で製作することができ、背板フレーム100は、中が空いたパイプ形状または中身がある棒形状で形成することができる。
【0034】
リュックサック台座130は、背板フレーム100の第1背板フレーム110の下端の外側に結合することができ、リュックサック台座130は、背板フレーム100に対して回動可能に結合される。
【0035】
リュックサック台座130を背板フレーム100に対して回動可能に結合することによって、リュックサックを装着するときには、リュックサック台座130を背板フレーム100に対して広げてリュックサックを支持し、リュックサックを装着せずに保管するときには、リュックサック台座130を背板フレーム100に向けて折って保管することができる。
【0036】
肩フレーム200は、背板フレーム100及び後述する腰支持部材500に結合される。
【0037】
肩フレーム200は、一端部が背板フレーム100に結合され、前記一端部と対向する他端部が、ユーザの肩を超えて延長し、ユーザの腰側に向けて延長する。肩フレーム200の前記他端部は、ユーザの腰の側方または腰の後方に延長することができる。
【0038】
肩フレーム200は、軽くて強度が高いアルミニウム合金または高強度のプラスチック素材で製作することができ、肩フレーム200は、中が空いたパイプ形状または中身がある棒形状で形成することができる。
【0039】
肩フレーム200は、第1肩フレーム210及び第2肩フレーム250を含み、第1及び第2肩フレーム210、250は、相互ヒンジ結合される。
【0040】
第1肩フレーム210は、一対の背板フレーム100よりなる第2背板フレーム120にそれぞれ結合される。
【0041】
本発明の一実施形態において、第1肩フレーム210は、背板フレーム120に結合されたことが図示及び説明されているが、第1肩フレーム210は、第1背板フレーム110に結合されてもよい。
【0042】
本発明の一実施形態において、一対の第2背板フレーム120にそれぞれ結合された第1肩フレーム210は、第2背板フレーム120にボール−ヒンジ(ball−hinge)構造205で結合される。
【0043】
例えば、第2背板フレーム120には、凹状のヒンジ溝が形成され、第1肩フレーム210には、ヒンジ溝に挿入されるボールが装着されることができる。第2背板フレーム120に凹状のヒンジ溝を形成しにくい場合、第2背板フレーム120には、凹状のヒンジ溝を有するヒンジブロックを別に装着することができる。
【0044】
第2背板フレーム120及び第1肩フレーム210をボール−ヒンジ構造205で結合する場合、第1肩フレーム210は、ユーザが願う方向に自由に回転することができる。
【0045】
第2肩フレーム250は、第1肩フレーム210の端部にヒンジ結合され、第2肩フレーム250及び第1肩フレーム210には、ボール−ヒンジ構造が形成されてもよい。
【0046】
例えば、第1肩フレーム210の端部には、凹状のヒンジ溝が形成され、第2肩フレーム250には、ヒンジ溝に挿入されるボールが装着されてもよい。
【0047】
第2肩フレーム250は、第1肩フレーム210の端部にボール−ヒンジ結合されることによって、第2肩フレーム250は、第1肩フレーム210に対して自由に回転することができる。
【0048】
第1肩フレーム210に結合された第2肩フレーム250は、第1肩フレーム210から下部に折り曲げられ、ユーザの腰の側方または腰の後方に延長する。
【0049】
本発明の一実施形態において、第1肩フレーム210または第2肩フレーム250には、把持部270が結合される。
【0050】
本発明の一実施形態において、把持部270は、例えば、肩フレーム200に結合され、把持部270は、肩フレーム200に対して折れるかまたは広げるために、把持部270は、肩フレーム200とヒンジ結合され、把持部270は、着脱式で肩フレーム200に結合されてもよい。把持部270は、第1肩フレーム210または第2肩フレーム250に結合することができる。
【0051】
ユーザは、第2肩フレーム250にヒンジ結合された把持部270を広げることによって、手で把持部270を取って歩くことができる。
【0052】
本発明の一実施形態においては、把持部270が第2肩フレーム250に結合されたことが図示及び説明されているが、把持部270は、第1肩フレーム250に結合されてもよい。
【0053】
一方、第1及び第2肩フレーム210、250にボール−ヒンジ構造が形成される場合、第1及び第2肩フレーム210、250が広がることができ、これを防止するために、第1及び第2肩フレーム210、250には、ロックフレーム260が結合されることができる。ロックフレーム260は、第1及び第2肩フレーム210、250にそれぞれ結合され、第1及び第2肩フレーム210、250を相互ロッキングまたはロッキング解除することができる。
【0054】
本発明の一実施形態において、肩フレーム200の第1及び第2肩フレーム210、250は、ユーザの身体サイズ、例えば、胸囲、肩広さなどを勘案して長さが調節される構造を含むことができる。
【0055】
