(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも一方に開口を有するランプハウジングと前記ランプハウジングの前記開口を覆うカバーとによって構成された灯具外筐の内部に照明灯ユニットと標識灯ユニットが配置された車輌用灯具であって、
前記標識灯ユニットは、前記照明灯ユニットの左右両側にそれぞれ位置された周辺部と前記周辺部に連続され前記照明灯ユニットの後側に位置された後方配置部とからなり前記標識灯ユニットに光を内部において導く導光体と、前記導光体へ向けて光を出射する発光体とを備え、
前記発光体が前記導光体の一方の端部に対向する位置に配置された
ことを特徴とする車輌用灯具。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明車輌用灯具を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0022】
車輌用灯具1は、それぞれ車体の前端部における左右両端部に取り付けられて配置されている。
【0023】
車輌用灯具1は前方に開口された凹部を有するランプハウジング2とランプハウジング2の開口を閉塞するカバー3とを備えている(
図1乃至
図3参照)。ランプハウジング2とカバー3によって灯具外筐4が構成され、灯具外筐4の内部空間は灯室4aとして形成されている。
【0024】
灯室4aの後端部における下端部には配置ベース5が配置されている(
図4参照)。配置ベース5は上下方向を向く配置面部5aと配置面部5aの後端部から上方へ突出された取付面部5bと配置面部5aの一方の側部から上方へ突出された押さえ突部5cとを有している。
【0025】
灯室4aには照明灯ユニット6と標識灯ユニット7が配置されている(
図1乃至
図3参照)。照明灯ユニット6は、例えば、車輌の前方を照射するヘッドランプとして機能し、標識灯ユニット7は、例えば、夜間以外の時間帯において点灯され、歩行者等に車輌の存在を周知させるためのデイタイムランニングランプ(DRL)として機能する。
【0026】
尚、照明灯ユニット6はヘッドランプに限られることはなく、車輌の走行時等において照明を行うランプであればよく、また、標識灯ユニット7はデイタイムランニングランプに限られることはなく、歩行者や他の車輌の運転者等に対して存在を周知したり注意を喚起する標識として機能するランプであればよい。
【0027】
照明灯ユニット6は、
図4に示すように、レンズホルダー8とレンズホルダー8に保持された投影レンズ9と光を反射するリフレクター10とリフレクター10の下方に配置された光源ユニット11と光源ユニット11の下面に取り付けられた冷却ファン12とを有している。
【0028】
レンズホルダー8は前後に貫通された略円環状のレンズ取付部8aとレンズ取付部8aの左右両端部からそれぞれ後方へ突出された側部8b、8b、・・・と左右に位置された側部8b、8b、・・・間に設けられた保持部8cとを有している。
【0029】
投影レンズ9は略半球状に形成されレンズホルダー8のレンズ取付部8aに取り付けられている。
【0030】
リフレクター10は内面が反射面として形成されている。リフレクター10は光源ユニット11の上面に取り付けられている。
【0031】
光源ユニット11はレンズホルダー8の保持部8cに取り付けられ、回路基板11aと回路基板11aの上面に搭載された光源11bとを有し、光源11bとしては、例えば、発光ダイオード(LED)が用いられている。光源ユニット11には回路基板11aの下側に位置するヒートシンク11cが設けられている。
【0032】
冷却ファン12はヒートシンク11cの内側に配置されている。
【0033】
灯室5にはそれぞれ上下に位置された灯具カバー13、14が上下に配置されている(
図1乃至
図3参照)。灯具カバー13、14は照明灯ユニット6をそれぞれ上下から覆うカバー部13a、14aとカバー部13a、14aからそれぞれ左右へ突出された側方突部13b、13c、14b、14cとを有している。側方突部13b、13c、14b、14cはそれぞれ略上下方向を向き、側方突部13bと側方突部14bが上下で対向して位置され、側方突部13cと側方突部14cが上下で対向して位置されている。
【0034】
照明灯ユニット6の下側には照射方向変更機構15が配置されている(
