特許第6095852号(P6095852)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6095852産業プロセスにおいて用いられる圧力トランスミッタ用シール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6095852
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】産業プロセスにおいて用いられる圧力トランスミッタ用シール
(51)【国際特許分類】
   G01L 19/06 20060101AFI20170306BHJP
【FI】
   G01L19/06 A
【請求項の数】19
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-516971(P2016-516971)
(86)(22)【出願日】2014年6月26日
(65)【公表番号】特表2016-532080(P2016-532080A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(86)【国際出願番号】US2014044308
(87)【国際公開番号】WO2015047501
(87)【国際公開日】20150402
【審査請求日】2016年4月22日
(31)【優先権主張番号】14/038,993
(32)【優先日】2013年9月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119688
【弁理士】
【氏名又は名称】田邉 壽二
(72)【発明者】
【氏名】ブローデン,デイヴィッド,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】シュワルツ,ダニエル,ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】ケーラー,ジョナサン,ゴードン
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5609305(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
産業プロセスにおけるプロセス流体の圧力を測定するための圧力トランスミッタシステムにおいて、
圧力センサを有する圧力トランスミッタと、
プロセス流体の圧力を圧力センサに結合するように構成された円形型開口部を有するプロセス流体通路と、
環状凹部、当該環状凹部から放射状に内側に配置された環状加重集中部および前記環状凹部を満たして前記環状加重集中部の少なくとも一部に接するシール材料を含み、前記円形型開口部の周囲に拡がった同心状のシール支持構造体とを含む圧力トランスミッタシステム。
【請求項2】
前記同心状のシール支持構造体が、前記環状加重集中部から放射状に内側に配置された環状内側凹部を備え、前記シール材料が前記環状内側凹部の少なくとも一部を満たすことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項3】
前記加重集中部が、前記円形型開口部に初期加重を加えることを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項4】
前記加重集中部が、前記同心状のシール支持構造体から材料を除去することによって製造されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項5】
前記環状加重集中部が、前記同心状のシール支持構造体内の傾斜によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項6】
前記シール材料が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項7】
前記シール材料がグラファイトから構成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項8】
前記同心状のシール支持構造体が、前記圧力トランスミッタの表面に取り付けられた溶接リングに形成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項9】
前記同心状のシール支持構造体が、プロセスコンポーネントの表面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項10】
前記プロセスコンポーネントが、前記圧力トランスミッタを前記プロセス流体に結合するために用いられる結合部を構成することを特徴とする請求項9に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項11】
前記シール支持構造体が、前記シール材料のコールドフローを減らすように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項12】
前記環状加重集中部は、前記シール材料に加わる単位面積当たりの圧力が増幅するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項13】
前記同心状のシール支持構造体が、前記圧力トランスミッタ本体に溶接されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項14】
前記環状加重集中部が、前記シール材料のコールドフローを減らすように構成された鋸歯状部を含むことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項15】
