特許第6095608号(P6095608)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095608
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】電気機器充電用保管庫
(51)【国際特許分類】
   A47B 81/00 20060101AFI20170306BHJP
   A47B 97/00 20060101ALI20170306BHJP
   A47B 96/02 20060101ALI20170306BHJP
【FI】
   A47B81/00 F
   A47B97/00 M
   A47B96/02 D
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-100734(P2014-100734)
(22)【出願日】2014年5月14日
(62)【分割の表示】特願2013-45130(P2013-45130)の分割
【原出願日】2013年3月7日
(65)【公開番号】特開2014-171912(P2014-171912A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2016年3月4日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許法第30条第2項適用、「2013年度版ライオン総合カタログ、第154頁、株式会社ライオン事務器」に発表
(73)【特許権者】
【識別番号】000138875
【氏名又は名称】株式会社ライオン事務器
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 幹樹
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−176047(JP,A)
【文献】 実開昭62−95636(JP,U)
【文献】 特開2011−24854(JP,A)
【文献】 特開2008−136736(JP,A)
【文献】 特開2006−182540(JP,A)
【文献】 特開2006−239030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 81/00
A47B 96/02
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両開き状の前側板と着脱状の後側板を有する保管庫体の内部において、上段部には左右両端部に設けたレール間に配線トレー体を摺動し得るように配置し、この配線トレー体の前側部には挿入孔を等間隔に設け、この配線トレー体の下方部には仕切材を設けた棚板体を配置し、配線トレー体および棚板体の後側位置にコンセントパネルを配置し、このコンセントパネルには前記配線トレー体の後側部からの充電用ケーブルのプラグが接続するようになることを特徴とする電気機器充電用保管庫。
【請求項2】
上段部における配線トレー体と下段部における棚板体から成る組合わせ部を同一保管庫体の内部に複数設けて成る請求項1における電気機器充電用保管庫。
【請求項3】
前記コンセントパネルを水平方向に反転させて取り付け可能に配置した請求項1又は2における電気機器充電用保管庫。
【請求項4】
前記配線トレー体の挿入孔には切込み部を有するゴム膜材を装着した請求項1,2又は3における電気機器充電用保管庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電気機器の充電用保管庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、モバイル端末機器の充電用保管庫としては、次に例示する技術が公知となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−176047号公報
【特許文献2】特開2002−219027号公報
【特許文献3】特開平11−128013号公報
【特許文献4】特開2000−333736号公報
【0004】
このうち、特許文献1の発明は、載置台前面にコンセントを配設し、給電の作業性を向上させることを目的に、収容空間21の間に別の収納空間22を形成してコードの絡まりを防止しようとするものである。
【0005】
特許文献2の発明は、キャビネット本体に形成されたすべての区画に電源供給または配線を可能とするものである。
【0006】
特許文献3の発明は、コンセントパネルを内側の収納空間に向けて取付けるものである。
【0007】
特許文献4の発明は、家具の躯体の背面部に着脱可能なコンセントを配列したパネルを取付けるものである。
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術は、充電用ケーブルやアダプタなどの周辺機器はモバイル機器とは仕切板を隔して収納されているが、同一空間内に混在しているため長いコードが絡まり易くなることから、適合するコネクタを発見しにくいし、大型のACアダプタは収納しにくいし、コードが区画スペースからあふれて乱雑になる等の使用上の欠点があるばかりでなく、美観上も問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、これら従来技術の欠点を一掃し、実用性の高い充電用の保管庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、保管庫体の内部に、充電式タブレット等のモバイル機器を保管する保管空間部とは別に、充電用ケーブル,アダプタまたはモバイル機器等の周辺機器および部品を収納する収納空間部を設け、給電時には前記充電用ケーブル等を前記収納空間部にプールし、この収納空間部から配線掛止部を介してモバイル端末に接続するものである。
【0011】
そのコード等収納空間部は、モバイル機器保管部の上方部に別体として設置する。
【0012】
前記コード等収納空間部には、保管庫体の左右両側部に架設したレール上を前後に摺動する配線トレー体を形成する。
【0013】
