特許第6095214号(P6095214)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6095214パンツ型吸収性物品の製造方法及び製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095214
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】パンツ型吸収性物品の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20170306BHJP
   A61F 13/496 20060101ALI20170306BHJP
【FI】
   A61F13/15 355B
   A61F13/496
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-11243(P2013-11243)
(22)【出願日】2013年1月24日
(65)【公開番号】特開2014-140531(P2014-140531A)
(43)【公開日】2014年8月7日
【審査請求日】2015年11月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113022
【弁理士】
【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100110249
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 昭
(74)【代理人】
【識別番号】100116090
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 和彦
(72)【発明者】
【氏名】片岡 秀樹
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−095701(JP,A)
【文献】 特開2000−170017(JP,A)
【文献】 特開2005−076134(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15−13/84
A61L15/16−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰部開口の端部を下に向かって折り返し、この折り返し部の周方向に間隔を開けた所定位置を溶着することで持ち手を形成してなるパンツ型吸収性物品の製造方法であって、
丸筒状の前記腰部開口の端部を折り返しつつ、溶着前の前記パンツ型吸収性物品を前記腰部開口側から被せるための上方に凸状かつ四周が矩形状の型部が溶着手段と最も離間した第1の位置で、前記腰部開口の端部を折り返した前記パンツ型吸収性物品が前記腰部開口側から前記型部に被せられた状態で、前記型部を前記溶着手段に相対的に近接させ、前記溶着手段により前記折り返し部の前記所定位置を溶着するパンツ型吸収性物品の製造方法。
【請求項2】
腰部開口の端部を下に向かって折り返し、この折り返し部の周方向に間隔を開けた所定位置を溶着することで持ち手を形成してなるパンツ型吸収性物品の製造装置であって、
丸筒状の前記腰部開口の端部を折り返しつつ溶着前の前記パンツ型吸収性物品を前記腰部開口側から被せるための上方に凸状かつ四周が矩形状の型部と、
前記型部の周囲を取り囲む溶着手段と、
前記型部を前記溶着手段に対して相対的に近接及び離間させる移動手段と、を備えたパンツ型吸収性物品の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、使い捨てのパンツ型吸収性物品の製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、幼児、成人、及び病人の排せつ物を吸収するため、パンツ型の紙おむつ(吸収性物品)が使用されている。パンツ型紙おむつは、腰部開口と一対の脚部開口とを備え、着用者の股間部を前後から吸収体が覆っている。そして、脚部開口に着用者の両足を入れ、紙おむつ本体を腰周りへ引っ張り上げて着用する。ところが、幼児や老人等は指の力が弱いため、紙おむつを十分に引き上げることが難しいという問題がある。
そこで、パンツ型紙おむつの側壁にフラップ状の持ち手を設けた技術が開発されている(特許文献1参照)。又、吸収性物品の前側及び後側に複数の指先係合部を設けた技術が開発されている(特許文献2参照)。
