特許第6095736号(P6095736)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6095736電子デバイスシステム、電子デバイス用カバー、及び電子デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095736
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】電子デバイスシステム、電子デバイス用カバー、及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20170306BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20170306BHJP
【FI】
   G06F1/16 312Q
   G06F3/0484 120
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-147048(P2015-147048)
(22)【出願日】2015年7月24日
(65)【公開番号】特開2017-27465(P2017-27465A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2015年9月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 隆之
(72)【発明者】
【氏名】山内 武仁
(72)【発明者】
【氏名】石川 圭太
【審査官】 宮下 誠
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/042772(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G06F 3/048
H05K 5/00−5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方の面側に表示部を備えた電子デバイスと、前記電子デバイスに装着可能に構成された電子デバイス用カバーと、を含む電子デバイスシステムであって、
前記電子デバイス用カバーは、
前記表示部を覆う閉じた状態と前記表示部を露出させる開いた状態とで開閉可能なカバー部と、
前記カバー部の一部に、前記表示部の一部を覆う閉じた状態と前記表示部の一部を露出させる開いた状態とで開閉可能に形成された窓部と、
を備え、
前記電子デバイスは、
前記窓部が開いたことを検出するための検出手段と、
前記検出手段で前記窓部が開いたことを検出した場合に、露出する前記表示部の一部に、前記電子デバイスに関するデバイス情報を表示する制御手段と、
を備え
さらに、前記電子デバイス用カバーは、前記電子デバイスと外部機器を接続するためのケーブルを備え、
前記ケーブルは、
前記窓部に形成された、前記外部機器と接続するための第1のコネクタと、
前記電子デバイスの外部入力端子と接続するための第2のコネクタと、
を有することを特徴とする電子デバイスシステム。
【請求項2】
前記デバイス情報は、前記電子デバイスのバッテリの残量に関する情報、前記バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスシステム。
【請求項3】
前記第1のコネクタは、前記窓部が閉じた状態において前記表示部と対向する面側に形成されており、前記窓部が開いた状態において露出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子デバイスシステム。
【請求項4】
前記外部機器は、充電用デバイスを含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の電子デバイスシステム。
【請求項5】
前記外部入力端子は、専用の外部入力端子又は汎用の外部入力端子であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の電子デバイスシステム。
【請求項6】
前記検出手段は、前記ケーブルに前記外部機器が接続されたことを検出した場合に、前記窓部が開いたと検出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の電子デバイスシステム。
【請求項7】
少なくとも一方の面側に表示部を備えた電子デバイスに装着可能に構成された電子デバイス用カバーであって、
前記表示部を覆う閉じた状態と前記表示部を露出させる開いた状態とで開閉可能なカバー部と、
前記カバー部の一部に、前記表示部の一部を覆う閉じた状態と前記表示部の一部を露出させる開いた状態とで開閉可能に形成された窓部と、
