【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
一実施形態によれば、口腔内消毒および/もしくは口腔疾患の処置のための医薬の製造のための、光活性化される組成物の使用が開示され、上記組成物は、少なくとも1種の酸化剤、上記酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびにヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子を、薬理学的に受容可能なキャリアと会合した状態で(in association with)含む。
【0008】
一実施形態によれば、口腔内消毒のため、口腔疾患の処置のため、および上記疾患の治癒を助ける(favor healing of the disease)ため、ならびに/または歯周炎の処置のための光活性化される組成物の使用が開示され、上記組成物は、少なくとも1種の酸化剤;上記酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびにヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子を、薬理学的に受容可能なキャリアと会合した状態で含む。
【0009】
上記口腔疾患は、歯肉炎、歯周炎、歯周病、鵞口瘡、扁平苔癬、および口内炎から選択され得る。
【0010】
上記酸化剤は、過酸化水素、過酸化カルバミド、ペルオキシ酸、アルカリ金属過炭酸物および過酸化ベンゾイルから選択され得る。好ましい酸化剤は、過酸化水素および過酸化カルバミド、ならびにこれらの混合物である。
【0011】
上記抗菌歯周組成物は、少なくとも1種の親水性ゲル化剤をさらに含み得る。
【0012】
上記親水性ゲル化剤は、グルコース、改変デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボポル(登録商標) ポリマー、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、寒天、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチン、ゼラチンから選択され得る。
【0013】
上記光活性化剤は、キサンテン誘導体色素、アゾ色素、生物学的着色剤、およびカロチノイドから選択され得る。
【0014】
上記キサンテン誘導体色素は、フルオレン色素、フルオロン色素、およびロドール色素から選択され得る。
【0015】
上記フルオレン色素は、ピロニン色素およびローダミン色素から選択され得る。
【0016】
上記ピロニン色素は、ピロニンYおよびピロニンBから選択され得る。
【0017】
上記ローダミン色素は、ローダミンB、ローダミンGおよびローダミンWTから選択され得る。
【0018】
上記フルオロン色素は、フルオレセインおよびフルオレセイン誘導体から選択され得る。
【0019】
上記フルオレセイン誘導体は、フロキシンB、ローズベンガル、およびメルブロミンから選択され得る。
【0020】
上記フルオレセイン誘導体は、エオシンY、エオシンBおよびエリスロシンBから選択され得る。好ましくは、フルオレセイン誘導体は、エオシンYである。
【0021】
上記アゾ色素は、メチルバイオレット、ニュートラルレッド、パラレッド、アマランス、カルモイシン、アルラレッドAC、タルトラジン、オレンジG、ポンソー4R、メチルレッド、およびムレキシド−プルプリン酸アンモニウムから選択され得る。
【0022】
上記生物学的着色剤は、サフラニンO、塩基性フクシン、酸性フクシン、3,3’ ジヘキシルカルボシアニンヨウ化物(dihexylocarbocyanine iodide)、カルミン酸、およびインドシアニン・グリーンから選択され得る。
【0023】
上記カロチノイドは、クロセチン、α−クロチン(8,8−ジアポ−8,8−カロテン酸)、ゼアキサンチン、リコピン,α−カロチン、β−カロチン、ビキシン、およびフコキサンチンから選択され得る。
【0024】
上記カロチノイドは、サフランレッド粉末、ベニノキ抽出物および褐藻類抽出物から選択される混合物として、上記組成物中に存在し得る。
【0025】
上記抗菌歯周組成物は、少なくとも1種のキレート化剤をさらに含み得る。
【0026】
上記キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびエチレングリコール四酢酸(EGTA)から選択され得る。
【0027】
一実施形態によれば、患者の口腔全体の消毒および/もしくは光力学補助口腔処置のための方法が開示され、上記方法は、
