特許第6095659号(P6095659)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6095659送信装置、受信装置およびその送受信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095659
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】送信装置、受信装置およびその送受信方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 13/00 20060101AFI20170306BHJP
   H04N 21/61 20110101ALI20170306BHJP
   H04N 21/2381 20110101ALI20170306BHJP
【FI】
   H04N13/00 590
   H04N13/00 480
   H04N21/61
   H04N21/2381
【請求項の数】7
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-521571(P2014-521571)
(86)(22)【出願日】2012年7月23日
(65)【公表番号】特表2014-523721(P2014-523721A)
(43)【公表日】2014年9月11日
(86)【国際出願番号】KR2012005859
(87)【国際公開番号】WO2013015585
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2015年7月17日
(31)【優先権主張番号】61/510,658
(32)【優先日】2011年7月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/513,044
(32)【優先日】2011年7月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10-2012-0079562
(32)【優先日】2012年7月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】パク,ホン−ソク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン−ジェ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒ−ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ソン−シン
(72)【発明者】
【氏名】リ,デ−ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジェ−ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ヨン−ソク
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ユ−ソン
【審査官】 佐野 潤一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−511149(JP,A)
【文献】 特開2000−308089(JP,A)
【文献】 特表2011−515874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 13/00−15/00
H04N 21/00−21/858
H04N 7/01
G09G 5/00−5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアデータをダウンスケーリングするダウンスケーラであって、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方である、ダウンスケーラと、
前記ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードする第1エンコーダと、
前記エンコードされたマルチメディアデータを第1伝送網を通じて伝送する第1伝送部と、
前記エンコードされたマルチメディアデータをデコードするデコーダと、
前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするアップスケーラと、
前記左眼映像データおよび前記右眼映像データのうちの他方と、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータとを比較しその比較結果を復元データとして生成する復元データ生成部と、
前記復元データをエンコードする第2エンコーダと、
前記エンコードされた復元データを第2伝送網を通じて伝送する第2伝送部と
を含む送信装置。
【請求項2】
前記第1伝送網は、RF網であり、
前記第2伝送網は、IP(インターネット)網であることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
第1伝送網を通じて伝送されるマルチメディアデータを受信する第1受信部であって、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方である、第1受信部と、
前記受信されたマルチメディアデータをデコードする第1デコーダと、
前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするアップスケーラと、
第2伝送網を通じて伝送される復元データを受信する第2受信部であって、前記復元データは、前記3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方から減算して抽出したデータである、第2受信部と、
前記復元データをデコードする第2デコーダと、
前記アップスケーリングされた3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に前記復元データを加算し、前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方を復元するデータ復元部と
を含む受信装置。
【請求項4】
前記第1伝送網は、RF網であり、
前記第2伝送網は、IP(インターネット)網であることを特徴とする請求項に記載の受信装置。
【請求項5】
送信装置の送信方法において、
マルチメディアデータをダウンスケーリングするステップであって、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方である、ステップと、
前記ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードするステップと、
前記エンコードされたマルチメディアデータを第1伝送網を通じて伝送するステップと、
前記エンコードされたマルチメディアデータをデコードするステップと、
前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするステップと、
前記左眼映像データおよび前記右眼映像データのうちの他方と、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータとを比較しその比較結果を復元データとして生成するステップと、
前記復元データをエンコードするステップと、
前記エンコードされた復元データを第2伝送網を通じて伝送するステップと
を含む送信方法。
【請求項6】
受信装置の受信方法において、
