(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施例は、本発明の特許請求の範囲の解釈を限定するためのものではない。
[従来の液晶表示パネルの構成]
図1は、従来の液晶表示パネルの電極構成を示す平面図であり、
図2は、
図1のA−A'切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図1に示す液晶表示パネルは、一対のガラス基板の一方のガラス基板に形成された画素電極と、対向電極との間で電界を印加して液晶分子を駆動する、所謂、IPS(In-Plane-Switching)方式の液晶表示パネルを有する液晶表示装置である。
図1に示す従来の液晶表示パネルでは、液晶層(LC)を挟んで、TFT基板(本発明の第1の基板)と、CF基板(本発明の第2の基板)とが設けられる。
図2に示すように、TFT基板は、透明基板(例えば、ガラス基板)(SUB1)を有し、透明基板(SUB1)の液晶層側には、透明基板(SUB1)から液晶層(LC)に向かって順に、走査線(ゲート線ともいう)(GL)、対向電極(CT;共通電極ともいう)、層間絶縁膜(PAS2)、層間絶縁膜(PAS1)、画素電極(PX)、配向膜(AL1)が形成される。なお、透明基板(SUB1)の外側には偏光板(POL1)が形成される。
また、透明基板(SUB1)の液晶層側には、映像線(ソース線またはドレイン線ともいう)(DL)および薄膜トランジスタ(TFT)も形成されるが、
図2では図示を省略している。
【0009】
CF基板は、透明基板(例えば、ガラス基板)(SUB2)を有し、透明基板(SUB2)の液晶層側には、透明基板(SUB2)から液晶層(LC)に向かって順に、遮光膜(BM)、赤・緑・青のカラーフィルタ(CF)、平坦化膜(OC)、配向膜(AL2)が形成される。なお、透明基板(SUB2)の外側には偏光板(POL2)が形成される。また、
図1に示す液晶表示パネルでは、透明基板(SUB2)の主表面側が観察側となっている。
また、
図1に示す液晶表示パネルでは、対向電極(CT)は面状に形成され、画素電極(PX)には、複数のスリット(SLT)が形成される。
図1に示す液晶表示パネルでは、画素電極(PX)と、対向電極(CT)とが、層間絶縁膜(PAS1)を介して積層されており、画素電極(PX)と対向電極(CT)との間に形成されるアーチ状の電気力線が液晶層(LC)を貫くように分布することにより液晶層(LC)を配向変化させる。
画素電極(PX)および対向電極(CT)は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜で構成される。さらに、画素電極(PX)と対向電極(CT)とが、層間絶縁膜(PAS1,PAS2)を介して重畳しており、これによって保持容量を形成している。尚、層間絶縁膜(PAS1)は、1層に限定されず、2層以上であっても良い。
【0010】
図1に示すように、走査線(GL)と、映像線(DL)とで囲まれる矩形状の領域内に、1サブピクセルが形成される。この1サブピクセルが形成される領域は、CF基板(SUB2)側に形成される遮光膜(BM)によって遮光されることから、実質的な1サブピクセルが形成される領域として機能する領域は、遮光膜(BM)の開口部(
図2において太線で示している)となる。また、
図1において、TFTは、アクティブ素子を構成する薄膜トランジスタである。
透明基板(SUB2)の、
図1の10の位置には、一対の透明基板(SUB1,SUB2)間のギャップを一定に保持するための柱状スペーサ(SPA)が形成される。この柱状スペーサ(SPA)は、
図2に示すように、透明基板(SUB1)側では、走査線(GL)上の位置となるように形成されている。
柱状スペーサ(SPA)は、感光性樹脂で構成され、透明基板(SUB2)の遮光膜(BM)上に形成される。なお、遮光膜(BM)上に形成される柱状スペーサ(SPA)は、実際の製品では複数個形成される。
また、透明基板(SUB1)の、走査線(GL)上には、台座層(MTL)が形成される。なお、この台座層(MTL)は、アルミニウム(Al)等の金属膜、あるいは、アモルファスシリコン層で形成される。
【0011】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの電極構成]
図3は、本発明の実施例の液晶表示パネルの電極構成を示す平面図である。
本実施例の液晶表示パネルは、2画素マルチドメインタイプの液晶表示パネルであるので、TFT基板は、第1の方向(
図3のX方向)に延在し、第1の方向と直交する第2の方向(
図3のY方向)に複数配置される走査線(GL)と、屈曲しながら第2の方向に延在し、第1の方向に複数配置される映像線(DL)とを有する。
複数の映像線(DL)の各々は、各走査線(GL)と交差する2つの交差角の中で鋭角の交差角が、各走査線(GL)から時計回りの方向で正の角度(
図3のθ)となる部分(DL−A)と、各走査線(GL)から時計回りで負の角度(−θ)となる部分(DL−B)とを有し、部分(DL−A)と部分(DL−B)とは、走査線(GL)を挟んで交互に配置される。
以下の説明では、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが、隣接する走査線(GL−B)と、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが交差する交差位置(
図3のPBの位置)より、Bのサブピクセル(第3の色のサブピクセル)側の位置(
図3のPAの位置)で交差する走査線を走査線A(GL−A)、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが、隣接する走査線(GL−A)と、各映像線(DL)の部分(DL−A)と部分(DL−B)とが交差する交差位置(
図3のPAの位置)より、Rのサブピクセル(第1の色のサブピクセル)側の位置(
図3のPBの位置)で交差する走査線を走査線B(GL−B)と定義する。
【0012】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法1]
図4は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法1を説明するための図である。なお、
図4、および、後述する各図は、柱状スペーサと、映像線および走査線の対応関係を示す図である。
図4、および、後述する各図において、R,G,Bは、赤、緑、青のサブピクセル、10Aはメインの柱状スペーサの配置位置、10Bはサブの柱状スペーサの配置位置、AR−Aは、メインの柱状スペーサ10Aによるラビング時の引き傷、AR−Bは、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷である。
なお、
図4、および、後述する各図において、走査線A(GL−A)は、奇数(odd)番目の走査線であり、走査線B(GL−B)は、偶数(even)番目の走査線となっており、また、ラビングの進行方法は、
図2のY方向となっている。
