【実施例1】
【0020】
図1に、建築構造材(トライアングルユニットと呼ぶ)10の構成を示す。トライアングルユニット10は、第1枠材20、第2枠材30、及び柱材41〜43から構成される。
【0021】
第1枠材20は、第1辺部21、第2辺部22及び第3辺部23を有する。第1及び第2辺部21,22はそれぞれの一端が直角に接合され、それらの他端の間に第3辺部23が接合されて、直角三角形状の枠材を構成する。枠材を直角三角形状とするため、第1辺部21、第2辺部22及び第3辺部23の端部は、その直角三角形に合わせて成形されている。ここで、第1〜第3辺部21〜23は、一例として、一辺D=45mm(
図2参照)の正方形状の断面を有する木製の角材である。第1及び第2辺部21,22の長さW1,W2は等しく、一例として572.7mm(≒900/√2mm)とする。これに応じて、第3辺部23の長さW3は900.0mmとなる。これにより、第1枠材20は、直角二等辺三角形状に成形される。
【0022】
第1〜第3辺部21〜23には、各2つの切欠き25が形成されている。第1辺部21(第2辺部22)の2つの切欠き25は、それぞれ、一端(それらの接続端)から長さw1(w2)離間する位置及び他端(その第3辺部23との接続端)から長さw1(w2)離間する位置に設けられる。第3辺部23の2つの切欠き25は、それぞれ、一端(第1辺部21との接続端)から長さw3離間する位置及び他端(第2辺部22との接続端)から長さw3離間する位置に設けられる。
【0023】
ここで、切り欠き25の位置、すなわち長さw1,w2,w3は、一例として、それぞれ第1〜第3辺部21〜23の長さW1,W2,W3の3分の1とする。それにより、後述するように、2つのトライアングルユニット10を連結した際に、ユニットに加わる力が接合された辺部にほぼ均等に分散されることで、建築物を十分な強度で組み立てることが可能となる。
【0024】
図2(A)及び(B)に、切欠き25の構成を示す。
図2(B)は、
図2(A)における基準線BBに関する断面図である。図には、一例として第1辺部21に形成された切欠き25を示す。切欠き25は、第1辺部21の4つの面にそれぞれc=3.0mmの深さを有する凹部を形成し、これらを第1辺部21の周囲に連接することで形成される。切欠き25が形成された位置の第1辺部21は、一辺d=39.0mmの正方形状の断面を有することとなる。
【0025】
第2枠材30は、第1枠材20と同様に構成される。すなわち、第1辺部31、第2辺部32、及び第3辺部33を有する。第1及び第2辺部31,32はそれぞれの一端が直角に接合され、それらの他端の間に第3辺部33が接合されて、直角三角形状の枠材を構成する。第1枠材20の辺部と同様に、第1〜第3辺部31〜33は、一例として、一辺D=45mm(
図2参照)の正方形状の断面を有する木製の角材である。第1及び第2辺部31,32の長さW1,W2は等しく、一例として572.7mm(≒900/√2mm)とする。これに応じて、第3辺部33の長さW3は900.0mmとなる。これにより、第2枠材30は、直角二等辺三角形状に成形される。
【0026】
第1〜第3辺部31〜33には、各2つの切欠き35が形成されている。第1辺部31(第2辺部32)の2つの切欠き35は、それぞれ、一端(それらの接続端)から長さw1(w2)離間する位置及び他端(その第3辺部33との接続端)から長さw1(w2)離間する位置に設けられる。第3辺部33の2つの切欠き35は、それぞれ、一端(第1辺部31との接続端)から長さw3離間する位置及び他端(第2辺部32との接続端)から長さw3離間する位置に設けられる。切欠き35の構成は、切り欠き25の構成と同じである。
【0027】
なお、第1及び第2枠材20,30は、直角二等辺三角形状(W1=W2)としたが、これに限らず、直角三角形状であれば、各辺部の長さW1,W2,W3は任意でよい。例えば、W1=(1/2)W3及びW2=√(5/4)W3の直角三角形状(第2枠材と第3枠材とのなす角が30度である)としてもよい。これら複数の直角三角形状の枠材をそれぞれ有する複数のトライアングルユニットを併用してもよい。
【0028】
柱材41は、一辺45mmの正方形状の断面を有する木製の角材である。その長さHは、一例として900.0mmとする。柱材41は、第1枠材20の第1及び第2辺部21,22間の接続部と第2枠材30の第1及び第2辺部31,32間の接続部との間に連結される。
