(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
発信機を識別する識別情報、前記発信機を携帯する管理対象者の行動履歴、及び当該管理対象者が行方不明であるか否かを表す情報を含む管理対象者情報を記憶する記憶手段と、
協力者が携帯する情報端末との間に通信路を確立し、前記情報端末が前記発信機から読み取った前記識別情報を、該識別情報を読み取った時点の時刻情報及び前記時点で前記情報端末が検出した現在位置を表す位置情報とともに、前記情報端末から取得する通信手段と、
前記記憶手段を参照して、前記通信手段により前記情報端末から取得した識別情報に基づいて管理対象者情報を抽出し、抽出した前記管理対象者情報を参照して、当該管理対象者が行方不明であるか否かを判断し、行方不明であれば前記情報端末に該管理対象者が行方不明であることを前記通信手段を介して通知し、行方不明でなければ、該識別情報とともに取得した前記時刻情報及び前記位置情報により、抽出した前記管理対象者情報に含まれる前記行動履歴を更新する制御手段と、を備える、
行動管理装置。
前記制御手段は、前記通信手段が前記行動管理装置から、行方不明となった管理対象者が携帯する前記発信機の前記識別情報を受信すると、受信した前記識別情報と同じ前記識別情報を前記読取手段が読み取った場合に、所定の報知手段により行方不明者が近くにいることを報知する、
請求項5記載の情報端末。
発信機を識別する識別情報、前記発信機を携帯する管理対象者の行動履歴、及び当該管理対象者が行方不明であるか否かを表す情報を含む管理対象者情報を記憶する記憶手段と、協力者が携帯する情報端末との間に通信路を確立する通信手段とを備える情報処理装置により実行される方法であって、
前記通信手段により、前記情報端末から、当該情報端末が前記発信機から読み取った前記識別情報を、該識別情報を読み取った時点の時刻情報及び前記時点で前記情報端末が検出した現在位置を表す位置情報とともに取得する段階と、
前記記憶手段を参照して、前記通信手段により前記情報端末から取得した識別情報に基づいて管理対象者情報を抽出する段階と、
抽出した前記管理対象者情報を参照して、当該管理対象者が行方不明であるか否かを判断する段階と、
行方不明であれば前記情報端末に該管理対象者が行方不明であることを前記通信手段を介して通知し、行方不明でなければ、該識別情報とともに取得した前記時刻情報及び前記位置情報により、抽出した前記管理対象者情報に含まれる前記行動履歴を更新する段階と、を備える、
行動管理方法。
前記請求項1ないし4のいずれか1項記載の行動管理装置との間に通信路を確立して通信を行う通信手段及び管理対象者が携帯する発信機との間が所定の距離以内に接近することで、前記発信機から当該発信機を識別する識別情報を読み取る読取手段を備えた情報端末により実行される方法であって、
前記読取手段で読み取った前記識別情報、前記識別情報を読み取った時点の時刻情報、及び前記識別情報を読み取った時点の現在位置を表す位置情報を含む検出情報を生成する段階と、
生成した前記検出情報を、前記通信手段を介して前記行動管理装置に送信する段階と、
送信した前記検出情報に含まれる識別情報で識別される発信機を携帯する管理対象者が行方不明であれば、前記行動管理装置から当該管理対象者が行方不明である通知及び当該行方不明の管理対象者の最新の行動履歴を取得する段階と、
取得した前記行動履歴を所定の表示手段に表示する段階と、を含む、
情報処理方法。
発信機を識別する識別情報、前記発信機を携帯する管理対象者の行動履歴、及び当該管理対象者が行方不明であるか否かを表す情報を含む管理対象者情報を記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、
協力者が携帯する情報端末との間に通信路を確立し、前記情報端末が前記発信機から読み取った前記識別情報を、該識別情報を読み取った時点の時刻情報及び前記時点で前記情報端末が検出した現在位置を表す位置情報とともに、前記情報端末から取得する通信手段、
前記記憶手段を参照して、前記通信手段により前記情報端末から取得した識別情報に基づいて管理対象者情報を抽出し、抽出した前記管理対象者情報を参照して、当該管理対象者が行方不明であるか否かを判断し、行方不明であれば前記情報端末に該管理対象者が行方不明であることを前記通信手段を介して通知し、行方不明でなければ、該識別情報とともに取得した前記時刻情報及び前記位置情報により、抽出した前記管理対象者情報に含まれる前記行動履歴を更新する制御手段、
として機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
(行動管理システムの構成)
図1は、本実施形態の行動管理システムの構成図である。行動管理システム1は、行動管理装置10、協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40が、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されて構成される。ネットワークNは、インターネットやLAN(Local Area Network)、公衆通信回線等である。
図1では、協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40をそれぞれ1つずつ設ける構成を表すが、これらはいくつ設けられていてもよい。
【0014】
本実施形態の行動管理システム1は、老人や子供等の行方不明や迷子になりやすい人(管理対象者)の行動を管理する。管理対象者は、電子タグ50を携帯して行動する。電子タグ50は、ブルートゥース(登録商標)を用いたブルートゥースタグや非接触ICタグ、近距離無線通信タグ等で実現でき、電子タグ50を識別するためのタグIDを発信する発信機である。電子タグ50は、アラーム機能を備えることが好ましい。
