(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
竹繊維を所定の長さに形成するために前記切削刃(33)の刃先(331)には所定の間隔で凹部(333)が形成され、該凹部でも切削刃を有することを特徴とする請求項1記載の竹繊維製造装置。
前記切削回転体(30)は、前記切削刃(33)を単一又は複数備え、前記切削刃(33)は、前記切削回転体(30)の外周周りに等間隔で設置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の竹繊維製造装置。
前記切削回転体(30)は、前記切削刃(33)の竹への切り込み深さを制限するための案内円板(321,322,323,324)を前記切削回転体(30)と同心にさらに備え、前記切削刃(33)の刃先(331)は、切削加工時に竹に当接する前記案内円板(321,322,323,324)の外周面から、所定量だけ突出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の竹繊維製造装置。
前記案内円板(321,323,324)が、前記切削回転体(30)の両側端部に配置され、又は、前記切削回転体(30)の中間の一箇所に配置されてなることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一に記載の竹繊維製造装置。
前記切削回転体(30)は、その外周面上に沿って配列設置された、該切削回転体(30)の回転軸と平行な軸周りに回転自在に設置された小径回転ローラを備えることを特徴とする請求項1に記載の竹繊維製造装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る竹繊維製造装置の正面図である。
図2は、本実施形態に係る竹繊維製造装置の平面図である。
図3は、
図2のIII−III線による断面図である。
図4は、
図1のIV−IV線による断面図である。
図5は、
図1のV−V線による断面図である。
図6は、本実施形態に係る切削回転体の斜視図である。
【0017】
本実施形態に係る竹繊維製造装置1は、竹5を切削加工する竹切削装置20と、竹切削装置20へと竹5を供給する竹供給装置10と、を有している。
【0018】
竹供給装置10は、材料である竹5を貯蔵しておき、一本ずつ竹5を竹切削装置20へと搬送して供給すると共に、切削加工後の竹5の残材を排出する機能を有する。竹供給装置10は、複数の竹5を搬送方向に平行に傾斜しながら並べた状態で貯蔵しておく竹貯蔵部11と、竹5を竹切削装置20へと搬送する竹搬送装置13と、切削加工後の竹5の残材を排出するための排出部18と、を備えている。
【0019】
竹貯蔵部11は、斜め上方に延在する竹受け傾斜バー111と、竹受け傾斜バー111の最下段に位置する竹5を持ち上げて竹搬送装置13へと一本ずつ供給する竹リフト部材113と、を備えている。傾斜貯蔵部である竹受け傾斜バー111は、竹搬送装置13の脇から約10〜15°斜め上方に向けて延在する三本の傾斜バーを備えている。
【0020】
竹貯蔵部11には、所定の長さに切断されただけの丸形状のままの竹5が竹受け傾斜バー111に平行に並べて載置されている。竹搬送装置13の脇に位置する最下段の竹5が除かれると、自重により竹受け傾斜バー111に載置された竹5が最下段側に移動する。
【0021】
竹リフト部材113は、竹受け傾斜バー111の最下段の下方に設置され、最下段に位置する竹5のみを斜め上方に持ち上げるエアシリンダーを2つ備えている。このエアシリンダーは、竹搬送装置13の上流側と下流側の二箇所にそれぞれ1つずつ設置されている。
【0022】
竹搬送装置13は、竹5を竹切削装置20に向けて搬送するベルトコンベア14と、ベルトコンベア14の上に載置された竹5をベルトコンベア14に押さえ付けるための上方押さえ部材15とを備えている。
【0023】
ベルトコンベア14は、上面に載置された竹5を竹軸方向に搬送する無端ベルト141と、無端ベルト141の上方両側に設置され、無端ベルト141上に載置された竹5が左右に転がってベルトから落ちないようにガイドするための搬送ガイド145と、を備えている。ベルトコンベア14の全長は、竹貯蔵部11にストックされる竹5の長さとほぼ同じである。
