(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1又は請求項2に記載した方法であって、前記タッチセンサセル集合体マザーボード上には、複数個の前記タッチセンサセルからなる縦方向の列が複数個、並列に配列され、それぞれの列に含まれる前記タッチセンサセルに対して光学フィルムシートの貼り合わせが行われることを特徴とする方法。
請求項3に記載した方法であって、並列に配置されたそれぞれの列に含まれる前記タッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼り合わせは、列ごとに順次的に行われることを特徴とする方法。
請求項1に記載した方法であって、前記タッチセンサセル集合体マザーボード上の複数個のタッチセンサセルは、複数個のタッチセンサセルからなる縦方向の列が複数個の行に並列に配列された行列配置とされており、送り方向にみて右又は左端に位置する縦方向の第1の列における送り方向先頭のタッチセンサセルの前記貼合せ領域に対する前記光学フィルムシートの貼り合わせが行われた後に、前記タッチセンサセル集合体マザーボードを横方向及び後方に移動させ、前記縦方向の第1の列に隣接する縦方向の第2の列の送り方向先頭のタッチセンサセルの前記貼合せ領域の先端を貼合せ位置に送られる前記光学フィルムシートの先端に位置合わせして、前記タッチセンサセルの前記貼合せ領域に対する該光学フィルムシートの貼り合わせを行い、順次同様な貼り合わせを行って、すべての列の先頭の行のタッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼合せが終わると、前記タッチセンサセル集合体マザーボードを送り方向に前進させて同様な操作により各列の2行目に位置するタッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼り合わせを行い、同様な操作を順次繰り返して前記タッチセンサセル集合体マザーボード上のすべてのタッチセンサセルの前記貼合せ領域に対する光学フィルムシートの貼り合わせを行うことを特徴とする方法。
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載した方法であって、前記光学フィルムは、偏光子と該偏光子に貼り合わされた位相差フィルムとからなり、前記光学フィルムは、前記位相差フィルムが前記粘着剤層に面する側に位置する構成であり、該位相差フィルムが前記タッチセンサセルの前記貼合せ領域に貼り合わされることを特徴とする方法。
請求項7に記載した方法であって、前記偏光子の吸収軸は前記光学フィルムの長さ方向に平行であり、前記位相差フィルムの遅相軸は前記光学フィルムの長さ方向に対して斜めに傾斜して配置されることを特徴とする方法。
請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載した方法であって、前記位相差フィルムは、短波長光に対する位相差が長波長光に対する位相差より小さい逆分散フィルムであることを特徴とする方法。
請求項15に記載した方法であって、前記タッチセンサセル集合体マザーボードが移動することによって、前記光学フィルムシートと前記タッチセンサセル集合体マザーボードとが縦方向に相対的に移動することを特徴とする方法。
請求項15に記載した方法であって、前記光学フィルムが移動することによって、前記光学フィルムシートと前記タッチセンサセル集合体マザーボードとが縦方向に相対的に移動することを特徴とする方法。
請求項10から請求項17までのいずれか1項に記載した方法であって、前記タッチセンサセル集合体マザーボード上には、複数個の前記タッチセンサセルからなる縦方向の列が複数個、並列に配列され、それぞれの列に含まれる前記タッチセンサセルに対して光学フィルムシートの貼り合わせが行われることを特徴とする方法。
請求項18に記載した方法であって、並列に配置されたそれぞれの列に含まれる前記タッチセンサセルの前記貼合せ領域に対する光学フィルムシートの貼り合わせは、列ごとに順次的に行われることを特徴とする方法。
請求項10から請求項19までのいずれか1項に記載した方法であって、前記光学フィルムは、偏光子と該偏光子に貼り合わされた位相差フィルムとからなり、前記光学フィルムは、前記位相差フィルムが前記粘着剤層に面する側に位置する構成であり、該位相差フィルムが前記タッチセンサセルの前記貼合せ領域に貼り合わされることを特徴とする方法。
請求項21に記載した方法であって、前記偏光子の吸収軸は前記光学フィルムの長さ方向に平行であり、前記位相差フィルムの遅相軸は前記光学フィルムの長さ方向に対して斜めに傾斜して配置されることを特徴とする方法。
請求項20から請求項22までのいずれか1項に記載した方法であって、前記位相差フィルムは、短波長光に対する位相差が長波長光に対する位相差より小さい逆分散フィルムであることを特徴とする方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、例えばスマートフォンや小型タブレットのような比較的小さいサイズのタッチセンサ付表示装置に用いられるタッチセンサセルに対する光学フィルムの貼合せに容易に適用でき、高効率の貼合せが可能になる方法を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一態様において、タッチセンサセルの貼合せ領域に対し、光学フィルムシートを貼り合わせる方法である。上記のタッチセンサセルは、タッチセンサが配列されるセンサ領域と、電気接続用の電気端子を備え、タッチセンサセルの一辺に位置する接続領域と、タッチセンサと電気端子とを電気的に接続する配線が配置される配線領域とを備える。また、貼合せ領域は、センサ領域を含むが、接続領域の少なくとも一部は含まない。本発明に係る方法は、タッチセンサセルの複数個を、接続領域を有する辺が横方向に位置する状態で、少なくとも縦方向に列状に並べて基材上に配列した構成のタッチセンサセル集合体マザーボードと、タッチセンサセル集合体マザーボード上に縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの貼合せ領域の横方向幅に対応する幅を有する偏光子の層を少なくとも含む光学フィルムに、粘着剤層を介してキャリアフィルムを貼り合わせた連続ウェブ形状の光学フィルム積層体をロール状に巻いた光学フィルム積層体ロールと、を使用する方法を提供する。
【0009】
該方法は、複数のタッチセンサセル集合体マザーボードを順次、貼合せ位置に送る段階と、光学フィルム積層体を該光学フィルム積層体ロールから繰り出して貼合せ位置に送る段階と、繰り出された光学フィルム積層体の該光学フィルムと該粘着剤層に対し、タッチセンサセル集合体マザーボード上に縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの貼合せ領域の縦方向寸法に対応する長さ方向の間隔で、横方向に切り込みを順次に形成して、縦方向に隣接する2つの切り込みの間に、粘着剤層を介してキャリアフィルム上に支持された光学フィルムシートを形成する段階と、貼合せ位置において、光学フィルム側に粘着剤層が残る状態で光学フィルムシートをキャリアフィルムから剥がし、剥がされた光学フィルムシートを、縦方向に移動するタッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列された個々のタッチセンサセルの貼合せ領域に順次に貼り合わせる段階と、を含む。
【0010】
さらに、該方法においては、タッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの、縦方向にみて先頭のタッチセンサセルの貼合せ領域に対する該光学フィルムシートの貼り合わせが行われる前に、送り方向に対するタッチセンサセル集合体マザーボードの横方向位置及び方位角度の調節を行って、タッチセンサセルが、貼合せ位置に送られる光学フィルムシートに対し横方向及び方位角度に関し位置整合させられるようにし、タッチセンサセル集合体マザーボードの送りと光学フィルムシートの送りを調節することにより、個々の光学フィルムのシートの先端と、該タッチセンサセル集合体マザーボード上の対応するタッチセンサセルの貼合せ領域の先端とが位置合わせされるようにする。
【0011】
本発明の他の態様においては、光学フィルムシートを形成する横方向の切り込みを形成する代わりに、貼合せ位置において、光学フィルム側に粘着剤層が残る状態で該光学フィルムをキャリアフィルムから剥がし、剥がされた光学フィルムを、送り方向に移動するタッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列された複数のタッチセンサセルの貼合せ領域に連続的に貼り合わせる段階を行う。そして、光学フィルムが連続的に貼り合わされたタッチセンサセル集合体マザーボード上の複数のタッチセンサセルを個々のセルに切り離し、同時に、該タッチセンサセルの貼合せ領域の縦方向端部において、個々のセルに貼り合わされた光学フィルムを切断する。
【0012】
いずれの態様においても、タッチセンサセル集合体マザーボード上には、複数個のタッチセンサセルからなる縦方向の列が複数個、並列に配列され、それぞれの列に含まれるタッチセンサセルに対して光学フィルムシートの貼り合わせが行われるようにすることができる。この場合において、並列に配置されたそれぞれの列に含まれるタッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼り合わせは、列ごとに順次的に行うことができる。
【0013】
