特許第6095274号(P6095274)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095274
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】電子部品実装ラインの管理装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/00 20060101AFI20170306BHJP
【FI】
   H05K13/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-83231(P2012-83231)
(22)【出願日】2012年3月30日
(65)【公開番号】特開2013-214574(P2013-214574A)
(43)【公開日】2013年10月17日
【審査請求日】2015年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105935
【弁理士】
【氏名又は名称】振角 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100105980
【弁理士】
【氏名又は名称】梁瀬 右司
(72)【発明者】
【氏名】横山 泰幸
(72)【発明者】
【氏名】林 克典
(72)【発明者】
【氏名】小山 富聖
【審査官】 岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−033070(JP,A)
【文献】 特開平06−209190(JP,A)
【文献】 特開2007−335711(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00−13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理装置において、
作業装置から送られて来た作業装置に対する操作のデータを操作が行われた時刻毎に、操作が行われた作業装置番号及び操作の内容と共に格納して蓄積する記憶装置と、
操作が行われた期間と、異なる操作の内容を示す複数の操作項目のうち表示する表示項目とを設定する設定装置と、
この設定装置により設定された期間に前記表示項目について前記作業装置で操作された操作内容を操作が行われた時刻と共に表示する表示装置と
を備えたことを特徴とする電子部品実装ラインの管理装置。
【請求項2】
前記表示装置は、複数の前記作業装置毎に、前記設定装置により設定された期間に前記表示項目について前記作業装置で操作された操作内容を操作時刻及び操作が行われた作業装置の番号と共に表示することを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装ラインの管理装置。
【請求項3】
前記記憶装置は、作業装置から送られて来た作業装置に対する操作のデータを時刻毎に、操作が行われた作業装置の番号、操作の内容及び操作した作業者のコードと共に格納し、
前記設定装置は、更に、選択された作業者を設定し、
前記表示装置は、前記設定装置により設定された期間に前記表示項目について前記作業装置で操作された操作内容を操作時刻、操作対象の作業装置の番号及び操作した作業者のコードと共に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品実装ラインの管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電子部品実装ラインの管理装置は、例えば特許文献1などに開示されている。一般に、各作業装置毎に基板上へ電子部品が装着され、作業者は作業装置毎に部品の種類、サイズ、特徴等のデータである部品ライブラリデータの追加、削除等のライブラリ操作、新たな部品の登録操作、或いは生産機種の変更操作等を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−347859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、各作業装置毎に作業者が行う操作は上述したように多種に渡り、また、電子部品実装ラインには複数の作業者がついている。したがって、作業者が過去に行った操作を確認するために、過去の操作のデータを記憶しておくことが考えられるが、操作の時間、操作対象の作業装置等を限定して過去の操作を確認することは大変煩わしかった。
【0005】