図4参照)。照射方向変更機構15は投影レンズ9より後側に位置され、ベース体16と支持ベース17と回動ベース18とスライダー19を有している(
図4乃至
図6参照)。
【0035】
ベース体16は前後方向を向く略板状に形成され、後端寄りの位置に支点孔16aを有している。ベース体16には支点孔16aを中心とした円周上に上方へ突出された支持突条16b、16b、16bが周方向に離隔して設けられている。ベース体16は一部が配置ベース5の押さえ突部5cによって押さえられた状態で配置面部5aにネジ止め等によって固定されている。
【0036】
支持ベース17は上下方向を向く略板状の基面部20と基面部20の前端部における左右両端部からそれぞれ上方へ突出された支持突部21、21と基面部20の後端部から上方へ突出されたナット取付部22とを有している。
【0037】
基面部20の後端寄りの位置には下方へ突出された被支持軸20aが設けられている。基面部20の後端部には上方へ突出され前後に延びるガイド突部20b、20bが左右に離隔して設けられている。基面部20には円弧状の被支持孔20c、20c、20cが周方向に離隔して形成されている。
【0038】
支持突部21、21には上方及び側方(内方)に開口された支持凹部21a、21aが形成されている。
【0039】
ナット取付部22には前後に貫通された取付孔22aが形成されている。
【0040】
支持ベース17は被支持軸20aが支点孔16aに上方から挿入され、被支持軸20を支点としてベース体16に回動自在に支持される。支持ベース17の被支持孔20c、20c、20cにはそれぞれベース体16の支持突条16b、16b、16bがそれぞれ摺動自在に係合される。従って、支持ベース17のベース体16からの脱落が防止される。
【0041】
支持ベース17の取付孔22aには第1のナット部材23が取り付けられる。第1のナット部材23の内面には図示しない螺溝が形成されている。
【0042】
回動ベース18は上下に貫通された略矩形の枠状部24と枠状部24の左右両側部の内縁からそれぞれ下方へ突出された摺動係合部25、25とを有している。
【0043】
枠状部24には前端部における左右両端部にそれぞれ側方(外方)へ突出された被支持突部24a、24aが設けられている。
【0044】
摺動係合部25、25は左右に離隔して設けられ、下端部に摺動突条25a、25aが設けられている。摺動突条25a、25aは後方へ行くに従って上方へ変位するように傾斜されている。
【0045】
回動ベース18は被支持突部24a、24aがそれぞれ支持凹部21a、21aに挿入され、被支持突部24a、24aを支点として支持ベース17に回動自在に支持される。
【0046】
スライダー19は横長の形状に形成され、左右方向における中央部に前後に貫通された保持孔19aを有している。スライダー19の左右両側面にはそれぞれ側方(外方)へ突出された係合ピン19b、19bと摺動面部19c、19cとが上下に離隔して設けられている。移動ベース19の下面には下方に開口され前後に延びる被案内溝19d、19dが左右に離隔して形成されている。
【0047】
移動ベース19は被案内溝19d、19dにそれぞれガイド突部20b、20bが挿入され、支持ベース17に前後方向へ移動自在に支持される。移動ベース19は係合ピン19b、19bと摺動面部19c、19cが摺動突条25a、25aを上下で挟持し、係合ピン19b、19bと摺動面部19c、19cが摺動突条25a、25aに摺動可能とされる。
【0048】
移動ベース19の保持孔19aには第2のナット部材26が挿入されて保持される。第2のナット部材26は移動ベース19に対して左右方向へ回動可能とされ、第2のナット部材26の内面には図示しない螺溝が形成されている。
【0049】
ランプハウジング2には操作軸27が軸回り方向へ回転自在に支持されている。操作軸27は軸部28と軸部28の後端に連続された操作部29とを有している。軸部28は軸方向が前後方向とされ、前端寄りの部分が螺合部28aとして設けられている。操作軸27は螺合部28aが第1の支持ベース17に取り付けられた第1のナット部材23の螺溝に螺合されている。
【0050】
操作軸27は配置ベース5の取付面部5bとランプハウジング2を挿通され、操作部29がランプハウジング2の後端部の後方に位置されている。
【0051】
