(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態に係る楽曲データ管理システムについて図を参照して説明する。
【0011】
図1(A)は本実施形態の楽曲データ管理システムの主要構成を示すブロック図であり、
図1(B)はユーザデータDu(k)の情報構成を示す図である。
【0012】
楽曲データ管理システム1は、サーバ110、第1ユーザ端末に相当するPC(パーソナルコンピュータ)120、第2ユーザ端末に相当する携帯オーディオ端末130を備える。サーバ110、PC120および携帯オーディオ端末130は、汎用のネットワーク101(例えばインターネット(商標))により、相互通信可能となっている。また、PC120と携帯オーディオ端末130とは、ネットワーク101とは異なるダイレクトライン接続によっても通信可能となっている。そして、これらサーバ110、PC120、携帯オーディオ端末130は、後述するユーザデータDu(k)を共有している。ここで、共有とは、サーバ110、PC120、携帯オーディオ端末130とで同じ情報内容のユーザデータDu(k)をそれぞれに記憶していることを示す。
【0013】
(サーバ)
サーバ110は、管理サーバとコンテンツサーバとを有する構造からなり、制御部111、通信部112、利用者DB(利用者データベースDBu)113、および楽曲DB(楽曲データベースDBm)114を備える。
【0014】
楽曲データベースDBmには、複数の楽曲データDm(1)〜Dm(m)が保存されている。なお、(m)は登録済みの楽曲データ数に相当する。楽曲データDm(1)〜Dm(m)は、例えばWAVファイル形式等のCD(コンパクトディスク)の音質に相当するような所定のオーディオファイル形式からなり、楽曲データDm(1)〜Dm(m)毎に個別楽曲情報が関連付けして記憶されている。ここで、個別楽曲情報は、各楽曲データを個別に特定するための情報(データ)であり、楽曲データ毎に設定されている。
【0015】
利用者データベースDBuには、登録された複数のユーザに関する情報を識別するためのユーザデータDu(1)〜Du(n)が保存されている。なお、(n)は登録済みのユーザ数に相当する。これらユーザデータDu(1)〜Du(n)は、
図1(B)に示す構成からなり、以下ではDu(k)を代表データして説明する。
【0016】
ユーザデータDu(k)は、
図1(B)に示すように、ユーザIDDu11(k)、所有楽曲情報Du12(k)、利用端末情報Du13(k)、使用履歴情報Du14(k)および更新情報Du15(k)を含む。ユーザIDDu11(k)は、各ユーザを一意に識別するためのコード番号である。所有楽曲情報Du12(k)は、ユーザIDDu11(k)のユーザが既に購入手続き等を行ったりアップロードした全ての楽曲データに関連する個別楽曲情報により構成される。利用端末情報Du13(k)は、ユーザIDDu11(k)のユーザが使用登録した全ての端末(
図1の例であればPC120と携帯オーディオ端末130)の端末識別情報により構成される。使用履歴情報Du14(k)は、所有楽曲情報Du12(k)に含まれる各個別楽曲情報に対応する楽曲データに使用回数制限が設定されている場合などに用いられる。そして、使用履歴情報Du14(k)は、個別楽曲情報毎に設定された残り使用可能回数により構成される。更新情報Du15(k)は、ユーザデータDu(k)の最新の更新日時に基づくデータであり、日時データもしくは順次番号が加算されるバージョン番号等により表される。この更新情報Du15(k)は、後述するサーバ100、PC120、携帯オーディオ端末130間でのユーザデータDu(k)の更新時に用いられる。
【0017】
通信部112は、ネットワーク101を介したPC120、携帯オーディオ端末130との通信制御を行う。
【0018】
