(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パーティを編成するためには、パーティを構成する各コンテンツに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストが、ユーザーに対応付けられた上限コスト以下でなければならない。しかしながら、高いコストが設定されたコンテンツが付与されたときに、そのコンテンツを用いてパーティを編成しようとすると、容易に上限コストを超えてしまう場合がある。この場合には、高いコストが設定されたコンテンツを獲得できたにもかかわらず、すぐにパーティ編成に利用できずに無駄になってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高いコストが設定されたコンテンツを獲得直後から有効に活用することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
ユーザーに対応付けて上限コストが設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
コンテンツに対応付けてコストが設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、
複数のコンテンツの中から選択されたいずれかのコンテンツをユーザーに付与し所持させる付与部と、
パーティを構成する各コンテンツに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストがユーザーに対応付けられた上限コスト以下になるように1又は複数のコンテンツから構成される前記ユーザーのパーティを編成するパーティ編成部と、
ユーザーの操作に基づいて、前記ユーザーの所持する第1コンテンツを、前記第1コンテンツに対応付けられたコストよりも低いコストが対応付けられた第2コンテンツで代替する設定を行なう代替設定部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、第1コンテンツに高いコストが設定されていて、パーティを構成できない場合であっても、その第1コンテンツを獲得さえできれば、コストの低い第2コンテンツに代替することでパーティを構成できるようになる。そのため、第1コンテンツを獲得できたことが無駄にならず、獲得直後から第1コンテンツを有効に活用することが可能となる。
【0007】
また、合成元となる合成元コンテンツに素材となる素材コンテンツを合成させることによって、前記合成元コンテンツに設定されたパラメーターを変動させる合成ゲームを実行するゲーム実行部と、を備え、
前記代替設定部は、ユーザーの操作に基づいて、前記第1コンテンツを前記第2コンテンツで代替する設定を解除し、
前記ゲーム実行部は、合成元となる前記第2コンテンツに素材コンテンツが合成された後に、前記第1コンテンツを前記第2コンテンツで代替する設定が解除されたことにより、前記第2コンテンツに設定された変動後のパラメーターを、前記第1コンテンツに設定されたパラメーターとして引き継がせることが望ましい。
これにより、第2コンテンツのパラメーターを変動させた後に、第1コンテンツを第2コンテンツで代替する設定が解除されたとしても、変動後のパラメーターを第1コンテンツに引き継ぐことができる。そのため、代替コンテンツであっても積極的に成長させることができる。
【0008】
また、前記ユーザー情報には、ユーザーの所持するコンテンツが設定され、
前記コンテンツ情報には、予め関連付けられた素材となる素材コンテンツ、及び、合成先となる合成先コンテンツが、合成元となる合成元コンテンツに対応付けて設定されており、
合成元コンテンツに対応付けられた素材コンテンツを前記合成元コンテンツに合成させることによって、前記合成元コンテンツ及び前記素材コンテンツをユーザーの所持しないコンテンツにすると共に、合成元コンテンツに対応付けられた合成先コンテンツをユーザーの所持するコンテンツにする合成ゲームを実行するゲーム実行部であって、
前記第1コンテンツに対応付けられた素材コンテンツを合成元としての前記第2コンテンツに合成することによって、前記第2コンテンツ及び前記素材コンテンツをユーザーの所持しないコンテンツにすると共に、前記第2コンテンツに対応付けられた合成先コンテンツをユーザーの所持するコンテンツにするゲーム実行部とを備えたことが望ましい。
これにより、第1コンテンツの素材コンテンツを用いて第2コンテンツの合成を行なうことで、第2コンテンツの合成先コンテンツを獲得できる。
【0009】
また、前記代替設定部は、前記ゲーム実行部によって前記第1コンテンツに対応付けられた素材コンテンツが合成元としての前記第2コンテンツに合成された後に、前記第1コンテンツを前記第2コンテンツで代替する設定を解除することにより、前記第1コンテンツに対応付けられた合成先コンテンツをユーザーの所持するコンテンツにすることが望ましい。
これにより、第2コンテンツの合成後に、第1コンテンツを第2コンテンツで代替する設定が解除されたとしても、第1コンテンツの合成が行われていたものとみなして、第1コンテンツの合成先コンテンツを獲得できる。そのため、第1コンテンツの素材コンテンツを用いて第2コンテンツの合成を行なうことが無駄にならない。
【0010】
また、前記コンテンツ情報には、前記第2コンテンツに対応付けられたパラメーターが、前記第1コンテンツに対応付けられたパラメーターよりも低く設定され、且つ、前記第2コンテンツに対応付けられた特殊パラメーターが、前記第1コンテンツに対応付けられた特殊パラメーターと等しく設定されていることが望ましい。
これにより、全体的には第1コンテンツよりも劣るものの、部分的には第2コンテンツを第1コンテンツと同等に扱うことができる。
【0011】
また、ユーザーに対応付けられた上限コストは、ユーザーのプレイ状況に応じて上昇するように設定されており、
ユーザーに対応付けられた上限コストが、前記第2コンテンツで代替する設定が行われたときの上限コストよりも所定値以上上昇したことによって、前記第2コンテンツで代替する設定の解除に関する通知を行なう通知部を備えたことが望ましい。
これにより、第1コンテンツを第2コンテンツで代替する設定を解除すべき適切なタイミングをユーザーに通知することができる。
【0012】
また、ユーザーに対応付けて上限コストが設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
コンテンツに対応付けてコストが設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、
複数のコンテンツの中から選択されたいずれかのコンテンツをユーザーに付与し所持させる付与部と、
