特許第6095273号(P6095273)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095273
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】車載機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20170306BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20170306BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20170306BHJP
【FI】
   G01C21/36
   G06F3/048
   G06F3/0488
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-75472(P2012-75472)
(22)【出願日】2012年3月29日
(65)【公開番号】特開2013-205269(P2013-205269A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2015年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】富士通テン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100090516
【弁理士】
【氏名又は名称】松倉 秀実
(74)【代理人】
【識別番号】100106622
【弁理士】
【氏名又は名称】和久田 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(72)【発明者】
【氏名】山埜 啓輔
【審査官】 岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−018587(JP,A)
【文献】 特開2001−242981(JP,A)
【文献】 特開2009−129443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/36
G06F 3/048
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と通信可能に接続されることで当該携帯端末と連携して動作する車載機であって、
前記携帯端末と通信する通信手段と、
ユーザーによるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイと、
前記携帯端末から前記通信手段を介して受信した画像データを記憶するメモリを有し、前記携帯端末から受信した画像データを用いた第1の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記第1の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させている際に前記第1の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第1の画像のうちタッチ位置座標を含む所定領域に対応する部分の画像を拡大した第2の画像を前記メモリに記憶されている前記携帯端末から受信した画像データに基づいて生成すると共に生成した該第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させ、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第2の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第2の画像へのタッチ位置座標を前記第1の画像において対応する位置の対応座標に変換し、前記対応座標に関するデータを前記携帯端末に送信し、
前記所定領域は、前記第1の画像内における複数のボタン類をまとめて囲む領域として予め設定されており、
前記制御手段は、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1の画像のうち前記所定領域へのタッチ操作を受け付けた場合に、前記所定領域の全部の領域を拡大して前記第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる、
車載機。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第2の画像の表示領域を、自車両位置を示す画像を含まない領域とする、
請求項1に記載の車載機。
【請求項3】
前記制御手段は、前記タッチパネルディスプレイの表示領域の一部に前記第2の画像を表示させ、前記タッチパネルディスプレイにおける残りの表示領域に前記第1の画像を表
示させる、
請求項1又は2に記載の車載機。
【請求項4】
前記所定領域は、前記タッチ位置座標からの画素数を基準としてその範囲が規定される、
請求項1から3の何れか一項に記載の車載機。
【請求項5】
携帯端末と通信可能に接続されることで当該携帯端末と連携して動作するとともに、ユーザーによるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイを備えた車載機の制御方法であって、
前記携帯端末から通信手段を介して受信した画像データをメモリに記憶すると共に、受信した画像データを用いた第1の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる第1画像表示ステップと、
前記第1の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第1の画像のうちタッチ位置座標を含む所定領域に対応する部分の画像を拡大した第2の画像を前記メモリに記憶されている前記携帯端末から受信した画像データに基づいて生成すると共に生成した該第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる第2画像表示ステップと、
前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第2の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第2の画像へのタッチ位置座標を前記第1の画像において対応する位置の対応座標に変換する座標変換ステップと、
