特許第6095322号(P6095322)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095322
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1339 20060101AFI20170306BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20170306BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20170306BHJP
【FI】
   G02F1/1339 500
   G02F1/1368
   G02F1/1335 505
【請求項の数】10
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-231438(P2012-231438)
(22)【出願日】2012年10月19日
(65)【公開番号】特開2014-85365(P2014-85365A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年10月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100083552
【弁理士】
【氏名又は名称】秋田 収喜
(74)【代理人】
【識別番号】100103746
【弁理士】
【氏名又は名称】近野 恵一
(72)【発明者】
【氏名】小松 弘明
(72)【発明者】
【氏名】杉山 里織
【審査官】 佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/054578(WO,A1)
【文献】 特開2005−321810(JP,A)
【文献】 特開2007−232839(JP,A)
【文献】 特開2011−081177(JP,A)
【文献】 特開2007−199744(JP,A)
【文献】 特開2009−210967(JP,A)
【文献】 特開2004−341465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/1339−1/1341
G02F1/135−1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走査線と、複数の映像信号線とが形成された第1基板と、
第2基板とを有し、
前記第1基板と前記第2基板との間に複数のスペーサが設けられた液晶表示装置であって、
前記複数の走査線のうち、奇数番目の走査線および偶数番目の走査線の一方の走査線を走査線A、他方の走査線を走査線Bとするとき、
前記複数の映像信号線は、前記走査線Bから隣接する一方の前記走査線Aに対して第1の角度をもって延在し、且つ、前記走査線Bから隣接する他方の前記走査線Aに対して第2の角度をもって延在し、
前記複数のスペーサのうち、第1のスペーサは前記走査線と前記複数の映像信号線のうちの第1の映像信号線との交差部に配置され、
前記複数のスペーサのうち、第2のスペーサは前記走査線と前記第1の映像信号線との交差部に配置され
前記第1の映像信号線は、青を表示するサブピクセルと赤を表示するサブピクセルとの間に設けられていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1及び第2のスペーサは、前記複数の走査線と直交する方向に、一直線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記第1のスペーサはメインのスペーサであり、
前記第2のスペーサはサブのスペーサであることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1基板には配向膜が設けられており、
前記配向膜は、前記複数の走査線と直交する方向に配向処理されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1及び第2のスペーサは、何れかが前記走査線と前記第1の映像信号線の交点上からずれて設けられていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
複数の走査線と、複数の映像信号線とが形成された第1基板と、
第2基板とを有し、
前記第1基板と前記第2基板との間に複数のスペーサが設けられた液晶表示装置であって、
前記複数の走査線のうち、奇数番目の走査線および偶数番目の走査線の一方の走査線を走査線A、他方の走査線を走査線Bとするとき、
前記複数の映像信号線は、前記走査線Bから隣接する一方の前記走査線Aに対して第1の角度をもって延在し、且つ、前記走査線Bから隣接する他方の前記走査線Aに対して第2の角度をもって延在し、
前記複数のスペーサのうち、第1のスペーサは前記走査線と前記複数の映像線のうちの第1の映像信号線との交差部に配置され、
前記複数のスペーサのうち、第2のスペーサは前記走査線と前記第1の映像信号線との交差部に配置され、
前記複数のスペーサのうち、第3のスペーサが前記走査線Aおよび前記走査線Bと前記第2の映像信号線との交差部に配置され、
前記第1の映像信号線は、青を表示するサブピクセルと赤を表示するサブピクセルとの間に設けられており、
前記第の映像信号線は、緑を表示するサブピクセルと青を表示するサブピクセルとの間に設けられており、
前記第1のスペーサは、メインスペーサであることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
前記第1、第2及び第3のスペーサは、前記複数の走査線と前記複数の映像信号線との交差部に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1及び前記第2のスペーサは、前記複数の走査線と直交する方向に一直線上に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
記第2および第3のスペーサはサブのスペーサである、ことを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記第1基板には配向膜が設けられており、
前記配向膜は、前記複数の走査線と直交する方向に配向処理されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に係り、特に、第1基板と第2基板との間の間隔を一定に保持する柱状スペーサの配置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、一般に用いられている液晶表示装置の多くは、一対の基板(例えば、ガラス基板)と、その間隙に封入された液晶組成物から構成される。具体的には、例えば、IPS方式の液晶表示装置であれば、一方の基板(以下、TFT基板という)上にアモルファスシリコン等を半導体層とした薄膜トランジスタ、画素電極、信号線、ゲート電極、対向電極等が形成され、また、他方の基板(以下、CF基板という)上には、遮光膜、カラーフィルタ等が形成される。そして、TFT基板とCF基板とを、スペーサにより一定の間隙を保持して対向配置するとともに、シール剤で封止し、その間に液晶組成物を封入して構成される。