また、予め所定のサイズに切断された光学フィルムシートをタッチセンサセルに貼り合わせる態様においては、タッチセンサセル集合体マザーボード上の複数個のタッチセンサセルは、複数個のタッチセンサセルからなる縦方向の列が複数個の行に並列に配列された行列配置とされており、送り方向にみて右又は左端の縦方向の第1の列における送り方向先頭のタッチセンサセルの貼合せ領域に対する光学フィルムシートの貼り合わせが行われた後に、タッチセンサセル集合体マザーボードを横方向及び後方に移動させ、縦方向の第1の列に隣接する縦方向の第2の列の送り方向先頭のタッチセンサセルの貼合せ領域の先端を貼合せ位置に送られる光学フィルムシートの先端に位置合わせして、タッチセンサセルに対する該光学フィルムシートの貼り合わせを行い、順次同様な貼り合わせを行って、すべての列の先頭の行のタッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼合せが終わると、タッチセンサセル集合体マザーボードを送り方向に前進させて同様な操作により各列の2行目に位置するタッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼合を行い、同様な操作を順次繰り返してタッチセンサセル集合体マザーボード上のすべてのタッチセンサセルに対する光学フィルムシートの貼り合わせを行うようにすることができる。
【0014】
さらに、本発明の上記態様のいずれにおいても、光学フィルムは、偏光子と該偏光子に貼り合わされた位相差フィルムとから構成することができる。この場合において、光学フィルムは、位相差フィルムが粘着剤層に面する側に位置する構成とし、該位相差フィルムがタッチセンサセルの貼合せ領域に貼り合わされるようにする。また、偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とは、45°±5°の範囲内の角度で交差するように配置することが好ましい。さらに、偏光子の吸収軸は光学フィルムの長さ方向に平行に配置され、位相差フィルムの遅相軸は光学フィルムの長さ方向に対して斜めに傾斜して配置されるようにすることが好ましい。この場合において、位相差フィルムは、短波長光に対する位相差が長波長光に対する位相差より小さい逆分散フィルムとすることができる。
【0015】
本発明のさらに別の態様では、光学フィルムの表示セルに対する貼合せを、表示セルの縦方向に行う代わりに、横方向に光学フィルムの貼合せが行われる。この態様では、電気接続用の電気端子を備える端子部分が一辺に形成された長方形形状のタッチセンサセルに対し、光学フィルムシートを貼り合わせる方法であって、電気接続用の電気端子を備える端子部分が一辺に形成された長方形形状のタッチセンサセルの複数個を、端子部分を有する辺が横方向に位置し光学表示面が上に向けられた状態で、少なくとも縦方向に列状に並べて基材上に配列した構成のタッチセンサセル集合体マザーボードと、タッチセンサセル集合体マザーボード上に縦方向の列状に配列された複数個のタッチセンサセルの列の貼合せ領域の縦方向寸法に対応する幅を有する偏光子の層を少なくとも含む光学フィルムに、粘着剤層を介してキャリアフィルムを貼り合わせた連続ウェブ形状の光学フィルム積層体をロール状に巻いた光学フィルム積層体ロールと、を使用する。
【0016】
該方法は、複数のタッチセンサセル集合体マザーボードを順次、貼合せ位置に送る段階と、光学フィルム積層体を該光学フィルム積層体ロールから繰り出して貼合せ位置に送る段階と、繰り出された光学フィルム積層体の該光学フィルムと該粘着剤層に対し、タッチセンサセルの端子部分を除く横方向に対応する長さ方向の間隔で、縦方向に切り込みを順次に形成して、横方向に隣接する2つの切り込みの間に、粘着剤層を介してキャリアフィルム上に支持された光学フィルムシートを形成する段階と、貼合せ位置において、光学フィルム側に粘着剤層が残る状態で光学フィルムシートをキャリアフィルムから剥がし、剥がされた光学フィルムシートを、横方向に移動するタッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの列の貼合せ領域に連続的に貼り合わせる段階と、光学フィルムシートが貼り合わされたタッチセンサセル集合体マザーボード上の複数のタッチセンサセルを個々のセルに切り離し、同時に、該タッチセンサセルの縦方向端部において、個々のセルに貼り合わされた光学フィルムを切断する段階と、を含む。
【0017】
さらに、該方法においては、上述の方法と同様に、タッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの、横方向にみて先頭のタッチセンサセルに対する該光学フィルムシートの貼り合わせが行われる前に、タッチセンサセル集合体マザーボードの縦方向位置及び方位角度の調節を行って、タッチセンサセルが、貼合せ位置に送られる光学フィルムシートに対し縦方向及び方位角度に関し位置整合させられるようにし、タッチセンサセル集合体マザーボードの送りと光学フィルムシートの送りを調節することにより、個々の光学フィルムのシートの先端と、該タッチセンサセル集合体マザーボード上の対応するタッチセンサセルの貼合せ領域の先端とが位置合わせされるようにする。
【0018】
本発明の別の態様では、複数の光学フィルムをタッチセンサセルに貼合せた後に縦方向の切断を行う。該態様では、複数のタッチセンサセル集合体マザーボードを順次、貼合せ位置に送る段階と、光学フィルム積層体を該光学フィルム積層体ロールから繰り出して貼合せ位置に送る段階と、貼合せ位置において、光学フィルム側に粘着剤層が残る状態で光学フィルムをキャリアフィルムから剥がし、剥がされた光学フィルムを、送り方向に移動するタッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列された複数個のタッチセンサセルの列の貼合せ領域に連続的に貼り合わせる段階と、光学フィルムが貼り合わされたタッチセンサセル集合体マザーボード上のタッチセンサセルの列の横方向端部に合わせて、光学フィルムを切断して、光学フィルムシートを形成する段階と、光学フィルムシートが連続的に貼り合わされたタッチセンサセル集合体マザーボード上の複数のタッチセンサセルを個々のセルに切り離し、同時に、該タッチセンサセルの縦方向端部において、個々のセルに貼り合わされた光学フィルムを切断する段階と、を含む。該方法では、特に、端子部分が、光学フィルムの横方向の送り先側に位置することが好ましい。
【0019】
また、本発明の他の態様では、複数の光学フィルム積層体を用いる。該態様は、複数個のタッチセンサセルの列を構成する、タッチセンサセルの複数の部分列の貼合せ領域の縦方向寸法にそれぞれ対応する幅を有する複数の光学フィルム積層体ロールであって、偏光子の層を少なくとも含む光学フィルムに粘着剤層を介してキャリアフィルムを貼り合わせた連続ウェブ形状の複数の光学フィルム積層体をロール状に巻いた複数の光学フィルム積層体ロールを使用する。
【0020】
該態様は、複数のタッチセンサセル集合体マザーボードを順次、貼合せ位置に送る段階と、複数の光学フィルム積層体を該複数の光学フィルム積層体ロールから繰り出して貼合せ位置に送る段階と、繰り出された複数の光学フィルム積層体の該光学フィルムと該粘着剤層に対し、タッチセンサセルの貼合せ領域の横方向に対応する長さ方向の間隔で、縦方向に切り込みを順次に形成して、縦方向に隣接する2つの切り込みの間に、粘着剤層を介してキャリアフィルム上に支持された光学フィルムシートを形成する段階と、貼合せ位置において、光学フィルム側に粘着剤層が残る状態で複数の光学フィルムシートをキャリアフィルムから剥がし、剥がされた複数の光学フィルムシートをそれぞれ、横方向に移動するタッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの複数の部分列の貼合せ領域に連続的に貼り合わせる段階と、光学フィルムシートが貼り合わされたタッチセンサセル集合体マザーボード上の複数のタッチセンサセルを個々のセルに切り離し、同時に、該タッチセンサセルの縦方向端部において、個々のセルに貼り合わされた光学フィルムを切断する段階と、を含む。該方法では、複数の光学フィルム積層体ロールの少なくとも一部の貼合せ位置は、横方向に異なることが好ましく、縦方向に隣接する複数の光学フィルム積層体ロールの貼合せ位置が、横方向に異なることがより好ましい。
【0021】
また、本発明のさらに別の態様では、部分列の縦方向寸法に対応する幅を有する光学フィルム積層体ロールを用いて、部分列ごとに順次に貼合せを行う。該態様は、複数個のタッチセンサセルの列を構成する、タッチセンサセルの複数の部分列の内の一つの貼合せ領域の縦方向寸法に対応する幅を有する偏光子の層を少なくとも含む光学フィルムに、粘着剤層を介してキャリアフィルムを貼り合わせた連続ウェブ形状の光学フィルム積層体をロール状に巻いた光学フィルム積層体ロールを用いる。
【0022】
該態様は、複数のタッチセンサセル集合体マザーボードを順次、貼合せ位置に送る段階と、光学フィルム積層体を該光学フィルム積層体ロールから繰り出して貼合せ位置に送る段階と、繰り出された光学フィルム積層体の該光学フィルムと該粘着剤層に対し、タッチセンサセルの接続領域の横方向に対応する長さ方向の間隔で、縦方向に切り込みを形成して、横方向に隣接する2つの切り込みの間に、粘着剤層を介してキャリアフィルム上に支持された光学フィルムシートを形成する段階と、貼合せ位置において、光学フィルム側に粘着剤層が残る状態で光学フィルムシートをキャリアフィルムから剥がし、剥がされた光学フィルムシートを、横方向に移動するタッチセンサセル集合体マザーボード上の縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの貼合せ領域に貼り合わせる段階であって、光学フィルムシートとタッチセンサセル集合体マザーボードとの縦方向の相対的位置を変更することによって部分列ごとに順次に貼り合わせる段階と、光学フィルムシートが貼り合わされたタッチセンサセル集合体マザーボード上の複数のタッチセンサセルを個々のセルに切り離し、同時に、該タッチセンサセルの縦方向端部において、個々のセルに貼り合わされた光学フィルムを切断する段階と、を含む。
【0023】