【0015】
行動管理装置10は、サーバ等の情報処理装置であり、登録される管理対象者の行動を管理する。行動管理装置10は、管理対象者が行方不明になった際に、協力者情報端末20及び保護者情報端末40に行方不明の発生を通知する。行動管理装置10は、管理対象者の行動をタグIDにより管理する。
【0016】
協力者情報端末20は、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末、携帯型のパーソナルコンピュータ等の、電子タグ50からタグIDを読み取る機能、通信機能及び自装置の現在位置を測位する測位機能を備えた携帯型情報処理装置である。協力者情報端末20は、管理対象者が行方不明になったときに捜索に協力する協力者に所持される。協力者は、協力者情報端末20を携帯して街中を歩行する。協力者情報端末20は、街中で協力者と管理対象者とが近づくことで、該管理対象者が携帯する電子タグ50からタグIDを読み取る。
【0017】
監視カメラ30は、管理対象者が出入りする学校、介護施設、病院等の施設の出入口に設けられる。監視カメラ30は、施設に出入りする人物を撮影する機能、及び施設に出入りする管理対象者が携帯する電子タグ50からタグIDを読み取る機能を有する。
保護者情報端末40は、管理対象者の保護者が所持する、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。保護者情報端末40は、協力者情報端末20と同様の機能を有してもよい。
【0018】
図2は、行動管理システム1の各装置間で入出力される情報の説明図である。
図3は、各装置間で入出力される情報の例示図である。
【0019】
協力者情報端末20は、電子タグ50からタグIDを読み取ると、行動管理装置10に読み取ったタグIDを含む協力者検出情報を送信する。
図3(a)は、協力者検出情報の例示図である。協力者検出情報は、読み取ったタグIDに、協力者情報端末20を所持する協力者を識別する協力者ID、タグIDを読み取った時点の協力者情報端末20の位置を表す位置情報、及びタグIDを読み取った時点の時刻を表す時刻情報を含む。協力者情報端末20は、管理対象者が行方不明になったときに行動管理装置10から該管理対象者が携帯する電子タグ50のタグIDを含む行方不明情報を受信する。行方不明情報には、タグIDの他に、行方不明になった管理対象者の確認された直近の位置、時刻、管理対象者の特徴等が含まれてもよい。
【0020】
監視カメラ30は、電子タグ50からタグIDを読み取ると、行動管理装置10に読み取ったタグIDを含むカメラ検出情報を送信する。
図3(b)は、カメラ検出情報の例示図である。カメラ検出情報は、読み取ったタグIDに、監視カメラ30を識別するカメラID、監視カメラ30が設置された位置を表す位置情報、タグIDを読み取った時点の時刻を表す時刻情報、及びタグIDを読み取った時点の映像を表す映像情報を含む。監視カメラ30は、管理対象者が行方不明になったときに、協力者情報端末20と同様に、行動管理装置10から該管理対象者が携帯する電子タグ50のタグIDを含む行方不明情報を受信してもよい。
【0021】
保護者情報端末40は、管理対象者の行動管理装置10への登録時に、登録情報を行動管理装置10に送信する。登録情報は、管理対象者の個人情報(氏名、住所、年齢、外見の特徴、顔画像等)及び保護者を識別する保護者IDを含む。保護者情報端末40は、管理対象者が行方不明になったときに、行動管理装置10へ行方不明発生情報を送信する。行方不明発生情報は、管理対象者の氏名、管理対象者を識別する管理対象者ID等を含む。保護者情報端末40は、例えば管理対象者が施設の許可無しに外出した場合に、行動管理装置10から無許可外出情報を受信する。行動管理装置10は、許可無しに外出した管理対象者の保護者が所有する保護者情報端末40に、例えば電子メール等により無許可外出情報を送信する。無許可外出情報には、管理対象者が無許可で外出した時刻を表す時刻情報、外出時の服装等の特徴が確認できる映像を表す映像情報等が含まれる。
【0022】
以上のような行動管理システム1を構成する行動管理装置10、協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40の詳細な構成について説明する。
【0023】
(行動管理装置の構成)
図4は、行動管理装置10のハードウェア構成図である。行動管理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、通信インタフェース(I/F)15、及び入出力インタフェース(I/F)16を備える。
CPU11は、ROM12に格納されるコンピュータプログラムを、RAM13を作業領域に用いて実行することで行動管理装置10全体の動作を制御する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。ストレージ14は、管理対象者の行動を管理するための各種情報を記憶する領域を提供する。通信I/F15は、ネットワークNを介した協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40との間の通信制御を行う。入出力I/F16は、入力装置及び出力装置との入出力制御を行う。入力装置は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。出力装置は、ディスプレイ、スピーカ、プリンタ等である。
【0024】