変換後における前記対応座標に関するデータを前記携帯端末に送信する座標データ送信ステップと、
を含み、
前記所定領域は、前記第1の画像内における複数のボタン類をまとめて囲む領域として予め設定されており、
前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1の画像のうち前記所定領域へのタッチ操作を受け付けた場合に、前記所定領域の全部の領域を拡大して前記第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる、
車載機の制御方法。
【請求項6】
携帯端末と通信可能に接続されることで当該携帯端末と連携して動作する車載機であって、
前記携帯端末と通信する通信手段と、
ユーザーによるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイと、
前記携帯端末から前記通信手段を介して受信した画像データを用いた第1の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させている際に前記第1の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第1の画像のうちタッチ位置座標を含む所定領域に対応する部分の画像を拡大した第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させ、
前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第2の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第2の画像へのタッチ位置座標を前記第1の画像において対応する位置の対応座標に変換し、前記対応座標に関するデータを前記携帯端末に送信する
制御手段と、
を備え、
前記所定領域は、前記第1の画像内における複数のボタン類をまとめて囲む領域として予め設定されており、
前記制御手段は、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1の画像のうち前記所定領域へのタッチ操作を受け付けた場合に、前記所定領域の全部の領域を拡大して前記第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させ、且つ、前記第2の画像の表示領域を、自車両位置を示す画像を含まない領域とする、
車載機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の携帯情報処理端末(以下、「携帯端末」という)と連携して経路案内を行う車載機が開発されている。このような車載機は、例えば、携帯端末から経路案内に利用する画像データ、音声データ等を受信し、携帯端末側のアプリケーションによる指示に従って、表示、再生等することで、経路案内を行うことができる。
【0003】
また、ユーザーによって車載機のタッチパネルディスプレイがタッチ操作された場合、その操作内容を示す操作情報が車載機から携帯端末に送信される。例えば、車載機のタッチパネルディスプレイに表示されたボタンやアイコン等のボタン類をタッチするタッチ操作が行われると、その車載機へのタッチ操作の内容を示す操作データが車載機から携帯端末に送信され、操作情報に応じて、携帯端末は車載機に出力させる画像や音声データを更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−357450号公報
【特許文献2】特開2006−275931号公報
【特許文献3】特開2008−276277号公報
【特許文献4】特開2008−21094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、携帯端末に搭載されるアプリケーションのユーザーインターフェースは、携帯端末のタッチパネルディスプレイをユーザーがタッチ操作することを前提として構築されている。これに対して、携帯端末と車載機とでは、以下のようにタッチパネルディスプレイの操作環境が大きく相違する。
【0006】
スマートフォンと車載機の操作環境を比較すると、スマートフォンは手元近くでのタッチ操作が可能であるが、車載機においては、座席に着座した状態のユーザーとタッチパネルディスプレイとの距離が比較的離れており、すこし手を伸ばした状態でタッチパネルディスプレイのタッチ操作を行う必要があり、細やかなタッチ操作が容易でない。
【0007】
また、スマートフォンにおけるタッチ操作は静止状態で行うことができるが、車載機においては走行に伴って揺れる車内にて上記タッチ操作を行う必要があり、細やかなタッチ操作が容易でない。また、車載機におけるタッチパネルディスプレイの周囲を囲む枠体にはハードボタンが配置されていることが多い。そのため、車載機はスマートフォンに比べて、タッチパネルディスプレイの端部領域におけるタッチ操作を行いにくくなる場合がある。
【0008】
よって、携帯端末のユーザーインターフェースを、そのまま車載機のユーザーインターフェースとして用いた場合、タッチパネルディスプレイの操作環境や操作条件が相違することに起因して、車載機におけるタッチパネルディスプレイの操作性が悪化する虞がある。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、携帯端末と連携可能な車載機において、ユーザーによる車載機のタッチパネルディスプレイの操作性を向上させることの可能な
技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、上述した課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、本発明は、携帯端末と通信可能に接続されることで当該携帯端末と連携して動作する車載機であって、前記携帯端末と通信する通信手段と、ユーザーによるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイと、前記携帯端末から前記通信手段を介して受信した画像データを用いた第1の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させている際に前記第1の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第1の画像のうちタッチ位置座標を含む所定領域に対応する部分の画像を拡大した第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させ、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第2の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第2の画像へのタッチ位置座標を前記第1の画像において対応する位置の対応座標に変換し、前記対応座標に関するデータ(以下、「タッチ位置座標データ」ともいう)を前記携帯端末に送信する制御手段と、を備える。