支持パッド300は、ユーザの背中及び肩を支持する役目をし、支持パッド300は、背板フレーム100及び肩フレーム200にそれぞれ結合される。
【0056】
本発明の一実施形態において、支持パッド300が背板フレーム100及び肩フレーム200にそれぞれ結合されることによって、ユーザが受ける荷重を分散させる。
【0057】
図1及び図2をさらに参照すれば、支持パッド300の下端は、背板フレーム100の第1背板フレーム110の下端にヒンジ結合され、第1背板フレーム110の下端及び支持パッド300の下端が相互ヒンジ結合されることによって、支持パッド300を基準に第1背板フレーム110は回動することができる。
【0058】
支持パッド300は、第1支持パッド部310及び第2支持パッド部320を含む。
【0059】
第1支持パッド部310は、背板フレーム100の第1背板フレーム110と結合され、第1支持パッド部310は、外力によって変形が発生しない硬い素材で形成される。例えば、第1支持パッド部310は、合成樹脂または金属で製造されることができる。第1支持パッド部310は、ユーザの左側肩、左側腰、右側肩及び右側腰をくるんで、ユーザの背中を支持する形状に形成される。
【0060】
第2支持パッド部320は、第1支持パッド部310と類似な形状で形成され、第2支持パッド部320は、第1支持パッド部310の内側面に形成される。
【0061】
第2支持パッド部320は、衝撃を吸収するに適したクッション感に優れた素材で形成されることができる。本発明の一実施形態において、第2支持パッド部320は、弾性部材または発泡部材を含むことができる。
【0062】
二重構造よりなる第1及び第2支持パッド部310を含む支持パッド300は、対称形状に形成され、二重構造で形成された支持パッド300は、平面上で見たとき、左側支持パッド330及び右側支持パッド340を含む。
【0063】
左側支持パッド330は、ユーザの左側肩、左側背中及び左側腰をくるんで支持し、右側支持パッド340は、ユーザの右側肩、右側背中及び右側腰をくるんで支持する。
【0064】
左側支持パッド330の下端及び右側支持パッド340の下端には、それぞれ第1ヒンジ部325が形成され、第1背板フレーム110の下端には、第1ヒンジ部325とそれぞれ結合される第2ヒンジ部115らが形成される。
【0065】
例えば、左側及び右側支持パッド330、340の下端に形成された第1ヒンジ部325は、パイプ形状に形成することができ、第1背板フレーム110の下端に形成された第2ヒンジ部115は、第1ヒンジ部245に挟持される軸形状に形成することができる。
【0066】
なお、左側支持パッド330及び右側支持パッド340の中央部には、左側及び右側支持パッド330、340を折り畳み可能にする折り畳み部350が形成される。
【0067】
折り畳み部350は、ユーザの背中側の脊椎と対応する部分であり、左側支持パッド330は、ユーザの背中側の脊椎を基準として背中の左側と密着し、右側支持パッド340は、ユーザの背中側の脊椎を基準として背中の右側と密着する。
【0068】
支持パッド300に折り畳み部350を形成することによって、支持パッド300は、左側支持パッド330及び右側支持パッド340が折り畳み部350により支持され、ユーザの背中に支持パッド300が強く密着されると同時に、後述する肩着パッドがユーザの前方の両肩を強く圧迫することによって、ユーザの歩行姿勢を正しく校正し、腰痛みまたは脊椎損傷を防止または抑制することができる。
【0069】
左側支持パッド330には、ユーザの左側腰を固定する左側腰固定部335が形成され、右側支持パッド340には、ユーザの右側腰を固定する右側腰固定部347が形成される。
【0070】
本発明の一実施形態において、左側支持パッド330のうちユーザの背中及び肩を連結する部分及び右側支持パッド340のうちユーザの背中及び肩を連結する部分には、それぞれ、ユーザの背中及び肩部分をやわらかに動くようにする折り畳み部を形成することができる。
【0071】
本発明の一実施形態において、リュックサックフレーム装置700は、緩衝部材360をさらに含み、緩衝部材360は、一端部が支持パッド300の第1支持パッド部310の外側面に連結され、前記一端部と対向する他端部が、背板フレーム100に結合される。
【0072】
緩衝部材355は、弾性を有する紐形態、コイルスプリングまたは板スプリング形状で形成されることができ、緩衝部材360は、支持パッド300に印加される衝撃または振動を吸収し、衝撃または振動に支持パッド300に印加されることを防止または抑制する。
【0073】
緩衝部材355は、支持パッド300に印加された衝撃または振動を吸収する役目だけでなく、背板フレーム100が支持パッド300から過度に回転することを防止する。
【0074】
前述した支持部材300は、ユーザの肩及びユーザの背中を支持する部分が一体に形成された構造が開示されているが、図3に示されたように、支持部材300をユーザの背中を支持する背板パッド385及びユーザの肩を支持する肩パッド387に分割してもよい。
【0075】