行動管理装置10は、CPU11がコンピュータプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。
図5は、行動管理装置10の機能ブロック図である。行動管理装置10は、制御部101、通信部102、管理対象者管理部103、管理対象者情報記憶部104、協力者管理部105、協力者情報記憶部106、保護者管理部107、保護者情報記憶部108、入力部109、及び出力部110として機能する。管理対象者情報記憶部104、協力者情報記憶部106、及び保護者情報記憶部108は、ストレージ14に形成される。
【0025】
制御部101は、行動管理装置10の各構成要素、各機能の動作を制御して、管理対象者の行動管理を行う。通信部102は、通信I/F15により協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40との間に通信路を確立して、通信を行う。通信部102は、通信I/F15により協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40から受信する各種情報、指示等を、制御部101へ送る。また、通信部102は、通信I/F15により協力者情報端末20、監視カメラ30、及び保護者情報端末40へ各種情報、各種通知、指示等を送信する。
【0026】
管理対象者管理部103は、制御部101に制御され、行動管理装置10に登録されるすべての管理対象者に関する管理対象者情報を、管理対象者情報記憶部104を用いて管理する。
図6(a)は、管理対象者情報の例示図である。管理対象者情報は、管理対象者毎に記憶される。
【0027】
管理対象者情報は、管理対象者を識別する管理対象者ID、管理対象者が携帯する電子タグ50のタグID、個人情報、管理対象者の保護者を識別する保護者ID、行方不明フラグ、外出届情報、行動履歴、及び映像情報を含む。管理対象者IDは、管理対象者の登録時に行動管理装置10が設定する識別情報である。タグIDは、管理対象者に電子タグ50を付与する際に入力装置により入力される。個人情報は、管理対象者の登録時に保護者情報端末40から送信される登録情報に含まれる、該管理対象者の個人情報である。保護者IDは、行動管理装置10で予め設定する識別情報である。保護者IDは、例えば保護者が行動管理システム1の利用を申請した際に付与され、行動管理装置10から保護者情報端末40に送信される。行方不明フラグは、保護者情報端末40から送信される行方不明発生情報に応じて設定され、管理対象者が行方不明であるか否かを表す情報である。外出届情報は、管理対象者から施設外への外出が届け出られたときに、行動管理装置10の入力装置により設定される。行動履歴は、協力者情報端末20から取得した協力者検出情報及び監視カメラ30から取得したカメラ検出情報に含まれる位置情報及び時刻情報を含み、管理対象者が何時、何処にいたかを表す。映像情報は、監視カメラ30から取得したカメラ検出情報に含まれる時刻情報及び映像情報を含む。
【0028】
協力者管理部105は、制御部101に制御され、行動管理装置10に登録されるすべての協力者の協力者情報を、協力者情報記憶部106を用いて管理する。
図6(b)は、協力者情報の例示図である。協力者情報は、協力者の協力者ID及び端末情報を含む。協力者は、協力者情報端末20により行動管理装置10から協力者となるためのアプリケーションをダウンロードしてインストールすることで、行動管理装置10に登録される。この際、行動管理装置10は、登録する協力者に協力者IDを付与する。端末情報は、協力者情報端末20の電話番号や電子メールアドレス等の連絡先を含む。端末情報は、協力者の登録時に協力者情報端末20から行動管理装置10に入力される。
【0029】
保護者管理部107は、制御部101に制御され、行動管理装置10に登録されるすべての保護者の保護者情報を、保護者情報記憶部108を用いて管理する。
図6(c)は、保護者情報の例示図である。保護者情報は、保護者を識別する保護者ID、保護者が保護する管理対象者の管理対象者ID、及び保護者の個人情報を含む。保護者は、保護者情報端末40により行動管理装置10から保護者となるためのアプリケーションをダウンロードしてインストールすることで、行動管理装置10に登録される。この際、行動管理装置10は、登録する保護者に保護者IDを付与する。なお、保護者の登録は、紙面を用いた申請により行ってもよい。保護者の個人情報は、保護者の氏名、住所、保護者情報端末40の電話番号や電子メールアドレス等の連絡先を含む。保護者の個人情報は、保護者の登録時に保護者情報端末40から行動管理装置10に入力される。
【0030】
入力部109は、入力装置からの入力を受け付けて制御部101へ送る。例えば、紙面を用いた保護者の登録時に、管理者が入力装置から保護者情報の作成に必要な情報を入力する。入力部109は、入力された情報を制御部101へ送る。制御部101は、送られてきた情報に基づいて、保護者管理部107に保護者情報を作成させる。作成された保護者情報は、保護者情報記憶部108に記憶される。
【0031】
出力部110は、制御部101の制御により出力装置から画像や音声を出力する。例えば、管理対象者情報記憶部104から行動履歴や映像情報を読み出して、出力装置に表示する。
【0032】
(協力者情報端末の構成)
図7は、協力者情報端末20のハードウェア構成図である。協力者情報端末20は、CPU21、ROM22、RAM23、ストレージ24、通信I/F25、入出力I/F26、電子タグリーダ27、タイマ28、及びGPS(Global Positioning System)受信部29を備える。