第1伝送網を通じて伝送されるマルチメディアデータを受信するステップであって、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方である、ステップと、
前記受信されたマルチメディアデータをデコードするステップと、
前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするステップと、
第2伝送網を通じて伝送される復元データを受信するステップであって、前記復元データは、前記3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方から減算して抽出したデータである、ステップと、
前記復元データをデコードするステップと、
前記アップスケーリングされた3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に前記復元データを加算し、前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方を復元するステップと
を含む受信方法。
【請求項7】
マルチメディアデータをダウンスケーリングするダウンスケーラであって、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方である、ダウンスケーラと、
前記ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードする第1エンコーダと、
前記エンコードされたマルチメディアデータをデコードするデコーダと、
前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするアップスケーラと、
前記左眼映像データおよび前記右眼映像データのうちの他方と、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータとを比較しその比較結果を復元データとして生成する復元データ生成部と、
前記復元データをエンコードする第2エンコーダと
を含むコンテンツ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、受信装置およびその送受信方法に関し、より詳細には、複数のストリームを提供する送信装置、複数のストリームを受信して処理する受信装置およびその送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、電子技術の発達により、多様な電子装置が開発および普及されている。特に、テレビの場合、3Dコンテンツより高い解像度のコンテンツを提供することができるようになり、それにより、放送技術においても、3Dコンテンツ、マルチアングルコンテンツ、デプス(Depth)映像を含むコンテンツ等のように、複数の映像を含むコンテンツやUHD級の画質のコンテンツを提供するための技術が開発されている。
【0003】
既存の放送網で使用されるチャネル帯域幅は制限的である一方で、マルチアングルコンテンツ、3Dコンテンツ、UHD級の画質のコンテンツ等は、従来のコンテンツより大きいデータサイズを有するため、既存の放送網からデータサイズの大きいコンテンツをそのまま伝送することに無理があった。
【0004】
一方、新たなコンテンツを提供するために、新たな設備に投資することは費用の面でも無理があり、既存の放送設備および受信装置を用いて新たなコンテンツを提供するための方策が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、互いに異なる経路を通じて、複数のストリームを提供する送信装置、複数のストリームを受信して処理する受信装置およびその送受信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る送信装置は、マルチメディアデータをダウンスケーリングするダウンスケーラと、前記ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードする第1エンコーダと、前記エンコードされたマルチメディアデータを第1伝送網を通じて伝送する第1伝送部と、前記エンコードされたマルチメディアデータをデコードするデコーダと、前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするアップスケーラと、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータを用いて、復元データを生成する復元データ生成部と、前記復元データをエンコードする第2エンコーダと、前記エンコードされた復元データを第2伝送網を通じて伝送する第2伝送部とを含む。
【0007】
ここで、前記マルチメディアデータは、2Dコンテンツデータであり、前記復元データ生成部は、前記2Dコンテンツデータおよび前記アップスケーリングされた2Dコンテンツデータを比較し、その比較結果を前記復元データとして生成してよい。
【0008】
または、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方であり、前記復元データ生成部は、前記左眼映像データおよび前記右眼映像データのうちの他方と、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータとを比較し、その比較結果を前記復元データとして生成してよい。
【0009】
そして、前記第1伝送網はRF網であり、前記第2伝送網はIP(インターネット)網であってよい。
【0010】
一方、本発明の一実施形態に係る受信装置は、第1伝送網を通じて伝送されるマルチメディアデータを受信する第1受信部と、前記受信されたマルチメディアデータをデコードする第1デコーダと、前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするアップスケーラと、第2伝送網を通じて伝送される復元データを受信する第2受信部と、前記復元データをデコードする第2デコーダと、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータに前記復元データを適用し、コンテンツを復元するデータ復元部とを含む。
【0011】
ここで、前記マルチメディアデータは、2Dコンテンツデータであり、前記復元データは、前記2Dコンテンツデータに対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記2Dコンテンツデータから減算して抽出したデータであり、前記データ復元部は、前記アップスケーリングされた2Dコンテンツデータに前記復元データを加算して原本2Dコンテンツデータを復元してよい。
【0012】
または、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方であり、前記復元データは、前記3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方から減算して抽出したデータであり、前記データ復元部は、前記アップスケーリングされた3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に前記復元データを加算し、前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方を復元してよい。
【0013】
そして、前記第1伝送網はRF網であり、前記第2伝送網はIP(インターネット)網であってよい。
【0014】
