(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態に係る鍛造装置を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る鍛造装置100の一例を示す図である。
図2は鍛造装置100の電気的な構成の一例を示す図である。
【0014】
本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、鍛造の素材5である板材や予備成形された素材などを鍛造加工により成形して、有底の筒形状体5tを作製する。詳細には、本実施形態では、鍛造装置100は、鍛造素材であるアルミニウムなどの金属を鍛造加工により、有底の角筒形状体(角形ケース)に成形する。尚、鍛造装置100は、円筒形状体、多角筒形状体などの有底の筒形状体5tを作製するように構成されていてもよい。
【0015】
図1に示したように、本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、第1のパンチ11(上パンチ)と、第2のパンチ13(下パンチ)と、上型12と、下型14と、上バネホルダー31a(上ダイセット)、上押え板31bと、下バネホルダー32a(下ダイセット)と、下押え板32bと、などを有する。上ブロック31は上バネホルダー31a(上ダイセット)と上押え板31bを有し、下ブロック32は、下バネホルダー32a(下ダイセット)と下押え板32bを有する。
上型12は、ストリッパー12a、上ホルダ12b、上プレート12c、などを有する。下型14は、可動下ダイ14a(下ストリッパー)、下ホルダ14b、下プレート14c、などを有する。
また、
図1、
図2に示したように、鍛造装置100は、制御部110(CPU)と、操作入力部120と、表示部130と、記憶部140と、位置検出部150と、駆動部160(160a、160b、160c、160d,160e)と、などを有する。
【0016】
鍛造装置100は、金属製の台座20上にスライド部材21(上ダイセットなど)が上下方向に移動自在に配置されている。本実施形態では、台座20は矩形状に形成されており、角部付近それぞれに、スライドガイドとしてのロッド22が備えられている。
本実施形態では、台座20は、プレスボルスター201と、そのプレスボルスター201上に配置された下ダイセット202と、を有する。スライド部材21は、プレススライド211と、そのプレススライド211の下部に設けられた上ダイセット212と、を有する。
【0017】
ロッド22は、台座20と上ダイセット212との間に配置され、上ダイセット212を上下方向に移動自在に支持している。詳細には、複数のロッド22により、上ダイセット212の下面の角部端部付近それぞれに、突起部21aが設けられている。突起部21aには孔部21bが形成されている。この孔部21bに、ロッド22の上端部が摺動自在に嵌合する。ロッド22の下端部は、台座20に設けられた突起部20aを介して台座20に固定されている。
【0018】
ダイセット用ガイドは、上記付勢部材25、ロッド22などを有する。このダイセット用ガイドは、上ダイセットと下ダイセットの位置関係を正しく保つように構成されている。
詳細には、ロッド22の外周部には、スプリングなどの付勢部材25が設けられている。付勢部材25は、下端部が台座20の上面に設けられた突起部20aの上端に当接し、上端部がスライド部材21の下面に設けられた突起部21aに当接するように構成されている。つまり、付勢部材25は、上ダイセット212を上方に向かって付勢するように構成されている。
【0019】
上ダイセット212およびプレススライド211の上部には、それらを上下方向に駆動する駆動部160aが配置されている。本実施形態では、例えば、
図1に示したように、プレススライド211の上方に、クランク軸165とコネクティングロッド166が設けられている。クランク軸165は、その両端部付近が、例えば、下ダイセット202に固定された支持部材30に設けられた孔部30aに回転自在に支持されている。
駆動部160aがクランク軸165を回転駆動した場合、クランク軸165にコネクティングロッド166を介して接続されたスライド部材21(上ダイセット212およびプレススライド211)が上下方向に移動するように構成されている。
【0020】
上ダイセット212の下部に、上押え板31bが設けられている。上押え板31bの下部に上型12が設けられている。詳細には、上押え板31bの下部に上プレート12cが設けられ、上プレート12cの下部に上ホルダ12bが設けられ、上ホルダ12bの下部にストリッパー12aが設けられている。
上型12は、略中央部に孔部12dが設けられ、その孔部12dに、上パンチ11が摺動自在に貫通するように構成されている。詳細には、ストリッパー12a、上ホルダ12bの略中央部に孔部12dが設けられ、上パンチ11の上端部が上プレート12cに接続され、且つ、固定された構造となっている。つまり、上プレート12cは、上パンチ11の上端部に当接するように配置され、上パンチ11の力を受ける部材である。上ホルダ12bは、上パンチ11を納める板部材である。
ストリッパー12aは、鍛造加工された材料を上型12からはがすように構成されている。また、ストリッパー12aは、鍛造対象の素材5を鍛造加工中に、鍛造対象の素材5を押えるように構成されている。駆動部(160b、160c)にバネを使用している場合、そのバネと押え板31bとが接続した構造を有する。