前記電子デバイスと外部機器を接続するためのケーブルと、
を備え、
前記ケーブルは、
前記窓部に形成された、前記外部機器と接続するための第1のコネクタと、
前記電子デバイスの外部入力端子と接続するための第2のコネクタと、
を有することを特徴とする電子デバイス用カバー。
【請求項8】
前記第1のコネクタは、前記窓部が閉じた状態において前記表示部と対向する面側に形成されており、前記窓部が開いた状態において露出することを特徴とする請求項7に記載の電子デバイス用カバー。
【請求項9】
少なくとも一方の面側に表示部を備え、かつ、当該少なくとも一方の面側を開閉可能なカバー部と、前記カバー部の一部に前記表示部の一部を覆う閉じた状態と前記表示部の一部を露出させる開いた状態とで開閉可能に形成された窓部とを有する電子デバイス用カバーを装着可能に構成された電子デバイスであって、
前記窓部が開いたことを検出するための検出手段と、
前記検出手段で前記窓部が開いたことを検出した場合には、露出する前記表示部の一部に、当該電子デバイスに関するデバイス情報を表示する制御手段と、
を備え
前記電子デバイス用カバーは、前記電子デバイスと外部機器を接続するためのケーブルを備え、
前記ケーブルは、
前記窓部に形成された、前記外部機器と接続するための第1のコネクタと、
前記電子デバイスの外部入力端子と接続するための第2のコネクタと、
を有することを特徴とする電子デバイス。
【請求項10】
前記デバイス情報は、前記電子デバイスのバッテリの残量に関する情報、前記バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスシステム、電子デバイス用カバー、及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、スマートフォンやタブレットPC等の電子デバイスに装着して保護するためのカバーアクセサリーが普及している。かかるカバーアクセサリーには、電子デバイスの表示部を選択的に開閉可能となっているものもある。ユーザが電子デバイスを使用する場合は、カバーを開いて表示部を露出させ、ユーザが電子デバイスを使用しない場合は、カバーを閉じて表示部を覆って保護するのが一般的である。
【0003】
ユーザによっては、カバーを閉じた状態でも、電子デバイスに関する情報を簡易に確認したい場合がある。そのため、カバーを閉じた状態において、電子デバイスに関する情報を簡易に確認することが可能なシステムが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−110631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、例えば、カバーを閉じた状態でも、電子デバイスに関する情報を簡易に確認することが可能な電子デバイスシステム、電子デバイス用カバー、及び電子デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明は、少なくとも一方の面側に表示部を備えた電子デバイスと、前記電子デバイスに装着可能に構成された電子デバイス用カバーと、を含む電子デバイスシステムであって、前記電子デバイス用カバーは、前記表示部を覆う閉じた状態と前記表示部を露出させる開いた状態とで開閉可能なカバー部と、前記カバー部の一部に、前記表示部の一部を覆う閉じた状態と前記表示部の一部を露出させる開いた状態とで開閉可能に形成された窓部と、を備え、前記電子デバイスは、前記窓部が開いたことを検出するための検出手段と、前記検出手段で前記窓部が開いたことを検出した場合には、露出する前記表示部の一部に、前記電子デバイスに関するデバイス情報を表示する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記デバイス情報は、前記電子デバイスのバッテリの残量に関する情報、前記バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報の少なくとも1つを含むことが望ましい。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記電子デバイス用カバーは、前記電子デバイスと外部機器を接続するためのケーブルを備え、前記ケーブルは、前記窓部に形成された、前記外部機器と接続するための第1のコネクタと、前記電子デバイスの外部入力端子と接続するための第2のコネクタと、を有することが望ましい。
【0009】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記第1のコネクタは、前記窓部が閉じた状態において前記表示部と対向する面側に形成されており、前記窓部が開いた状態において露出することが望ましい。
