(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パノラマ画像にアイテム画像を配置した3次元画像と、回転方向と、回転速度と、を対応付けて記憶する3次元画像記憶手段を備えるサーバとネットワークを介して接続する情報端末装置において、
前記3次元画像の表示指示を受付ける受付手段と、
前記受付手段によって受付けた前記3次元画像の表示指示を前記サーバに送信する送信手段と、
前記3次元画像記憶手段に記憶する前記3次元画像と、前記回転方向と、前記回転速度とを前記サーバから受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記3次元画像を、前記回転方向に前記回転速度で回転させながら表示部に表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報端末装置。
パノラマ画像にアイテム画像を配置した3次元画像と、回転方向と、回転速度と、を対応付けて記憶する3次元画像記憶手段を備えるサーバとネットワークを介して接続するコンピュータによって実行される3次元画像表示方法であって、
前記3次元画像の表示指示を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップによって受付けた前記3次元画像の表示指示を前記サーバに送信する送信ステップと、
前記3次元画像記憶手段に記憶する前記3次元画像と、前記回転方向と、前記回転速度とを前記サーバから受信する受信ステップと、
前記受信ステップによって受信した前記3次元画像を、前記回転方向に前記回転速度で回転させながら表示部に表示する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする3次元画像表示方法。
パノラマ画像にアイテム画像を配置した3次元画像と、回転方向と、回転速度と、を対応付けて記憶する3次元画像記憶手段を備えるサーバとネットワークを介して接続するコンピュータに、
前記3次元画像の表示指示を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップによって受付けた前記3次元画像の表示指示を前記サーバに送信する送信ステップと、
前記3次元画像記憶手段に記憶する前記3次元画像と、前記回転方向と、前記回転速度とを前記サーバから受信する受信ステップと、
前記受信ステップによって受信した前記3次元画像を、前記回転方向に前記回転速度で回転させながら表示部に表示する表示制御ステップと、
を実行させることを特徴とする3次元画像表示プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照し本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明は、実施の形態の一例であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0010】
図1は、本実施例にかかる3次元画像表示システム10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、3次元画像表示システム10は、サーバ100と、情報端末装置200とを、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続する。ネットワークNは、一部または全部が有線あるいは無線であり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、移動体通信網等の通信ネットワークである。
【0011】
サーバ100は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)等による情報端末装置200からのリクエストを受信し、情報端末装置200にリクエストに応じたレスポンス(例えば3次元画像やアイテム情報を含むウェブページ等)を送信する、いわゆるウェブサーバである。
【0012】
サーバ100は、パノラマ画像記憶部110と、アイテム情報記憶部120と、配置ルール記憶部130と、3次元画像記憶部140と、送受信部101と、3次元画像生成部102と、ウェブページ生成部103とを備える。
【0013】