パーティを構成する各コンテンツに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストがユーザーに対応付けられた上限コスト以下になるように1又は複数のコンテンツから構成される前記ユーザーのパーティを編成するパーティ編成部と、
ユーザーの操作に基づいて、前記ユーザーの所持するコンテンツに対応付けられた第1コストを、前記コンテンツに対応付けられた第1コストよりも低下させた第2コストで代替する設定を行なう代替設定部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、コンテンツに高い第1コストが設定されていて、パーティを構成できない場合であっても、そのコンテンツを獲得さえできれば、第1コストよりも低い第2コストに代替することでパーティを構成できるようになる。そのため、コンテンツを獲得できたことが無駄にならず、獲得直後からコンテンツを有効に活用することが可能となる。
【0013】
また、コンピューターを、
ユーザーに対応付けて上限コストが設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶手段、
コンテンツに対応付けてコストが設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段、
複数のコンテンツの中から選択されたいずれかのコンテンツをユーザーに付与し所持させる付与手段、
パーティを構成する各コンテンツに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストがユーザーに対応付けられた上限コスト以下になるように1又は複数のコンテンツから構成される前記ユーザーのパーティを編成するパーティ編成手段、
ユーザーの操作に基づいて、前記ユーザーの所持する第1コンテンツを、前記第1コンテンツに対応付けられたコストよりも低いコストが対応付けられた第2コンテンツで代替する設定を行なう代替設定手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、高いコストが設定された第1コンテンツを獲得できたことが無駄にならず、その第1コンテンツを獲得直後から有効に活用することが可能となる。
【0014】
また、コンピューターを、
ユーザーに対応付けて上限コストが設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶手段、
コンテンツに対応付けてコストが設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段、
複数のコンテンツの中から選択されたいずれかのコンテンツをユーザーに付与し所持させる付与手段、
パーティを構成する各コンテンツに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストがユーザーに対応付けられた上限コスト以下になるように1又は複数のコンテンツから構成される前記ユーザーのパーティを編成するパーティ編成手段、
ユーザーの操作に基づいて、前記ユーザーの所持するコンテンツに対応付けられた第1コストを、前記コンテンツに対応付けられた第1コストよりも低下させた第2コストで代替する設定を行なう代替設定手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、高いコストが設定されたコンテンツを獲得できたことが無駄にならず、そのコンテンツを獲得直後から有効に活用することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明はコストが設定されたコンテンツを用いてパーティを編成することのできるゲームを採用する情報処理装置、プログラム及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0017】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0018】
クライアント端末10は、ユーザーが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0019】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバ型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、
図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
【0020】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、本実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
【0021】
コンピューター50は、
図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インターフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インターフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、入力装置55及び表示装置56は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0022】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0023】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0024】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0025】
通信インターフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインターフェースである。これにより、コンピューター50は通信インターフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0026】
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0027】
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0028】
外部インターフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインターフェースである。これにより、コンピューター50は外部インターフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0029】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0030】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0031】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0032】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0033】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0034】