a)患者の口腔の中に、少なくとも1種の酸化剤、上記酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびにヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子を含む組成物を適用する工程;ならびに
b)上記工程a)の口腔を、上記光活性化剤が上記酸化剤の活性化を引き起こすに十分な時間にわたって化学線(actinic light)に供する(treat)工程、を包含する。
【0028】
上記口腔処置は、口腔疾患の処置のためであり得、上記疾患は、歯肉炎、歯周炎、歯周病、鵞口瘡、扁平苔癬、口内炎、単純ヘルペス病変、口腔粘膜炎(oral mucositis)、口腔潰瘍、口腔粘膜下線維症、および舌炎であり得る。
【0029】
上記口腔全体の消毒および光力学補助口腔処置のための方法は、上記口腔を、約5分未満の期間にわたって、もしくは約60秒〜約5分の期間にわたって化学線に曝す工程を包含し得る。
【0030】
上記口腔全体の消毒および光力学補助口腔処置のための方法は、上記口腔を、処置されるべき領域1cm
2あたり約5分未満の期間にわたって、もしくは約60秒〜約5分の期間にわたって化学線に曝す工程を包含し得る。
【0031】
上記口腔全体の消毒および光力学補助口腔処置のための方法は、上記口腔を、処置される領域の上にある化学線源に曝す工程を包含し得る。
【0032】
上記口腔全体の消毒および光力学補助口腔疾患処置のための方法は、上記組成物を、歯肉に、少なくとも1本の歯の近く、および少なくとも1本の歯に適用する工程を包含し得、上記少なくとも1本の歯は、前庭側(vestibular side)から少なくとも約10秒の期間にわたって、および口腔側から少なくとも約10秒の期間にわたって、化学線に曝される。
【0033】
上記口腔全体の消毒および光力学補助口腔処置のための方法は、上記口腔を、約400nm〜約700nmの間、もしくは約400nm〜約600nmの間、および好ましくは、約450nm〜約700nmの間の波長を有する可視光線であり得る化学線に曝す工程を包含し得る。
【0034】
上記酸化剤は、過酸化水素、過酸化カルバミドおよび過酸化ベンゾイルから選択され得る。
【0035】
上記抗菌歯周組成物は、少なくとも1種の親水性ゲル化剤をさらに含み得る。
【0036】
上記親水性ゲル化剤は、グルコース、改変デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボポル(登録商標)ポリマー、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、寒天、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチン、ゼラチンから選択され得る。
【0037】
上記光活性化剤は、キサンテン誘導体色素、アゾ色素、生物学的着色剤、およびカロチノイドから選択され得る。
【0038】
上記キサンテン誘導体色素は、フルオレン色素、フルオロン色素、およびロドール色素から選択され得る。
【0039】
上記フルオレン色素は、ピロニン色素およびローダミン色素から選択され得る。
【0040】
上記ピロニン色素は、ピロニンYおよびピロニンBから選択され得る。
【0041】
上記ローダミン色素は、ローダミンB、ローダミンGおよびローダミンWTから選択され得る。
【0042】
上記フルオロン色素は、フルオレセインおよびフルオレセイン誘導体から選択され得る。
【0043】
上記フルオレセイン誘導体は、フロキシンB、ローズベンガル、およびメルブロミンから選択され得る。
【0044】
上記フルオレセイン誘導体は、エオシンY、エオシンBおよびエリスロシンBから選択され得る。
【0045】
上記アゾ色素は、メチルバイオレット、ニュートラルレッド、パラレッド、アマランス、カルモイシン(carmoisine)、アルラレッドAC、タルトラジン(tartrazine)、オレンジG、ポンソー4R、メチルレッド、およびムレキシド−プルプリン酸アンモニウム(murexide−ammonium purpurate)から選択され得る。
【0046】
上記生物学的着色剤は、サフラニンO、塩基性フクシン、酸性フクシン、3,3’ ジヘキシルカルボシアニンヨウ化物、カルミン酸、およびインドシアニン・グリーンから選択され得る。
【0047】
上記カロチノイドは、クロセチン、α−クロシン(8,8−ジアポ−8,8−カロテン酸)、ゼアキサンチン、リコピン、α−カロチン、β−カロチン、ビキシン、およびフコキサンチンから選択され得る。
【0048】