図2は、パノラマ画像記憶部110のデータ構成の一例を示す説明図である。パノラマ画像記憶部110は、3次元表示可能なパノラマ画像を複数記憶する。パノラマ記憶部110は、パノラマ画像を識別する情報であるパノラマIDと、パノラマ画像と、回転方向と、回転速度と、その他の情報とを対応付けて記憶する。パノラマ画像は、後述するアイテム画像を配置する際の背景であり、背景に加え各種のメニューを含んでもよい。回転方向は、球体であるパノラマ画像を回転させる方向であり、例えば“球体の垂直軸に対する傾き角度0度で右から左に回転”等を記憶する。回転速度は、球体であるパノラマ画像を回転させる速度であり、例えば“1秒あたり角度10度の速度で回転”等を記憶する。
【0014】
ここでいう、パノラマ画像とは、建物や施設、店舗等の内部または外観、さらには、街、都市等における1つの視点から得られる立体角4πラジアンの画像、いわゆる全天球画像であり、このような画像を用いることによってある視点を中心とした360度全方向すべての画像を球体として表示することが可能となる。なお、パノラマ画像は、特定の画像のない単色の球体であってもよい。パノラマ画像は、正距円筒図法(equirectangular)、正距方位図法、メルカトル図法、魚眼法などの既知の投影図法によって生成することができる。また、パノラマ画像は、実在の建物、施設、店舗や街、都市等をカメラで撮像した写真、架空または実在の空間をコンピュータで演算して作成したコンピュータグラフィクス(以下CGと示す)、あるいは写真とCGとの合成によって生成することができる。
【0015】
図3は、アイテム情報記憶部120のデータ構成の一例を示す説明図である。アイテム情報記憶部120は、アイテム情報を記憶する。アイテム情報記憶部120は、アイテムを識別する情報を示すアイテムIDと、アイテムを表示した画像であるアイテム画像と、アイテムに関する情報(以下、アイテム関連情報と示す)とを対応付けて記憶する。なお、アイテム画像は、アイテムIDを画像データ内に記述することでアイテムIDを含んでいる。アイテムは、例えばウェブサイトで販売する商品や展示する物品等であり、ユーザが煩雑な操作することなく、一画面で表示し視覚で直感的に認識するものであれば、どのようなものであってもよい。アイテム関連情報として、アイテム名、価格、カテゴリー、種別、アイテム情報をアイテム情報記憶部120に記憶した日時等を記憶する。アイテム関連情報のいくつかは、ウェブサイトでのアイテムの扱われ方に応じた情報であり、例えばアイテムが販売対象であれば、価格等の販売に必要な情報を記憶する。カテゴリーは、アイテムを分類するための区分であり、例えば“ファッション”、“雑貨”等である。種別は、アイテムの種類を示し、例えば“靴”、“腕時計”、“花瓶”等である。なお、カテゴリーや種別はさらに細かく分類してもよく、また1つのアイテムに複数のカテゴリーや種別を重複して記憶してもよい。また、アイテム名、価格、カテゴリー、種別等の文字を含む情報は、言語ごとに異なる情報を記憶してもよい。
【0016】
アイテム関連情報として、上述したもののほか、静止画、動画、パノラマ画像、オブジェクトVRデータ、文字データまたは文書データ、音声データの1つまたは複数をアイテム情報記憶部120に記憶してもよい。静止画や動画は、例えばアイテム自体を含めた静止画・動画であり、パノラマ画像は、例えばアイテムを販売する店舗を撮像したパノラマ画像等である。オブジェクトVRデータとは、ユーザの指示に応じ指示方向から観たアイテムの画像を表示できるデータであり、対象物であるアイテムは指示に応じ画面上で自由に回転し表示される。対象物であるアイテムには、例えば万年筆やコーヒーカップのような日用品をはじめ、住宅、店舗、ビルディングのような建築物、その他の形状のあるものすべてを含む。これにより、ユーザは、正面(表面)から観た画像だけでなく、左右裏上下等の自由な方向から観たアイテムの形状、模様、色等を確認することができる。文字データまたは文書データは、例えばアイテムを説明する文章を含み、音声データは、アイテムを説明する音声やアイテムが選択された際に出力するBGM(background music)である。
【0017】