該態様では、タッチセンサセル集合体マザーボードを移動させることによって、光学フィルムとタッチセンサセル集合体マザーボードとを縦方向に相対的に移動させてもよいし、光学フィルムシートを移動させることによって、光学フィルムシートとタッチセンサセル集合体マザーボードとを縦方向に相対的に移動させてもよい。
【発明の効果】
【0024】
タッチセンサセル集合体マザーボードを使用する本発明の上記した態様によれば、基材上に縦方向に列状に配列された複数のタッチセンサセルに対して、偏光子を含む光学フィルムを、順次に又は連続的に貼り合わせることができるので、比較的小さいサイズのタッチセンサセルに対しても、ロール・ツー・パネル(RTP)方式を適用して、効率的な貼り合わせを行うことが可能になる。また、タッチセンサと光学フィルムシートとの位置合わせを、タッチセンサセル集合体マザーボードの調節により行うので、タッチセンサセルの位置を個別に調節する場合に比べて、位置調節が容易になり、調節精度も向上する。
【0025】
さらに、いずれの態様においても、接続領域を避けて光学フィルムを貼り付けられる。このため、特許文献2の
図7に記載されているように、光学フィルムの貼合せ後に、端子部分を覆う個所においてフィルムを剥がす作業が不要になる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明による光学フィルム貼合せ方法を実施するための一形態による光学フィルム貼合せシステムの全体構成を示す概略図である。この実施形態による光学フィルム貼合せシステムは、位置調節ステーションIと、表面保護フィルム剥離ステーションIIと、表面検査ステーションIIIと、偏光子積層体貼合せステーションIVと、切断ステーションVとを、この順で備える。タッチセンサセル1は、後述するように、集合体マザーボードBの形態で、ガイドレールに沿って走行する、自走機能をもったガイドによりステーションIからステーションVまで、各ステーションに順次送られる。
【0028】
図2aに、本発明に一実施形態の方法において使用することができるタッチセンサセル1の一例を示す。また、
図2bの断面図は、
図2a内に指示された本実施形態の部分断面を示す。このタッチセンサ1は、平面形状が短辺1aと長辺1bとを有する略長方形形状であり、外部と電気的に接続するための接続端子1jを形成するために、一方の短辺1aの一部から突出した突出部を有する。本実施形態においては、突出部が形成されているが、本発明に用いられるタッチセンサセルの形状は、突出部を有さない完全な長方形であってもよいし、他の形状であってもよい。
図2bに示されるように、タッチセンサセル1は主に、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルムによって形成された基材フィルム1fと、基材フィルム1f上に、人の指等の異物の接触ないし近接を感知するタッチセンサ1hが縦横行列状に配列するようにパターン化された透明導電性材料であるITO膜1gからなる。タッチセンサセル1は、タッチセンサ1hが配列されると共に、表示セルによって映される画像を透過させる透明のセンサ領域1c、タッチセンサセル1の短辺1aの一方と長辺1bの一方に沿って位置する配線領域1d及び上記突出部を含む接続端子1jが配置される接続領域1eに区分される。すなわち、光学表示セル1の配線領域1d及び接続領域1eを除く主たる領域が、センサ領域1cになる。センサ領域1cには、ITO膜によって構成されるタッチセンサ1hが、辺に対して45度の角度を持つ2方向に配列されて敷き詰められる。センサ領域1cは、タッチパネル付表示装置として使用される際に画像を表示する領域になるため、センサ領域1cには、光学フィルムを貼り合せる必要がある。一方で、接続領域1eは、外部との接点となるため、接続領域1e全体に光学フィルムを貼り合わせることはできないが、外部との接点を確保できるように、接続領域1eの少なくとも一部に光学フィルムを貼り合わせないようにすればよい。配線領域1dを含む残りの領域には、光学フィルムを貼り合わせる必要はないが、接続端子が配置される訳ではないため、製造上の都合等に応じて、光学フィルムを貼合せることもできる。光学フィルムを貼り合わせた後に光学フィルムを切断する場合には、センサ領域1cに沿って光学フィルムを切断することは、タッチセンサセル1を傷つけるおそれがあるため、タッチセンサセル1の端辺に沿って切断することが通常である。その結果、センサ領域1cのみならず、配線領域1dにも光学フィルムが貼られることになる。したがって、光学フィルムを貼合せる貼合せ領域1nは、センサ領域1c全体を含まなければならない一方で、接続領域1eを含んではならないとまとめられる。本実施形態では、接続領域1eは、一辺の一部に位置し、センサ領域1cはかかる一辺に沿った部分を含まないので、接続領域1eを回避して、センサ領域1cを含む貼合せ領域1nに光学フィルムを貼り合わせることが可能になる。貼合せ領域1nは、横方向の幅Wと縦方向の長さLと規定される。
【0029】
配線領域1dには、銅や金などの金属製の配線1iが形成される。この配線1iは、配列されたタッチセンサ1hと、接続部1eに形成された多数の接続端子1jとを電気的に接続する。接続端子1jは、処理装置が形成されたFPC(Flexible Printed Circuit)などの外部処理装置と電気的に接続して、タッチセンサ1hが異物の接触又は近接を検出したことを外部処理装置等に伝送することができる。
【0030】
タッチセンサセル1は、光学表示セル(図示せず)上に配置されて、タッチセンサ付光学表示パネルとして利用される。光学表示セルとしては、有機EL表示セルであることが好ましいが、液晶表示セルであっても、他の表示セルであってもよい。また、本実施形態においては、透明導電性材料としてITOを用いたが、IZO、ZnO、ポリチオフェン、ポリアニン、銀ナノワイヤ、金属細線など他の透明導電性材料を用いてもよい。
【0031】
図2(a)に示される実施形態においては、配線1iは、短辺1aの接続領域側にある一方の辺と、長辺1bの一方の辺に沿って位置するが、抵抗値を減らす、外部ノイズによる影響を受けにくくする等の理由により、タッチセンサセル1の四辺又は三辺に沿って位置するようにしてもよいし、他の位置に配置することも可能である。製造工程の追加を要しないことを理由に、配線1i及び接続端子1jは、ITO膜によって形成してもよいが、配線領域1dや接続領域1eには、表示セルによって映し出される画像を透過させる必要はないので、非透過性材料である金属を配置することができる。そのため、配線1i及び接続端子1jは、銅、銀、金、アルミ、パラジウムなどの抵抗値の低い金属やカーボンによって形成することが好ましい。あるいは、ITO膜によって形成した配線上に、金属配線を形成し、二層の配線構造にしてもよい。また、タッチセンサセル1の角部分付近には、光学フィルムの貼合せの際の位置合わせに用いられるアライメントマーク1kが形成されている。光センサ等により、かかるアライメントマークを検出し、タッチセンサセル1の位置や向きを検出することができる。本実施形態においては、四つの角部分全てにアライメントマークが形成されているが、三つ又は二つの角部分にのみアライメントマークを形成することもできる。なお、角部分以外にアライメントマークを配置してもよい。
【0032】
センサ領域1cに配列されるタッチセンサセル1のタッチセンサには、特開2014−194720号公報(特許文献3)、特開2014−211633号公報(特許文献4)などの周知のタッチセンサを用いることができるが、本実施形態のタッチセンサ1hは、静電容量の変化を測定して、人の指等の異物が接触ないし近接したかを検出する。タッチセンサ1hは、静電容量の変化を検出するために、一定の面積を有する平面の導電体によって形成される。本実施形態においては、各タッチセンサは、ひし形であるが、センサ間の領域が小さくなるように密に配置することができれば、長方形、正方形、六角形等であってもよい。また、タッチセンサ1hは、多数配列されて、センサ領域1c上のいずれの場所に異物が存在したかを検出することができる。タッチセンサ1hは、接触部分の縦方向の位置(座標)を検出するため、横方向に電気的に互いに接続する縦方向位置検出用タッチセンサ1hyと、接触部分の横方向の位置(座標)を検出するため、縦方向に電気的に互いに接続する横方向位置検出用タッチセンサ1hxに分けられる。異物が接触又は近接すると、縦方向位置検出用タッチセンサ1hyと横方向位置検出用タッチセンサ1hxとの間の静電容量が変化し、静電容量の変化に伴って電流が流れるため、縦方向位置及び横方向位置が特定されることになる。同一平面内で、縦方向位置検出用タッチセンサ1hyを互いに電気的に接続することと、横方向位置検出用タッチセンサ1hxを互いに電気的に接続することはできないため、一方のセンサを互いに電気的に接続する配線は、センサと同一平面内に形成された他方のセンサを互いに電気的に接続する配線を、非接触で超えるブリッジ導電部1lを有する。このブリッジ導電部1lと、上記他方のセンサを電気的に接続する配線との間には、絶縁部1mが存在するため、両配線が、電気的に接続することはない。本実施形態において、ブリッジ導電部1lは、光が透過できるほどの薄さである2nmから20nm程度の厚さを持つ金、金合金、銅、銅合金、銀合金などの金属膜を絶縁部にスパッタや蒸着させて形成することができる。また、金属ナノワイヤやITOなどの各種透明導電性材料を用いてブリッジ導電部11を作成してもよい。さらに、カーボンナノチューブといったカーボンナノ材料を用いてブリッジ導電部11を作成することもでき、このとき、材料の含有量を調整することにより、電気伝導度を調整しつつ、反射率を調整することができる。なお、ブリッジ電極の上にさらに金属層を形成して電気伝導度を確保することもできる。絶縁部1mは、光透過率が高い絶縁性薄膜材料を用いて作成することができる。例えば、SiO