【0010】
上記構成によれば、第1の画像をユーザーがタッチ操作しても、そのタッチ操作に係る位置データが直ちに携帯端末に送信されない。そして、車載機のタッチパネルディスプレイには、タッチ位置座標を含む所定領域に対応する部分、例えばタッチ操作位置およびその周辺領域の画像を拡大した第2の画像(拡大画像)が表示され、ユーザーによる再度のタッチ操作を待ち受けることになる。
【0011】
そして、ユーザーによる第2の画像へのタッチ操作がなされた場合、本発明によれば第2の画像へのタッチ位置座標を第1の画像において対応する位置の対応座標に変換するところ、この第2の画像は第1の画像に比べて表示倍率が高く設定されているため、ユーザーによるタッチ操作ミス、例えば画像中におけるボタンやアイコン(以下、「ボタン類」ともいう)等の押し間違いが介在する可能性が極めて低くなる。
【0012】
これによれば、ユーザーによる車載機のタッチパネルディスプレイのタッチ操作ミスを抑制することができ、タッチパネルディスプレイの操作性を向上させることが可能である。これにより、車載機から携帯端末に送られる、車載機のタッチパネルディスプレイに対するユーザーの操作データの信頼性を高めることができる。したがって、車載機から携帯端末に向けて、ユーザーの意図しない内容の操作データが送信されることがなく、以ってその後にユーザーの意図しない処理が行われるという不都合も生じない。
【0013】
また、前記制御手段は、前記タッチパネルディスプレイの表示領域の一部に前記第2の画像を表示させ、前記タッチパネルディスプレイにおける残りの表示領域に前記第1の画像を表示させてもよい。これによれば、第2の画像を車載機のタッチパネルディスプレイに表示させている際に、第1の画像による情報がユーザーに提供できなくなることを抑制できる。
【0014】
また、前記所定領域は、前記タッチ位置座標からの画素数を基準としてその範囲が規定されてもよい。あるいは、前記所定領域は、前記第1の画像内における1のボタン類の周囲を単独で囲む領域として、もしくは複数のボタン類をまとめて囲む領域として予め設定されており、前記制御手段は、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1の画像のうち前記所定領域へのタッチ操作を受け付けた場合に、前記所定領域に対応する部分の画像を拡大した前記第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させてもよい。
【0015】
また、本発明は、車載機の制御方法の一側面として捉えることができる。すなわち、本発明は、携帯端末と通信可能に接続されることで当該携帯端末と連携して動作するととも
に、ユーザーによるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイを備えた車載機の制御方法であって、前記携帯端末から前記通信手段を介して受信した画像データを用いた第1の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる第1画像表示ステップと、前記第1の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第1の画像のうちタッチ位置座標を含む所定領域に対応する部分の画像を拡大した第2の画像を前記タッチパネルディスプレイに表示させる第2画像表示ステップと、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第2の画像へのタッチ操作を受け付けた場合、前記第2の画像へのタッチ位置座標を前記第1の画像において対応する位置の対応座標に変換する座標変換ステップと、変換後における前記対応座標に関するデータを前記携帯端末に送信する座標データ送信ステップと、を含む車載機の制御方法である。
【0016】
また、本発明は、車載機のコンピュータに上記制御方法に係る各ステップを実行させるためのプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。ここで、コンピュータが読み取り可能な記録媒体とは、プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、又は、化学的作用によって蓄積可能な媒体である。
【0017】
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて採用することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、携帯端末と連携可能な車載機において、ユーザーによる車載機のタッチパネルディスプレイの操作性を向上させることの可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る車載システムの構成図である。
図2】実施形態に係るナビゲーション装置の外観斜視図である。
図3】実施形態に係るナビゲーション装置及び携帯端末の構成図である。
図4】実施形態に係る車載システムにおけるルート案内制御のシーケンスを示す図である。
図5】ナビゲーション装置のタッチパネルにおけるオリジナル画像の表示例を示す図である。
図6】携帯端末のタッチパネルにおける画像の表示例を示す図である。
図7】実施形態に係る拡大表示処理を説明する図である。
図8】実施形態に係る拡大表示処理を説明する図である。
図9】実施形態に係るタッチ周辺領域の設定手法を説明する図である。
図10】拡大画像へのタッチ操作を受け付けた際の第2タッチ位置座標を説明する図である。
図11】拡大画像を表示する拡大表示処理の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0021】
<車載システム>