図4は、配置ルール記憶部130のデータ構成の一例を示す説明図である。配置ルール記憶部130は、アイテム画像をパノラマ画像に配置する規則である配置ルールを記憶する。配置ルール記憶部130は、メニューIDと、パノラマIDと、配置ルールと、その他の情報とを対応付けて記憶する。メニューIDは、ウェブサイトでの3次元画像の表示指示または3次元画像内に表示するメニューを識別する情報である。メニューとは、パノラマ画像、アイテム画像、アイテム画像の配置ルールで定められる3次元画像を特定するものであり、具体的なメニューの例としては、3次元画像内に表示する店舗名“X”、“Y”や種別“腕時計”、言語“日本語”、“中国語”、“英語”等が挙げられる。配置ルールは、例えば、アイテム情報をアイテム情報記憶部120に記憶した日時が新しい順(現在時刻に近い順)にアイテム情報記憶部120に記憶するすべてのアイテム画像(または所定の期間に記憶されたアイテム画像等)を球体の赤道付近から順に配置するというルールや、種別“腕時計”のみを配置するルール、ランダムに配置するルール等である。なお、配置ルールは、それぞれ独立したプログラムであってもよい。
【0018】
図5は、3次元画像記憶部140のデータ構成の一例を示す説明図である。3次元画像記憶部140は、パノラマ画像に配置ルールに従ってアイテム画像を配置した3次元画像を記憶する。3次元画像記憶部140は、3次元画像IDと、3次元画像と、回転方向と、回転速度と、その他の情報とを対応付けて記憶する。
【0019】
送受信部101は、情報端末装置200から送信されたリクエストを受信し、受信したリクエストに応じたレスポンスを送信する。具体的には、送受信部101は、3次元画像の表示指示またはメニューIDを受信し、3次元画像の表示指示またはメニューIDに応じた3次元画像を情報端末装置200に送信する。また、送受信部101は、アイテムIDを受信し、アイテムIDに応じたウェブページを送信する。
【0020】
3次元画像生成部102は、パノラマ画像記憶部110に記憶するパノラマ画像に、配置ルール記憶部130に記憶する配置ルールに従って、アイテム情報記憶部120に記憶するアイテム画像を配置した3次元画像を生成する。3次元画像生成部102は、生成した3次元画像を3次元画像記憶部140に格納する。
【0021】
ウェブページ生成部103は、アイテムIDに対応づけられたアイテム関連情報をアイテム情報記憶部120から取得し、取得したアイテム関連情報を含むウェブページを生成する。具体的には、ウェブページ生成部103は、アイテムが商品である場合は、アイテム画像(またはアイテム関連情報として記憶する静止画)に加え、商品の説明文の文字データまたは文書データ、価格、数量を選択するメニュー、購入ボタン等を含むウェブページを生成する。ウェブページ生成部103は、アイテム画像(または静止画)に代えてまたは加えて、アイテム関連情報として記憶する動画、パノラマ画像、VRオブジェクトを含むウェブページを生成してもよく、さらに音声データ等を加えてもよい。また、アイテムが建築施工会社の施工例である場合は、施工例の説明文と施工例を撮像した動画、資料請求ボタン等を含むウェブページを生成する等、ウェブサイトおよびアイテムに応じたウェブページを生成する。
【0022】
情報端末装置200は、ユーザが操作するタブレット端末やスマートフォン端末、パーソナルコンピュータ、ゲーム機その他のウェブブラウザを備える情報処理装置である。情報端末装置200は、ユーザの操作に応じサーバ100から3次元画像を受信し表示する。情報端末装置200は、ユーザの操作指示を受付け、受付けた操作指示をサーバ100に送信する。情報端末装置200は、3次元画像記憶部210と、送受信部201と、操作表示制御部202と、操作表示部203と、左右画像生成部204とを備える。
【0023】
3次元画像記憶部210は、サーバ100から受信した3次元画像、回転方向、回転速度を記憶する。3次元画像記憶部210は、サーバ100の3次元画像記憶部140とほぼ同様のデータ構成であり、3次元画像と、回転方向と、回転速度と、その他の情報とを対応付けて記憶する。
【0024】
送受信部201は、サーバ100にリクエストを送信し、リクエストに対するレスポンスを受信する。具体的には、送受信部201は、操作表示制御部202で受付けた3次元画像の表示要求またはメニューIDをサーバ100に送信し、表示要求またはメニューIDに応じた3次元画像、回転方向、回転速度をサーバ100から受信する。また、送受信部201は、ユーザの指示したアイテム画像に対応するアイテムIDを送信し、アイテム関連情報を含むウェブページを受信する。
【0025】