そこで、電子部品実装ラインでの作業者による作業装置に対する過去の操作の確認を容易にできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため第1の発明は、基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理装置において、作業装置から送られて来た作業装置に対する操作のデータを操作が行われた時刻毎に、操作が行われた作業装置番号及び操作の内容と共に格納して蓄積する記憶装置と、作が行われた期間と、異なる操作の内容を示す複数の操作項目のうち表示する表示項目とを設定する設定装置と、この設定装置により設定された期間に前記表示項目について前記作業装置で操作された操作内容を操作が行われた時刻と共に表示する表示装置とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また第2の発明は、請求項1に記載の電子部品実装ラインの管理装置において、前記表示装置は、複数の前記作業装置毎に、前記設定装置により設定された期間に前記表示項目について前記作業装置で操作された操作内容を操作時刻及び操作が行われた作業装置の番号と共に表示することを特徴とする。
【0008】
更に第3の発明は、請求項1又は2に記載の電子部品実装ラインの管理装置前記記憶装置は、作業装置から送られて来た作業装置に対する操作のデータを時刻毎に、操作が行われた作業装置の番号、操作の内容及び操作した作業者のコードと共に格納し、前記設定装置は、更に、選択された作業者を設定し、前記表示装置は、前記設定装置により設定された期間に前記表示項目について前記作業装置で操作された操作内容を操作時刻、操作対象の作業装置の番号及び操作した作業者のコードと共に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、電子部品実装ラインでの作業者による作業装置に対する過去の操作の確認を容易にできるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】電子部品実装ラインの管理システムの概略説明図を示す。
図2】電子部品装着装置の平面図である。
図3】電子部品装着装置の制御ブロック図である。
図4】時刻毎の操作データの図である。
図5】装置名と装置Noとの変換表の図である。
図6】操作項名に対応した操作Noとの対応表の図である。
図7】作業履歴モニタリングの画面の図である。
図8】表示項目部の表示の図である。
図9】作業者の表示部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態につき説明する。
【0012】
図1はプリント基板等の基板上に電子部品を装着する電子部品実装ライン100の管理装置の概略説明図であり、この電子部品実装ラインは前記基板上に半田クリームを塗布するスクリーン印刷機や、基板上に接着剤を塗布する接着剤塗布装置や、基板上に電子部品を装着する電子部品装着装置1、2、3、4・・・などの作業装置を備えているが、これらの装置に限らず、電子部品実装ラインに電子部品の実装に係る他の装置も含んでもよい。
【0013】
そして、前記電子部品装着装置1、2、3、4・・・は相互に通信回線5を介して送受信が可能で有ると共に、それぞれ前記通信回線5を介して管理パソコン7にも接続されてこの管理パソコン7との間で送受信が可能である。管理パソコン7は、表示装置であるモニタ8、キーボード等の入力装置9及び入力装置9で入力されたデータを設定する図示しないCPU等の制御装置を備えている。なお、モニタ8にタッチスイッチを設け、モニタが入力装置を兼ねるようにしてもよい。
【0014】
次に、図2に基づいて、他の電子部品装着装置2、3、4と同様な構造の電子部品装着装置1を例として説明する。先ず、電子部品装着装置1には、基板6を搬送する搬送装置12と、この搬送装置12を挟んで手前側と奥側に配設される電子部品を供給するための部品供給装置13と、駆動源により一方向(Y方向)に移動可能な一対のビーム14A、14Bと、それぞれ複数(例えば、12本)の保持手段である吸着ノズル15を着脱可能に備えて前記各ビーム14A、14Bに沿った方向に各駆動源により移動可能で且つ回転可能な作業ヘッドとしての装着ヘッド16とが設けられている。
【0015】
前記搬送装置12は電子部品装着装置1の前後の中間部に配設され、上流側装置から基板6を受け継ぐ基板供給部12Aと、前記各装着ヘッド16の吸着ノズル15に吸着保持された電子部品を装着するために基板供給部12Aから供給された基板6を位置決め固定する基板位置決め部12Bと、この基板位置決め部12Bで電子部品が装着された基板6を受け継いで下流側装置に搬送する基板排出部12Cとから構成され、これら基板供給部12A、基板位置決め部12B及び基板排出部12Cは基板6の幅(搬送方向と直交する方向の幅)に合わせて間隔が調整できる一対の搬送コンベアから構成される。
【0016】
前記部品供給装置13は、キャスタ付きのカートのフィーダベース13A上に部品供給ユニット13Bを多数並設したものであり、部品供給側の先端部が基板6の搬送路に臨むように装着装置本体に連結具(図示せず)を介して着脱可能に配設され、この連結具を解除して把手を引くと下面に設けられたキャスタにより移動できる構成である。
【0017】
この部品供給ユニット13Bには多数の電子部品をキャリアテープの凹部から成る各収納部に一定の間隔で収容したカバーテープで覆う収納テープが搭載されており、収納テープを間欠送りすると共にキャリアテープからカバーテープを剥離することで、部品供給ユニット13Bの部品取出位置に電子部品が1個ずつ供給され、各収納部から前記装着ヘッド16の吸着ノズル15により取出される。