上記カロチノイドは、サフランレッド粉末、ベニノキ抽出物および褐藻類抽出物から選択される混合物として上記組成物中に存在し得る。
【0049】
上記抗菌歯周組成物は、少なくとも1種のキレート化剤をさらに含み得る。
【0050】
上記キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびエチレングリコール四酢酸(EGTA)から選択され得る。
【0051】
以下の用語は、以下で定義される。
【0052】
用語「親水性ゲル化剤」とは、液体の溶液、エマルジョン、および懸濁物に濃化しかつ安定化する物質を意味することが意図される。親水性ゲル化剤は、液体に溶解し、大部分が液体から構成されつつ、得られたゲルに、固体物質の外見を与える構造を提供する。親水性ゲル化剤は、濃化剤と非常に似ている。
【0053】
用語「化学線」とは、特定の光源(ランプ、LED、もしくはレーザー)から発せられ、物質(例えば、以下で定義される光活性化剤)によって吸収され得かつ相互作用している間に同定可能なもしくは測定可能な変化を生じる光エネルギーを意味することが意図される;臨床的に同定可能な変化として、本発明者らは、使用される上記光活性化剤の色の変化(例えば、赤色から透明へ)を想定し得る。
【0054】
用語「光活性化剤」とは、化学線を吸収し得る化合物を意味することが意図される。上記光活性化剤は、光励起を容易に受け、次いで、そのエネルギーを他の分子へと移動し、よって、光の散乱を増強もしくは促進し、上記反応混合物に存在する上記酸化剤を増強もしくは活性化する。
【0055】
用語「酸化剤」とは、酸素原子を容易に移動させ、他の化合物を酸化する化合物、または酸化還元化学反応において電子を得る物質のいずれかを意味することが意図される。
【0056】
用語「キレート化剤」は、金属イオン(例えば、鉄)を除去し、溶液中にこれを保持する化合物を意味することが意図される。
【0057】
用語「治癒因子」とは、組織の治癒プロセスもしくは再生プロセスを促進もしくは増強する化合物を意味することが意図される。
【0058】
用語「化学線への曝露時間」とは、化学線の適用にあたって、組織、皮膚もしくは創傷が化学線に曝露される時間を意味することが意図される。
【0059】
用語「化学線への総曝露時間」とは、化学線の数回の適用後に、組織、皮膚もしくは創傷が化学線に曝露される蓄積時間を意味することが意図される。
【0060】
用語「薬理学的に受容可能なキャリア」とは、保存溶液、生理食塩水溶液、等張性(約0.9%)生理食塩水溶液、もしくは約5%アルブミン様液、懸濁物、滅菌水、リン酸緩衝化生理食塩水などを意味することが意図される。他の緩衝化剤、分散化剤、および患者への送達に適した不活性非毒性物質は、本発明の組成物において含められ得る。上記組成物は、溶液、懸濁物もしくは投与に適した任意の適切な処方物であり得、代表的には、無菌であり、望ましくない粒状物質がない。上記組成物は、従来の滅菌技術によって滅菌され得る。
【0061】
用語「活性酸素種」とは、酸素を含む化学的に反応性の分子を意味することが意図される。例としては、酸素イオンおよびペルオキシドが挙げられる。それらは、無機性であってもよいし、有機性であってもよい。活性酸素種は、不対の価電子殻の電子の存在に起因して非常に反応性である。それらは、「反応性酸素(reactive oxygen)」、「活性酸素」、もしくは「反応性酸素種(reactive oxygen species)」ともいわれる。
【0062】
用語「口腔(mouth)」とは、口腔全体を意味することが意図され、口腔全体は、口唇、歯肉(gingiva)(歯茎(gum))、硬口蓋および軟口蓋、口蓋垂、口蓋扁桃、歯、頬の内側、舌および舌乳頭を含む。
【0063】
用語「歯周ポケット」とは、歯に接触する場合、異常に深くなった歯肉溝の存在を意味することが意図される。上記歯肉溝(溝)は、歯と、周りの歯肉組織との間の潜在的な空間であり、歯肉溝上皮によって内側が覆われる。上記溝の深さは、2つの実体が境界をなしている:根尖側は、結合組織付着の歯肉線維、および歯冠側は、接触していない(free)歯肉周縁。上記溝の深さが、恒常的に(on a constant basis)3mmを超える場合、通常通りの歯磨きでも、上記溝の深さを適切にきれいにすることはできず、食物残渣および微生物が蓄積してしまい、歯肉を歯へ結合している歯根膜線維に危険を及ぼしてしまう。あまりにも長期間放置した場合、これら微生物は、彼らが生成する酵素粒子と一緒に、繊細な軟組織および歯周付着線維(periodontal attachment fiber)に浸透し、最終的には、これらを破壊し得る。このことは、上記溝を(3mmを超えて)さらに深くすることにすらなり、歯周ポケットを生じる。