図1は、実施形態に係る車載システム1の構成図である。本実施形態に係る車載システム1は、車両に搭載される車載機としてのナビゲーション装置2及び携帯情報処理端末(以下、単に「携帯端末」という)3を含んで構成される。図2は、実施形態に係るナビゲ
ーション装置2の外観斜視図である。図3は、実施形態に係るナビゲーション装置2及び携帯端末3の構成図である。
【0022】
<ナビゲーション装置>
ナビゲーション装置2は、例えば2DIN(Deutsche Industrie Normen)の本体・モニタ一体型カーナビゲーション装置であり、車両の現在地や目的地までの経路案内(ルート案内)等を行うカーナビゲーション機能や、各種オーディオ/ビジュアル(以下、AVという)コンテンツの再生機能、放送波を受信する機能等を有している。また、ナビゲーション装置2は、携帯端末3と通信可能に接続されることで携帯端末3と連携して動作する携帯端末連携ナビゲーション装置である。ナビゲーション装置2は、ユーザからの操作を受け付ける。そして、ナビゲーション装置2は、受け付けた操作内容を示す操作データを携帯端末3に送信する。携帯端末3は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、PC(Personal Computer)等である。携帯端末3は、ナビゲーション装置2から操作データを受信し、この操作データに応じて各種の処理を実行する。ナビゲーション装置2は、携帯端末3のユーザーインタフェースの役割を果たす。
【0023】
ここでは、まずナビゲーション装置2の構成について説明する。ナビゲーション装置2は、制御部20、通信部21、パワーアンプ22、スピーカ23、タッチパネルディスプレイ24、表示処理部25、操作受付部26、操作ボタン27等を備える。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等で構成されている。制御部20は、車両のアクセサリー電源がオンになると、ROMに記録されたコンピュータプログラムを実行し、RAMに格納されているデータ等を使って各種機能を実現する。
制御部20が実現する各種機能の詳細については後述するが、制御部20は、ナビゲーション装置2の各部、或いは接続された外部機器(例えば、携帯端末3)からの信号、又は、ユーザーの操作に基づく各操作部からの操作指示信号等を受信し、それら信号に基づきナビゲーション装置2の各部、或いは外部機器を統括的に制御する。
【0024】
通信部21は、ナビゲーション装置2が携帯端末3と通信を行うための通信モジュールであり、本発明における通信手段に相当する。通信部21は、ナビゲーション装置2と携帯端末3との間で行われる通信の種類によって適宜選択される。例えば、通信部21は、USB(Universal Serial Bus)インターフェース、Wi−Fi(Wireless Fidelity、登録商標)モジュール、Bluetooth(登録商標)モジュール等であってもよい。
【0025】
ナビゲーション装置2は、パワーアンプ22及びスピーカ23を駆動制御することで、経路案内を聴覚的に行う。パワーアンプ22は、スピーカ23から音声を出力するためのモジュールである。パワーアンプ22には、制御部20のRAM等に保持される音声データが入出力インターフェースを介して入力される。
パワーアンプ22は、制御部20からスピーカ23へ送られる音声データに係る信号を増幅する回路である。パワーアンプ22は、制御部20の制御信号により制御され、入力された音声データに係る信号に対して、音量、音声を調整した音声信号をスピーカ23に出力する。スピーカ23は、パワーアンプ22により入力された音声データに係る信号を、音声出力する。
【0026】
ナビゲーション装置2は、タッチパネルディスプレイ24、表示処理部25により、経路案内を視覚的に行う。表示処理部25は、タッチパネルディスプレイ24に画像(映像)を表示するためのモジュールである。表示処理部25には、制御部20のRAM等に保
持される画像(映像)データが入力される。なお、制御部20のRAMは、通信部21が携帯端末3側から受信した画像データを受け取り、保持することができる。
【0027】
タッチパネルディスプレイ(以下、単に「タッチパネル」という)24は、例えばカラー液晶ディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたGUI(Graphical User Interface)である。タッチパネル24は、例えばEGA(Enhanced Graphics Adapter)型液晶ディスプレイで画面を表示すると共に、画面に表示されたボタン又はアイコン等(以下、「ボタン類」という)が押されるとタッチセンサがこれを検知する。
【0028】
表示処理部25は、タッチパネル24の液晶ディスプレイ(画面)に表示する画像を描画処理する回路である。表示処理部25は、制御部20から送られる映像信号に基づき、液晶ディスプレイに格子状に均等配列された薄膜トランジスタを駆動することで、タッチパネル24のディスプレイに画像を描画する。また、操作受付部26は、タッチパネル24へのタッチ操作をタッチセンサが感知すると、タッチされた画面上の位置(座標)を特定し、操作された位置(座標)の情報を制御部20へ送る。
【0029】
操作ボタン27は、タッチパネル24にアイコン表示されるボタンではなく、機械的なボタン(ハードボタン)である。操作ボタン27は、例えば図2等に示すように、タッチパネル24の下に配置される操作用の押しボタン式スイッチである。操作ボタン27は、例えばスピーカ23から出力される音声の音量調整ボタン等であってもよい。操作ボタン27が押されると、押されたボタンの信号が制御部20へ送られる。
【0030】
<携帯端末>
次に、携帯端末3の構成について説明する。携帯端末3は、制御部30、通信部31、パワーアンプ32、スピーカ33、タッチパネルディスプレイ34、表示処理部35、操作受付部36、GPS(Global Positioning System)情報受信部37、カードメモリインターフェース38を備える。なお、カードメモリインターフェース38については、図3中、「カードメモリIF」と表記する。
【0031】
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等で構成されている。制御部30は、ROMに記録されたコンピュータプログラムを実行し、RAMに格納されているデータ等を使って各種機能を実現する。
【0032】