一方、本発明の一実施形態に係る送信方法は、マルチメディアデータをダウンスケーリングするステップと、前記ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードするステップと、前記エンコードされたマルチメディアデータを第1伝送網を通じて伝送するステップと、前記エンコードされたマルチメディアデータをデコードするステップと、前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするステップと、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータを用いて、復元データを生成するステップと、前記復元データをエンコードするステップと、前記エンコードされた復元データを第2伝送網を通じて伝送するステップとを含む。
【0015】
ここで、前記マルチメディアデータは、2Dコンテンツデータであり、前記復元データを生成するステップは、前記2Dコンテンツデータおよび前記アップスケーリングされた2Dコンテンツデータを比較し、その比較結果を前記復元データとして生成してよい。
【0016】
または、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方であり、前記復元データを生成するステップは、前記左眼映像データおよび前記右眼映像データのうちの他方と、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータとを比較し、その比較結果を前記復元データとして生成してよい。
【0017】
一方、本発明の一実施形態に係る受信方法は、第1伝送網を通じて伝送されるマルチメディアデータを受信するステップと、前記受信されたマルチメディアデータをデコードするステップと、前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするステップと、第2伝送網を通じて伝送される復元データを受信するステップと、前記復元データをデコードするステップと、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータに前記復元データを適用し、コンテンツを復元するステップとを含む。
【0018】
ここで、前記マルチメディアデータは、2Dコンテンツデータであり、前記復元データは、前記2Dコンテンツデータに対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記2Dコンテンツデータから減算して抽出したデータであり、前記コンテンツを復元するステップは、前記アップスケーリングされた2Dコンテンツデータに前記復元データを加算して前記2Dコンテンツデータを復元してよい。
【0019】
または、前記マルチメディアデータは、3Dコンテンツに含まれた左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方であり、前記復元データは、前記3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方から減算して抽出したデータであり、前記コンテンツを復元するステップは、前記アップスケーリングされた3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に前記復元データを加算し、前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方を復元してよい。
【0020】
一方、本発明の一実施形態に係るコンテンツ処理装置は、マルチメディアデータをダウンスケーリングするダウンスケーラと、前記ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードする第1エンコーダと、前記エンコードされたマルチメディアデータをデコードするデコーダと、前記デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングするアップスケーラと、前記アップスケーリングされたマルチメディアデータを用いて、復元データを生成する復元データ生成部と、前記復元データをエンコードする第2エンコーダとを含む。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、既存の設備を用いて互いに異なる経路を通じて他のデータを送受信して伝送帯域幅制限を克服し、ユーザに新たなコンテンツを提供することができる。
【0022】
なお、第2伝送網を通じてデータを受信することができない場合や、第2伝送網の受信環境が劣悪な場合にも、ユーザに新たなコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るマルチメディアデータ送受信システムを示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るマルチメディアデータ送受信システムの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の別の実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。
図6】本発明の別の実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
図7】本発明の更に別の実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。
図8】第1伝送網および第2伝送網を通じて伝送されるデータを説明するための図である。
図9】本発明の更に別の実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
図10】本発明の別の実施形態に係るマルチメディアデータ送受信システムを示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る送信方法を説明するためのフローチャートである。
図12】本発明の一実施形態に係る受信方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るマルチメディアデータ送受信システムを示す図である。図1に示すように、マルチメディアデータ送受信システムは、送信装置100および受信装置200を含む。
【0026】
送信装置100は、マルチメディアデータを処理し、互いに異なる信号を互いに異なる伝送網を通じて伝送する。例えば、図1のように、送信装置100は、第1伝送網を通じて第1信号を伝送し、第2伝送網を通じて第2信号を伝送することができる。
【0027】
第1信号および第2信号は、一つのマルチメディアデータを構成する互いに異なるマルチメディアデータまたはマルチメディアデータおよびマルチメディアデータを復元するための復元データであってよい。例えば、マルチメディアデータが3Dコンテンツである場合には、左眼映像または右眼映像が第1伝送網を通じて伝送され、他の映像を復元するための復元データが第2伝送網を通じて伝送されてよい。
【0028】
ここで、第1伝送網はRF網であってよく、第2伝送網はIP(インターネット)網であってよい。ただ、それは一実施形態に過ぎず、第1伝送網がIP網であり、第2伝送網がRF網か、第1伝送網と第2伝送網とが同一の形態の網であってよい。
【0029】
受信装置200は、送信装置100から伝送される第1信号および第2信号をそれぞれ受信し、データ処理を行ってマルチメディアデータを再生することができる。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態に係るマルチメディアデータ送受信システムの構成を示すブロック図である。図2によると、マルチメディアデータ送受信システムの送信装置100は、データ処理部110と、第1伝送部120および第2伝送部130を含む。