【0010】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記外部機器は、充電用デバイスを含むことが望ましい。
【0011】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記外部入力端子は、専用の外部入力端子又は汎用の外部入力端子であることが望ましい。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記検出手段は、前記ケーブルに前記外部機器が接続されたことを検出した場合に、前記窓部が開いたと検出することが望ましい。
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、少なくとも一方の面側に表示部を備えた電子デバイスに装着可能に構成された電子デバイス用カバーであって、前記電子デバイスの前記少なくとも一方の面側を開閉可能なカバー部と、前記カバー部の一部に、前記表示部の一部を開閉可能に形成された窓部と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の好ましい態様によれば、さらに、前記電子デバイスと外部機器を接続するためのケーブルを備え、前記ケーブルは、前記窓部に形成された、前記外部機器と接続するための第1のコネクタと、前記電子デバイスの外部入力端子と接続するための第2のコネクタと、を有することが望ましい。
【0015】
また、前記第1のコネクタは、前記窓部が閉じた状態において前記表示部と対向する面側に形成されており、前記窓部が開いた状態において露出することが望ましい。
【0016】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、少なくとも一方の面側に表示部を備え、かつ、当該表示部を覆う閉じた状態と前記表示部を露出させる開いた状態とで開閉可能なカバー部と、前記カバー部の一部に前記表示部の一部を覆う閉じた状態と前記表示部の一部を露出させる開いた状態とで開閉可能に形成された窓部とを有する電子デバイス用カバーを装着可能に構成された電子デバイスであって、前記窓部が開いたことを検出するための検出手段と、前記検出手段で前記窓部が開いたことを検出した場合には、露出する前記表示部の一部に、当該電子デバイスに関するデバイス情報を表示する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記デバイス情報は、前記電子デバイスのバッテリの残量に関する情報、前記バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報の少なくとも1つを含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、カバーを閉じた状態でも、電子デバイスに関する情報を簡易に確認することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施の形態に係る電子デバイスシステムの模式図である。
図2-A】図2−Aは、実施例に係るタブレットPCの平面図である。
図2-B】図2−Bは、実施例に係るタブレットPCの底面図である。
図3-A】図3−Aは、実施例に係るタブレットPC用カバーの平面図である。
図3-B】図3−Bは、図3−Aの概略のA−A断面を示す図である。
図4-A】図4−Aは、実施例に係るタブレットPCに、実施例に係るタブレットPC用カバーを装着した状態を示す図である(カバーを開いた状態)。
図4-B】図4−Bは、実施例に係るタブレットPCに、実施例に係るタブレットPC用カバーを装着した状態を示す図である(カバーを閉じた状態)。
図4-C】図4−Cは、実施例に係るタブレットPCに、実施例に係るタブレットPC用カバーを装着した状態を示す図である(カバーを閉じた状態で窓部を開いた状態)。
図5図5は、実施例に係るタブレットPCの概略のハードウェア構成例を示す図である。
図6図6は、実施例に係るタブレットPCの制御部によって実行される一部表示処理の概略を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施の形態に係る電子デバイスシステム、電子デバイス用カバー、及び電子デバイスの実施の形態について説明する。本発明の構成要素は、本明細書の図面に一般に示してあるが、様々な構成で広く多様に配置し設計してもよいことは容易に理解できる。したがって、本発明の装置、方法、及びプログラムの実施の形態についての以下のより詳細な説明は、特許請求の範囲に示す本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明の選択した実施の形態の一例を示すものであって、本明細書の特許請求の範囲に示す本発明と矛盾無く装置、システム及び方法についての選択した実施の形態を単に示すものである。当業者は、特定の細目の1つ以上が無くても、又は他の方法、部品、材料でも本発明を実現できることが理解できる。