さらに、本出願人は、長尺シート部材を折り返してパンツ型紙おむつの上端周縁部に被せて指を掛けるポケットを形成した技術を開発した(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2007-521929号公報
【特許文献2】特開平11-104180号公報
【特許文献3】特許第4033359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1〜3記載の技術の場合、パンツ型紙おむつと別体の指掛け用係合片を固定する必要があり、部品点数の増大や生産性の低下を招くという問題がある。さらに、これら指掛け用係合片自身には伸縮性が無いため、パンツ型の紙おむつ上端の胴周りに指掛け用係合片を取り付けると、胴周りの伸縮性が損なわれて装着感が劣るという問題が生じる。
【0005】
従って本発明は、着用者の腰に向かって引き上げ易いパンツ型吸収性物品を簡単に製造できる製造方法及び製造装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のパンツ型吸収性物品の製造方法は、腰部開口の端部を下に向かって折り返し、この折り返し部の周方向に間隔を開けた所定位置を溶着することで持ち手を形成してなるパンツ型吸収性物品の製造方法であって、丸筒状の前記腰部開口の端部を折り返しつつ、溶着前の前記パンツ型吸収性物品を前記腰部開口側から被せるための上方に凸状かつ四周が矩形状の型部が溶着手段と最も離間した第1の位置で、前記腰部開口の端部を折り返した前記パンツ型吸収性物品が前記腰部開口側から前記型部に被せられた状態で、前記型部を前記溶着手段に相対的に近接させ、前記溶着手段により前記折り返し部の前記所定位置を溶着する。
この発明によれば、パンツ型吸収性物品の腰部開口の端部を折り返して溶着する工程を、連続ラインから取り出し、オフライン(バッチ式)で折り返し部を簡単に溶着できるので、大掛かりな設備改造を不要とし、設備コストを抑制できる。そして、第1の位置では、型部が溶着手段と最も離間しているので、溶着手段に干渉されずに型部にパンツ型吸収性物品を被せることができる。そして、型部を溶着手段に近接させて溶着することができる。
又、前記型部の四周が矩形状であると、型部に被せられた折り返し部に各溶着手段を均一な力で押し当て易くなり、溶着が容易かつ確実となる。
【0007】
発明のパンツ型吸収性物品の製造装置は、腰部開口の端部を下に向かって折り返し、この折り返し部の周方向に間隔を開けた所定位置を溶着することで持ち手を形成してなるパンツ型吸収性物品の製造装置であって、丸筒状の前記腰部開口の端部を折り返しつつ溶着前の前記パンツ型吸収性物品を前記腰部開口側から被せるための上方に凸状かつ四周が矩形状の型部と、前記型部の周囲を取り囲む溶着手段と、前記型部を前記溶着手段に対して相対的に近接及び離間させる移動手段と、を備えている


【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、着用者の腰に向かって引き上げ易いパンツ型吸収性物品を、大掛かりな設備改造せずに簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】パンツ型吸収性物品の一例の外観を示す斜視図である。
図2図1のC−C線に沿う断面図である。
図3】パンツ型吸収性物品の製造装置の構成を示す斜視図である。
図4】腰部開口の端部を折り返す前のパンツ型吸収性物品の連続製造工程を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品の製造方法を示す工程図である。
図6】パンツ型吸収性物品の製造装置の別の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品の製造方法によって製造されたパンツ型吸収性物品200の一例の外観を示す斜視図であり、図2図1のC−C線に沿う断面図である。なお、パンツ型吸収性物品200を着用したときに着用者の腹側となる位置を「前」又は「前側」と称し、着用者の背側となる位置を「後」又は「後側」と称する。又、パンツ型吸収性物品200を着用したときに着用者の肌側となる面を「内側」と称する。
【0011】
図1において、パンツ型吸収性物品200は、着用者の股間部を前後から覆い、前後方向に細長い吸収本体部10と、吸収本体部10の外側に重なりつつ吸収本体部10の周囲に延びてパンツ型吸収性物品200の外形を構成する外装シート20と、を備えている。