図4に示す配置方法では、メインの柱状スペーサ10Aは、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置され、サブの柱状スペーサ10Bは、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
【0013】
図4に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しない。
また、赤(R)のサブピクセルには、高さが高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生するが、高さの高いメインの柱状スペーサ10Aによるラビング時の引き傷(AR−B)は少なくすることができる。
さらに、青(B)のサブピクセルには、高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生するが、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−B)は少なくすることができる。
【0014】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法2]
図5は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法2を説明するための図である。
図5に示す配置方法は、
図4に示す配置方法において、メインの柱状スペーサ10Aを、
図5に示すX1の方向に変移させるとともに、サブの柱状スペーサ10Bを、
図5に示すX2の方向に変移させ、かつ、
図5のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図5に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しない。
また、赤(R)と青(B)のサブピクセルには、高さの高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生することになるが、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
【0015】
なお、
図5では、
図5のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたが、
図4の状態から
図5の状態まで、メインの柱状スペーサ10Aを、
図5に示すX1の方向に変移させ、かつ、サブの柱状スペーサ10Bを、
図5に示すX2の方向に変移させることにより、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を、
図4に示す配置方法よりも少なくすることができる。
また、
図4、
図5では、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置しているが、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線B(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するようにしてもよい。
さらに、
図4、
図5において、1画素内のサブピクセルの配置は、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更してもよい。
【0016】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3]
図6は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3を説明するための図である。
図6に示す配置方法は、
図4に示す配置方法において、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、
図6に示すX2の方向に変移させ、かつ、
図6のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図7は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法3の変形例を説明するための図である。
図7に示す配置方法は、1画素内のサブピクセルの配置を、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更したものであり、
図7の場合は、
図4に示す配置方法において、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、
図7に示すX1の方向に変移させ、かつ、
図7のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図6、
図7に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しない。
【0017】
また、赤(R)と青(B)のサブピクセルには、高さが高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)が発生することになるが、赤(R)サブピクセルに発生するメインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)を少なくすることができる。
さらに、
図6、
図7に示す配置方法は、
図5に示す配置方法と同様、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bの変移量を大きくすることにより、赤(R)サブピクセルに発生するメインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)をなくすことができるが、変移量を大きくすると、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部(走査線(GL)と映像線(DL)とが交差することにより生じる段差)と接触しなくなるので、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部の一部に接するように、変移量を設定するのが好ましい。
【0018】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法4]
図8は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法4を説明するための図である。
一般に、1画素は、赤(R),緑(G),青(B)のサブピクセルで構成されるが、
図4乃至
図7は、1画素当たり1個の柱状スペーサを配置したものであるが、
図8乃至
図14は、1画素当たり2個の柱状スペーサを配置したものである。
図8に示す配置方法では、メインの柱状スペーサ10Aは、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
また、サブの柱状スペーサ10Bは、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるとともに、全ての走査線(走査線A(GL−A)と走査線B(GL−B))と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