【0021】
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る電子デバイスシステムの模式図である。図1に示すように、実施の形態に係る電子デバイスシステムは、電子デバイス1と、電子デバイス用カバー5とを備えている。電子デバイス1は、例えば、少なくとも一方の面側に表示部2を備えたスマートフォン、タブレットPC、ゲーム端末等の電子デバイスである。
【0022】
電子デバイス用カバー5は、電子デバイス1に装着可能に構成されており、電子デバイス1の少なくとも一方の面側を覆う閉じた状態と露出させる開いた状態とで開閉可能なカバー部6と、カバー部6の一部に、電子デバイス1の表示部2の一部を覆う閉じた状態と露出させる開いた状態とで開閉可能に形成された窓部7と、を備えている。
【0023】
窓部7は、例えば、折り曲げ、回転的又は直線的に移動することにより、電子デバイス1の表示部2の一部2Aを開閉可能に構成することができる。図1に示す例では、窓部7は、折り曲げ線7Aを軸としてカバー部6に対して折り曲げ可能(回転可能)に構成されている。
【0024】
電子デバイス1は、前面側に設けられた表示部2と、電子デバイス用カバー5の窓部7が開いたことを検出するための検出手段3と、検出手段3で電子デバイス用カバー5の窓部7が開いたことを検出した場合には、露出する表示部2の一部2Aに、電子デバイス1に関するデバイス情報9を表示する制御手段4と、を備えている。
【0025】
表示部2は、例えば、LCD,有機ELデバイス等の表示デバイスとタッチセンサ等のタッチ入力デバイスとで構成されたタッチパネルで構成することができる。検出手段3及び制御手段4は、ハードウェアやソフトウェア(Windows(登録商標)、iOS(登録商標)、Android(登録商標)等のOS、API、サービス、ユーティリティ、ライブラリ、ドライバ、及びアプリケーション等のプログラム)のモジュール、又は、その組み合わせで構成することができる。
【0026】
表示部2の一部2Aに表示するデバイス情報9は、例えば、電子デバイス1のバッテリの残量に関する情報、バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報の少なくとも1つを含むことにしてもよい。また、デバイス情報9は、さらに、アプリの更新に関する情報、SNSの新着に関する情報、電話の新着に関する情報、及び時刻情報等を含むことにしてもよい。
【0027】
電子デバイス用カバー5は、電子デバイス1と外部機器を接続するためのケーブル(不図示)を備え、かかるケーブルは、窓部7に形成された、外部機器と接続するための第1のコネクタ7Bと、電子デバイス1の外部入力端子と接続するための第2のコネクタ(不図示)とを有することにしてもよい。
【0028】
第1のコネクタ7Bは、図1に示すように、窓部7が閉じた状態において表示部2と対向する面側に形成し、窓部7が開いた状態において露出するように構成してもよい。
【0029】
電子デバイス1の外部入力端子は、専用又は汎用の外部入力端子としてもよい。汎用の外部入力端子は、例えば、USB、microUSB、USB−C、HDMI(登録商標)、microHDMI(登録商標)、DVI、Lightning等の汎用規格の外部入力端子である。
【0030】
第1のコネクタ7Bと接続する外部機器は、例えば、充電用デバイス(携帯可能な充電用アクセサリ、AC/DCアダプタ、充電電力を供給可能なノートPC等を含む)、端末装置、カメラやプリンタ等の周辺機器である。
【0031】
電子デバイス用カバー5の窓部7の開閉を検出する方法としては、例えば、以下の方法が考えられる。(1)窓部7にマグネットを配置すると共に、窓部7を閉じた際の当該マグネットの位置に対応する、電子デバイス1の位置にホール素子を設け、検出手段3は、ホール素子で磁力の変化を検出することにより、窓部7の開閉を検出してもよい。(2)電子デバイス用カバー5のカバー部6及び/又は窓部7に、窓部7の開閉を検出するための接点スイッチを設け、検出手段3は、例えば、上述の第2のコネクタを介して、接点スイッチのON/OFFの信号を受け取って窓部7の開閉を検出してもよい。(3)外部機器を窓部7の第1のコネクタ7Bに接続する場合は、窓部7を必ず開く必要があるため、検出手段3は、ケーブル(第1のコネクタ7B及び第2のコネクタ)を介して外部機器の接続を検出した場合に窓部7が開いたことを検出してもよい。