吸収本体部10は、図示はしないが、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシートとバックシートの間に配置される吸収体とを備え、トップシートを着用者側に向けている。さらに、バックシートの幅方向両側縁の外側からトップシートの上に向かい、尿漏れを防止するサイドシートが立ち上がっている。
パンツ型吸収性物品200は、溶着可能な合成樹脂の不織布を主体とし、後述するように、外装シート20の内側にゴム紐を貼着して伸縮性を付与し、腰部開口201が伸縮するように構成されていればよい。
【0012】
トップシート4は、液透過性の不織布であればよく、使用者の皮膚に接するため、感触が柔らかで、皮膚に刺激を与えない材料から形成されていることが好ましい。
吸収体2は、木材パルプフラッフのような、フラッフのウェブの親水性繊維マトリックスを、公知の高吸水性樹脂(SAP)の粒子と混合して形成すればよい。又、吸収体2表面にエンボスを施すと、尿等の拡散をコントロールすると共に、使用者の体型に応じて吸収体2が容易に変形するので好ましい。フラッフとしては、木材パルプフラッフの代わりに合成繊維、ポリマー繊維などを使用してもよい。又、木材パルプフラッフとしては、嵩が低く、解繊装置の所要動力(パルプをフラッフ化する際の解繊機の消費電力)が抑えられるトリートメントパルプを用いることが好ましい。
バックシート6は、吸収体2内において保持している液体などが下着に漏れないような防水性を有する液不透過性の材料から形成されていればよく、ポリエチレンフィルムなどの薄いプラスチックフィルムとすることができるが、着用中にカサカサした音がしやすく、柔らかさを付与するよう、バックシート6にマイクロエンボスを施したり、プラスチックフィルムの外側に不織布を貼合わせたクロスライクバックシートを用いることもできる。
サイドシート8は、バックシート6と同様の材料から形成することができ、撥水性の不織布から形成してもよく、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布や、スパンボンド不織布とメルトブローン不織布との積層物などを用いることができる。
【0013】
外装シート20は、股下となる中心線を中心として前側領域21と後側領域22とを備え、吸収本体部10は上記中心線を中心としてほぼ対称に配置されている。そして、吸収本体部10が内側となるように外装シート20(及び吸収本体部10)が上記中心線で二つ折りされ、前側領域21及び後側領域22の両側縁が重なり部23を有して接続されている。これにより、外装シート20(吸収性物品200)は、周方向に伸縮する腰部開口201と、周方向に伸縮する一対の脚部開口202、203とを形成し、全体として着脱可能なパンツ状に構成される。そして、パンツ型吸収性物品200を着用すると、前側領域21が着用者の腹側で腰及び股間部を覆い、後側領域22が着用者の背側で腰及び股間部を覆うようになっている。
【0014】
なお、この実施形態では、外装シート20の内側に内装シートが積層されて強度を高めていると共に、吸収本体部10の周縁を覆う補助シートが設けられ、補助シートは内装シートに積層されている(図示せず)。内装シート及び補助シートは必須ではないが、外装シートと内装シートの間にゴム紐を貼着して腰周りの伸縮性を付与するため、通常は内装シートを設ける。
又、股間部は、着用者の尿及び大便を排泄する部位をいう。前側領域21及び後側領域22は、後述する溶着によって接続される。
【0015】
腰部開口201の周縁には、外装シート20の内側にゴム紐を貼着して伸縮性を付与した伸縮部201aが形成されている。又、この実施形態では、伸縮部201aは腰部開口201の周縁から股間部側に向かい、着用者のへその位置近傍を腹巻のように覆うように延びている。
同様に、脚部開口202、203の周縁には、外装シート20の内側にゴム紐を貼着して伸縮性を付与した脚部伸縮部202a、203aがそれぞれ形成されている。
【0016】
図1において、外装シート20(伸縮部201a)の端部は第1折り返し点P1で下方に折り返されて第1折り返し部(折り返し部)30を形成し、第1折り返し部30の周方向に間隔W1を開けた所定位置を溶着部40として溶着することで持ち手35が形成されている。つまり、隣接する溶着部40で挟まれた第1折り返し部30の下側の隙間に指先の係合部となるポケットが形成され、パンツ型吸収性物品200を引き上げることができる。