【0029】
柱材42,43は、各辺63.6mmであり、上辺及び底辺に対して斜辺が45度に傾斜する平行四辺形状の断面及び長さH=900.0mmを有する木製の角材である。柱材42は、第1枠材20の第3及び第1辺部23,21間の接続部と第2枠材30の第3及び第1辺部33,31間の接続部とを接続する。柱材42は、第1枠材20の第3及び第1辺部23,21間の接続部と第2枠材30の第3及び第1辺部33,31間の接続部との間に連結される。これらの連結は、例えば、枠材を貫通するボルトを柱材に貫入させることで実現される。
【0030】
柱材41〜43には、各2つの切欠き45が形成されている。一方の切欠き45は第1枠材20との接続端から長さhの位置に、他方の切欠き45は第2枠材30との接続端から長さhの位置に、それぞれ設けられている。柱材41の切欠き45の構成は、切り欠き25,35の構成と同じである。柱材42,43の切欠き45の構成は、柱材42,43の断面形状が異なることを除いて、切り欠き25,35の構成と同じである。
【0031】
なお、柱材41〜43については、それを有さない枠材のみの(実質的に平板の)トライアングルユニットも可能である。すなわち、柱材41〜43はトライアングルユニット10の軸方向長さ(柱材41〜43方向の長さ)を定めるものであり、その長さを任意に設計してよく、ゼロとして(枠材の太さのみをトライアングルユニット10の軸方向長さとして)もよい。
【0032】
図3(A)〜(E)に、トライアングルユニット10を接合する接合具50の構成を示す。接合具50は、蓋部51及び係合部52から構成される。
【0033】
蓋部51は、長さ(
図3(A)における左右方向の長さ)50.0mm、幅(
図3(A)における上下方向の幅)90.0mm、及び厚さ3.0mmの平板状の上面と、上面の一端から屈曲し、内向きに凸部51aが形成された鉤部と、を有する。
【0034】
係合部52は、
図3(B)に示すように、蓋部51の上面と同形状の底面と、底面の(図面上下方向の)一側及び他側に立設する高さ45.0mmの壁部と、を有する。一方の壁部の先端は、ヒンジ53により、蓋部51の一端と傾動可能に接続されている。他方の壁部の先端外側には、凹部52aが形成されている。
【0035】
図3(C)に示すように、ヒンジ53により、係合部52に対して蓋部51が傾動して、その鉤部が係合部52の壁部にかかり、凸部51aが係合部52の凹部52aに嵌合することで、蓋部51が係合部52に固定される。
【0036】
図3(D)及び(E)に、
図3(B)及び(C)とは別のサイズの接合具50を示す。
図3(B)及び(C)に示した接合具50は2つのトライアングルユニット10を接合するものであり、
図3(D)及び(E)に示した接合具50は4つのトライアングルユニット10を接合するものである。
【0037】
接合具50を用いてトライアングルユニット10を構成する第1〜第3辺部21〜23,31〜33又は柱材41〜43を接合する方法について説明する。
【0038】
まず、後述するように、2つのトライアングルユニット10を並設し、
図4(A)及び(B)に示すように、第1枠材20又は第2枠材30のいずれの辺部を合せる。なお、
図4(B)は、
図4(A)における基準線BBに関する断面図である。ここで、一方のトライアングルユニット10の第1枠材20の第1辺部21と、他方のトライアングルユニット10の第1枠材20の第1辺部21と、を接続することとする。それぞれの両端を合わせると、2つの切欠き25の位置が一致する。次に、2つの切欠き25に、接合具50を取り付ける。蓋部51を開け、係合部52を2つの切欠き25に入れる。それにより、係合部52の2つの壁部内に2つの第1辺部21が嵌入される。最後に、蓋部51を閉じる。それにより、
図4(C)及び(D)に示すように、接合具50により。2つの第1辺部21が接合される。なお、
図4(D)は、
図4(B)における基準線DDに関する断面図である。
【0039】
なお、接合の方法は、接合する辺部又は柱部の組み合わせに関係なく同様である。ただし、接合具50の係合部52の長さ(