サーバー制御部200は、後述する対戦ゲームに関する処理を実行する機能を有する。このサーバー制御部200は、ゲーム実行部201、代替設定部202、パーティ編成部203、付与部204、通知部205、及び表示制御部206を含む。
【0035】
ゲーム実行部201は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づき、後述する対戦ゲーム、抽選ゲーム、及び合成ゲーム等、各種ゲームに関する処理を実行する。
【0036】
本実施形態におけるゲーム実行部201は、合成ゲームにおいて、合成元キャラクターに対応付けられた素材キャラクターを合成元キャラクターに合成(進化合成)させることによって、その合成元キャラクター及び素材キャラクターをユーザーの所持しないキャラクターにすると共に、合成元キャラクターに対応付けられた進化キャラクターをユーザーの所持するキャラクターにする。またゲーム実行部201は、合成元キャラクターに素材キャラクターを合成(強化合成)させることによって、素材キャラクターをユーザーの所持しないキャラクターにすると共に、合成元キャラクターに設定されたパラメーターを変動させる。
【0037】
代替設定部202は、代替設定に関する処理を実行する。本実施形態では、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づき、代替元キャラクター(第1キャラクター)に対応付けられたコストよりも低いコストが対応付けられた代替キャラクター(第2キャラクター)で代替する設定を行なう。
【0038】
パーティ編成部203は、1又は複数のキャラクターから構成されるパーティを編成する処理を実行する。本実施形態では、パーティを構成する各キャラクターに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストが、ユーザーに対応付けられた上限コスト以下になるようにパーティを編成する。
【0039】
付与部204は、対戦ゲームや抽選ゲームにおいて、後述するキャラクター情報に設定された複数のキャラクターのうち1又は複数のキャラクターをユーザーに対して付与し所持させる処理を実行する。
【0040】
通知部205は、代替設定又はその設定解除に関する通知を行なう処理を実行する。本実施形態では、ユーザーに対応付けられた上限コストが、代替設定部202によって第2キャラクターで代替する設定が行われたときの上限コストよりも所定値以上上昇した場合に、第2キャラクターで代替する設定の解除に関する通知を行なう。
【0041】
表示制御部206は、例えば、ゲーム実行部201が後述する対戦ゲーム、抽選ゲーム、及び合成ゲーム等の各種ゲームに関する処理を実行することによって各種ゲームが進行すると、そのゲーム進行に従ってクライアント端末10の画面表示を制御する。
【0042】
サーバー記憶部220は、各種ゲームに関する情報を記憶する機能を有する。このサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、及びユーザー情報記憶部222を含む。
【0043】
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報には、対戦ゲーム、抽選ゲーム、合成ゲームで利用される各種キャラクター等が設定されている。
【0044】
ユーザー情報記憶部222は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報には、ユーザーのランク、上限コスト、ユーザーが所持する各種キャラクター、ユーザーの代替設定情報等が設定されている。
【0045】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0046】
《クライアント端末》
図4は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば
図4に示す機能ブロックにより実現される。
【0047】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作受付部150、画面表示部160を実現する。クライアント制御部100は、要求送信部101、応答受信部102を含む。
【0048】
操作受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作を受け付ける。また、クライアント制御部100は、クライアント端末10におけるゲームに関する処理を行う。要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作の内容に基づき、サーバー装置20に対して要求を送信する。応答受信部102は、要求送信部101がサーバー装置20に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0049】
また、クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる情報を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、サーバー装置20からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0050】
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバー装置20がゲームの進行や表示制御を行うが、クライアント端末10が行ってもよい。具体的には、ゲーム進行部及び表示制御部の少なくとも一方を、サーバー装置20のサーバー制御部200に設けない構成にすると共に、クライアント端末10のクライアント制御部100に設ける構成にしてもよい。
【0051】
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0052】
<ゲームの概要>
ここでは、本実施形態におけるゲームの概要について説明する。本実施形態におけるゲームには、少なくとも対戦ゲーム、抽選ゲーム、合成ゲームが含まれている。
【0053】
本実施形態における対戦ゲームは、パーティ(団体)を構成する各キャラクターを、対戦相手となる敵キャラクターと対戦させるゲームである。ユーザーは、自らの所持するキャラクター等を用いて自己のパーティを編成して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。