支持部材300を図3に示されたように背板パッド385及び肩パッド387に分割する場合、ユーザは、肩が受ける荷重及び背中が受ける荷重がさらに分散し、ユーザの肩及び背中の自由な動きが可能であるという長所を有する。
【0076】
図4は、図1に示された「A」部分拡大図である。
【0077】
図1及び図4を参照すれば、支持パッド300は、フレームガイド部材360を含む。
【0078】
フレームガイド部材360は、支持パッド300の第1支持パッド部310の外側面のうち左側肩及び右側肩を支持する部分にそれぞれ形成され、フレームガイド部材360は、第1肩フレーム210を支持及びガイドする。
【0079】
フレームガイド部材360は、背板フレーム100にボール−ヒンジ結合された肩フレーム200の第1肩フレーム210が任意に回動することを防止する。
【0080】
フレームガイド部材360は、ブロック形状で形成され、フレームガイド部材360は、軽くて高い強度を有する合成樹脂素材にて製作することができる。
【0081】
ブロック形状を有するフレームガイド部材360の下面は、支持パッド300に固定され、フレームガイド部材360の上面には、第1肩フレーム210を支持及びガイドするための挿入溝365が形成され、挿入溝265は、第1肩フレーム210が挿入されるに十分な空間を有する。
【0082】
フレームガイド部材360には、第1肩フレーム210が載置されるので、リュックサックの荷重をさらに分散させる役目をし、ユーザの疲労度及びユーザの姿勢がねじれることを防止することができる。
【0083】
フレームガイド部材360の外側面には、それぞれ固定ホール368が形成され、固定ホール368には、補助パウチ(pouch)または補助かばんなどが装着される補助フレーム371が形成される。
【0084】
補助フレーム371は、剛性が十分な金属ワイヤなどを少なくとも3回折り曲げた形状で形成され、補助フレーム371の両端部は、フレームガイド部材360に形成された固定ホール368に結合される。
【0085】
通常、補助フレーム371は、ユーザの頭の後方に配置されることができ、ユーザが補助パウチなどを使用するためには、手で補助フレーム371を前方へ回転させることができる。
【0086】
このように補助フレーム371に補助パウチを装着する場合、頻繁に使用する物品を補助パウチに収納し、必要時に補助フレーム371を回動させて補助パウチを使用することができるので、背板フレーム100に収納されたリュックサックを開かなくてもよい便利性を提供する。
【0087】
肩着パッド400は、肩フレーム200に結合され、肩着パッド400は、ユーザの腰及び背中が支持パッド300に密着された状態でユーザの肩の両方を強く弾力的に圧迫して、ユーザの姿勢を正しく校正する役目をし、長時間リュックサックを着用した状態でユーザの疲労度を大きく減少させる。
【0088】
肩着パッド400は、肩フレーム200の第1肩フレーム210または第2肩フレーム220に結合されることができ、本発明の一実施形態において肩着パッド400は、第1肩フレーム210に結合される。
【0089】
肩着パッド400は、肩着パッド部410及び弾性部材420を含む。
【0090】
肩着パッド部410は、ユーザの肩の屈曲に沿って接触する曲線パッド形状に形成される。
【0091】
弾性部材420の一端部は、肩着パッド部410に結合され、前記一端部と対向する他端部は、肩フレーム200の第1肩フレーム210に結合される。
【0092】
本発明の一実施形態において、弾性部材420は、弾性を発生させるコイルスプリング、板スプリングなど多様な種類が使用されることができ、特に肩着パッド400は、ユーザの肩を加圧する力をユーザが調節するように弾性調節部材をさらに含むことができる。
【0093】
図1及び図2をさらに参照すれば、腰支持部材500は、肩フレーム200の第2肩フレーム250の端部に結合される。
【0094】
本発明の一実施形態において、腰支持部材500は、ユーザの腰を支持するに十分な剛性を有する素材で製作され、ユーザの腰サイズによって変形を起こすことができるように多数個のピースを連結して形成することができる。
【0095】
本発明の一実施形態において、腰支持部材500は、2個の第2肩フレーム250に結合され、腰支持部材500には、第2肩フレーム250を収納することができるポケットが形成されてもよい。
【0096】
これと異なるように、腰支持部材500は、2個の第2肩フレーム250にそれぞれ結合されるように2個で構成されてもよく、腰支持部材500には、腰支持部材500の両端部をロッキングすることができるバックル(buckle)が装着されてもよい。
【0097】
図2をさらに参照すれば、背板フレーム100に装着されるリュックサック600は、紐などによって背板フレーム100に堅固に固定されるようにすることができる。
【0098】
本発明の一実施形態において、背板フレーム100には、1つのリュックサック600が結合されてもよく、好ましくは、背板フレーム100には、複数個のリュックサック600が結合されるようにすることができる。
【0099】
背板フレーム100に複数個のリュックサック600が結合される場合、各リュックサック600の後面の上端は、背板フレーム100とヒンジ結合されてもよい。