操作表示制御部202は、サーバ100から受信した3次元画像を回転方向に回転速度で回転させながら表示部に表示する。具体的には、操作表示制御部202は、3次元画像を3次元画像記憶部210から取得し、球体の中心からの視線方向、表示倍率から算出された表示領域を3次元画像から切り取り表示画像を生成し表示部に表示する。また、操作表示制御部202は、3次元画像に対する操作指示またはメニューの指示を受付ける。ここで、操作指示とは、表示部に表示する表示画像を変化させる操作であり、その種別は、視線方向の変更(例えば、視線を水平方向に移動させる指示(パン)、視線を垂直方向に移動させる指示(チルト)、視線を斜め上方向、斜め下方向に移動させる指示)、表示画像の拡大する指示、表示画像の縮小する指示等である。
【0026】
操作表示部203は、入力部と表示部とからなり、情報端末装置200がタブレット端末等の場合は、液晶ディスプレイとタッチセンサを重畳して構成するタッチパネルである。タッチパネルの液晶ディスプレイは、3次元画像から切り取った表示画像、メニュー、アイコン、図形、文字等の各種の情報を表示画面に表示するとともに、タッチセンサは、表示画面に対する操作指示や文字入力等の入力操作を検出する。操作表示部203は、タッチパネルのほか、ディスプレイとマウス、キーボード、ヘッドマウントディスプレイ、データグローブ、モーションセンサ等であってもよい。
【0027】
左右画像生成部204は、3次元画像記憶部210に記憶する3次元画像からVR(Virtual Reality)での立体視を実現するための右目用画像と左目用画像を生成する。立体視を実現するためには、操作表示部203の表示部としてヘッドマウントディスプレイ等を備え、操作表示制御部202で右目用画像を右側画面に表示するとともに、左目用画像を左側画面に表示するよう制御する。なお、左右画像生成部204は、情報端末装置200ではなくサーバ100に備え、サーバ100で右目用画像と左目用画像を生成し情報端末装置200に送信してもよい。
【0028】
上述のように構成された3次元画像表示システム10のサーバ100と情報端末装置200で実行する3次元画像表示処理について説明する。
図6、
図7は、サーバ100と情報端末装置200が実行する3次元画像表示処理手順を示すフローチャートである。
【0029】
情報端末装置200において、操作表示制御部202は、3次元画像の表示指示を受付ける(ステップS601)。3次元画像の表示指示とは、ウェブサイトに表示されている複数の3次元画像表示メニューのうちの1つの指示等である。操作表示制御部202は、3次元画像の指示を受付けることによって、予め設定されているメニューIDを取得する(ステップS602)。送受信部201は、メニューIDをサーバ100に送信する(ステップS603)。
【0030】
サーバ100において、送受信部101は、情報端末装置200から送信された、メニューIDを受信する(ステップS604)。3次元画像生成部102は、メニューIDに対応付けられたパノラマID、配置ルールを配置ルール記憶部130から取得する(ステップS605)。3次元画像生成部102は、アイテム情報記憶部120に記憶するアイテム画像を取得する(ステップS606)。3次元画像生成部102は、パノラマIDに対応付けられたパノラマ画像、回転方向、回転速度をパノラマ画像記憶部110から取得する(ステップS607)。3次元画像生成部102は、パノラマ画像とアイテム画像から3次元画像を生成する(ステップS608)。具体的には、3次元画像生成部102は、アイテム情報記憶部120に記憶するアイテム画像を配置ルールに従ってパノラマ画像に配置した3次元画像を生成する。3次元画像生成部102は、生成した3次元画像を、3次元画像を識別するために付与する3次元画像ID、回転方向、回転速度と対応付けて3次元画像記憶部140に格納する。送受信部101は、3次元画像、回転方向、回転速度を情報端末装置200に送信する(ステップS609)。
【0031】
情報端末装置200において、送受信部201は、3次元画像、回転方向、回転速度をサーバ100から受信する(ステップS610)。送受信部201は、3次元画像、回転方向、回転速度を3次元画像記憶部210に格納する。操作表示制御部202は、3次元画像を回転方向、回転速度で回転させながら表示部に表示する(ステップS611)。
図8は、情報端末装置200で表示する表示画面の一例を示す説明図である。