【0054】
この対戦ゲームをプレイする各ユーザーには、自己のランクに応じた上限コストが設定されている。また、パーティ編成に用いられる各キャラクターには、レア度等に応じたコストが設定されている。この対戦ゲームでは、ユーザーは、パーティを構成する各キャラクターのコストを足し合わせた合計コストが自分の上限コスト以下になるように、自己のパーティを編成する必要がある。
【0055】
また対戦の結果、敵キャラクターを倒すことができた場合には、ユーザーに対しキャラクターが付与される場合がある。ユーザーは、付与されたキャラクターを用いて合成ゲームを行うこともできる。
【0056】
本実施形態における抽選ゲームは、ユーザーによって抽選開始操作が行われたことにより、抽選確率に基づいて抽選対象であるキャラクター群から選択したキャラクターをユーザーに付与するゲームである。本実施形態では、レア度が高いキャラクターであるほど抽選確率が低く設定されている。そのため、レア度が高いキャラクターであるほど獲得しにくくなっている。ユーザーは、付与されたキャラクターを用いて対戦ゲームや合成ゲームを行うことができる。
【0057】
本実施形態における合成ゲームは、ユーザーによって合成開始操作が行われたことにより、合成元となるキャラクター(合成元キャラクター)に合成素材となるキャラクター(素材キャラクター)を組み合せることによって、合成元キャラクターの能力を強化させたり(強化合成)、合成元キャラクターを次の段階に成長させた合成先キャラクター(進化キャラクター)に進化させたり(進化合成)するゲームである。
【0058】
ユーザーは、自己の所持するキャラクターの中から合成元キャラクターと素材キャラクターを選択し、強化合成や進化合成を行なう。強化合成では、素材キャラクターがユーザーの手元から無くなってしまう代わりに、引き続き所持する合成元キャラクターの能力値を上昇させたり、新たなスキルが追加させたりすることができる。進化合成では、合成元キャラクターに対して予め関連付けられた素材キャラクターすべてをその合成元キャラクターに合成させることで、そのすべての素材キャラクターがユーザーの手元から無くなってしまう代わりに、合成元キャラクターから成長させた進化キャラクターを所持することができる。
【0059】
この対戦ゲームや抽選ゲームをプレイした結果、レア度の高いキャラクターを獲得できたときに、すぐにユーザーはそのキャラクターを用いてパーティを編成しようとする。しかし、レア度の高いキャラクターには、高いコストが設定されている。このため、そのキャラクターをパーティに組み込むと、パーティの合計コストがユーザーの上限コストを容易に超えてしまう場合がある。特に、ランクの低い初心者の場合には、上限コストも低く設定されているため、パーティの合計コストがユーザーの上限コストを容易に超えてしまう場合が多い。この場合には、レア度の高いキャラクターを獲得できたにもかかわらず、すぐにパーティに組み込むことができずに無駄になってしまう。
【0060】
そこで本実施形態では、高いコストが設定されたキャラクター(第1キャラクター)を用いてパーティを構成できない場合であっても、そのキャラクターを獲得できたのであれば、低いコストが設定された他のキャラクター(第2キャラクター)に代替することで、すぐにパーティを構成することが可能となっている。
【0061】
<動作>
《代替設定》
図5は、本実施形態における情報処理システム1の代替設定に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0062】
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にメニュー画面が表示されているときに、代替設定を開始するための操作をクライアント端末10に対して行う。ユーザーがこの操作を行なうと、クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。
【0063】
サーバー装置20のゲーム実行部201は、クライアント端末10からの要求によって代替設定を開始するための操作内容を受け付け、キャラクター選択画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS11)。
【0064】
具体的には、先ず表示制御部206は、ゲーム実行部201から画面表示制御の実行を要求されると、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報からそのユーザーの所持キャラクター情報を取得する。
【0065】
図6は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。このユーザー情報は、項目としてユーザーID、ランク、経験値、上限コスト、フレンド、所持キャラクター、パーティ、代替設定情報等を有する。ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。ランクは、ユーザーのゲームレベルを示す情報である。経験値は、ユーザーの持つ経験値を示す情報である。ユーザーは所定量の経験値を持つことでランクを上昇させることができる。上限コストは、ユーザーに対応付けられたコスト量の上限値(最大値)を示す情報である。フレンドは、フレンド関係を持つ他のユーザーを示す情報である。所持キャラクター情報は、ユーザーの所持キャラクターに関する情報である。パーティは、ユーザーのパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。代替設定情報は、ユーザーの代替設定に関する情報である。
【0066】
図7は、所持キャラクター情報の一例を示す構成図である。この所持キャラクター情報は、項目として所持キャラクター、能力パラメーター、スキルレベル等を有する。所持キャラクターは、ユーザーが所持する1又は複数の各種キャラクターを示す情報である。能力パラメーターは、現時点におけるキャラクターの能力を示す情報である。ここでは、現時点における攻撃、防御、HP等の能力値が設定されており、対戦を繰り返すことで初期値から上昇させることができる。スキルレベルは、現時点における特殊技能の高さを示す情報である。
【0067】
図5に戻り、その後、表示制御部206は、その取得した所持キャラクター情報に基づき、ユーザーの所持キャラクターが一覧表示されたキャラクター選択画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0068】