【0024】
上方押さえ部材15は、ベルトコンベア14の搬送方向に垂直な水平回転軸周りに回動自在に設置された押さえローラ151と、押さえローラ151を上下動させるためのエアシリンダー機構を有する昇降駆動部材153とを備えている。
【0025】
排出部18は、排出検知センサー181と、排出ストッパー183と、残材排出シューター185と、を備えている。排出検知センサー181は、切削加工されている竹5の残りの長さが短くなったことを検知するためのセンサーであり、上記上方押さえ部材15の昇降駆動部材153に設置されている。
【0026】
排出検知センサー181は、昇降駆動部材153の動きを検出することで、ベルトコンベア14上の竹5が押さえローラ151から外れ、残りが短くなったこと、すなわち、竹5の残材を排出すべき状態を検知する。排出ストッパー183は、通常はストッパーが竹5の搬送路上に突出し、竹5が下流側の残材排出シューター185に進まないように規制しているが、排出検知センサー181が竹5の残材排出を検知すると、ストッパーを退避させ、竹5の残材を残材排出シューター185へと搬送可能にする。
【0027】
竹切削装置20は、筐体21と、切削加工時に竹5を軸心周りに回転させるための竹回転駆動装置22と、竹5を切削するための切削刃33が設置された切削回転体30と、切削回転体30を昇降させる回転体昇降駆動部材37と、を有している。竹切削装置20は、竹回転駆動装置22により竹5を回転させつつ、平行に逆方向に高速回転している切削回転体30の切削刃33を竹5に当てることで、所定の長さの竹繊維7を製造する。
【0028】
筐体21は、略四角柱形状の枠体である。竹回転駆動装置22は、上下から竹5を挟んで、軸心を回転軸として竹5を回転させるための駆動装置であり、竹5の上側に設置される上側駆動ローラ24と、竹5の下側に設置される下側駆動ローラ26と、を備えている。また、竹回転駆動装置22は、上側駆動ローラ24を竹5に接触する位置と、退避した位置とで上下動させるための昇降駆動部材28を備えている。
【0029】
上側駆動ローラ24は、切削される竹5の上方に設置される一対の上側回転ローラ241と、これら上側回転ローラ241を回転駆動させるための駆動モータ243と、を備えている。一対の上側回転ローラ241は、竹5の真上から竹5の軸心周りに左右に約15°程度回転した位置にそれぞれ設置されている(
図4参照)。
【0030】
下側駆動ローラ26は、上側駆動ローラ24と同様に、切削される竹5の下方に設置される一対の下側回転ローラ261と、これら下側回転ローラ261を回転駆動させるための駆動モータ263と、を備えている。一対の下側回転ローラ261は、竹5の真下から竹5の軸心周りに左右に約15度程度回転した位置にそれぞれ設置されている(
図4参照)。
【0031】
駆動モータ243,263は、回転ローラ241,261が例えば、60rpmの回転速度で回転するように駆動する。回転ローラ241,261には、ローラ表面に微小の突起が多数設置されている。竹5を回転駆動する際には、これらの突起が竹5の外周面に食い込むことで、回転ローラ241,261と竹5との滑りを抑え、回転ローラ241,261から竹5に確実に回転駆動力を伝達するようにしている。なお、本実施形態では、安定して竹5を回転させるために4つの回転ローラ241,261全てを回転駆動させているが、少なくとも1つの回転ローラを回転駆動させれば良い。
【0032】
昇降駆動部材28は、エアシリンダー機構により上側駆動ローラ24を昇降させ、切削加工時に上側回転ローラ241を竹5に押し付けるように下降させることで、竹5を上側回転ローラ241と下側回転ローラ261との間にしっかり挟み、回転駆動力を確実に伝達するようにしている。
【0033】
切削回転体30は、回転軸31と、回転軸31と一体に回転する略円筒形状の回転本体32と、回転本体32の外周面から刃先331が突出するように設置された切削刃33と、回転軸31を回転駆動させる駆動モータ36と、を備え、全体として略円筒形状をしている(
図6参照)。
【0034】