2などの無機材料を用いて、マスクパターンを介してスパッタすることにより作成することができる。また、感光性アクリル系樹脂、感光性メタクリル系樹脂、感光性ポリイミド系樹脂、感光性ポリシロキサン系樹脂、感光性ポリビニル系樹脂、感光性アクリルウレタン系樹脂、感光性ノボラック型フェノール樹脂などの感光性樹脂により、フォトリソグラフィプロセスによりパターニングされた絶縁層を得ることができる。また、CVDによってSiN、SiO
2、SiON等の均一な無機物を全面に成膜した後にフォトリソグラフィを行って、パターニングしてもよい。さらに、インクジェットにより、液滴を吐出し、乾燥させて作成することもできるし、オフセット、スクリーン印刷等の方法を用いて絶縁層を形成することもできる。
【0033】
図3は、縦横の行列状に配列した多数のタッチセンサセル1を有するタッチセンサセル集合体マザーボードBの製造方法の一例を示す斜視図である。この製造方法の一例では、まずガラス基板3が準備され、耐熱性樹脂材料であるシクロオレフィンポリマー(COP)シート4aに、アモルファス状態のITO膜4bを形成したITO膜付COPフィルムシート4を該ガラス基板3に貼り合わせる。耐熱性樹脂材料としては、COPの他、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)などを使用することができる。次に、フィルムシート4が貼られたガラス基板3を、オーブンにより、150℃で1時間加熱し、ITO膜を結晶化させる。結晶化したITO膜をタッチセンサとして機能させるため、回路パターンを形成する。回路パターン形成工程は、周知の方法によって行うことができるが、
図4にウェットエッチングによる例を示す。
図4(a)に示されるように、まずITO膜の表面にレジスト4cを塗布し、乾燥させて固化させる。そして、
図4(b)に示されるように、タッチセンサセルに対応する回路パターンを縦横に行列状に持つマスク4dを、レジスト4c上に配置し、マスク4dを介して紫外光4eを、レジスト4cが塗布されたITO膜4bに露光する。レジスト4cには、紫外光4eが照射された照射部分と、非照射部分とが存在することとなるが、レジスト4cを現像液に一定時間浸すと、
図4(c)に示されるように、照射部分に位置するレジスト4cのみを除去することができる。照射部分に位置するレジスト4cを除去した後に、ITO膜4bをエッチング液に浸すと、レジストがなく、エッチング液が直接接触する照射部分に対応するITO膜4bを除去することができる。したがって、
図4(d)に示されるように、非照射部分に対応するITO膜4bのみが残る。そして、非照射部分に残されたレジスト4cを除去することで、
図4(e)に示されるように、COPフィルムシート4にITO膜の回路パターンが形成される。この回路パターンは、配列した多数のタッチセンサセル1に対応するように設計されている。また、タッチセンサセル1の配線領域1d及び接続部1eでは、後の工程において金属製の配線1iや接続端子1jが形成されるので、回路パターンの形成と併せてエッチングによって、ITO膜4bが除去される。また、配列したタッチセンサセル1の間にはタッチセンサセル1として使用しない未使用部分が存在し、かかる未使用部分にあるITO膜を全部又は一部が除去できるようにマスクを設計することで、タッチセンサセル1が互いに電気的に接続しないように設計することができる。本実施形態では、透明導電膜の材料として、ITOを用いたが、他の材料を採用してもよいし、銀などの金属ナノワイヤによって透明なタッチセンサ回路を形成してもよい。
【0034】
回路パターンが形成された後に、配線領域1dに配線1iと、接続部1eに接続端子1jとを金属などの導電性材料によって形成する。さらに、センサ領域の所定の場所に、絶縁部1mとブリッジ導電部1lを形成して、横方向又は縦方向位置検出用タッチセンサ1hx、1hyを互いに電気的に接続する。
【0035】
本実施形態においては、ガラス基板3に、ITO膜付COPフィルムシート4を貼合せて、タッチセンサセル集合体マザーボードBを作成したが、COPフィルム4aの代わりに、特開2007−157501号公報(特許文献5)に記載されているような可撓性セラミックシート、或いは、特開2013−63892号公報(特許文献6)、特開2010−13250号公報(特許文献7)、特開2013−35158号公報(特許文献8)に記載されているような可撓性のガラスを使用することもできる。可撓性セラミックシート又は可撓性ガラスを基材として使用する場合には、ガラス基板3を使用する必要はない。
【0036】
フィルムシート4上に、タッチセンサセル1が、縦横の行列状に配列された状態で形成された後に、フィルムシート4上に形成されたタッチセンサセル1を覆うように、表面保護フィルム5が貼り合わされる。次いで、ガラス基板3が、レーザ照射等の公知の方法により、フィルムシート4から剥がされる。レーザ照射によりガラス基板をフィルムシートから剥がす技術は、例えば、国際公開公報WO2009/104371号(特許文献9)に記載されている。本実施形態の説明において、タッチセンサセル集合体マザーボードBという用語は、表面保護フィルムを除く、複数個のタッチセンサセル1が形成されたフィルムシート4及びガラス基板3からなる積層構造体を指すものとして使用されるが、上述の通り、可撓性のガラスシート又はセラミックスシートを基材として使用する場合には、ガラス基板は必須の要素ではない
【0037】
図5(a)は、表面保護フィルム5が貼り合わされていない、タッチセンサセル集合体マザーボードBを示す平面図であり、同図(b)は、
図5のb−b線における断面図であるが、表面保護フィルム5が貼り合わされた状態のタッチセンサセル集合体マザーボードBを示す。
図5(a)に示すように、タッチセンサセル集合体マザーボードBにおいては、複数の光学表示セル1が、端子部分1aが横方向に向けられる状態で、縦方向の列及び横方向の行を構成するように、行列配置される。タッチセンサセル集合体マザーボードBは、
図5(a)に示すように、短辺B−1と長辺B−2とを有する矩形形状であり、一方の短辺B−1の両端近傍にマザーボードBの基準点となる基準標識mが、印字、刻印その他の適当な手法により付されている。光学フィルムの貼り合わせに際しては、タッチセンサセル集合体マザーボードBは、
図5(a)に矢印Aで示す方向、すなわち縦方向に送られる。
【0038】
図6に、位置調節ステーションIの構成を示す。
図6は、位置調節ステーションIにおける貼り合わせ前のマザーボード位置調節段階を示す概略図である。
図5(a)に示すタッチセンサセル集合体マザーボードBは、表面保護フィルム5が貼り合わされた状態でマザーボード搬送台7に載置され、矢印Aで示す送り方向に送られて、マザーボード位置調節盤8の下方位置に達する。マザーボード位置調節盤8は、下面に多数の吸引用孔(図示せず)を有し、内部が真空吸引装置(図示せず)に接続された真空吸引盤として構成されており、上下方向に移動可能な構成である。さらに、該マザーボード位置調節盤8は、送り方向に対し、横方向及び縦方向に可動に支持され、かつ、回転位置すなわち方位方向に位置調節可能な構成である。
【0039】
マザーボード搬送台7に載置されたタッチセンサセル集合体マザーボードBがマザーボード位置調節盤8の下方の位置に達すると、該マザーボード位置調節盤8は、
図6(a)に示すように、その下面がマザーボード搬送台7上のタッチセンサセル集合体マザーボードBの表面保護フィルム5に接触するまで下方に移動し、その位置で真空吸引装置が作動して、真空吸引力により、タッチセンサセル集合体マザーボードBを吸着する。その状態でマザーボード位置調節盤8は、マザーボード搬送台7から上方に上昇し、
図6(b)に示すマザーボード位置検出部に送られる。マザーボード位置検出部には、マザーボードB上の基準標識mを読み取るための光学的読み取り装置9が配置されており、この装置9がマザーボードB上の基準標識mを読み取って該マザーボードBの位置を判断する。
【0040】
図6(c)は、タッチセンサセル集合体マザーボードBの読み取られた位置APと、該マザーボードBの基準位置RPとを例示的に示す概略図である。読み取り位置APと基準位置RPとの対比により、左右の基準標識mの位置における横方向の変位量d1、d2及び縦方向の変位量d3、d4を演算し、演算された変位量を記憶手段(図示せず)に記憶する。次いで、マザーボード位置調節盤8は、貼合せ用吸引保持盤10が待機する転載位置に送られる。
【0041】
図6(d)は、転載位置における動作を示す概略図である。転載位置において、マザーボード位置調節盤8は、演算され記憶手段に記憶されていた変位量d1、d2、d3、d4に基づき、該変位量が零になるように、マザーボード位置調節盤8の縦横方向位置及び回転方位を調節する。貼合せ用吸引保持盤10は、
図7に平面図で示されるように、短辺10a及び長辺10bを有する長方形形状であり、一方の短辺の両端部近傍に、基準点を示すための一対の基準標識nが、印刷、刻印、その他の適当な手段により形成されている。転載位置には、この貼合せ用吸引保持盤10の基準標識nを読み取って、該貼合せ用吸引保持盤10の位置を検出する光学的読み取り装置11が配置されている。
【0042】
図7に示すように、貼合せ用吸引保持盤10に上面には多数の吸引用孔10cが縦横の行列状に形成されており、これら吸引用孔10cは、貼合せ用吸引保持盤10の内部空洞を通って真空吸引装置(図示せず)に接続されている。
図7に破線12で示されるのは、該貼合せ用吸引保持盤10上におけるタッチセンサセル集合体マザーボードBの基準位置である。マザーボード位置調節盤8と同様に、貼合せ用吸引保持盤1貼合せ用吸引保持盤10も横方向及び縦方向の位置調節と回転方向の方位角調節が可能なように支持されている。そして、転載位置において、貼合せ用吸引保持盤10は、その基準標識nの位置が光学的読み取り装置11により読み取られ、タッチセンサセル集合体マザーボードBの位置調節に関連して述べたのと同様にして、基準位置に位置調節される。この状態では、転載位置において基準位置に調節されたタッチセンサセル集合体マザーボードBは、基準位置に調節された貼合せ用吸引保持盤10の破線12に対し上方に位置整合した状態になる。