配置ベース5には操作軸27の側方にアクチュエーター30が取り付けられている。アクチュエーター30は駆動部31と軸部32とギヤ部33を有している。
【0052】
駆動部31は配置ベース5の配置面部5aの前面に取り付けられている。
【0053】
軸部32は軸方向が前後方向とされ、前側の部分を除いて駆動部31の内部に位置されている。軸部32は駆動部31の駆動力によって前後方向へ移動されると共に手動により駆動部31に対して軸回り方向へ回転される。軸部32は前端部が螺合部32aとして設けられ、螺合部32aが移動ベース19に保持された第2のナット部材26の螺溝に螺合されている。
【0054】
ギヤ部33は軸部32に連結されている。ギヤ部33が手動により回転されると軸部32がギヤ部33と一体になって軸回り方向へ回転される。
【0055】
アクチュエーター30は一部が配置ベース5の取付面部5bとランプハウジング2を挿通され、ギヤ部33がランプハウジング2の後端部の後方に位置されている。
【0056】
照射方向変更機構15において、操作軸27の操作部29が回転操作されると、操作軸27の回転方向に応じて第1のナット部材23が送られて前後方向へ移動される。第1のナット部材23が前後方向へ移動されると、第1のナット部材23の移動に伴って支持ベース17、回動ベース18、スライダー19及び照明灯ユニット6が一体となって被支持軸20aを支点としてベース体16に対して回動され、光軸の初期調整である左右エイミング調整が行われる。このときスライダー19は第2のナット部材26に対して左右方向へ回動される。
【0057】
また、照射方向変更機構15において、アクチュエーター30のギヤ部33が回転操作されると、ギヤ部33と軸部32の回転方向に応じて第2のナット部材26が送られて前後方向へ移動される。第2のナット部材26が前後方向へ移動されると、第2のナット部材26の移動に伴ってスライダー19が支持ベース17に対してガイド突部20b、20bに案内されて前後方向へ移動される。スライダー19が前後方向へ移動されると、係合ピン19b、19bと摺動面部19c、19cの摺動突部25a、25aに対する係合位置が変化され、回動ベース18と照明灯ユニット6が被支持突部24a、24aを支点として支持ベース17に対して回動され、光軸の初期調整である上下エイミング調整が行われる。
【0058】
一方、アクチュエーター30の駆動部31の駆動力によって軸部32が前後方向へ移動されると、軸部32の移動方向に応じて第2のナット部材26が前後方向へ移動される。第2のナット部材26が前後方向へ移動されると、上下エイミング調整の場合と同様にして回動ベース18と照明灯ユニット6が被支持突部24a、24aを支点として回動ベース18に対して回動され、車載物の重量等に応じて変化される光軸の向きを調整するレベリング調整が行われる。
【0059】
標識灯ユニット7は導光体34と導光体34へ向けて光を出射する発光体35とを有している(
図1乃至
図3参照)。
【0060】
導光体34は略上下方向又は略左右方向を向く平板状に形成され、照明灯ユニット6の側方において外周側に位置された周辺部36、37と周辺部36、37に連続され照明灯ユニット6の後側に位置された後方配置部38とを有している。
【0061】
周辺部36は中側覆い部36aと下側覆い部36bと上側覆い部36cと後方突出部36dとから成る。中側覆い部36aは略左右方向を向き灯具カバー13、14の側方突部13b、14bの側方(外方)に位置されている。下側覆い部36bは中側覆い部36aの下端部から照明灯ユニット6側へ突出され側方突部14bの下側に位置されている。上側覆い部36cは中側覆い部36aの上端部から照明灯ユニット6側へ突出され側方突部13bの上側に位置されている。後方突出部36dは上側覆い部36cの前端部から後斜め側方へ突出され側方突部13bの上側においてカバー部13aに沿って位置されている。
【0062】
周辺部37は下側覆い部37aと上側覆い部37bと後方突出部37cとから成る。下側覆い部37aは略左右に延びる形状に形成され灯具カバー14の側方突部14cの下側に位置されている。上側覆い部37bは略左右に延びる形状に形成され下側覆い部37aの照明灯ユニット6から離隔した側の端部に連続され灯具カバー13の側方突部13cの上側に位置されている。後方突出部37cは上側覆い部37bの照明灯ユニット6側の端部から後斜め側方へ突出され側方突部13cの上側においてカバー部13aに沿って位置されている。