この間隙を一定に保持するためのスペーサとしては、基板に均一に散布して用いる粒径の均一なプラスチックビーズに代わり、近年では、CF基板の非表示領域上に直接パターンを形成して構成される柱状スペーサが多用されている。
この柱状スペーサは、常時、TFT基板とCF基板との間のギャップ間隔を支持するメイン柱状スペーサと、TFT基板とCF基板との間に圧力が加わった場合のみ、TFT基板とCF基板との間のギャップ間隔を支持するサブ柱状スペーサの2つが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−338770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
柱状スペーサにより、第1および第2の基板間の間隙を均一に保持して成る液晶表示装置では、その製造工程において、CF基板形成後に、柱状スペーサの上から、ポリイミド溶液からなる配向膜材料を塗布して配向膜を形成している。
そして、配向膜の配向プロセスでのラビング時にラビング進行方向に沿って、メイン柱状スペーサとサブ柱状スペーサからの配向異常が起き、光漏れとなり、コントラスト低下、すじむら不良の要因となる。ここで、光漏れは、各色の透過率より、緑のサブピクセルが最も高く、青のサブピクセルが最も低い。
このため、メイン柱状スペーサとサブ柱状スペーサの配置位置は、ラビング進行方向、配置色を加味して決定している。
しかしながら、2画素マルチドメインタイプの画素は、2画素で1つの屈曲を形成するため、画素により屈曲方向が異なる。そのため、製品の赤(R),緑(G),青(B)のサブピクセルの配列と屈曲方向に対して、メイン柱状スペーサとサブ柱状スペーサの配置位置を決定する必要がある。
本発明は、前記要望に応えるためになされたものであり、本発明の目的は、2画素マルチドメインタイプの画素を有する液晶表示装置において、最適な柱状スペーサの配置位置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
2画素マルチドメイン屈曲の液晶表示パネルの場合、サブピクセル間に柱状スペーサを配置することにより、ラビング時の引きずりが両方のサブピクセルにかかり、両サブピクセルとも光漏れが発生する。また、屈曲の方向が異なるため、段数(奇数段、または偶数段)によってラビング時の引きずりが異なる。
また、光漏れレベルは、柱状スペーサの高さが高いほど悪く、透過率の高い緑(G)のサブピクセルが最も悪い。なお、緑(G)のサブピクセルに続いて赤(R)のサブピクセルの透過率が高く、青(B)のサブピクセルの透過率が一番低い。
本発明では、赤(R),緑(G),青(B)の配列と段数で、緑(G)のサブピクセルへのラビング引きずりが最小となるように、柱状スペーサの配置を変更することにより、光もれを低減する。
また、柱状スペーサの配置を、走査線と映像線の交差部から、サブピクセルによって異なる方向に偏らせることで、サブピクセルの屈曲方向に関係なく、柱状スペーサの配置をラビングの方向に対して、一直線上に配置することで、ラビング時の引き傷を最小としている。
【発明の効果】
【0006】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、2画素マルチドメインタイプの画素を有する液晶表示装置において、柱状スペーサを最適な位置に配置することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】従来の液晶表示パネルの電極構成を示す平面図である。
図2図1のA−A'切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図3】本発明の実施例の液晶表示パネルの電極構成を示す平面図である。
図4】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法1を説明するための図である。
図5】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法2を説明するための図である。
図6】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3を説明するための図である。
図7】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3の変形例を説明するための図である。
図8】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法4を説明するための図である。
図9】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法5を説明するための図である。
図10】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法6を説明するための図である。
図11】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7を説明するための図である。
図12】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7の変形例を説明するための図である。
図13】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法8を説明するための図である。
図14】本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法9を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施例は、本発明の特許請求の範囲の解釈を限定するためのものではない。
[従来の液晶表示パネルの構成]
図1は、従来の液晶表示パネルの電極構成を示す平面図であり、図2は、図1のA−A'切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図1に示す液晶表示パネルは、一対のガラス基板の一方のガラス基板に形成された画素電極と、対向電極との間で電界を印加して液晶分子を駆動する、所謂、IPS(In-Plane-Switching)方式の液晶表示パネルを有する液晶表示装置である。
図1に示す従来の液晶表示パネルでは、液晶層(LC)を挟んで、TFT基板(本発明の第1の基板)と、CF基板(本発明の第2の基板)とが設けられる。
図2に示すように、TFT基板は、透明基板(例えば、ガラス基板)(SUB1)を有し、透明基板(SUB1)の液晶層側には、透明基板(SUB1)から液晶層(LC)に向かって順に、走査線(ゲート線ともいう)(GL)、対向電極(CT;共通電極ともいう)、層間絶縁膜(PAS2)、層間絶縁膜(PAS1)、画素電極(PX)、配向膜(AL1)が形成される。なお、透明基板(SUB1)の外側には偏光板(POL1)が形成される。