図4(D)における左右方向の幅)は、第1及び第2枠部20,30の辺部の2つを接合するために45.0mmとしたが、4つを接合するために90.0mmとしてもよい。接合具の断面形状は、2つの枠材を接合するために矩形状としたが、4つを接合するために正方形状にしてもよい。
図4(E)に4つを接合するための接合具について
図4(B)における基準線DDに関する断面図を示す。これらの大きさ及び形状の接合具を併用してもよい。
【0040】
トライアングルユニット10を連結する方法について説明する。
【0041】
図5(A)に示すように、2つのトライアングルユニット10を並列に連結する。1つめのトライアングルユニット10は、第1枠材20の第1及び第2辺部21,22の接合部(並びに第2枠材30の第1及び第2辺部31,32の接合部)を図面上側に、第1枠材20の第3辺部23(及び第2枠材30の第3辺部33)を図面下側に、向ける。2つめのトライアングルユニット10は、1つめのトライアングルユニット10の図面右側に並設し、第1枠材20の第1及び第2辺部21,22の接合部(並びに第2枠材30の第1及び第2辺部31,32の接合部)を図面下側に、第1枠材20の第3辺部23(及び第2枠材30の第3辺部33)を図面上側に、向ける。
【0042】
次に、1つめのトライアングルユニット10の第1枠材20の第2辺部22に2つめのトライアングルユニット10の第1枠材20の第2辺部22を合せる。同様に、1つめのトライアングルユニット10の第2枠材30の第2辺部32に2つめのトライアングルユニット10の第2枠材30の第2辺部32を合せる。それにより、互いに合わせられた辺部に設けられた切欠き25,35の位置が一致する。
【0043】
最後に、位置が合わせられた切欠き25,35に接合具50(図中、白抜きの丸を用いて示す)を嵌入れて、互いに合わせられた辺部を接合する。それにより、トライアングルユニット10が並列に連結される。
【0044】
なお、上述のように2つのトライアングルユニット10の辺部を合わせることで、同時に、1つめのトライアングルユニット10の柱材43,41がそれぞれ2つめのトライアングルユニット10の柱材41,43に合わされ、互いに合わされた柱部に設けられた切欠き45の位置が一致する。そこで、
図5(B)に示すように、位置が合わせられた切欠き45に接合具50(図中、黒塗りの丸を用いて示す)を嵌入れて、互いに合わせられた柱部を接合してもよい。それにより、トライアングルユニット10が並列に連結される。
【0045】
図5(C)に示すように、2つのトライアングルユニット10を直列に連結する。1つめのトライアングルユニット10は図面手前側に、2つめのトライアングルユニット10は図面奥側に配置する。1つめのトライアングルユニット10の第2枠材30を2つめのトライアングルユニット10の第1枠材20に合せる。それにより、互いに合わせられた辺部に設けられた切欠き35,25の位置が一致する。そこで、位置が合わせられた切欠き35,45に接合具50(図中、白抜きの丸を用いて示す)を嵌入れて、互いに合わせられた辺部を接合する。それにより、トライアングルユニット10が直接に連結される。
【0046】
図6(A)に示すように、2つのトライアングルユニット10を並列に、ただし向きを直交して連結する。1つめのトライアングルユニット10は、第1枠材20の第1及び第2辺部21,22の接合部(並びに第2枠材30の第1及び第2辺部31,32の接合部)を図面上側に、第1枠材20の第3辺部23(及び第2枠材30の第3辺部33)を図面下側に、向ける。2つめのトライアングルユニット10は、1つめのトライアングルユニット10の図面左側に並設し、第1枠材20の第1及び第2辺部21,22の接合部(並びに第2枠材30の第1及び第2辺部31,32の接合部)を図面右側に、第1枠材20の第3辺部23(及び第2枠材30の第3辺部33)を図面左に、向ける。
【0047】
次に、1つめのトライアングルユニット10の第1枠材20の第1辺部21に2つめのトライアングルユニット10の第1枠材20の第2辺部22を合せる。同様に、1つめのトライアングルユニット10の第2枠材30の第1辺部31に2つめのトライアングルユニット10の第2枠材30の第2辺部32を合せる。それにより、互いに合わせられた辺部に設けられた切欠き25,35の位置が一致する。
【0048】
最後に、位置が合わせられた切欠き25,35に接合具50(図中、白抜きの丸を用いて示す)を嵌入れて、互いに合わせられた辺部を接合する。それにより、2つのトライアングルユニット10が直交して連結される。