【0063】
後方配置部38は略左右に延びる形状に形成され、左右両端部がそれぞれ後方突出部36dの後端部と後方突出部37cの後端部とに連続され、照明灯ユニット6の後端部に沿って位置されている。
【0064】
発光体35は、例えば、周辺部36又は周辺部37の左右方向における一方の端部に対向する位置に配置されている。尚、発光体35が配置される位置は周辺部36又は周辺部37の左右方向における一方の端部に対向する位置に限られることはなく、後方配置部38に対向する位置に配置されていてもよい。また、発光体35は異なる位置に複数が設けられていてもよい。
【0065】
発光体35を周辺部36又は周辺部37の一方の端部に対向する位置に配置することにより、部品点数を低減させて灯室4aのスペースを有効に活用することが可能になり、車輌用灯具1の小型化を図ることができる。
【0066】
標識灯ユニット7において発光体35から光が出射されると、出射された光が導光体34の端面から内部に入射され、入射された光は内部で導かれる。内部で導かれる光のうち、導光体34の内面に達した光の一部は内面反射され、他の光は透過され標識灯としての照射光として外部へ出射される。このとき後方配置部38からも内部を導かれた光が外部へ出射され、この外部へ出射された光を灯具カバー13、14の斜め上方、斜め下方、斜め右方及び斜め左方からカバー3を介して視認することが可能とされている。
【0067】
以下に、灯具カバーと標識灯ユニットの各変形例について説明する(
図7及び
図8参照)。
【0068】
第1の変形例に係る灯具カバー13Aと第1の変形例に係る標識灯ユニット7Aは、車輌用灯具1Aに設けられている(
図7参照)。
【0069】
灯具カバー13Aは照明灯ユニット6を外周側から覆うように環状に形成されている。
【0070】
標識灯ユニット7Aは導光体39、40と導光体39、40へ向けてそれぞれ光を出射する発光体41、42とを有している。
【0071】
導光体39は略上下方向を向く平板状に形成され、照明灯ユニット6の左右両側にそれぞれ位置された周辺部43、44と周辺部43、44に連続され照明灯ユニット6の後側に位置された後方配置部45とを有している。
【0072】
周辺部43は灯具カバー13Aの側方における一方において灯具カバー13Aに沿って位置されている。
【0073】
周辺部44は延出部44aと傾斜部44bとから成る。延出部44aは灯具カバー13Aの側方における他方において略左右方向へ延びる状態で位置されている。傾斜部44bは延出部44aの照明灯ユニット6側の端部に連続され後方へ行くに従って灯具カバー13Aに近付くように傾斜された状態で位置されている。
【0074】
後方配置部45は略左右に延びる形状に形成され、左右両端部がそれぞれ周辺部43の後端部と傾斜部44bの後端部とに連続され、照明灯ユニット6の後端部に沿って位置されている。
【0075】
導光体40は略上下方向を向く平板状に形成され、導光体39の下側に位置されている。導光体40は照明灯ユニット6の側方に位置された側方部40aと側方部40aにおける照明灯ユニット6側の端部に連続された下方配置部40bとから成る。側方部40aは略左右方向に延び導光体39の延出部44aの真下に位置されている。下方配置部40bは略左右方向に延び下方へ凸の緩やかな曲面状に形成され、左右方向における中央部が灯具カバー13Aの前端部における真下に位置されている。
【0076】
発光体41は導光体39の左右方向における一方の端部に対向する位置に配置され、発光体42は導光体40の一方の端部に対向する位置に配置されている。
【0077】
標識灯ユニット7Aにおいて発光体41、42から光が出射されると、出射された光がそれぞれ導光体39、40の端面から内部に入射され、入射された光は内部で導かれる。内部で導かれる光のうち、導光体39、40の内面に達した光の一部は内面反射され、他の光は透過され標識灯としての照射光として外部へ出射される。このとき導光体39の後方配置部45からも内部を導かれた光が外部へ出射され、この外部へ出射された光を灯具カバー13Aの斜め上方、斜め下方、斜め右方及び斜め左方からカバー3を介して視認することが可能とされている。
【0078】