【0021】
上パンチ11は、四角柱形状や円柱形状などの柱形状に形成されている。本実施形態では、上パンチ11は四角柱形状に形成されている。上パンチ11の上下方向に沿った長さは、上型12の厚み方向(上下方向)の長さよりも長くなるように構成されている。
つまり、上型12が、スライド部材21に近づく方向に移動した場合、上パンチ11の下端部が上型12の下端よりも突出するように構成されている。
【0022】
駆動部160b、駆動部160cが、上押え板31bとストリッパー12aとの間に配置されている。上型12のストリッパー12aは、駆動部160b、160cにより、ストリッパー12aとスライド部材21とが離間する方向および近づく方向に移動自在に構成されている。詳細には、駆動部160b,160cは、油圧、空気圧、モータ、バネ、それら二つ以上の組み合わせ、などにより、駆動部160b,160cの固定部に対して可動部が伸縮するように構成されている。つまり、鍛造装置100は、制御部110の制御により、上型12(ストリッパー12a)と上ホルダ12bとの間の距離を調整可能に構成されている。
【0023】
台座20の下ダイセット202上に、下押え板32bが設けられている。下押え板32bの上部に下バネホルダー32aが設けられている。下バネホルダー32aの上部に下型14が設けられている。詳細には、下バネホルダー32aの上部に下プレート14cが設けられ、下プレート14cの上部に下ホルダ14bが設けられ、下ホルダ14bの上部に可動下ダイ14a(下ストリッパー)が設けられている。
つまり、下プレート14cは、下パンチ13の下端部に当接するように配置され、下パンチ13の力を受ける板である。
【0024】
下型14は、略中央部に孔部14dが設けられ、その孔部14dに、下パンチ13が摺動自在に貫通するように構成されている。詳細には、可動下ダイ14a、下ホルダ14bの略中央部に孔部14dが設けられ、下パンチ13の下端部が下プレート14cに接続され、且つ、固定された構造となっている。下ホルダ14bは、下パンチ13を納める板部材である。
【0025】
可動下ダイ14a(下ストリッパー)は、鍛造加工された材料を下型14からはがすように構成されている。また、可動下ダイ14aは、鍛造対象の素材5を鍛造加工中に、鍛造対象の素材5を押えるように構成されている。例えば、駆動部(160d,160e)にバネを使用している場合、そのバネと押え板32bとが接続した構造を有する。
【0026】
第2の型(下型14)に形成された第2の孔部(孔部14d)は、第1のパンチ(上パンチ11)に対応した位置に形成され、且つ、第1のパンチ(上パンチ11)の端部の外形寸法よりも大きい内形寸法となるように形成されている。
【0027】
下パンチ13は、四角柱形状や円柱形状などの柱形状に形成されている。本実施形態では、下パンチ13は四角柱形状に形成されている。下パンチ13の上下方向に沿った長さは、下型14の厚み方向(上下方向)の長さと略同じとなるように構成されている。
【0028】
また、下型14が、台座20(または下押え板32b)から離れる方向に移動した場合、下パンチ13の上端部が下型14の上端よりも凹むように構成されている。下パンチ13の上端部、及び、下型14の孔部14dの大きさ(上パンチ11の移動方向に直交する方向の大きさ)は、上パンチ11の下端部の大きさ(上パンチ11の移動方向に直交する方向の大きさ)よりも大きく形成されている。
【0029】
駆動部160d、駆動部160eが、下押え板32bと可動下ダイ14aとの間に配置されている。下型14の可動下ダイ14aは、駆動部160d、160eにより、下型14の可動下ダイ14aと下ダイセット202(または下押え板32b)とが離間する方向および近づく方向に移動自在に構成されている。詳細には、駆動部160d,160eは、油圧、空気圧、モータ、バネ、それら二つ以上の組み合わせ、などにより、駆動部160d,160eの固定部に対して可動部が伸縮するように構成されている。つまり、鍛造装置100は、制御部110の制御により、下型14の可動下ダイ14aと下ダイセット202(または下押え板32B)との間の距離を調整可能に構成されている。
【0030】
また、鍛造装置100は、上パンチ11が鍛造素材5としての板材をパンチした場合、上パンチ11と下型14の孔部14dの側壁との間に隙間が形成され、素材5の材料の塑性変形により、その隙間を埋めるように材料流動が生じるように構成されている。
【0031】
本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、鍛造素材である金属製の素材5(板材など)を、後方押し出し鍛造加工により成形する。
【0032】
また、鍛造装置100は、板材などの素材5を背圧付加鍛造加工により成形する。背圧付加鍛造加工とは、材料流出口に背圧を付加して、塑性変形域における静水圧を高めることにより、流動性を高めながら材料を塑性変形するように鍛造を行う加工法である。
【0033】
また、鍛造装置100は、板材などの素材5を、冷間鍛造加工により成形する。冷間鍛造加工とは、素材を加熱せずに常温で鍛造する加工法である。
【0034】
図1、
図2に示したように、鍛造装置100は、制御部110(CPU)と、操作入力部120と、表示部130と、記憶部140と、位置検出部150と、駆動部160と、などを有する。この各構成要素はバスなどの通信路により電気的に接続されている。