【0031】
データ処理部110は、マルチメディアデータを信号処理し、信号処理されたマルチメディアデータおよび復元データを第1伝送部120および第2伝送部130に伝送する。第1伝送部120は、信号処理されたマルチメディアデータを第1伝送網を通じて受信装置200に伝送する。そのために、第1伝送部120は、信号処理されたマルチメディアデータを第1伝送網の伝送規格に適した形態に変換することができる。
【0032】
第2伝送部130は、信号処理されたマルチメディアデータまたは復元データを第2伝送網を通じて受信装置200に伝送する。そのために、第2伝送部130は、信号処理されたマルチメディアデータまたは復元データを第2伝送網の伝送規格に適した形態に変換することができる。
【0033】
ここで、マルチメディアコンテンツが3Dコンテンツである場合、左眼映像または右眼映像が第1伝送網を通じて伝送され、他の映像を復元するための復元データが第2伝送網を通じて伝送されてよい。なお、左眼映像または右眼映像が第1伝送網を通じて伝送され、他の映像が第2伝送網を通じて伝送されてよい。マルチメディアデータが2Dコンテンツである場合には、ダウンスケーリングされた2Dコンテンツが第1伝送網を通じて伝送され、原本2Dコンテンツを復元するための復元データが第2伝送網を通じて伝送されてよい。
【0034】
そして、第2伝送網を通じて伝送されるデータの一部が第1伝送網を通じて伝送されてよい。例えば、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像がそれぞれ第1伝送網および第2伝送網を通じて伝送される場合、第2伝送網に伝送される右眼映像の一部映像フレームを第1伝送網を通じて同時に伝送することができる。それにより、第2伝送網に伝送されるデータに遅延、損失等が発生するとしても、第1伝送網を通じて伝送されたデータを用いて3Dコンテンツを再生できるようにすることができる。
【0035】
一方、マルチメディアデータ送受信システムの受信装置200は、第1受信部210と、第2受信部220およびデータ処理部230を含む。
【0036】
第1受信部210は、送信装置100から第1伝送網を通じてマルチメディアデータを受信する。第2受信部220は、送信装置100から第2伝送網を通じてマルチメディアデータまたは復元データを受信する。データ処理部230は、原本コンテンツを出力部(図示せず)を介して出力することができるように、第1受信部210および第2受信部220を介して受信されたマルチメディアデータまたは復元データを信号処理する。
【0037】
以下においては、実施形態別に送信装置100および受信装置200の動作をより具体的に説明する。
【0038】
<2Dコンテンツおよび復元データを伝送する実施形態>
図3および図4を参照し、2Dコンテンツおよび復元データを送受信する実施形態について説明する。ここで、2Dコンテンツは、UHD画質の2D映像、マルチアングル映像等であってよい。
【0039】
図3は、本発明の一実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、送信装置100は、ダウンスケーラ111と、第1エンコーダ112と、デコーダ113と、アップスケーラ114と、復元データ生成部115と、第2エンコーダ116と、第1伝送部120および第2伝送部130を含む。
【0040】
ダウンスケーラ111は、原本2Dコンテンツデータが入力されると、入力されたデータをダウンスケーリングする。UHD画質のような大容量のコンテンツデータは、原本データを一つの伝送チャネルを通じて伝送することができない場合があり、このような場合、ダウンスケーリングを通じてデータサイズを減らすことができる。
【0041】
第1エンコーダ112は、ダウンスケーリングされた2Dコンテンツデータをエンコードする。具体的に、第1エンコーダ112は、ダウンスケーリングされた2Dコンテンツデータに対して、既存の受信装置との互換性のために、MPEG−2エンコードを行うことができる。ただ、第1エンコーダ112でエンコードすることができる映像フォーマットはそれに限定されず、H.264、HEVC等、現在利用可能な映像フォーマットおよび今後開発されて本発明に適用できる多様な映像フォーマットに応じてエンコードを行うことができる。
【0042】
第1伝送部120は、第1エンコーダによってエンコードされた2Dコンテンツデータを受信装置200に伝送する。第1伝送部120は、エンコードされた2Dコンテンツデータを伝送網に適するように更なる処理を行い、受信装置200に伝送することができる。例えば、第1伝送網がRF網である場合、第1伝送部120は変調器(図示せず)およびアップコンバータ(図示せず)等を含むことができ、RF信号を伝送するために、変調、アップコンバート等を行うことができる。
【0043】
デコーダ113は、第1エンコーダによってエンコードされた2Dコンテンツデータをデコードする。具体的に、デコーダ113は、第1エンコーダ112の逆過程を行い、2Dコンテンツデータをデコードすることができる。
【0044】
アップスケーラ114は、デコードされた2Dコンテンツデータに対してアップスケーリングを行う。それにより、アップスケーラ114は元の2Dコンテンツデータサイズに戻すことができる。
【0045】
復元データ生成部115は、原本2Dコンテンツデータおよびアップスケーラ114によってアップスケーリングされた2Dコンテンツデータを入力され、原本データを生成する。原本2Dコンテンツデータは第1伝送網を通じて伝送するために、ダウンスケーラ111および第1エンコーダ112でダウンスケーリングおよびエンコード過程を経て、デコードおよびアップスケーリングを行いデータを復元するとしても誤差が発生するおそれがある。復元データ生成部115は、原本2Dコンテンツデータおよびアップスケーラ114でアップスケーリングされて入力された2Dコンテンツデータを比較し、その比較結果を復元データとして生成することができる。すなわち、復元データは、原本2Dコンテンツデータに対してダウンスケーリング、エンコード、デコードおよびアップスケーリング過程を行って発生する誤差データであってよい。
【0046】
復元データ生成部115は、復元データを生成するために、減算器を含むことができる。すなわち、原本2Dコンテンツデータにアップスケーラ114で入力された2Dコンテンツデータを減算して復元データを生成することができる。
【0047】
第2エンコーダ116は、復元データ生成部115から生成された復元データをエンコードする。具体的に、第2エンコーダは、復元データをHEVCエンコードを行うことができる。ただ、第2エンコーダ116でエンコードすることができる映像フォーマットはそれに限定されず、MPEG−2、H.264等、現在利用可能な映像フォーマットおよび今後開発されて本発明に適用できる多様な映像フォーマットに応じてエンコードを行うことができる。
【0048】
第2伝送部130は、第2エンコーダ116によってエンコードされた復元データを受信装置200に伝送する。例えば、第2伝送網がIP網である場合、第1伝送部120はインターネットネットワークを通じてエンコードされた復元データを受信装置200に伝送することができる。
【0049】
図4は、本発明の一実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。図4によると、受信装置200は、第1受信部210と、第2受信部220と、第1デコーダ231と、アップスケーラ232と、第2デコーダ233およびデータ復元部234を含む。
【0050】