回転軸31は、竹回転駆動装置22の回転ローラ241,261の回転軸と平行に設置された軸であり、切削される竹5の軸心と平行な軸である。回転本体32の両側端部には、回転軸31を中心とする、所定の直径の案内円板321が設置されている。この案内円板321は、切削回転体30と同心としている。また切削刃33は、回転本体32の外周面から刃先331が突出した状態で、回転本体32の一端から他端まで延在して設置された長尺(200〜250mm)の刃物である。
【0035】
また、切削刃33は、回転本体32の軸周りに90°毎に等間隔で4本設置されている。また、切削刃33は、刃先331が案内円板321の外周面よりも、例えば約1mm外側へ突出するように設置されている。図に示す切削回転体30は、案内円板321の外周縁部に、半径方向に延びる切り込み32Aを設けており、この切り込み32Aに切削刃33の両端部を案内して保持するようにしている。図の切削回転体30は、4本の切削刃33を備えるので、各案内円板321には、90°毎に等間隔で4つの切り込み32Aを設けている。案内円板321は、各切り込み32Aに切削刃33の両端部を案内する状態で、刃先331が案内円板321の外周面よりも、所定量だけ外側へ突出するようにしている。この構造は、切削刃33の両端部を案内円板321の切り込み32Aに案内することで、切削刃33を定位置に固定しながら、切削刃33の両端部にかかる負荷を低減できると同時に切削深さも規制できる。なお、切削刃33は、求められる処理能力等に応じて5本以上設置してもよく、また3本以下としてもよい。
【0036】
切削刃33の刃先331には、所定の間隔(例えば、約40mm)で、幅約2mmで深さ約2mmの凹部333が形成されている。この凹部333の谷の部分にも刃先が形成されている。駆動モータ36は、竹回転駆動装置22の回転ローラ241,261で回転される竹5の回転方向と逆方向に回転軸31を回転させる。回転軸31の回転速度は、例えば1,800rpmである。ただ、駆動モータは、回転ローラの回転方向と逆方向に回転軸を回転させることもできる。すなわち、駆動モータは、回転ローラで回転される竹の回転方向と同じ方向に回転軸を回転させることもできる。
【0037】
このような構成において、回転本体32が竹5に押し付けられながら並行状態で逆方向に回転することで、回転本体32の外周面から約1mm外側に突出している切削刃33の刃先331が、竹5の表面部に略一定の深さ(約1mm)で切り込まれ、太さ1mm程度の竹繊維7を切削する。切削刃33の刃先331が回転本体32の外周面、厳密には回転本体32の両側端部に取り付けられた案内円板321の外周面から突出する量を適宜変更することで、製造される竹繊維7の太さを調整することができる。
【0038】
以上の製造装置は、
図7に示すように、回転本体32と竹5とを互いに逆方向に回転することで、切削刃33の刃先331と竹5との接触部分においては、低速回転する竹5の表面を、高速回転する切削刃33の刃先331が同方向に追い越す状態で切削する。このため、回転する竹5の表面に対する切削刃33の刃先331の相対速度を減少させながら滑らかに接触させて、竹5の表面を、無理なく均一に切削できる。とくに、回転本体32の外周面から突出する切削刃33の刃先331を、竹5の表面に対して、必要以上に深く切り込ませることなく安定して竹繊維を切削できる。
【0039】
また、切削刃33の刃先331には、所定の間隔で凹部333が形成されているので、切削される竹の繊維がこの凹部333の部分で分断され、切削加工される竹繊維7の長さは、凹部333の設置間隔(例えば、約40mm)と同じになる。したがって、この凹部333の設置間隔を適宜変更することで、製造される竹繊維7の長さを調整することができる。
【0040】
回転体昇降駆動部材37は、エアシリンダー機構を備え、切削加工時に、案内円板321の外周面を竹5に押し付けるように、切削回転体30を下降させる。また、回転体昇降駆動部材37は、切削加工により竹5の外周面が削られて細くなったとしても、切削加工中には常に案内円板321の外周面が竹5の外周面に押し付けられるように下降制御を行っている。
【0041】
以上、本実施形態に係る竹繊維製造装置1の構成について詳細に説明したが、続いて、竹繊維製造装置1による切削加工時の動作について説明する。
図7は、本実施形態に係る切削加工状態を示す断面模式図であり、
図8は、本実施形態に係る切削加工状態を示す正面模式図である。
【0042】