【0032】
本実施の形態に係る電子デバイスシステムよれば、少なくとも一方の面側に表示部2を備えた電子デバイス1と、電子デバイス1に装着可能に構成された電子デバイス用カバー5とを備え、電子デバイス用カバー5は、電子デバイス1の少なくとも一方の面側を開閉可能なカバー部6と、カバー部6の一部に、表示部2の一部を開閉可能に形成された窓部7と、を備え、電子デバイス1は、窓部7が開いたことを検出するための検出手段3と、検出手段3で窓部7が開いたことを検出した場合には、露出する表示部2の一部2Aに、電子デバイス1に関するデバイス情報9を表示する制御手段4と、を備えているので、カバー部6を閉じた状態でも、ユーザは、窓部7を開くだけで、電子デバイス1に関するデバイス情報9を簡易に確認することが可能となる。
【0033】
また、本実施の形態によれば、デバイス情報9は、電子デバイス1のバッテリの残量に関する情報、バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報の少なくとも1つを含むこととしたので、ユーザは、電子デバイス1のバッテリの残量に関する情報、バッテリが充電中か否かを示す情報、及びメールの新着に関する情報を確認することが可能となる。
【0034】
また、本実施の形態によれば、電子デバイス用カバー5は、電子デバイス1と外部機器を接続するためのケーブルを備え、当該ケーブルは、窓部7に形成された、外部機器と接続するための第1のコネクタ7Bと、電子デバイス1の外部入力端子と接続するための第2のコネクタと、を有しているので、ユーザは別途、ケーブルを携帯していなくても、電子デバイス1と外部機器を接続することが可能となる。
【0035】
また、本実施の形態によれば、第1のコネクタ7Bは、窓部7が閉じた状態において表示部2と対向する面側に形成されており、窓部7が開いた状態において露出することとしたので、窓部7を閉じた状態では、第1のコネクタ7Bが露出していないため、第1のコネクタ7Bの摩耗を低減することが可能となる。
【0036】
また、本実施の形態によれば、外部機器は、充電用デバイスを含むこととしたので、電子デバイス用カバー5を介して、充電用デバイスを接続することで、電子デバイス1のバッテリを充電することが可能となる。
【0037】
また、本実施の形態によれば、電子デバイス1の外部入力端子は、専用の外部入力端子又は汎用の外部入力端子であることとしたので、電子デバイス1の専用又は汎用の外部入力端子、及び、電子デバイス用カバー5を介して、電子デバイス1を外部機器を接続することが可能となる。
【0038】
また、本実施の形態によれば、検出手段3は、電子デバイス用カバー5のケーブル(第1のコネクタ7B)に外部機器が接続されたことを検出した場合に、窓部7が開いたと検出することにしたので、電子デバイス用カバー5に別途、窓部7の開閉を検出するための機構を設ける必要がなくなり、簡単な方法で窓部7の開閉を検出することが可能となる。
【0039】
なお、本実施の形態では、外部の充電用デバイスを介して電子デバイス1を充電する例について説明したが、電子デバイス用カバー5に充電用デバイスを内蔵して、接触式又は非接触方式(Wireless充電)で電子デバイス1のバッテリを充電することにしてもよい。
【0040】
(実施例)
図2−A〜図6を参照して、上記実施の形態に係る電子デバイスシステムを、タブレットPCシステムに適用した場合の一実施例を説明する。図2−Aは、実施例に係るタブレットPC10の平面図、図2−Bは、実施例に係るタブレットPC10の底面図、図3−Aは、実施例に係るタブレットPC用カバー20の平面図、図3−Bは、図3の概略のA−A断面を示す図である。タブレットPC用カバー20は、タブレットPC10に対して着脱可能に構成されている。
【0041】
図2−A及び図2−Bにおいて、タブレットPC10は、前面11aと、背面11bと、長手方向の一対の側面11c、11dと、短手方向の一対の側面11e,11fを有する平面視略矩形形状の筐体11を備えている。筐体11は、例えば合成樹脂やアルミ等の金属で構成することができる。筐体11の前面11aには、タッチ表示部12が配置されている。タッチ表示部12は、表示部13と、表示部13上に配置されたタッチセンサ14とで構成されている。表示部13には各種情報が表示される。タッチセンサ14は、複数本の指を同時に検出可能なマルチタッチパッドであり、例えば、静電容量式のタッチセンサで構成され、タッチ位置(X,Y)を検出可能な構成となっている。筐体11の内部には、電子部品が搭載された回路基板や電源回路(バッテリ)等が収納されている。