【0043】
この状態で、
図8(a)に示されるように、タッチセンサセル集合体マザーボードBを保持するマザーボード位置調節盤8は、タッチセンサセル集合体マザーボードBの下面が貼合せ用吸引保持盤10の上面に接触するまで下方に移動させられる。次いで、貼合せ用吸引保持盤10に接続された真空吸引装置が作動させられ、同時に、マザーボード位置調節盤8に接続された真空吸引装置の作動が停止される。その結果、タッチセンサセル集合体マザーボードBは、貼合せ用吸引保持盤10上の破線12により示される基準位置に位置決めされて、該貼合せ用吸引保持盤10上に真空吸引保持される状態になる。換言すると、タッチセンサセル集合体マザーボードBは、マザーボード位置調節盤8から貼合せ用吸引保持盤10に転載される。その後、
図8(b)に示されるように、タッチセンサセル集合体マザーボードBを解放したマザーボード位置調節盤8は、貼合せ用吸引保持盤10から離れて上方に移動し、同様な動作を繰り返す。
【0044】
タッチセンサセル集合体マザーボードBを所定位置に保持する貼合せ用吸引保持盤10は、次に表面保護フィルム剥離ステーションIIに送られる。
図9は、表面保護フィルム剥離ステーションIIにおける剥離装置の構成を示す概略図である。貼合せ用吸引保持盤10は、上述した横方向及び縦方向の位置と回転方位の調節が可能なように支持機構13により支持されており、該支持機構13は、貼合せ用吸引保持盤10を上下方向に昇降させることができるように、昇降機構(図示せず)を備える。該支持機構13は、ガイドレール14に沿って走行するガイド15に支持されており、該ガイド15は、リニアモータ(図示せず)を有する自走式装置として構成することができる。
【0045】
表面保護フィルム剥離ステーションIIにおいては、剥離用粘着テープ駆動装置16が、ガイドレール14の上方に配置されている。剥離用粘着テープ駆動装置16は、テープ繰り出しロール16aと、テープ巻き取りロール16bと、一対の押圧ロール16cとを備え、これらのロールは、剥離用粘着テープ16dが、テープ繰り出しロール16aから繰り出され、粘着面を下向きにした状態で一対の押圧ロール16cの下側を通って巻き取りロール16bに達するように配置される。一対の押圧ロール16cは、繰り出しロール16a及び巻き取りロール16bより下方の所定高さにおいて、ガイドレール14の延びる方向、すなわちタッチセンサセル集合体マザーボードBの送り方向に間隔をもって配置される。図には示していないが、これらの押圧ロール16は、弾性手段例えばバネにより下向きに付勢されるようにすることが好ましい。
【0046】
ガイド15及び支持機構13に支持された貼合せ用吸引保持盤10上のタッチセンサセル集合体マザーボードBは、
図9(a)に示す位置で表面保護フィルム剥離位置に送り込まれ、
図9(b)に示す位置において昇降機構により所定高さまで上昇させられる。この所定高さは、タッチセンサセル集合体マザーボードBの表面保護フィルム5の上面が、一対の押圧ロール16c間に位置する粘着テープ16dに所定の接触圧で接触できる高さである。
【0047】
昇降機構により所定高さまで上昇させられたタッチセンサセル集合体マザーボードBは、そのまま剥離用粘着テープ駆動装置16の下方の位置に送られる。ここで、マザーボードBの表面保護フィルム5の上面が、一対の押圧ロール16cの間において粘着テープ16dの粘着面に押圧状態で接触する。粘着テープ16dの表面保護フィルム5に対する接着力は、表面保護フィルム5のタッチセンサセル1に対する接着力よりも大きく、したがって、表面保護フィルム5は、粘着テープ16dに付着して、樹脂基材4上に配置されたタッチセンサセル1から剥離される。剥離された表面保護フィルム5は、巻き取りロール16bにより粘着テープ16dとともに巻き取られる。表面保護フィルム5が剥離されたマザーボードBは、図(d)に示す位置において昇降機構により、
図9(a)の位置における送り込み時の高さまで下降させられて、次工程に送られる。
【0048】
図10は、剥離用粘着テープ駆動装置16の具体的構成の一例を示す斜視図であり、
図9に側面図で示すテープ駆動装置16が二組、並列に配置される。図の表示を複雑にしないために、
図10においては、表示のために必要な要素のみを示し、タッチセンサセル等は省略してある。表面保護フィルム5の剥離は、
図9及び
図10に示すような剥離用粘着テープを使用する形式に限らず、例えば表面保護フィルムの送り方向前側角部を、例えば粘着ロールにより少し剥がし、この剥がした角部を例えばクランプにより挟んで斜め後方に引くことにより、剥離する等の、他の剥離機構を採用することも可能である。
【0049】
表面保護フィルム剥離工程に続く工程は、表面検査工程である。表面保護フィルム剥離ステーションIIから送り出された貼合せ用吸引保持盤10上のタッチセンサセル集合体マザーボードBは、ガイドレール14に沿って走行するガイド15により、表面検査ステーションIIIに送られる。この時のタッチセンサセル集合体マザーボードBは、樹脂基材4上に形成されたタッチセンサセル1が露出された状態にある。このタッチセンサセル1に対し、光学的に表面検査が行われる。
図1に例示的に示すように、第1表面検査ステーションIIIには表面検査のための光を照射する光源17と、被検査体であるタッチセンサセル1により反射された光を受光する受光素子18が備えられている。検査を終えたタッチセンサセル集合体マザーボードBは、貼合せ用吸引保持盤10上に支持された状態で、次工程のために偏光子積層体貼合せステーションIVに送られる。
【0050】
図11に貼合せステーションIVの一例を示す。集合体マザーボードBを載置した貼合せ用吸引保持盤10は、ガイドレール14に沿って走行するガイド15により、表面検査ステーションIIIから貼合せステーションIVに送られる。貼合せステーションIVには、マザーボード位置検出装置19が設けられており、該マザーボード位置検出装置19は、貼合せステーションIVに送り込まれたマザーボードBの基準標識nを光学的に読み取ってマザーボードBの位置情報を生成する。この位置情報は、
図11には示されていない制御装置の記憶部に記憶される。次いで、集合体マザーボードBを載置した貼合せ用吸引保持盤10は、貼合せ位置に移動させられ、支持機構13の昇降機構により、所定の貼合せ高さまで上昇させられる。制御装置は、貼合せ用吸引保持盤10の指示機構13及びガイド15の作動を制御する。
【0051】
貼合せステーションIVには貼合せ機構20が備えられている。貼合せ機構20は、長尺の光学フィルム21をロール状に巻いた光学フィルムロール22を備える。光学フィルム21は、一対の駆動ロール23により光学フィルムロール22から一定の速度で繰り出される。
図12は、本実施形態に用いられる光学フィルム21の積層構造を示す。光学フィルム21は、偏光子21aの両側にTACフィルムのような保護フィルム21bが貼り合わされた長尺ウェブ状の偏光フィルムと粘着剤層21dを介して該偏光フィルムに接合された長尺ウェブ状の1/4波長(λ)位相差フィルム21cとからなる積層構成である。該位相差フィルム21cの外側には、別の粘着剤層21dを介してキャリアフィルム21eが貼り合わされる。偏光子21aと位相差フィルム21cとは、該偏光子21aの吸収軸と位相差フィルム21cの遅相軸又は進相軸とが45°±5°の範囲の角度で交差するように配置する。この光学フィルム21は、長尺の連続ウェブ形状であるが、その幅は、マザーボードB上に配置された各貼合せ領域の横方向幅Wに対応する寸法である。
【0052】
本実施形態の場合、偏光子21aの吸収軸は、該偏光子21aの長さ方向に平行とし、位相差フィルム21cの遅相軸が、該位相差フィルム21cの長さ方向に対して45°±5°の範囲の角度だけ斜め方向に向いた構成とする。このためには、位相差フィルム21cの製造段階で、該フィルムを斜め延伸する必要がある。この斜め延伸に関しては、特願2013−070787号(特許文献10)、特願2013−070789号(特許文献11)に詳細な記載があり、これらの文献に記載された方法により延伸された位相差フィルムを使用することができる。また、位相差フィルム21cとして、位相差が波長に応じて短波長側ほど小さくなる逆分散特性をもったフィルムを使用することができる。逆分散特性を有する位相差フィルムは、特許第5204200号(特許文献12)、特許第5448264号(特許文献13)等に記載があり、本実施形態の方法においては、これらの特許出願に記載された逆分散特性の位相差フィルムを使用することができる。
【0053】
さらに
図11を参照すると、一対の駆動ロール23により光学フィルムロール22から繰り出された光学フィルム21は、ガイドロール24、上下方向に可動なダンサーロール25及びガイドロール26及びガイドロール27を経て切り込み形成機構28に送られる。切り込み形成機構28は、切断刃29と送り出し用の一対の駆動ロール30とからなる。この切り込み形成機構28は、切り込み形成位置において駆動ロール30を停止させ、光学フィルム21の送りを停止させた状態で、切断刃29を作動させ、キャリアフィルム21eを残して光学フィルム21のみに、その幅方向に切り込み28aを形成する。切り込み28aの間隔は、マザーボードB上の各タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの縦方向の長さLに対応する距離である。したがって、光学フィルムは、切り込み28aにより幅方向に切断されて、貼合せ領域1nの形状に合致した形状である、横方向幅Wと縦方法長さLを有する光学フィルムシート21fとなる。このようにして、キャリアフィルム21e上には、複数の光学フィルムシート21aが連続的に形成され、これらの光学フィルムシート21aは、キャリアフィルム21eに支持されて貼合せ位置に送られる。