まず、竹供給装置10により加工用の竹5を竹切削装置20へ供給する際の動作について説明する。竹受け傾斜バー111に貯蔵されている竹5のうち、最下段の竹5が竹リフト部材113により斜め上方に持ち上げられると、持ち上げられた竹5は、搬送ガイド145を乗り越えてベルトコンベア14の無端ベルト141上に載置される。
【0043】
竹搬送装置13により竹5の搬送が開始されると、上方押さえ部材15の押さえローラ151が下降し、竹5を無端ベルト141に対して押し付けた状態で無端ベルト141が周回し、竹5が竹切削装置20へ向けて搬送される。
【0044】
竹5の先端が排出ストッパー183に到達するまで搬送されると、ベルトコンベア14が停止すると共に、押さえローラ151が上昇し、上方押さえ部材15による竹5の押さえ付けが解除される。
【0045】
このように竹供給装置10による竹5の搬送が停止した状態で、引き続き、竹切削装置20による竹5の切削加工が行われる。まず、昇降駆動部材28により上側駆動ローラ24が下降し、一対の上側回転ローラ241が上方から竹5に押し付けられる。竹5の下方には、一対の下側回転ローラ261が位置しており、合計4つの回転ローラ241,246により竹5が四方から挟持された状態となる(
図5参照)。
【0046】
この状態で竹回転駆動装置22は、上側駆動ローラ24の駆動モータ243及び下側駆動ローラ26の駆動モータ263を駆動させ、回転ローラ241,261により挟持された竹5が回転する(
図7において反時計回り)。
【0047】
続いて、切削回転体30の駆動モータ36を駆動させて回転本体32を竹5と反対方向に回転させる(
図7において時計回り)と共に、回転体昇降駆動部材37により、回転している竹5の外周面に案内円板321の外周面が当接するまで切削回転体30を下降させる。
【0048】
そうすると、
図7及び
図8に示すように、回転する竹5の外周面に対して、同じ方向に移動する切削刃33の刃先331が切り込まれ、竹5の外周面が切削されることで所定の太さの竹繊維7が製造される。ここで、刃先331の竹5への切り込み量が約1mm、刃先331の凹部333が40mm間隔で設置されているとすると、長さが約40mmで太さが約1mmの竹繊維7が製造される。
【0049】
また、切削加工時に、常に案内円板321の外周面が竹5に当接するように回転体昇降駆動部材37が制御されており、切削刃33の刃先331の竹5への切り込み深さを一定(約1mm)に維持することができ、同じ太さの竹繊維7を安定して製造することができる。
【0050】
このようにして、竹5の一段目の切削加工が終了すると、駆動モータ36を停止して切削回転体30の回転を止めると共に、回転体昇降駆動部材37により切削回転体30を上昇させる。なお、生産効率を上げるため切削回転体30の回転を停止させないこともできる。その後、ベルトコンベア14を再駆動させて、残りの竹5の先端が排出ストッパー183に到達するまで竹5を搬送する。このとき搬送される距離は、竹5の切削された部分に相当する長さであり、切削刃33の刃先331の長さに相当する。
【0051】
その後、引き続き一段目と同様に二段目の切削加工が行われる。このような切削加工を繰り返して、竹5の残りの長さが短くなったことを排出検知センサー181が検知すると、排出ストッパー183を退避させた上で、竹受け傾斜バー111の最下段に位置する次の竹5をベルトコンベア14上に載置し、ベルトコンベア14による搬送を開始する。
【0052】
そうすると、次の竹5により前の竹5の短い残材が排出ストッパー183の下流側に押し出され、残材排出シューター185から排出される。残材が排出されると、排出ストッパー183が再び突出し、排出ストッパー183に先端が当接するまで搬送された次の竹5に対して、上述した切削加工が行われる。
【0053】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、本実施形態によれば、所望のサイズの竹繊維7を安定して連続的に製造することができる。また、複数の竹5を竹貯蔵部11に投入しておけば、竹5の搬送及び切削加工が自動で行われるため、作業負荷を大幅に軽減させることができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、材料の竹5を予め割っておく必要がなく、丸形状のまま切削加工を行うことができるため、工程を簡略化し、低コストで竹繊維7を製造することができる。