CPU21は、ROM22に格納されるコンピュータプログラムを、RAM23を作業領域に用いて実行することで協力者情報端末20全体の動作を制御する。ストレージ24は、HDDやSSD等の大容量記憶装置である。ストレージ24は、行動管理装置10からダウンロードした協力者となるためのアプリケーションを格納する。通信I/F25は、ネットワークNを介した行動管理装置10との間の通信制御を行う。入出力I/F26は、入力装置及び出力装置との入出力制御を行う。入力装置は、タッチパネル等である。出力装置は、ディスプレイ、スピーカ等である。電子タグリーダ27は、管理対象者が携帯する電子タグ50と間が所定の距離以内に接近したときに、電子タグ50からタグIDを読み取る受信機である。例えば電子タグリーダ27は、ブルートゥースタグや非接触ICタグ、近距離無線通信タグとの間で無線通信を確立して、タグIDを読み取る。タイマ28は、現在の時刻を計時する。GPS受信部29は、GPS衛星からGPS信号を受信して協力者情報端末20の現在位置を取得する。GPS受信部29は、現在時刻及び現在位置を検出するセンサである。
【0033】
協力者情報端末20は、CPU21がストレージ24に格納されたアプリケーションプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。
図8は、協力者情報端末20の機能ブロック図である。協力者情報端末20は、タグID読取部200、現在位置取得部201、時刻情報取得部202、制御部203、通信部204、入力部205、及び出力部206として機能する。
【0034】
タグID読取部200は、制御部203により制御され、電子タグリーダ27により電子タグ50から読み取ったタグIDを制御部203へ送る。現在位置取得部201は、制御部203により制御され、電子タグリーダ27がタグIDを読み取った時点で、GPS受信部29が取得した現在位置を表す位置情報を制御部203へ送る。なお、本実施形態では、現在位置をGPSを用いて特定するが、他の方法で特定してもよい。例えば、スマートフォンを協力者情報端末20として用いる場合、基地局からの電波強度により位置の特定が可能である。
時刻情報取得部202は、制御部203により制御され、電子タグリーダ27がタグIDを読み取った時点で、タイマ28から現在時刻を表す時刻情報を取得して制御部203へ送る。なお、時刻情報取得部202は、タイマ28以外にも、ネットワークNを介して外部装置から時刻情報を取得するようにしてもよい。
【0035】
制御部203は、協力者情報端末20の各構成要素、各機能の動作を制御する。制御部203は、タグID、位置情報、及び時刻情報に、協力者IDを付して協力者検出情報を生成する。協力者IDは、アプリケーションのインストール時にストレージ24に記憶される。制御部203は、タグID読取部200からのタグIDの入力を契機に、協力者検出情報を生成する。
通信部204は、通信I/F25により行動管理装置10との間に通信路を確立して、通信を行う。通信部204は、通信I/F25により行動管理装置10から受信する行方不明情報、各種通知、指示等を制御部203へ送る。通信部204は、通信I/F25により制御部203で生成された協力者検出情報を行動管理装置10へ送信する。
【0036】
入力部205は、入力装置からの指示等を受け付けて制御部203へ送る。出力部206は、制御部203の制御により出力装置から画像や音声を出力する。出力部206は、例えば行方不明とされている管理対象者が携帯する電子タグ50から電子タグリーダ27がタグIDを読み取ったときに、アラーム音を出力する。
【0037】
(監視カメラの構成)
図9は、監視カメラ30のハードウェア構成図である。監視カメラ30は、CPU31、ROM32、RAM33、通信I/F34、カメラ35、電子タグリーダ36、タイマ37、及び不揮発性メモリ38を備える。
CPU31は、ROM32に格納されるコンピュータプログラムを、RAM23を作業領域に用いて実行することで監視カメラ30全体の動作を制御する。通信I/F34は、ネットワークNを介した行動管理装置10との間の通信制御を行う。カメラ35は撮影を行う撮影装置である。電子タグリーダ36は、管理対象者が携帯する電子タグ50が接近したときに、電子タグ50からタグIDを読み取る受信機である。例えば電子タグリーダ36は、ブルートゥースタグや非接触ICタグ、近距離無線通信タグとの間で無線通信を確立して、タグIDを読み取る。タイマ37は、現在の時刻を計時する。不揮発性メモリ38は、カメラID、及び監視カメラ30が設置される位置を表す位置情報を記憶する。
【0038】
監視カメラ30は、CPU31がROM32に格納されたプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。
図10は、監視カメラ30の機能ブロック図である。監視カメラ30は、タグID読取部300、時刻情報取得部301、撮像部302、制御部303、及び通信部304として機能する。
【0039】
タグID読取部300は、制御部303により制御され、電子タグリーダ36により電子タグ50から読み取ったタグIDを制御部303へ送る。時刻情報取得部301は、制御部303により制御され、電子タグリーダ36がタグIDを読み取った時点で、タイマ37から現在時刻を表す時刻情報を取得して制御部303へ送る。なお、時刻情報取得部301は、タイマ37以外にも、ネットワークNを介して外部装置から時刻情報を取得するようにしてもよい。撮像部302は、制御部303により制御され、カメラ35により撮影された映像を表す映像情報を制御部303へ送る。撮像部302は、例えば制御部303がタグID読取部300からタグIDを取得したタイミングで撮影が指示されることで、カメラ35により電子タグ50を携帯する管理対象者の撮影を行う。