第1受信部210は、第1伝送網を通じて2Dコンテンツデータを受信する。第1伝送網がRF網である場合、第1受信部210は、アンテナ、チューナ部、復調部、等化部等を含む形態で実現されてよい。アンテナ、チューナ部、復調部、等化部等の構造および動作については、公知の様々の放送規格に記載されているため、具体的な説明は省略する。
【0051】
第1デコーダ231は、第1受信部210で受信された2Dコンテンツデータでデコードする。具体的に、第1デコーダ231は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第1エンコーダ112の逆過程を行い、2Dコンテンツデータをデコードすることができる。例えば、2DコンテンツデータがMPEG−2エンコードされた場合、MPEG−2デコードを行うことができる。
【0052】
アップスケーラ232は、デコードされた2Dコンテンツデータをアップスケーリングする。アップスケーラ232は送信装置100でガウンスケーリングされた2Dコンテンツデータを元のデータサイズに戻すことができる。
【0053】
第2受信部220は、第2伝送網を通じて復元データを受信する。第2伝送網がIP網である場合、第2受信部は復元データをIPストリーム形態で受信することができる。
【0054】
第2デコーダ233は、第2受信部で受信された復元データをデコードする。具体的に、第2デコーダ233は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第2エンコーダ116の逆過程を行い、復元データをデコードすることができる。例えば、2DコンテンツデータがHEVCエンコードされた場合、HEVCデコードを行うことができる。
【0055】
データ復元部234は、原本2Dコンテンツデータを復元する。具体的に、データ復元部234は、アップスケーラ232によってアップスケーリングされた2Dコンテンツデータに第2デコーダ233によってデコードされた復元データを適用し、送信装置100および受信装置200のデータ処理過程で発生する誤差を修正し、原本2Dコンテンツデータを復元する。そのために、データ復元部234は、加算器を含むことができる。すなわち、データ復元部234は、アップスケーリングされた2Dコンテンツデータに復元データを加算して原本2Dコンテンツデータを復元することができる。
【0056】
一方、更なる実施形態として、第1エンコーダ112がMPEG−2コーデックのように、In−loop de−blocking filterが適用されていないコーデックを使用する場合、送信装置100および受信装置200は、アップスケーリングされたデータにBlock Artifact Filteringのためのデブロッキングフィルタ(De−blocking Filter)(図示せず)を更に含むことができる。すなわち、送信装置100のアップスケーラ114から出力されるデータは、デブロッキングフィルタ(図示せず)でBlock Artifact Filteringされた後、復元データ生成部115に入力され、受信装置200のアップスケーラ232から出力されるデータは、デブロッキングフィルタ(図示せず)でBlock Artifact Filteringされた後、データ復元部234に入力されてよい。それにより、MPEG−2のブロックノイズによる誤差を減らすことができ、復元データのデータサイズを減らすことができる。
【0057】
なお、マルチメディアデータがダウンスケーリングがなくても、既存の伝送チャネルの帯域幅のみで伝送が可能なデータサイズを有する場合には、送信装置100および受信装置200でダウンスケーラ111およびアップスケーラ114、232の構成を省略することができる。
【0058】
<3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像のうちの一方および復元データを伝送する実施形態>
図3および図4を参照し、3Dコンテンツおよび復元データを送受信する実施形態について説明する。3Dコンテンツおよび復元データを送受信する実施形態は、2Dコンテンツおよび復元データを送受信する実施形態とその構成が同一だが、送受信するデータのみで相違しているため、繰り返し説明は省略する。
【0059】
図3は、本発明の一実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、送信装置100は、ダウンスケーラ111と、第1エンコーダ112と、デコーダ113と、アップスケーラ114と、復元データ生成部115と、第2エンコーダ116と、第1伝送部120および第2伝送部130を含む。
【0060】
ダウンスケーラ111は、3Dコンテンツデータを構成する左眼映像および右眼映像データのうちの一つが入力されると、入力されたデータをダウンスケーリングする。
【0061】
第1エンコーダ112は、ダウンスケーリングされた左眼映像または右眼映像データをエンコードする。具体的に、第1エンコーダ112は、ダウンスケーリングされた2Dコンテンツデータに対して、既存の受信装置との互換性のために、MPEG−2エンコードを行うことができる。
【0062】
第1伝送部120は、第1エンコーダによってエンコードされた左眼映像または右眼映像データを受信装置200に伝送する。
【0063】
デコーダ113は、第1エンコーダによってエンコードされた左眼映像または右眼映像データをデコードする。
【0064】
アップスケーラ114は、デコードされた左眼映像または右眼映像データに対してアップスケーリングを行い、元のデータサイズに戻すことができる。
【0065】
復元データ生成部115は、アップスケーラ114によってアップスケーリングされた左眼映像または右眼映像データおよび3Dコンテンツデータを構成する左眼映像または右眼映像のうちの他方を受信して復元データを生成する。
【0066】
具体的に、復元データ生成部115は、アップスケーリングされた左眼映像または右眼映像データおよび3Dコンテンツデータを構成する左眼映像および右眼映像のうちの他方のデータを比較し、比較結果を復元データとして生成することができる。そのために、復元データ生成部115は、減算器を含むことができる。すなわち、3Dコンテンツデータを構成する原本左眼映像および右眼映像データのうちの一方にアップスケーラ114から入力された左眼映像および右眼映像のうちの他方を減算して復元データを生成することができる。
【0067】
一方、上述の実施形態において、復元データ生成部115は、復元データを生成するために、アップスケーリングされた左眼映像または右眼映像を利用するものとして説明したが、復元データ生成部115は、原本左眼映像および右眼映像を用いて、復元データを生成することもできる。この場合、データ処理部110のデコーダ113およびアップスケーラ114は省略することができる。
【0068】
第2エンコーダ116は、復元データ生成部115から生成された復元データをエンコードする。
【0069】
第2伝送部130は、第2エンコーダ116によってエンコードされた復元データを受信装置200に伝送する。
【0070】
図4は、本発明の一実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。図4によると、受信装置200は、第1受信部210と、第2受信部220と、第1デコーダ231と、アップスケーラ232と、第2デコーダ233およびデータ復元部234を含む。
【0071】
第1受信部210は、第1伝送網を通じて3Dコンテンツを構成する左眼映像および右眼映像データのうちの一方を受信する。
【0072】
第1デコーダ231は、第1受信部210から受信されたデータをデコードする。具体的に、第1デコーダ231は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第1エンコーダ112の逆過程を行い、左眼映像または右眼映像データをデコードすることができる。