通信部31は、携帯端末3がナビゲーション装置2と通信を行うための通信モジュールであり、ナビゲーション装置2側の通信部21と同様である。通信部31は、ナビゲーション装置2と携帯端末3との間で行われる通信の種類によって適宜選択される。例えば、通信部31は、USB(Universal Serial Bus)インターフェース、Wi−Fi(Wireless Fidelity、登録商標)モジュール、Bluetooth(登録商標)モジュール等であってもよい。
【0033】
携帯端末3は、パワーアンプ32を制御部30によって駆動制御することで、スピーカ33から音声出力を行うことができる。パワーアンプ32は、スピーカ33から音声を出力するためのモジュールである。携帯端末3のパワーアンプ32は、ナビゲーション装置2側のパワーアンプ22と同等の構成であり、詳しい説明を省略する。また、タッチパネルディスプレイ(以下、「タッチパネル」という)34、表示処理部35、操作受付部36についても、ナビゲーション装置2側のタッチパネル24、表示処理部25、操作受付部26とそれぞれ同等の構成であり、詳しい説明を省略する。
【0034】
GPS情報受信部37は、図示しないGPSアンテナが受信したGPS衛星からの電波の信号を受信し、受信した信号を制御部30へ送る。カードメモリインターフェース38は、例えば不揮発性の半導体メモリカードを読み書きするメモリカードリーダライタである。制御部30は、カードメモリインターフェース38に挿入されるメモリカードにアクセスし、このメモリカードに記録されているデータを取得することで、携帯端末3に連携するナビゲーション装置2のルート検索等の諸機能を実現する。
【0035】
カードメモリインターフェース38に挿入されるメモリカードの記憶エリアには、高速道路や一般道等の道路情報、テーマパーク、ガソリンスタンドといった各種施設に関する地点情報(POIデータ)等を含む地図データ(画像データ)、ルートガイダンスのための音声データ、電話番号や施設名称や住所等の各種施設に関する詳細情報等が記録されている。
【0036】
<動作説明>
以上のように構成されるナビゲーション装置2及び携帯端末3は、それぞれの通信部21,31が例えばケーブル(図示せず)等によって接続されることで、通信可能となる。このように互いに通信可能な状態で、携帯端末3におけるアプリケーションプログラム(以下、「ナビアプリケーション」という)が制御部30によって実行されることで、ナビゲーション装置2が連携して動作することによって、車両の経路案内を行うカーナビゲーション機能が実現される。
【0037】
ナビアプリケーションは、制御部30のROMに記録されており、ROMに記録されたアプリケーションプログラムを制御部30のCPUが実行することで起動する。また、携帯端末3におけるタッチパネル34の基本画面には、ナビアプリケーションに対応するアイコン(以下、「ナビアイコン」という)が表示されている。そして、ユーザーによりナビアイコンが押されたことをタッチパネル34のタッチセンサが検出すると当該情報が制御部30に送られ、ナビアプリケーションが制御部30によって実行される。
【0038】
以下、車載システム1において、ナビゲーション装置2および携帯端末3が相互に連携して車両のルート案内を行うルート案内制御について説明する。本実施形態において、ナビゲーション装置2および携帯端末3が協働して実現されるルート案内制御の概略は以下の通りである。すなわち、ルート案内制御においては、車両のルート案内を行うため使用される画像データ(例えば、地図上に、自車両位置、目的地、経由地、経路などを示した画像を作成するための画像データ)及び音声データは、携帯端末3から、順次、ナビゲーション装置2に送信される。
【0039】
ナビゲーション装置2が携帯端末3からの画像データや音声データを受信すると、受信したデータに基づいて、タッチパネル24の液晶ディスプレイに表示させている画像を更新したり、スピーカ23から案内音声を出力することで、ナビゲーション装置2におけるカーナビゲーション機能が実現される。
【0040】
また、ルート案内制御中において、ナビゲーション装置2のタッチパネル24には、「メニュー」、「目的地」、「周辺」などといった各種のボタン類が表示されており、ユーザーによるタッチ操作を受け付けている。ナビゲーション装置2において、ユーザーによるタッチパネル24のタッチ操作が検出されると、制御部20はそのタッチ操作の内容を示す情報、具体的にはユーザーが画面上におけるどの位置を押したのかを示す座標情報を携帯端末3に送信する。そして、ナビゲーション装置2から上記座標情報を受信した携帯端末3は、受信した座標情報に基づいて制御部30はユーザーによるタッチパネル24のタッチ位置を取得することができる。これにより、携帯端末3の制御部30は、タッチパ
ネル24のタッチ位置に応じて、ナビゲーション装置2に表示させるための画像更新や、その他の各種処理を行う。
【0041】
以下、車載システム1におけるルート案内制御の詳細について説明する。図4は、実施形態に係る車載システム1におけるルート案内制御のシーケンスを示す図である。ルート案内制御は、上記のように、携帯端末3の制御部30が、ナビアプリケーションを起動することを契機に開始される。ルート案内制御が開始されると、ナビゲーション装置2と携帯端末3との間で通信接続処理が実行される(OP1)。具体的には、ナビゲーション装置2における制御部20が通信部21を制御し、携帯端末3の制御部30が通信部31を制御することで、ナビゲーション装置2と携帯端末3との間の通信が可能な状態となる。これにより、ナビゲーション装置2と携帯端末3との双方間でデータの受け渡しが可能になる。
【0042】
次に、携帯端末3の制御部30は、ナビゲーション装置2に車両のルート案内に関する画像データを送信する(OP2)。ここでの画像データは、例えば地図上に、自車両位置、現在地から目的地までの経路等を合成して示した画像データである。なお、携帯端末3の制御部30は、必要に応じて適宜、車両のルート案内に関する音声データをナビゲーション装置2に対して送信する。
【0043】