【0040】
制御部303は、監視カメラ30の各構成要素、各機能の動作を制御する。制御部303は、タグID、時刻情報、及び映像情報に、不揮発性メモリ38から読み出した位置情報及びカメラIDを付してカメラ検出情報を生成する。制御部303は、タグID読取部300からのタグIDの入力を契機に、カメラ検出情報を生成する。
通信部304は、通信I/F34により行動管理装置10との間に通信路を確立して、通信を行う。通信部304は、通信部I/F34により、制御部303で生成されたカメラ検出情報を行動管理装置10へ送信する。監視カメラ30は、行方不明情報を取得した場合に、行方不明とされている管理対象者が携帯する電子タグ50から電子タグリーダ36がタグIDを読み取ると、アラーム音を出力する出力装置を備えていてもよい。
【0041】
(保護者情報端末の構成)
図11は、保護者情報端末40のハードウェア構成図である。保護者情報端末40は、CPU41、ROM42、RAM43、ストレージ44、通信I/F45、及び入出力I/F46を備える。
CPU41は、ROM42に格納されるコンピュータプログラムを、RAM43を作業領域に用いて実行することで保護者情報端末40全体の動作を制御する。ストレージ44は、HDDやSSD等の大容量記憶装置である。ストレージ44は、行動管理装置10からダウンロードした保護者となるためのアプリケーションを格納する。通信I/F45は、ネットワークNを介した行動管理装置10との間の通信制御を行う。入出力I/F46は、入力装置及び出力装置との入出力制御を行う。入力装置は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。出力装置は、ディスプレイ、スピーカ等である。
【0042】
保護者情報端末40は、CPU41が、ストレージ44に格納されたアプリケーションプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。
図12は、保護者情報端末40の機能ブロック図である。保護者情報端末40は、管理対象者ID記憶部400、制御部401、通信部402、入力部403、及び出力部404として機能する。
【0043】
管理対象者ID記憶部400は、保護者が保護する管理対象者の管理対象者IDを記憶する。保護者が複数の管理対象者を保護することがあるため、管理対象者ID記憶部400は、そのすべての管理対象者IDを管理対象者の氏名に紐付けて記憶する。制御部401は、保護者情報端末40の各構成要素、各機能の動作を制御する。制御部401は、管理対象者の登録時に、入力装置からの入力に応じて登録情報を生成する。また、制御部401は、入力装置からの入力に応じて行方不明発生情報を生成する。
通信部402は、通信I/F45により行動管理装置10との間に通信路を確立して、通信を行う。通信部402は、通信I/F45により行動管理装置10から受信する無許可外出情報、各種通知、指示等を制御部401へ送る。通信部402は、通信I/F45により制御部401で生成された登録情報、行方不明発生情報を行動管理装置10へ送信する。
【0044】
入力部403は、入力装置からの指示等を受け付けて制御部401へ送る。出力部404は、制御部401の制御により出力装置から画像や音声を出力する。出力部404は、例えば無許可外出情報を行動管理装置10から受信したときに、管理対象者が無許可で外出したことをディスプレイに表示することで、保護者に報知する。保護者は、この表示に応じて入力装置により行方不明の発生を入力することができる。
【0045】
なお、保護者情報端末40を協力者情報端末20として機能させる場合には、保護者情報端末40に、ハードウェア構成として、
図7の電子タグリーダ27、タイマ28、GPS受信部29を追加する。機能ブロックとしては、
図12の構成に、
図8の構成が追加されたものとなる。
【0047】
(管理対象者と協力者とが接近したときの処理)
図13は、管理対象者と協力者とが接近したときの処理を表す処理手順図である。管理対象者は電子タグ50を携帯して街中を移動する。協力者は協力者情報端末20を携帯して街中を移動する。管理対象者と協力者とは、顔見知りである必要はない。街中で、協力者情報端末20と管理対象者の携帯する電子タグ50とが、電子タグリーダ27がタグIDを読み取ることできる距離まで接近することで、この処理は開始される。
【0048】
協力者情報端末20と電子タグ50とが接近することで、協力者情報端末20の電子タグリーダ27が電子タグ50からタグIDを読み取る(S101)。タグIDを読み取った協力者情報端末20は、現在位置取得部201により、タグIDを読み取った時点の現在位置を表す位置情報を取得し、時刻情報取得部202により、タグIDを読み取った時点の現在時刻を表す時刻情報を取得する(S102)。協力者情報端末20の制御部203は、読み取ったタグID、取得した位置情報、及び時刻情報に協力者IDを付して協力者検出情報を生成する。協力者情報端末20は、通信部204により、生成した協力者検出情報を行動管理装置10へ送信する(S103)。
【0049】
行動管理装置10は、協力者情報端末20から送信された協力者検出情報を通信部102により受信する(S104)。行動管理装置10の制御部101は、受信した協力者検出情報に含まれるタグIDに基づいて、管理対象者管理部103により、管理対象者情報記憶部104から該当する管理対象者情報を抽出する(S105)。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報の行方不明フラグにより、当該管理対象者が行方不明であるか否かを確認する(S106)。
【0050】