なお、この例では、周方向に溶着部40が10個形成され、持ち手35も10個形成されている。又、各持ち手35の周方向の幅(間隔W1)を一定とし、周方向に等間隔で持ち手35を形成してもよく、各持ち手35の周方向の幅が異なっていてもよい。
【0017】
外装シート20、内装シート25、及び補助シート27には、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。又、不織布としては、ポイントボンド不織布、エアースルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布などを用いることができる。
又、溶着部40を形成するための溶着は複数の樹脂部材を加熱して一体化する方法であり、ヒーターを使用した熱溶着、超音波エネルギーにより摩擦熱を発生させて溶着させる超音波溶着、振動溶着、電磁誘導を用いる誘導溶着、高周波溶着等が挙げられる。
なお、この実施形態では、上下に細長い溶着部40が形成されているが、後述するように溶着部40を種々の形状とすることができる。
なお、溶着部40の周方向の幅は3〜15mmであることが好ましく、5〜7mmであるとより」好ましい。溶着部40の周方向の幅が3mm未満であると溶着部40のシール強度が不足し、幅が15mmを超えると、持ち手35に指を掛けた際に硬い溶着部40に触れやすく肌触りが劣化する。
又、重なり部23は外装シート20が二重になっていて硬いため、この部分に溶着部40を設けるとさらに硬くなって着用感が劣るので、重なり部23を避けて溶着部40を設けることが好ましい
【0018】
以上のように、パンツ型吸収性物品200を構成する外装シート20の端部を折り返して持ち手35を形成することで、パンツ型吸収性物品200と別体の持ち手を用意する必要がなく、部品点数を増やさずに生産性が向上する。さらに、伸縮性を有する外装シートの端部を利用して持ち手35を形成することで、持ち手35自身も全周にわたって伸縮性を有するので、パンツ型吸収性物品200の腰部開口の伸縮性が損なわれず、装着感に優れる。又、持ち手35自身が伸縮することで、持ち手35に指を掛けるときのホールド感が向上する。
【0019】
又、この実施形態では、第1折り返し部30よりも先端側の外装シート20の端部自身が第2折り返し点P2でさらに上方に折り返されている。そして、第2折り返し点P2より先端側(上側)の外装シート20の端部が固定されずにフラップ部38を形成している。又、フラップ部38の上端縁が第1折り返し点P1よりも上側に突出している。
なお、外装シート20の「先端」側とは、外装シート20を第1折り返し点P1及び第2折り返し点P2で折り返さない状態で、脚部開口202、203から遠い側をいう。
【0020】
図2図1のC−C線に沿う断面図である。外装シート20、内装シート25、及び補助シート27の端部が第1折り返し点P1で下方に折り返されて第1折り返し部30を形成している。又、外装シート20、内装シート25、及び補助シート27は第1折り返し部30よりも先端側の第2折り返し点P2でさらに上方に折り返されている。図示は省略するが、外装シート20の第一折り返し部30の前後部にて、外装シート20と、内装シート25又は補助シート27との間にゴム紐を貼着している。又、腰部開口における外装シート20と内装シート25との間にもゴム紐を貼着している。
【0021】
このように、第2折り返し点P2で外装シート20を折り返し、第1折り返し点P1よりも上側にフラップ部38をフリル状に突出させることで、第1折り返し点P1が隠れて意匠性が高くなると共に、持ち手35に指を掛けた際に第1折り返し点P1にフラップ部38を介して指が当たり、尖った第1折り返し点P1に直接指が当たったときの不快感を防止する。
【0022】
次に、本発明の特徴部分である、パンツ型吸収性物品の製造方法及び製造装置について説明する。
図3は、パンツ型吸収性物品の製造装置100の構成を示す斜視図である。パンツ型吸収性物品の製造装置100は、略直方体状(凸状)の型部110と、型部110を収容する矩形の開口120hを有するステージ120と、ステージ120内に配置されて型部110を開口120h内で上下(図3の矢印方向)に進退させる移動手段(アクチュエータ)124とを備えている。型部110の一部はステージ120の上面よりも上方に突出しており、ステージ120の開口120hの内壁には、複数の溶着手段(超音波溶着装置)122が配置されている。なお、図3では、超音波溶着装置の先端のホーン(共鳴体)のみを表記し、発振器や振動子を省略してある。