【0055】
また、本実施形態によれば、竹繊維7の長さが切削刃33の凹部333の設置間隔で決まり、竹繊維7の太さが切削刃33の刃先331が切削回転体30の外周面、厳密には回転本体32の両側端部に取り付けられた案内円板321の外周面から突出した量で決まるので、適宜、切削刃33を交換することで、製造される竹繊維7のサイズを簡単に変更することが可能である。
【0056】
続いて、本実施形態の変形例1について説明する。
図9は、本実施形態の変形例1に係る切削加工状態を示す断面模式図である。本変形例1では、切削回転体30
の構成が上記実施形態と異なるだけであり、その他の構成は同じであるため、異なる構成についてのみ説明する。
【0057】
本変形例1に係る
切削回転体30は、その外周面に複数配列設置された
、この切削回転体30の回転軸31と平行な軸周りに回転自在に支持された小径回転ローラ
322を備えることを特徴としている。
【0058】
本変形例1によれば、上記実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、切削加工時に竹5の外周面と
切削回転体30の外周面とが接触する際の摩擦を大幅に低減し、良好な切削が可能となる。
【0059】
上記実施形態では、切削回転体において、90°毎に4枚の切削刃を設置したが、1〜3枚、5枚以上の切削刃を設置しても良い。但し、サイズの均一な竹繊維を製造するためには、複数枚の切削刃を設置する場合には、外周方向に等間隔で設置することが望ましい。
【0060】
さらに、本実施形態の変形例2について説明する。
図10は本実施形態の変形例2に係る切削回転体の縦断面図、
図11は
図10に示す切削回転体のXI−XI線断面図、
図12は
図10に示す切削回転体による切削加工状態を示す断面模式図である。本変形例2においても、切削回転体30の構成が上記実施形態と異なるだけであり、その他の構成は同じであるため、異なる構成についてのみ説明する。
【0061】
本変形例2に係る切削回転体30は、回転軸31と一体に回転する略円筒形状の回転本体32の両側に案内円板323を配置しており、これ等の案内円板323を回転軸31に対して回転自在に設置している。図に示す回転本体32は、回転軸31を挿通する中心孔32Bを開口しており、この中心孔32Bには、軸方向に延びるキー溝32Cを設けている。この回転本体32は、中心孔32Bに挿通される回転軸31の挿通部311に固定されたキー313をキー溝32Bに案内して、回転軸31と一体に回転できるように回転軸31に固定されている。
【0062】
案内円板323は、回転軸31に対して回転できるように、ベアリング34を介して回転軸31に連結されている。
図10の案内円板323は、円形で鍔状の外周部323Aと、ベアリング34が固定されるリング状の連結部323Bとを備えている。図の案内円板323は、連結部323Bが外周部323Aよりも厚く成形されており、回転本体32の端面に対向して同心状に配置されている。
図10の案内円板323は、2個のベアリング34を介して回転軸31に連結されている。案内円板323は、連結部323Bの中心に中心穴323Cを開口しており、この中心穴323Cの各開口端からそれぞれベアリング34を挿入して固定している。一対のベアリング34は、中心穴323Cの軸に沿って離間して配置されており、一対のベアリング34の間には、連結部323Bの中心穴323Cの内周面に突出して設けた突出部323Dとリング状のスペーサ344を配置しており、これ等を一対のベアリング34で挟着している。以上のように、各案内円板323をそれぞれ2個のベアリング34を介して回転軸31に連結する構造は、案内円板323を回転軸31に対して垂直姿勢に保持しながら配置できる。とくに、
図10に示すように、一対のベアリング34を離して配置する構造は、案内円板323を回転軸31に対して安定して保持できる。ただ、一対のベアリングは、必ずしも離して配置する必要はなく、互いに密着して配置することもできる。さらに、案内円板は1個のベアリングを介して回転軸に連結することもできる。
【0063】
ベアリング34は、