前記環状凹部から放射状に外側に配置された外側環状加重集中部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項16】
前記外側環状加重集中部が、前記シール材料のコールドフローを減らすように構成された鋸歯状部を含むことを特徴とする請求項1に記載の圧力トランスミッタシステム。
【請求項17】
圧力センサを有するプロセス変数トランスミッタをプロセス流体にシールする方法において、
プロセス結合部の周囲に拡がる環状加重集中部を提供し、
前記環状加重集中部から放射状に外側に配置された前記加重集中部の周囲に環状凹部を提供し、
前記加重集中部とプロセス面との間の前記環状凹部内にシール材料を配置し、
前記プロセス面に対して前記シール材料を押し付ける初期加重を加えることを含むプロセス変数トランスミッタをシールする方法。
【請求項18】
材料除去プロセスを用いて前記環状加重集中部を製造することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
傾斜加工のプロセスを用いて前記環状加重集中部を形成することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロセス制御機器に関する。特に、プロセス圧力に結合する圧力トランスミッタに関する。
【背景技術】
【0002】
圧力を検知するトランスミッタは通常少なくとも一つの隔離ダイヤフラムに結合された圧力センサを有する。トランスミッタは通常フランジに取り付けられ、フランジの通路からプロセス流体を受け容れるように配列された開口部を備える。隔離ダイヤフラムは開口部に配置され、検知される腐食性のプロセス流体からプロセスセンサを隔離する。圧力は隔離ダイヤフラムから、通路内に運ばれた実質的に非圧縮性の隔離流体を経由して測定ダイヤフラムを有するセンサに伝送される。特許文献1,2に、このタイプの圧力トランスミッタが開示されている。
【0003】
圧力トランスミッタには隔離ダイヤフラムを取り囲むよう開口部内に設置された溶接リングが高頻度で備えられている。溶接リングはトランスミッタ本体および隔離ダイヤフラムに溶接され、これにより隔離ダイヤフラムをトランスミッタ本体に固定させることができる。溶接リングはОリングのようにシールをサポートするのにも用いられる。トランスミッタが、例えばボルト締めによって加えられるような取付力によってプロセスフランジに取り付けられると、シールと溶接リングはプロセス流体が開口部から漏れるのを防ぐためにフランジに対して押し付けられる。このような溶接リングの例は特許文献3,4に開示され、いずれもローズマウント社に譲渡されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,833,922号明細書
【特許文献2】米国特許第5,094,109号明細書
【特許文献3】米国特許第5,922,965号明細書
【特許文献4】米国特許第6,055,863号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
溶接リングとの関連で用いられるシールのいくつかのタイプは特に維持するのが難しい。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から成るシールはシールとして用いることができる。しかし、ポリテトラフルオロエチレンはコールドフローの性質を持ち、時間とともにその形を失う。これはシールに加わる初期加重を減らし、これによってシールの効果を弱めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
産業プロセスにおけるプロセス流体の圧力を測定する圧力トランスミッタシステムは圧力センサを有する圧力トランスミッタを備える。円形型開口部を有するプロセス流体通路は、圧力センサにプロセス流体の圧力を結合するように構成されている。円形型開口部の周囲に拡がった同心状のシール支持構造体は環状凹部を含む。環状加重集中部は環状凹部から放射状に内側に配置されている。シール材料は環状凹部を満たし、少なくとも環状加重集中部の一部と接する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の溶接リングと支持表面を有する圧力トランスミッタの断面図である。
図2】加重集中部を備えるシール支持構造体の一実施形態を示す部分断面図である。
図3】隆起型の加重集中部の他の実施形態を示す断面図である。
図4】2つの凹部の間に形成された加重集中部を有するシール支持構造体を示す実施形態である。
図5】内部に形成されたシール支持構造体を有するプロセスコンポーネントの外面の斜視図である。
図6図5のシール支持構造体の部分断面図である。
図7】内部に鋸歯状の縁を有するシール支持構造体の他の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、同心状のシール支持構造体を利用する産業プロセス制御圧力トランスミッタに使用するシールを提供する。シール支持構造体は、円形型開口部の周囲に拡がって開口部をシールするように構成される。支持構造体は凹部エリアと加重集中部分を備える。シール材料は凹部エリア内に留置する構成となっており、また加重集中部分はプロセス面にシール材料を押し付ける構成とされることによってプロセス面から円形型開口部をシールする。
【0009】