【0018】
X方向に長い前後一対の前記ビーム14A、14Bは、Y方向リニアモータ17の駆動により左右一対の前後に延びたガイドに沿って前記各ビーム14A、14Bに固定されたスライダが摺動して個別にY方向に移動する。前記Y方向リニアモータ17は左右一対の基体11A、11Bに沿って固定された左右一対の固定子と、前記ビーム14A、14Bの両端部に設けられた取付板の下部に固定された可動子17Aとから構成される。
【0019】
また、前記ビーム14A、14Bにはその長手方向(X方向)にX方向リニアモータ19によりガイドに沿って移動する前記装着ヘッド16が夫々内側に設けられており、前記X方向リニアモータ19は各ビーム14A、14Bに固定された前後一対の固定子と、各固定子の間に位置して前記装着ヘッド16に設けられた可動子とから構成される。
【0020】
従って、各装着ヘッド16は向き合うように各ビーム14A、14Bの内側に設けられ、前記搬送装置12の基板位置決め部12B上の基板6や部品供給ユニット13Bの部品取出し位置上方を移動する。
【0021】
そして、各装着ヘッド16には各バネにより下方へ付勢されている12本の吸着ノズル15が円周に沿って所定間隔を存して配設されており、各装着ヘッド16の3時と9時の位置に位置する吸着ノズル5により並設された複数の部品供給ユニット3Bから電子部品を同時に取出しすることも可能である。この吸着ノズル15は上下軸モータ20により昇降可能であり、またθ軸モータ21により装着ヘッド16を鉛直軸周りに回転させることにより、結果として各装着ヘッド16の各吸着ノズル15はX方向及びY方向に移動可能であり、垂直線回りに回転可能で、且つ上下動可能となっている。
【0022】
18は前記吸着ノズル15に吸着保持された電子部品を撮像する部品認識カメラで、22は基板6に付された基板認識マークを撮像するための基板認識カメラで各装着ヘッド16に搭載されている。
【0023】
23は種々の吸着ノズル15を収納するノズルストッカであり、前記搬送装置12の奥側位置に2個、手前側位置に2個設置可能であり、吸着ノズル15の形状・サイズが異なるために、異なる種類のものが準備される。
【0024】
図3は電子部品装着装置1の電子部品装着に係る制御のための制御ブロック図で、電子部品装着装置2、3、4についても同様な制御ブロック図であり、以下説明する。電子部品装着装置1の各要素は制御手段、判定手段としてのマイクロコンピュータなどから構成される制御装置31が統括制御しており、記憶装置33がバスライン34を介して制御装置31に接続されている。また、制御装置31には操作画面等を表示する表示装置としてのモニタ35及び該モニタ35の表示画面に形成された入力手段としてのタッチパネルスイッチ36がインターフェース37を介して接続されている。また、前記Y方向リニアモータ19等が駆動回路38、インターフェース37を介して前記制御装置31に接続されている。
【0025】
前記記憶装置33には、生産する基板6の機種毎に電子部品装着装置1を動かすためのパターンプログラムデータが格納され、各パターンプログラムデータは、基板6のX方向・Y方向のサイズ、厚み、基板認識の有無・各基板認識マークM1、M2の位置などから構成される基板情報データ、その装着順序毎(ステップ番号毎)に、基板6内でのX座標、Y座標、角度情報、部品供給ユニット13Bの配置番号等から構成される装着データ、各部品供給ユニット13Bのフィーダベース13A上における配置番号に対応した各電子部品の種類の情報である部品配置データ、どの装着ヘッド16のどの位置にどの種類の吸着ノズル15が装着されているかを示すノズル配置データなどから構成される。
【0026】
また、前記記憶装置33には、この電子部品の種類を表す部品ID毎に部品の種類、電子部品のサイズ、特徴等に関する部品ライブラリデータが格納されている。即ち、この部品ライブラリデータは、例えば部品ID毎にX方向及びY方向のサイズ、収納テープCの種類(エンボステープ、紙テープ)等から構成される。
【0027】
39はインターフェース37を介して前記制御装置31に接続される認識処理装置で、前記基板認識カメラ22や部品認識カメラ18により撮像して取込まれた画像の認識処理が該認識処理装置39にて行われ、制御装置31に処理結果が送出される。即ち、制御装置31は基板認識カメラ22や部品認識カメラ18により撮像された画像を認識処理(吸着ノズル16に吸着保持された電子部品或いは位置決めされた基板6の位置ずれ量の算出など)するように指示を認識処理装置39に出力すると共に、認識処理結果を認識処理装置39から受取るものである。
【0028】
次に、本発明の電子部品実装ラインに設けられている電子部品装着装置での基板への電子部品の装着動作について説明する。
【0029】