【0073】
アップスケーラ232は、デコードされた左眼映像または右眼映像データをアップスケーリングし、送信装置100でダウンスケーリングされた左眼映像または右眼映像データを元のデータサイズに戻すことができる。
【0074】
第2受信部220は、第2伝送網を通じて復元データを受信する。第2伝送網がIP網である場合、第2受信部は復元データをIPストリーム形態で受信することができる。
【0075】
第2デコーダ233は、第2受信部で受信された復元データをデコードする。具体的に、第2デコーダ233は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第2エンコーダ116の逆過程を行い、復元データをデコードすることができる。
【0076】
データ復元部234は、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの一方のデータを復元する。具体的に、データ復元部234は、アップスケーラ232によってアップスケーリングされた左眼映像および右眼映像データに第2デコーダ233によってデコードされた復元データを適用し、左眼映像および右眼映像データのうちの他方を復元することができる。そのために、データ復元部234は、加算器を含むことができる。すなわち、データ復元部234は、アップスケーリングされた左眼映像または右眼映像データに復元データを加算し、左眼映像および右眼映像のうちの他方を復元することができる。
【0077】
ここで、アップスケーラ232およびデータ復元部234から出力される3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像は出力部(図示せず)を介して出力されてよい。
【0078】
一方、更なる実施形態として、第1エンコーダ112がMPEG−2コーデックのように、In−loop de−blocking filterが適用されていないコーデックを使用する場合、送信装置100および受信装置200は、アップスケーリングされたデータにBlock Artifact Filteringのためのデブロッキングフィルタ(De−blocking Filter)(図示せず)を更に含むことができる。すなわち、送信装置100のアップスケーラ114から出力されるデータは、デブロッキングフィルタ(図示せず)でBlock Artifact Filteringされた後、復元データ生成部115に入力され、受信装置200のアップスケーラ232から出力されるデータは、デブロッキングフィルタ(図示せず)でBlock Artifact Filteringされた後、データ復元部234に入力されてよい。それにより、MPEG−2のブロックノイズによる誤差を減らすことができ、復元データのデータサイズを減らすことができる。
【0079】
なお、マルチメディアデータがダウンスケーリングがなくても、既存の伝送チャネルの帯域幅のみで伝送が可能なデータサイズを有する場合には、送信装置100および受信装置200でダウンスケーラ111およびアップスケーラ114、232の構成を省略することができる。
【0080】
<3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データを伝送する実施形態>
図5および図6を参照し、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データを送受信する実施形態について具体的に説明する。
【0081】
図5は、本発明の別の実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。図5によると、送信装置100は、ダウンスケーラ111と、第1エンコーダ112と、第2エンコーダ116と、第1伝送部120および第2伝送部130を含む。
【0082】
ダウンスケーラ111は、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの一方が入力されると、入力されたデータをダウンスケーリングする。UHD画質のような大容量のコンテンツデータは、原本データを一つの伝送チャネルを通じて伝送することができない場合があり、このような場合、ダウンスケーリングを通じてデータサイズを減らすことができる。
【0083】
第1エンコーダ112は、ダウンスケーリングされた左眼映像または右眼映像データをエンコードする。具体的に、第1エンコーダ112は、ダウンスケーリングされた2Dコンテンツデータに対して、既存の受信装置との互換性のために、MPEG−2エンコードを行うことができる。ただ、第1エンコーダ112でエンコードすることができる映像フォーマットはそれに限定されず、H.264、HEVC等、現在利用可能な映像フォーマットおよび今後開発されて本発明に適用できる多様な映像フォーマットに応じてエンコードを行うことができる。
【0084】
第1伝送部120は、第1エンコーダによってエンコードされた左眼映像または右眼映像データを受信装置200に伝送する。第1伝送部120は、エンコードされた左眼映像または右眼映像データを伝送網に適するように更なる処理を行い、受信装置200に伝送することができる。例えば、第1伝送網がRF網である場合、第1伝送部120は変調器(図示せず)およびアップコンバータ(図示せず)等を含むことができ、RF信号を伝送するために、変調、アップコンバート等を行うことができる。
【0085】
第2エンコーダ116は、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの他方を受信してエンコードする。具体的に、第2エンコーダは、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの他方をHEVCエンコードを行うことができる。ただ、第2エンコーダ116でエンコードすることができる映像フォーマットはそれに限定されず、MPEG−2、H.264等、現在利用可能な映像フォーマットおよび今後開発されて本発明に適用できる多様な映像フォーマットに応じてエンコードを行うことができる。
【0086】
第2伝送部130は、第2エンコーダ116によってエンコードされた3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの他方を受信装置200に伝送する。例えば、第2伝送網がIP網である場合、第2伝送部130はインターネットネットワークを通じてエンコードされたデータを受信装置200に伝送することができる。
【0087】
図6は、本発明の別の実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。図6の受信装置は、図4の受信装置とデータ復元部234有無のみで異なるため、重複する説明は省略する。図6によると、受信装置200は、第1受信部210と、第2受信部220と、第1デコーダ231と、アップスケーラ232および第2デコーダ233を含む。
【0088】
第1受信部210は、第1伝送網を通じて3Dコンテンツを構成する左眼映像および右眼映像データのうちの一方を受信する。
【0089】
第1デコーダ231は、第1受信部210で受信されたデータをデコードする。具体的に、第1デコーダ231は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第1エンコーダ112の逆過程を行い、左眼映像または右眼映像データをデコードすることができる。
【0090】