【0042】
側面11cには、タブレットPC用カバー20を装着するための一対の嵌合溝18と、電子デバイス用カバー20のケーブル窓部23の第2のコネクタ29Bと接続するための専用の外部入力端子19Aとが配置されている。側面11dには、汎用の外部入力端子19Bが配置さている。
【0043】
筐体11の背面11bの左上隅表面には、カメラ15が配置されている。また、筐体11の内部には、タブレットPC用カバー20のカバー部22の開いた状態(オープン)/閉じた状態(クローズ)を検出するための第1のホールセンサ16と、カバー部22の窓部23の開いた状態/閉じた状態を検出するための第2のホールセンサ17が配置されている。
【0044】
図3−A及び図3−Bにおいて、タブレットPC用カバー20は、表面20Aと、裏面20Bとを有し、平面視略矩形形状を呈している。タブレットPC用カバー20は、PC用カバー20をタブレットPC10の側面11cに固定するための装着部21と、装着部21(タブレットPC10)に対して折り曲げ可能(回転可能)に構成され、タブレットPC10の前面11aと背面11bを選択的に覆うことが可能なカバー部22とを備えている。また、タブレットPC用カバー20は、タブレットPC10と外部機器を接続するためのケーブル29を内蔵している。
【0045】
装着部21は、タブレットPC10の側面11cの一対の嵌合溝18と嵌合可能な一対の凸部21Aと、ケーブル29の第2のコネクタ29Bを備えている。第2のコネクタ29Bは、装着部21の端面に露出しており、一対の凸部21AをタブレットPC10の一対の嵌合溝18に嵌合させた場合に、タブレットPC10の側面11cの外部入力端子19Aと接続される。
【0046】
ユーザは、タブレットPC用カバー20の装着部21の一対の凸部21Aを、タブレットPC10の側面11cの一対の嵌合溝18に嵌合させることにより、タブレットPC用カバー20をタブレットPC10に固定することができる。
【0047】
カバー部22は、タブレットPC10の前面11aを覆った状態において、タッチ表示
部12の一部を覆う閉じた状態と露出させる開いた状態とで開閉するための窓部23を備え、カバー部22の開閉を検出するための第1のマグネット27を内蔵している。窓部23は、カバー部22に対して、折り線23Aを軸として折り曲げ可能に形成されている。窓部23は、裏面20B側に露出する、ケーブル29の第1のコネクタ29Aを備えており、さらに、第2のマグネット28を内蔵している。
【0048】
第1のマグネット27及び第2のマグネット28は、カバー部22がタブレットPC10の前面11aを覆った状態(閉じた状態)において、カバー部22及び第1のホールセンサ16及び第2のホールセンサ17と対応する位置に配置されている。
【0049】
カバー部22が開いた状態では、第1のマグネット27は、タブレットPC10の第1のホールセンサ16と離れた位置にある。他方、カバー部22が閉じた状態では、第1のマグネット27は、第1のホールセンサ16と近接した位置にある。第1のホールセンサ16は、第1のマグネット27からの磁力を感知することにより、第1のマグネット27が自らに接近しているか否かを検出することができ、そこからカバー部22が開いた状態か閉じた状態かを検出することができる。同様に、タブレットPC10の第2のホールセンサ17は、第2のマグネット28からの磁力を感知することにより、第2のマグネット28が自らに接近しているか否かを検出することができ、そこから窓部23が開いた状態か閉じた状態かを検出することができる。
【0050】
図3−Bに示すように、カバー部22は、折り曲げ等が可能な弾性のあるカバー材料25で構成することができる。カバー材料25は、例えば、皮、合皮、布、ラバー材料、樹脂等である。カバー材料25の一部分には、タブレットPC10に対する保護強度を向上させるために補強板26が配設されている。補強板26は、例えば、ガラスエポキシ板等を使用することができる。窓部23は、補強板26が配設されていない部分に設けられており、例えば、ラバー材料を使用することにしてもよい。補強板26が配設されていない部分22A,22Bは折り曲げが可能となっている。
【0051】
図4−A〜図4−Cは、タブレットPC10にタブレットPC用カバー20を装着した状態を示している。図4−Aは、タブレットPC用カバー20のカバー部22を開いた状態(この状態を0度とする)を示している。
【0052】
図4−Bは、図4−Aの状態からタブレットPC用カバー20のカバー部22を180度回転させて、タブレットPC10の第1の面11aを覆った状態(閉じた状態)を示している。タブレットPC10は、カバー部22が閉じられると、タッチ表示部12がアクティブである場合には、タッチ表示部12を休止状態に移行させる。