制御部111は、PC120や携帯オーディオ端末130からの楽曲データのダウンロード要求やストリーミング要求を、個別楽曲情報やユーザデータDu(k)を用いて受け付ける。制御部111は、受け付けた個別楽曲情報やユーザデータDu(k)に基づいて、楽曲データDmのダウンロードやストリーミングの開始準備処理を行う。この際、制御部111は、楽曲データDmをユーザデータDu(k)の利用端末情報Du13(k)に基づいてファイル形式変換する。すなわち、制御部111は、開始要求を行った端末の端末識別情報を利用端末情報Du13(k)から取得して、当該端末識別情報から開始要求を行った端末で利用可能なファイル形式に変換する(
図1であれば、Dm’やDsm)。制御部111は、この開始準備が終了すると、開始要求を行った端末に対して、変換後のファイル形式からなる楽曲データを送信する。
【0019】
制御部111は、PC120や携帯オーディオ端末130からユーザデータDu(k)の更新処理を受け付けると、受け付けたユーザデータDu(k)を用いて、既に利用者データベースDBuに記録されているユーザデータDu(k)を更新記録する。
【0020】
制御部111は、PC120や携帯オーディオ端末130からユーザ新規登録の要求を受け付けると、新規ユーザ登録処理を実行して、利用者データベースDBuに新たなユーザデータを記録する。
【0021】
制御部111は、PC120から楽曲データのアップロード要求を受け付けると、既に該当する楽曲データが存在するかどうか検出する。制御部111は、楽曲データベースDBmに当該アップロードしたい楽曲データが存在しないことを検出すると、楽曲データを個別楽曲情報とともにアップロードして楽曲データベースDBmへ新規登録する。そして、制御部111は、ユーザデータDu(k)の所有楽曲情報Du12(k)を更新して、利用者データベースDBuに更新記録するとともに、PC120や携帯オーディオ端末130へ更新済みのユーザデータDu(k)を送信する。この際、このように個人ユーザにより楽曲データベースDBmに楽曲データが記憶される場合には、例えばユーザID等のユーザ特定フラグが楽曲データに関連付けして記憶される。一方、制御部111は、楽曲データが既に楽曲データベースDBmに記憶されていれば、楽曲データのアップロードによる楽曲データベールDBmの新規登録は行わず、ユーザデータDu(k)の所有楽曲情報Du12(k)のみを更新して、利用者データベースDBuに更新記録するとともに、PC120や携帯オーディオ端末130へ更新済みユーザデータDu(k)を送信する。
【0022】
(PC120)
PC120は、制御部121、通信部122、ハードディスク装置等からなる記憶部123、ディスクドライブ124、表示部125、音声出力部126を備える。
【0023】
制御部121は、一般的なPC120全体の各種制御を行う。これとともに、制御部121は、ユーザデータDu(k)の更新制御を行ったり、図示しない操作部により指示されるユーザデータの新規登録に関する制御を行う。
【0024】
制御部121は、操作部により楽曲データの購入、ダウンロード指示を受け付けると、サーバ110からの楽曲データのダウンロード処理制御を行う。具体的には、ダウンロード指示を受け付けると、当該楽曲データに対応する個別楽曲情報を含むユーザデータDu(k)を生成して、サーバ110へ再送信する。そして、サーバ110から自装置の仕様に準じたファイル形式の楽曲データDm’をダウンロードすると、記憶部123へ記憶する。
【0025】
制御部121は、記憶部123に記憶された楽曲データDm’(k1)〜Dm’(kx)の再生制御を行う。具体的には、制御部111は、楽曲データDm’(k1)〜Dm’(kx)の再生指示を操作部から受け付けると、楽曲データを再生して音声出力部(スピーカ等)126から放音させる。ここで、楽曲データDm’は、例えばMP3形式の楽曲データである。
【0026】
また、制御部121は、楽曲データが記憶された光ディスク等の媒体がディスクドライブ124に挿入されると、各楽曲データの個別楽曲情報を取得する。そして、制御部111は、楽曲データの取り込み制御を操作部で受け付けると、この取得した個別楽曲情報に基づいてユーザデータDu(k)を更新し、サーバ110へ送信する。サーバ110から当該個別楽曲情報の楽曲データが楽曲データベースDBm内に存在しないことを確認すると、制御部121は、ディスクドライブ124を用いて媒体から楽曲データを取り込み、記憶部123に記憶するとともに、サーバ110へアップロードする。なお、制御部121は、このようなアップロード処理を行った場合には、携帯オーディオ端末130へは、このアップロード処理の後で、最初に携帯オーディオ端末130を接続された時点で、携帯オーディオ端末130に対してユーザデータDu(k)の更新を行う。