管理対象者が行方不明でなければ(S106:N)、行動管理装置10の制御部101は、管理対象者管理部103により、受信した協力者検出情報に含まれる位置情報及び時刻情報を管理対象者情報の行動履歴に追記する。これにより管理対象者情報記憶部104に記憶される管理対象者情報が更新される(S107)。位置情報及び時刻情報が行動履歴に追記されるために、管理対象者情報を参照することで、管理対象者の行動が確認可能となる。
【0051】
管理対象者が行方不明であれば(S106:Y)、行動管理装置10の制御部101は、当該管理対象者情報から管理対象者の個人情報を取得して、通信部102により協力者情報端末20へ送信する(S108)。送信される個人情報は、管理対象者の外見に関する情報(年齢、顔画像等)であり、管理対象者のプライバシーに関する情報は含まれない。
【0052】
協力者情報端末20は、行動管理装置10から送信される管理対象者の個人情報を通信部204により受信する。協力者情報端末20の制御部203は、受信した個人情報を出力部206により、例えばディスプレイに表示する(S109)。通常、S101〜S103の処理は、協力者が協力者情報端末20を操作して行うものではなく、協力者情報端末20が協力者に何ら報知することなく自動的に行う。そのために個人情報が表示されても、協力者が気づかない可能性がある。そのために協力者情報端末20は、振動や音により、個人情報の表示を協力者に報知する。協力者は、ディスプレイへ表示された顔画像等の個人情報により管理対象者の確認を行う。なお、協力者情報端末20にログIDを読み取られた電子タグ50は、アラーム音を出力するようにしてもよい。
【0053】
協力者は、管理対象者が行方不明者であることを確認すると、協力者情報端末20により、行動管理装置10へ行方不明者発見を通報する(S110)。行動管理装置10の制御部101は、協力者情報端末20からの通報により、S105で抽出した管理対象者情報から保護者IDを確認し、当該保護者の保護者情報を保護者管理部107により保護者情報記憶部108から抽出する。行動管理装置10の制御部101は、抽出した保護者情報の個人情報から当該保護者の連絡先を取得して、当該保護者へ、管理対象者が発見されたことを通知する(S111)。例えば、行動管理装置10は、電子メールにより保護者情報端末40へ管理対象者の発見を報告する。
【0054】
以上のような処理により、管理対象者が行方不明でない場合には、管理対象者の行動履歴が行動管理装置10に蓄積される。これにより、例えば保護者が管理対象者の行動を確認することができる。保護者情報端末40が行動管理装置10から管理対象者の行動履歴を取得して表示することで、保護者は管理対象者の行動を把握することができる。行動履歴の蓄積は、協力者情報端末20が管理対象者の電子タグ50に接近することで自動的に行われる。そのために、協力者や管理対象者に煩わしい操作を行わせることなく管理対象者の行動管理が可能となる。また、管理対象者が行方不明である場合、協力者は、それと意識することなく捜索者となり、管理対象者の早期発見に有用である。
【0055】
(行方不明発生時の処理)
図14は、行方不明発生時の処理を表す処理手順図である。
図13の処理では、協力者に行方不明の発生を通知せず、偶然、行方不明となっている管理対象者を発見した場合について説明したが、
図14では、協力者から捜索者を募って行方不明となった管理対象者を捜索する場合について説明する。
【0056】
行動管理装置10は、通信部102により、保護者情報端末40から行方不明となった管理対象者の氏名、管理対象者IDを含む行方不明発生情報を受信する(S201)。行動管理装置10の制御部101は、受信した行方不明発生情報に含まれる管理対象者IDに基づいて、管理対象者管理部103により、管理対象者情報記憶部104から管理対象者情報を抽出する(S202)。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報の行方不明フラグを、管理対象者管理部103により行方不明であることを表すように更新する(S203)。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報のタグIDを含む行方不明情報を生成して報知する(S204)。これにより、行方不明となった管理対象者が携帯する電子タグ50のタグIDを含む行方不明情報が、複数の協力者情報端末20へ送られる。
【0057】
協力者情報端末20の制御部203は、通信部204により行方不明情報を受信する(S205)。この時点で協力者は、行方不明情報の受信を意識せず、街中を移動する等の通常の行動を行っており、積極的に行方不明者の捜索を行ってはいない。そのために、行方不明となっている管理対象者への接近は偶然の出来事となる。協力者情報端末20の制御部203は、受信した行方不明情報に含まれるタグIDと同じタグIDを電子タグリーダ27により読み取ったか否かを判断する(S206)。
【0058】
行方不明情報に含まれるタグIDと同じタグIDを電子タグリーダ27が読み取った場合(S206:Y)、協力者情報端末20の制御部203は、読み取ったタグIDを含む行方不明者発見通知を通信部204から行動管理装置10へ送信する(S207)。この際、協力者情報端末20は、行方不明情報に含まれるタグIDと同じタグIDを電子タグリーダ27が読み取ることで、行方不明者が近くにいることを協力者に報知する。例えば、協力者情報端末20は、振動や音により協力者に報知する。また、管理対象者の電子タグ50は、タグIDが読み取られることでアラーム音を出力する。電子タグ50がアラーム音を出力することで、協力者は行方不明の管理対象者を特定することができる。
【0059】