【0035】
制御部110は、鍛造装置100の各構成要素を統括的に制御する。詳細には、制御部110は、記憶部に記憶された制御プログラムなどのプログラム(PRG)を実行することにより、鍛造装置100(コンピュータ)に本発明に係る機能を実現する。制御部110の詳細な機能については後述する。
【0036】
操作入力部120は、各種操作ボタン、各種スイッチ、キーボード、マウス、タッチパネル、などの操作入力装置であり、ユーザーなどの操作に応じた操作信号を制御部110に出力する。
【0037】
表示部130は、制御部110の制御により、本発明に係る鍛造装置の各種情報などを表示する。
【0038】
記憶部140は、RAM、ROM、外部記憶装置などの記憶装置により構成されており、本発明に係る機能を実現するプログラム、各種制御パラメータ、などを記憶している。
【0039】
位置検出部150は、上パンチ11、上型12、下パンチ13、下型14、などの位置を検出し、その位置を示す検出信号を制御部110に出力する。この位置検出部150は、必要に応じて適宜設けてもよい。
【0040】
駆動部160は、制御部110の制御に応じて、上パンチ11、上型12、下パンチ13、下型14などを駆動する。詳細には、駆動部160は、駆動部160a、駆動部160b、駆動部160c、駆動部160d、などを有する。
【0041】
駆動部160aは、油圧、空気圧、電動モータなどにより構成され、例えば、クランク軸165、コネクティングロッド166などを駆動して上ダイセット212などを昇降させる。
【0042】
駆動部160b、駆動部160cは、例えば、上型12のストリッパー12aと上ダイセット212に設けられ、上型12と上ダイセット212とが離間する方向および近づく方向に移動自在に構成されている。詳細には、駆動部160b,160cは、油圧、空気圧、モータ、バネ、それら2つ以上の組み合わせ、などにより、駆動部160b,160cの固定部に対して可動部が伸縮するように構成されている。つまり、鍛造装置100は、制御部110の制御により、上型12のストリッパー12aと上ダイセット212との間の距離を調整可能に構成されている。
【0043】
駆動部160d,160eは、下型14の可動下ダイ14aと下ダイセット202とが離間する方向および近づく方向に移動自在に構成されている。詳細には、駆動部160d,160eは、油圧、空気圧、モータ、バネなどにより、駆動部160d,160eの固定部に対して可動部が伸縮するように構成されている。つまり、鍛造装置100は、制御部110の制御により、下型14の可動下ダイ14aと下ダイセット202との間の距離を調整可能に構成されている。
【0044】
駆動部160および制御部110(CPU)は駆動制御部に対応する。
駆動制御部は、第1の型12のストリッパー12a、及び、第2の型14の可動下ダイ14aを駆動制御し、且つ、第1のパンチ11、及び/又は、第2のパンチ13を駆動制御する。
【0045】
また、駆動制御部は、第1のパンチ11および第2のパンチ13により挟圧した素材部分5bの厚みを減少させるように、第1のパンチ11、および、第2のパンチ13を駆動制御した場合、第1のパンチ(上パンチ11)と第2のパンチ(下パンチ13)により挟圧した素材部分5bの厚み5eの減少量(体積減少量:減少部分5ed)に応じて、第1の型(上型12のストリッパー12a)と第2の型(下型14の可動下ダイ14a)により挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、第1の型(上型12のストリッパー12a)と第2の型(下型14の可動下ダイ14a)により挟圧される素材部分5aを、第1の型(上型12のストリッパー12a)側に移動させ、且つ、第1のパンチ(上パンチ11)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pを増加させる駆動制御を行う。
【0046】
詳細には、例えば、駆動制御部は、第1のパンチ11と第2のパンチ13との挟圧による素材部分の厚みの減少量(体積減少量:減少部分5ed)と、第1のパンチ11(上パンチ)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pの増加量(体積増加量:増加部分5pd)とが同じ、または、略同じとなるように、第1の型(上型12のストリッパー12a)と第2の型(下型14の可動下ダイ14a)により挟圧される素材部分を、第1の型12(上型12のストリッパー12a)側に移動させる駆動制御を行う。
【0047】
本実施形態では、駆動制御部は、下パンチ13を固定した状態で、上型12のストリッパー12a、下型14の可動下ダイ14aを第1の型(上型12のストリッパー12a)側に移動させるように、駆動部160b、160c、160d、160eを駆動する。
【0048】
尚、駆動制御部は、第1のパンチ11および第2のパンチ13により挟圧した素材部分5bの厚みを減少させるように、第1のパンチ11、および、第2のパンチ13を駆動制御した場合、第1のパンチ(上パンチ11)と第2のパンチ(下パンチ13)により挟圧した素材部分5bの厚み5eの減少量(体積減少量:減少部分5ed)に応じて、第1の型(上型12のストリッパー12a)と第2の型(下型14の可動下ダイ14a)により挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、第1のパンチ11、および、第2のパンチ13により挟圧される素材部分を、第2のパンチ13側に移動させ、且つ、第1のパンチ(上パンチ11)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pを増加させる駆動制御を行ってもよい。