【0053】
図4−Cは、図4−Bの状態から窓部23を開いた状態を示している。タブレットPC10は、窓部23が開いたことを検出すると、タッチ表示部12をアクティブとして、露出したタッチ表示部12の一部12Aに、デバイスに関するデバイス情報30を表示する。なお、タブレットPC10は、タッチ表示部12の全部をアクティブとしてもよく、また、露出したタッチ表示部12の一部12Aのみをアクティブにしてもよい。
【0054】
外部装置を窓部23の第1のコネクタ29Aに接続することにより、タブレットPC用カバー20のケーブル29を介して、外部装置とタブレットPC10を接続することができる。
【0055】
デバイス情報30は、タブレットPC10のバッテリが充電中か否か、当該バッテリの残量、新着メールの受信、アプリの更新、外部装置の接続の有無等の情報を含むことにしてもよい。図4−Cに示す例では、デバイス情報30として、バッテリの残量(50%)、新着メールの件数(1件)、現在時刻(16:00)が表示されている。例えば、タブレットPC10は、第1のコネクタ29Aに充電用デバイスが接続されてバッテリの充電が行われている場合には、バッテリの残量を緑で表示し、バッテリの充電が行われていない場合には、バッテリの残量を白で表示することにより、バッテリが充電中か否かを示す情報を表示することにしてもよい。
【0056】
図5は、上記タブレットPC10の概略のハードウェア構成例を示す図である。タブレットPC10は、同図に示すように、制御部101、メモリ111、ストレージ112、タッチ表示部12、カメラ15、第1のホールセンサ16,第2のホールセンサ17,外部入力端子19A、19B、通信部113、及び電源部114を備えている。
【0057】
タッチ表示部12は、表示部13と、表示部13に重畳されたタッチセンサ14とを有する。タッチセンサ14は、指やペン等の指示体を用いてタッチセンサ14に対して行われた各種操作を、操作が行われた場所のタッチセンサ14上での位置とともに検出し、制御部101に通知する。タッチセンサ14によって検出される操作には、タッチ操作、スライド操作、及びピッチ操作が含まれる。表示部13は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、制御部101の制御に従って文字や図形等を表示する。
【0058】
第1のホールセンサ16は、タブレットPC用カバー20のカバー部22の第1のマグネット27からの磁力を検出して、その検出結果を制御部101に出力する。第2のホールセンサ16は、タブレットPC用カバー20の窓部23の第2のマグネット28からの磁力を検出して、その検出結果を制御部101に出力する。
【0059】
メモリ111は、例えば、RAMやDRAM等で構成されており、制御部101によって実行されるプログラム、制御部101が参照するデータ、制御部101の演算結果等が一時的に記憶されるワークエリアとして使用される。
【0060】
ストレージ112は、制御部101によって実行されるプログラムやデータを保持するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であり、HDD、EEPROM、及びSSD等の不揮発性メモリである。ストレージ112には、例えば、タブレットPC10の全体の制御を行うためのOS、周辺機器類をハードウェア操作するための各種ハードウェア・ドライバ、カメラ機能を実現するためのカメラ・アプリケーション、特定業務に向けられた、ブラウザアプリケーション、電子メールアプリ、動画再生アプリ、表計算アプリ、及びワープロアプリ等の他のアプリケーション(不図示)等を記憶する機能を有する。
【0061】
通信部113は、制御部101の制御に従って、各種ネットワークを介して無線及び/又は有線で通信を行う。
【0062】
電源部114は、ACアダプタ、バッテリ114A、バッテリ114Aを充電するための充電回路、及びDC/DCコンバータ等を備えている。電源部114は、制御部111の制御に従って、バッテリ114A又はACアダプタから得られる電力を各部に供給する。また、電源部114は、制御部101の制御に従って、充電用デバイス又はACアダプタから入力される電力を使用して、バッテリ114Aの充電を行う。
【0063】
カメラ15は、レンズと、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子と、RGBカラーフィルタと、及び信号処理回路等を備えており、レンズで撮像した被写体光をR,G,Bのアナログ画像信号に変換した後、R,G,Bのデジタル画像信号に変換して制御部101に出力する。