初めに、本管理措置における先頭の電子部品装着装置1は、その上流側作業装置(図示せず)から所定のロットにおける1枚目の基板6を受け取り、基板位置決め部12Bにてこの基板6を位置決め固定する。この基板6の位置決めがされると、電子部品装着装置1に設けられた一方のビーム4AがY方向リニアモータ17の駆動によりY方向に移動すると共にX方向リニアモータ19によりビーム14Aに設けられた装着ヘッド16がX方向に移動し、対応する部品供給ユニット13Bの部品取出し位置上方まで移動して上下軸モータ20の駆動により装着ヘッド16に設けられた吸着ノズル15を下降させて部品供給ユニット13Bから電子部品を取出す。
【0030】
そして、取出した後は装着ヘッド16の吸着ノズル15を上昇させて、部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0031】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が基板6上方位置まで移動して、基板6に付されたこの基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1及び各割基板部6Aの位置認識をするための各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して基板6の位置が把握され記憶装置33に格納される。
【0032】
そして、装着データの装着座標に基板6の位置決めマークM1、M1と各基板認識マークM2、M2の認識処理結果及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品を基板6上に装着する。このようにして、基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この基板6を基板位置決め部12Bから基板排出部12Cを介して電子部品装着装置2に受け渡して、この基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0033】
以下電子部品装着装置1と同様に、電子部品装着装置1からこの1枚目の基板6を受け継いだ電子部品装着装置2は、この基板6を位置決め固定し、装着ヘッド16を移動させて吸着ノズル15が部品供給ユニット13Bから順次電子部品を取出す。
【0034】
そして、取出し後に前記装着ヘッド16を移動させて、部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0035】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が基板6上方位置まで移動して、この基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1位置認識をするための各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して基板6の位置及び各割基板部6Aの位置が把握され記憶装置33に格納される。
【0036】
そして、装着データの装着座標に基板6の位置決めマークM1、M1と各基板認識マークM2、M2の認識処理結果及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品を基板6上に装着する。このようにして、基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この基板6を電子部品装着装置3に受け渡して、この基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0037】
以下、電子部品装着装置1、2と同様に、電子部品装着装置3、4においても、またN台目の電子部品装着装置においても、上述の動作が行われることとなる。
【0038】
また、上述したように、各電子部品装着装置1、2、3及び4により基板に電子部品が装着されているとき、作業者が電子部品装着装置1に対して例えば基板の搬送装置12の幅の変更等の装置操作等を行った場合には、操作した時刻、操作した装置の番号、操作項目、作業者の番号、操作に関係したデータ(作業情報A、B、C・・・)が操作した時刻毎に電子部品装着装置1、2、3或いは4から管理パソコン7へ送られる。そして、管理パソコン7は図示しない記憶装置を備え、この記憶装置は電子部品実装装置1、2、3或いは4から送られて来た上述したデータ(作業情報A、B、C・・・)を時刻毎に格納して蓄積する。
【0039】
図4は管理パソコン7の記憶装置に格納されている操作された時刻毎の操作データであり、図中の装置Noは、記憶装置に格納されている図5に示した装置名と装置Noとの変換表に基づいた番号であり、項目Noは、図6に示した操作項名に対応した操作Noとの対応表に基づいた番号である。また、作業者Noは、作業毎に付けられた固有のコード等であり、更に、データ1、データ2、データ3・・・は項目Noによってデータの内容及び数が異なり、操作時刻が8:00であり、項目Noが「1001」であり「装置操作での変更」の場合には、データ1は画面の番号、データ2は設定項目の番号、データ3は設定内容の番号である。また、操作時刻が8:15であり、項目Noが「2003」の「生産機種操作(変更)基板高さ」の場合には、データ1は生産機種名、データ2は設定の値である。更に、操作時刻が8:45であり、項目Noが「3002」の「部品ライブラリ操作(削除)」の場合には、データ1は部品ライブラリ名である。