【0049】
この筒状部5pとは、円筒形状、多角筒、ドーナツ形状(環状)、などの所望の筒形状を含む。
【0050】
また、駆動制御部は、上パンチ11を固定した状態で、下パンチ13を上パンチ11側に押圧制御し、上型12のストリッパー12a、下型14の可動下ダイ14aを第1の型(上型12のストリッパー12a)側に移動させるように、駆動部160b、160c、160d、160eを駆動してもよい。
【0051】
<鍛造装置100の動作の一例>
図4は、本発明の実施形態に係る鍛造装置100の動作の一例を示す断面図である。また、
図4(a)は素材5を上型12と下型14、上パンチ11および下パンチ13で挟圧した状態の一例を示す断面図であり、
図4(b)は塑性流動させた素材5の一例を示す断面図である。
図5は鍛造装置100で成形された素材5から上パンチ11を離間した状態の一例を示す図である。
【0052】
図6は本発明の実施形態に係る鍛造装置100の動作の一例を示す図である。詳細には、
図6(a)は上ダイセット212が上死点に位置した場合、
図6(b)は上下パンチが素材を押さえた場合、
図6(c)は上ダイセット212が下死点に位置した場合、
図6(d)は上ダイセット212が再び上死点に位置した場合の鍛造装置100の一例を示す図である。
【0053】
図7は本発明の実施形態に係る鍛造装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
図8は本発明の実施形態に係る鍛造装置100の動作の一例を示す図である。詳細には、
図8(a)は上パンチ11と、下パンチ13と、上型12のストリッパー12a、下型14の可動下ダイ14aの動きの一例を示す図、
図8(b)は成形された素材5の一例を示す断面図である。
図8(a)において、各線は、上パンチ11の下端位置、上型12のストリッパー12aの下端位置、下型14の可動下ダイ14aの上端位置、下パンチ13の上端位置を示している。
【0054】
次に、鍛造装置100の動作の一例を、
図1から
図8などを参照しながら説明する。
【0055】
初期状態では、鍛造装置100の制御部110は、スライド部材21が上死点位置となるように、駆動部160aが設定されている。この状態では、
図3に示したように、上型12のストリッパー12aおよび上パンチ11は、下型14の可動下ダイ14aおよび下パンチ13と離間した状態となっている。
【0056】
図3に示したように、下型14の可動下ダイ14aと下パンチ13の上に、鍛造対象の素材5である板材が載置される。この場合、下パンチ13上に、板材などの素材における筒形状体の形成位置と一致するように、素材5を配置する。
【0057】
図3に示したように、下型14の下ホルダ14bに形成された第2の孔部14dは、第1のパンチ11(上パンチ)に対応した位置に形成され、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)の端部の外形寸法11L(上型12のストリッパー12aの孔部の内形寸法)よりも大きい内径寸法14L(下パンチ13の外形寸法)となるように形成されている。
【0058】
次に、ステップST1において、制御部110は、
図4(a)に示したように、駆動部160を駆動して、第1の型である上型12のストリッパー12aおよび第2の型である下型14の可動下ダイ14aにより素材5の端部付近を挟圧する。また、この場合、制御部110は、上パンチ11と下パンチ13とにより素材5の中央部付近を挟圧する。
【0059】
ステップST2において、制御部110は、
図4(b)に示したように、駆動部160(160a、160b、160c、160d)をそれぞれ駆動して、第1のパンチ11(上パンチ)および第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分(板材)の厚みを減少させるように、第1のパンチ11(上パンチ)、および、第2のパンチ13(下パンチ)を駆動制御した場合、第1のパンチ11(上パンチ)と第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分5bの厚み5eの減少量(体積減少量:減少部分5ed)に応じて、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧される素材部分5aを、上型12のストリッパー12a側に移動させ、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pを増加させる駆動制御を行う。
【0060】
鍛造装置100は、上述した駆動制御を行うので、素材5の加工時、素材5の加工部位以外の部分が加工部位に引き込まれたりしない、加工部位から素材材料がはみ出さない、板形状に影響を与えないように成形を行うことができる。
【0061】
次に、
図5に示したように、制御部110は、駆動部160を駆動して、スライド部材21の上ダイセット212、上型12のストリッパー12a、上パンチ11を上方に移動させる。