次いで、ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にキャラクター選択画面が表示されているときに、一覧の中から代替設定の対象となるキャラクター(代替元キャラクター)を指定する操作をクライアント端末10に対して行う。クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーが代替元キャラクターを指定する操作を行なうと、ユーザーのキャラクター指定に基づく操作内容を受け付ける(ステップS12)。
【0069】
そして、クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。サーバー装置20のゲーム実行部201は、クライアント端末10からの要求によって操作内容を受け付けると、キャラクター詳細画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS13)。
【0070】
具体的には、先ず表示制御部206は、ゲーム実行部201から画面表示制御の実行を要求されると、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報からそのユーザーに指定された代替元キャラクターに関する各種情報を取得する。
【0071】
図8は、キャラクター情報の一例を示す構成図である。このキャラクター情報は、項目としてキャラクターID、名称、抽選確率、コスト、レア度、能力パラメーター、スキル、進化キャラクター、素材キャラクター、代替キャラクター等を有する。
【0072】
キャラクターIDは、各種キャラクターを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクター名を示す情報である。抽選確率は、そのキャラクターが抽選ゲーム等で抽選される確率を示す情報である。コストは、そのキャラクターに対応付けられたコスト量を示す情報である。
【0073】
レア度は、キャラクターの希少価値を示す情報である。ここでは、複数段階(例えば10段階)のレア度のうちのいずれかが設定される。能力パラメーターは、キャラクターの能力を示す情報である。ここでは、攻撃、防御、HP等の能力値が初期設定されている。スキルは、発動可能な特殊技能を示す情報である。スキルは、特殊キャラクターを素材キャラクターとして強化合成に用いることによって発動できるようになる。
【0074】
進化キャラクターは、進化合成を行なった際に、合成先となる進化後のキャラクターを示す情報である。なお、1つのキャラクターに対して2種類以上の進化キャラクターを設定することも可能である。素材キャラクターは、合成元となるキャラクターに予め関連付けられた合成素材となるキャラクターを示す情報である。この素材キャラクターは、その合成元キャラクターの進化合成に必要となるキャラクターとなる。代替キャラクターは、その代替元キャラクターの代わりに用いることのできるキャラクターを示す情報である。代替キャラクターには、その代替元キャラクターのコストよりも低いコストが設定されている。
【0075】
図5に戻り、その後、表示制御部206は、その取得した各種情報及び所持キャラクター情報に基づき、代替元キャラクター(代替設定の対象となるキャラクター)の詳細が表示されたキャラクター詳細画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0076】
図9は、キャラクター詳細画面の一例を示すイメージ図である。このキャラクター詳細画面500には、代替元キャラクター501、詳細情報表示領域502、代替キャラクターを設定するための操作ボタン503が表示されている。代替元キャラクター501は、上述したステップS12の処理においてユーザーによって指定された所持キャラクターである。詳細情報表示領域502は、代替元キャラクター501に関する各種情報が表示されている。ここでは、代替元キャラクター501に関するレア度、コスト、スキルや、現時点における攻撃力、防御力、HP、スキルレベルが表示されている。
【0077】
図5に戻り、次いで、ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にキャラクター詳細画面500が表示されているときに、代替元キャラクター501について代替設定を行なうべく、操作ボタン503を選択する操作をクライアント端末10に対して行なう。クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーが操作ボタン503を選択する操作を行なうと、ユーザーの代替設定に基づく操作内容を受け付ける(ステップS14)。
【0078】
そして、クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。その後、サーバー装置20のゲーム実行部201は、クライアント端末10からの要求によって操作内容を受け付け、代替設定部202に代替設定の実行を要求する(ステップS15)。
【0079】
具体的には、代替設定部202は、ゲーム実行部201から代替設定の実行を要求されると、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に含まれる代替設定情報の更新を行って、代替元キャラクター501を追加設定する。このとき、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報から取得した代替キャラクターも対応付けて設定する。なお、代替キャラクターの進化合成が行われた後では、代替キャラクターの進化キャラクターが対応付けて設定される。
【0080】
図10は、代替設定情報の一例を示す構成図である。この代替設定情報は、項目として代替元キャラクター、代替キャラクター(進化前)、代替キャラクター(進化後)、代替設定時の上限コスト等を有する。代替元キャラクターは、代替設定の対象となるキャラクターを示す情報である。代替キャラクター(進化前)は、進化合成が行われる前の代替キャラクターを示す情報である。代替キャラクター(進化後)は、進化合成が行われた後の代替キャラクターを示す情報である。代替設定時の上限コストは、代替設定を行なったときの上限コストの大きさを示す情報である。
【0081】
また、代替設定部202は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に含まれる所持キャラクター情報の更新を行って、代替元キャラクター501を所持キャラクターから削除すると共に、代替元キャラクター501の代替キャラクターを所持キャラクターとして追加設定する。
【0082】
次いで、サーバー装置20のゲーム実行部201は、このようにして代替設定が行われると、代替キャラクター詳細画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS16)。
【0083】