【0040】
そして、上述したように基板が生産されているとき、或いは、基板の生産が停止しているとき、例えば、電子部品実装ラインの管理者が各電子部品装着装置での操作の状況を確認するために管理パソコン7のキーボードまたはマウス等の入力装置9を操作すると、モニタ8に図7に示した作業履歴モニタリングの画面が表示される。
【0041】
以下、図7に示した画面に基づいて、作業履歴モニタリングの表示画面について説明する。
【0042】
図7の表示画面40において、管理者が、入力装置9を操作して期間設定部41の「開始日時」及び「終了日時」、即ち検索対象の期間を入力すると、制御装置により入力された期間が設定される。次に、表示項目部42を見ながら入力装置9を操作して表示する項目を選択すると、選択された項目が制御装置により設定される。なお、図7の表示項目部42では、「装置操作」、「生産機種操作」、「部品ライブラリ操作」及び「部品登録操作」の全ての項目の左丸が黒く表示され、全ての項目が選択されていることを示している。
【0043】
また、図8に示した表示項目部42の表示は、「装置操作」及び「部品ライブラリ操作」の項目の左の丸が白く表示され、これらの2つの項目が選択されていなく、「生産機種操作」及び「部品登録操作」の全ての項目の左丸が黒く表示され、これらの2つの項目が選択され、検索対象になっていることを示している。
【0044】
表示項目部42の下には、作業者選択部43が設けられ、左部のスクロール部44を指定すると、図9に示したように、予め登録されており、選択可能な作業者名である作業者A、作業者B及び作業者Cが表示されると共に、「選択なし」が表示され、管理者は作業者或いは選択なしを選択することが可能である。図7の作業者選択部43の表示は、管理者が「選択なし」を選択した状態を示し、操作を行った全ての作業者が検索対象になっていることを示していて、制御装置は全ての作業者が検索対象になっていることを設定する。
【0045】
上述したように、表示対象期間、表示項目及び対象の作業者が設定された後、管理者が検索ボタン45を指定すると、管理パソコン7は、格納されている操作データから設定されている表示対象期間、表示項目及び対象の作業者に基づいて表示対象データを検索し、検索データ表示部46に表示する。この検索データ表示部46は、表示できる装置の表示部47、47、操作時刻表示部48、各装置毎の操作内容表示部49、49及び下部のスクロールバー部50を備え、検索データ表示部46には、部品実装ラインの電子部品装着装置の装置名毎に設定された検索期間中の操作が操作時刻毎に表示される。図9に示した検索データ表示部46は、装置Aと、装置Bとについて、設定された2012年2月27日の8時から同日の11時までに操作された操作履歴を表示した例であり、操作された時間毎に実施された操作内容が表示される。
【0046】
したがって、管理者は、検索する期間、表示項目及び作業者を設定することで、モニタ8に表示された画面により、装置Aと、装置Bとについての設定した期間内の操作内容を容易に確認することができる。
【0047】
なお、検索データ表示部46に同時に表示される装置は上述したように2つであり、下部のスクロールバー部50の左右の矢印部51、51を選択することにより、装置A及び装置B以外の所定の電部部品装着装置の操作データを表示させることができる。
【0048】
また、検索データ表示部46の操作内容表示部49を指定すると、表示画面40の下部の操作詳細表示部52に、操作日時、装置名、作業者の例えばコード及び実施内容と共に、操作の詳細な内容が表示される。例えば図7に示したように、装置Aについて、11時の「部品ライブラリ操作(削除)」を選択して指定すると、「部品名AAAAAAAAAを削除しました。」と表示される。この結果、管理者は、所定の装置で所定の時刻に行われた操作の内容を操作詳細表示部52の表示により容易に確認することができる。
【0049】
また、検索対象の作業者を作業者選択部43にて予め指定すると、指定された作業者が制御装置により設定され、その後、検索ボタン45を押すことにより、設定された作業者による部品実装ラインでの各電子部品装着装置における操作を自動的に検索し、検索データ表示部46に表示させることもできる。
【0050】
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【符号の説明】
【0051】
1、2、3、4 電子部品装着装置
5 通信回線
6 基板
7 管理パソコン
8 モニタ(表示装置)
9 入力装置
31 制御装置
33 記憶装置
40 モニタの表示画面
46 検索データ表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9