【0062】
詳細には、
図8に示したように、素材5の上端部位置k(上型12の下端部位置)は、上パンチ11と下パンチ13により挟圧される部分の板厚の減少量に応じて、上昇するように移動する。
【0063】
図9は、複数の上パンチ11及び下パンチ13を備えた鍛造装置100の一例を示す図である。詳細には、
図9(a)は上型12のストリッパー12a、下型14の可動下ダイ14a、上パンチ11、下パンチ13により素材5を挟圧した状態の一例を示す断面図、
図9(b)は上パンチ11、下パンチ13により挟圧して塑性流動させた素材5の一例を示す断面図、
図9(c)は上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aが離間した状態の一例を示す図である。
【0064】
図9に示した鍛造装置100は、上型12のストリッパー12aに形成された複数の孔部に上パンチ11がそれぞれ貫通自在に設けられ、下型14の可動下ダイ14aに形成された複数の孔部に下パンチ13がそれぞれ設けられている。
鍛造装置100は、上述したように、板材などの素材5の加工時、素材5の加工部位以外の部分が加工部位に引き込まれたりしない、加工部位から素材の材料がはみ出さない、素材の板形状部分に影響を与えないように成形を行うことができる。このため、
図9に示した鍛造装置100は、板材などの素材5に、連続的に密接して筒形状部を加工成形することができる。
【0065】
以下、
図9に示した鍛造装置100の動作を詳細に説明する。
図9(a)に示したように、鍛造装置100の制御部110は、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより板材などの素材5を挟圧し、且つ、複数の上パンチ11と下パンチ13により、素材5を挟圧する。
【0066】
図9(b)に示したように、制御部110は、駆動部160(160a、160b、160c、160d)を駆動して、複数の第1のパンチ11(上パンチ)および複数の第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みを減少させるように、第1のパンチ11(上パンチ)、および、第2のパンチ13(下パンチ)を駆動制御した場合、第1のパンチ11(上パンチ)と第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分5bの厚み5eの減少量(体積減少量:減少部分5ed)に応じて、第1の型である上型12のストリッパー12aと第2の型である下型14の可動下ダイ14aにより挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、上型12のストリッパー12aと下型14により挟圧される素材部分5aを、上型12のストリッパー12a側に移動させ、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pを増加させる駆動制御を行う。
【0067】
この際、鍛造装置100の制御部110は、板材などの素材5の加工部位以外の部分が加工部位に引き込まれたりしない、加工部位から素材の材料がはみ出さない、素材の板形状部分に影響を与えないように、駆動部160を駆動制御する。
【0068】
そして、
図9(c)に示したように、鍛造装置10の制御部110は、駆動部160を駆動して、スライド部材21の上ダイセット212、上型12のストリッパー12a、上パンチ11などを上方に移動させる。
【0069】
このように、鍛造装置100は、板材などの素材5に連続的に密接して、有底の筒形状体を成形することができる。
【0070】
図10、
図11は、複数の筒形状部を成形した素材5の一例を示す図である。上記実施形態では、鍛造装置100が板材などの一つの鍛造素材5を鍛造加工により成形して、一つの有底の筒形状体5tを作製したが、この形態に限られるものではない。例えば、
図10に示したように、鍛造装置100は、一つの鍛造素材5に複数の筒形状体5tを同時に成形するように構成されていてもよい。
【0071】
また、円筒形状体に限られるものではなく、例えば、鍛造装置100は、
図10(a)、
図10(b)に示したように、断面形状が偏平な楕円形状(ソラマメ形状)の有底の筒形状体を複数成形するように構成されていてもよい。
【0072】
鍛造装置100は、例えば、
図10(c)、
図10(d)に示したように、複数の有底の円筒形状体を成形するように構成されていてもよい。
【0073】
また、鍛造装置100は、
図10(e)、
図10(f)に示したように、有底の四角筒形状体を複数成形するように構成されていてもよい。
【0074】
また、鍛造装置100は、
図10(g)、
図10(h)に示したように、断面形状が十字形状の有底の筒形状体を複数成形するように構成されていてもよい。
【0075】
また、鍛造装置100は、
図10(i)、
図10(j)に示したように、断面形状が略三角形状の有底の筒形状体を複数成形するように構成されていてもよい。
【0076】
また、鍛造装置100は、素材5に有底の筒形状部を成形した後、必要に応じて、2次加工や3次加工を行うことにより、
図11(a)、
図11(b)に示したように、多段状に成形するように構成されていてもよい。この場合、素材5を複雑な形状に成形することができる。
【0077】
また、鍛造装置100は、据込み加工などの予備成形された素材5により、