具体的には、表示制御部206は、ゲーム実行部201から画面表示制御の実行を要求されると、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報からその代替キャラクターに関する各種情報を取得する。そして、表示制御部206は、その取得した各種情報及び所持キャラクター情報に基づき、代替キャラクターの詳細が表示された代替キャラクター確認画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0084】
図11は、代替キャラクター確認画面の一例を示すイメージ図である。この代替キャラクター確認画面510には、代替キャラクター511、詳細情報表示領域512が表示されている。詳細情報表示領域512は、代替キャラクター511に関する各種情報が表示されている。ここでは、
図10に示す代替元キャラクター501の詳細情報表示領域502と比較すると、代替キャラクター511には、代替元キャラクター501よりも低いコストが設定されている。また、代替キャラクター511には、代替元キャラクター501よりも低いレア度や能力値が設定されている。また、代替キャラクター511には、代替元キャラクター501と同じスキルやスキルレベルが設定されている。
【0085】
すなわち本実施形態では、代替キャラクターに対応付けられた攻撃力等(能力パラメーター)が、代替元キャラクターに対応付けられた攻撃力等(能力パラメーター)よりも低く設定され、且つ、代替キャラクターに対応付けられたスキルやスキルレベル(特殊パラメーター)が、代替元キャラクターに対応付けられたスキル・スキルレベル(特殊パラメーター)と等しく設定されている。そのため、代替キャラクターは、全体的には代替元キャラクターよりも劣るものの、部分的には代替元キャラクターと同等に扱うことができる。
【0086】
このように、ユーザーは、自己の所持するキャラクターの中から代替元キャラクターを指定して代替キャラクターを設定することができる。そのため、高いコストが設定された代替元キャラクターを用いてパーティを構成できない場合であっても、その高いコストが設定された代替元キャラクターを、低いコストが設定された代替キャラクターで代替することによって、すぐにパーティを構成することが可能となる。
【0087】
《代替設定の解除》
図12は、本実施形態に係る情報処理システム1の代替設定の解除に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0088】
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にメニュー画面が表示されているときに、代替設定の解除を開始するための操作をクライアント端末10に対して行う。ユーザーがこの操作を行なうと、クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。
【0089】
サーバー装置20のゲーム実行部201は、クライアント端末10からの要求によって代替設定の解除を開始するための操作内容を受け付け、キャラクター選択画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS21)。
【0090】
具体的には、先ず表示制御部206は、ゲーム実行部201から画面表示制御の実行を要求されると、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報からそのユーザーの所持キャラクター情報を取得する。
【0091】
その後、表示制御部206は、その取得した所持キャラクター情報に基づき、ユーザーの所持キャラクターが一覧表示されたキャラクター選択画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0092】
次いで、ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にキャラクター選択画面が表示されているときに、一覧の中から代替キャラクターを指定する操作をクライアント端末10に対して行う。クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーが代替キャラクターを指定する操作を行なうと、ユーザーのキャラクター指定に基づく操作内容を受け付ける(ステップS22)。
【0093】
そして、クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。サーバー装置20のゲーム実行部201は、クライアント端末10からの要求によって操作内容を受け付けると、代替キャラクター詳細画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS23)。
【0094】
具体的には、先ず表示制御部206は、ゲーム実行部201から画面表示制御の実行を要求されると、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報からそのユーザーに指定された代替キャラクターに関する各種情報を取得する。
【0095】
次いで、表示制御部206は、その取得した各種情報及び所持キャラクター情報に基づき、代替キャラクターの詳細が表示された代替キャラクター詳細画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0096】
図13は、代替キャラクター詳細画面の一例を示すイメージ図である。この代替キャラクター詳細画面550には、代替キャラクター551、詳細情報表示領域552、代替キャラクターを解除設定するための操作ボタン553が表示されている。代替キャラクター551は、上述したステップS22の処理においてユーザーによって指定された所持キャラクターである。詳細情報表示領域552は、代替キャラクター551に関する各種情報が表示されている。ここでは、代替キャラクター551に関するレア度、コスト、スキルや、現時点における攻撃力、防御力、HP、スキルレベルが表示されている。
【0097】
図12に戻り、次いで、ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に代替キャラクター詳細画面550が表示されているときに、代替キャラクター551について代替設定の解除を行なうべく、操作ボタン553を選択する操作をクライアント端末10に対して行なう。クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーが操作ボタン553を選択する操作を行なうと、ユーザーの代替設定の解除に基づく操作内容を受け付ける(ステップS24)。
【0098】
次いで、クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。その後、サーバー装置20のゲーム実行部201は、クライアント端末10からの要求によって操作内容を受け付け、代替設定部202に代替設定解除の実行を要求する(ステップS25)。
【0099】