【0027】
また、制御部121は、通信部122を介して携帯オーディオ端末130がダイレクトライン接続されたことを検出すると、携帯オーディオ端末130に対するユーザデータDu(k)の送受信制御を行う。すなわち、制御部121は、接続された携帯オーディオ端末130が既にユーザデータDu(k)に記憶されている端末であるかを確認し、異なれば、切り替え処理の有無を確認する。ユーザ等により切り替え処理実行の操作入力を受け付けると、新たな携帯オーディオ端末130の端末識別情報を取得して、ユーザデータDu(k)の更新を行う。更新されたユーザデータDu(k)は、サーバ110および当該新たな携帯オーディオ端末130へ送信される。また、制御部121は、接続された携帯オーディオ端末130がユーザデータDu(k)に登録されていれば、携帯オーディオ端末130に記憶されているユーザデータDu(k)を取得し、自装置のユーザデータDu(k)と比較する。この際、制御部121は、携帯オーディオ端末130のユーザデータDu(k)と自装置のユーザデータDu(k)と、を比較し、さらにサーバ100に対して利用者データベースDBuに記憶されているユーザデータDu(k)を照会する。そして、制御部121は、自装置のユーザデータDu(k)が携帯オーディオ端末130のユーザデータDu(k)よりも新しいものであれば、携帯オーディオ端末130へ自装置のユーザデータDu(k)を送信する。
【0028】
通信部122は、ネットワーク101を介したサーバ110との通信制御を行うとともに、ダイレクトライン接続による携帯オーディオ端末130との通信制御を行う。記憶部123は、所謂ハードディスクドライブ等の不揮発性記録媒体からなり、ユーザデータDu(k)と、自装置の仕様に応じたファイル形式の楽曲データDm’(k1)〜Dm’(kx)を記憶する。ここで、xは記憶された楽曲データ数を示す。ディスクドライブ124は、CDドライブやDVDドライブのような光ディスクに書き込まれた情報を読み取る機能を有する装置であり、制御部121の制御により、楽曲データを読み出して、制御部121へ出力する。表示部125は、液晶ディスプレイ等の表示素子であり、制御部121による表示制御に応じてテキストデータや画像データ、さらには映像データを表示する。音声出力部126は、スピーカや音声外部出力ライン等からなり、制御部121で再生された楽曲を放音やアナログ信号出力する。
【0029】
(携帯オーディオ端末130)
携帯オーディオ端末130は、制御部131、通信部132、メモリ133、表示部135、音声出力ポート136を備える。
【0030】
制御部131は、図示しない操作部からの操作入力を受けて、楽曲のストリーミング再生制御や楽曲のダウンロード再生制御を行う。具体的には、制御部131は、これら再生関係操作を受け付けると、メモリ133に記憶されているユーザデータDu(k)からダウンロード可能な楽曲データの一覧を表示部135へ表示する。制御部131は、ユーザから楽曲データの選択操作を受け付けると、選択された楽曲データの個別楽曲情報を取得して、サーバ110へ送信する。そして、サーバ110から楽曲データがストリーミング配信されると、制御部131は、メモリ133にバッファリングしながら再生し、音声出力ポート136に接続されたマイクロホン等に楽曲音を出力する。
【0031】
制御部131は、PC120とのダイレクトライン接続を検出すると、PC120へユーザデータDu(k)を送信するとともに、PC120の制御部121から新たなユーザデータDu(k)を受け付けると、メモリ133に記憶されているユーザデータDu(k)を更新記憶する。
【0032】