図12(a)に示したようなフランジ付きの素材5などに、本発明に係る鍛造加工を施すことにより、
図12(b)に示したように、比較的深い有底の筒形状体5tを容易に成形することができる。例えば、電池ケースなどの比較的深い有底の筒形状体5tを作製する際に、上記本発明に係る鍛造加工法を採用することで、容易にそれを作製することができる。
ここで、据え込み加工とは、材料を長さ方向に圧縮してその長さの一部または全部の断面を大きくする加工法である。
【0078】
また、
図13(a)、
図13(b)に示したように、鍛造装置100は、例えば、素材5の板材に、筒形状体5tを一つずつ、加工場所をずらして複数回加工することにより、素材5に複数の筒形状体5tを成形するように構成されていてもよい。
また、鍛造装置100は、例えば、
図13(c)に示したように、素材5の板材に、材料送り方向と直交する方向に複数個の筒形状体5tが並ぶように、一列ずつ、加工場所をずらして複数回加工することにより、素材5に複数の筒形状体5tをマトリクス状に成形するように構成されていてもよい。
また、鍛造装置100は、例えば、
図13(d)に示したように、素材5の板材に、材料送り方向と直交する方向に複数個の筒形状体5tが並ぶように、3列など複数列ずつ、加工場所をずらして複数回加工することにより、素材5に複数の筒形状体5tをマトリクス状に成形するように構成されていてもよい。
【0079】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、鍛造の素材5を成形する。この鍛造装置100は、板材などの素材5を挟圧する第1の型である上型12および第2の型である下型14と、詳細には、上型12のストリッパー12aおよび下型4の可動下ダイ14aと、上型12のストリッパー12aに形成された第1の孔部12dに貫通自在に設けられた第1のパンチ11(上パンチ)と、下型14の可動下ダイ14aに形成された第2の孔部14dに貫通自在に設けられた第2のパンチ13(下パンチ)と、上型12、および、下型14を駆動制御し、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)、および/または、第2のパンチ13(下パンチ)を駆動制御する駆動制御部(制御部110、駆動部160)と、を有する。
下型14の可動下ダイ14aに形成された第2の孔部14dは、第1のパンチ11(上パンチ)に対応した位置に形成され、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)の端部の外径よりも大きい内径に形成されている。
駆動制御部(制御部110、駆動部160)は、第1のパンチ11(上パンチ)および第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みを減少させるように、第1のパンチ11(上パンチ)、および、第2のパンチ13(下パンチ)を駆動制御した場合、第1のパンチ11(上パンチ)と第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みの減少量に応じて、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧される素材部分を、上型12のストリッパー12a側に移動させ、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部を増加させる駆動制御を行う。
【0080】
詳細には、駆動制御部(駆動制御部(制御部110、駆動部160)は、第1のパンチ11、第2のパンチ13による素材部分の厚みの減少量(体積減少量:減少部分5ed)と、第1のパンチ11(上パンチ)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pの増加量(体積増加量:増加部分5pd)とが同じ、または略同じとなるように、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧される素材部分を、上型のストリッパー12a側に移動させる駆動制御を行う。
【0081】
このため、板材、予備成形された素材、などの素材5を、簡単に、短時間に、高精度に、有底筒状に鍛造加工を行うことができる鍛造装置100を提供することができる。
【0082】
また、本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、素材5の加工時、素材5の加工部位以外の部分が加工部位に引き込まれたりしない、加工部位から素材5の材料がはみ出さない、素材5の板形状部分に影響を与えないように、素材5に鍛造加工を施すことができるので、
図8に示したように、素材5に連続的に密接して、有底の筒形状部を成形することができる。
【0083】
また、鍛造装置100において、上パンチ11の下端部の形状、下型14の孔部14dの形状などとして、四角形状、多角形状、円形状などの所望の形状のものを採用することで、所望の形状の有底の筒形状体を形成することができる。このため、鍛造装置100により素材5を成形して形成される成形物は、有底の四角筒形状体、有底の多角筒形状体、有底の円筒形状体、などの所望の筒形状体である。
【0084】