型部110は、腰部開口201の端部を折り返し溶着前のパンツ型吸収性物品200が腰部開口側201から被せられ、パンツ型吸収性物品200のサイズに応じて複数の大きさの型部110が取替え可能になっている。
複数の溶着手段122は、開口120hの内壁に沿って間隔を開けてそれぞれ配置され、型部110の周囲を取り囲んでいる。
【0023】
図4は、腰部開口201の端部を折り返す前のパンツ型吸収性物品200の連続製造工程を示す。このラインでは、パンツ型吸収性物品200の幅方向がMD方向(ラインの流れ方向、図4の左右方向))となっており、それぞれ外装シート20及び内装シート25となるシートを重ね、これら両シートの間にゴム紐Gや吸収本体部10を挟み込んで連続ウェブ20xを製造する(図4(a))。そして、脚部開口202、203となる部分(図4(a)のハッチング部分)を切欠いた後、連続ウェブ20xの幅方向中心線Cで折り返し、重なり部23を超音波溶着等で接続し、中心線Cに垂直な方向に切断することで、折り返す前のパンツ型吸収性物品200を連続的に製造する(図4(b))。
以上の工程はすべてライン上で自動化されて連続製造される。
ところが、パンツ型吸収性物品200の腰部開口201の端部を折り返して溶着する工程を、上述のライン上で行うことは、大掛かりな設備改造を必要とし、設備コストが過大となる。そこで、本発明は、腰部開口201の端部を折り返す前のパンツ型吸収性物品200を上述のラインから取り出し、オフライン(バッチ式)で折り返し部を簡単に溶着できる製造方法及び装置を提供するものである。
【0024】
図5は、本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品の製造方法を示す工程図である。
まず、パンツ型吸収性物品の製造装置100の型部110を最も上方に移動させ、型部110が溶着手段122と最も離間した第1の位置とする(図5(a))。この第1の位置で、作業員により腰部開口の端部を折り返して折り返し部30を形成したパンツ型吸収性物品200が型部110に腰部開口201側から被せられる。第1の位置では、型部110が溶着手段122と最も離間しているので、溶着手段122に干渉されずに型部110にパンツ型吸収性物品200を被せることができる。
次に、パンツ型吸収性物品200が被せられた型部110を下方に移動させ、型部110を溶着手段122と同じ高さに近接させて、溶着手段122を折り返し部30に対向させる(図5(b))。
さらに、溶着手段(ホーン)122を折り返し部30に向かって水平方向に移動させ、溶着手段(ホーン)122を折り返し部30に接しさせた状態で、折り返し部30の所定位置を超音波溶着する(図5(c))。以上のようにして、大掛かりな設備を必要とせずに折り返し部30を簡単に溶着することができる。
なお、型部110の上下は、操作ボタンにより作業員が行うことができる。又、溶着手段(ホーン)122の水平移動及び溶着については、操作ボタンにより作業員が行うことができるし、例えば型部110が図5(b)の位置に移動した時に自動的に行ってもよい。さらに、複数の溶着手段122による溶着を、同時に行うことが好ましい。
又、型部110の四周(水平方向の断面)を矩形状とすれば、型部110に被せられた折り返し部30に各溶着手段122を均一な力で押し当て易くなり、溶着が容易かつ確実となる。
【0025】
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、型部110と溶着手段122との相対的な移動方向は上記に限られない。つまり、図6に示すように、開口を有しないステージ120zの上面に型部110を移動不能に取り付ける一方、各溶着手段122を移動部123に取り付け、移動部123をステージ120z上面で水平方向に移動可能としてもよい。この場合、図5(b)、(c)の2段階の工程を不要とし、移動部123が型部110から離間した第1の位置でパンツ型吸収性物品200を型部110に被せた後、移動部123を一度に移動させて溶着手段122を折り返し部30に接しさせて溶着することができる。
【符号の説明】
【0026】
30 折り返し部
35 持ち手
40 溶着部
110 型部
122 溶着手段
124 移動手段
200 パンツ型吸収性物品
201 腰部開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6