図1は、本発明におけるトランスミッタ本体12、フランジ(又は共面マニホールド)13およびセンサ本体14を有する圧力トランスミッタ10を示している。本発明は共面フランジを用いる場合を例にして示されるが、本発明ではプロセス流体を受け容れるように適応されたあらゆるタイプのフランジ、マニホールドあるいは他の結合部材が用いられてもよい。センサ本体14は圧力センサ16を備え、トランスミッタ本体12はトランスミッタ回路20を備える。センサ回路18は通信バス22を通ってトランスミッタ回路20に結合される。トランスミッタ回路20は二線式4−20mAプロセス制御ループ23を介してプロセス流体の圧力に関係する情報を送る。トランスミッタ10はプロセス流体圧力に関係する情報をプロセス制御ループ23に結合された制御ルーム60又は他のデバイス(図示省略)に送信する。プロセス制御ルーム60は電源62および抵抗64によって形成されている。トランスミッタ10はループ23から供給される電力によって完全に駆動される。プロセス制御ループ23は、ハート(登録商標)プロトコルによってデジタル情報を送信するばかりでなく、無線ハート(登録商標)のような無線通信技術を採用する制御ループを備えるあらゆるタイプのプロセス制御ループであり得る。しかし、本発明はこれらの通信技術に限定されない。
【0010】
圧力センサ16は絶対又は差動圧力センサとすることができる。圧力センサ16が差動圧力センサである場合の実施形態において、センサ16は通路24内の圧力P1とフランジ13の通路26内の圧力P2との差を計測する。この実施形態においては、圧力P1は通路32を介してセンサ16に結合される。圧力P2は通路34を介してセンサ16に結合される。通路32は結合部36およびチューブ40を通って延びている。通路34は結合部38およびチューブ42を通って延びている。通路32、34はオイルのような相対的に非圧縮性の流体で満たされる。結合部36、38はセンサ本体14に取り付けられ、センサ回路を備えるセンサ本体の内部と通路24、26内に収容されるプロセス流体との間に長いフレーム急冷用の通路を提供する。
【0011】
通路24はセンサ本体14内の開口部28に隣接して配置される。通路26はセンサ本体14内の開口部30に隣接して配置される。ダイヤフラム46は開口部28内に配置され、通路24に隣接してセンサ本体14に結合される。通路32は結合部36とセンサ本体14を通ってダイヤフラム46まで延びている。ダイヤフラム50は通路26に隣接してセンサ本体14に結合される。通路34は結合部38とセンサ本体14を通ってダイヤフラム50まで延びている。
【0012】
溶接リング48は開口部28内に配置され、センサ本体14の支持表面49に溶接される。溶接リング52は開口部30内に配置され、センサ本体14の支持表面53に溶接される。溶接リング48、52は通常実質的に同一であり、また環状型が好ましく、隔離ダイヤフラム46、50を取り囲むように開口部28、30内に配置される。いくつかの好ましい実施形態として、溶接リングをセンサ本体14に取り付けるために用いられる接合部は、それぞれ隔離ダイヤフラムをセンサ本体にも取り付ける。溶接リング48、52は、プロセス流体が通路24、26から漏れるのを防ぐために開口部28、30を密閉するシールを支持するためにも用いることもできる。例示するように、溶接リング48、52はシール54、46をそれぞれ支持する。
【0013】
動作中においては、トランスミッタ10がフランジ13にボルトで固定されると、フランジ13の表面58は溶接リング48、52およびシール54、56に押し付けられる。溶接リングとシールに加えられる締付力または取付力はシールを押圧し、それによってプロセス流体が通路24、26および開口部28、30から漏れるのを防ぐ。取付力も溶接リング48、52を変形させる。隔離ダイヤフラム46、50は、いずれも対応する溶接リング48と表面49との間、溶接リング52と表面53との間に部分的に配置されるか、或いは溶接リングとセンサ本体支持表面との間には配置されることなく溶接リングに直接隣接する。
【0014】
上記したように、トランスミッタ10のような特定の圧力トランスミッタは、着脱自在のフランジ13にシールされる。以前はОリングタイプのシールが用いられていた。最近では、これらはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をベースとしたシールに取って代わられている。このようなシールではしばしば、構造体のあるタイプは、PTFEシールの形を維持しようとする「充填されたシール」の形を取る。シール材料は溝部又はその他の凹部に強制的に過剰充填される。次いで、初期加重がボルト等を用いているシールに加わると、シール面が相互に接近し、シール材料が凹部に押し出される(コールドフロー)。ボルトの締付力によってシール面は固く保持され、温度的にも圧力的にも適度にシールされる。しかし、PTFE(又はガラス入りのPTFE)はコールドフローを引き起こす傾向がある。PTFEのこのコールドフローによってシールは時間と共に変形し、それによってシールの効果が減退する。このようなコールドフローおよび押し出しを防ぐために様々な制限方法が用いられ、これによってシール面に初期荷重力を維持しようとする。代表的な設計のガイドラインにおいては、荷重が特定ジョイント上に予定される無負荷時の荷重の2倍であることが義務づけられている。したがって、シールへの最初の荷重ばかりでなく、荷重を維持するその性能は、そのようなシールの性能を決定づける重要な要因となる。これらの制限は、最大作動圧力、プロセス温度の作動限界、温度/圧力のサイクル変動におけるシールの信頼性といった性能パラメータでしばしば表される。