さらに、携帯オーディオ端末130に楽曲データをダウンロードして購入する機能が備えられ、メモリ133に当該楽曲データを記憶するに十分な容量が備えられている場合、上述のPC120の制御部121と同様に、制御部131は、操作部により楽曲データの購入、ダウンロード指示を受け付け、サーバ110からの楽曲データのダウンロード処理制御を行う。この際、制御部131は、サーバ110から自装置の仕様に準じたファイル形式(例えば、MP4形式等)の楽曲データをダウンロードして、メモリ133へ記憶する。
【0033】
通信部132は、ネットワーク101を介したサーバ110との通信制御を行うとともに、ダイレクトライン接続によるPC120との通信制御を行う。メモリ133は、所謂フラッシュメモリ等の記録媒体からなり、ユーザデータDu(k)を記憶するとともに、ストリーミング時にはバッファリングメモリとして機能し、ダウンロードが可能な場合であれば自装置の仕様に応じたファイル形式の楽曲データを記憶する。表示部135は、小型の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等からなり、制御部131による表示制御に応じてテキストデータ等を表示する。
【0034】
次に、本実施形態の楽曲データ管理システムによる各種処理の実施例について説明する。
【0035】
(A)携帯オーディオ端末130の切り替え、新規登録、追加登録
図2は、携帯オーディオ端末130の切り替え、新規登録、及び追加登録時の処理を示すシステムフローチャートである。
図2における携帯オーディオ端末130は、新たに登録する、すなわち切り替え後であったり追加させる端末を示す。
【0036】
これらの処理を行う場合、登録すべき携帯オーディオ端末130は、ダイレクトライン接続等によりPC120へ接続される(S301)。携帯オーディオ端末130とPC120とは、互いにネゴシエーションし接続状態を確認する(S201,S302)。PC120は、携帯オーディオ端末130に対して装置識別情報を要求し(S202)、携帯オーディオ端末130は、装置識別情報要求を受信する(S303)。携帯オーディオ端末130は、装置識別情報をPC120へ送信し(S304)、PC120は携帯オーディオ端末130の装置識別情報を取得する(S203)。
【0037】
PC120は、装置識別情報が既存のユーザデータDu(k)の内容に一致するかを確認し、一致しなければ、切り替え処理、新規登録処理、追加登録処理のいずれであるかを示す操作指示を受け付ける。PC120は、切り替え処理であれば、ユーザデータDu(k)の利用端末情報の装置識別情報を書き換えて、ユーザデータDu(k)を更新記憶する。PC120は、新規登録や追加登録処理であれば、ユーザデータDu(k)の利用端末情報の装置識別情報に新たな携帯オーディオ端末130の装置識別情報を追記して、ユーザデータDu(k)を更新記憶する(S205)。
【0038】
PC120は、更新したユーザデータDu(k)をサーバ110と携帯オーディオ端末130へ送信する(S206)。サーバ110は、更新されたユーザデータDu(k)を受信して(S101)、利用者データベースDBuに上書き更新する(S102)。携帯オーディオ端末130は、更新されたユーザデータDu(k)を受信して(S305)、メモリ133へ記憶する(S306)。
【0039】
このような処理を行うことで、携帯オーディオ端末が変化しても、サーバ110、PC120、携帯オーディオ端末130で同じユーザデータDu(k)が記憶される。
【0040】
(B)携帯オーディオ端末130の故障復帰
図3は携帯オーディオ端末130の故障復帰時の処理を示すシステムフローチャートである。
【0041】
ユーザは、携帯オーディオ端末130の故障を確認すると、これを修復させて、初期状態へ復帰処理する(S331)。
【0042】
携帯オーディオ端末130は、ダイレクトライン接続等によりPC120へ接続され、携帯オーディオ端末130とPC120とは、互いにネゴシエーションし接続状態を確認する(S231,S332)。PC120は、携帯オーディオ端末130に対して装置識別情報を要求し(S232)、携帯オーディオ端末130は、装置識別情報要求を受信する(S333)。携帯オーディオ端末130は、装置識別情報をPC120へ送信し(S334)、PC120は携帯オーディオ端末130の装置識別情報を取得する(S233)。