具体的には、代替設定部202は、ゲーム実行部201から代替設定解除の実行を要求されると、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に含まれる代替設定情報の更新を行って、代替キャラクター551が対応付けられた代替元キャラクター501(代替設定の対象となるキャラクター)を削除する。
【0100】
また、代替設定部202は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に含まれる所持キャラクター情報の更新を行って、代替キャラクター551を所持キャラクターから削除すると共に、代替元キャラクター501を所持キャラクターとして追加設定する。
【0101】
この際、代替設定部202は、
図10に示すユーザーの代替設定情報を参照して、代替元キャラクター501に対して代替キャラクター511の進化キャラクターが対応付けられていた場合には、
図8に示すキャラクター情報を参照して、代替元キャラクター501ではなく、代替元キャラクター501の進化キャラクターを所持キャラクターとして追加設定する。
【0102】
すなわち、代替キャラクター551の進化合成後に、代替元キャラクター501の代替設定が解除された場合には、すでに代替元キャラクター501の進化合成が行われたものとみなして、代替元キャラクター501の進化キャラクターをユーザーに所持させる。そのため、代替元キャラクター501の素材キャラクターを用いて代替キャラクター551の進化合成を行なったとしても、その素材キャラクターが無駄にならなくて済む。
【0103】
その後、ゲーム実行部201は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に含まれる所持キャラクター情報の更新を行ない、現時点における代替キャラクター551の能力パラメーターを、代替元キャラクター501の能力パラメーターとして引き継がせる。つまり、代替キャラクター551について強化合成が行われ、その能力パラメーターが変動している場合には、変動後の能力パラメーターが代替元キャラクター501の能力パラメーターとして引き継がれる。
【0104】
なお、現時点における代替キャラクター551の能力パラメーターは、ゲーム実行部201が代替キャラクター551に素材キャラクターを強化合成することによって、変動させることができる。このように代替キャラクター551の強化合成を行なって能力パラメーターを成長させたとしても、代替設定の解除後には、変動後の能力パラメーターが代替元キャラクター501に引き継がれることになるので、代替キャラクター551を積極的に成長させることができる。
【0105】
また、ゲーム実行部201は、代替設定部202が代替元キャラクター501の進化キャラクターを所持キャラクターとして追加設定した場合には、代替キャラクター551の進化キャラクターに設定された現時点における能力パラメーターを、代替元キャラクター501の進化キャラクターの能力パラメーターとして引き継がせる。
【0106】
次いで、サーバー装置20のゲーム実行部201は、このようにして代替設定の解除が行われると、代替元キャラクター確認画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS26)。
【0107】
このように、ユーザーは、自己の所持するキャラクターの中からいずれかの代替キャラクターを指定して代替設定を解除することができる。すなわち、対戦を繰り返すことによってユーザーの上限コストが高くなり、レア度の高いキャラクターをパーティに組み込んでも、パーティの合計コストがユーザーの上限コストを超えなくなった場合には、代替設定を解除することで、代替キャラクターから代替元キャラクターに戻すことができる。
【0108】
《代替設定の解除を促す通知》
図14は、本実施形態に係る情報処理システム1の代替設定の通知に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0109】
サーバー装置20のゲーム実行部201は、ユーザーが対戦ゲームをプレイした結果、ユーザーのプレイ状況に応じてランクが1つ上昇したか否かを判定する(ステップS31)。
【0110】
本実施形態における対戦ゲームでは、敵キャラクターとの対戦で勝利すると、ユーザーに経験値が付与される。ユーザーの経験値が所定値ずつ蓄積される度に、ユーザーのランクが1つ上昇するようになっている。そして、ランクが1つ上昇する度に、所定量ずつ上限コストも上昇するようになっている。
【0111】
この判定の結果、ユーザーのランクが上昇しなかったと判定された場合には(ステップS31:NO)、この処理を終了する。その一方で、ユーザーのランクが上昇したと判定された場合には(ステップS31:YES)、次のステップS32の処理に進む。
【0112】
次に、サーバー装置20のゲーム実行部201は、ユーザーのランクが上昇したと判定された場合には、ユーザーの代替設定情報に設定された代替キャラクターについて通知条件が成立するか否かを判定する(ステップS32)。この通知条件とは、ランクが上昇したときの上限コストが、代替設定が行われたときの上限コストよりも所定値以上上昇したことである。
【0113】
具体的には、先ずゲーム実行部201は、キャラクター情報及び代替設定情報を参照して、対象となる代替元キャラクター及び代替キャラクターのコストをそれぞれ取得し、代替元キャラクターのコストと代替キャラクターのコストとの差分Aを求める。例えば、代替元キャラクターのコストが35、代替キャラクターのコストが15であるとき、差分Aは20となる。
【0114】
次に、ゲーム実行部201は、ユーザーの代替設定情報から代替設定を行なったときの上限コストを取得して、代替設定を行なわれたときの上限コストに差分Aを加えた合計値Bを求める。例えば、代替設定を行なわれたときの上限コストが40であるとき、差分Aは20であるから、合計値Bは60となる。
【0115】
次に、ゲーム実行部201は、ユーザー情報を参照して、ランクが1つ上昇したときのユーザーの上限コストが合計値B以上であるか否かを判定する。例えば、ランクが1つ上昇したときの上限コストが61である場合、合計値Bである60よりも大きい。よってこの場合には、その代替キャラクターについて通知条件が成立するものと判定されることになる。
【0116】
このような判定の結果、通知条件が成立しないと判定された場合には(ステップS32:NO)、この処理を終了する。その一方で、通知条件が成立したと判定された場合には(ステップS32:YES)、次のステップS33の処理に進む。
【0117】
次に、サーバー装置20のゲーム実行部201は、上述したステップS32の判定処理によって通知条件が成立したと判定された場合には、サーバー装置20の通知部205に対して通知処理の実行を要求する(ステップS33)。
【0118】