また、透明基板(SUB1)の液晶層側には、映像線(ソース線またはドレイン線ともいう)(DL)および薄膜トランジスタ(TFT)も形成されるが、図2では図示を省略している。
【0009】
CF基板は、透明基板(例えば、ガラス基板)(SUB2)を有し、透明基板(SUB2)の液晶層側には、透明基板(SUB2)から液晶層(LC)に向かって順に、遮光膜(BM)、赤・緑・青のカラーフィルタ(CF)、平坦化膜(OC)、配向膜(AL2)が形成される。なお、透明基板(SUB2)の外側には偏光板(POL2)が形成される。また、図1に示す液晶表示パネルでは、透明基板(SUB2)の主表面側が観察側となっている。
また、図1に示す液晶表示パネルでは、対向電極(CT)は面状に形成され、画素電極(PX)には、複数のスリット(SLT)が形成される。
図1に示す液晶表示パネルでは、画素電極(PX)と、対向電極(CT)とが、層間絶縁膜(PAS1)を介して積層されており、画素電極(PX)と対向電極(CT)との間に形成されるアーチ状の電気力線が液晶層(LC)を貫くように分布することにより液晶層(LC)を配向変化させる。
画素電極(PX)および対向電極(CT)は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜で構成される。さらに、画素電極(PX)と対向電極(CT)とが、層間絶縁膜(PAS1,PAS2)を介して重畳しており、これによって保持容量を形成している。尚、層間絶縁膜(PAS1)は、1層に限定されず、2層以上であっても良い。
【0010】
図1に示すように、走査線(GL)と、映像線(DL)とで囲まれる矩形状の領域内に、1サブピクセルが形成される。この1サブピクセルが形成される領域は、CF基板(SUB2)側に形成される遮光膜(BM)によって遮光されることから、実質的な1サブピクセルが形成される領域として機能する領域は、遮光膜(BM)の開口部(図2において太線で示している)となる。また、図1において、TFTは、アクティブ素子を構成する薄膜トランジスタである。
透明基板(SUB2)の、図1の10の位置には、一対の透明基板(SUB1,SUB2)間のギャップを一定に保持するための柱状スペーサ(SPA)が形成される。この柱状スペーサ(SPA)は、図2に示すように、透明基板(SUB1)側では、走査線(GL)上の位置となるように形成されている。
柱状スペーサ(SPA)は、感光性樹脂で構成され、透明基板(SUB2)の遮光膜(BM)上に形成される。なお、遮光膜(BM)上に形成される柱状スペーサ(SPA)は、実際の製品では複数個形成される。
また、透明基板(SUB1)の、走査線(GL)上には、台座層(MTL)が形成される。なお、この台座層(MTL)は、アルミニウム(Al)等の金属膜、あるいは、アモルファスシリコン層で形成される。
【0011】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの電極構成]
図3は、本発明の実施例の液晶表示パネルの電極構成を示す平面図である。
本実施例の液晶表示パネルは、2画素マルチドメインタイプの液晶表示パネルであるので、TFT基板は、第1の方向(図3のX方向)に延在し、第1の方向と直交する第2の方向(図3のY方向)に複数配置される走査線(GL)と、屈曲しながら第2の方向に延在し、第1の方向に複数配置される映像線(DL)とを有する。
複数の映像線(DL)の各々は、各走査線(GL)と交差する2つの交差角の中で鋭角の交差角が、各走査線(GL)から時計回りの方向で正の角度(図3のθ)となる部分(DL−A)と、各走査線(GL)から時計回りで負の角度(−θ)となる部分(DL−B)とを有し、部分(DL−A)と部分(DL−B)とは、走査線(GL)を挟んで交互に配置される。
以下の説明では、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが、隣接する走査線(GL−B)と、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが交差する交差位置(図3のPBの位置)より、Bのサブピクセル(第3の色のサブピクセル)側の位置(図3のPAの位置)で交差する走査線を走査線A(GL−A)、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが、隣接する走査線(GL−A)と、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが交差する交差位置(図3のPAの位置)より、Rのサブピクセル(第1の色のサブピクセル)側の位置(図3のPBの位置)で交差する走査線を走査線B(GL−B)と定義する。
【0012】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法1]
図4は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法1を説明するための図である。なお、図4、および、後述する各図は、柱状スペーサと、映像線および走査線の対応関係を示す図である。
図4、および、後述する各図において、R,G,Bは、赤、緑、青のサブピクセル、10Aはメインの柱状スペーサの配置位置、10Bはサブの柱状スペーサの配置位置、AR−Aは、メインの柱状スペーサ10Aによるラビング時の引き傷、AR−Bは、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷である。
なお、図4、および、後述する各図において、走査線A(GL−A)は、奇数(odd)番目の走査線であり、走査線B(GL−B)は、偶数(even)番目の走査線となっており、また、ラビングの進行方法は、図2のY方向となっている。
図4に示す配置方法では、メインの柱状スペーサ10Aは、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置され、サブの柱状スペーサ10Bは、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
【0013】
図4に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しない。
また、赤(R)のサブピクセルには、高さが高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生するが、高さの高いメインの柱状スペーサ10Aによるラビング時の引き傷(AR−B)は少なくすることができる。
さらに、青(B)のサブピクセルには、高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生するが、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−B)は少なくすることができる。