【0043】
PC120は、携帯オーディオ端末130の装置識別情報から既にユーザデータDu(k)に登録されているものであると確認すると、ユーザデータの要求を行う(S234)。携帯オーディオ端末130は、ユーザデータ要求を受信すると(S335)、ユーザデータ無情報を送信する(S336)。PC120は、ユーザデータ無情報を取得すると(S235)、携帯オーディオ端末130が初期状態であることを検出し、ユーザデータDu(k)を携帯オーディオ端末130へ送信する(S236)。
【0044】
携帯オーディオ端末130は、ユーザデータDu(k)を受信すると(S337)、メモリ133へ記憶する(S338)。
【0045】
このような処理を行うことで、携帯オーディオ端末130が故障して復帰した場合でも、再度楽曲データを取り込む必要が無く、容易に復帰処理を行うことができる。
【0046】
(C)楽曲データのダウンロード
図4はPC120への楽曲データのダウンロード処理を示すフローチャートである。
【0047】
PC120は、ユーザからのダウンロード操作を受け付けると(S211)、ダウンロード対象の楽曲データの個別楽曲情報を取得する(S212)。PC120は、ユーザデータDu(k)を更新して(S213)、この更新したユーザデータDu(k)をサーバ110へ送信する(S214)。この際、PC120は、携帯オーディオ端末130に対して、この更新処理後における最初の接続のタイミングでユーザデータDu(k)を送信する。携帯オーディオ端末130は、ユーザデータDu(k)を受信して(S311)、メモリ133に更新記憶する(S312)。
【0048】
サーバ110は、ユーザデータDu(k)を受信すると(S111)、利用者データベースBDuの更新記録を行う(S112)。サーバ110は、更新されたユーザデータDu(k)に基づいて指定された楽曲データを楽曲データベースDBmから読み出し、PC120に対応するファイル形式に変換して送信する(S113)。
【0049】
PC120は、ファイル変換された楽曲データDm’を受信して(S215)、記憶部123へ記憶する(S216)。
【0050】
このような処理を行うことで、PC120でダウンロード処理を行っても、PC120とともにサーバ110、携帯オーディオ端末130のユーザデータDu(k)も更新記憶される。これにより、この後、ダウンロードした楽曲データを携帯オーディオ端末130でストリーミング再生する際にも、楽曲情報のみでストリーミング再生準備を行うことができる。また、ダウンロードされる楽曲データがPC120のファイル形式に変換されているので、PC120側で使用可能なファイル形式に変換する必要が無く、ダウンロード処理が簡便になる。
【0051】
(D)楽曲データの携帯オーディオ端末130によるストリーム再生
図5は携帯オーディオ端末130への楽曲データのストリーム配信を示すフローチャートである。
【0052】
携帯オーディオ端末130は、ユーザからのストリーム受信操作を受け付けると(S321)、ストリーム配信対象の楽曲データの個別楽曲情報を取得する(S332)。携帯オーディオ端末130は、ユーザデータDu(k)を更新して(S323)、この更新したユーザデータDu(k)をサーバ110へ送信する(S324)。この際、携帯オーディオ端末130は、PC120に対して、この更新処理後における最初の接続のタイミングでユーザデータDu(k)を送信する。PC120は、ユーザデータDu(k)を受信して(S221)、記憶部123に更新記憶する(S222)。
【0053】
サーバ110は、ユーザデータDu(k)を受信すると(S121)、利用者データベースBDuの更新記録を行う(S122)。サーバ110は、更新されたユーザデータDu(k)に基づいて指定された楽曲データを楽曲データベースDBmから読み出し、携帯オーディオ端末130に対応するファイル形式に変換してストリーム送信する(S123)。