上述したように、本発明の実施形態に係る鍛造方法は、鍛造素材5を成形する鍛造装置100の鍛造方法であって、駆動制御部(制御部110、駆動部160)が、第1の型である上型12および第2の型である下型14、詳細には、上型12のストリッパー12aおよび下型14の可動下ダイ14aにより板材などの素材5を挟圧する第1のステップと、第1のパンチ11(上パンチ)および第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みを減少させるように、第1のパンチ11(上パンチ)、および/または、第2のパンチ13(下パンチ)を駆動制御した場合、第1のパンチ11(上パンチ)と第2のパンチ13(下パンチ)により挟圧した板材部分の厚みの減少量に応じて、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧した板材部分の厚みを略保った状態で、上型12と下型14(下型)により挟圧される板材部分を、上型12のストリッパー12a側に移動させ、且つ、第1のパンチ11(上パンチ)と第2の孔部14dの隙間に材料流動させることにより形成される筒状部5pを増加させる駆動制御を行う第2のステップと、を有する。
【0085】
すなわち、板状の素材5を、簡単に、短時間に、高精度に、有底筒状に鍛造加工を行うことができる鍛造方法を提供することができる。
【0086】
また、例えば、絞り・しごき加工、トリム加工を繰り返し行う場合と比較して、本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、トリム加工を行う工程を低減することができるので、高い材料利用率の加工を行うことができる。
【0087】
また、本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、上述したように、金属製の板材などの鍛造素材5を、後方押し出し鍛造加工、背圧付加鍛造加工、冷間鍛造加工により成形する。このため、短時間に、高精度に、有底筒状に鍛造加工を行うことができる鍛造装置100を提供することができる。
【0088】
また、本発明の実施形態に係る鍛造装置100は、駆動制御部(制御部110、駆動部160)が、第1の型である上型12のストリッパー12aに、第1のパンチ11(上パンチ)にかかる力とは独立した第1の拘束力を加え、且つ、第2の型である下型14の可動下ダイ14aに、第1のパンチ11にかかる力とは独立した第2の拘束力を加えるように駆動制御を行う。この場合、第2の拘束力は、第1の拘束力よりも大きいことが好ましい。
こうすることで、簡単な駆動制御により、簡単に、素材5である板材を成形して筒状部5pを形成することができる。
また、駆動制御部(制御部110、駆動部160)は、素材5の材料流動により、上パンチ11に沿ってはみ出したり、上パンチ11と孔部14dに沿って引き込まれたりしないように鍛造加工を行うことで、簡単に、有底筒形状体を成形することができる。
【0089】
尚、上記実施形態の鍛造装置100は、下パンチ13が台座20などに固定され、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧される板材部分を、上型12のストリッパー12a側(上方向)に移動させたが、この形態に限られるものではない。
例えば、鍛造装置100は、上パンチ11と下パンチ13により板材などの素材5を挟圧した状態で、且つ、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより素材5を挟圧した状態(固定)で、上パンチ11と下パンチ13により挟圧した板材部分を下方に移動するように構成してもよい。
また、鍛造装置100は、上パンチ11と下パンチ13により素材5を挟圧した状態で、且つ、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより素材5を挟圧した状態で、上パンチ11と下パンチ13により挟圧した板材部分を、上型12のストリッパー12aと下型14の可動下ダイ14aにより挟圧した板材部分から離れる方向に移動するように構成してもよい。
【0090】
<本発明の他の実施形態に係る鍛造装置>
図14は本発明の他の実施形態に係る鍛造装置の一例を示す図である。
図14に示した鍛造装置100は、プレス機に駆動装置(駆動部)が組み込まれた構造を有する。
詳細には、
図14に示した鍛造装置は、第1のパンチ11(上パンチ)と、第2のパンチ13(下パンチ)と、上型12と、下型14と、などを有する。
上型12は、ストリッパー12a、上ホルダ12b、上プレート12c、などを有する。下型14は、可動下ダイ14a(下ストリッパー)、下ホルダ14b、下プレート14c、などを有する。また、本実施形態の鍛造装置は、制御部110(CPU)と、操作入力部120と、表示部130と、記憶部140と、位置検出部150と、駆動部160(160a、160b、160c、160d,160e)と、などを有する(不図示)。
【0091】
図14に示した鍛造装置100は、
図1に示した鍛造装置と比較すると、上押え板31b、上バネホルダー31a、下バネホルダー32a、下押え板32bが設けられていない。
【0092】
また、
図14に示した鍛造装置100では、駆動部160d、160eの上端部が可動下ダイ14aに接続され、下端部がプレスボルスター201に接続された構造を有し、駆動部160b、160cの上端部がプレススライド211に接続され、下端部がストリッパー12aに接続された構造を有する。
【0093】