図4に示す配置方法では、緑(G)のサブピクセルには、メインの柱状スペーサ10A、および、サブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)は発生しないが、
図8に示す配置方法では、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−B)が発生することになる。それ以外は、
図4に示す配置方法と同じである。
【0019】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法5]
図9は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法5を説明するための図である。
図9に示す配置方法では、メインの柱状スペーサ10Aは、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される。
また、サブの柱状スペーサ10Bは、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるとともに、走査線A(GL−A)と、赤(R)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点と、走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置される
図9に示す配置方法では、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−B)が発生する領域が、
図8に示す配置方法よりも大きくなる。それ以外は、
図8に示す配置方法と同じである。
【0020】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法6]
図10は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法6を説明するための図である。
図10に示す配置方法は、
図8に示す配置方法において、走査線A(GL−A)上に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、
図10に示すX1の方向に変移させるとともに、走査線B(GL−B)上に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図10に示すX2の方向に変移させ、かつ、
図10のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図10に示す配置方法は、
図8に示す配置方法に比して、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、
図10では、
図10のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたが、
図8の状態から
図10の状態まで、走査線A(GL−A)上に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、
図10に示すX1の方向に変移させ、かつ、走査線B(GL−B)上に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図10に示すX2の方向に変移させることにより、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を、
図8に示す配置方法よりも少なくすることができる。
【0021】
また、
図8、
図10では、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するとともに、全ての走査線(走査線A(GL−A)と走査線B(GL−B))と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置しているが、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するとともに、全ての走査線(走査線A(GL−A)と走査線B(GL−B))と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置するようにしてもよい。
さらに、
図8、
図10において、1画素内のサブピクセルの配置は、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更してもよい。
【0022】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7]
図11は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7を説明するための図である。
図11に示す配置方法は、
図8に示す配置方法において、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10A、および、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図11に示すX2の方向に変移させるとともに、走査線A(GL−A)および走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図11に示すX1の方向に変移させ、かつ、
図11のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図12は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法7の変形例を説明するための図である。
図12に示す配置方法は、1画素内のサブピクセルの配置を、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更したものであり、
図12の場合は、走査線A(GL−A)と、赤(R)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10A、および、走査線B(GL−B)と、赤(R)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図12に示すX1の方向に変移させるとともに、走査線A(GL−A)および走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図12に示すX2の方向に変移させ、かつ、
図12のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
【0023】
図12に示す配置方法は、
図10に示す配置方法と同様、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bの変移量を大きくすることにより、緑(G)あるいは赤(R)サブピクセルに発生する高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)をなくすことができるが、変移量を大きくすると、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部(走査線(GL)と映像線(DL)とが交差することにより生じる段差)と接触しなくなるので、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部の一部に接するように、変移量を設定するのが好ましい。