図8の表示画面81には、背景として球体のパノラマ画像82が表示され、球体内に選択対象または閲覧対象であるアイテムのアイテム画像83を表示し、さらにアイテム画像を含むパノラマ画像(すなわち3次元画像)が回転方向に回転速度で回転することによって次々とアイテム画像が表示される。また、メニュー84は、球体の赤道部分に表示され、メニューの指示を受付けることによって、パノラマ画像82とアイテム画像83の対象自体またはアイテム画像83の配置順序・配置方法を変更する。
【0032】
情報端末装置200の操作表示制御部202は、ユーザによる操作指示を受付ける(ステップS612)。操作指示として視線方向の変更を受付けたか否かを判断する(ステップS613)。具体的には、表示画面に対する指によるスワイプやマウスによる始点と終点の入力等で視線方向の変更を受付ける。操作指示として視線方向の変更を受付けたと判断した場合(ステップS613:Yes)、操作表示制御部202は、受付けた視線方向を変更した表示画像を表示部に表示し(ステップS614)、ステップS626に進む。
図9は、情報端末装置200で表示する表示画面の一例を示す説明図である。
図9の表示画面81は、視線を変更することによって球体の下部のアイテム画像83が、背景であるパノラマ画像82上に表示される。操作指示として視線方向の変更を受付けていないと判断した場合(ステップS613:No)、ステップS615に進む。
【0033】
操作指示として拡大または縮小を受付けたか否かを判断する(ステップS615)。具体的には、表示画面に対する指によるピンチアウト(画面上に指を広げる操作)またはピンチイン(画面上に指を狭める操作)や表示画面のメニューやキーボード等から拡大または縮小、拡大または縮小の大きさの入力を受付ける。操作指示として拡大または縮小を受付けたと判断した場合(ステップS615:Yes)、操作表示制御部202は、受付けた拡大または縮小の大きさに応じ3次元画像を拡大または縮小し表示部に表示し(ステップS616)、ステップS626に進む。操作指示として拡大または縮小を受付けていないと判断した場合(ステップS615:No)、ステップS617に進む。
【0034】
操作指示としてアイテム画像の指示を受付けたか否かを判断する(ステップS617)。具体的には、3次元画面に表示するアイテム画像の1つを、指によるタップやマウスによるクリック等によってアイテム画像の指示を受付ける。操作指示としてアイテム画像の指示を受付けたと判断した場合(ステップS617:Yes)、操作表示制御部202は、受付けたアイテム画像からアイテムIDを取得する(ステップS618)。なお、アイテム画像には、アイテムIDが記述されているため、アイテム画像の指示によりアイテムIDを取得できる。送受信部201は、アイテムIDをサーバ100に送信する(ステップS619)。操作指示としてアイテム画像の指示を受付けていないと判断した場合(ステップS617:No)、ステップS626に進む。
【0035】
サーバ100において、送受信部101は、情報端末装置200から送信された、アイテムIDを受信する(ステップS620)。ウェブページ生成部103は、アイテムIDに対応付けられたアイテム関連情報をアイテム情報記憶部120から取得する(ステップS621)。ウェブページ生成部103は、アイテム関連情報からウェブページを生成する(ステップS622)。例えば、アイテムが販売する商品であれば、購入ボタンを含む商品購入ページを生成する。送受信部101は、ウェブページを情報端末装置200に送信する(ステップS623)。
【0036】
情報端末装置200において、送受信部201は、ウェブページをサーバ100から受信する(ステップS624)。操作表示制御部202は、ウェブページを表示部に表示する(ステップS625)。さらに、ウェブページに表示する内容で商品を購入する場合には、購入ボタンを指示することによって、サーバ100で決済処理を実行してもよい。
図10は、情報端末装置200の表示画面に表示したウェブページの一例を示す説明図である。
図10に示すように、パノラマ画像82上に、指示されたアイテム関連情報を含むウェブページ85、すなわち商品購入ページを表示する。商品購入ページは、3次元画像上にポップアップページとして表示する。これにより、ユーザは3次元画像に表示されたアイテム画像を指示するだけで、他の購入用ウェブサイトに移動することなく、すなわち同一画面上でアイテム画像に対応する商品を購入することができる。また、ユーザは、画面に対する指示数も少なく、簡便な操作で処理を完結することができる。
【0037】