【0054】
ダンサーロール25は、上向きに弾性的に付勢されており、連続的に光学フィルム21を送り方向に駆動する一対の駆動ロール23と、切断時には光学フィルム21の送りを停止し、切断終了後に所定距離だけ駆動を行う一対の駆動ロール30との間でフィルム送りの調整を行うように作用する調整ロールである。すなわち、駆動ロール30の停止期間においては、ダンサーロール25は、付勢力により駆動ロール23の送り分を吸収するように上方に移動し、駆動ロール30の作動が開始されたときに、該駆動ロール30により光学フィルム21に加えられる引張力により、付勢力に抗して下方に移動する。
【0055】
切り込み28aにより形成された一連の光学フィルムシート21fは、キャリアフィルム21eに支持された状態で、ガイドロール31、及びガイドロール32を経て、ダンサーロール25と同様な構成のダンサーロール33を通り、ガイドロール34、35、36、37により案内されて貼合せ位置に送られる。
【0056】
貼合せ位置には、貼合せロール38とキャリアフィルム剥離機構39が備えられている。貼合せロール38は、上方の引込み位置と下方の押圧位置との間を可動に配置されており、キャリアフィルム21eに支持された連続する光学フィルムシート21fのうち、先頭の光学フィルムシート21fの先端が、貼合せ対象のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの先端に位置整合した状態になったとき、上方位置から下方の押圧位置まで下降して、光学フィルムシート21fをマザーボードB上のタッチセンサセル1に押し付けて貼り合わせを行う。
【0057】
キャリアフィルム剥離機構39は、貼合せ位置において、キャリアフィルム21eを鋭角に折り返して、先頭の光学フィルムシート21fを該キャリアフィルム21eから剥がすように作用する剥離ブレードを備える。鋭角に折り返されたキャリアフィルム21eを引き取るためにキャリアフィルム巻き取りロール40が配置される。光学フィルムシート21fから剥がされたキャリアフィルム21eは、ガイドロール41及び一対の巻き取り用駆動ロール42を経て、巻き取りロール40に送られ、該巻き取りロール40に巻き取られる。
【0058】
駆動ロール30及び切断刃29の作動は、
図11には示していない前述した制御装置により制御される。すなわち、請求項装置は、マザーボードB上のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの寸法及び位置に関する情報を格納しており、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの縦方向長さLの情報に基づいて制御装置が駆動ロール30の駆動と切断刃29の作動を制御して、貼合せ領域1nの縦方向長さLに対応する長さ方向間隔で、光学フィルム21に切り込み28aを形成する。また、貼合せ位置の上流側には、光学フィルムシート21fの先端を検出するフィルム検出装置43が設けられており、貼合せ位置に送られる光学フィルムシート21fの先端位置についての情報を制御装置に提供する。この光学フィルムシート先端位置情報は、制御装置に格納され、制御装置は、この光学フィルムシート先端位置情報と、貼合せ用吸引保持盤10から取得したマザーボードBの位置情報に基づき、駆動ロール30と巻き取り用駆動ロール42の作動を、貼合せ用吸引保持盤10の動きに対応させて制御し、キャリアフィルム21eから剥がされた光学フィルムシート21fの先端が、貼合せ位置にあるマザーボードB上の貼り合わせが行われるタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの先端側に位置整合するように調節する。位置整合が達成されると、光学フィルムシート21fとマザーボードBは、同期した速度で送られる。貼合せロール38が下方の押圧位置に下降して、光学フィルムシート21fをタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに押し付ける。このようにして、タッチセンサセル1への光学フィルムシート21fの貼り合わせが行われる。
【0059】
図13は、光学フィルムシート21fを、マザーボードB上において縦横の行列状に配列されたタッチセンサセル1に順次は貼り合わせる順序の一例を示す概略図である。この例においては、貼合せ機構20は、送り方向に対する横方向位置が固定されており、マザーボードBを保持する貼合せ用吸引保持盤10は、支持機構13上に横方向移動が可能なように取り付けられている。
図13(a)に示すように、マザーボードBの位置は、最初に左端のタッチセンサセル列の先頭のタッチセンサセル1が貼合せ位置に位置決めされるように制御される。この状態で、
図11に関連して前述したように、光学フィルムシート21fが左端列先頭の表示セル1の貼合せ領域1nに貼り合わされる。
【0060】
次いで、貼合せ用吸引保持盤10を横方向に動かすことにより、マザーボードBが送り方向に対して左横方向に、タッチセンサセル列の横方向間隔に相当する距離だけ変位させられる。この横変位により、
図13(b)に示すように、左から2番目の列の先頭のタッチセンサセル1が貼合せ位置に位置決めされる。そして、前述と同様の動作により、このタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに光学フィルムシート21fが貼り合わされる。その後、同様の操作によりマザーボードBが左横方向に変位させられて、光学フィルムシート21fの貼り合わせが行われる。タッチセンサセル1が3列に配置されている図示例の場合には、これで先頭のタッチセンサセルへの光学フィルムシート21fの貼り合わせは完了する。この状態を
図13(c)に示す。
【0061】
次に、各縦列におけるタッチセンサセル1の間隔に相当する距離だけ貼合せ用吸引保持盤10が送り方向に駆動され、右端の列の先頭から2番目のタッチセンサセル1が貼合せ位置に位置決めされ、同様にして、
図13(d)に示すように、このセル1の貼合せ領域1dに光学フィルムシート21fが貼り合わされる。その後、
図13(e)に示すように、マザーボードBが送り方向に駆動されて、同様な操作により光学フィルムシート21fの貼合せが行われる。
【0062】
すべてのタッチセンサセル1に対する光学フィルムシート21fの貼合せが完了すると、マザーボードBは、貼合せ用吸引保持盤10上に保持された状態で切断ステーションVに送られる。
【0063】
図14は、切断ステーションVにおいて使用される切断装置の一例を示す斜視図である。切断装置は、内部が真空吸引源49に接続された真空吸引台46と、該真空吸引台46上に取り外し可能に取り付けられた切断用型板47とを備える。タッチセンサセル1の形状及びマザーボードB上におけるタッチセンサセル1の配列間隔に対応する間隔で形成された切断用溝47aを有する。さらに、切断用型板47は、貼合せ用吸引保持盤10と同様に、多数の真空吸引孔47bを有する。また、これらの切断用溝47aに沿って切断用型板47上に置かれた物体を所定の形状で打ち抜くための多数の切断刃(図示せず)が設けられる。この切断用型板47は、タッチセンサセル1の形状に適合する複数のものが準備されており、切り出されるタッチセンサセル1の形状に応じて適切なものを選んで真空吸引台45に取り付けて使用することができる。
【0064】
切断ステーションVに移送されたマザーボードBは、貼合せ用吸引保持盤10から真空吸引台45上の切断用型板47a上に転載される。この転載は、位置調節ステーションIに関連して前述した転載と同様の方法により行うことができる。切断用型板47上に位置決めされて真空保持されたマザーボードBは、切断用型板47の切断用溝47aに沿って作成された切断刃を下して打ち抜くことにより、個々のタッチセンサセル1に対応する形状に切断される。このようにして、光学フィルムシート21fが貼合せ領域1nに貼り合せられたタッチセンサセル1が得られる。
【0065】
切断は、打ち抜きに限られず、例えば、
図1の切断ステーションVに例示的に示すレーザ切断機構によって切断を行ってもよい。切断された個々のタッチセンサセル1は、例えば
図15に示すような真空吸引式の搬送機構52によって次工程に搬送することができる。
【0066】
上述した実施形態においては、キャリアフィルム21eに支持された積層構成の光学フィルムは、予め切断機構28により所定の長さに切断されて光学フィルムシート21fの形態にされ、その後でマザーボードB上のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに貼り合わされたが、本発明の他の態様においては、予めシート上に切断されることなく、光学フィルムは、連続帯状フィルムの形態で、縦列のタッチセンサセルの全体に渡して貼り合わされる。この実施形態では、貼り合わせる連続帯状フィルムの長さ、すなわち、縦列の先頭のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの縦方向先端側から、末尾のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの後端側までの寸法に合わせて、光学フィルムを切断機構28によって予め切断するか、又は、貼合せ位置近辺にある切断機構によって貼合せ後に切断する。この実施形態による貼合せを
図16に示す。
図16(a)に示すように、マザーボードBは、送り方向左端の列の先頭のタッチセンサセル1の先端が貼合せ位置における所定の位置に位置決めされる。
図13に関連して上述したように、光学フィルム21からキャリアフィルム21eを剥がして、該光学フィルムを左端列のタッチセンサセル1に連続的に貼り合わせる。次いで、マザーボードBを左横方向及び後方に移動させて、
図16(b)に示すように2列目先頭のタッチセンサセル1が貼合せ位置に整合する状態にして、同様な貼り合わせを行う。同様に、マザーボードBを左横方向及び後方に移動させて、