また、携帯端末3の制御部30が画像データをナビゲーション装置2に送信する前工程において、携帯端末3の制御部30は、タッチパネル34を介してユーザーによる目的地の設定入力を受け付け、GPS情報受信部37がGPS衛星から信号を受信した自車位置情報を入手することにより現在の自車両位置を取得して、現在地から目的地までのルートを索出する。ルート検索に際して、制御部30は、車両の現在位置から目的地までの走行ルートを、カードメモリインターフェース38に挿入されているメモリカードの地図データから索出することができる。制御部30は、索出した走行ルートと車両の位置との関係から車両の進路を決定し、この決定された進路に基づいて、地図画像データがメモリカードから読み出される。そして、制御部30は、メモリカードから読み出した地図画像データ、自車位置データ等に基づき、ナビゲーション装置2のタッチパネル24に表示するための画像データ(以下、「ナビ画像データ」という)を生成し、ナビゲーション装置2に送信する。
【0044】
携帯端末3からナビ画像データを受け取ったナビゲーション装置2の制御部20は、そのナビ画像データをRAMに保持するとともに、ナビ画像データに対応する画像をタッチパネル24に全体表示する(OP3)。ここで、ナビ画像データに対応する画像は、携帯端末3から受信した画像データをそのままの状態、すなわち特段付加的な画像処理を施すことなくタッチパネル24に描画される画像であり、以下では「オリジナル画像」と称する。
【0045】
図5に、ナビゲーション装置2のタッチパネル24にオリジナル画像を表示させた状態を示す。図5に示す例では、オリジナル画像は、地図上に自車両位置や現在地から目的地までの経路を合成した画像として描画されている。本実施例においては上記オリジナル画像が、本発明でいうところの第1の画像に相当する。
【0046】
ルート案内制御中における携帯端末3のタッチパネル34の表示態様について説明する。図6は、携帯端末3のタッチパネル34における画像の表示例を示す図である。図6に示すように、ルート案内制御中において、タッチパネル34には、ナビゲーション装置2のタッチパネル24と同様のオリジナル画像が全体表示されている。携帯端末3のタッチパネル34に表示されるオリジナル画像は、携帯端末3が生成したナビ画像データを基にして描画した画像である。
【0047】
ナビゲーション装置2の制御部20は、タッチパネル24にオリジナル画像を表示させている状態で、ユーザーによるタッチパネル24のタッチ操作を受け付ける。ルート案内制御中において、タッチパネル24には各種のボタン類が表示されている。図5に示す例では、タッチパネル24の左下側の領域に「メニュー」、「目的地」、「周辺」という3つのボタン類が上下に並んで表示されている。
【0048】
ユーザーによるタッチパネル24へのタッチ操作、すなわち、ここではオリジナル画像へのタッチ操作がなされると、このタッチ操作がタッチパネル24におけるタッチセンサによって検知される。タッチセンサがタッチ操作を検知すると、ナビゲーション装置2の制御部20は、タッチセンサからユーザーがタッチパネル24をタッチした位置に関する座標(以下、「第1タッチ位置座標」ともいう)CO1を取得することができる。ここでいう第1タッチ位置座標CO1は、オリジナル画像に対してユーザーがタッチしたタッチ位置座標ということができる。
【0049】
オリジナル画像への第1タッチ位置座標CO1を取得した制御部20は、このタッチ位置座標に関連付けられた領域、具体的には上記タッチ位置座標とその周囲を含む所定範囲に描画されている領域(以下、「タッチ周辺領域」という)を、タッチパネル24に拡大表示させる拡大表示処理を行う(OP4)。
【0050】
ここで、上記拡大表示処理の詳細について図面を参照して説明する。ここでは、タッチパネル24にオリジナル画像を全体表示させている状態で、ユーザーが図7に示す十字印部を押した場合を例に説明する。すなわち、ユーザーは目的地を再設定するためにタッチパネル24に表示されている「目的地」のボタン(アイコン)をタッチしたことになる。制御部20は、図7に示す十字印部の座標、すなわち第1タッチ位置座標CO1を、タッチセンサからの検知信号に基づいて取得する。そして制御部20は、表示処理部25に指令信号を送り、第1タッチ位置座標CO1を含む所定領域としてのタッチ周辺領域(図7中、太破線AP1にて示す)に描画されている画像(以下、「タッチ周辺画像部」という)をオリジナル画像よりも拡大し、図8に示す拡大画像表示領域に表示させる。上記タッチ周辺領域AP1は本発明でいうところの第1の画像のうちタッチ位置座標を含む所定領域に相当する。
【0051】
携帯端末3から受信したナビ画像データは、制御部20のRAMに保持されており、このナビ画像データに基づいてオリジナル画像が描画されている。そして、上記拡大画像はオリジナル画像の一部を切り取って拡大した画像に等価である。よって、制御部20は、自身のRAMに記憶しているナビ画像データに基づいて拡大画像を生成することが可能である。
【0052】
なお、図7中、第1タッチ位置座標CO1を表す十字印、タッチ周辺領域AP1を示す境界線は、本発明の理解を助けるために示したものであり、これらのマークや境界線を実際にタッチパネル24へと表示させる必要はない。もっとも、第1タッチ位置座標CO1及びタッチ周辺領域AP1の位置及び範囲をユーザーに認識させるために、これらのマークや境界線を、オリジナル画像に対するタッチ操作がなされたことを契機としてタッチパネル24に表示させてもよい。
【0053】
図7に示されるタッチ周辺領域AP1の設定手法については、種々の方法が設定できるが、本実施形態では、タッチ周辺領域AP1を、第1タッチ位置座標CO1からの画素数を基準として規定している。例えば、図7に示すように、タッチ周辺領域AP1の形状は矩形状を有しているが、このタッチ周辺領域AP1を画定する輪郭としての4辺と第1タッチ位置座標CO1との間に並べられる画素数を予め設定している。ここで、第1タッチ
位置座標CO1と各辺との間に並べられる画素数は一致してもよいし、相違してもよい。例えば、図9に示す例では、第1タッチ位置座標CO1(x,y)を中心として、タッチ周辺領域AP1を他の領域と区画する4辺のうち、右辺までの画素数がA、左辺までの画素数がB、上辺までの画素数がC、下辺までの画素数がDに定められており、各A〜Dは任意に定めることができる。
【0054】
また、制御部20は、タッチパネル24に拡大画像を表示させる際、図8に示すように、オリジナル画像を部分的にタッチパネルに残して表示させつつ、拡大画像表示領域に拡大画像を表示させる。具体的には、表示処理部25は、制御部20からの指令信号に基づいて、タッチパネル24の表示領域を、オリジナル画像表示領域DR1と拡大画像表示領域DR2に区画する。図8に示す例では、拡大画像表示領域DR2は、タッチパネル24の表示領域の左下側に位置しており、オリジナル画像表示領域DR1よりも小さな領域として設定されている。但し、タッチパネル24の表示領域内における拡大画像表示領域DR2の配置位置や、拡大画像表示領域DR2及びオリジナル画像表示領域DR1との面積比などについては任意に定めることができる。また、オリジナル画像を基準とした場合の拡大画像の拡大倍率については、オリジナル画像よりも拡大画像の表示倍率を高くなるように設定されていれば、任意の倍率に定めることができる。