第2の変形例に係る灯具カバー13B、14Bと第1の変形例に係る標識灯ユニット7Bは、車輌用灯具1Bに設けられている(
図8参照)。
【0079】
灯具カバー13B、14Bはそれぞれ照明灯ユニット6を上方と下方から覆うように配置されている。
【0080】
標識灯ユニット7Bは導光体46と導光体46へ向けて光を出射する発光体47とを有している。
【0081】
導光体46は略上下方向を向く平板状に形成され、照明灯ユニット6の左右両側にそれぞれ位置された周辺部48、49と周辺部48、49に連続され照明灯ユニット6の後側に位置された後方配置部50とを有している。
【0082】
周辺部48は照明灯ユニット6の側方における一方に位置され、外側面部48aと内側面部48bから成る。周辺部48は外側面部48aと内側面部48bによって上方から見て後方に開口されたV字状に形成され、内側面部48bが照明灯ユニット6の側面部に沿って位置されている。
【0083】
周辺部49は延出部49aと傾斜部49bとから成る。延出部49aは照明灯ユニット6の側方における他方において略左右方向へ延びる状態で位置されている。傾斜部49bは延出部49aの照明灯ユニット6側の端部に連続され後方へ行くに従って照明灯ユニット6に近付くように傾斜された状態で位置されている。
【0084】
後方配置部50は略左右に延びる形状に形成され、左右両端部がそれぞれ内側面部48bの後端部と傾斜部49bの後端部とに連続され、照明灯ユニット6の後端部に沿って位置されている。
【0085】
発光体47は導光体46の一方の端部に対向する位置に配置されている。
【0086】
標識灯ユニット7Bにおいて発光体47から光が出射されると、出射された光がそれぞれ導光体46の端面から内部に入射され、入射された光は内部で導かれる。内部で導かれる光のうち、導光体46の内面に達した光の一部は内面反射され、他の光は透過され標識灯としての照射光として外部へ出射される。このとき導光体46の後方配置部50からも内部を導かれた光が外部へ出射され、この外部へ出射された光を灯具カバー13B、14Bの斜め上方、斜め下方、斜め右方及び斜め左方からカバー3を介して視認することが可能とされている。
【0087】
以上に記載した通り、車輌用灯具1、1A、1Bにあっては、標識灯ユニット7、7A、7Bに照明灯ユニット6の外周側に位置された周辺部36、37、43、44、48、49と周辺部36、37、43、44、48、49に連続され照明灯ユニット6の後側に位置された後方配置部38、45、50とが設けられている。
【0088】
従って、照明灯ユニット6と標識灯ユニット7、7A、7Bの少なくとも一部とが前後方向において配置されているため、車輌用灯具1、1A、1Bの薄型化を図ることができる。
【0089】
また、標識灯ユニット7、7A、7Bの周辺部36、37、43、44、48、49が照明灯ユニット6の外周側に位置されているため照明灯ユニット6と標識灯ユニット7、7A、7Bからそれぞれ出射される光が両者によって互いに妨げられることがなく双方のユニットの良好な機能性を確保することができると共に後方配置部38、45、50によって奥行感のある灯具が構成され車輌用灯具1、1A、1Bの良好なデザイン性を確保することができる。
【0090】
さらに、標識灯ユニット7、7A、7Bに光を内部において導く導光体34、39、40、45と導光体34、39、40、45へ向けて光を出射する発光体35、41、42、47とが設けられている。
【0091】
従って、導光体34、39、40、45によって広範囲の照射領域を確保することができると共に標識灯ユニット7、7A、7Bに導光体34、39、40、45を用いることにより照明灯ユニット6が配置されていないスペースを標識灯ユニット7、7A、7Bの配置スペースとして有効に活用することが可能であり車輌用灯具1、1A、1Bの小型化を図ることができる。
【0092】
さらにまた、照明灯ユニット6の照射方向を変更する照射方向変更機構15が照明灯ユニット6の下側に配置されているため、標識灯ユニット7、7A、7Bの周辺部36、37、43、44、48、49と後方配置部38、45、50の配置スペースを確保し易く、設計の自由度の向上及び小型化を図ることができる。
【0093】
上記した発明を実施するための最良の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。