【0014】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法2]
図5は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法2を説明するための図である。
図5に示す配置方法は、図4に示す配置方法において、メインの柱状スペーサ10Aを、図5に示すX1の方向に変移させるとともに、サブの柱状スペーサ10Bを、図5に示すX2の方向に変移させ、かつ、図5のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図5に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しない。
また、赤(R)と青(B)のサブピクセルには、高さの高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生することになるが、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
【0015】
なお、図5では、図5のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたが、図4の状態から図5の状態まで、メインの柱状スペーサ10Aを、図5に示すX1の方向に変移させ、かつ、サブの柱状スペーサ10Bを、図5に示すX2の方向に変移させることにより、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を、図4に示す配置方法よりも少なくすることができる。
また、図4図5では、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置しているが、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線B(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するようにしてもよい。
さらに、図4図5において、1画素内のサブピクセルの配置は、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更してもよい。
【0016】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3]
図6は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3を説明するための図である。
図6に示す配置方法は、図4に示す配置方法において、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、図6に示すX2の方向に変移させ、かつ、図6のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図7は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3の変形例を説明するための図である。
図7に示す配置方法は、1画素内のサブピクセルの配置を、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更したものであり、図7の場合は、図4に示す配置方法において、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、図7に示すX1の方向に変移させ、かつ、図7のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図6図7に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しない。
【0017】
また、赤(R)と青(B)のサブピクセルには、高さが高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生することになるが、赤(R)サブピクセルに発生するメインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)を少なくすることができる。
さらに、図6図7に示す配置方法は、図5に示す配置方法と同様、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bの変移量を大きくすることにより、赤(R)サブピクセルに発生するメインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)をなくすことができるが、変移量を大きくすると、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部(走査線(GL)と映像線(DL)とが交差することにより生じる段差)と接触しなくなるので、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部の一部に接するように、変移量を設定するのが好ましい。
【0018】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法4]
図8は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法4を説明するための図である。
一般に、1画素は、赤(R),緑(G),青(B)のサブピクセルで構成されるが、図4乃至図7は、1画素当たり1個の柱状スペーサを配置したものであるが、図8乃至図14は、1画素当たり2個の柱状スペーサを配置したものである。
図8に示す配置方法では、メインの柱状スペーサ10Aは、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
また、サブの柱状スペーサ10Bは、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるとともに、全ての走査線(走査線A(GL−A)と走査線B(GL−B))と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
図4に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しないが、図8に示す配置方法では、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−B)が発生することになる。それ以外は、図4に示す配置方法と同じである。
【0019】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法5]
図9は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法5を説明するための図である。