【0049】
なお、上述のように2つのトライアングルユニット10の辺部を合わせることで、同時に、1つめのトライアングルユニット10の柱材43,42がそれぞれ2つめのトライアングルユニット10の柱材43,41に合され、互いに合わされた柱部に設けられた切欠き45の位置が一致する。そこで、
図6(B)に示すように、位置が合わせられた切欠き45に接合具50(図中、黒塗りの丸を用いて示す)を嵌入れて、互いに合わせられた柱部を接合してもよい。それにより、トライアングルユニット10が連結される。
【実施例2】
【0050】
以下、トライアングルユニット10を用いて建築物を組み立てる方法について説明する。
【0051】
まず、
図7(A)に示すように、11のトライアングルユニット10を並列に連結して、床部110を構成する。ここで、
図5(A)又は(B)を用いて説明したようにトライアングルユニット10を連結する。なお、奥行方向については、
図5(C)を用いて説明したようにトライアングルユニット10を連結する。
図7(A)の下部に床部110の平面図を示す。
【0052】
点線の円で示した箇所において、4つのトライアングルユニット10が接合される。
図8(A)に拡大正面図を示す。手前側においてトライアングルユニット10aと10bが、奥側においてトライアングルユニット10cと10dが、それぞれ図の左右方向に接合される。
図8(B)に
図8(A)における基準線BBに関する断面図を示す。トライアングルユニット10aと10b、トライアングルユニット10cと10dがそれぞれ接合されたものが点線の円の箇所で接合される。すなわち、トライアングルユニット10a、10b、10c及び10dの4つのトライアングルユニット10が接合される。
【0053】
床部110は、2つのトライアングルユニットを接合する接合具50と、4つのトライアングルユニットを接合する接合具50とを併用して構成される。後述する天井部130及び屋根部140についても同様である。以下の説明ではその詳細を省略する。
【0054】
次に、
図7(B)に示すように、各7のトライアングルユニット10を並列に連結して、2つの壁部120を構成する。ここで、
図5(A)又は(B)を用いて説明したようにトライアングルユニット10を連結する。2つの壁部120は、床部110の図面左右端上に立設される。ここで、
図6(A)又は(B)を用いて説明したようにトライアングルユニット10を連結して、2つの壁部120を床部110に連結する。
【0055】
次に、
図7(C)に示すように、11のトライアングルユニット10を並列に連結して、天井部130を構成する。ここで、
図5(A)又は(B)を用いて説明したようにトライアングルユニット10を連結する。
【0056】
最後に、
図9に示すように、天井部130の上に、直角三角形状の枠材を有する18のトライアングルユニット12を組んで屋根部140を構成する。また、52のトライアングルユニットを組んで、中央に戸口が設けられた正面部150を構成する。
【0057】
ここで、正面部150は、奥行方向にトライアングルユニットを連接せずに薄手とし、建物内部の空間を構成することができる。また、柱材のない枠材のみのトライアングルユニット(建築構造材)を使用してもよい。
【0058】
正面部150と同様に、戸口のない背面部を構成する。これにより、建築物(トライアングルハウスと呼ぶ)100が完成する。なお、正面部の戸口と同様の構成で、トライアングルユニットを有さない箇所を設けることができ、戸口の他、窓を設けることもできる。トライアングルハウス100は、天井高2,700mm、間口4,500mmとなる。
【0059】
以上、トライアングルユニット10が木製であるとして説明した。しかし、トライアングルユニット10の材質は任意である。例えば、
図9において網掛けで示した部分をコンクリート製とし、地面に埋めてもよい。この場合、2つのトライアングルユニット10を壁部120でなく床部110に含める。床部110については、トライアングルユニット10を接合して構成せずに、全体を一体化して構成してもよい。
【0060】
壁部120と天井部130との連結を、