【0064】
その主題の特徴および利点は、添付の図面に図示されるように、選択された実施形態の以下の詳細な説明に鑑みれば、より明らかになる。理解されるように、開示されかつ特許請求される事項は、種々の観点において改変され得るが、全ては、特許請求の範囲から逸脱しない。よって、図面および関連する説明は、本質的に例示としてみなされるべきであり、限定であるとみなされるべきではなく、上記事項の全範囲は、特許請求の範囲に記載される。
【0065】
本開示のさらなる特徴および利点は、添付の図面とともに解釈すれば、以下の詳細な説明から明らかになる。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
口腔内消毒および/もしくは口腔疾患の処置のための医薬の製造のための光活性化される組成物の使用であって、ここで該組成物は、
少なくとも1種の酸化剤,
該酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびに
ヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子、
を適切なキャリアと会合した状態で含む、
使用。
(項目2)
口腔内消毒のための光活性化される組成物の使用であって、ここで該組成物は、
少なくとも1種の酸化剤;
該酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびに
ヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子、
を、薬理学的に受容可能なキャリアと会合した状態で含む、
使用。
(項目3)
口腔疾患およびの処置および該疾患の治癒を助けるための光活性化される組成物の使用であって、ここで該組成物は、
少なくとも1種の酸化剤;
該酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびに
ヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子、
を薬理学的に受容可能なキャリアと会合した状態で含む、
使用。
(項目4)
歯周炎の処置のための光活性化される組成物の使用であって、ここで該組成物は、
少なくとも1種の酸化剤;
該酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびに
ヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子、
を薬理学的に受容可能なキャリアと会合した状態で含む、
使用。
(項目5)
前記口腔疾患は、歯肉炎、歯周炎、歯周病、鵞口瘡、扁平苔癬、口内炎、単純ヘルペス病変、口腔粘膜炎、口腔潰瘍、口腔粘膜下線維症、および舌炎から選択される、項目1および3のいずれか1項に記載の使用。
(項目6)
前記酸化剤は、過酸化水素, 過酸化カルバミドおよび過酸化ベンゾイルから選択される、項目1〜5のいずれか1項に記載の使用。
(項目7)
前記酸化剤は、ペルオキシ酸およびアルカリ金属過炭酸物から選択される、項目1〜5のいずれか1項に記載の使用。
(項目8)
前記組成物は、少なくとも1種の親水性ゲル化剤をさらに含む、項目1〜6のいずれか1項に記載の使用。
(項目9)
前記親水性ゲル化剤は、グルコース、改変デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボポル(登録商標)ポリマー、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、寒天、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチン、およびゼラチンから選択される、項目8に記載の使用。
(項目10)
前記光活性化剤は、キサンテン誘導体色素、アゾ色素、生物学的着色剤、およびカロチノイドから選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載の使用。
(項目11)
前記キサンテン誘導体色素は、フルオレン色素、フルオロン色素、およびロドール色素から選択される、項目10に記載の使用。
(項目12)
前記フルオレン色素は、ピロニン色素およびローダミン色素から選択される、項目11に記載の使用。
(項目13)
前記ピロニン色素は、ピロニンYおよびピロニンBから選択される、項目12に記載の使用。
(項目14)
前記ローダミン色素は、ローダミンB、ローダミンGおよびローダミンWTから選択される、項目12に記載の使用。
(項目15)