アップスケーラ232は、デコードされた2Dコンテンツデータをアップスケーリングし、送信装置100でダウンスケーリングされた左眼映像または右眼映像データを元のデータサイズに戻すことができる。
【0091】
第2受信部220は、第2伝送網を通じて3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの他方を受信する。第2伝送網がIP網である場合、第2受信部は左眼映像および右眼映像データのうちの他方をIPストリーム形態で受信することができる。
【0092】
第2デコーダ233は、第2受信部で受信された左眼映像および右眼映像データのうちの他方をデコードする。具体的に、第2デコーダ233は、圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第2エンコーダ116の逆過程を行い、デコードすることができる。
【0093】
ここで、アップスケーラ232および第2デコーダ233から出力される3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データは出力部(図示せず)を介して出力されてよい。
【0094】
一方、マルチメディアデータがダウンスケーリングがなくても、既存の伝送チャネルの帯域幅のみで伝送が可能なデータサイズを有する場合には、送信装置100および受信装置200でダウンスケーラ111およびアップスケーラ232の構成を省略することができる。
【0095】
<第1伝送網で第1データおよび第2データを伝送し、第2伝送網で第2データを伝送する実施形態>
図7ないし図9を参照し、第1伝送網で一つのコンテンツを構成する第1データおよび第2データを同時に伝送し、第2伝送網で第2データを伝送する実施形態について具体的に説明する。ここで、第1データおよび第2データは、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像、マルチアングルコンテンツを構成する複数の映像、2Dデータおよびデプス映像データ等であってよい。
【0096】
図7は、本発明の更に別の実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。図7によると、送信装置100は、第1エンコーダ112と、第2エンコーダ116と、マルチプレクサ117と、第1伝送部120および第2伝送部130を含む。
【0097】
第1エンコーダ112は、一つのコンテンツを構成する複数のマルチメディアデータのうちの第1データをエンコードする。第1エンコーダ112は、第1データに対して既存の受信装置との互換性のために、MPEG−2エンコードを行うことができる。ただ、第1エンコーダ112でエンコードできる映像フォーマットは、それに限定されず、H.264、HEVC等現在利用可能な映像フォーマットおよび今後開発されて本発明に適用できる多様な映像フォーマットによってエンコードを行うことができる。
【0098】
第2エンコーダ116は、一つのコンテンツを構成する複数のマルチメディアデータのうちの第2データをエンコードする。具体的に、第2エンコーダ116は、第2データに対してHEVCエンコードを行うことができる。ただ、第2エンコーダ116でエンコードできる映像フォーマットはそれに限定されず、スケーラブル属性を有するH.264等現在利用可能な映像フォーマットおよび今後開発されて本発明に適用できる多様な映像フォーマットによってエンコードを行うことができる。
【0099】
マルチプレクサ117は、第1エンコーダ112でエンコードされた第1データおよび第2エンコーダ116でエンコードされた第2データをマルチプレキシングして一つのデータを構成する。
【0100】
第1伝送部120は、マルチプレクサ117によってマルチプレキシングされたデータを受信装置200に伝送する。第1伝送部120は、マルチプレキシングされたデータを伝送網に適するように更なる処理を行い、受信装置200に伝送することができる。例えば、第1伝送網がRF網である場合、第1伝送部120は変調器(図示せず)およびアップコンバータ(図示せず)等を含むことができ、RF信号を伝送するために、変調アップコンバート等を行うことができる。
【0101】
第2伝送部130は、第2エンコーダ116によってエンコードされた第2データを受信装置200に伝送する。例えば、第2伝送網がIP網である場合、第2伝送部130はインターネットネットワークを通じてエンコードされたデータを受信装置200に伝送することができる。
【0102】
それにより、既存の受信装置が第2伝送網を通じたデータ受信がサポートされていない場合、または、第2伝送網を通じたデータ受信が円滑ではない場合でも、受信装置は、第1伝送網を通じて伝送される第1データおよび第2データを受信し、複数のデータを含むコンテンツをユーザに提供することができる。
【0103】
図8は、第1伝送網および第2伝送網を通じて伝送されるデータを説明するための図である。
【0104】
第1伝送網がRF網であり、第2伝送網がIP網である場合を例えると、既存のRF放送チャネルは19.83Mbpsの伝送速度でデータを伝送することができる。例えば、第1データがMPEG−2フォーマットで、第2データがH.264フォーマットで圧縮された場合、H.264はMPEG−2フォーマットに比べて、2倍の圧縮効率を有し、それにより、マルチプレキシングされたデータは約12Mbpsの速度で第1データを伝送し、約6Mbpsの速度で第2データを伝送することができる。第2データがH.264フォーマットでエンコードされた場合、6Mbpsの速度で第2伝送網を通じて伝送されてよい。
【0105】
図9は、本発明の更に別の実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。図9によると、受信装置200は、第1受信部210と、第2受信部220と、デマルチプレクサ235と、第1デコーダ231および第2デコーダ233を含む。
【0106】
第1受信部210は、第1伝送網を通じて第1データおよび第2データがマルチプレキシングされたデータを受信する。
【0107】
第2受信部220と、第2伝送網を通じて第2データを受信する。第2伝送網がIP網である場合、第2データをIPストリーム形態で受信することができる。
【0108】
デマルチプレクサ235は、第1受信部210で受信されたデータをデマルチプレキシングして第1データおよび第2データに分離し、第1データを第1デコーダ231に、第2データを第2デコーダ233に出力する。
【0109】
第1デコーダ231は、デマルチプレクサ235から入力される第1データをデコードする。具体的に、第1デコーダ231は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第1エンコーダ112の逆過程を行い、第1データをデコードすることができる。
【0110】
第2デコーダ233は、デマルチプレクサ235から入力される第2データをデコードする。具体的に、第2デコーダ233は圧縮映像フォーマットによって送信装置100の第2エンコーダ116の逆過程を行い、デコードすることができる。
【0111】
一方、上述のような実施形態においては、第1伝送網を通じて伝送される第2データと第2伝送網を通じて伝送される第2データを同一のデータとして説明を進める。しかし、第1伝送網を通じて伝送することができるデータサイズは限定的であり(例えば、第1伝送網がRF網である場合、最大で19.38Mbpsの伝送速度で伝送することができる)、第1伝送網を通じて伝送される第2データの量が多くなるほど、第1伝送網を通じて伝送できる第1データの量が少なくなる。
【0112】