さらに、シールに用いられるコンポーネントのシール範囲、ボルトサイズ、表面、その他の仕様は標準化され、シールの特異性を改善するためにシール表面を再設計する機会はほとんどない。従って、いくつかの設計においては、PTFEのコールドフローが要因となって、取付力が温度サイクルによりその最初の初期加重の30%程度が失われる。いくつかの例では、さらにより大きな損失がコンポーネントの収縮と不整合な膨張により起こる場合がある。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態を示す溶接リング52の部分断面図である。溶接リング52は溶接100によりセンサ本体14に結合される。しかし、どのような取付技術を用いてもよい。溶接リング52は外周壁106内の反転角(reverse angle)104によって形成された加重集中部102を備える。加重集中部102は、通路26に面してプロセス流体に接触する溶接リング52の外周拡張部110に形成される。図2に示すように、溶接リング52は環状の第1凹部120を含む同心状のシール支持体を備える。加重集中部102は、環状内側凹部122を形成する外周壁106と共に環状加重集中部を備える。凹部120、加重集中部102、内側凹部122およびセンサ本体14の間の領域にはPTFEのようなシール材料が提供されている(シール材料は図1の54、56に図示されている)。圧力がプロセス流体および取り付けボルトから加えられると、加重集中部102は、シール材料をフランジ13に押し付け、コールドフローを減らすか、或いは防止するためのシール材料を含む荷重集中領域を提供する。具体的には、凹部122内のシール材料は、加えられたプロセス圧力によって加重集中部102に押し付けられる。加重集中部102は、シール材料への荷重がシールを維持するためにそこへ集中することを保証する。
【0016】
図3は、内側環状凹部104となる切欠きを備えるように構成された加重集中部102を備える溶接リング52のもう一つの実施形態を示す拡大断面図である。図2と同様に、図3でも加重集中部102によって内側環状凹部が第1環状凹部120から離間される。図3に示すように、シール材料132によって加重集中部102とフランジ13との間のエリアにある凹部104、120が満たされる。集中部102は機械加工のような材料除去プロセスによって形成され得る。
【0017】
図4は、加重集中部102が凹部領域140と共に凹部領域104を構成するもう一つの実施形態を示している。加重集中部102は、例えば、材料除去プロセス、材料追加プロセスあるいは傾斜等を作り出す製造技術を含む所望の技術を用いて形成されてもよいことに留意すべきである。図4において、加重集中部102は溶接リング52の内周に環状の頂上部として形成される。
【0018】
上記の説明では、加重集中部102は溶接リングに形成されている。しかし、本発明はこのような構成に限定されない。いくつかの実施例では、加重集中部102はプロセスコンポーネントのシール面に形成されている。例えば、図5では、本発明の同心状のシール支持構造体164を提供するシール面162を有するプロセス接合部160について例示する。図6は、内側環状リップ172と外側環状リップ174との間にそれぞれ形成された放射状の内側および外側の加重集中部170A、Bを備えるシール支持構造体164を示すプロセス結合部160およびフランジ本体190の断面図である。シール材料180は、支持構造体164に備えられた内側環状凹部182および第1の環状凹部184が受け容れる構造となっている。上記の説明と同様に、加重集中部170は、荷重圧力と共にプロセス流体から圧力を受け、シール材料180を取り込んでプロセスコンポーネントの表面にシール材料を押し付けるのを補助する構造となっている。図7には、環状鋸歯部190、192がシール材料内で加重を集中させるために備えられ、コールドフローを減少させる類似の構成が示されている。鋸歯部190、192は、それぞれ放射状の内側、外側加重集中部の他の実施形態である。
【0019】
上記の構成は2つの平面をシールする方法と装置を提供する。シールは環状の構成であり、加重集中部はシール材料を含んでプロセス面にシール材料を押し付けるために備えられている。シール材料はどんな最適材料であってもよい。例えば、シール材料はPTFEとグラファイトを含む。本発明は溶接リングにより構成され、又はプロセスインターフェイスの表面に直接構成され得るシール支持構造体を用いて実現される。支持構造体の製造は鋳造技術、材料加減技術、或いはその他所望の方法をベースにすることができる。加重集中部が加重をより小さなエリアに集中させることによってシール材料とプロセスフェイスとの間のシールが強化される。
【0020】
本発明が好ましい実施形態により説明されたが、当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、形式及び細部に変更を加えうることを理解されたい。本発明の加重集中部は、プロセスコンポーネントの表面にシール材料によって加えられる単位面積当たりの圧力を増幅させるように構成されている。ここで用いられる「溶接リング」の用語には、溶接以外の技術を使ってプロセストランスミッタや別のプロセスコンポーネントに結合されるリングが含まれる。
【符号の説明】
【0021】
10…圧力トランスミッタ、12…トランスミッタ本体、13…フランジ、14…センサ本体、16…圧力センサ、30…円形型開口部、102…加重集中部、120…環状凹部
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図1