【0024】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法8]
図13は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法8を説明するための図である。
図13に示す配置方法は、
図9に示す配置方法において、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aを、
図13に示すX1の方向に変移させるとともに、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図13に示すX2の方向に変移させ、かつ、
図13のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図13に示す配置方法は、
図9に示す配置方法に比して、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
なお、
図13では、
図13のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたが、
図9の状態から
図13の状態まで、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aを、
図13に示すX1の方向に変移させ、かつ、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図13に示すX2の方向に変移させることにより、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を、
図9に示す配置方法よりも少なくすることができる。
【0025】
また、
図9、
図13では、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線A(GL−A)と、赤(R)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点、並びに、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)、および、走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置しているが、メインの柱状スペーサ10Aを、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)に配置し、サブの柱状スペーサ10Bを、走査線B(GL−B)と、赤(R)のサブピクセルと緑(G)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点、並びに、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点(あるいは、その近傍)、および、走査線A(GL−A)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置するようにしてもよい。
さらに、
図9、
図13において、1画素内のサブピクセルの配置は、赤(R),緑(G),青(B)に代えて、青(B),緑(G),赤(R)の配置に変更してもよい。
【0026】
[本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法9]
図14は、本発明の実施例の液晶表示パネルの柱状スペーサの配置方法9を説明するための図である。
図14に示す配置方法は、
図9に示す配置方法において、走査線A(GL−A)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、走査線B(GL−B)と、青(B)のサブピクセルと赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図14に示すX2の方向に変移させるとともに、走査線B(GL−B)と、緑(G)のサブピクセルと青(B)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるサブの柱状スペーサ10Bを、
図14に示すX1の方向に変移させ、かつ、
図14のY方向に配置されるメインの柱状スペーサ10Aの中心と、サブの柱状スペーサ10Bの中心とを一致させるようにしたものである。
図14に示す配置方法は、
図13に示す配置方法と同様、引き傷(AR−A)と引き傷(AR−B)とが重複する領域を少なくすることができる。
【0027】
なお、1画素内のサブピクセルの配置が、青(B),緑(G),赤(R)の配置の場合であっても、青(B)のサブピクセルと隣り合う、緑(G)あるいは赤(R)のサブピクセルとの間の映像線(DL)との交点に配置されるメインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bを、青(B)のサブピクセル側に変移させることにより、
図14に示す配置方法と同様の作用・効果を得ることができる。
また、メインの柱状スペーサ10Aと、サブの柱状スペーサ10Bの変移量を大きくすることにより、赤(R)サブピクセルに発生する高いメインの柱状スペーサ10A、および、高さの低いサブの柱状スペーサ10Bによるラビング時の引き傷(AR−A,AR−B)をなくすことができるが、変移量を大きくすると、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部(走査線(GL)と映像線(DL)とが交差することにより生じる段差)と接触しなくなるので、メインの柱状スペーサ10A、あるいは、サブの柱状スペーサ10Bの頂点が、段差部の一部に接するように、変移量を設定するのが好ましい。
【0028】
なお、前述の説明では、
図4ないし
図14において、走査線A(GL−A)は、奇数(odd)番目の走査線であり、走査線B(GL−B)は、偶数(even)番目の走査線となっているが、走査線A(GL−A)が、偶数(even)番目の走査線で、走査線B(GL−B)が、奇数(odd)番目の走査線であっても構わない。
また、前述の説明では、本発明を、IPS方式の液晶表示装置に適用した実施例について説明したが、本発明は、これに限定されず、例えば、TN(Twisted Nematic)方式、ECB(Electrically Controlled Birefringence)方式、あるいは、VA(Vertically Aligned)方式の液晶表示装置にも適用可能である。但し、本発明を、これらの液晶表示装置に適用する場合には、対向電極(CT)はCF基板(SUB2)側に形成される。
なお、本実施例では、柱状スペーサの頂部は、TFT基板に形成される信号線の交差箇所の段差により形成される凸部に接触することも前提に記述しているが、例えば、
図2に示すように、TFT基板上に台座を設けるようにしてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。