図7(D)のようにしてもよい。壁部120の上端に天井部130及び屋根部140からの重量を支えるためのトライアングルユニット10を設ける。さらに、天井部130の両端に、トライアングルユニット10の√2分の1のサイズの第1及び第2枠材を有するトライアングルユニット11を連結し、天井部130の両端下部と壁部120の上端とをトライアングルユニット10を介して連結する。
【0061】
トライアングルユニット10及び11は、第1、第2及び第3辺部に設けられた切欠きの端点からの離間距離が、第1、第2及び第3辺部の長さの3分の1のものを用いる。トライアングルユニット11のトライアングルユニット10に接する第1辺部は、第1辺部の直角の頂点から第1辺部の長さの3分の2だけ離間した切欠きを有する。トライアングルユニット10のトライアングルユニット11に接する第3辺部は、第3辺部の頂点から第3辺部の長さの3分の1だけ離間した切欠きを有する。トライアングルユニット11の第1辺部の長さはトライアングルユニット10の第3辺部の長さの2分の1であるので、上記2つの切欠きの頂点からの離間距離は等しい。2つの切欠きの位置が合う。トライアングルユニット10とトライアングルユニット11とを接合具によって容易に接合できる。
【実施例3】
【0062】
以下、トライアングルユニット10を用いて階段を組み立てる方法について説明する。
【0063】
まず、
図10(A)に示すように、トライアングルユニット10の2分の1のサイズの第1及び第2枠材を有するトライアングルユニット13(13a)によって、トライアングルユニット10を連結する。
【0064】
トライアングルユニット10及び13は、第1及び第2辺部に設けられた切欠きの端点からの離間距離が、第1及び第2辺部の長さの3分の1のものを用いる。トライアングルユニット10とトライアングルユニット13の直角の頂点が合わせられ、トライアングルユニット13がトライアングルユニット10の2分の1のサイズである。トライアングルユニット10第1及び第2辺部の直角の頂点から第1及び第2辺部の長さの3分の1だけ離間した切欠きが、トライアングルユニット10第1及び第2辺部の直角の頂点と逆の端点から第1及び第2辺部の長さの3分の1だけ離間した切欠き(直角の頂点から第1及び第2辺部の長さの3分の2だけ離間した切欠き)と、位置が合う。トライアングルユニット10とトライアングルユニット13aとを接合具によって容易に接合できる。
【0065】
最後に、
図10(B)に示すように、トライアングルユニット13bを、トライアングルユニット13aに、第3辺部の切り欠きによって接合する。これにより、階段200が完成する。
図10(C)は完成した階段200を示す斜視図である。なお、
図10においては6段のみの階段を示したが、より多段の階段も同行に構成できる。
【0066】
トライアングルユニット10の第1及び第2辺部の長さが572.7mmであり、階段の各段の高さ(トライアングルユニット13の第1及び第2辺部の長さ)は、286.35mmとなる。階段として適切な高さである。
【0067】
以上、実施例1〜3において詳細に説明したように、本発明のトライアングルユニット10は、それぞれの一端が直角に交わる2つの辺部21,22,31,32と、これらの辺部21,22,31,32の他端を結ぶ辺部23,33と、からそれぞれ成形される2つの枠材20,30、並びに2つの枠材20,30のそれぞれの2つの辺部21,22,31,32間の接続部、2つの辺部22,23,32,33間の接続部、並びに2つの辺部23,21,33,31間の接続部、をそれぞれ接続する3つの柱材41,42,43と、を備え、2つの枠材20,30の2つの辺部21,22,31,32のそれぞれには一端から長さw1、w2離間する位置と、他端から長さw1、w2離間する位置と、にそれぞれ切欠き25,35が、接合具50を用いて、別のトライアングルユニット10が備える2つの辺部21,22,31,32のいずれかの切欠き25,35に接合可能に設けられる。それにより、2つのトライアングルユニット10を並設し、一方の枠材の辺部を他方の枠材の辺部に合わせた際に、それぞれの切欠きの位置が一致することから、接合具50を用いて互いを接合することで、2つのトライアングルユニット10を結合することができる。
【0068】
本発明のトライアングルユニット10を複数用いることで、トライアングルハウス100、階段200、その他の建築物を、簡易に且つ十分な強度で組み立てることができる。