図16(b)に示すように右端列先頭のタッチセンサセル1が貼合せ位置に整合する状態にして、同様な貼り合わせを行う。このようにして貼り合わせが行われたマザーボードBは、
図14に示す切断機構により切断を行って個々のタッチセンサセル1を得る。この切断により、連続的に貼り合わされた光学フィルム21は、タッチセンサセルの貼合せ領域1nの寸法に対応する寸法に切断される。
【0067】
本発明の方法は、マザーボードB上に縦1列に配置されたタッチセンサセル1への光学フィルムの貼り合わせにも適用することができる。その一例を
図17に示す。この場合において、タッチセンサセル1は、接続領域1eが列の向きに対して横向きになるように、マザーボードB上に配置される。貼り合わせは、
図11に関連して説明した動作を同様な動作により、列の先頭から順に、予め切断した光学フィルムシート21fを、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nに貼り合わせることによって行うことができる。代替的には、列のタッチセンサセル1全体にわたって、その貼合せ領域1nに光学フィルム21を貼り合わせ、後の切断工程において、光学フィルム21の余剰部分を切り落としてもよい。
【0068】
また、
図16を用いて説明される実施態様では、光学フィルムがタッチセンサセルに対して縦方向に貼り合わされたが、本発明のさらに別の態様では、横方向に光学フィルムシートが貼り合わされる。
図18は、この実施態様による貼り合わせの概略図を示す。
図18に示すとおり、本態様では、送り方向72に端子部分が位置するように、タッチセンサセル1が行列状に配置される。すなわち、本実施形態では、送り方向72が、タッチセンサセル1の横方向、送り方向72に対して垂直の方向がタッチセンサセル1の縦方向となる。また、本実施態様では、縦方向に並べられたタッチセンサセルの列70全体に対して、横方向に光学フィルムシート21fを貼り合わせるため、光学フィルム21の幅は、縦方向に並べられたタッチセンサセルの列70の縦寸法に対応する。ここで、タッチセンサセルの列70の縦寸法に「対応する」とは、厳密に一致することを意味するのではなく、タッチセンサセルの列70の縦寸法を含み、概ね一致すればよく、例えば、該縦寸法を基に光学フィルムの幅が定められる程度の余剰寸法があってもよい。本態様においては、光学フィルム21は、切り込み形成機構28によって、キャリアフィルム21eを残して、切断されて、光学フィルムシート21fが形成される。切断の間隔は、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの横方向幅Wに対応する。したがって、光学フィルム21は、切り込み28aにより幅方向に切断されて、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの横方向幅Wとタッチセンサセル1の列70の全体の縦方向長さに対応する辺の長さを有する光学フィルムシート21fとなる。
【0069】
図19は、
図18に示される態様に関する貼り合わせ順序の一例を示す概略図である。貼合せ用吸引保持基板10を移動させて、
図19(a)に示すように、1列目のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの先端が、光学フィルムシート21fの先端である貼合せ位置に位置決めされる。粘着剤層21dが光学フィルムシート21f側に残るように、光学フィルムシート21fからキャリアフィルム21eを剥がして、該光学フィルムシート21fを1列目のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに横方向に連続的に貼り合わせる。次いで、マザーボードBを前方に移動させて、
図19(b)に示すように2列目のタッチセンサセル1が、貼合せ位置に整合する状態にして、同様の貼り合わせを行う。同様に、マザーボードBを前方に移動させて、
図19(c)に示すように3列目のタッチセンサセル1が貼合せ位置に整合する状態にして、同様の貼り合わせを行う。このようにして貼り合わせが行われたマザーボードBに対して、
図14に示す切断機構により切断を行って個々のタッチセンサセル1を得る。この切断により、連続的に貼り合わされた光学フィルムシート21fは、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの寸法に対応する寸法に切断される。本実施形態では、マザーボードBは、前方に移動するのみであり、マザーボードBを前後に移動させる必要がないから、マザーボード上に行列状に配置された多数のタッチセンサセルを短い時間で貼り合わせることができる。縦方向に光学フィルムを貼合せる多数の貼合せ機構を用いることによっても、前方への移動のみで、マザーボード上の全てのタッチセンサセル1に貼り合わせを行うことは、可能であるが、多数の貼合せ機構を用いると、設備の占有面積が拡大するし、1つでも貼合せ機構が、故障すると、貼り合わせ装置全体を停止させることになるため、稼働が不安定となる。また、多数の貼合せ機構は、製造装置のコストを増加させることになる。なお、
図19に示される実施形態においては、貼合せ方法を除いては、
図11に示される実施形態と同様である。
【0070】
また、
図18に示された実施態様では、貼合せを行う前に、光学フィルム21を、貼合せ領域1nの横方向幅に切断して、光学フィルムシート21fを形成したが、本発明のさらに別の実施態様においては、光学フィルム21をタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに横方向に連続的に貼合せた後に、光学フィルム21の切断を行い、光学フィルムシート21fを形成する。タッチセンサセル1の横方向の後方端部に一致させて、光学フィルム21の切断を行ってもよいが、後の切断ステーションVでの切断工程で光学フィルムシート21fの余剰部分を切除することができるので、光学フィルム21の余剰部分を残して、貼合せ領域1nの後方端部近辺で切断してもよい。横方向の後方に接続領域1eが存在すると接続領域1e上で光学フィルム21を切断することになり、接続領域1eを損傷させやすいので、接続領域1eは、横方向の先端側に位置するように配置することが望ましい。
【0071】
また、本発明の別の態様においては、光学フィルムシートが、タッチセンサセルの横方向に貼り合わされる点では、
図18に示される実施態様と同一であるが、複数の光学フィルムロールを用いる点で異なる。
図20に、この態様による貼り合わせの概略図を示す。本実施形態では、二つの光学フィルムロール22−1及び22−2の幅はそれぞれ、タッチセンサセルの列70を構成するタッチセンサセルの二つの部分列70−1及び70−2の縦方向寸法に対応し、二つの光学フィルムロール22−1及び22−2の全体の幅が、タッチセンサセルの列70の縦方向寸法に対応する。本態様においても光学フィルム21−1及び21−2は、切り込み形成機構28により、キャリアフィルム21e−1及び21e−2を残して切断されて、光学フィルムシート21f−1及び21f−2が形成される。切断の間隔は、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの横方向幅Wに対応する。したがって、光学フィルム21−1及び21−2は、切断によって、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの横方向幅Wとタッチセンサセル1の部分列70−1(70−2)の縦方向長さに対応する辺を有する光学フィルムシート21f−1及び21f−2となる。本態様においては、同一の光学フィルムロールを2本用いているが、3本等の他の本数のフィルムロールを用いてもよいし、異なる幅の光学フィルムロールを用いてもよい。また、一つの光学フィルムロールを用いる場合と同様に、光学フィルムをタッチセンサセルに貼り合わせた後に、光学フィルムを切断するように構成してもよい。
【0072】
図21は、
図20に示される態様に関する貼り合わせ順序の一例を示す概略図である。貼り合わせは、
図18に記載の態様と同様の貼合せ方法によって行われる。すなわち、マザーボードBを前方(横方向)に移動させて、
図21(a)に示すように、光学フィルムシート28−1の先端が、1列目のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの先端に合うように位置決めされて、部分列70−1に属するタッチセンサセル1に対する貼り合わせが行われる。貼り合わせは、
図13に関連して上述したように、光学フィルムシート21f−1からキャリアフィルム21e−1を剥がして、該光学フィルムシート21f−1を部分列70−1の1列目のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに横方向に連続的に貼り合わせる。このとき、光学フィルムシート28−2の貼合せ位置は、横方向(送り方向)に2列分光学フィルムシート28−1よりも送り先側に位置するため、部分列70−2に属するタッチセンサセル1には、光学フィルムシート21f−2の貼り合わせは行われない。次いで、マザーボードBを前方に移動させて、
図21(b)に示すように、2列目の部分列70−1のタッチセンサセル1が、光学フィルムシート28−1の貼合せ位置に整合する状態にして、同様の貼り合わせを行う。さらに、マザーボードBを前方に移動させて、
図21(c)に示すように3列目のタッチセンサセル1が貼合せ位置に整合する状態にする。このとき、光学フィルムシート28−2の先端が、部分列70−2の1列目のタッチセンサセルの貼合せ領域1nの先端に位置整合することになるから、3列目の部分列70−1のタッチセンサセルと部分列70−2の1列目のタッチセンサセルは、同時に貼合せが行われることになる。さらに、マザーボードBを前方に移動させて、