図9に示す配置方法では、メインの柱状スペーサ10Aは、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
また、サブの柱状スペーサ10Bは、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるとともに、走査線A(GL−A)と、赤(R)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点と、走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される
図9に示す配置方法では、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−B)が発生する領域が、図8に示す配置方法よりも大きくなる。それ以外は、図8に示す配置方法と同じである。
【0020】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法6]
図10は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法6を説明するための図である。
図10に示す配置方法は、図8に示す配置方法において、走査線A(GL−A)上に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、図10に示すX1の方向に変移させるとともに、走査線B(GL−B)上に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図10に示すX2の方向に変移させ、かつ、図10のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図10に示す配置方法は、図8に示す配置方法に比して、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、図10では、図10のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたが、図8の状態から図10の状態まで、走査線A(GL−A)上に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、図10に示すX1の方向に変移させ、かつ、走査線B(GL−B)上に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図10に示すX2の方向に変移させることにより、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を、図8に示す配置方法よりも少なくすることができる。
【0021】
また、図8図10では、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するとともに、全ての走査線(走査線A(GL−A)と走査線B(GL−B))と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置しているが、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するとともに、全ての走査線(走査線A(GL−A)と走査線B(GL−B))と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するようにしてもよい。
さらに、図8図10において、1画素内のサブピクセルの配置は、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更してもよい。
【0022】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7]
図11は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7を説明するための図である。
図11に示す配置方法は、図8に示す配置方法において、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10A、および、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図11に示すX2の方向に変移させるとともに、走査線A(GL−A)および走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図11に示すX1の方向に変移させ、かつ、図11のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図12は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7の変形例を説明するための図である。
図12に示す配置方法は、1画素内のサブピクセルの配置を、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更したものであり、図12の場合は、走査線A(GL−A)と、赤(R)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10A、および、走査線B(GL−B)と、赤(R)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図12に示すX1の方向に変移させるとともに、走査線A(GL−A)および走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図12に示すX2の方向に変移させ、かつ、図12のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
【0023】
図12に示す配置方法は、図10に示す配置方法と同様、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bの変移量を大きくすることにより、緑(G)あるいは赤(R)サブピクセルに発生する高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)をなくすことができるが、変移量を大きくすると、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部(走査線(GL)と映像線(DL)とが交差することにより生じる段差)と接触しなくなるので、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部の一部に接するように、変移量を設定するのが好ましい。
【0024】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法8]
図13は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法8を説明するための図である。
