【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、本発明の目的は、二次電池の構成部品を製造する方法であり、前記方法は、以下のステップを含む:
(i)以下:
−脂肪族ケトン、脂環式ケトン、脂環式エステル及びこれらの混合物からなる群から選択される液体媒質と;
−フッ化ビニリデン(VDF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び式(I):
(式中、
−R
1、R
2及びR
3は、互いに同じか、又は異なり、独立して、水素原子及びC
1〜C
3炭化水素基から選択され、
−R
Xは、水素原子であるか、又はヒドロキシル、カルボキシル、エポキシド、エステル及びエーテル基から選択される少なくとも1つの官能基を含むC
1〜C
5炭化水素部分である)
を有する少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)に由来する反復単位を含む少なくとも1種のフッ素化ポリマー[ポリマー(F)]
を含む液体組成物を調製するステップ;及び
(ii)前記液体組成物を処理して、フィルムを形成するステップ。
【0011】
本出願人は、驚くことに、フッ素化ポリマーの適切な選択によって、有毒かつ汚染有機溶媒の使用を回避することにより、二次電池の構成部品の製造を可能にする均質液体組成物を有利に取得することができることをみいだした。
【0012】
「液体組成物」とは、本明細書では、25℃の温度で、液状で利用可能な組成物を意味するものとする。
【0013】
本発明の方法の液体組成物は、有利には、液体組成物の総重量に基づき、少なくとも8重量%、好ましくは少なくとも10重量%の少なくとも1種の前述のフッ素化ポリマー[ポリマー(F)]を含む。
【0014】
本発明の方法の液体組成物は、有利には、前述の液体媒質中に溶解した少なくとも1種の前述のポリマー(F)を含む溶液である。
【0015】
「溶解した」という用語は、ポリマー(F)が、液体媒質中に可溶化した状態で存在することを意味する。
【0016】
本出願人は、前述した液体媒質中の少なくとも1種の前述のポリマー(F)の均質溶液が、好適に得られることをみいだし、その際、20℃〜65℃の温度で、ポリマー(F)を、溶液の総重量に基づき、少なくとも8重量%の量で溶解させる。
【0017】
「液体媒質」とは、本明細書では、25℃の温度で、液状で利用可能な媒質を意味するものとする。
【0018】
本発明の方法の液体組成物の液体媒質は、20℃〜65℃の温度で、液体組成物の総重量に基づき、少なくとも8重量%、好ましくは少なくとも10重量%の少なくとも1種の前述のフッ素化ポリマー[ポリマー(F)]を溶解させるのが有利である。
【0019】
本発明の方法の液体組成物の液体媒質は、典型的に、以下からなる群から選択される:
(a)直鎖状又は分枝状脂肪族ケトン、好ましくは炭素数3〜6の直鎖状又は分枝状脂肪族ケトン、
(b)任意選択で、直鎖状又は分枝状脂肪族鎖で置換されている、脂環式ケトン(前記直鎖状又は分枝状脂肪族鎖は、好ましくは1〜3個の炭素原子を含む)、
(c)任意選択で、直鎖状又は分枝状脂肪族鎖で置換されている、脂環式エステル(前記直鎖状又は分枝状脂肪族鎖は、好ましくは1〜3個の炭素原子を含む)、及び
(d)これらの混合物。
【0020】
本発明の方法に好適な方法に好適な液体媒質の非制限的例として、特に、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン及びγ−バレロラクトンがある。
【0021】
200℃より低い標準沸点を有する液体媒質で、優れた結果が得られている。標準沸点は、標準大気圧で測定する。
【0022】
本発明の方法の液体組成物の液体媒質は、120℃より低い、好ましくは100℃より低い、より好ましくは70℃より低い標準沸点を有する直鎖状脂肪族ケトンからなる群から選択するのが好ましい。
【0023】
本発明の方法の液体組成物の液体媒質がアセトンである場合に、非常に優れた結果が得られている。
【0024】
本発明の方法の液体組成物のフッ素化ポリマー[ポリマー(F)]が、フッ化ビニリデン(VDF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)及び前述した式(I)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)に由来する反復単位を含むことが重要である。
【0025】
フッ化ビニリデン(VDF)由来の反復単位、及び前述の式(I)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位を含むフッ素化ポリマーを用いる場合、前記フッ素化ポリマーには、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の反復単位がなく、このようにして得られたポリマーは、20℃〜65℃の温度で、前述した液体媒体に溶解しないか、又は液体組成物の総重量に基づき、8重量%に満たない量で、一部がそこに溶解する。
【0026】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、典型的に、0.5モル%〜10モル%、好ましくは1モル%〜5モル%、より好ましくは1.5モル%〜3.5モル%のヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の反復単位を含む。
【0027】
1.5モル%〜3.5モル%のヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の反復単位を含むポリマー(F)を用いて、非常に優れた結果が得られている。
【0028】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、典型的に、0.1モル%〜5モル%の、前述の式(I)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位を含む。
【0029】