【0055】
ナビゲーション装置2の制御部20は、図8に示すように、タッチパネル24の拡大画像表示領域DR2に拡大画像を表示させた状態で、ユーザーによる拡大画像へのタッチ操作を受け付ける。ここで、拡大画像へのタッチ操作とは、拡大画像が描画されているタッチパネル24の拡大画像表示領域DR2へのタッチ操作を意味する。そして、制御部20は、拡大画像表示領域DR2に表示されている拡大画像へのタッチ操作を受け付けた場合、拡大画像へのタッチ位置座標(以下、「第2タッチ位置座標」という)CO2を、オリジナル画像において対応する位置の座標(以下、「対応座標」という)CO3に変換する(OP5)。この対応座標CO3は、拡大画像に対してユーザーがタッチした位置が、オリジナル画像においてどの位置に対応するのかを指し示す座標である。
【0056】
図10は、拡大画像表示領域DR2に表示されている拡大画像へのタッチ操作を受け付けた際の、第2タッチ位置座標CO2を説明する図である。第2タッチ位置座標CO2についても、第1タッチ位置座標CO1と同様に、制御部20は、タッチパネル24のタッチセンサによる検知信号に基づいて取得することができる。図10中、拡大画像に対するタッチ操作がなされた位置、すなわち第2タッチ位置座標CO2の位置を星印にて表す。星印にて表される第2タッチ位置座標CO2は、拡大画像中における「目的地」と表記されているボタン(アイコン)のうち、ちょうど「的」という文字が表記された位置に一致している。ちなみに、図7に戻ると、拡大画像を表示させる前の状態で、ユーザーがオリジナル画像にタッチ操作を行った際には、「目的地」と表記されたボタン(アイコン)のうち、ちょうど「地」との文字が表記されている位置に一致している。
【0057】
ナビゲーション装置2の制御部20は、オリジナル画像において、拡大画像における第2タッチ位置座標CO2に対応する位置の対応座標CO3を求める。つまり、図10を参照すると、拡大画像において第2タッチ位置座標CO2は「目的地」ボタンの「的」の部分に合致するため、制御部20は、図5に示すオリジナル画像において対応する位置、すなわち「目的地」ボタンの「的」に対応する位置の座標を求めることになる。具体的には、制御部20は、オリジナル画像を基準としたときの拡大画像の拡大倍率に基づいて第2タッチ位置座標CO2を対応座標CO3に変換して求めることができる。
【0058】
ナビゲーション装置2の制御部20は、第2タッチ位置座標CO2から変換した後における対応座標CO3に関するデータ(以下、「タッチ位置座標データ」ともいう)を携帯端末3に送信する(OP6)。タッチ位置座標データをナビゲーション装置2から受け取
った携帯端末3の制御部30は、このタッチ位置座標データに基づいて、ナビゲーション装置2におけるタッチパネル24をユーザーがタッチ操作した座標、すなわち対応座標CO3を取得する。
【0059】
そして、携帯端末3の制御部30は、取得した対応座標CO3に基づいて、ナビゲーション装置2のタッチパネル24及び自身のタッチパネル34の画像を更新するためのナビ画像データを生成する(OP7)。上記の例では、ユーザーによるタッチパネル24のタッチ操作によって「目的地」ボタンが押されたことを制御部30は認識するため、目的地の設定画面(再設定画面)に関するナビ画像データを生成する。このようにして生成された新たなナビ画像データに基づいて、制御部30は、タッチパネル34に描画されている画像を更新させる。同時に、制御部30は、新たに生成したナビ画像データを、ナビゲーション装置2に対して送信し(OP1)、上述までのOP2以降における各処理が順次行われる。以上述べたようなシーケンスのOP1〜OP7が繰り返されることで、車載システム1におけるルート案内制御が実行される。なお、図4のシーケンス制御の各処理が繰り返される際に、ナビゲーション装置2と携帯端末3との間の通信接続処理が既になされている状態にあっては、OP1を省略してもよいのは勿論である。
【0060】
次に、図11を参照して、上記ルート案内制御において、ユーザーによるオリジナル画像へのタッチ操作がなされた際に行われる処理の変形例について説明する。図11は、拡大画像を表示する拡大表示処理の変形例を説明する図である。本変形例においては、オリジナル画像中に含まれる各種ボタン類(例として、「メニューボタン」、「目的地ボタン」、「周辺ボタン」)の周囲をまとめて囲む領域として、タッチ対象周辺領域AP2が予め設定されている。図11中の破線は、このタッチ対象周辺領域AP2を便宜上示したものであり、実際の画面上に示されていなくてもよい。
【0061】
ナビゲーション装置2の制御部20は、オリジナル画像をタッチパネル24に全体表示している状態で、ユーザーによってタッチ対象周辺領域AP2の何れかの部位がタッチ操作された場合に、当該タッチ対象周辺領域AP2に対応する部分の画像を拡大した拡大画像を生成する。その際に、タッチ対象周辺領域AP2の一部の領域を拡大して拡大画像を描画してもよいし、タッチ対象周辺領域AP2の全部の領域を拡大して拡大画像を描画してもよい。なお、タッチ対象周辺領域AP2に対応する部分の画像は、RAMに保持しているナビ画像データに基づいて生成することができる。
【0062】
そして、ナビゲーション装置2の制御部20は、タッチパネル24の表示領域の一部に設定される拡大画像表示領域DR2に拡大画像を表示させる。オリジナル画像に対する拡大画像の拡大倍率は任意に設定することができる。なお、本変形例においては、オリジナル画像内におけるタッチ対象周辺領域AP2以外の領域にタッチ操作がなされた場合、拡大画面をタッチパネル24に表示させる処理は行わなくてもよい。なお、図11に示されるタッチ対象周辺領域AP2は、タッチパネル24に表示されているオリジナル画像中の何れかのボタン類の周囲を単独で囲む領域として設定されてもよい。本変形例においてはタッチ対象周辺領域AP2が本発明でいう所定領域に相当する。
【0063】