図13に示す配置方法は、図9に示す配置方法において、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aを、図13に示すX1の方向に変移させるとともに、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図13に示すX2の方向に変移させ、かつ、図13のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図13に示す配置方法は、図9に示す配置方法に比して、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、図13では、図13のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたが、図9の状態から図13の状態まで、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aを、図13に示すX1の方向に変移させ、かつ、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図13に示すX2の方向に変移させることにより、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を、図9に示す配置方法よりも少なくすることができる。
【0025】
また、図9図13では、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線A(GL−A)と、赤(R)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点、並びに、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)、および、走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置しているが、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−B)と、赤(R)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点、並びに、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)、および、走査線A(GL−A)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置するようにしてもよい。
さらに、図9図13において、1画素内のサブピクセルの配置は、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更してもよい。
【0026】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法9]
図14は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法9を説明するための図である。
図14に示す配置方法は、図9に示す配置方法において、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図14に示すX2の方向に変移させるとともに、走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、図14に示すX1の方向に変移させ、かつ、図14のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図14に示す配置方法は、図13に示す配置方法と同様、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
【0027】
なお、1画素内のサブピクセルの配置が、青(B),緑(G),赤(R)の配置の場合であっても、青(B)のサブピクセルと隣り合う、緑(G)あるいは赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、青(B)のサブピクセル側に変移させることにより、図14に示す配置方法と同様の作用・効果を得ることができる。
また、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bの変移量を大きくすることにより、赤(R)サブピクセルに発生する高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)をなくすことができるが、変移量を大きくすると、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部(走査線(GL)と映像線(DL)とが交差することにより生じる段差)と接触しなくなるので、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部の一部に接するように、変移量を設定するのが好ましい。
【0028】
なお、前述の説明では、図4ないし図14において、走査線A(GL−A)は、奇数(odd)番目の走査線であり、走査線B(GL−B)は、偶数(even)番目の走査線となっているが、走査線A(GL−A)が、偶数(even)番目の走査線で、走査線B(GL−B)が、奇数(odd)番目の走査線であっても構わない。
また、前述の説明では、本発明を、IPS方式の液晶表示装置に適用した実施例について説明したが、本発明は、これに限定されず、例えば、TN(Twisted Nematic)方式、ECB(Electrically Controlled Birefringence)方式、あるいは、VA(Vertically Aligned)方式の液晶表示装置にも適用可能である。但し、本発明を、これらの液晶表示装置に適用する場合には、対向電極(CT)はCF基板(SUB2)側に形成される。
なお、本実施例では、柱状スペーサの頂部は、TFT基板に形成される信号線の交差箇所の段差により形成される凸部に接触することも前提に記述しているが、例えば、図2に示すように、TFT基板上に台座を設けるようにしてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0029】
10,SPA 柱状スペーサ
10A メインの柱状スペーサ
10B サブの柱状スペーサ
TFT 薄膜トランジスタ
SUB1,SUB2 透明基板(例えば、ガラス基板)
POL1,POL2 偏光板
PAS1,PAS2 絶縁膜
OC 平坦化膜
AL1,AL2 配向膜
LC 液晶層
BM 遮光膜
CF カラーフィルタ
PX 画素電極
SLT スリット
GL,GL−A,GL−B 走査線(ゲート線ともいう)
DL,DL−A,DL−B 映像線(ソース線またはドレイン線ともいう)
AR−A メインの柱状スペーサ10Aによる引き傷
AR−B サブの柱状スペーサ10Bによる引き傷
MTL 台座層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14