ポリマー(F)は、好ましくは、少なくとも0.3モル%、より好ましくは少なくとも0.5モル%の、前述の式(I)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位を含む。
【0030】
ポリマー(F)は、好ましくは、多くとも3モル%、より好ましくは多くとも1.5モル%の、前述の式(I)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位を含む。
【0031】
ポリマー(F)の(メト)アクリル系モノマー(MA)は、好ましくは、以下の式(II)に従う:
式中、
−R’
1、R’
2及びR’
3は、水素原子であり、
−R’
Xは、水素原子であるか、又はヒドロキシル、カルボキシル及びエステル基から選択される少なくとも1つの官能基を含むC
1〜C
5炭化水素部分である。
【0032】
(メト)アクリル系モノマー(MA)は、より好ましくは、以下の式(III)に従う:
式中、
−R’’
1、R’’
2及びR’’
3は、水素原子であり、
−R’’
Xは、水素原子であるか、又は少なくとも1つのヒドロキシル基を含むC
1〜C
5炭化水素部分である。
【0033】
(メト)アクリル系モノマー(MA)の非制限的例としては、特に、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メト)アクリレート、ヒドロキシエチルヘキシル(メト)アクリレートがある。
【0034】
モノマー(MA)は、以下のものから選択するのがさらに好ましい:
−式:
のアクリル酸ヒドロキシエチル(HEA);
−式:
のいずれかのアクリル酸2−ヒドロキシプロピル(HPA);
−式:
のアクリル酸(AA);及び
−これらの混合物。
【0035】
モノマー(MA)が、アクリル酸(AA)又はアクリル酸ヒドロキシエチル(HEA)であるとき、非常に優れた結果が得られている。
【0036】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、さらに、少なくとも1種の他のコモノマー[コモノマー(C)]に由来する反復単位を含んでもよい。
【0037】
コモノマー(C)は、水素化コモノマー[コモノマー(H)]又はフッ素化コモノマー[コモノマー(F)]のいずれであってもよい。
【0038】
「水素化コモノマー[コモノマー(H)]」という用語は、本明細書において、フッ素原子を含まないエチレン性不飽和コモノマーを意味するものとする。
【0039】
好適な水素化コモノマー(H)の非制限的例として、特に、エチレン、プロピレン、酢酸ビニルなどのビニルモノマーがある。
【0040】
「フッ素化コモノマー[コモノマー(F)]」という用語は、本明細書において、少なくとも1個のフッ素原子を含むエチレン性不飽和コモノマーを意味するものとする。
【0041】
好適なフッ素化コモノマー(F)の非制限的例として、特に、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)及びフッ化ビニルがある。
【0042】
コモノマー(C)が存在する場合、本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、典型的に、1モル%〜10モル%、好ましくは2モル%〜5モル%の前記コモノマー(C)の反復単位を含む。
【0043】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、好ましくは、以下:
−1.5モル%〜3.5モル%のヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の反復単位と、
−0.5モル%〜1.5モル%の、前述の式(I)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位
を含み、フッ化ビニリデン(VDF)由来の反復単位が、全反復単位の100モル%までを補充する、
フッ素化ポリマー[ポリマー(F
1)]である。
【0044】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、好ましくは、以下:
−1.5モル%〜3.5モル%のヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の反復単位と、
−0.5モル%〜1.5モル%の、前述の式(III)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位
を含み、フッ化ビニリデン(VDF)由来の反復単位が、全反復単位の100モル%までを補充する、
フッ素化ポリマー[ポリマー(F
2)]である。
【0045】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、好ましくは、以下:
−1.5モル%〜3.5モル%のヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の反復単位と、
−0.5モル%〜1.5モル%の、前述の式(III)の少なくとも1種の(メト)アクリル系モノマー(MA)由来の反復単位
から構成され、フッ化ビニリデン(VDF)由来の反復単位が、全反復単位の100モル%までを補充する、
フッ素化ポリマー[ポリマー(F
3)]である。
【0046】
本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、水性懸濁重合又は水性乳化重合法によって製造することができる。本発明の方法の液体組成物のポリマー(F)は、国際公開第2008/129041号パンフレット(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)(2008年10月30日)に記載されているような水性懸濁重合よって製造するのが好ましい。
【0047】
「二次電池」とは、本明細書において、再充電可能な電池を意味するものとする。
【0048】
本発明の二次電池は、好ましくは、アルカリ又はアルカリ土類二次電池である。
【0049】
本発明の二次電池は、より好ましくは、リチウムイオン電池である。
【0050】
本発明の方法のステップ(ii)において、液体組成物を、典型的に、押出成形、圧縮成形及び/又は流延によって処理することにより、フィルムを形成する。