図14に示した鍛造装置100では、制御部110が駆動部160a,160b、160c、160d、160eを駆動させることにより、比較的大きいストロークでストリッパー12aや可動下ダイ14aを動作可能に構成されている。
【0094】
上述したように、ストリッパー12aや可動下ダイ14aの可動範囲が比較的大きい鍛造装置100を提供することができる。
【0095】
図14に示した鍛造装置と、
図1などに示した鍛造装置と同じ構成については、説明を省略する。
【0096】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載される。
[付記1]
鍛造の素材を成形する鍛造装置であって、
前記素材を挟圧する第1の型(上型)および第2の型(下型)と、
前記第1の型(上型)に形成された第1の孔部に貫通自在に設けられた第1のパンチ(上パンチ)と、
前記第2の型(下型)に形成された第2の孔部に貫通自在に設けられた第2のパンチ(下パンチ)と、
前記第1の型(上型)、および、前記第2の型(下型)、且つ、前記第1のパンチ(上パンチ)、および/または、前記第2のパンチ(下パンチ)を駆動制御する駆動制御部と、を有し、
前記第2の型(下型)に形成された前記第2の孔部は、前記第1のパンチ(上パンチ)に対応した位置に形成され、且つ、前記第1のパンチ(上パンチ)の端部の外形寸法よりも大きい内形寸法となるように形成され、
前記駆動制御部は、前記第1のパンチ(上パンチ)および前記第2のパンチ(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みを減少させるように、前記第1のパンチ(上パンチ)、および/または、前記第2のパンチ(下パンチ)を駆動制御した場合、前記第1のパンチ(上パンチ)と前記第2のパンチ(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みの減少量に応じて、前記第1の型(上型)と前記第2の型(下型)により挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、前記第1の型(上型)と第2の型(下型)により挟圧される素材部分を、前記第1の型(上型)側に移動させ、且つ、前記第1のパンチ(上パンチ)と前記第2の孔部の隙間に材料流動させることにより形成される筒状部を増加させる駆動制御を行うことを特徴とする
鍛造装置。
[付記2]
前記駆動制御部は、前記第1のパンチ、第2のパンチによる素材部分の厚みの減少量(体積減少量)と、第1のパンチ(上パンチ)と前記第2の孔部の隙間に材料流動させることにより形成される筒状部の増加量(体積増加量)とが同じ、または、略同じとなるように、前記第1の型(上型)と第2の型(下型)により挟圧される素材部分を、前記第1の型(上型)側に移動させる駆動制御を行うことを特徴とする付記1に記載の鍛造装置。
[付記3]
前記駆動制御部は、前記第1の型(上型)に、前記第1のパンチにかかる力とは独立した第1の拘束力を加え、且つ、前記第2の型(下型)に、前記第1のパンチにかかる力とは独立した第2の拘束力を加えるように駆動制御を行い、
前記第2の拘束力は、前記第1の拘束力よりも大きいことを特徴とする付記1または付記2に記載の鍛造装置。
[付記4]
前記素材を成形して形成される成形物は、少なくとも、有底の四角筒形状体、有底の多角筒形状体、有底の円筒形状体のいずれかであることを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載の鍛造装置。
[付記5]
鍛造素材である素材を成形する鍛造装置の鍛造方法であって、
前記鍛造装置は、前記素材を挟圧する第1の型(上型)および第2の型(下型)と、前記第1の型(上型)に形成された第1の孔部に貫通自在に設けられた第1のパンチ(上パンチ)と、前記第2の型(下型)に形成された第2の孔部に貫通自在に設けられた第2のパンチ(下パンチ)と、前記第1の型(上型)、及び、前記第2の型(下型)、前記第1のパンチ(上パンチ)、および/または、前記第2のパンチ(下パンチ)を駆動制御する駆動制御部と、を有し、
前記第2の型(下型)に形成された前記第2の孔部は、前記第1のパンチ(上パンチ)に対応した位置に形成され、且つ、前記第1のパンチ(上パンチ)の端部の外形寸法よりも大きい内形寸法となるように形成されており、
前記駆動制御部は、前記第1の型(上型)および前記第2の型(下型)により前記素材を挟圧するステップと、
前記第1のパンチ(上パンチ)および前記第2のパンチ(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みを減少させるように、前記第1のパンチ(上パンチ)、および、前記第2のパンチ(下パンチ)を駆動制御した場合、前記第1のパンチ(上パンチ)と前記第2のパンチ(下パンチ)により挟圧した素材部分の厚みの減少量に応じて、前記第1の型(上型)と前記第2の型(下型)により挟圧した素材部分の厚みを略保った状態で、前記第1の型(上型)と第2の型(下型)により挟圧される素材部分を、前記第1の型(上型)側に移動させ、且つ、前記第1のパンチ(上パンチ)と前記第2の孔部の隙間に材料流動させることにより形成される筒状部を増加させる駆動制御を行うステップと、
を有することを特徴とする鍛造方法。
【0097】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。