前記フルオロン色素は、フルオレセインおよびフルオレセイン誘導体から選択される、項目11に記載の使用。
(項目16)
前記フルオレセイン誘導体は、フロキシンB、ローズベンガル、およびメルブロミンから選択される、項目15に記載の使用。
(項目17)
前記フルオレセイン誘導体は、エオシンY、エオシンBおよびエリスロシンBから選択される、項目15に記載の使用。
(項目18)
前記フルオレセイン誘導体は、エオシンYである、項目17に記載の使用。
(項目19)
前記アゾ色素は、メチルバイオレット、ニュートラルレッド、パラレッド、アマランス、カルモイシン、アルラレッドAC、タルトラジン、オレンジG、ポンソー4R、メチルレッド、およびムレキシド−プルプリン酸アンモニウムから選択される、項目10に記載の使用。
(項目20)
前記生物学的着色剤は、サフラニンO、塩基性フクシン、酸性フクシン、3,3’ ジヘキシルカルボシアニンヨウ化物、カルミン酸、およびインドシアニン・グリーンから選択される、項目10に記載の使用。
(項目21)
前記カロチノイドは、クロセチン、α−クロシン(S,S−ジアポ−S,S−カロテン酸)、ゼアキサンチン、リコピン、α−カロチン、β−カロチン、ビキシン、およびフコキサンチンから選択される、項目10に記載の使用。
(項目22)
前記カロチノイドは、サフランレッド粉末、ベニノキ抽出物および褐藻類抽出物から選択される混合物として前記組成物中に存在する、項目10に記載の使用。
(項目23)
前記組成物は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびエチレングリコール四酢酸(EGTA)から選択される、少なくとも1種のキレート化剤をさらに含む、項目1〜22のいずれか1項に記載の使用。
(項目24)
患者の口腔全体の消毒および/もしくは光力学補助口腔処置のための方法であって、該方法は、
a)患者の口腔中に、少なくとも1種の酸化剤、該酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびにヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子を含む組成物を適用する工程;ならびに
b)該工程a)の口腔を、該光活性化剤が該酸化剤の活性化を引き起こすに十分な時間にわたって化学線に供する工程、
を包含する、方法。
(項目25)
前記口腔処置は、口腔疾患の処置のためである、項目23に記載の方法。
(項目26)
前記口腔疾患は、歯肉炎、歯周炎、歯周病、鵞口瘡、扁平苔癬、口内炎、単純ヘルペス病変、口腔粘膜炎、口腔潰瘍、口腔粘膜下線維症、および舌炎から選択される、項目25に記載の方法。
(項目27)
歯周炎の処置のための方法であって、該方法は、
a)患者の口腔中に、歯肉縁上のデブリドマン、スケーリング/ルートプレーニング、もしくはそれらの両方を行う前に、少なくとも1種の酸化剤、該酸化剤を活性化し得る少なくとも1種の光活性化剤;ならびにヒアルロン酸、グルコサミンおよびアラントインから選択される少なくとも1種の治癒因子を含む組成物を適用する工程;ならびに
b)該スケーリング/ルートプレーニングの後に、該工程a)の口腔を、該光活性化剤が該酸化剤の活性化を引き起こすに十分な時間にわたって化学線に供する工程、
を包含する、方法。
(項目28)
前記口腔は、約5分間未満の期間にわたって化学線に曝される、項目24〜27のいずれか1項に記載の方法。
(項目29)
前記口腔は、約60秒〜約5分の期間にわたって化学線に曝される、項目24〜27のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
前記口腔は、処置されるべき領域1cm
2あたり約5分未満の期間にわたって化学線に曝される、項目24〜29のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
前記口腔は、処置されるべき領域1cm
2あたり約60秒〜約5分の期間にわたって化学線に曝される、項目24〜29のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
化学線源は、処置されるべき領域の上にある、項目24〜31のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
前記患者の口腔の中に適用する工程は、前記組成物を歯肉もしくはその一部に適用する工程を包含する、項目24〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