図10に示すように、直径の異なる内輪341と外輪342の間に複数の球343を配列してなるボールベアリングとしている。ただ、ベアリングには、ローラーベアリングも使用できる。案内円板323の連結部323Bに固定される一対のベアリング34は、対向する外輪342同士で、中心穴323Cに設けた突出部323Dを挟着すると共に、対向する内輪341同士で、リング状のスペーサ38を挟着している。以上の案内円板323は、回転軸31の挿通部311が一対のベアリング34の内輪341とスペーサ38とに挿通されて、回転軸31に連結される。
【0064】
回転本体32の両側に配置される一対の案内円板323は、連結部323Bが回転本体32に向かって突出する姿勢で配置している。このため、図に示す回転本体32は、案内円板323と対向する両端面に案内円板323の連結部323Bを案内する凹部32Dを設けている。回転本体32の凹部32Dは、ここに配置されるに案内円板323の連結部323Bが接触しない内形に成形されている。さらに、
図10の切削回転体30は、回転本体32と案内円板323との間にリング状のスペーサ39を配置している。このスペーサ39は、回転軸31の挿通部311の外径に等しい内径を有すると共に、ベアリング34の内輪341のみに当接する厚さを有している。スペーサ39は、回転本体32の凹部32Dの内面と、ベアリング34の内輪341との間に挟着されている。切削回転体30は、スペーサ39を介してベアリング34を押圧することで、ベアリング34を回転軸31に押圧状態で固定すると共に、このスペーサ39によって、案内円板323と回転本体32との間に隙間を設けて、案内円板323が回転本体32の端面に接触するのを防止している。
【0065】
さらに、図に示す回転本体32は、軸周りに等間隔で切削刃33を固定するために複数の固定台32Fを放射状に設けている。図に示す回転本体32は、6枚の切削刃33を等間隔で固定できるように、軸周りに60°毎に6基の固定台32Fを設けている。固定台32Fは、半径方向に延びる固定面32Gを備えており、この固定面32Gに止ネジ35を介して切削刃33を固定している。図に示す切削回転体30は、6枚の切削刃33を備えているが、切削回転体30に設ける切削刃33の数を多くする構造は、
図12に示すように、竹5を切削加工する際に、能率良く竹5の表面を切削できる特徴がある。したがって、回転本体32の回転数を少なくして、駆動モータ36や刃先33の負担を軽くすることもできる。例えば、前述の実施例1の装置では、回転本体32に4個の切削刃33を設けて、駆動モータ36を1800rpmで回転させているが、この例では、6個の切削刃33を設けることで、駆動モータ36の回転数を1200rpmとして切削の能率をほぼ等しくできる。
【0066】
回転本体32に固定される切削刃33は、刃先331が案内円板323の外周面よりも外側に、所定の突出量だけ突出するようにしている。図に示す切削刃33は、刃先331が案内円板323の外周面よりも、例えば約1.5mm外側へ突出するように配置されている。さらに、図に示す切削刃33は、案内円板323の外周面において、刃先331を案内円板323に接触させることなく突出させるために、切削刃33の両端に、刃先331の延長方向に突出する突出部334を設けている。切削刃33は、この突出部334を案内円板323の外周面の外側に配置している。この突出部334は、案内円板323の外周面に非接触状態で配置されており、切削刃33が回転される状態で、案内円板323の外周面に沿って回転して、案内円板323の外周面と対向する部分においても、竹5を切削するようにしている。
【0067】
回転軸31は、回転本体32が挿通される部分にキー313を配置している。回転軸31は、回転本体32やベアリング34に挿通する挿通部311に、キー313をはめ込むキー嵌入穴314を軸方向に延長して設けており、このキー嵌入穴314に脱着自在にキー313を配置している。
図10に示す回転軸31は、挿通部311の直径をひとまわり小さくして段差部312を設けており、この段差部312でもって挿通部311が挿通されるベアリング34の内輪341の外側面を押圧している。この切削回転体30は、一方(
図10において左側)の案内円板323のベアリング34に挿通部311を挿通し、ベアリング34を段差部312に当接させた後、キー嵌入穴314にキー313をセットし、その後、挿通部311のキー313を回転本体32のキー溝32Cに案内しながら回転本体32の中心孔32Bに挿通部311を挿通する。さらに、回転本体32の反対側(