【0064】
外部入力端子19Aは、タブレットPC10専用の外部入力端子であり、この外部入力端子19Aを介して、タブレットPC用カバー20のケーブル29の第1のコネクタ29Aに接続される外部機器とタブレットPC10を接続する。外部入力端子19Bは、汎用の外部入力端子であり、例えば、汎用の外部入力端子は、例えば、USB、microUSB、USB−C、HDMI(登録商標)、microHDMI(登録商標)、DVI、Lightning等の汎用規格の外部入力端子である。
【0065】
制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP等であり、タブレットPC10の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。具体的には、制御部101は、ストレージ112に記憶されているデータやメモリ111に展開したデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ112に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、入力機能、画面表示機能、通信機能、メール機能、及びWebブラウジング機能等の各種機能を実現する。また、制御部101は、タッチ表示部12に対して省エネ制御を実行し、例えば、タッチ表示部12に対して所定期間入力操作が行われない場合や、タッチ表示部12がタブレットPC用カバー20のカバー部22が閉じられた場合等には、休止状態とする。
【0066】
また、制御部101は、第1のホールセンサ16及び第2のホールセンサ17の検出結果に基づいて、タブレットPC用カバー20のカバー部22及びその窓部23の開閉を検出し、その検出結果に基づいて、露出するタッチ表示部12の一部12Aにデバイス情報30を表示する一部表示処理を実行する。
【0067】
次に、図6を参照して、上記制御部101によって実行される一部表示処理の一例を説明する。図6は、上記制御部101によって実行される一部表示処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0068】
図6において、制御部101は、まず、第1のホールセンサ16の検出結果に基づいて、タブレットPC用カバー20のカバー部22が閉じた状態であるか否かを判断する(ステップS1)。カバー部201が閉じた状態である場合には(ステップS1の「Yes」)、制御部101は、第2のホールセンサ17の検出結果に基づいて、カバー部22の窓部23が開いた状態であるか否かを判断する(ステップS2)。カバー部22の窓部23が開いた状態である場合には(ステップS2の「Yes」)、制御部101は、バッテリ114Aが充電中であるか否か判断する(ステップS3)。バッテリ114Aが充電中である場合には(ステップS3の「Yes」)、制御部101は、タッチ表示部12の一部12に、バッテリ114Aが充電中である旨を示す情報を含むデバイス情報30を表示する(ステップS4)。他方、バッテリ114Aが充電中でない場合には(ステップS3の「No」)、制御部101は、タッチ表示部12の一部12Aに、充電中でない旨を示す情報を含むデバイス情報30を表示する(ステップS5)。
【0069】
なお、上記実施例では、電子デバイスとして、タブレットPCについて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、スマートフォンやPDA等の電子デバイスに適用可能である。また、電子デバイス用カバーの形状は上記実施例に限られるものではなく、各種形状のカバーに適用可能である。また、窓部の形状及び数は上記実施例に限られるものではない。
【符号の説明】
【0070】
1 電子デバイス
2 表示部
2A 表示部の一部
3 検出手段
4 制御手段
5 電子デバイス用カバー
6 カバー部
7 窓部
7B 第1のコネクタ
9 デバイス情報
10 タブレットPC
11 筐体
12 タッチ表示部
13 表示部
14 タッチセンサ
15 カメラ
16 第1のホールセンサ
17 第2のホールセンサ
18 嵌合溝
19A、19B 外部入力端子
20 タブレットPC用カバー
21 装着部
21A 凸部
22 カバー部
23 窓部
25 カバー材料
26 補強板
27 第1のマグネット
28 第2のマグネット
29 ケーブル
29A 第1のコネクタ
29B 第2のコネクタ
30 デバイス情報
101 制御部
111 メモリ
112 ストレージ
113 通信部
114 電源部
114a バッテリ
図1
図2-A】
図2-B】
図3-A】
図3-B】
図4-A】
図4-B】
図4-C】
図5
図6