【0054】
携帯オーディオ端末130は、ファイル変換された楽曲データDsmを順次バッファリングしながらストリーム再生する(S325)。
【0055】
このような処理を行うことで、携帯オーディオ端末130でストリーム配信処理を行っても、携帯オーディオ端末130とともにサーバ110、PC120のユーザデータDu(k)も更新記憶される。
【0056】
これにより、この後、ストリーム配信対象の楽曲データをPC120でダウンロードする際にも、楽曲情報のみでダウンロード準備を行うことができる。また、ストリーム配信される楽曲データが携帯オーディオ端末130のファイル形式に変換されているので、ストリーム配信による再生を確実に行うことができる。また、常時記憶する情報がユーザデータDu(k)のみであり、ストリーム配信による楽曲データの再生を行うことで、携帯オーディオ端末130のメモリ容量が少なくても、多数の楽曲データのストリーム再生を簡単に行うことができる。
【0057】
(E)PC120による楽曲データアップロード
図6は楽曲データのアップロード処理を示すフローチャートである。
【0058】
ユーザが楽曲データを取り込もうとして、ディスクドライブ124に光ディスクを挿入すると、PC120のディスクドライブ124は光ディスクに書き込まれた楽曲に関する各種の情報を読み取り(S241)、収録されている楽曲データに対応する個別楽曲情報を取得する(S242)。PC120は、取得した個別楽曲情報に基づいてユーザデータDu(k)を更新して(S243)、この更新したユーザデータDu(k)をサーバ110へ送信する(S244)。この際、PC120は、携帯オーディオ端末130に対して、この更新処理後における最初の接続のタイミングでユーザデータDu(k)を送信することもできる。この場合、携帯オーディオ端末130は、ユーザデータDu(k)を受信して、メモリ133に更新記憶する。
【0059】
サーバ110は、ユーザデータDu(k)を受信すると(S141)、利用者データベースBDuの更新記録を行う(S142)。サーバ110は、更新されたユーザデータDu(k)に基づいて指定された楽曲データが楽曲データベースDBmに記録されているかどうかを確認する(S143)。サーバ100は、楽曲データが存在すれば(S144:Y)、アップロードを行わない。一方、サーバ110は、楽曲データが存在しなければ(S144:N)、PC120に対して楽曲データのアップロード要求を行う(S145)。
【0060】
PC120は、アップロード要求を受信して(S215)、ディスクドライブに装着された光ディスクから該当する楽曲データを読み出す(S216)。PC120は、読み出した楽曲データをサーバ110へ送信する。
【0061】
サーバ110は、アップロードされた楽曲データを受信して(S146)、楽曲データベースDBmに記録する(S147)。この際、サーバ110は、ユーザの端末からアップロードに対してユーザを識別するタグを付加して記録する。
【0062】
このような処理を行うことで、ユーザが自信で所有する光ディスクに記録されている楽曲データをサーバ110にバックアップする場合に、必ず光ディスクの楽曲データをリッピングして、アップロードしなければならないという処理を軽減もしくは無くすことができる。これにより、アップロード処理がより簡素化される。もちろん、この際、楽曲データベースDBmに既に存在するとしてアップロードしなかった楽曲データについても、ユーザデータDu(k)を用いて、サーバ100の楽曲データベースDBmに記憶されている楽曲データをダウンロードすることで利用できる。さらには、このようなアップロード処理を行った楽曲データを、PC120から直接携帯オーディオ端末130へ送信することなく、サーバ100からのストリーム再生等により携帯オーディオ端末130で利用することもできる。
【0063】
なお、上述の説明では楽曲データを例に示したが、映像データについても同様の構成および処理を適用することができる。また、上述の説明では、携帯オーディオ端末が1つの場合を例に説明したが、携帯オーディオ端末数が複数であってもよい。