図10において右側)に配置される案内円板323のベアリング34に挿通部311に挿通し、ベアリング34を貫通する挿通部311の先端側に固定リング38を固定する。以上のようにして、両側に案内円板323が配置された回転本体32が回転軸31にセットされる。
【0068】
以上の切削回転体30は、
図12に示すように、竹回転駆動装置22の回転ローラ241、261で回転される竹5の表面を、駆動モータ36で回転される切削刃33の刃先331で切削する。切削回転体30は、前述の回転体昇降駆動部材37により、回転している竹5の外周面に案内円板323の外周面が当接するまで降下されて、案内円板323の外周面を竹5の表面に接触させる状態で、外周面から突出する切削刃33の刃先331によって竹5の表面を切削する。図に示す駆動モータ36は、回転ローラ241、261で回転される竹5の回転方向と同じ方向に回転軸31を回転させている。回転本体32と竹5とを同じ方向に回転させる製造装置は、切削刃33の刃先331と竹5との接触部分において、低速回転する竹5の表面と、高速回転する切削刃33の刃先331とが互いに逆向きに接触する。このため、回転する竹5の表面に対する切削刃33の刃先331の相対速度を大きくしながら強く接触させて、竹5の表面を確実に切削できる。とくに、この構造は、駆動モータ36の回転数を少なくしながら、確実に切削できる。また、回転本体32の外周面から突出する切削刃33の刃先331の突出量を小さくする状態においても、切削刃33の刃先331を確実に竹5の表面に切り込ませて切削加工できる。ただ、駆動モータは、前述のように、回転ローラで回転される竹の回転方向と逆方向に回転軸を回転させることもできる。
【0069】
さらに、以上の切削回転体30は、回転本体32の両側に配置される案内円板323が、ベアリング34を介して回転軸31に連結されるので、回転軸31が
図12の矢印で示す方向に回転して、切削刃33が図の矢印Aで示す方向に回転する状態においても、案内円板323は、図の矢印Bで示す方向に回転することなく、回転軸31に対してフリーの状態で竹5の表面に接触する。このように、回転軸31に対してフリーとなる案内円板323は、外周面が竹5の表面に当接する状態においても、切削刃33の回転を抑制することがない。また、回転する竹5の表面に案内円板323の外周面が当接する状態では、回転する竹5の表面に沿って案内円板323が転がることで、案内円板323と竹5との接触抵抗を低減して、案内円板323との接触によって竹5の回転が抑制されるのも有効に防止できる。このため、案内円板323の外周面が、回転する竹5の外周面に接触する状態となっても、接触部における摩擦を極減して、良好な切削が可能となる。
【0070】
さらに、本実施形態の変形例3について説明する。
図13は本実施形態の変形例3に係る切削回転体の縦断面図、
図14は
図13に示す切削回転体の分解断面図である。この変形例3では、切削回転体30が、回転本体32の両側ではなく、中央部に案内円板324を備えていることを特徴としている。このため、変形例3においても、切削回転体30の構成が上記実施形態と異なるだけであり、その他の構成は同じであるため、異なる構成についてのみ説明する。
【0071】
本変形例3に係る切削回転体30は、回転軸31と一体に回転する略円筒形状の回転本体32を図において左右に2分割すると共に、2分割された回転本体32の間に案内円板を配置している。図に示す回転本体32は、一対の分割ユニット32Xに2分割されており、対向する分割ユニット32Xの間に案内円板324を配置している。各分割ユニット32Xは、前述の回転本体と同様に、中心孔32Bに設けたキー溝(図示せず)に、回転軸31の挿通部311に固定されたキー313を案内して、回転軸31と一体に回転できるように回転軸31に固定されている。
【0072】