本実施形態に係るルート案内制御において、携帯端末3と連携する車載式のナビゲーション装置2は、携帯端末3側が生成したナビ画像データを受け取り、このナビ画像データに係る画像をタッチパネル24にオリジナル画像として表示させることで、車両のルート案内を行う。そして、ユーザーによるタッチパネル24のタッチ操作が行われた際には、1回目のタッチ操作に係るタッチ位置座標、すなわちオリジナル画像に対する第1タッチ位置座標CO1に関するデータをそのまま携帯端末3に送るのではなく、上記のように拡大画像をタッチパネル24に表示させて、ユーザーからのボタンやアイコン等の更なるタッチ操作を受け付けるようにした。そして、拡大画像に対してユーザーがタッチ操作した
ときの第2タッチ位置座標CO2に基づいて、オリジナル画像において第2タッチ位置座標CO2に対応する位置の座標である対応座標CO3を算出し、ユーザーによるタッチ操作がなされた位置を示すタッチ位置座標データを携帯端末3に送信するようにした。
【0064】
これによれば、携帯端末3に送信されるタッチ位置座標データとして、オリジナル画像に対してユーザーがタッチした位置でなく、オリジナル画像を拡大した拡大画像に対してユーザーがタッチした位置が適用される。そのため、携帯端末3のナビアプリケーションに基づいて生成されたオリジナル画像中に、ユーザーによるタッチ操作を行う対象、例えば各種ボタン類が多数配列されている場合においても、ユーザーによるボタン類の押し間違いを抑制することが可能である。すなわち、オリジナル画像中に、複数のボタン類が相互の間隔が狭い態様で隣接配置されているような場合であってもユーザーによる押し間違いを未然に防ぎ、ユーザーが意図しない内容の処理、例えば、ユーザーが目的地を設定したいにも関わらず周辺探索画面やメニュー画面に移行するなどの処理が行われることを抑制できる。
【0065】
通常、携帯端末3によるナビアプリケーションは、携帯端末3側のタッチパネル34をユーザーがタッチ操作することを前提に構築されており、連携先であるナビゲーション装置2におけるタッチパネル24へのタッチ操作については十分に配慮されていない場合がある。そして、車載機であるナビゲーション装置2は、タッチパネル24に対するタッチ操作時にすこし手を伸ばす必要があったり、揺れる車内でタッチ操作を行う必要がある等、正確なタッチ操作が得られにくい操作環境となりやすい。これに対して、本実施形態に係るナビゲーション装置2によれば、そのような操作環境下においても、携帯端末3側のナビアプリケーションを変更することなく、ユーザーによるタッチ操作ミスを抑制することができる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る車載システム1によれば、原則的にはナビゲーション装置2と携帯端末3との間でアプリケーションの機能を規則的に連携(連動)させて発揮させつつも、例外的にユーザーによるタッチパネル24へのタッチ操作に対するタッチ位置の携帯端末3への送信については不規則に連携させることにより、ユーザーの利便性を図るようにした。これによれば、携帯端末3と連携するナビゲーション装置2において、ユーザーによるタッチパネル24の操作性を従来に比べて顕著に向上させることが可能である。
【0067】
また、本実施形態のルート案内制御においては、ナビゲーション装置2の制御部20が拡大画像をタッチパネル24に表示させる際、タッチパネル24の表示領域の一部の領域(拡大画像表示領域DR2)に拡大画像(第2の画像)を表示させ、残りの表示領域(オリジナル画像表示領域DR1)にオリジナル画像(第1の画像)を表示させるようにした。その結果、拡大画像表示領域DR2に表示させた拡大画像にタッチ操作がなされるまでの期間中も、オリジナル画像によるルート案内を継続して行うことができるという効果を奏する。すなわち、当該期間中も、オリジナル画像からの有用な情報をユーザーに継続的に提供することが可能である。
【0068】
なお、以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において上記の実施形態には種々の変更を加え得る。例えば、車両のルート案内に利用されるデータは、携帯端末3の記憶装置に記憶されていてもよい。また、携帯端末3は、中継機として機能し、ルート案内に利用されるデータを他の装置(例えば、サーバ)から受信し、受信したデータをナビゲーション装置2に転送してもよい。
【0069】
また、車載システム1を構成するナビゲーション装置2及び携帯端末3におけるそれぞれのハードウェア構成に関しては、実施の形態に応じて適宜構成要素の省略、置換、及び
、追加が行われてよい。例えば、ナビゲーション装置2及び携帯端末3には、インターネット等のネットワークに接続するための通信ユニットが含まれていてもよい。そして、ナビゲーション装置2及び携帯端末3は、ネットワークを介して、様々な情報及びアプリケーションプログラムを取得するように構成されてもよい。
【0070】
なお、本実施形態におけるルート案内制御において、ナビゲーション装置2の制御部20が実行する各処理及び機能は、制御部20におけるCPUがROMに記憶されている各種アプリケーションプログラムを実行することによって実現されている。また、携帯端末3の制御部30が実行する各処理及び機能は、制御部30におけるCPUがROMに記憶されている各種アプリケーションプログラムを実行することによって実現されている。
【0071】
また、コンピュータに上記の機能を実現させるプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータに、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。また、コンピュータに固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
【0072】
また、本実施形態では、車両に搭載する車載機の一例としてナビゲーション装置を挙げて説明したが、スマートフォンなどといった携帯端末3と連携して動作する車載機であれば如何なる装置であっても本発明を適用することができる。例えば、オーディオビジュアルコンテンツを再生するオーディオビジュアル機器であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1・・・車載システム
2・・・ナビゲーション装置
3・・・携帯端末
20,30・・・制御部
21,31・・・通信部
24,34・・・タッチパネルディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11