行動管理装置10は、通信部102により行方不明者発見通知を受信する(S208)。行動管理装置10の制御部101は、受信した行方不明者発見通知に含まれるタグIDに基づいて、管理対象者管理部103により、管理対象者情報記憶部104から該当する管理対象者情報を抽出して、個人情報を取得する。行動管理装置10の制御部101は、取得した管理対象者の個人情報を通信部102により協力者情報端末20へ送信する(S209)。個人情報は、管理対象者の外見に関する情報(年齢、顔画像等)であり、管理対象者のプライバシーに関する情報は含まれない。個人情報は、行方不明者発見通知に対する応答として協力者情報端末20へ送信される。
【0060】
協力者情報端末20は、行動管理装置10から送信される管理対象者の個人情報を通信部204により受信する。協力者情報端末20の制御部203は、受信した個人情報を出力部206により、例えばディスプレイに表示する(S210)。協力者は、個人情報により管理対象者を確認して、入力装置により確認したことを入力する。協力者情報端末20の制御部203は、管理対象者の確認が入力されると、協力者検出情報を生成する。協力者情報端末20は、通信部204により、生成した協力者検出情報を行動管理装置10へ送信する(S211)。
【0061】
行動管理装置10は、協力者情報端末20から送信された協力者検出情報を通信部102により受信する(S212)。行動管理装置10の制御部101は、受信した協力者検出情報に含まれるタグIDに基づいて、管理対象者管理部103により、管理対象者情報記憶部104から該当する管理対象者情報を抽出して、保護者IDを確認する。行動管理装置10の制御部101は、確認した保護者IDに基づいて、保護者管理部107により保護者情報記憶部108を参照して保護者の連絡先を確認する。行動管理装置10の制御部101は、通信部102を介して、確認した保護者の連絡先に管理対象者の発見通知を送信する(S213)。発見通知には、協力者検出情報に含まれる位置情報及び時刻情報が含まれる。これにより保護者は、管理対象者が何時、何処で発見されたかを知ることができる。また、行動管理装置10の制御部101は、管理対象者管理部103により、抽出した管理対象者情報の行方不明フラグを、行方不明ではなくなったことを表すように更新する。
【0062】
以上のような処理により、多くの協力者が、それと意識することなく捜索者となる。そのために、行方不明となった管理対象者の早期発見の可能性が高くなる。また、協力者が積極的に捜索することも可能である。例えば、S205で行方不明者情報を受信した協力者情報端末20は、振動や音により、協力者に行方不明が発生したことを報知する。協力者は、これに応じて、協力者情報端末20により行動管理装置10から行方不明となった管理対象者の最新の行動履歴を取得する。協力者情報端末20は、取得した最新の行動履歴を出力部206により表示する。最新の行動履歴により、管理対象者が最後に確認された位置及び時刻が判明する。協力者は、表示された行動履歴に応じて管理対象者の捜索が可能となる。
【0063】
(監視カメラの処理)
図15は、監視カメラ30の処理を表す処理手順図である。管理対象者の携帯する電子タグ50が、監視カメラ30に、監視カメラ30の電子タグリーダ36がタグIDを読み取ることできる距離まで接近することで、この処理は開始される。
【0064】
電子タグ50が監視カメラ30に接近することで、監視カメラ30の電子タグリーダ36が電子タグ50からタグIDを読み取る(S301)。タグIDを読み取った監視カメラ30は、撮像部302により、タグIDを読み取った時点の映像を表す映像情報を取得し、時刻情報取得部301により、タグIDを読み取った時点の現在時刻を表す時刻情報を取得する(S302)。監視カメラ30の制御部303は、読み取ったタグID及び取得した映像情報、時刻情報に、カメラID及び位置情報を付してカメラ検出情報を生成する。監視カメラ30は、通信部304により、生成したカメラ検出情報を行動管理装置10へ送信する(S303)。
【0065】
行動管理装置10は、監視カメラ30から送信されたカメラ検出情報を通信部102により受信する(S304)。行動管理装置10の制御部101は、受信したカメラ検出情報に含まれるタグIDに基づいて、管理対象者管理部103により、管理対象者情報記憶部104から該当する管理対象者情報を抽出する(S305)。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報の外出届情報により、当該管理対象者が外出届を事前に提出していたか否かを確認する(S306)。
【0066】
管理対象者が外出届を事前に提出していれば(S306:Y)、行動管理装置10の制御部101は、管理対象者管理部103により、受信したカメラ検出情報に含まれる位置情報及び時刻情報を管理対象者情報の行動履歴に追記する。また、行動管理装置10の制御部101は、管理対象者管理部103により、受信したカメラ検出情報に含まれる映像情報を管理対象者情報に追記する。これにより管理対象者情報記憶部104に記憶される管理対象者情報が更新される(S107)。映像情報が保存されることで、管理対象者の外出時の外見を確認することが可能となる。
【0067】
管理対象者が外出届を事前に提出していなければ(S306:N)、行動管理装置10の制御部101は、当該管理対象者情報に、管理対象者管理部103により、受信したカメラ検出情報に含まれる映像情報を管理対象者情報に追記する(S308)。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報により保護者IDを確認する。行動管理装置10の制御部101は、確認した保護者IDに基づいて、保護者管理部107により保護者情報記憶部108を参照して保護者の連絡先を確認する。行動管理装置10の制御部101は、通信部102を介して、確認した保護者の連絡先に、抽出した管理対象者情報に含まれる管理対象者IDを含む無許可外出情報を送信する(S309)。これにより行動管理装置10は、管理対象者が予定外に外出したため、保護者にその旨を通知する。