前記患者の口腔の中に適用する工程は、前記組成物を少なくとも1本の歯の近くに適用する工程を包含する、項目24〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
前記患者の口腔の中に適用する工程は、前記組成物を少なくとも1本の歯に適用する工程を包含する、項目24〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
前記少なくとも1本の歯は、少なくとも約10秒の期間にわたって前庭側から、および少なくとも約10秒にわたって口腔側から化学線に曝される、項目34〜35のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
前記化学線は、約400nm〜約700nmの間の波長を有する可視光線である、項目24〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
前記酸化剤は、過酸化水素、過酸化カルバミドおよび過酸化ベンゾイルから選択される、項目24〜37のいずれか1項に記載の方法。
(項目39)
前記組成物は、少なくとも1種の親水性ゲル化剤をさらに含む、項目24〜38のいずれか1項に記載の方法。
(項目40)
前記親水性ゲル化剤は、グルコース、改変デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボポル(登録商標)ポリマー、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、寒天、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチン、およびゼラチンから選択される、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記光活性化剤は、キサンテン誘導体色素、アゾ色素、生物学的着色剤、およびカロチノイドから選択される、項目24〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目42)
前記キサンテン誘導体色素は、フルオレン色素、フルオロン色素、およびロドール色素から選択される、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記フルオレン色素は、ピロニン色素およびローダミン色素から選択される、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記ピロニン色素は、ピロニンYおよびピロニンBから選択される、項目43に記載の方法。
(項目45)
前記ローダミン色素は、ローダミンB、ローダミンGおよびローダミンWTから選択される、項目43に記載の方法。
(項目46)
前記フルオロン色素は、フルオレセインおよびフルオレセイン誘導体から選択される、項目42に記載の方法。
(項目47)
前記フルオレセイン誘導体は、フロキシンB、ローズベンガル、およびメルブロミンから選択される、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記フルオレセイン誘導体は、エオシンY、エオシンBおよびエリスロシンBから選択される、項目46に記載の方法。
(項目49)
前記フルオレセイン誘導体は、エオシンYである、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記アゾ色素は、メチルバイオレット、ニュートラルレッド、パラレッド、アマランス、カルモイシン、アルラレッドAC、タルトラジン、オレンジG、ポンソー4R、メチルレッド、およびムレキシド−プルプリン酸アンモニウムから選択される、項目41に記載の方法。
(項目51)
前記生物学的着色剤は、サフラニンO、塩基性フクシン、酸性フクシン、3,3’ ジヘキシルカルボシアニンヨウ化物、カルミン酸、およびインドシアニン・グリーンから選択される、項目41に記載の方法。
(項目52)
前記カロチノイドは、クロセチン、α−クロシン(S,S−ジアポ−S,S−カロテン酸)、ゼアキサンチン、リコピン、α−カロチン、β−カロチン、ビキシン、およびフコキサンチンから選択される、項目41に記載の方法。
(項目53)
前記カロチノイドは、サフランレッド粉末、ベニノキ抽出物および褐藻類抽出物から選択される混合物として前記組成物中に存在する、項目41に記載の方法。
(項目54)
前記組成物は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびエチレングリコール四酢酸(EGTA)から選択される少なくとも1種のキレート化剤をさらに含む、項目24〜53のいずれか1項に記載の方法。