案内円板324は、回転軸31に対して回転できるように、ベアリング34を介して回転軸31に連結されている。図の案内円板324は、円形で鍔状の外周部324Aを、ベアリング34が固定されるリング状の連結部324Bの厚さ方向の中心に位置して設けている。すなわち、図の案内円板324の連結部324Bは、外周部の両面側に向かって突出する形状としている。図の案内円板324は、一対のベアリング34を、連結部324Bの中心穴324Cの軸に沿って離間して配置している。一対のベアリング34の間には、連結部324Bの中心穴324Cの内周面に突出して設けた突出部324Dとリング状のスペーサ344を配置して、これ等を一対のベアリング34で挟着している。
【0073】
一対の分割ユニット32Xの間に配置される案内円板324は、連結部324Bが外周部324Aの両面側に向かって突出するので、各分割ユニット32Xは、案内円板324と対向する対向面に連結部324Bを案内する凹部32Dを設けている。回転本体32の凹部32Dは、ここに配置されるに案内円板324の連結部324Bが接触しない内形に成形されている。さらに、図の切削回転体30は、分割ユニット32Xと案内円板324との間にリング状のスペーサ39を配置している。スペーサ39は、回転本体32の凹部32Dの内面と、ベアリング34の内輪341との間に挟着されている。切削回転体30は、スペーサ39を介してベアリング34を押圧することで、ベアリング34を回転軸31に押圧状態で固定すると共に、このスペーサ39によって、案内円板324と分割ユニット32Xとの間に隙間を設けて、案内円板324が分割ユニット32Xの端面に接触するのを防止している。さらに、この分割ユニット32Xも、前述の
図11に示す回転本体32と同様に、軸周りに等間隔で6枚の切削刃33を、固定台32Fに固定している。
【0074】
分割ユニット32Xに固定される切削刃33は、刃先331が案内円板324の外周面よりも外側に、所定の突出量だけ突出するようにしている。図に示す切削刃33は、刃先331が案内円板324の外周面よりも、例えば約1.5mm外側へ突出するように配置されている。さらに、図に示す切削刃33は、案内円板324の外周面において、刃先331を案内円板324に接触させることなく突出させるために、案内円板324側の端部に、刃先331の延長方向に突出する突出部334を設けている。切削刃33は、この突出部334を案内円板324の外周面の外側に配置している。この突出部334は、案内円板324の外周面に非接触状態で配置されており、切削刃33が回転される状態で、案内円板324の外周面に沿って回転して、案内円板324の外周面と対向する部分においても、竹5を切削するようにしている。図に示す切削回転体30は、案内円板324の両側に切削刃33を配置するので、各切削刃33に設ける突出部334は、案内円板324の外周面の中心までの突出量としている。この構造は、各切削刃33における突出部334の突出量を小さくしながら、案内円板324の外周面を厚さ方向にわたって、切削刃33の刃先331でカバーできる。このため、突出部334にかかる負荷を小さくできる特徴がある。
【0075】
この切削回転体30は、
図14に示すように、回転軸31の挿通部311に、図において左から順に、分割ユニット32X、スペーサ39、案内円板324のベアリング34、スペーサ39、分割ユニット32X、固定リング38と挿通されて、所定の配列で回転軸31に固定される。各分割ユニット32Xは、前述のように、挿通部311のキー嵌入部314にキー313を嵌入した後に挿通される。図に示す回転軸31は、挿通部311にセットされるキー313を軸方向に2分割しており、ベアリング34が挿通される部分にはキー313を配置しない構造としている。
【0076】
以上の切削回転体30も、回転本体32の中央部に配置される案内円板324が、ベアリング34を介して回転軸31に連結されるので、回転軸31が回転して、切削刃33が回転する状態においても、案内円板324は回転することなく、回転軸31に対してフリーの状態で竹5の表面に接触する。このため、案内円板324の外周面が、回転する竹5の外周面に接触する状態となっても、接触部における摩擦を皆無にして、良好な切削が可能となる。とくに、この切削回転体30は、案内円板324を1枚としながら、切削回転体30の中央部を、回転する竹に接触させて、切削刃33の切り込み量を特定しながら効率よく切削加工できる。
【0077】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、竹繊維製造装置を構成する各部材のサイズや形状等は適宜変更可能である。