モバイル機器の保管部は、多数の仕切材による区画を設けた棚板体上に形成する。
【0014】
さらに、保管庫体内の後側部には、複数の電源コンセントを設けたパネルを、水平方向に反転させて取付け可能に配置する。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る構成によれば、保管庫体の内部においては、充電式タブレット等をモバイル機器を保管する保管部とは別にモバイル機器に給電するための機器類を収納する配線トレー体を設けたことから、モバイル機器はモバイル機器のみを整然と収納することができ、これとは別に前記配線トレー体上においては、充電用ケーブルの余長部分やACアダプタのほか、USBメモリ,CD,DVDなど関連する小型の部品や製品の取扱説明書などを収納することができるから、保管庫内部は常にきちんと整理された環境状態になり、使い勝手の良い充電用保管庫となる。
【0016】
また、モバイル機器に接続した充電用ケーブルは配線挿入孔に取付けたゴム膜材の弾性部材により適度の弛緩を保って挿入保持されるから、充電用保管庫体の前側板はいつ開扉しても、整然とした外観を維持している。
【0017】
また、前記のとおり、収納空間部は、保管庫体の左右両側端部に架設したレール上を摺動する引出し式の配線トレー体上に形成されているから、配線トレー体を引き出して充電保管するモバイルに適合したコネクタを上部から確認,発見し易くなり、コネクタを機器を誤って接続するおそれを防止することができる。
【0018】
また、配線トレー体の前側部には配線の挿入孔が左右方向に等間隔をおいて整列して設けられているから、ある配線挿入孔から引き出されているコネクタが、どのモバイル機器用のものであるかを、配線トレー体の前側板部にそれぞれ番号等で表示しておくことにより、容易かつ確実にモバイル機器の充電保管のセッティングができるようになる。
【0019】
さらに、キャスタつきでない壁際設置の固定式の保管庫体にあっては、電源コンセントにプラグを取り付ける作業は不便であるが、保管庫体の後側板を取外し、コンセントパネルを水平方向に180°反転させることにより取付け可能としたから、内側方向に電源コンセントを配置することができるようになる。したがって、コンセントとプラグの接合操作を壁面に阻害されることなく行うことができるから、作業性が格段に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】全体の正面図
図2】全体の背面図
図3】全体の内部状態を示す正斜視図
図4図3の状態の取扱いを示す側面図
図5】全体の内部状態を示す他の斜視図
図6】要部の斜視図
図7図6一部の拡大斜視図
図8】全体の後側板を取外したときの背面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
図4に基づいて説明すると、次のとおりである。
【0022】
保管庫体の内部においては、まず下段の棚板体を定位置から取り外す。
【0023】
次に、上段の配線トレー体を両レール上を前方に摺動して引き出して取り外す。取り外した配線トレー体に各配線ケーブルをセットするが、このとき各配線ケーブルは挿入掛止孔に挿入されて定置される。
【0024】
各挿入孔に挿入した配線ケーブルは配線トレー体上に載置するが、この状態では下段に棚板体がまだ配置されないから、この状態で保管庫体の後側部に設置しているコンセントパネルの各コンセントに前記配線トレー体上の配線ケーブルのプラグを接続する。しかる後に、前記配線トレー体の下段位置に棚板体を戻して終了する。
【実施例】
【0025】
1は全体が任意大きさの四角形状に成る保管庫体で、この保管庫体は両開き状の前側板2と着脱状の後側板3を設けて成り、これら前側板と後側板にはいずれも多数の通気口を形成している。
【0026】
4,4は前記保管庫体1内部の最上段部および中段部の左右両端部に架設したレールで、このレール間には配線トレー体5,5が載置し前後摺動し得るように成る。
【0027】
前記配線トレー体5の前側部6の上端部は┐形状に成り、この水平および垂直部においては等間隔をおいて挿入孔7・・を設け、配線トレー体の後側部8は低位置に成る。
【0028】
前記挿入孔7・・部には切込み部を有するゴム膜材9を装着し、このように成る各ゴム膜材には切込み部を介してそれぞれ充電用ケーブルaを挿入する。
【0029】
前記配線トレー体5の各前側部6には、数字番号を表示したシールを貼付することにより、本保管庫を使用する充電希望者は当該番号を記憶しておくことになる。
【0030】
前記配線トレー体5上においては、各自の充電用ケーブルaの余長部分が載置された状態にある。
【0031】
10,10は最上段部および中段部に設置する前記配線トレー体5の各下方部に配置する棚板体で、この棚板体上には仕切材11・・が等間隔に設けられ、全仕切材の後端部は棚板体の背面板10’に止着する。
【0032】
この棚板体10,10は、保管庫体1の内部に定置しかつ出し入れ自在に成る。
【0033】
12は保管庫体1内部の前記棚板体10,10および配線トレー体5,5の各後側位置に配置したコンセントパネルで、このコンセントパネルには前記配線トレー体の後側部8を越えた充電用ケーブルaのプラグcがそれぞれ接続するようになる。
【0034】
13は保管庫体1の天板部で、この天板部の内側には必要な部分が形成されている。
【0035】
14は保管庫体1の座板部で、この座板部の内側には必要な部分が形成されている。
【0036】
15・・・は前記保管庫体1の移動用キャスタであるが、この保管庫体には移動型ではない定置型のものもある。
【符号の説明】
【0037】
1 保管庫体
2 前側板
3 後側板
4,4 レール
5,5 配線トレー体
6 前側部
7・・ 挿入孔
8 後側部
9 掛止孔付きゴム膜材
10,10 棚板体
11・・ 仕切材
12 コンセントパネル
13 天板部
14 座板部
15・・・ 移動用キャスタ
a 充電用ケーブル
b コネクタ
c プラグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8