操作表示制御部202は、商品購入ページの購入ボタンの指示を受付けた場合には、ユーザIDと、アイテムIDと、価格と、数量とをサーバ100に送信し、サーバ100は、受信したユーザIDと、アイテムIDと、価格と、数量とに基づいて、図示しない決済処理部で決済処理を実行する。ここで、ユーザIDとは、情報端末装置200を操作するユーザを識別する情報である。ユーザIDは、情報端末装置200でのユーザ認証処理で入力を求めても、購入ボタンを指示した際に入力を求めてもよい。決済処理部では、情報端末装置で購入ボタンを指示した際にさらに入力した、購入に必要な情報(または、ユーザIDに対応付けて予め記憶している、購入に必要な情報)を用いて、商品を購入する処理、すなわち決済処理を実行する。また、かかる決済処理をサーバ100自身で実行せず、電子商取引を実行する他のECサーバに情報を送信し、決済処理を実行してもよい。他のECサーバでは、ユーザIDと、アイテムIDと、価格と、数量と、その他必要な情報に基づき、アイテムIDに対応する商品の決済処理を実行する。
【0038】
ステップS626に戻り、操作表示制御部202は、操作指示が終了であるか否かを判断する(ステップS626)。操作指示が終了でないと判断した場合は(ステップS626:No)、ステップS612に戻り、さらに操作指示に応じた処理を実行する。操作指示が終了であると判断した場合は(ステップS626:Yes)、メニューを指示したか否かを判断する(ステップS627)。メニューを指示したと判断した場合(ステップS627:Yes)、ステップS603に戻り、さらに3次元画像表示処理を実行する。メニューを指示しないと判断した場合(ステップS627:No)、3次元画像表示処理を終了する。
【0039】
このように、球体のパノラマ画像にアイテム画像を配置し表示することによって、従来のECサイトのような階層化された表示と異なり、対象アイテムの一覧を表示することができる。これにより、ユーザの感覚に合ったアイテムを容易に選択することができる。また、アイテム画像を配置した球体が所定の方向に所定の速度で回転することにより、ユーザは何ら操作することなく多くのアイテムを閲覧することができる。
【0040】
球体にアイテム画像を配置したうえで、視線の変更、画像の拡大または縮小を実行することによってユーザがアイテム全体の概要を大まかに把握するように閲覧することも個々のアイテムを詳細に閲覧することも自由に行うことができる。また、販売対象のアイテムについては、アイテム画像を指示することによって購入ページが表示されるため、少ない操作数で商品を購入することができる。また、アイテムが商品以外であっても、アイテム画像を指示することによってアイテムに応じたウェブページを表示することができるため、ユーザに煩雑な操作を強いることなくユーザが目的の情報を容易に得ることができる。
【0041】
また、サーバ100は、3次元画像に加え、音声データを情報端末装置200に送信し、3次元画像を回転させながら表示するとともに、3次元画像の回転に合わせ音声を出力してもよい。また、上述した操作指示では、視線方向を変更したが、その他に、操作指示によって球体の中心から球体内外の他の位置に視点の変更をしてもよい。また、操作指示によって球体である3次元画像の回転方向の変更、回転速度の変更をしてもよい。
【0042】
また、アイテム画像を指示した場合に表示するウェブページに、アイテム情報記憶部120に記憶するアイテム関連情報である、静止画や動画を含むことによって、アイテムの内容やアイテムに関連する情報を一画面でより詳細に提示することができる。また、ウェブページにパノラマ画像を含むことにより、例えばアイテムを販売している店舗に関する情報を提示することができる。ウェブページにオブジェクトVRを含むことにより、アイテムの形状、模様、色等を全方向から確認することができる。
【0043】
他の実施例として、3次元画像を回転させる回転速度は、パノラマ画像記憶部110に記憶する回転速度そのままでなく、アイテム画像の数に応じて回転速度を変更してもよい。このような処理により、ユーザはアイテム画像をより容易に視覚で確認することができる。
【0044】
また、他の実施例として、情報端末装置200で3次元画像を表示する際に、上述したような一般的な表示画面に表示するのではなく、左右画像生成部204が右目用画像と左目用画像を生成し、操作表示制御部202が、ヘッドマウントディスプレイの右側画面に右目用画像を、ヘッドマウントディスプレイの左側画面に左目用画像を表示するよう制御してもよい。このような処理により、3次元画像を立体視することができるため、より多くのアイテム画像を見易く表示することができる。