【0100】
リュックサック600の後面の上端が背板フレーム100とヒンジ結合される場合、上部に配置されたリュックサック601及び下部に配置されたリュックサック602をそれぞれヒンジ610を中心に互いに異なる方向に回動させることができる。
【0101】
このように上部に配置されたリュックサック601及び下部に配置されたリュックサック602を背板フレーム100に対して互いに異なる方向に回動させる場合、背板フレーム100には、リュックサック601、602の回動によって空きの空間が形成され、空きの空間には、他のリュックサック603が挿入され、挿入されたリュックサックは、背板フレーム100に固定される。
【0102】
このように複数個のリュックサック601、602を背板フレーム100に固定し、各リュックサック601、602を互いに異なる方向に回動させて空間を形成した後、回動したリュックサック601、602の間に他のリュックサックを挿入することによって、空間及び背板フレーム100に固定されるリュックサックの配置などを効率的に行うことができる。
【0103】
図1図7に示されたリュックサックフレーム装置700は、高山地、トラッキングなど非常に重い重量のリュックサックを固定及び運搬するに適している。
【0104】
以下、リュックサックに比較的軽い物品を収納するためのリュックサックフレーム装置を図8及び図9を参照して説明する。
【0105】
図8は、本発明の一実施形態による軽量リュックサックフレーム装置の側面断面図である。図9は、図8の肩フレーム固定装置の断面図である。図8及び図9に示された軽量リュックサックフレーム装置800は、肩フレーム200及び肩フレームロック装置370を除いて、図1図7に示されたリュックサックフレーム装置700と実質的に同一の構成を有する。したがって、同一の構成要素に対する重複された説明は省略し、同一の構成要素については、同一の名称及び同一の参照符号を付与する。
【0106】
図8及び図9を参照すれば、リュックサックフレーム装置800は、背板フレーム100、肩フレーム200、支持パッド300、肩着パッド400及び肩フレームロック装置370を含む。
【0107】
背板フレーム100に結合された一対の肩フレーム200の第2肩フレーム250の端部には、それぞれ複数個の係止フック252が形成され、係止フック252は、後述する肩フレームロック装置370に結合される。
【0108】
肩フレームロック装置370は、左側支持パッド330に形成された左側腰固定部335及び右側支持パッド340に形成された右側腰固定部347にそれぞれ形成または結合される。
【0109】
左側腰固定部335及び右側腰固定部347にそれぞれ形成された肩フレームロック装置370は、合成樹脂素材または金属素材で形成されることができ、肩フレームロック装置370は、第2肩フレーム250の係止フック252を収容する筒形状で形成される。
【0110】
肩フレームロック装置370の内側には、第2肩フレーム250に形成された係止フック252と結合または結合解除される係止突起372が形成される。
【0111】
ユーザが第2肩フレーム250を引っ張ることによって、第2肩フレーム250の下端に形成された係止フック252は、肩フレームロック装置370の内部に挿入され、係止フック252が、肩フレームロック装置370に形成された係止突起372に結合されることによって、ロッキングされる。
【0112】
係止突起372及び係止フック252がロッキングされることによって、肩着パッド400は、ユーザの肩を強く密着し、肩着パッド400がユーザの肩を強く密着することによって、ユーザの背中は、支持パッド300に密着しながらユーザの脊椎は真っ直ぐに伸びるようになり、これにより、ユーザは、正しい姿勢に歩くことができるようになる。
【0113】
本発明の一実施形態においては、係止フック252及び係止突起372を利用して第2肩フレーム250を肩フレームロック装置370に結合したものが図示及び説明されているが、これと異なるように多様な結合及び結合解除装置を使用してもよい。
【0114】
以上で詳細に説明したものによれば、肩ひもの代わりに、フレームを利用してリュックサックの重量を分散させてユーザの便宜性を向上させ、リュックサックを使用するユーザの姿勢を正しく校正することによって、リュックサックの構造を可変して、追加的にリュックサックを結合することができる効果を有する。
【0115】
なお、本図面に開示された実施形態は、理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施形態以外にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に自明である。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、荷物を積載することができるリュックサック、リュックサックと結合されるリュックサックフレーム産業分野などに利用されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9