図21(d)に示すように、4列目の部分列70−1のタッチセンサセル1が、光学フィルムシート28−1の貼合せ位置に整合し、2列目の部分列70−2のタッチセンサセル1が、光学フィルムシート28−2の貼合せ位置に整合する状態にして、同様の貼り合わせを行う。このようにして全てのタッチセンサセルに対して光学フィルムシートの貼り合わせが行われたマザーボードBは、
図14に示す切断機構により切断を行って個々のタッチセンサセル1を得る。上記の実施態様と異なり、貼合せ機構は、横方向に関して同一の位置に並べてもよい。もっとも、
図20に図示されていないが、実際の貼合せ位置の周辺には、剥離手段や貼合せロールの支持部材等を有する貼り合せ機構が存在する。そのため、光学フィルムの貼合せ位置を、光学フィルムロールごとに横方向に異なるように配置することで、かかる貼合せ機構の配置スペースを確保しやすくなる。特に隣接する貼合せ機構が、配置スペースの確保のために問題となるため、隣接する光学フィルムロールに対応する貼合せ位置のみを横方向に異なるようにすることが好ましい。本実施態様では、光学フィルムロール22−1及び22−2の貼合せ位置が、横方向に2列分異なっているが、これに限定されることはなく、例えば、1列分だけ貼合せ位置が異なるようにしてもよい。
【0073】
本発明の他の態様においては、タッチセンサセルの部分列に対応する幅を有する光学フィルムロールを用いるが、光学フィルムシートの貼合せ位置とマザーボードとを縦方向に相対的に移動させて、光学フィルムシートの貼り合わせを部分列ごとに順次に行うことによって、一列分のタッチセンサセルに光学フィルムシートを貼り合わせる。すなわち、タッチセンサセルの部分列に、光学フィルムシートを貼り合わせた後に、タッチセンサセル集合体マザーボードと、光学フィルムシートとを、タッチセンサセルの部分列に相当する距離だけ縦方向に相対的に移動させて、光学フィルムシートの貼合せが行われていない部分列を構成するタッチセンサセルの貼合せ領域の先端を、光学フィルムシートの貼合せ位置に整合させる。
図22は、マザーボードBを移動させることによって、光学フィルムシート28fとマザーボードBとの縦方向の相対的移動を行う実施態様を示す。
図22に示される態様では、光学フィルムロール22は、部分列70−1(70−2)の縦方向寸法に対応する。また、光学フィルム21は、切り込み形成機構28により、キャリアフィルム21eを残して、切断されて、光学フィルムシート21fが形成される。切断の間隔は、タッチセンサセル1の貼合せ領域1nの横方向幅Wに対応する。したがって、光学フィルム21は、切り込み28aにより幅方向に切断されて、横方向幅Wとタッチセンサセル1の部分列70−1(70−2)の縦方向長さに対応する辺を有する光学フィルムシート21fとなる。
【0074】
図23は、
図22に示される態様に関する貼り合わせ順序の一例を示す概略図である。
図23(a)に示すように、貼合せ用吸引保持盤10を移動させることによって、マザーボードBを移動させて、マザーボードB上に行列状に配列された1列目のタッチセンサセルを光学フィルムシート21fの貼合せ位置に合わせる。次いで、
図23(b)に示されるように、タッチセンサセルの1列目の送り方向から見て左側の部分列70−1を光学フィルムシート21fの貼合せ位置に合わせる。つまり、部分列70−1に属するタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの先端と光学フィルムシート28fの先端とを位置整合させる。そして、部分列70−1に属するタッチセンサセル1の貼合せ領域1nに光学フィルムシート28fを横方向に連続的に貼り合わせる。かかる貼り合わせの後に、マザーボードBを、部分列の縦方向の寸法だけ縦方向(送り方向左側)に移動させて、
図23(c)に示されるように、1列目の送り方向から見て右側の部分列70−2に属するタッチセンサセルを、光学フィルムシートの貼合せ位置に合わせる。マザーボードBは、貼り合わせのために、横方向に移動しているため、マザーボードBは、縦方向のみならず、貼合せ領域1nの横方向幅Wだけ、後方(貼合せ方向とは逆方向)に移動することになる。次いで、部分列70−2に属するタッチセンサセル1に光学フィルムシート21fを貼り合わせる。光学フィルムシート28fを一列目の全てのタッチセンサセルに貼り合せたら、
図23(d)マザーボードBを縦方向(送り方向右側)及び前方に移動させて、2列目の部分列70−1に属するタッチセンサセル1を貼合せ位置に合わせて、2列目の部分列70−1に属するタッチセンサセル1に光学フィルムの貼合せを行う。1列目と同様に、マザーボードBを移動させて、
図23(e)に示されるように、2列目の部分列70−2に属するタッチセンサセルに光学フィルムシート28fを貼り合わせる。このようにして全てのタッチセンサセル1に光学フィルムシート28fの貼り合わせが行われたマザーボードBが、
図14に示す切断機構により切断を行って個々のタッチセンサセル1を得る点は、他の形態と同様である。
【0075】
図24は、光学フィルムシートを移動させることによって、上記の縦方向の相対的移動を行う実施態様を示す。この実施態様では、貼合せ機構20を縦方向に可動できるように設計し、貼合せ機構20を縦方向に移動させることよって、光学フィルムの貼合せ位置を、貼り合わせ対象となるタッチセンサセルの先端側の位置に合わせる点以外は、
図22及び
図23に記載される態様と同様である。
【0076】
図25は、
図24に示される態様に関する貼り合わせ順序の一例を示す概略図である。
図25(a)に示されるように、マザーボードBを移動させて、マザーボードB上に行列状に配列されたタッチセンサセル1の1列目のタッチセンサセル1の貼合せ領域1nの先端と光学フィルムシート28f先端である貼合せ位置とを横方向に関して位置整合させる。次いで、
図25(b)に示されるように、また、貼合せ機構20の移動により、光学フィルムシート28fを縦方向に移動させることによって、光学フィルムシートの先端を一列目の部分列70−1に縦方向に関して位置整合させる。すなわち、部分列70−1に属するタッチセンサセルの貼合せ領域1nと光学フィルムシート28fの先端とを位置整合させる。そして、1列目の送り方向左側に位置する部分列70−1に光学フィルムシートを横方向に連続的に貼り合わせる。かかる貼り合わせの後に、貼合せ機構20の移動により光学フィルムシート21fを、部分列の縦方向の寸法だけ縦方向(送り方向右側)に移動させて、
図25(c)に示されるように、1列目の送り方向右側の部分列70−2に属するタッチセンサセル1に貼合せ位置を合わせる。マザーボードBは、貼り合わせのために、横方向に移動しているため、マザーボードBは、貼合せ領域1nの横方向幅Wだけ、後方(貼合せ方向とは逆方向)に移動することになる。次いで、部分列70−2に属するタッチセンサセル1に光学フィルムシート28fを貼合せる。光学フィルムシート28fを一列目の全てのタッチセンサセルに貼合せたら、貼合せ機構20を縦方向(送り方向左側)に移動させ、かつ、マザーボードBを前方に移動させて、
図25(d)に示されるように、2列目の部分列70−1を貼合せ位置に合わせ、2列目の部分列70−1に属するタッチセンサセルに光学フィルムの貼合せを行う。そして、1列目と同様に、マザーボードBを移動させて、
図25(e)に示されるように、2列目の部分列70−2に属するタッチセンサセル1に光学フィルムシート28fを貼り合わせる。本形態では、マザーボードBを縦方向に移動させないため、貼合せステーションIVの縦方向の大きさを小さくすることができるため、省スペース化が可能になる。
【0077】
図23及び
図25に示される貼り合わせ順序は、各列の貼合せを、部分列70−1に属するタッチセンサセル1から行っているが、列によって異なる順番で貼合せを行ってもよい。例えば、2列目を、部分列70−2に属するタッチセンサセルから貼り合わせを行うことによって、1列目から2列目に列を移動する際に縦方向にマザーボードB或いは光学フィルムシートを移動させる必要がなくなる。すなわち、列間の光学表示フィルムとタッチセンサセルの位置整合を行う際に、縦方向の位置整合を省略することができる。また、
図23及び
図25に示される態様では、一列当たり6個のタッチセンサセル1で構成される列に対して、3個のタッチセンサセル1に対する貼り合わせを2度行うことによって、一列分のタッチセンサセル1に光学フィルムシート28fを貼り合わせたが、2個のタッチセンサセルに対する貼合せを3回おこなってもよい。また、1つのタッチセンサセルに対する貼合せを6回行ってもよく、タッチセンサセル外に残った余剰の光学フィルムが存在しない場合には、切断ステーションVにおいて、光学フィルムを切断する必要がなくなる。なお、いずれの形態においても、一列当たりのタッチセンサセルの個数は、複数であればよく、6個に限られない。
【0078】
なお、
図18から24に示される実施形態において、貼合せステーションIV以外の構成は、
図1から
図16を用いて説明される実施形態と同様である。
【0079】
以上、本発明を特定の実施形態について図示し、説明したが、本発明は、図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲の請求項によってのみ定まるものである。
【解決手段】タッチセンサセルの貼合せ領域に対し、光学フィルムシートを貼合せる方法である。タッチセンサセルは、タッチセンサが配列されるセンサ領域と電気接続用の電気端子を備える接続領域とタッチセンサと電気端子とを接続する配線が配置される配線領域とを備える。タッチセンサセルの複数個を基材上に配列した構成のタッチセンサセル集合体マザーボードとタッチセンサセル集合体マザーボード上に縦方向の列状に配列されたタッチセンサセルの貼合せ領域の横方向幅に対応する幅を有する偏光子の層を少なくとも含む光学フィルムにキャリアフィルムを貼り合わせた連続ウェブ形状の光学フィルム積層体をロール状に巻いた光学フィルム積層体ロールとを使用する方法を提供する。