具体的には、サーバー装置20の通知部205は、ゲーム実行部201から通知処理の実行を要求されると、ユーザーに対して代替設定の解除に関する通知を行なう。本実施形態では、代替設定の解除に関する通知がユーザーに対して通知画面によって行われる。そのため、表示制御部206は、通知部205から画面表示制御の実行を要求されると、通知画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0119】
そして、このような通知画面を表示することによって、代替元キャラクターの代替設定を解除すべき適切なタイミングを、ユーザーに把握させることができる。
【0120】
《代替キャラクターの進化合成》
図15は、本実施形態に係る情報処理システム1の代替キャラクターの進化合成に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0121】
先ず、サーバー装置20のゲーム実行部201は、ユーザーの代替設定情報を参照して、ユーザーによって指定された合成元キャラクターがユーザーの代替キャラクターであるか否かを判定する(ステップS41)。
【0122】
次に、サーバー装置20のゲーム実行部201は、ユーザーによって指定された合成元キャラクターがユーザーの代替キャラクターであると判定された場合に(ステップS41:YES)、ユーザーの代替設定情報及びキャラクター情報を参照して、ユーザーによって指定された素材キャラクターが、ユーザーの代替キャラクターに対応付けられた代替先キャラクターに予め関連付けられたすべての素材キャラクターであるか否かを判定する(ステップS42)。
【0123】
これに対し、ユーザーによって指定された合成元キャラクターがユーザーの代替キャラクターでないと判定された場合に(ステップS41:NO)、代替キャラクターについて進化合成を行なわず、この処理を終了する。
【0124】
次に、サーバー装置20のゲーム実行部201は、ユーザーによって指定された素材キャラクターが、ユーザーの代替キャラクターに対応付けられた代替先キャラクターに予め関連付けられたすべての素材キャラクターであると判定された場合に(ステップS42:YES)、ユーザーの代替キャラクターの進化合成を行なう(ステップS43)。
【0125】
具体的には、ゲーム実行部201は、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報から、代替キャラクターの進化キャラクターを取得する。そして、ゲーム実行部201は、
図10に示す代替設定情報の更新を行なって、代替キャラクターを削除すると共に、その取得した代替キャラクターの進化キャラクターを代替先キャラクターに対応付けて追加設定する。
【0126】
さらに、ゲーム実行部201は、
図7に示す所持キャラクター情報の更新を行なって、代替キャラクター及びすべての素材キャラクターをユーザーの所持しないキャラクターにすると共に、その取得した代替キャラクターの進化キャラクターをユーザーの所持キャラクターとして追加設定する。
【0127】
これに対し、ユーザーによって指定された素材キャラクターが、ユーザーの代替キャラクターに対応付けられた代替先キャラクターに予め関連付けられたすべての素材キャラクターでないと判定された場合に(ステップS42:NO)、代替キャラクターについて進化合成を行なわず、この処理を終了する。
【0128】
このように、代替元キャラクターの素材キャラクターを用いて代替キャラクターの進化合成を行なうことで、代替キャラクターの進化キャラクターを獲得することが可能となる。
【0129】
[その他の実施形態]
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0130】
<代替設定部>
前述の実施形態では、代替設定部202が代替元キャラクターよりも低いコストが設定された代替キャラクターを設定する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、代替設定部202が、代替キャラクターを用いることなく、代替元キャラクターに対応付けられた第1コストを、その第1コストよりも低下させた第2コストで代替する設定を行なうことも可能である。これにより、代替元キャラクターに高い第1コストが設定されていて、パーティを構成できない場合であっても、その代替元キャラクターを獲得さえできたのであれば、第1コストよりも低い第2コストに代替することでパーティを構成できるようになる。
【0131】
<代替キャラクター>
前述の実施形態では、
図8に示すキャラクター情報において、1体の代替元キャラクターに1体の代替キャラクターが予め対応付けられている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現時点におけるユーザーの上限コスト(又はランク)を参照して、適切な代替キャラクターを選択してもよい。
【0132】
前述の実施形態では、代替元キャラクターの代替設定後では、ユーザー自らが使用するのは代替キャラクターであっても、他のユーザー(フレンド)に貸与するのは代替元キャラクターであってもよい。
【0133】
<代替設定>
前述の実施形態では、代替設定を行なう際に、ユーザーの所持するゲームポイント等を消費させるようにすることも可能である。また、代替設定の解除を行なう際にも、ユーザーの所持するゲームポイント等を消費させることも可能である。
【0134】
<代替設定の自動解除>
前述の実施形態では、ユーザーのランクが上昇したタイミングで、現時点におけるユーザーの上限コストが、代替設定時におけるユーザーの上限コストよりも所定値以上上昇した場合には、代替設定を自動的に解除してもよい。
【0135】
<コンテンツ>
上記の実施形態では、キャラクター情報に設定されたキャラクターであったが、コンテンツはこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、アイテム、カード、フィギュア、アバター等でもよい。
【解決手段】本発明は、ユーザーに対応付けて上限コストが設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、コンテンツに対応付けてコストが設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、複数のコンテンツの中から選択されたいずれかのコンテンツをユーザーに付与し所持させる付与部と、パーティを構成する各コンテンツに対応付けられたコストを足し合わせた合計コストがユーザーに対応付けられた上限コスト以下になるように1又は複数のコンテンツから構成される前記ユーザーのパーティを編成するパーティ編成部と、ユーザーの操作に基づいて、前記ユーザーの所持する第1コンテンツを、前記第1コンテンツに対応付けられたコストよりも低いコストが対応付けられた第2コンテンツで代替する設定を行なう代替設定部を備えた情報処理装置である。