特許第6095068号(P6095068)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6095068-2穴パンチ具 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095068
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】2穴パンチ具
(51)【国際特許分類】
   B26F 1/32 20060101AFI20170306BHJP
【FI】
   B26F1/32 Q
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-9618(P2014-9618)
(22)【出願日】2014年1月22日
(65)【公開番号】特開2015-136760(P2015-136760A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2016年12月17日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509033697
【氏名又は名称】佐々木 典政
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 典政
【審査官】 豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0066350(US,A1)
【文献】 特開2012−111024(JP,A)
【文献】 特開2013−240874(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/102789(WO,A1)
【文献】 特開2015−16517(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台に固定されたケースの上に出ているハンドルを押し下げることにより、
ハンドルに固定されたラックギアで、ケースに回転自在に軸支されラックギアの両側に対向して配置された2つの扇形歯車を回転させ、
それぞれの扇形歯車に固着され扇形歯車と同軸である小歯車で、他方の回転軸に回転自在に軸支され、2つの穿孔刃駆動歯車が互いに抵触しないような形状及び配置である2つの穿孔刃駆動歯車を回転させ、
穿孔刃駆動歯車で穿孔刃を駆動して書類を穿孔する、
2穴パンチ具。
【請求項2】
基台に固定されたケースの上に出ているハンドルを押し下げることにより、
ハンドルに固定されたラックギアで、ケースに回転自在に軸支されラックギアの両側に対向して配置された2つの扇形歯車を回転させ、
それぞれの扇形歯車に固着されたピンで、他方の回転軸に回転自在に軸支され、2つの穿孔刃駆動片が互いに抵触しないような形状及び配置である2つの穿孔刃駆動片を駆動し、
穿孔刃駆動片で穿孔刃を駆動して書類を穿孔する、
2穴パンチ具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、穿孔刃の駆動にラックギアと扇形歯車と穿孔刃駆動歯車(又は穿孔刃駆動片)を使用する2穴パンチ具に関する。
【背景技術】
【0002】
ラックギア、ピニオンギア及びピニオンギアと同軸の小歯車を使用するパンチ具が考案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0066350号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このパンチ具は、複数の穿孔刃が付いている1枚のプレートを2つの歯車で駆動する方式であるために、このプレートを正確に鉛直方向に駆動する必要があるが、歯車間の遊びのために2つの歯車を均等に駆動することは困難である。不均等に力が加えられたプレートを鉛直方向に均等に駆動するためには余分な力が必要であり、その分だけ大きな力を要することになる。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明(請求項1)の2穴パンチ具は、基台に固定されたケースの上に出ているハンドルを押し下げることにより、ハンドルに固定されたラックギアで、ケースに回転自在に軸支されラックギアの両側に対向して配置された2つの扇形歯車を回転させ、それぞれの扇形歯車に固着され扇形歯車と同軸である小歯車で、他方の回転軸に回転自在に軸支され、2つの穿孔刃駆動歯車が互いに抵触しないような形状及び配置である2つの穿孔刃駆動歯車を回転させ、穿孔刃駆動歯車で穿孔刃を駆動して書類を穿孔する、構成とした。
【0007】
本発明(請求項2)の2穴パンチ具は、基台に固定されたケースの上に出ているハンドルを押し下げることにより、ハンドルに固定されたラックギアで、ケースに回転自在に軸支されラックギアの両側に対向して配置された2つの扇形歯車を回転させ、それぞれの扇形歯車に固着されたピンで、他方の回転軸に回転自在に軸支され、2つの穿孔刃駆動片が互いに抵触しないような形状及び配置である2つの穿孔刃駆動片を駆動し、穿孔刃駆動片で穿孔刃を駆動して書類を穿孔する、構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明の2穴パンチ具は、2つの穿孔刃を個別に駆動するため、2つの穿孔刃が正確に均等に駆動される必要はなく、製造及び組み立てが容易である。
【0009】
扇形歯車で直接穿孔刃を駆動することも可能であるが、これだと、2つの穿孔刃の間隔が固定されていることから、設計の自由度が極端に狭くなる。これに対し、本発明の穿孔刃駆動歯車(又は穿孔刃駆動片)を介在させることにより、設計の自由度が増し、大きい扇形歯車を採用すれば大きな穿孔力を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明(請求項1)の2穴パンチ具の実施例の非使用時の正面透視図である。
図2】本発明(請求項1)の2穴パンチ具の実施例の使用時の正面透視図である。
図3】本発明(請求項1)の2穴パンチ具の実施例の平面透視図である。
図4】本発明の2穴パンチ具の実施例の斜視図である。
図5】本発明(請求項2)の2穴パンチ具の実施例の非使用時の正面透視図である。
図6】本発明(請求項2)の2穴パンチ具の実施例の使用時の正面透視図である。
図7】本発明(請求項2)の2穴パンチ具の実施例の平面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図1図7に基づいて説明する。
【0012】
本発明(請求項1)の2穴パンチ具にあっては、ハンドル4を下方に押し下げると、ラックギア5が下方に押し下げられ2つの扇形歯車7が回転する。これに伴い、扇形歯車7にそれぞれ固定されている小歯車8も回転し、穿孔刃駆動歯車A10及び穿孔刃駆動歯車B11が下方に回転させられ、穿孔刃9が下方に押し下げられて書類を穿孔する。
【0013】
穿孔刃駆動歯車A10及び穿孔刃駆動歯車B11の回転軸は扇形歯車7の回転軸6を利用するが、穿孔刃駆動歯車A10及び穿孔刃駆動歯車B11が抵触しないよう、穿孔刃駆動歯車B11を穿孔刃駆動歯車A10の上方を迂回させる。
【0014】
本発明(請求項2)の2穴パンチ具にあっては、ハンドル4を下方に押し下げると、ラックギア5が下方に押し下げられ2つの扇形歯車7が回転する。これに伴い、扇形歯車7にそれぞれ固定されている穿孔刃駆動片駆動ピン15が下方に移動し、穿孔刃駆動片A16及び穿孔刃駆動片B17が下方に押し下げられ、穿孔刃9が下方に押し下げられて書類を穿孔する。
【0015】
穿孔刃駆動片A16及び穿孔刃駆動片B17の回転軸は扇形歯車7の回転軸6を利用するが、穿孔刃駆動片A16及び穿孔刃駆動片B17が抵触しないよう、穿孔刃駆動片B17を穿孔刃駆動片A16の上方を迂回させる。
【符号の説明】
【0016】
1 基台
2 ケース
3 パンチ屑溜めカバー
4 ハンドル
5 ラックギア
6 回転軸
7 扇形歯車
8 小歯車
9 穿孔刃
10 穿孔刃駆動歯車A
11 穿孔刃駆動歯車B
12 穿孔刃ガイド
13 バネ
14 穿孔孔ラックギアガイド
15 穿孔刃駆動片駆動ピン
16 穿孔刃駆動片A
17 穿孔刃駆動片B
18 ラックギアガイド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7