【0068】
管理対象者が施設から外出する際には監視カメラ30が管理対象者を撮影するために、外出時の管理対象者の外見の映像が行動管理装置10に蓄積され、必要に応じて閲覧することができる。なお、監視カメラ30が行動管理装置10から行方不明情報を受信している場合、S301で読み取ったタグIDが行方不明情報に含まれるタグIDと同一であれば、監視カメラ30は、アラーム音を出力してもよい。このとき、タグIDが読み取られた電子タグ50もアラーム音を出力してもよい。
【0069】
(保護者情報端末の処理)
図16は、無許可外出情報を受信する保護者情報端末40の処理を表す処理手順図である。この処理は、
図15のS309の処理に続いて実行される。
【0070】
保護者情報端末40は、通信部402により、行動管理装置10から送信された無許可外出情報を受信する(S401)。保護者情報端末40は、無許可外出情報を受信したことを保護者に報知する。例えば、保護者情報端末40は、振動や音により保護者に報知する。保護者は、無許可外出情報を確認して、管理対象者が行方不明か否かを入力装置により保護者情報端末40に入力する。例えば単なる外出届の提出忘れや、保護者が管理対象者の行動を知っている場合、保護者は、管理対象者が行方不明では無いと判断する。
【0071】
行方不明であることが入力される場合(S402:Y)、保護者情報端末40の制御部401は、無許可外出情報に含まれる管理対象者IDを含む行方不明発生情報を生成して、通信部402により行動管理装置10へ送信する(S403)。行動管理装置10は、通信部102により行方不明発生情報を受信する。行動管理装置10の制御部101は、受信した行方不明発生情報に含まれる管理対象者IDに基づいて、管理対象者管理部103により管理対象者情報記憶部104から管理対象者情報を抽出する。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報の行方不明フラグを行方不明であることを表す状態に設定する(S404)。
【0072】
行方不明ではないことが入力される場合(S402:N)、保護者情報端末40の制御部401は、無許可外出情報に含まれる管理対象者IDを含む、行方不明では無いことを表す通知を通信部402により行動管理装置10へ送信する(S405)。行動管理装置10は、通信部102によりこの通知を受信する。行動管理装置10の制御部101は、受信した通知に含まれる管理対象者IDに基づいて、管理対象者管理部103により管理対象者情報記憶部104から管理対象者情報を抽出する。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報の行方不明フラグを行方ではないことを表す状態に設定する(S406)。
【0073】
以上の処理により、管理対象者が無断で施設から外出したときに行方不明であるか否かが設定される。保護者は、管理対象者が行方不明であるか否かを判断する前に、管理対象者の最新の行動履歴を行動管理装置10から取得して閲覧してもよい。保護者は、最新の行動履歴から管理対象者の居場所を特定して、自力で発見してもよい。
【0074】
(保護者による管理対象者の行動把握)
図17は、保護者が管理対象者の行動を把握するときの処理を表す処理手順図である。この処理は、保護者が保護者情報端末40に管理対象者の行動を把握する旨の指示を入力することで実行される。
【0075】
保護者情報端末40は、入力装置により保護者から指示が入力されると、行動履歴要求を生成する。保護者からの指示には、管理対象者の氏名が含まれる。保護者情報端末40の制御部401は、入力される指示に含まれる氏名に基づいて、管理対象者ID記憶部400から該当する管理対象者IDを取得する。保護者情報端末40の制御部401は、取得した管理対象者IDを含む行動履歴要求を生成して、通信部402により行動管理装置10へ送信する(S501)。
【0076】
行動管理装置10は、通信部102により行動履歴要求を受信する(S502)。行動管理装置10の制御部101は、受信した行動履歴要求に含まれる管理対象者IDに基づいて、管理対象者管理部103により管理対象者情報記憶部104から該当する管理対象者情報を抽出する(S503)。行動管理装置10の制御部101は、抽出した管理対象者情報に含まれる行動履歴から、保護者情報端末40の出力装置で表示可能な行動履歴情報を生成する。行動管理装置10は、生成した行動履歴情報を通信部102により行動履歴要求のあった保護者情報端末40へ送信する(S504)。
【0077】
保護者情報端末40は、通信部402により行動履歴情報を受信する。保護者情報端末40の制御部401は、受信した行動履歴情報をディスプレイに表示する(S505)。これにより保護者は、管理対象者の行動を把握することができる。
【0078】
以上のように本実施形態の行動管理システム1は、不特定多数の協力者が、協力者情報端末20により老人や子供等の管理対象者が携帯する電子タグ50からタグIDを読み取る。行動管理装置10は、これらの協力者情報端末20からタグIDを読み取った位置及び時刻を取得することで、管理対象者の行動を管理する。協力者が協力者情報端末20を所持したまま移動するために、従来のように管理対象者が自分から電子タグ50の読取装置に接近しなくてもよい。