それにより、第1伝送網を通じて伝送される第2データは、第2伝送網を通じて伝送される第2データに比べて相対的に少ない量のデータを伝送することができる。例えば、第1伝送網は、第1データを約16Mbpsの伝送速度で、第2データを第2Mbpsの伝送速度で伝送することができる。
【0113】
そのために、第2エンコーダ116は、第2データを受信して第1伝送網に伝送するための相対的に低画質のデータ(以下、データベースという)および第2伝送網で伝送するための相対的に高画質のデータ(以下、エンハンスメントデータ)を生成してエンコードした後、マルチプレクサ117および第2伝送部130にそれぞれ出力することができる。
【0114】
または、第2エンコーダ116は、ベースデータと更なる情報を含むデータを生成してエンコードして出力することができ、マルチプレクサ117は第1データとベースデータのみを選択的にマルチプレキシングし、第2伝送部130はベースデータおよび更なる情報を含むデータを同時に伝送する方法も可能である。
【0115】
一方、第1伝送網を通じて伝送される第2データの量を減らすための方法として、第2データを構成する複数の映像フレームの一部の映像フレームのみを伝送する方法(例えば、30fpsのフレームレートを有するコンテンツを15fpsのフレームレートで伝送)、映像フレームの解像度を軽減する方法(例えば、HD画質をSD画質に、またはSD画質をCIF画質に変換)、映像フレームのビットレートを減少させる方法(例えば、2Mbpsを512kbpsに変換)等がある。
【0116】
上述の実施形態に係る受信装置200は、データ処理部230によって信号処理されたマルチメディアデータを出力する出力部(図示せず)を更に含むことができる。出力部(図示せず)は、映像データを出力する映像出力部(図示せず)およびオーディオデータを出力するオーディオ出力部(図示せず)を含むことができる。上述の実施形態において、データ処理部230の映像処理部に着目して説明したが、データ処理部230は受信されたマルチメディアデータに含まれたオーディオデータおよび付加データを処理するオーディオ処理部(図示せず)および付加データ処理部(図示せず)を含むことができる。オーディオ処理部(図示せず)は、オーディオデータを処理してオーディオ出力部を介して出力することができ、付加データ処理部(図示せず)は、字幕等のような付加データを処理して、映像データとレンダリングして画面を構成した後、構成された画面をディスプレイ部を介して出力することができる。
【0117】
図10は、本発明の別の実施形態に係るマルチメディアデータ送受信システムを示す図である。送受信システム20は、図1および図2の送受信システム10と動作を同じだが、図1および図2の送受信システム10の送信装置100が複数の装置を含む送信システムで実現されることで相違している。図10によると、送受信システム20は、コンテンツ処理装置300と、第1送信装置400と、第2送信装置500および受信装置200を含む。
【0118】
コンテンツ処理装置300は、送信装置100のデータ処理部110に、第1送信装置400は送信装置100の第1伝送部120に、第2送信装置500は送信装置100の第2伝送部130に対応する構成であり、具体的な説明は省略する。
【0119】
図11は、本発明の一実施形態に係る送信方法を説明するためのフローチャートである。図11によると、マルチメディアデータをダウンスケーリングする(S1110)。ここで、マルチメディアデータは2Dコンテンツデータ、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像データのうちの一つであってよい。そして、ダウンスケーリングされたマルチメディアデータをエンコードする(S1120)。具体的に、ダウンスケーリングされたマルチメディアデータに対して既存の受信装置との互換性のために、MPEG−2エンコードを行うことができる。その後、エンコードされたマルチメディアデータを第1伝送網を通じて伝送する(S1130)。ここで、第1伝送網はRF網であってよい。
【0120】
なお、エンコードされたマルチメディアデータをデコードした後(S1140)、デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングする(S1150)。そして、アップスケーリングされたマルチメディアデータを用いて復元データを生成する(S1160)。ここで、マルチメディアデータが2Dコンテンツデータである場合、2Dコンテンツデータおよびアップスケーリングされた2Dコンテンツデータと比較し、その比較結果を復元データとして生成することができる。マルチメディアデータが3Dコンテンツに含まれた左眼映像および右眼映像データのうちの一方である場合には、左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方のアップスケーリングされたマルチメディアデータを比較し、その比較結果を復元データとして生成することができる。
【0121】
そして、復元データをエンコードした後(S1170)、第2伝送網を通じて伝送する(S1180)。第2伝送網はIP(インターネット)網であってよい。
【0122】
図12は、本発明の一実施形態に係る受信方法を説明するためのフローチャートである。図12によると、第1伝送網を通してマルチメディアデータを受信する(S1210)。第1伝送網はRF網であってよい。そして、受信されたマルチメディアデータをデコードする(S1220)。ここで、マルチメディアデータは2Dコンテンツデータ、3Dコンテンツの左眼映像および右眼映像のうちの一方であってよい。その後、デコードされたマルチメディアデータをアップスケーリングする(S1230)。
【0123】
そして、第2伝送網を通じて復元データを受信する(S1250)。第2伝送網はIP網であってよい。ここで、復元データは2Dコンテンツデータに対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを2Dコンテンツデータから減算して抽出したデータであってよい。または、復元データは3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に対してダウンスケーリング、エンコード、デコード、アップスケーリングを順次に行った後、結果データを前記左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方から減算して抽出したデータであってよい。
【0124】
その後、受信された復元データをデコードし(S1250)、アップスケーリングされたマルチメディアデータに復元データを適用してコンテンツを復元する(S1260)。ここで、マルチメディアデータが2Dコンテンツデータの場合、アップスケーリングされた2Dコンテンツデータに復元データを加算して2Dコンテンツデータを復元することができる。マルチメディアデータが3Dコンテンツに含まれた左眼映像および右眼映像データのうちの一方である場合、アップスケーリングされた3Dコンテンツの左眼映像データおよび右眼映像データのうちの一方に復元データを加算し、左眼映像データおよび右眼映像データのうちの他方を復元することができる。
【0125】
上述の本発明の多様な実施形態に係る方法を行うためのプログラムは多様な記録媒体に保存されて使用されてよい。
【0126】
具体的には、上述の方法を実行するためのコードは、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、メモリカード、USBメモリ、CD−ROMなどのように、端末機で読取可能な多様な記録媒体に保存されていてよい。
【0127】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12