【0045】
他の実施例として、3次元画像にカテゴリーや種別を表示してもよい。
図11は、情報端末装置200で表示する表示画面の一例を示す説明図である。
図11に示すように、球体の経度線上にカテゴリー86、例えばカテゴリー“A”を表示する。なお、
図11において“A”〜“F”はカテゴリーを示す。球体の緯度線上のアイテム画像を配置する領域に種別87、例えば種別“A1”を配置する。アイテム画像83には、カテゴリー“A”で、かつ種別“A1”であるアイテム画像を配置する。このように、カテゴリーや種別に属するアイテムをまとめて表示することにより、アイテム画像の一覧性を担保しながらカテゴリーごとや種別ごとのアイテムを容易に見つけ出すことができる。
【0046】
上述した実施例では、アイテム画像を指示することにより、アイテム情報を含むウェブページをポップアップ表示したが、他の実施例として、アイテム画像を拡大することで所定の倍率で表示した場合に、アイテム情報を含むウェブページを表示するようにしてもよい。これにより、ユーザが関心を持ったアイテムに対する商品購入ページや詳細情報ページをユーザに特別な操作を求めることなく表示できるため、次の行動をスムーズに提示し促すことができる。
【0047】
上述した3次元画像表示システムは、サーバ100と情報端末装置200との構成で説明したが、他の実施例として、情報端末装置200にサーバ100の構成を備え、情報端末装置200のみでの3次元画像表示処理を実行してもよい。これにより、ネットワーク環境が整っていない場合でも、情報端末装置200を電子カタログ装置として利用することができる。なお、情報端末装置200のみでは負荷が高い場合は、その一部の記憶部をサーバ100に備え、データを送受信してもよい。
【0048】
上述した実施例にかかるサーバ100、情報端末装置200のハードウェア構成は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、通信制御装置等を備えた通常のコンピュータであり、ROMやRAM、HDD等に記憶されたプログラムをCPUが読み出し動作させることによって、上述した構成や機能を実現する。
【0049】
サーバ100、情報端末装置200で動作するプログラムやデータは、インターネット等のネットワークNに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワークN経由でダウンロードさせることにより提供したり、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、DVD、USBメモリ、SDカード等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録し提供してもよい。また、上述した機能や処理を実現するプログラムやデータは、API(Application Programming Interface)やSaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという利用形態で提供してもよい。
【0050】
なお、本発明は、上述した実施例そのままに限定されるものではなく、必ずしも物理的に図示のように構成されている必要はない。また、本発明は、実施例で説明した構成要素の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じ、任意の単位で機能的または物理的に分割、統合、入替、変形または削除して構成することができる。
【課題】ECサイトを含むウェブサイトでの閲覧対象の一覧性を向上し、ユーザの感性に合った対象を容易に探し出すことができ、またユーザが当初想定した対象とは関連しないがユーザの感性に合う対象とユーザが意図せず出会う機会を与えることができる情報端末装置、3次元画像生成サーバ、3次元画像表示システム、3次元画像表示方法および3次元画像表示プログラムを提供する。
【解決手段】情報端末装置200の送受信部201は、パノラマ画像にアイテム画像を配置した3次元画像の表示指示をサーバ100に送信し、3次元画像記憶部140に記憶する3次元画像と、回転方向と、回転速度とをサーバ100から受信し、操作表示制御部202は、3次元画像を、回転方向に回転速度で回転させながら操作表示部203に表示する。